JP2000026692A - 熱硬化性樹脂被覆粒子、その製造方法および該粒子からなるスペーサー - Google Patents

熱硬化性樹脂被覆粒子、その製造方法および該粒子からなるスペーサー

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JP2000026692A
JP2000026692A JP10193046A JP19304698A JP2000026692A JP 2000026692 A JP2000026692 A JP 2000026692A JP 10193046 A JP10193046 A JP 10193046A JP 19304698 A JP19304698 A JP 19304698A JP 2000026692 A JP2000026692 A JP 2000026692A
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Norihiro Nakayama
典宏 仲山
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Ube Nitto Kasei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示装置用固着型面内スペーサーとして
用いた場合、比較的低い温度で配向膜に強固に接着し、
高い移動防止能を有する熱硬化性樹脂被覆粒子、および
その製造方法を提供する。 【解決手段】 表面に疎水性置換基が導入されたコア粒
子と、その表面を該疎水性置換基を介して被覆する軟化
点40〜150℃のラジカル重合性アクリート系プレポ
リマーおよび60〜150℃の温度に加熱することでラ
ジカルを発生する開始剤を含む熱硬化性樹脂層とからな
る熱硬化性樹脂被覆粒子、およびこの被覆粒子を特定の
数段階の工程で製造する方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱硬化性樹脂被覆
粒子、その製造方法、該粒子からなるスペーサーおよび
このスペーサーを用いた液晶表示装置に関する。さらに
詳しくは、本発明は、液晶表示装置用固着型面内スペー
サーとして用いた場合、比較的低い温度で配向膜に強固
に接着し、液晶注入時や液晶表示パネルを過酷な条件で
使用しても移動を起こすことのない、高い移動防止能を
有する熱硬化性樹脂被覆粒子、このものを効率よく製造
する方法、該熱硬化性樹脂被覆粒子からなる液晶表示装
置用固着型面内スペーサーおよびこの固着型面内スペー
サーを用いてなる品質に優れる液晶表示装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示装置の発展は目ざまし
く、時計、電卓、ノート型パソコンなどの小型の表示部
をもつものだけではなく、ワードプロセッサー、デスク
トップパソコン、テレビなどの大型の表示部をもつ機器
の表示装置などとして利用されている。
【0003】この液晶表示装置は、一般に配向層を形成
した2枚の透明電極基板を、スペーサー粒子を介して所
定の間隙になるように配向配置し、周辺をシールして液
晶セルを形成し、その電極基板の間隙に液晶材料を挾持
した構造を有している。該スペーサー粒子は電極基板間
の間隙、すなわち液晶層の厚みを均一に保つための機能
を有しており、液晶セルの周辺シール部および液晶セル
内部(面内、表示部分)に使用される。
【0004】このような液晶表示装置の液晶層の厚さを
一定に保つための面内スペーサーのうち、移動防止能を
有するいわゆる固着型スペーサーとしては、熱可塑性樹
脂やエポキシ系熱硬化性樹脂などを被覆した球状粒子が
一般的である。しかしながら、熱可塑性樹脂を被覆した
粒子は、使用時の温度耐久性の点から、軟化点が100
℃以上の熱可塑性樹脂しか使用できない上、液晶材料に
対する耐久性に劣るなどの欠点を有している。一方、エ
ポキシ系熱硬化性樹脂を被覆した粒子においては、その
硬化に用いられるアミン系硬化剤は低温での硬化特性に
優れるものの、液晶材料に悪影響を及ぼすために使用で
きず、またフェノール系や酸無水物系硬化剤では反応性
が低く、150℃以上の高温硬化が必要である。
【0005】液晶パネルの耐熱温度は、その種類により
異なるが、一般的には80〜150℃程度である。耐熱
温度以上の温度をかけると、パネル自体が変形したり、
パネル構成物質が変質するなど、好ましくない事態を招
来する。したがって、液晶パネルの耐熱温度未満の温度
で、スペーサー粒子を熱処理して、固着させることが重
要である。また、固着型スペーサーとして、エポキシ基
などの接着性置換基を導入したものを被覆した粒子が知
られているが、このものは基板との接着面積が小さく、
その固着力が低いなどの欠点を有している。
【0006】他方、100℃未満の比較的低温で固着す
るスペーサーとしては、例えば架橋剤および光重合開始
剤を含む熱可塑性樹脂で被覆された粒子からなる液晶表
示素子用スペーサーが提案されている(特開平6−28
9402号公報)。しかしながら、このスペーサーは分
散性が悪く、均一散布が困難である上、凝集しやすく、
長期保存安定性に劣るなどの欠点を有している。
【0007】また、固着層にエポキシ樹脂とアクリルモ
ノマーから合成されるラジカル重合性アクリレート系プ
レポリマーを使用することも考えられるが、この樹脂は
不純物としてこの合成時に使用されるアミン塩やアルカ
リ金属塩を通常総含有量で200重量ppm以上含有す
るため、これを用い作成したパネルにおいては、該不純
物が液晶に溶出し、液晶の非抵抗値を下げ、パネルの駆
