JP2008224849A - 液晶スペーサ粒子分散液及び液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

液晶スペーサ粒子分散液及び液晶表示装置の製造方法 Download PDF

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努 安藤
Yasuharu Nagai
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Abstract

【課題】インクジェット装置を用いてスペーサ粒子を基板上の所定の位置に正確かつ強固に配置することができ、表示品質に優れる液晶表示装置を製造することができる液晶スペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置を提供する。
【解決手段】接着剤、スペーサ粒子及び溶剤を含有する液晶スペーサ粒子分散液であって、前記接着剤は、自己架橋型ポリマー及び/又は分子間架橋型ポリマー混合物を含有し、前記自己架橋型ポリマー及び分子間架橋型ポリマーは、重量平均分子量が1000〜30万である液晶スペーサ粒子分散液。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット装置を用いてスペーサ粒子を基板上の所定の位置に正確かつ強固に配置することができ、表示品質に優れる液晶表示装置を製造することができる液晶スペーサ粒子分散液、及び、液晶表示装置の製造方法に関する。
液晶表示装置は、パソコン、携帯型電子機器等に広く用いられている。液晶表示装置は、一般に、カラーフィルタ、ブラックマトリックス、線状透明電極、配向膜等が形成された2枚の基板に液晶を挟持させてなる。ここで、この2枚の基板の間隔を規制し、適正な液晶層の厚みを維持しているのがスペーサ粒子である。
液晶表示装置の製造方法においてスペーサ粒子を配置する方法としては、イソプロパノール等の溶剤を用いて散布する湿式散布法や、溶剤を使用せず空気の圧力を利用してスペーサ粒子を散布する乾式散布方法等が用いられていた。しかし、これらの製造方法ではスペーサ粒子がランダムの配置されることから、画素電極上、すなわち、液晶表示装置の表示部(画素領域)にもスペーサ粒子が配置されてしまうことがあるという問題があった。
スペーサ粒子は一般的に合成樹脂やガラス等から形成されており、画素電極上にスペーサ粒子が配置されると消偏作用によりスペーサ粒子部分が光漏れの原因となる。また、スペーサ粒子表面での液晶の配向が乱れると光抜けが起こり、コントラストや色調が低下し、表示品質が悪化するという問題も生じる。更に、TFT液晶表示装置においては、基板のTFT素子上にスペーサ粒子が配置されると、基板に圧力が加わったときに素子を破損してしまうこともあった。
このようなスペーサ粒子のランダム散布に伴う問題点を解決するために、スペーサ粒子を遮光領域(非画素領域)下に配置する種々の試みがなされている。
スペーサ粒子を特定の位置にのみ配置する方法として、例えば、特許文献1には、開口部を有するマスクを配置させたい位置と合致させた後に、マスクを通してスペーサ粒子を散布する方法が開示されている。特許文献2には、感光体に静電的にスペーサ粒子を吸着させた後、透明基板にスペーサ粒子を転写する方法が開示されている。特許文献3には、基板上の画素電極に電圧を印加し、帯電させたスペーサ粒子を散布することで、静電的斥力によって特定の位置にスペーサ粒子を配置させる液晶表示装置の製造方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載された方法では、基板上にマスクや感光体が直接接触するために、基板上の配向膜が損傷を受けることがあり、液晶表示の画質が低下することがあるという問題があった。また、特許文献3に記載された方法では、配置させるパターンに従った電極を必要とするため、任意の位置にスペーサ粒子を配置することが不可能であるという問題があった。
これに対して、特許文献4には、インクジェット装置を用いてスペーサ粒子分散液の液滴を吐出して基板上の所定の位置に着弾させた後、乾燥させることによりスペーサ粒子を基板上に配置する方法が開示されている。この方法によれば、基板にマスク等が接触することもなく、任意の位置にスペーサ粒子を配置することができる。
更に、特許文献5及び6には、スペーサ粒子分散液中に接着剤を配合することにより、スペーサ粒子の基板への固着力を向上させる方法が開示されている。
しかしながら、従来の接着剤が配合されたスペーサ粒子分散液を用いて液晶表示装置を製造すると、基板の所定の位置に着弾させたスペーサ粒子分散液を乾燥、熱硬化させたときに含有する接着剤成分が液晶中に溶出し、液晶汚染を引き起こしてしまい、製造する液晶表示装置の表示品質が劣るという問題があった。
特開平4−198919号公報 特開平6−258647号公報 特開平10−339878号公報 特開昭57−58124号公報 特開平9−105946号公報 特開2001−83524号公報
本発明は、上記現状に鑑み、インクジェット装置を用いてスペーサ粒子を基板上の所定の位置に正確かつ強固に配置することができ、かつ、表示品質に優れる液晶表示装置を製造することができる液晶スペーサ粒子分散液、及び、液晶表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、接着剤、スペーサ粒子及び溶剤を含有する液晶スペーサ粒子分散液であって、前記接着剤は、自己架橋型ポリマー及び/又は分子間架橋型ポリマー混合物を含有し、前記自己架橋型ポリマー及び分子間架橋型ポリマーは、重量平均分子量が1000〜30万である液晶スペーサ粒子分散液である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、液晶スペーサ粒子分散液に含まれる接着剤が、一定以上の分子量を有する自己架橋型ポリマー及び/又は分子間架橋型ポリマー混合物を含有することで、液晶表示装置を製造したときに、上記接着剤に起因した液晶汚染を殆ど引き起こすことがなく、表示品質に優れた液晶表示装置を得ることができることを見出した。これは、従来の接着剤を含有するスペーサ粒子分散液は、硬化物中に接着剤のゾル成分が多く含有されており、このゾル成分が液晶中に溶出して液晶汚染を引き起こしていたものと考えられるのに対し、上記接着剤を含有する本発明の液晶スペーサ粒子分散液は、硬化物としたときに、上記接着剤中のポリマー成分が架橋反応を起こして三次元架橋構造を形成するため、硬化物に含有される接着剤のゾル成分量が極めて少なくなり、また、上記接着剤が一定の分子量以上の高分子であるため、液晶汚染を引き起こすことがないものと考えられる。
本発明の液晶スペーサ粒子分散液は、接着剤を含有する。
本発明の液晶スペーサ粒子分散液において、上記接着剤は、自己架橋型ポリマー及び/又は分子間架橋型ポリマー混合物を含有するものである。
ここで、上記自己架橋型ポリマーとは、分子内に架橋反応を起こす2種以上の架橋性官能基を含有するポリマーを意味し、上記分子間架橋型ポリマー混合物とは、分子内に相互に架橋反応を起こす2種以上の架橋性官能基のうち、一方の架橋性官能基を分子内に有するポリマーと、他方の架橋性官能基を分子内に有するポリマーとの混合物を意味する。すなわち、上記自己架橋型ポリマーは、本発明の液晶スペーサ粒子分散液を硬化させたときに、分子内で架橋構造を形成するものであり、上記分子間架橋型ポリマーは、本発明の液晶スペーサ粒子分散液を硬化させたときに、隣接する分子間で架橋構造を形成するものである。
ただし、本発明の液晶スペーサ粒子分散液において、上記分子間架橋型ポリマーは、分子内に隣接分子間で架橋構造を形成する架橋性官能基のみが含まれている必要はなく、例えば、相互に架橋反応を起こす架橋性官能基が分子内に2種以上有するものであってもよい。従って、この場合、上記分子間架橋型ポリマーは、本発明の液晶スペーサ粒子分散液を硬化させたときに、隣接分子間で架橋構造を形成すると同時に分子内で架橋構造を形成するものであってもよい。更に、上記自己架橋型ポリマーも、分子内で架橋構造を形成すると同時に、隣接する他の分子間で架橋構造を形成するものであってもよい。
接着剤としてこのような自己架橋型ポリマー及び/又は分子間架橋型ポリマーを含有する本発明の液晶スペーサ粒子分散液は、硬化物中で上記自己架橋型ポリマー及び/又は分子間架橋型ポリマーが架橋構造を形成するため、硬化物中の接着剤のゾル成分量が少なくなって製造する液晶表示装置に液晶汚染が生じることがなく、表示品質に優れたものとなる。
上記自己架橋型ポリマー及び/又は分子間架橋型ポリマーは、分子内に架橋性官能基を有する。
上記架橋性官能基としては、相互に架橋反応を起こすものであれば特に限定されないが、例えば、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基、メチロールアミド基、アミノ基、イソシアナト基、及び、イミノ基からなる群より、相互に架橋反応可能な官能基の組み合わせが好適に用いられる。
上記自己架橋型ポリマー及び/又は分子間架橋型ポリマーにおいて、架橋反応を起こす上記架橋性官能基の具体的な組み合わせとしては、例えば、1の官能基として水酸基を用いた場合、他の官能基としては、例えば、イソシアナト基及び/又はエポキシ基が好適に用いられる。
また、例えば、1の官能基としてカルボキシル基を用いた場合、他の官能基としては、例えば、イソシアナト基、エポキシ基及び水酸基からなる群より選択される少なくとも1の官能基が挙げられる。