動電圧を下げてしまう可能性があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、特に、液晶表示装置用固着型面内スペー
サーとして用いた場合、比較的低い温度で配向膜に強固
に接着し、液晶注入時や液晶表示パネルを過酷な条件で
使用しても移動を起こすことのない。高い移動防止能を
有する粒子を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい性質を有する粒子を開発すべく鋭意研究を重ねた
結果、球状粒子からなるコア粒子の表面を、疎水性置換
基を介して、特定の軟化点を有し、かつ、液晶の比抵抗
値を落とすアルカリ金属、アルカリ土類金属およびこれ
らの金属塩、ハロゲン、アミン並びにアミン塩の合計含
有量が、好ましくは200重量ppm以下であるラジカ
ル重合性アクリート系プレポリマーと特定の温度に加熱
することでラジカルを発生するラジカル重合開始剤とを
含む熱硬化性樹脂層で被覆してなる粒子がその目的に適
合しうること、そして、この被覆粒子は、特定の工程を
順次施すことにより、効率よく製造しうることを見出
し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明は、(1)表面に疎水性
置換基が導入された球状粒子からなるコア粒子と、その
表面を該疎水性置換基を介して被覆する軟化点40〜1
50℃で、かつ液晶の比抵抗値を落とすアルカリ金属、
アルカリ土類金属およびこれらの金属塩、ハロゲン、ア
ミン並びにアミン塩の合計含有量が、好ましくは200
重量ppm以下であるラジカル重合性アクリレート系プ
レポリマーおよび60〜150℃の温度に加熱すること
でラジカルを発生するラジカル重合開始剤を含む熱硬化
性樹脂層とからなる熱硬化性樹脂被覆粒子、(2)上記
熱硬化性樹脂被覆粒子からなる液晶表示装置用固着型面
内スペーサー、および(3)上記固着型面内スペーサー
を用いたことを特徴とする液晶表示装置、を提供するも
のである。
【0011】また、前記熱硬化性樹脂被覆粒子は、本発
明に従えば、(A).球状粒子からなるコア粒子の表面
に疎水性置換基を導入したのち、この表面処理コア粒子
を、軟化点40〜150℃のラジカル重合性アクリレー
ト系プレポリマーおよび60〜150℃の温度に加熱す
ることでラジカルを発生するラジカル重合開始剤を含有
する有機溶媒溶液中に分散させ、ラジカル重合性アクリ
レート系プレポリマーおよびラジカル重合開始剤を含む
熱硬化性樹脂をコア粒子表面に析出させるための処理を
行い、次いで溶媒を除去して、コア粒子表面に上記熱硬
化性樹脂が析出した乾燥粉体を得る工程、および
(B).上記(A)工程で得られた乾燥粉体を衝撃力ま
たは剪断力付与処理に付し、ラジカル重合性アクリレー
ト系プレポリマーおよびラジカル重合開始剤を含む熱硬
化性樹脂層をコア粒子表面に被覆させる工程、を順次施
すことにより、製造することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の熱硬化性樹脂被覆粒子
は、球状粒子からなるコア粒子と、その表面を被覆する
熱硬化性樹脂層とからなるものである。
【0013】本発明においてコア粒子として用いること
ができる球状粒子の材質としては、実質的に真球状の粒
子であって、無機材料、有機材料または有機・無機複合
材料が挙げられる。その材質の具体例としてはシリカ;
WO3、SnO2、TiO2、ZrO2、Al23等の金属
酸化物;ケイ酸塩ガラス、ホウ酸塩ガラス、ホウケイ酸
塩ガラス、アルミノホウケイ酸塩ガラス、リン酸塩ガラ
ス、ゲルマン酸塩ガラス、タングステン酸塩ガラス、モ
リブデン酸塩ガラス、テルル酸塩ガラス等のガラス;W
O96/15986号公報に開示されている発明の黒色
粒子および絶縁膜付き黒色粒子;オルガノシラン等の有
機無機複合粒子;有機高分子粒子等が挙げられ、目的と
する熱硬化性樹脂被覆粒子の用途等に応じて適宜選択可
能である。コア粒子の好ましいものとしては、シリカ粒
子および/またはポリオルガノシルセスキオキサン粒子
が挙げられる。
【0014】上記の球状粒子からなるコア粒子の粒径
は、目的とする熱硬化性樹脂被覆粒子の用途等に応じて
適宜選択可能である。例えば、本発明の熱硬化性樹脂被
覆粒子を液晶表示パネル(液晶セル)用のスペーサーと
して用いる場合、前記のコア粒子は平均粒径が1.0〜
20μmのシリカ粒子やポリオルガノシルセスキオキサ
ン粒子であることが特に好ましい。また、その粒度分布
の変動係数(以下、CV値という)は、5%以下、特に
2%以下であるのが有利である。
【0015】なお、CV値は、式 CV値(%)=(粒径の標準偏差/平均粒径)×100 により求められる。
【0016】上記のコア粒子表面を被覆する熱硬化性樹
脂層は、ラジカル重合性アクリレート系プレポリマー、
ラジカル重合開始剤および所望により用いられるラジカ
ル重合性モノマーからなるものである。上記ラジカル重
合性アクリレート系プレポリマーとしては、常温で固体
であって、軟化点が40〜150℃で、かつ液晶の比抵
抗値を落とすアルカリ金属、アルカリ土類金属およびこ
れらの金属塩、ハロゲン、アミン並びにアミン塩の合計
含有量が、好ましくは200重量ppm以下であるもの
が用いられる。このようなものとしては、例えばエポキ
シアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリウレ
タンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、オリゴ
アクリレート、アルキドアクリレート、ポリオールアク
リレートなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよ
いし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。このよう
な性状を有するラジカル重合性アクリレート系プレポリ
マーは、例えば高純度の原料プレポリマーを公知の方法
によりアクリレート化し、その後洗浄や蒸留などの手段
により、精製することによって調製することができる。
【0017】一方、ラジカル重合開始剤としては、60
〜150℃の温度に加熱することでラジカルを発生する
ものが用いられる。このようなラジカル重合開始剤とし
ては、例えば過酸化ベンゾイル、核置換過酸化ベンゾイ
ル、過酸化ラウロイル、過酸化アセチル、ケトン過酸化
物、キュメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペ
ルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、安息香酸t
−ブチル等の有機過酸化物系、2,2′−アゾビスイソ
ブチロニトリル、2,2′−アゾビスプロポニトリル、
2,2′−アゾビスバレロニトリル、ジアゾアミノベン
ゼン、ニトロソアシルアリルアミン類、アゾチオエーテ
ル類、p−ニトロベンゼンジアゾニウム塩等のアゾおよ
びジアゾ化合物、芳香族スルフィン酸類、1−アルカン
スルフィン酸類等のスルフィン酸系、などが挙げられ
る。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合
わせて用いてもよい。
【0018】一方、所望により用いられるラジカル重合
性モノマーとしては、重合性二重結合を分子中に1個以
上有するモノマー、例えばアクリル酸、アクリルアミ
ド、アクリロニトリル、スチレン、さらにはアクリル酸
エステル、具体的にはラウリルアクリレート、2−エチ
ルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールモノアクリレート、
ジシクロペンタジエンアクリレート、1,3−ブタンジ
オールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアク
リレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、
ジエチレングリコールジアクリレート、トリメチロール
プロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリ
アクリレートなどが挙げられる。これらは単独で用いて
もよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0019】熱硬化性樹脂層における上記各成分の含有
割合については、ラジカル重合性モノマーは、ラジカル
重合性アクリレート系プレポリマーに対して、通常0〜
500重量%、好ましくは0〜200重量%の割合で含
有させるのがよい。また、ラジカル重合開始剤は、ラジ
カル重合性アクリレート系プレポリマーとラジカル重合
性モノマーとの合計量に対し、通常20重量%以下、好
ましくは0.001〜10重量%の割合で含有させるの
が有利である。
【0020】熱硬化性樹脂層に含まれるアルカリ金属、
アルカリ土類金属およびこれらの金属塩、ハロゲン、ア
ミン並びにアミン塩の不純物の合計含有量が200重量
ppmを超えると、この不純物が液晶に溶出し、液晶の
比抵抗値を下げ、パネルの駆動電圧を下げてしまうおそ
れがある。したがって、上記不純物の含有量は200重
量ppm以下が好ましく、特に100重量ppm以下が
好適である。
【0021】本発明の熱硬化性樹脂被覆粒子における熱
硬化性樹脂層は、次のような構造を有している。すなわ
ち、ラジカル重合性アクリレート系プレポリマー、ラジ
カル重合開始剤および所望により用いられるラジカル重
合性モノマーが、実質的に均一に混在した形態で、コア
粒子の表面を被覆しているか、または後述する衝撃力ま
たは剪断力付与処理によって、上記各成分の少なくとも
一部が融解し、たがいに溶融・混合して一層となって存
在し、コア粒子の表面を被覆している。このような熱硬
化性樹脂被覆粒子は、例えば液晶セル膜上に散布し、比
較的低い温度、具体的には150℃未満の温度で加熱す
ることにより、熱硬化性樹脂層が硬化するとともに、液
晶セル膜と強固に接着する。
【0022】本発明の熱硬化性樹脂被覆粒子は、コア粒
子表面に導入された疎水性置換基を介して、熱硬化性樹
脂層が被覆されていることを特徴とする。コア粒子の表
面に疎水性置換基を導入するには、シランカップリング
剤を用いて行うのが有利である。シランカップリング剤
は、親水性置換基と疎水性置換基とを有しており、その
一方の親水性置換基が、コア粒子を構成する材質との間
で化学結合を形成し、他方の疎水性置換基がラジカル重
合性アクリレート系プレポリマーやラジカル重合性モノ
マーと化学的又は物理的結合を形成している。このよう
に、コア粒子とラジカル重合性アクリレート系プレポリ
マーやラジカル重合性モノマーとがシランカップリング
剤を介して結合されていることによって、コア粒子と熱
硬化性樹脂層とが強固に接合されているため、超音波処
理等による熱硬化性樹脂層の剥がれが無く、高い接着力
が得られる。これにより、例えば液晶表示装置用固着型
面内スペーサーとして用いた場合、液晶セル膜との強固
な接着が達成できる。
【0023】上記シランカップリング剤は、置換基とし
て疎水性基を1つまたは2つ有し、かつ親水性置換基が
アルコキシ基であるものであればよく、特に制限はな
い。このようなものとしては、例えばフェニルトリエト
キシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニル
ジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ビニ
ルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ
−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β
−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピ
ルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシ
クロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピル
トリエトキシシラン、さらにはアルキルトリエトキシシ
ラン類、アルキルトリメトキシシラン類、ジアルキルジ
エトキシシラン類、ジアルキルジメトキシシラン類など
が挙げられる。これらの中で、ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シランなどが好ましい。これらのシランカップリング剤
は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用い
てもよい。
【0024】なお、コア粒子の材質が無機材料である場
合、上記の疎水性置換基を有するシランカップリング剤
と共に、テトラアルコキシシラン(例えばテトラエトキ
シシラン、テトラメトキシシラン、テトラプロポキシシ
ラン、テトラブトキシシラン等)を反応させてもよい。
加水分解速度の速いシリコンアルコキシドをシランカッ
プリング剤と同時に反応させることにより、コア粒子表
面がより疎水化され、熱硬化性樹脂による被覆およびコ
ア粒子と熱硬化性樹脂層との結合性がより良好となる。
【0025】本発明の熱硬化性樹脂被覆粒子における熱
硬化性樹脂層の厚さは、目的とする用途によって適宜選
択することができるが、通常0.001〜5.0μm、
好ましくは0.005〜3.0μm、特に好ましくは
0.01〜1.0μmの範囲である。熱硬化性樹脂被覆
粒子を固着型スペーサーとして用いる場合、散布方式と
しては、乾式法及び湿式法があるが、上記構成の本発明
の熱硬化性樹脂被覆粒子は、乾式散布方式の固着型スペ
ーサーとして好適である。
【0026】本発明の熱硬化性樹脂被覆粒子において
は、所望により、熱硬化性樹脂層の表面をシランカップ
リング剤で処理し、ラジカル重合性アクリレート系プレ
ポリマーやラジカル重合性モノマーに結合するシランカ
ップリング剤に由来するシロキサン結合(−Si−O
−)を、該熱硬化性樹脂層の表面に存在させることがで
きる。
【0027】このシランカップリング剤としては、後述
するように、加水分解縮合させて得られたシランカップ
リング剤のオリゴマーを熱硬化性樹脂層に吸収させる方
法が好ましく用いられるので、疎水性置換基と加水分解
可能な置換基(以下、加水分解性置換基と称す。)とを
有するものが好適である。このようなシランカップリン
グ剤としては、特に制限はなく、例えば前記例示のシラ
ンカップリング剤の中から適宜選択して用いてもよい。
また、コア粒子とラジカル重合性アクリレート系プレポ
リマーやラジカル重合性モノマーとの結合に用いた化合
物と同一のものでもよいし、異なる化合物でもよい。
【0028】ここで用いるシランカップリング剤は、オ
リゴマーの形で、熱硬化性樹脂層を構成するラジカル重
合性アクリレート系プレポリマーやラジカル重合性モノ
マーと化学的または物理的結合を形成しており、そして
加水分解性置換基(アルコキシ基)は加水分解されて、
シランカップリング剤同士が結合してシロキサン結合を
形成する。したがって、熱硬化性樹脂層の表面がシロキ
サン結合の網によって覆われているような状態になって
いるものと考えられる。
【0029】このように粒子表面にシロキサン結合が存
在することにより、長期の保存によっても個々の粒子間
の合着・凝集が起こらない。また、湿式および乾式のい
ずれの散布方式の固着型スペーサーとして好適に用いる
ことができる。すなわち、湿式法で塗布する場合でも、
粒子間の合着、凝集が起こらない。粒子の表面に親水性
のシロキサン結合が存在すると、粒子同士が反発しあ
い、粒子同士の合着・凝集が起こらず、粒子の分散性が
高くなる。これに対し、粒子表面にシロキサン結合が存
在しない被覆粒子では、湿式法で散布する場合、粒子同
士の合着・凝集が起こりやすく、湿式法による散布方式
を採用しにくい。
【0030】本発明の熱硬化性樹脂被覆粒子の全体の粒
径は、目的とする用途によって適宜選択することができ
るが、例えば液晶表示装置用固着型面内スペーサーを目
的とする場合には、通常0.5〜30μm、好ましくは
0.7〜25μm、特に好ましくは1.0〜15μmの
範囲である。精密接着剤を目的とする場合には、通常
0.5〜100μm、好ましくは0.7〜80μm、特
に好ましくは1.0〜60μmの範囲である。本発明の
熱硬化性樹脂被覆粒子は、極めて高い加熱接着性を示
し、加熱接着後の引っ張り力が10×10-8kgf/個
以上である。
【0031】また、本発明の熱硬化性樹脂被覆粒子は、
少なくとも30日間という長期間の保存によっても粒子
間の合着・凝集が起こりにくく、長期保存安定性に優れ
ている。上記特性を有する本発明の熱硬化性樹脂被覆粒
子は、液晶表示装置用固着型面内スペーサーとして用い
た場合、高い移動防止能を有し、超音波照射、液晶材料
注入、押出し時に移動を生じることがなく、面内散布密