また、例えば、1の官能基としてエポキシ基を用いた場合、他の官能基としては、例えば、アミノ基及び/又はイミノ基が挙げられる。
また、例えば、上記1の官能基としてメチロールアミド基を用いた場合、他の官能基としては、例えば、イソシアナト基、エポキシ基、水酸基及びカルボキシル基からなる群より選択される少なくとも1の官能基が挙げられる。
また、例えば、上記1の官能基としてアミノ基を用いた場合、他の官能基としては、例えば、イソシアナト基が挙げられる。
また、上記自己架橋型ポリマー及び/又は分子間架橋型ポリマーは、少なくとも分子内に親水性官能基を有することが好ましい。後述するように、本発明の液晶スペーサ粒子分散液は、溶剤として水溶性又は親水性の溶剤が好適に用いられる。上記自己架橋型ポリマー及び/又は分子間架橋型ポリマーが分子内に親水性官能基を有すると、上記接着剤の溶剤に対する溶解性が向上し、本発明の液晶スペーサ粒子分散液を用いて液晶表示装置を製造したときに、スペーサ粒子の基板に対する固着性を向上させることができ、表示品質に優れる液晶表示装置を製造することが可能となる。
上記親水性官能基としては特に限定されず、例えば、カルボキシル基、無水カルボキシル基、水酸基、スルホニル基、ホスホニル基、アミノ基、アミド基、エーテル基、チオール基、チオエーテル基等が挙げられる。
ここで、上記自己架橋型ポリマー及び/又は分子間架橋型ポリマーの有する架橋性官能基は、同時に上記親水性官能基でもある場合がある。この場合、上記架橋性官能基が上記親水性官能基でもある場合、上記自己架橋型ポリマー及び/又は分子間架橋型ポリマーは、上述した架橋性官能基を分子内に有することで、同時に親水性官能基を分子内に有することとなる。従って、上記架橋性官能基が上記親水性官能基でない場合、上記自己架橋型ポリマー及び/又は分子間架橋型ポリマーが分子内に親水性官能基を有するとするためには、上記架橋性官能基以外に上述した親水性官能基を分子内に有する必要がある。
上記自己架橋型ポリマー及び分子間架橋型ポリマーは、重量平均分子量の下限が1000、上限が30万である。1000未満であると、本発明の液晶スペーサ粒子分散液の硬化物中のゾル成分量が多くなり、液晶表示装置を製造したときに、液晶汚染を引き起こしてしまう。30万を超えると、本発明の液晶スペーサ粒子分散液の粘度が高くなりすぎ、後述するインクジェット装置を用いて基板上に吐出できなくなる。より好ましい下限は4000、より好ましい上限は10万である。4000未満であると、インクジェット装置を用いて基板上に配置した際にぬれ広がり、スペーサ粒子の周りに接着剤を配置することができないことがある。10万を超えると、粘度が高すぎるためスペーサ粒子の積み重なりが発生することがある。
なお、本明細書において、上記重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算重量平均分子量であり、また、GPCによりポリスチレン換算重量平均分子量を測定する際のカラムとしてはSHOKO社製カラムLF−804等が挙げられる。
上記自己架橋型ポリマーを合成する方法としては特に限定されず、例えば、上述した架橋性官能基を有する架橋性モノマーを、上述した相互に架橋反応を起こす組み合わせとなるように用いて従来公知の方法で共重合する方法が挙げられる。
また、上記分子間架橋型ポリマーを合成する方法としては特に限定されず、例えば、上述した架橋性官能基を有する架橋性モノマーを従来公知の方法で重合させた重合体、又は、上述した架橋性官能基を有する2種以上の架橋性モノマーを従来公知の方法で共重合させた共重合体を混合する方法が挙げられる。なお、上記架橋性官能基を有する架橋性モノマーを重合又は共重合する際には、異なる重合体又は共重合体の分子中の架橋性官能基が上述した相互に架橋反応を起こす組み合わせとなるように適宜選択する。
なお、上記自己架橋型ポリマー及び/又は分子間架橋型ポリマーが分子内に親水性官能基を有する場合、上記架橋性モノマーを共重合させる際に、親水性官能基を有する親水性モノマーを共重合させる必要はない。
上記架橋性モノマーとしては特に限定されず、例えば、上記架橋性官能基が水酸基である場合、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1,4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、(ポリ)カプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、アリルアルコール、グリセリンモノアリルエーテル等の水酸基を有するビニル系単量体;(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート等の水酸基及びエーテル基を有するビニル系単量体等が挙げられる。なお、上記(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
上記架橋性官能基がカルボキシル基である場合、該カルボキシル基を有する架橋性モノマーとしては特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸、α−エチルアクリル酸、クロトン酸等のアクリル酸及びそれらのα−アルキル誘導体又はβ−アルキル誘導体;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸;上記不飽和ジカルボン酸のモノ2−(メタ)アクリロイルオキシエチルエステル誘導体等のカルボキシル基を有するビニル系単量体等が挙げられる。
上記架橋性官能基がエポキシ基である場合、該エポキシ基を有する架橋性モノマーとしては特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸9,10−エポキシオクタデカン酸無水物、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)メチル、(メタ)アクリル酸(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イル)メチル、(メタ)アクリル酸4−(グリシジルオキシ)ブチル等が挙げられる。
上記架橋性官能基がメチロールアミド基である場合、該メチロールアミド基を有する架橋性モノマーとしては特に限定されず、例えば、N−(ブトキシメチル)アクリルアミド、 N−(イソブトキシメチル)アクリルアミド、 N−(sec−ブトキシメチル)アクリルアミド、 N−(tert−ブトキシメチル)アクリルアミド、 N−(2−メチルブトキシメチル)アクリルアミド、 N−(ヒドロキシメチル)アクリルアミド等が挙げられる。
上記架橋性官能基がアミノ基である場合、該アミノ基を有する架橋性モノマーとしては特に限定されず、例えば、2−アミノけい皮酸、4−アミノベンゼン(メタ)アクリル酸エチル、α−アミノベンゼン(メタ)アクリル酸エチル、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール・3−フェニル(メタ)アクリル酸、2−アミノエタノール・(メタ)アクリル酸等の一級アミノ基を有するもの;(メタ)アクリル酸3−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロピル、N−t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、α−(アセチルアミノ)けい皮酸、(メタ)アクリル酸1−(tert−ブチルアミノ)エチル、(メタ)アクリル酸2−アニリノエチル、3−[(5−メチル−2−ピリジニル)アミノ](メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2−(メチルアミノ)エチル、3−(メチルアミノカルボニル)(メタ)アクリル酸、2−(エトキシカルボニルアミノメチル)(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸2−[[(イソプロピルオキシ)カルボニル]アミノ]エチル、(メタ)アクリル酸2−(シクロヘキシルアミノ)エチル、2−[(tert−ブチルアミノ)メチル](メタ)アクリル酸エチル等の二級アミノ基を有するもの;(メタ)アクリル酸2−(ジエチルアミノ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチル、2−シアノ−3−[4−(ジエチルアミノ)フェニル](メタ)アクリル酸エチル、2−シアノ−3−[N−エチル−N−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)アミノ](メタ)アクリル酸エチル、1−(ジメチルアミノメチル)−2−(ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリル酸、3,3−ジフェニル(メタ)アクリル酸2−ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸3−(ジメチルアミノ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ジイソプロピルアミノ)エチル、2−シアノ−3−[5−(ジメチルアミノ)−2−フリル](メタ)アクリル酸メチル、2−(ジエチルアミノメチル)(メタ)アクリル酸、2−[2−シアノ−2−(ジメチルアミノ)エチル](メタ)アクリル酸エチル、4−(フェニルアリルアミノ)(メタ)アクリル酸メチル、4−[