度が変化しないため、セルギャップを一定に保つことが
可能である。また、本発明の被覆粒子は、コア粒子の単
分散性を維持しているため、極めて高い精度で液晶セル
膜厚を規定することができる。さらに、基材フィルム、
特にポリイミド配向膜に悪影響を及ぼすことが少ない。
【0032】本発明の熱硬化性樹脂被覆粒子は、精密接
着剤として用いた場合、硬化時の収縮が小さく、極めて
高い精度で特定の間隔をもって接着が可能である。従っ
て、例えば各種マイクロ光学部材の固定、導波路/光フ
ァイバー間の接続に好適に用いることができる。さら
に、本発明の熱硬化性樹脂被覆粒子を均一に一層に並べ
て硬化させることにより、極めて微細かつ精密なサイズ
の濾過孔を有する精密濾過フィルターとすることができ
る。
【0033】次に本発明の熱硬化性樹脂被覆粒子の製造
方法について説明する。この被覆粒子の製造方法は、 (A)工程:表面に疎水性置換基が導入されたコア粒子
表面へのラジカル重合性アクリレート系プレポリマーと
ラジカル重合開始剤の析出処理、および (B)工程:衝撃力または剪断力付与処理、からなるも
のであり、以下、工程毎に詳述する。
【0034】(A)工程:この(A)工程では、球状粒
子からなるコア粒子の表面に疎水性置換基を導入してな
る表面処理コア粒子を出発原料として用いる。この際、
疎水性置換基の導入は、シランカップリング剤を用いる
ことにより、有利に行うことができる。例えば、まず超
音波振動等を利用して、コア粒子をアルコール系溶媒な
どの溶媒中に分散させる。この分散液に、好ましくはア
ンモニア水を添加し、次いで疎水性置換基を有するシラ
ンカップリング剤を添加して撹拌することにより、シラ
ンカップリング剤の親水性置換基(アルコキシ基)が加
水分解されて、コア粒子を構成する物質との間で結合が
形成され、かつコア粒子表面に疎水性置換基が導入され
る。
【0035】用いられるアルコール系溶媒としては、例
えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ
プロパノール等が挙げられる。このときに用いる溶媒は
1種類のアルコールでもよいし、複数種のアルコールか
らなる混合物であってもよい。アルコール系溶媒の使用
量は、コア粒子の重量の5〜30倍が好適である。
【0036】疎水性置換基を有するシランカップリング
剤の使用量は、コア粒子に対し、通常0.1〜500重
量%、好ましくは0.5〜200重量%、特に好ましく
は1〜100重量%の範囲である。シランカップリング
剤の使用量が0.1重量%未満の場合、充分なラジカル
重合性アクリレート系プレポリマーやラジカル重合性モ
ノマーとの結合を提供できるだけの疎水性置換基を導入
することができない。また、500重量%を超えるとシ
ランカップリング剤の加水分解物が凝集し、これが粒子
表面に付着して粒子の単分散性が損なわれ、不都合であ
る。シランカップリング剤の親水性置換基を加水分解す
るためのアンモニア水の添加量は、シランカップリング
剤のモル数に対して2〜300倍が好適である。
【0037】加水分解時の反応温度は、通常20〜80
℃であり、反応時間は、通常1〜24時間である。
【0038】前述したように、コア粒子の材質が無機材
料である場合には、疎水性置換基を有するシランカップ
リング剤でのコア粒子の表面処理時に、必要に応じて加
水分解速度の速いシリコンアルコキシドを共存させるこ
とにより、コア粒子表面により均一な熱硬化性樹脂層を
形成するのに十分な量の疎水性基を導入することができ
る。
【0039】この(A)工程は上記のようにして得られ
た表面処理コア粒子に、ラジカル重合性アクリレート系
プレポリマー、ラジカル重合開始剤および所望により用
いられるラジカル重合性モノマーからなる熱硬化性樹脂
を均一に析出させた乾燥粉体を得る工程であり、次の
(B)工程における衝撃力または剪断力付与処理を行う
ための前処理工程である。
【0040】具体的には、ラジカル重合性アクリレート
系プレポリマー、ラジカル重合開始剤および所望により
ラジカル重合性モノマーを有機溶媒に均一に溶解した溶
液中に、表面処理コア粒子を加え、超音波振動などを利
用して均一に分散させる。得られた分散液に、ラジカル
重合性アクリレート系プレポリマー、ラジカル重合開始
剤および所望により用いられるラジカル重合性モノマー
に対する貧溶媒を大量に加えて、ラジカル重合性アクリ
レート系プレポリマー、ラジカル重合開始剤および所望
により用いられるラジカル重合性モノマーからなる熱硬
化性樹脂をコア粒子の表面に均一に混在した状態で析出
させ、次いで溶媒を減圧留去する等の手段で除去するこ
とにより、乾燥粉体とする。
【0041】ここで用いる、熱硬化性樹脂を構成する各
成分を溶解するための有機溶媒としては、例えばアセト
ン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド、ジエチルケトン等が挙げられる。有
機溶媒の使用量は、該各成分を完全に溶解できる量以上
であればよい。熱硬化性樹脂を構成する各成分に対する
貧溶媒としては、例えば水、メタノール、エタノール等
が挙げられる。貧溶媒の添加量は、使用する有機溶媒の
2倍以上が好ましい。
【0042】(A)工程で得られる乾燥粉体は、ラジカ
ル重合性アクリレート系プレポリマー、ラジカル重合開
始剤および所望により用いられるラジカル重合性モノマ
ーからなる熱硬化性樹脂が、コア粒子の表面に混在し、
付着している。この段階では、ラジカル重合性アクリレ
ート系プレポリマー、ラジカル重合開始剤および所望に
より用いられるラジカル重合性モノマーからなる熱硬化
性樹脂は、コア粒子表面に付着しているか、弱い力でコ
ア粒子表面に吸着しているにすぎない。
【0043】ラジカル重合性アクリレート系プレポリマ
ー、ラジカル重合開始剤および所望により用いられるラ
ジカル重合性モノマーをコア粒子表面に均一に混在した
状態で析出させる方法としては、上述の貧溶媒を添加す
る方法以外に、ヘンシェルミキサー等の加熱撹拌装置に
より、撹拌状態下に有機溶媒を除去する方法を用いるこ
とも可能である。
【0044】(B)工程:(B)工程は、上記(A)工
程で得られた熱硬化性樹脂がコア粒子表面に析出した乾
燥粉体を衝撃力または剪断力付与処理に付し、コア粒子
表面に弱い力で吸着している熱硬化性樹脂をコア粒子表
面に熱融着させると同時にコア粒子表面に導入されてい
る疎水性置換基とラジカル重合性アクリレート系プレポ
リマーやラジカル重合性モノマーとの間に化学的または
物理的結合を形成させ、熱硬化性樹脂層がコア粒子表面
に融着された被覆粒子を得る工程である。
【0045】ここで、(B)工程において用いることが
できる衝撃力または剪断力付与処理の好ましい具体例と
して、ハイブリダイゼーション法が挙げられる。ハイブ
リダイゼーション法とは、微粒子の表面改質を行うのに
用いられ、コア粒子とこれよりもさらに小さな改質用の
微粒子を、一般には高速気流中で混合し、表面に改質層
を形成させる方法である。より詳細には、コアとなる球
状粒子と、この球状粒子の表面に形成しようとする改質
層の材料となる粒子(コア粒子よりも小粒径のもの)と
を秒速数十メートル以上という高速気流中で分散・移動
させながら互いに衝突させ、このときに生じる衝突力、
圧縮力、摩擦力、剪断力等の機械的作用に伴う発熱・温
度上昇を利用して、コア粒子の表面に熱融着によって所
望の改質層を形成する方法である。
【0046】その他の本発明において用いることができ
る衝撃力または剪断力付与処理の具体例としては、メカ
ノフュージョン法が挙げられる。
【0047】本発明の方法においては、上記(A)工程
において、衝撃力または剪断力付与処理前に予め表面改
質用の粒子であるラジカル重合性アクリレート系プレポ
リマー、ラジカル重合開始剤および所望により用いられ
るラジカル重合性モノマーからなる熱硬化性樹脂を、コ
ア粒子の表面に均一に混在した状態で析出・付着させて
おり、より確実に2種または3種の表面改質用の粒子を
均一に混在した状態で、かつ均一な厚さで熱融着させる
ことができるため、均一な厚さでコア粒子表面に熱硬化
性樹脂層を形成することができる。また、この処理のと
きに、衝撃力または剪断力によって、コア粒子表面に導
入された疎水性置換基とラジカル重合性アクリレート系
プレポリマーやラジカル重合性モノマーとの間に化学的
または物理的結合が形成される。
【0048】疎水性置換基が導入されていないコア粒子
と、熱硬化性樹脂を、単に衝撃力または剪断力付与処理
することによって得られた表面改質粒子では、コア粒子
と改質層との界面に化学的または物理的結合がなく、ま
た、改質層が微粒子の集合体で形成されるので超音波耐
久性、機械的特性は良好ではない。したがって、熱硬化
性樹脂を、単に例えばハイブリダイゼーション法によっ
て表面処理されていないコア粒子に融着させても、コア
粒子と融着された熱硬化性樹脂層との結合力は弱く、熱
硬化性樹脂層が超音波処理、その他の機械的外力によっ
て容易に剥がれてしまう。
【0049】しかしながら、本発明の被覆粒子において
は、コア粒子とラジカル重合性アクリレート系プレポリ
マーやラジカル重合性モノマーとの間に疎水性置換基に
よる化学的または物理的結合が形成されているため、衝
撃力または剪断力付与処理のみによる場合とは異なり、
コア粒子と熱硬化性樹脂層との間には極めて高い結合力
が存在する。
【0050】この(B)工程で用いるハイブリダイゼー
ション法は、例えば奈良機械製作所社製のハイブリダイ
ゼーションシステムO型(NHS−O型)を用いて行う
ことができる。このハイブリダイザーを用いる場合のハ
イブリダイゼーションの好ましい条件は、以下の通りで
ある。 ローター回転数:3000〜16000rpm 処理時間:3〜30分 このようにして、本発明の熱硬化性樹脂被覆粒子が効率
よく得られる。本発明の熱硬化性樹脂被覆粒子の製造方
法においては、前記のようにして得られた被覆粒子に対
し、必要に応じ、さらにシロキサン結合を形成するため
の(C)工程を施すことができる。
【0051】(C)工程:(C)工程は、上記(B)工
程で得られた被覆粒子の熱硬化性樹脂層、すなわち粒子
表面にシランカップリング剤の親水性置換基に由来する
シロキサン結合を形成する工程である。
【0052】この(C)工程においては、まず(B)工
程で得られた被覆粒子を、シランカップリング剤の加水
分解により得られたオリゴマーを熱硬化性樹脂層に吸収
させる。この際、(B)工程で得られた被覆粒子を水性
溶媒溶液中に分散させ、ゆっくり撹拌しながら、この分
散液にシランカップリング剤の水溶液を添加するか、シ
ランカップリング剤を分散液表面に乗せ、シランカップ
リング剤をオリゴマーの形で熱硬化性樹脂層に吸収させ
る。このような手法であると、シランカップリング剤が
オリゴマーの形で吸収されるので、より均質な表面改質
が行われる。本(C)工程で用いる、(B)工程で得ら
れた被覆粒子を分散させる水性溶媒としては、水、水−
アルコール溶液等が挙げられる。水−アルコール溶液の
場合のアルコールとしては、メタノール、エタノール、
n−プロパノール、イソプロパノールが挙げられる。
【0053】該被覆粒子が上記水性溶媒に均一に分散し
ない場合は分散安定剤を添加するのが好ましく、本
(C)工程で用いる分散安定剤は、(B)工程で得られ