アリル(tert−ブチル)アミノ](メタ)アクリル酸メチル、2−(ジメチルアミノメチル)(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2−[N−エチル(2−ヒドロキシエチル)アミノ]エチル、(メタ)アクリル酸3−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−(ジエチルアミノ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ジエチルアミノ)−1−メチルエチル、(メタ)アクリル酸2−(ジブチルアミノ)エチル、(メタ)アクリル酸3−(ジブチルアミノ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ジブチルアミノ)プロピル、(メタ)アクリル酸3−(ジメチルアミノ)フェニル、(メタ)アクリル酸2−(ジメチルアミノ)−2−メチルプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ブチルエチルアミノ)エチル、2−[(ジエチルアミノ)メチル](メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸4−(ジメチルアミノ)フェニル、2−[(ジメチルアミノ)メチル](メタ)アクリル酸エチル等の三級アミノ基を有するもの等が挙げられる。
上記架橋性官能基がイソシアナト基である場合、該イソシアナト基を有する架橋性モノマーとしては特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸2−イソシアナトエチル、(メタ)アクリル酸3−(トリイソシアナトシリル)プロピル、(メタ)アクリル酸2−オキソ−2−[(6−イソシアナトヘキシル)アミノ]エチル等が挙げられる。
上記架橋性官能基がイミノ基である場合、該イミノ基を有する架橋性モノマーとしては特に限定されず、例えば、2,2’−イミノビス((メタ)アクリル酸メチル)、3−イミノ(メタ)アクリル酸、(2Z,2’Z)−3,3’−(イミノジカルボニル)ビス(メタ)アクリル酸、(2,2’−イミノビス(メタ)アクリル酸)1−メチル1’−エチル、2,2’−(メチルイミノビスメチレン)ビス((メタ)アクリル酸メチル)、2−(フェニルカルバモイル)−3−イミノ(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸2−(ベンジルオキシイミノ)エチル、2,2’−[(ノニルイミノ)ビス(メチレン)]ビス((メタ)アクリル酸エチル)、(メタ)アクリル酸(1,4−ジメチル−9−アミノ−9−(ヒドロキシイミノ)−3,6−ジオキサノナン)−1−イル、(メタ)アクリル酸(1,4,7,10−テトラメチル−15−アミノ−15−(ヒドロキシイミノ)−3,6,9,12−テトラオキサペンタデカン)−1−イル、2−[1−(ヒドロキシイミノ)エチル]−3−シアノ(メタ)アクリル酸メチル、2−(ヒドロキシイミノメチル)−3−シアノ(メタ)アクリル酸メチル、2−(ヒドロキシイミノメチル)−3−ベンゾイル(メタ)アクリル酸メチル、2,2’−(オキサリルビスイミノ)ビス((メタ)アクリル酸メチル)、3−(フェニルイミノ)(メタ)アクリル酸メチル、N−メチルジエタノールアミンジ(メタ)アクリラート、N−エチルジエタノールアミンジ(メタ)アクリラート、N−プロピルジエタノールアミンジ(メタ)アクリラート、N−ブチルジエタノールアミンジ(メタ)アクリラート、ジ(メタ)アクリル酸[(イソプロピルイミノ)ビス(2,1−エタンジイル)]、ジ(メタ)アクリル酸[(イソブチルイミノ)ビス(2,1−エタンジイル)]、ジ(メタ)アクリル酸[(sec−ブチルイミノ)ビス(2,1−エタンジイル)]、ジ(メタ)アクリル酸[(tert−ブチルイミノ)ビス(2,1−エタンジイル)]、3,3’−[メチレンビス(イミノカルボニル)]ビス((メタ)アクリル酸メチル)、3,3’−[メチレンビス(イミノカルボニル)]ビス((メタ)アクリル酸エチル)、3,3’−[メチレンビス(イミノカルボニル)]ビス((メタ)アクリル酸プロピル)、3,3’−[トリメチレンビス(イミノカルボニル)]ビス((メタ)アクリル酸メチル)、3,3’−[メチレンビス(イミノカルボニル)]ビス((メタ)アクリル酸ブチル)、3,3’−[トリメチレンビス(イミノカルボニル)]ビス((メタ)アクリル酸エチル)、3,3’−[トリメチレンビス(イミノカルボニル)]ビス((メタ)アクリル酸プロピル)、3−[(2,4,6‐トリメチルフェニル)イミノ](メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸1−アセチルエチリデンアミノ、3,3’−イミノビス((メタ)アクリル酸メチル)等が挙げられる。
また、上記親水性官能基を有する親水性モノマーとしては特に限定されず、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1,4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、(ポリ)カプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、アリルアルコール、グリセリンモノアリルエーテル等の水酸基を有するビニル系単量体;(メタ)アクリル酸、α−エチルアクリル酸、クロトン酸等のアクリル酸及びそれらのα−アルキル誘導体又はβ−アルキル誘導体;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸;上記不飽和ジカルボン酸のモノ2−(メタ)アクリロイルオキシエチルエステル誘導体等のカルボキシル基を有するビニル系単量体;t−ブチルアクリルアミドスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のスルホニル基を有するビニル系単量体;ビニルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等のホスホニル基を有するビニル系単量体;ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレートなどのアミノ基を有するビニル系単量体;(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレートの末端アルキルエーテル、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレートの末端アルキルエーテル、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等のエーテル基を有するビニル系単量体;(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート等の水酸基及びエーテル基を有するビニル系単量体;(メタ)アクリルアミド、メチロール(メタ)アクリルアミド、ビニルピロリドン等のアミド基を有するビニル系単量体等;その他親水性ポリマー:ポリビニルアルコールやその変性物、セルロース変性物等の多糖類等が挙げられる。これらの親水性官能基を有するモノマーは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
本発明の液晶スペーサ粒子分散液において、上記接着剤は、上記架橋性官能基の含有量の好ましい下限が5モル%である。5モル%未満であると、本発明の液晶スペーサ粒子分散液の硬化物中における接着剤のゾル成分量が多くなり、表示品質に優れる液晶表示装置を製造することができなくなることがある。より好ましい下限は10モル%である。ここで、上記相互に架橋反応を起こす2種以上の官能基の含有量(モル%)とは、上記接着剤を構成する重合性単量体の総モル数に対して、架橋性官能基を有する重合性単量体のモル数の割合のことを意味する。
また、上記接着剤が上記親水性官能基を含有する場合、該親水性官能基の含有量の好ましい下限は10モル%である。10モル%未満であると、上記接着剤の溶剤に対する溶解性が不充分となり、本発明の液晶スペーサ粒子分散液を用いて液晶表示装置を製造した場合、スペーサ粒子の基板に対する固着性が不充分となることがある。より好ましい下限は20モル%、より好ましい上限は95モル%である。このような親水性官能基を含有することにより、上記接着剤を容易に親水性溶媒に溶解することができる。なお、上記親水性官能基の含有量(モル%)とは、上記接着剤を構成する重合性単量体の総モル数に対して、親水性官能基を有する重合性単量体のモル数の割合のことを意味する。
また、上記接着剤において、上記自己架橋型ポリマーや分子間架橋型ポリマーは、その他のモノマー成分が共重合されていてもよい。
上記その他のモノマー成分としては特に限定されず、例えば、炭素数3〜22のアルキル基を有するビニル系単量体等が挙げられる。上記炭素数3〜22のアルキル基としては特に限定されず、例えば、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ノナデシル基、エイコデシル基、ヘニコシル基、ドコシル基、イソボルニル基等が挙げられる。これらの炭素数3〜22のアルキル基は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記炭素数3〜22のアルキル基を有するビニル系単量体としては特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸と上記炭素数3〜22のアルキル基とからなるエステル化合物;ビニルアルコールと上記炭素数3〜22のアルキル基とからなるエステル化合物;ビニル基と上記炭素数3〜22のアルキル基とからなるビニルエーテル化合物等が挙げられる。これらの炭素数3〜22のアルキル基を有するビニル系単量体は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい
上記その他のモノマー成分の含有量としては特に限定されないが、好ましい下限は10モル%、好ましい上限は80モル%である。上記範囲でその他のモノマー成分を含有する上記接着剤を含有することで、本発明の液晶スペーサ粒子分散液を硬化させたときに、硬化物中の上記接着剤のゾル成分が少なくなり、製造する液晶表示装置の表示品質の低下を防止することができる。
本発明の液晶スペーサ粒子分散液において、上記接着剤の含有量の好ましい下限は0.001重量%、好ましい上限は10重量%である。0.001重量%未満であると、本発明の液晶スペーサ粒子分散液を用いて液晶表示装置を製造したときに、基板上にスペーサ粒子を配置したときにスペーサ粒子の固着性が不充分となることがある。10重量%を超えると、基板上に吐出した液滴を乾燥させるとスペーサ粒子を接着剤が覆ってしまい製造する液晶表示装置のギャップ精度を悪化させることがあり、また、本発明の液晶スペーサ粒子分散液の粘度が上昇してインクジェット装置による吐出精度が低下したり、後述する後退接触角が低くなったりすることがある。より好ましい下限は0.01重量%、より好ましい上限は5重量%である。
本発明の液晶スペーサ粒子分散液は、スペーサ粒子を含有する。
上記スペーサ粒子としては特に限定されず、シリカ粒子等の無機系粒子であっても、有機高分子等からなる有機系粒子であってもよい。なかでも、液晶表示装置の基板上に形成された配向膜を傷つけない適度の硬度を有し、熱膨張や熱収縮による厚みの変化に追随しやすく、かつ、セル内部でのスペーサ粒子の移動が比較的少ないことから、有機系粒子が好適である。
上記有機系粒子としては特に限定されないが、強度等を適切な範囲に調整することができることから、単官能単量体と多官能単量体との共重合体が好適である。
上記単官能単量体としては特に限定されず、例えば、スチレン、αーメチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン誘導体;塩化ビニル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;アクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、エチレングリコール(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル誘導体等が挙げられる。これら単官能単量体は単独で用いてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記多官能単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート及びその異性体、トリアリルイソシアヌレート及びその誘導体、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート及びその誘導体、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレート等の2,2−ビス[4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレート、2,2−水添ビス[4−(アクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4−(アクリロキシエトキシポリプロポキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これら多官能単量体は単独で用いてもよく、2種以上が併用されてもよい。
また、上記単官能単量体又は多官能単量体は、親水性基を有するものであってもよい。上記親水性基としては特に限定されず、例えば、水酸基、カルボキシル基、スルホニル基、ホスホフォニル基、アミノ基、アミド基、エーテル基、チオール基、チオエーテル基が挙げられる。
上記親水性基を有する単量体としては特に限定されず、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1,4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、(ポリ)カプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、アリルアルコール、グリセリンモノアリルエーテル等の水酸基を有する単量体;(メタ)アクリル酸、α−エチルアクリル酸、クロトン酸等のアクリル酸、及び、それらのα−又はβ−アルキル誘導体;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸;これら不飽和ジカルボン酸のモノ2−(メタ)アクリロイルオキシエチルエステル誘導体等のカルボキシル基を有する単量体;t−ブチルアクリルアミドスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のスルホニル基を有する単量体;ビニルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等のホスフォニル基を有する単量体;ジメチルアミノエチルメタクリレートやジエチルアミノエチルメタクリレート等のアクリロイル基を有するアミン類等のアミノ基を有する化合物;(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート等の水酸基とエーテル基とをともに有する単量体;(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレートの末端アルキルエーテル、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレートの末端アルキルエーテル、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等のエーテル基を有する単量体;(メタ)アクリルアミド、メチロール(メタ)アクリルアミド、ビニルピロリドン等のアミド基を有する単量体等が挙げられる。
上記有機系粒子を製造する方法としては特に限定されず、例えば、懸濁重合法、シード重合法、分散重合法等の各種重合法が挙げられる。
上記懸濁重合法は、得られる粒子の粒子径分布が比較的広く多分散の粒子が得られるため、スペーサ粒子として利用する場合には分級操作を行って、所望の粒子径や粒子径分布を有する多品種の粒子を得る際に好適に用いられる。一方、シード重合、分散重合は、分級工程を経ることなく単分散粒子が得られるので、特定の粒子径の粒子を大量に製造する際に好適である。
上記懸濁重合法、シード重合法、分散重合法等において用いられる重合開始剤としては特に限定されず、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサカルボニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物等が挙げられる。
上記スペーサ粒子は、本発明の液晶スペーサ粒子分散液に対する分散性を向上させたり、接着剤との親和性を向上させたり、スペーサ粒子自身に接着性を付与する目的で表面処理層が設けられていてもよい。例えば、スペーサ粒子の表面に熱可塑性樹脂層を物理的に付着及び/又は化学的に結合することが考えられる。上記表面処理層は、スペーサ粒子を均一に被覆するものであってもよいし、部分的に被覆するものであってもよい。
上記スペーサ粒子に表面処理層を設ける方法としては、例えば、特開平1−247154号公報に開示されているようにスペーサ粒子表面に樹脂を析出させて修飾する方法、特開平9−113915号公報や特開平7−300587号公報に開示されているようにスペーサ粒子表面の官能基と反応する化合物を作用させて修飾する方法、特開平11−223821号公報、特願2002−102848号に記載のようにスペーサ粒子表面でグラフト重合を行って表面修飾を行う方法等が挙げられる。
なかでも、液晶表示装置のセル中で表面処理層が剥離して液晶へ溶出するという問題が少ないことから、スペーサ粒子表面に化学的に結合した表面層を形成する方法が好適であり、例えば、特開平9−113915号公報に記載のグラフト重合を行う方法が好適である。グラフト重合を行う方法では、スペーサ粒子の表面に還元性基を有する粒子に酸化剤を反応させ、スペーサ粒子の表面にラジカルを発生させて表面にグラフト重合させる。グラフト重合させると、スペーサ粒子の表面層の密度を高くでき、充分な厚みの表面層を形成できる。よって、グラフト重合されたスペーサ粒子は、本発明の液晶スペーサ粒子分散液中での分散性に優れている。更に、本発明の液晶スペーサ粒子分散液が基板に吐出された際に、スペーサ粒子の基板に対する固着性に優れている。この方法において帯電処理するには、グラフト重合を行う際に、単量体として親水性官能基を有する単量体を組み合せて用いることが好ましい。また、使用する単量体を適宜選択すれば、液晶表示体での液晶の配向が乱されなくなるという効果もある。