た被覆粒子を安定に分散できるものであれば、特に制限
されないが、例えば部分ケン化したポリビニールアルコ
ール類、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセ
ルロース等が挙げられる。分散安定剤の濃度は、通常
0.01〜30重量%、好ましくは0.05〜25重量
%、特に好ましくは0.1〜20重量%の範囲である。
【0054】また、本(C)工程においては、シランカ
ップリング剤として、前記したように、疎水性置換基と
加水分解性置換基(アルコキシ基)とを有するものが用
いられ、またこのシランカップリング剤の使用量は前記
(B)工程で得られた被覆粒子のラジカル重合性アクリ
レート系プレポリマーとラジカル重合性モノマーの合計
に対して、通常5〜500重量%、好ましくは10〜4
00重量%、特に好ましくは20〜300重量%の範囲
である。
【0055】本(C)工程では、まず熱硬化性樹脂層に
シランカップリング剤をオリゴマーの形で吸収させて、
熱硬化性樹脂層を構成するラジカル重合性アクリレート
系プレポリマーやラジカル重合性モノマーと化学的また
は物理的に結合させる。
【0056】次いで、このようにして、熱硬化性樹脂層
に吸収されたシランカップリング剤を加水分解処理す
る。この加水分解処理により、シランカップリング剤の
加水分解性置換基(アルコキシ基)が加水分解され、さ
らに脱水・縮合反応により、粒子表面にシロキサン結合
が形成される。ここで、熱硬化性樹脂層に吸収されたシ
ランカップリング剤の加水分解性置換基の全てが加水分
解されてシロキサン結合を形成する必要はなく、その一
部のみが加水分解されてシロキサン結合を形成してもよ
い。
【0057】シランカップリング剤の加水分解性置換基
の加水分解は、通常アンモニア水を用いるが、有機アミ
ンなどで加水分解を行い、その後アンモニア水を用いて
縮合反応を促進させ、シロキサン結合を形成してもよ
い。加水分解に用いるアンモニアの使用量は熱硬化性樹
脂層に吸収されたシランカップリング剤に対して、通常
1〜5000重量%、好ましくは5〜2000重量%の
範囲である。また、加水分解、脱水・縮合反応は、通常
0〜70℃、好ましくは5〜60℃、特に好ましくは1
0〜40℃の範囲で行い、反応時間は、通常0.1〜5
0時間、好ましくは1〜30時間の範囲である。反応終
了後、常法に従って粒子を回収し、十分に水洗したの
ち、凍結乾燥法などで乾燥処理することにより、所望の
被覆粒子が得られる。
【0058】本発明の方法においては、衝撃力または剪
断力付与処理法を用い、コア粒子表面に均一な厚さの熱
硬化性樹脂層を形成することができるため、得られた熱
硬化性樹脂被覆粒子は、極めて高い単分散性(通常CV
値:2.0以下)を有し、かつコア粒子と熱硬化性樹脂
層との間に疎水性置換基を介しての結合が存在するた
め、熱硬化性樹脂層の剥がれがなく、極めて強固な加熱
接着性を示す。
【0059】本発明の液晶表示装置用固着型面内スペー
サーは、前記のようにして得られた本発明の熱硬化性樹
脂被覆粒子からなるものであって、高い移動防止能を有
し、超音波照射、液晶材料注入、押出し時に移動を生じ
ることがなく、面内散布密度が変化しないため、セルギ
ャップを一定に保つことが可能である。また、コア粒子
の単分散性を維持しているため、極めて高い精度で液晶
セル膜厚を規定することができる。このような固着型面
内スペーサーを用いた本発明の液晶表示装置は、長期信
頼性に富む性能の優れたものとなる。
【0060】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。
【0061】製造例1 エポキシアクリレートの製造 冷却管を取付けた100ミリリットルナス型フラスコ
に、油化シェルエポキシ社製「エピコート1004A
F」23.13g、ハイドロキノン0.005g、塩化
リチウム0.012gおよびアクリル酸8.72gを仕
込んだのち、系内を窒素にて置換しながら、140℃の
油浴にて5時間加熱した。得られた混合物を純水100
0ミリリットル中に注ぎ、一晩撹拌した、析出した固体
を沈降後、上澄みを捨て、過剰なアクリル酸を取り除い
た。次いで、同量の水の添加、5時間撹拌、沈降とデカ
ンテーションの操作を5回繰り返した。最後に、ろ過に
より粉体を分離し、真空乾燥処理した。
【0062】得られたプレポリマーは、軟化点が60℃
で、赤外吸収スペクトルにおいて、1724cm-1に強
いエステル結合に起因する吸収が観察され、かつ蛍光X
線、ICP発光分析法より測定した、アルカリ金属やア
ルカリ土類金属およびハロゲンの総含有量が120重量
ppmであって、高純度のエポキシアクリレートである
ことが確認された。
【0063】実施例1 (1)熱硬化性樹脂被覆粒子の製造 アセトン100ミリリットル中に、製造例1で得られた
エポキシアクリレート2.42gを溶解させたのち、表
面にビニル基を導入したMPTMS(γ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン)処理シリカ微粒子(平
均粒径6.70μm、CV値0.9%、焼成温度500
℃)60gを加え、超音波にて均一に分散させた。次い
で、アゾビスイソブチロニトリル0.12gを加え、1
0分間撹拌した。この混合物に、水400ミリリットル
を一気に加え樹脂と開始剤を粒子表面に析出させた。そ
の後、アセトンを減圧留去し、凍結乾燥を行った。凍結
乾燥後得られた粉末を奈良機械製作所(株)のハイブリダ
イザーにて15,000rpmで10分間処理し、目的
粒子55gを得た。
【0064】この粒子は、SEM(走査型電子顕微鏡)
写真からの粒径測定の結果、平均粒径が6.78μm