上記スペーサ粒子は、帯電可能な処理が施されていていてもよい。スペーサ粒子が帯電可能であると、本発明の液晶スペーサ粒子分散液中でのスペーサ粒子の分散性や分散安定性が高められたり、散布時に電気泳動効果で配線部(段差)部近傍にスペーサ粒子が寄り集まりやすくなったりする等の効果が得られる。
本明細書において帯電可能な処理とは、スペーサ粒子を本発明の液晶スペーサ粒子分散液中でも何らかの電位を持つように処理することを意味し、この電位(電荷)は、ゼータ電位測定器等既存の方法によって測定できる。
上記スペーサ粒子に帯電可能な処理を施す方法としては特に限定されず、例えば、スペーサ粒子中に荷電制御剤を含有させる方法;スペーサ粒子に帯電可能な表面処理をする方法;スペーサ粒子が有機系粒子からなる場合には、帯電しやすい単量体を含む単量体を原料としてスペーサ粒子を製造する方法等が挙げられる。
上記帯電しやすい単量体を含む単量体を原料としてスペーサ粒子を製造する方法において、上記帯電しやすい単量体としては、例えば、上述の単量体のうち親水性官能基を有する単量体が挙げられる。
上記スペーサ粒子は、表示素子のコントラスト向上のために着色されていてもよい。着色されたスペーサ粒子としては、例えば、カーボンブラック、分散染料、酸性染料、塩基性染料、金属酸化物等により処理された粒子、また、粒子の表面に有機物の膜が形成され高温で分解又は炭化されて着色された粒子等が挙げられる。なお、粒子を形成する材質自体が色を有している場合には着色せずにそのまま用いられてもよい。
上記スペーサ粒子の粒径としては、液晶表示素子の種類により適宜選択すればよいが、好ましい下限は1μm、好ましい上限は20μmである。1μm未満であると、対向する基板同士が接触して液晶表示素子のスペーサ粒子として充分機能しないことがあり、20μmを超えると、スペーサ粒子を配置すべき基板上の遮光領域等からはみ出しやすくなり、また、対向する基板間の距離が大きくなって近年の液晶表示素子の小型化等の要請に充分に応えられなくなる。
上記スペーサ粒子は、粒子の直径が10%変位した時の圧縮弾性率(10%K値)の好ましい上限が2000MPa、好ましい下限が15000MPaである。2000MPa未満であると、液晶表示素子を組立てる際のプレス圧により、スペーサ粒子が変形して適切なギャップが得られないことがあり、15000MPaを超えると、液晶表示素子に組み込んだ際に、基板上の配向膜を傷つけて表示異常が発生することがある。
なお、上記10%K値は、例えば、微小圧縮試験器(PCT−200、島津製作所社製)を用い、ダイヤモンド製の直径50μmの円柱の平滑端面で、粒子を10%歪ませるための加重から求めることができる。
上記スペーサ粒子は、本発明の液晶スペーサ粒子分散液中において単粒子状に分散されていることが好ましい。分散液中に凝集物が存在すると、吐出精度が低下するばかりでなく、著しい場合はインクジェット装置のノズルに閉塞を起こす場合がある。
本発明の液晶スペーサ粒子分散液において、上記スペーサ粒子濃度の好ましい下限が0.01重量%、好ましい上限が5重量%である。0.01重量%未満であると、吐出された液滴中にスペーサ粒子を含まない確率が高くなり、5重量%を超えると、インクジェット装置のノズルが閉塞してしまったり、着弾した液滴中に含まれるスペーサ粒子の数が多くなりすぎて乾燥過程でスペーサ粒子の移動(集中)が起こりにくくなったりすることがある。より好ましい下限は0.1重量%、より好ましい上限は2重量%である。
本発明の液晶スペーサ粒子分散液は、溶剤を含有する。
上記溶剤としては、インクジェット装置のヘッドから吐出される温度において液体状である各種溶媒を用いることができ、水溶性又は親水性の溶媒であってもよく、有機溶媒であってもよい。
上記溶剤としては特に限定されず、例えば、水の他、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−ヘキサノール、1−メトキシ−2−プロパノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール等のモノアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール等のエチレングリコールの多量体;プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール等のプロピレングリコールの多量体;グリコール類のモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノイソプロピルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル等の低級モノアルキルエーテル類;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジプロピルエーテル等の低級ジアルキルエーテル類;モノアセテート、ジアセテート等のアルキルエステル類、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−ヘキセン−2,5−ジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等のジオール類、ジオール類のエーテル誘導体、ジオール類のアセテート誘導体、グリセリン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール類又はそのエーテル誘導体、アセテート誘導体、ジメチルスルホキシド、チオジグリコール、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジン、スルフォラン、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、α−テルピネオール、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ビス−β−ヒドロキシエチルスルフォン、ビス−β−ヒドロキシエチルウレア、N,N−ジエチルエタノールアミン、アビエチノール、ジアセトンアルコール、尿素、エステル化合物等が挙げられる。
本発明の液晶スペーサ粒子分散液中で上記接着剤の分散性とスペーサ粒子との分散性とを向上させるものとしては、なかでも、水、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、2−ピロリドン、ニトロベンゼン等が好ましい。これらは、基板に本発明の液晶スペーサ粒子分散液が吐出された後、液晶スペーサ粒子分散液を乾燥させるときにスペーサ粒子が寄り集まることが可能となることからも好ましい。更に好ましくは、乾燥時に短時間で効果的にスペーサ粒子を寄せ集めることができるため、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール及びグリセリンである。乾燥時に短時間でより一層効果的にスペーサ粒子を寄せ集めることができるため、グリセリンが最も好ましく用いられる。
本発明の液晶スペーサ粒子分散液は、本発明の目的を阻害しない範囲において、スペーサ粒子の分散を改良したり、表面張力や粘度等の物理特性を制御して吐出精度を改良したり、スペーサ粒子の移動性を改良する目的で各種の界面活性剤、粘性調整剤等を含有してもよい。
本発明の液晶スペーサ粒子分散液は、スペーサ粒子(及び、分散している上記接着剤)を除く不揮発成分の含有量が少ないこと、具体的には1μmよりも小さい粒径を有する不揮発成分の含有割合が本発明の液晶スペーサ粒子分散液全体に対して、0.001重量%未満であることが好ましい。0.001重量%を超えると、液晶や配向膜が汚染されて、液晶表示装置のコントラスト等の表示品質が劣ることがある。
上記不揮発成分には、例えば、大気中のゴミ、スペーサ粒子を分散させるのに用いた溶剤中に含まれていた不純物、スペーサ粒子の粉砕物、金属イオン等のイオン性化合物等が含まれ、液晶スペーサ粒子分散液中における保形性を有さない固形分や非球形の微粒子を含むものとする。
本発明の液晶スペーサ粒子分散液中の不揮発成分を少なくする方法としては、例えば、まずスペーサ粒子の粒子径よりも大きい濾過径を有するフィルタで液晶スペーサ粒子分散液を濾過して大きなゴミを除いた後、本発明の液晶スペーサ粒子分散液を遠心してスペーサ粒子を沈殿させた後、上澄み液を捨てて、更に濾取したスペーサ粒子を1μmの濾過径を有するフィルタで濾過した溶媒を加えてスペーサ粒子を分散させる方法;スペーサ粒子の粒子径よりも小さい濾過径を有するフィルタでスペーサ粒子を濾取し、濾取したスペーサ粒子を1μmの濾過径を有するフィルタで濾過した溶媒に分散させる方法;層状珪酸塩等のイオン吸着性固体を用いる方法等が挙げられる。これらの方法は、繰り返して行われてもよい。
本発明の液晶スペーサ粒子分散液は、スペーサ粒子の比重と、スペーサ粒子を除く液状部分の比重との差が0.5以下であることが好ましい。0.5を超えると、本発明の液晶スペーサ粒子分散液を保存中にスペーサ粒子が沈降してしまい、吐出した本発明の液晶スペーサ粒子分散液中のスペーサ粒子の数が不均一になることがある。
本発明の液晶スペーサ粒子分散液は、スペーサ粒子の表面の溶解度パラメータ値と、スペーサ粒子を除く液状部分の溶解度パラメータ値との差が5.0以下であることが好ましい。5.0を超えると、本発明の液晶スペーサ粒子分散液中におけるスペーサ粒子の分散性が劣り、吐出した本発明の液晶スペーサ粒子分散液中のスペーサ粒子の数が不均一になることがある。
本発明の液晶スペーサ粒子分散液は、表面張力が25〜50mN/mであることが好ましい。表面張力がこの範囲外であるとインクジェット装置で安定的に吐出することが難しいことがある。
また上記液晶スペーサ粒子分散液は、液晶スペーサ粒子分散液の表面張力の値から基板の表面張力の値を減じた値が−2〜40mN/mであることが好ましい。−2mN/m未満であると、液晶スペーサ粒子分散液が基板上に着弾した際の着弾径が非常に大きくなってしまうことがあり、40mN/mを超えると、着弾したスペーサ粒子が容易に移動してしまい、正確にスペーサを配置できないことがある。
上記液晶スペーサ粒子分散液においては、例えば、表面張力について上記要件を満たすように低沸点低表面張力の溶剤と高沸点高表面張力の溶剤とを混合することが好ましい。このような組み合わせを選択することにより、着弾した液晶スペーサ粒子分散液の液滴が乾燥するにつれ表面張力が高くなるので、液滴が乾燥するに従って液滴の径が小さくなるような力が働き、最終的なスペーサ粒子が固着する範囲を限定することができる。
上記液晶スペーサ粒子分散液は、溶剤が80重量%揮発した際の液状部分の比重が、スペーサ粒子の比重よりも小さいことが好ましい。これにより、着弾後の液晶スペーサ粒子分散液の液滴が乾燥する過程において、スペーサ粒子はスペーサ粒子液滴中を沈降して基板と直接接触しやすくなることから、基板とスペーサ粒子との間に接着剤が侵入しにくくなり、ギャップの精度が損なわれることがない。
このような液晶スペーサ粒子分散液を調製するためには、比重の軽い接着剤を用いたり、比重の重い溶剤として揮発性が高いものを用いたりすることが考えられる。
上記液晶スペーサ粒子分散液は、基板に対する後退接触角(θr)が5度以上であることが好ましい。後退接触角が5度以上あれば、基板に着弾した液晶スペーサ粒子分散液の液滴が乾燥するときに、その中心に向かって縮小していくとともに、その液滴中に1個以上含まれるスペーサ粒子がその液滴中心に寄り集まることが可能となる。5度未満であると、基板上で液滴の着弾した箇所の中心(着弾中心)を中心として液滴が乾燥し、その液滴径が縮小するとともに、スペーサ粒子がその中心に集まり難くなる。
本明細書において後退接触角とは、基板上に置かれた液晶スペーサ粒子分散液の液滴が、基板上に置かれてから乾燥するまでの過程で、基板上に最初に置かれた際の着弾径より小さくなりだした時(液滴が縮みだした時)に示す接触角、又は、液滴の揮発成分の内80〜95重量%が揮発した際に示す接触角をいう。
なお、上記後退接触角は、いわゆる接触角(液滴を基板に置いた際の初期接触角で通常はこれを接触角と呼ぶことがほとんどである)に比べ小さくなる傾向がある。これは、初期の接触角は、液晶スペーサ粒子分散液を構成する溶剤に接触していない基板表面上での液滴の基板に対する接触角であるのに対し、後退接触角は液晶スペーサ粒子分散液を構成する溶剤に接触した後の基板表面上での液滴の基板に対する接触角であるためと考えられる。すなわち、後退接触角が初期接触角に対して著しく低い場合は、それらの溶剤によって配向膜が損傷を受けていることを示しており、これらの溶剤を使用することが配向膜汚染に対して好ましくないことを示すと考えられる。
上記液晶スペーサ粒子分散液は、液晶スペーサ粒子分散液と基板面との初期接触角θの好ましい下限が10度、好ましい上限が110度である。10度未満であると、基板上に吐出された液晶スペーサ粒子分散液液滴が、基板上に濡れ拡がった状態となりスペーサ粒子の配置間隔を狭くできないことがあり、110度を超えると、少しの振動で液滴が基板上を動き回り易く、結果として配置精度が悪化したり、スペーサ粒子と基板との密着性が悪くなったりすることがある。
上記液晶スペーサ粒子分散液は、少なくともインクジェット装置からの吐出時において、E型粘度計又はB型粘度計により測定した吐出時のヘッド温度における粘度の好ましい下限が0.5mPa・s、好ましい上限が15mPa・sである。0.5mPa・s未満であると、インクジェット装置から吐出するときの吐出量をコントロールすることが困難になることがあり、15mPa・sを超えると、インクジェット装置で吐出できないことがある。より好ましい下限は5mPa・s、より好ましい上限は10mPa・sである。
なお、液晶スペーサ粒子分散液を吐出する際に、インクジェット装置のヘッド温度をペルチェ素子や冷媒等により冷却したり、ヒーター等で加温したりして、液晶スペーサ粒子分散液の吐出時の液温を−5℃から50℃の間に調整してもよい。
上記液晶スペーサ粒子分散液は、スペーサ粒子の配向膜溶剤溶解度が5%未満であることが好ましい。5%を超えると、配向膜を損傷したり、液晶汚染の原因となったりすることがある。
上記配向膜溶剤溶解度は、例えば、以下の方法により測定することができる。すなわち、固形分で100mg相当の液晶スペーサ粒子分散液を90℃で5時間、150℃で5時間真空で乾燥させることで、乾固させたあと、220℃で1時間ベークする。硬化物の重量(Wa)を測定した後、10gのN−メチル2−ピロリドンに入れ振とうさせながら5時間放置し、固形分を濾別し、150℃で5時間真空で乾燥させ乾固させた重量(Wb)を測定する。配向膜溶剤溶解度は、下記式により求めることができる。
配向膜溶剤溶解度=(Wa−Wb)/Wa
本発明の液晶スペーサ粒子分散液は、該液晶スペーサ粒子分散液の液滴をインクジェット装置を用いて吐出して基板上の所定の位置に着弾させた後、乾燥させることによりスペーサ粒子を基板上に所定の位置に配置することができる。
すなわち、画素領域と非画素領域とを有する液晶表示装置の製造方法であって、本発明の液晶スペーサ粒子分散液を、インクジェット装置を用いて第1の基板又は第2の基板の非画素領域に対応する特定の位置に配置する工程、前記液晶スペーサ粒子分散液を乾燥させる工程、及び、前記第1の基板と第2の基板とを、液晶及びスペーサ粒子を介して対向するように重ね合わせる工程を有する液晶表示装置の製造方法もまた、本発明の1つである。
本発明の液晶表示装置の製造方法において、液晶スペーサ粒子分散液を基板上に吐出するのに用いられるインクジェット装置としては特に限定されず、例えば、ピエゾ素子の振動によって液体を吐出するピエゾ方式、急激な加熱による液体の膨張を利用して液体を吐出させるサーマル方式等の従来公知の吐出方法によるインクジェット装置が挙げられる。なかでも、吐出する液晶スペーサ粒子分散液に対して熱的な影響の少ないピエゾ方式が好適である。
本発明の液晶表示装置の製造方法に供される基板としては特に限定されず、ガラスや樹脂等、通常液晶表示装置のパネル基板として使用されるものを用いることができる。また、一対の基板のうち、一方の基板には画素領域にカラーフィルタが設けられた基板を用いることができる。この場合、画素領域は、実質的にほとんど光を通さないクロム等の金属やカーボンブラック等が分散された樹脂等のブラックマトリックスで画されている。このブラックマトリックスが非画素領域を構成することになる。
上記基板は、液晶スペーサ粒子分散液との接触角が20度以上になるように予め撥水処理が施されていることが好ましい。
本発明の液晶表示装置の製造方法において、基板の液晶スペーサ粒子分散液が吐出され着弾する箇所は、非画素領域に対応する位置である。
上記非画素領域に対応する位置とは、非画素領域(カラーフィルタ基板であれば上述のブラックマトリックス)、又は、もう一方の基板(TFT液晶パネルであればTFTアレイ基板)上で、その基板を非画素領域を有する基板と重ね合わせた際の非画素領域に対応する領域(TFTアレイ基板であれば配線部等)のいずれかを意味する。
上記非画素領域に対応する位置には、周囲と段差を有する箇所が含まれてもよい。ここでいう段差とは、基板上に設けられた配線等によって生じる非意図的な凹凸(周囲との高低差)、スペーサ粒子を集めるために意図的に設けられた凹凸をいい、凸凹表面下の構造は問わない。従ってここでいう段差は、表面凹凸形状における凹部又は凸部と平坦部(基準面)との段差をいう。
上記スペーサ粒子が配置された基板においては、スペーサ粒子の少なくとも一部に上記接着剤が付着して基板上に固定されていることが好ましい。
スペーサ粒子の固定の態様としては特に限定されず、例えば、スペーサ粒子の下部と基板との隙間に接着剤がある場合;基板上の接着剤中にスペーサ粒子が半ば埋もれて固定されている態様;接着剤中にスペーサ粒子が完全に埋もれて固定されている態様等が挙げられる。スペーサ粒子の固定の態様を示す模式図を図1に示した。
このような観点から、スペーサ粒子は上部に接着剤が付着していても構わない。
上記スペーサ粒子が配置された基板においては、スペーサ粒子と基板との間隔が0.2μm以下であることが好ましい。0.2μmを超えると、正確にセルギャップを実現できないことがある。すなわち、接着剤が、スペーサ粒子と基板との間に入り込みすぎると、特に接着剤の弾性率が高い場合にギャップ精度に影響を与えることがある。上記スペーサ粒子が配置された基板においては、スペーサ粒子の最上部(基板からもっとも離れた箇所)と基板との間隔のばらつき(標準偏差)が10%以下であることが好ましい。10%を超えると、正確にセルギャップを実現できないことがある。
上記スペーサ粒子が配置された基板においては、スペーサ粒子の上部に付着した接着剤の最上部(基板からもっとも離れた箇所)と基板との間隔のばらつき(標準偏差)が10%以下であることが好ましい。10%を超えると、正確にセルギャップを実現できないことがある。
上記スペーサ粒子が配置された基板においては、スペーサ粒子の固着力の好ましい下限が0.2μN/個である。より好ましい下限は1μN/個、更に好ましい下限は5μN/個である。
なお、本明細書においてスペーサ粒子の固着力は、例えば、ナノスクラッチ試験機(ナノテック製)を用いて、基板に触針子を接触させ一定の微小加重をかけながら、基板上を走査させ、凝集し接着剤で固定されたスペーサ粒子に接触子をあてたときに、スペーサ粒子が移動した際の力をスペーサ粒子個数で割ることにより求めることができる。
上記スペーサ粒子が配置された基板においては、スペーサ粒子の最上部(スペーサ粒子の基板からもっとも離れた箇所)から、基板方向に10%変位した時の応力(10%変形応力)の好ましい下限が0.2mN、好ましい上限が10mNである。
上記10%変形応力は、以下の方法により測定することができる。すなわち、10の配置位置において、微小硬度計(例えば、島津社製)にて100μmの蝕針子で10%変位した時の応力を測定する。1配置位置毎に、応力を測定し、それをその配置位置に存在するスペーサ粒子の個数で除した値を求め、その平均値を、10%変形応力とする。
上記スペーサ粒子が配置された基板においては、スペーサ粒子の回復率が40%以上であることが好ましい。
上記回復率は、以下の方法により測定することができる。すなわち、10の配置位置において、それぞれの配置毎に、9.8(mN)にその配置位置に存在するスペーサ粒子の個数を乗じた加重を1秒かけ、基板とスペーサ粒子の最上部(スペーサ粒子の基板からもっとも離れた箇所)との距離の変化を、加重の前後で測定する。加重後の距離を加重前の距離で除した値の、10の配置位置での平均値を回復率とする。
上記スペーサ粒子が配置された基板においては、スペーサ粒子の80%以上が、液晶表示装置の遮光領域に相当する基板上の領域に存在することが好ましい。
上記スペーサ粒子が配置された基板においては、JIS C 0040(ショック加振(加速度50G(9m秒))、正弦波5分間加振(0.1KHz30G,1KHz30G)に準じた方法による振動試験前後での、スペーサ粒子の存在比の変化率が±20%以内であることが好ましい。
以上のように、基板上にスペーサ粒子を配置してスペーサ粒子が配置された基板を得た後、常法によりスペーサ粒子が配置された基板に、もう一方の基板をスペーサ粒子を介して対向するように重ね合わせた後、加熱圧着され、形成された基板間の空隙に液晶が充填されて液晶表示装置が作製される(真空注入法)。また、片方の基板に周辺シール剤を塗布しそれに囲まれた範囲内に液晶を滴下しもう一方の基板を貼り合わせシール剤を硬化させて液晶表示装置が作製される(液晶滴下工法)。
本発明の液晶表示装置の製造方法では、上述した本発明の液晶スペーサ粒子分散液を用いるため、硬化物中の接着剤のゾル成分量が少なく、製造する液晶表示装置の液晶汚染が殆ど生じない。具体的には、本発明の液晶スペーサ粒子分散液を加熱、硬化させた後の液晶の比抵抗値の下限は1×10Ω・cmであり、かつ、ネマチック・等方相転移温度(NI点)の変化が±3℃以下となる。
上記比抵抗値が1×10Ω・cm未満であると、液晶表示装置のコントラストや色調などの表示品質に影響を及ぼす。好ましい下限は1×10Ω・cmである。
なお、上記液晶の比抵抗値はアンプル瓶に本発明の液晶スペーサ粒子分散液を0.05g入れ、この瓶を130℃オーブンに1時間投入し、その後放置して室温(25℃)に戻した後、液晶(chisso Lixon JC5007LA)0.5gを接触させる。東陽テクニカ社比抵抗測定装置を用いて、5V、25℃の条件で比抵抗値(Ω・cm)を測定した値である。
液晶の比抵抗値が1×10Ω・cm以上であると、液晶表示装置のコントラストや色調等の表示品質に優れている。液晶の比抵抗値が1×10Ω・cm未満であると、液晶スペーサ粒子分散液中に存在する導電性を有する異物の混入によって液晶が汚染されており、液晶表示装置の表示品質が低下し、残像や表示ムラが発生する。より好ましくは液晶の比抵抗値が1×10Ω・cm以上であり、液晶の比抵抗値が1×10Ω・cm以上であると、液晶表示装置の表示品質により一層優れている。
また、上記液晶のNI点の変化が±3℃以内であると、液晶表示装置のコントラストや色調などの表示品質に優れている。液晶のネマチック・等方相転移温度の変化が±3℃の範囲外であると、液晶スペーサ粒子分散液の硬化物中に存在する接着剤のゾル成分が液晶と相溶し、液晶が汚染されており液晶表示装置の表示品質が低下し、残像や表示ムラが発生する。
なお、液晶のNI点は、DSC装置を用いて、0〜110℃の範囲で、10℃/分の速度でスキャンしてネマチック・等方相転移温度を測定し、下記式により、NI点の変化を算出することができる。
NI点の変化=試験前のNI点−試験後のNI点
本発明の液晶表示装置の製造方法により製造された液晶表示装置であって、スペーサ粒子と接着剤とにより形成されたギャップ材が、カラーフィルタと配向膜の間、かつ、ブラックマトリックス上又はTFTアレイに隠される部分に形成されている液晶表示装置もまた、本発明の1つである。
本発明によると、インクジェット装置を用いてスペーサ粒子を基板上の所定の位置に正確かつ強固に配置することができ、表示品質に優れる液晶表示装置を製造することができる液晶スペーサ粒子分散液、及び、液晶表示装置の製造方法を提供することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(共重合体(1)〜(22)の合成)
下記表1に示す各化合物を適宜表1に示す配合で混合して混合単量体(1)〜(22)を調製した。なお、表1中、各成分の配合量はモル%を表す。
Figure 2008224849
次に、調製した各混合単量体117.7重量部を、ジエチレングリコールジメチルエーテル352.9部に溶解させ、セパラブルフラスコ内に仕込み、窒素置換した後、油溶性アゾ系重合開始剤(商品名「V−65」、和光純薬工業社製)の10重量%ジエチレングリコールジメチルエーテル溶液11.8部を2時間かけて滴下しながら重合反応を行い、共重合物(1)〜(22)を合成した。
その後、得られた各共重合物のジエチレングリコールジメチルエーテル溶液を、多量のメタノールに滴下して反応物を凝固させた。この凝固物を水洗した後、テトラヒドロフラン200gに再溶解し、再度多量のメタノールに滴下し凝固させた。この再溶解/凝固を計3回行った後、得られた凝固物を45℃で48時間真空乾燥し、目的とする共重合体(1)〜(22)を得た。
(実施例1)
(液晶スペーサ粒子分散液の調製)
(共重合体溶液の調製)
得られた共重合体(1)20gをブチルアルコール10g、フタル酸ジエチル80gに溶解させたのち、10μmの目開きのステンレスメッシュを用いて濾過して共重合体溶液(1)を得た。
(液晶スペーサ粒子分散液の調製)
スペーサ粒子(商品名「ミクロパール」、積水化学工業社製)を、所定の粒子濃度(0.5重量%)となるように必要量をとり、所定の接着成分濃度になるように希釈された共重合体溶液(1)(0.5重量%)にゆっくり添加し、ソニケータを使用しながら充分撹拌することによって分散させた後、10μmの目開きのステンレスメッシュで濾過して凝集物を除去して、実施例1にかかる液晶スペーサ粒子分散液(1)を得た。
(実施例2〜18)
共重合体(1)に代えて、共重合体(2)〜(18)を各々用いた以外は、実施例1と同様にして実施例2〜18にかかる液晶スペーサ粒子分散液(2)〜(18)を得た。
(実施例19)
(共重合体混合溶液の調製)
得られた共重合体(1)10g、及び、得られた共重合体(2)10gをブチルアルコール10g、フタル酸ジエチル80gに溶解させた後、10μmの目開きのステンレスメッシュを用いて濾過して共重合体混合溶液(19)を得た。
(液晶スペーサ粒子分散液の調製)
スペーサ粒子(商品名「ミクロパール」、積水化学工業社製)を、所定の粒子濃度(0.5重量%)となるように必要量をとり、所定の接着成分濃度になるように希釈された共重合体混合溶液(19)(0.5重量%)にゆっくり添加し、ソニケータを使用しながら充分撹拌することによって分散させた後、10μmの目開きのステンレスメッシュで濾過して凝集物を除去して、実施例19にかかる液晶スペーサ粒子分散液(19)を得た。
(実施例20〜30)
共重合体の組み合わせを表2に示すものとした以外は、共重合体混合溶液(19)と同様にして共重合体混合溶液(20)〜(30)を得た。得られた共重合体混合溶液(20)〜(30)を用いた以外は、実施例19と同様にして、実施例20〜30にかかる液晶スペーサ粒子分散液(20)〜(30)を得た。
Figure 2008224849
(比較例1)
n−ブチルメタクリレート60mol%、2−ヒドロキシエチルメタクリレート40mol%からなる混合単量体117.7重量部をジエチレングリコールジメチルエーテル352.9部に溶解させ、セパラブルフラスコ内に仕込み、窒素置換した後、油溶性アゾ系重合開始剤(商品名「V−65」、和光純薬工業社製)の10重量%ジエチレングリコールジメチルエーテル溶液11.8部を2時間かけて滴下しながら重合反応を行い、接着剤を合成した。
得られた接着剤を用いた以外は、実施例1と同様にして1の分子間架橋型ポリマーを含有する液晶スペーサ粒子分散液を得た。
(比較例2)
n−ブチルメタクリレート60mol%、2−ヒドロキシエチルメタクリレート20mol%、アクリル酸20mol%からなる混合単量体117.7重量部をジエチレングリコールジメチルエーテル352.9重量部に溶解させ、セパラブルフラスコ内に仕込み、窒素置換した後、油溶性アゾ系重合開始剤(商品名「V−65」、和光純薬工業社製)の10重量%ジエチレングリコールジメチルエーテル溶液11.8部を2時間かけて滴下しながら重合反応を行い、接着剤を合成した。
得られた接着剤を用いた以外は、実施例1と同様にして1の分子間架橋型ポリマーを含有する液晶スペーサ粒子分散液を得た。
(基板の準備)
(1)カラーフィルタモデル基板の準備
ガラス基板上に通常の方法により、金属クロムからなるブラックマトリックス(幅25μm、縦間隔150μm、横間隔75μm、厚み0.2μm)を設けた。ブラックマトリックス上及びその間に赤、緑、青の3色からなるカラーフィルタ画素(厚み1.5μm)を表面が平坦となるように形成した。その上にほぼ一定の厚みのオーバーコート層及びITO透明電極を設けた。更に、積水化学社製の「常圧プラズマ表面処理装置」により、CF/N混合ガスで撥水処理を行い、カラーフィルタモデル基板を準備した。
なお、得られたカラーフィルタモデル基板の表面張力は27.4mN/mであった。
(2)対向TFTアレイモデル基板の準備
ガラス基板上に通常の方法により、金属クロムからなるブラックマトリックス(幅25μm、縦間隔150μm、横間隔75μm、厚み0.2μm)を設けた。ブラックマトリックス上及びその間に赤、緑、青の3色からなるカラーフィルタ画素(厚み1.5μm)を表面が平坦となるように形成した。次いで、ブラックマトリックスに相対する位置において、ガラス基板上に、従来公知の方法により銅からなるよる段差(幅8μm、高低差5nm)を設けた。その上に、ほぼ一定の厚みのITO透明電極を設けた。
次いで、更にその上に、スピンコート法によってポリイミド樹脂溶液(日産化学社製、サンエバーSE1211)を均一に塗布した。塗布後、80℃で乾燥した後、210℃で1時間焼成して硬化させ、ほぼ一定の厚さを有する配向膜を形成して、TFTアレイモデル基板を準備した。
なお、形成された配向膜の表面張力は30.2mN/mであった。
(インクジェット装置の準備)
ピエゾ方式の口径50μmのヘッドを搭載したインクジェット装置を用意した。このヘッドのインク室の接液部は、ガラスセラミック材料により構成した。ノズル面には、フッ素系撥水加工を施した。
(スペーサ粒子の配置)
実施例及び比較例得られた液晶スペーサ粒子分散液を用いて、インクジエット装置によりカラーフィルタモデル基板上に、以下の方法でスペーサ粒子を配置した。なお、スペーサ粒子を配置する際には、インクジェット装置のノズルから吐出される初期の液晶スペーサ粒子分散液0.5mLを捨てた後に、配置を開始した。
まず、ヒーターで45℃に加熱されたステージ上に、基板を載せた。この基板上に、上述したインクジェット装置を用いて、ブラックマトリックスに対応する位置を狙って、縦のライン1列おきに、縦のラインの上に、110μm間隔で、液晶スペーサ粒子分散液の液滴を縦110μm×横150μmピッチで吐出し、配置し、乾燥させた。吐出の際のノズル先端と基板の間隔は0.5mmとし、ダブルパルス方式で吐出した。
吐出後、90℃で液滴を乾燥し溶剤を蒸発させ、その後、220℃で1時間ベークし接着剤を硬化させた。
その後、スペーサ粒子が配置されたカラーフィルタモデル基板上に、スピンコート法によってポリイミド樹脂溶液(日産化学社製、サンエバーSE1211)を均一に塗布した。塗布後、80℃で乾燥した後、210℃で1時間焼成して硬化させ、ほぼ一定の厚さを有する配向膜を形成した。
(液晶表示装置の完成)
スペーサ粒子が配置されたカラーフィルタモデル基板と対向基板となるTFTアレイモデル基板とを、周辺シール剤を用いて貼り合わせた。貼り合わせた後、シール剤を150℃で1時間加熱して硬化させてセルギャップがスペーサ粒子の粒子径と等しくされている空セルを作製し、次いで真空法で液晶を充填し、封口剤で注入口封止して液晶表示装置を作製した。
(評価)
下記の項目について評価を行った。結果を下記表3に示す。
(1)接着材評価
(i)分子量
共重合体(1)〜(22)0.1gをTHF10gに溶解させた溶液を、SHODEX LF−804カラム(昭和電工社製)を用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にて測定した。標準ポリスチレンを用いて、ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)を測定した。
(ii)耐溶剤性
カラーフィルタモデル基板上に配置した、接着材固定スペーサに、スピンコート法によってポリイミド樹脂溶液(日産化学社製、サンエバーSE1211)を均一に塗布した後の剥離されたスペーサ個数(/100個中)を調べた。
(iii)耐熱性
固形分で100mg相当の各実施例及び比較例にかかる液晶スペーサ粒子分散液を90℃で5時間、150℃で5時間真空で乾燥させることで、乾固させた。硬化物の重量(Wa)を測定した後、220℃で2時間ベークした後の硬化物の重量(Wb)を測定した。ベーク後の重量変化を重量減少率として下記式に従って評価した。
重量減少率(%)={(Wb−Wa)/Wa}×100
(iv)保存安定性評価
液晶スペーサ粒子分散液について、また、40℃で300時間加熱した後に粘度測定を行った。粘度変化が5%以下の場合を○とし、5%を超え10%未満の場合を△とし、10%を超えた場合を×とした。
(2)(表示画質)
液晶表示装置の表示画質を観察し、下記の基準で判定した。
(液晶表示装置の評価)
液晶表示装置について、液晶の体積抵抗値、NI点の変化を評価した。液晶の比抵抗値はアンプル瓶にスペーサ分散液0.05g入れ、この瓶を130℃オーブンに1時間投入し、その後放置して室温(25℃)に戻した後、液晶(chisso Lixon JC5007LA)0.5gを接触させる。東陽テクニカ社比抵抗測定装置を用いて、5V、25℃の条件で比抵抗値(Ωcm)を測定した。
また、液晶のNI点は、DSC装置を用いて、0〜110℃の範囲で、10℃/分の速度でスキャンしてネマチック・等方相転移温度を測定し、下記式により、NI点の変化を算出した。
NI点の変化=試験前のNI点−試験後のNI点
Figure 2008224849
本発明によれば、インクジェット装置を用いてスペーサ粒子を基板上の所定の位置に正確かつ強固に配置することができ、表示品質に優れる液晶表示装置を製造することができる液晶スペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置を提供することができる。
本発明の液晶表示装置の製造方法により製造した、スペーサが配置された基板上におけるスペーサ粒子の固定の態様を示す模式図である。

Claims (10)

  1. 接着剤、スペーサ粒子及び溶剤を含有する液晶スペーサ粒子分散液であって、
    前記接着剤は、自己架橋型ポリマー及び/又は分子間架橋型ポリマー混合物を含有し、
    前記自己架橋型ポリマー及び分子間架橋型ポリマーは、重量平均分子量が1000〜30万であることを特徴とする液晶スペーサ粒子分散液。
  2. 溶剤は、水溶性又は親水性の溶剤であって、自己架橋型ポリマー及び分子間架橋型ポリマーは、少なくとも親水性官能基を有するものであることを特徴とする請求項1記載の液晶スペーサ粒子分散液。
  3. 自己架橋型ポリマー及び分子間架橋型ポリマーは、少なくとも、水酸基と、イソシアナト基及び/又はエポキシ基との組み合わせを含有することを特徴とする請求項1又は2記載の液晶スペーサ粒子分散液。
  4. 自己架橋型ポリマー及び分子間架橋型ポリマーは、少なくとも、カルボキシル基と、イソシアナト基、エポキシ基及び水酸基からなる群より選択される少なくとも1の官能基との組み合わせを含有することを特徴とする請求項1又は2記載の液晶スペーサ分散液。
  5. 自己架橋型ポリマー及び分子間架橋型ポリマーは、少なくとも、エポキシ基と、アミノ基及び/又はイミノ基との組み合わせを含有することを特徴とする請求項1又は2記載の液晶スペーサ粒子分散液。
  6. 自己架橋型ポリマー及び分子間架橋型ポリマーは、少なくとも、メチロールアミド基と、イソシアナト基、エポキシ基、水酸基及びカルボキシル基からなる群より選択される少なくとも1の官能基との組み合わせを含有することを特徴とする請求項1又は2記載の液晶スペーサ粒子分散液。
  7. 自己架橋型ポリマー及び分子間架橋型ポリマーは、少なくとも、アミノ基と、イソシアナト基との組み合わせを含有することを特徴とする請求項1又は2記載の液晶スペーサ粒子分散液。
  8. 接着剤は、架橋性官能基を5モル%以上含有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の液晶スペーサ粒子分散液。
  9. 接着剤は、親水性官能基を20モル%以上含有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の液晶スペーサ粒子分散液。
  10. 画素領域と非画素領域とを有する液晶表示装置の製造方法であって、
    請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の液晶スペーサ粒子分散液を、インクジェット装置を用いて第1の基板又は第2の基板の非画素領域に対応する特定の位置に配置する工程、
    前記液晶スペーサ粒子分散液を乾燥させる工程、
    前記液晶スペーサ粒子分散液中の接着成分を硬化させる工程、及び、
    前記第1の基板と第2の基板とを、液晶及びスペーサ粒子を介して対向するように重ね合わせる工程を有する
    ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
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