(CV値1.0%)で、熱硬化性樹脂層は厚さ0.04
μmの均一層であり、粒子間の合着は認められず、シー
ド粒子の単分散性を維持していた。
【0065】次に、1リットルガラス製セパラブルフラ
スコに、水400ミリリットルに分子量36万のポリビ
ニルピロリドン3gを加え平羽根にて撹拌(100rp
m)、溶解した。この溶液に、上記熱硬化性樹脂被覆粒
子30gを加え、超音波にて均一分散した。この溶液に
ビニルトリメトキシシラン2.5gを水400ミリリッ
トルに溶解した溶液を加え、15分撹拌した後、この溶
液に1Nのアンモニア水0.3ミリリットルを加え3時
間撹拌した。25wt%のアンモニア水5ミリリットル
を添加し同回転数で5時間撹拌した。5時間撹拌後、溶
液を静置し、粒子を沈降させた後、上澄みをデカンテー
ションし、500ミリリットルの水を加え粒子を再分散
させ、静置沈降、デカンテーションを行った。さらにこ
の、水添加、再分散、静置沈降、デカンテーションの一
連操作を2回繰り返した。その後、粒子の水分散液から
凍結乾燥により目的粒子29gを得た。得られた粒子
は、SEM(走査型電子顕微鏡)写真からの粒径測定の
結果、平均粒径が6.78μm(CV値1.0%)で、
熱硬化性樹脂層は0.04μmの均一層であり、粒子間
の合着は認められず、シード粒子の単分散性を維持して
いた。
【0066】この粒子1gを100℃で30分加熱した
のち、メルク社製の液晶(ZLI−5150)2gと共
に密閉容器に封入し、容器内を窒素置換した後、72時
間60℃で加熱した。放冷後、液晶の電導度を測定した
ところ、7.0×10-12S/cmであり、液晶のみ加
熱した物の値7.5×10-12S/cmと変化せず、液
晶に対し有害な物質が溶出しないことが分かった。
【0067】(2)液晶パネルの作成 ITO(インジウムチンオキシド)膜付きポリカーボネ
ートフィルム基板にポリイミドを均一塗布した後ラビン
グ処理し、その上に上記で得られた粒子を湿式散布装置
にて散布した。この基板を100℃で30分加熱し接着
処理を施した。別途作成したポリイミドを均一塗布した
ポリカーボネートフィルム基板をラビング処理した物を
6.7μmのセルギャップにて貼合わせた。このセル
に、TNモードの液晶を注入し、液晶パネルを作成し
た。この液晶パネルについて、表示品位と湾曲させた際
のスペーサー移動の有無を調べたところ、粒子の移動は
認められず、良好な表示性能を示した。また、このパネ
ルを80℃で加熱しても、スペーサーの移動は全く認め
られなかった。
【0068】実施例2 (1)熱硬化性樹脂被覆粒子の製造 アセトン100ミリリットル中に、製造例1で得られた
エポキシアクリレート2.00gを溶解させたのち、表
面にビニル基を導入したMPTMS処理シリカ微粒子
(平均粒径6.70μm、CV値0.9%、焼成温度8
00℃)60gを加え、超音波にて均一に分散させた。
次いで、過酸化ベンゾイル0.10gを加え、10分間
撹拌した。この混合物に、水400ミリリットルを一気
に加え、以下、実施例1(1)と同様に処理して、目的
粒子54gを得た。この粒子は、SEM写真からの粒径
測定の結果、平均粒径が6.77μm(CV値1.0
%)で、熱硬化性樹脂層は0.04μmの均一層であ
り、粒子間の合着は認められず、シード粒子の単分散性
を維持していた。
【0069】次に、実施例1(1)において、ビニルト
リメトキシシラン2.5gの代わりに、メチルトリメト
キシシラン2.0gを用いた以外は、実施例1(1)と
同様に処理し、目的粒子29gを得た。得られた粒子
は、SEM写真からの粒径測定の結果、平均粒径が6.
78μm(CV値1.0%)で、熱硬化性樹脂層は0.
04μmの均一層であり、粒子間の合着は認められず、
シード粒子の単分散性を維持していた。
【0070】この粒子1gを100℃で30分加熱した
のち、メルク社製の液晶(ZLI−5150)2gと共
に密閉容器に封入し、容器内を窒素置換した後、72時
間60℃で加熱した。放冷後、液晶の電導度を測定した
ところ、7.2×10-12S/cmであり、液晶のみ加
熱した物の値7.5×10-12S/cmと変化せず、液
晶に対し有害な物質が溶出しないことが分かった。
【0071】(2)液晶パネルの作成 ITO(インジウムチンオキシド)膜付きポリカーボネ
ートフィルム基板にポリイミドを均一塗布した後ラビン
グ処理し、その上に上記で得られた粒子を湿式散布装置
にて散布した。この基板を120℃で30分加熱し接着
処理を施した。別途作成したポリイミドを均一塗布した
ポリカーボネートフィルム基板をラビング処理した物を
6.7μmのセルギャップにて貼合わせた。このセル
に、TNモードの液晶を注入し、液晶パネルを作成し
た。この液晶パネルについて、表示品位と湾曲させた際
のスペーサー移動の有無を調べたところ、粒子の移動は
認められず、良好な表示性能を示した。また、このパネ
ルを80℃で加熱しても、スペーサーの移動は全く認め
られなかった。
【0072】実施例3 (1)熱硬化性樹脂被覆粒子の製造 アセトン100ミリリットル中に、製造例1で得られた
エポキシアクリレート2.42gを溶解させたのち、表
面にビニル基を導入したMPTMS処理ポリメチルシル
セスキオキサン微粒子(平均粒径5.70μm、CV値
1.2%、窒素気流下600℃で焼成)60gを加え、
超音波にて均一に分散させた。次いで、アゾビスイソブ
チロニトリル0.12gを加え、10分間撹拌した。こ
の混合物に、水400ミリリットルを一気に加え、以
下、実施例1(1)と同様に処理して、目的粒子55g
を得た。この粒子は、SEM写真からの粒径測定の結
果、平均粒径が5.76μm(CV値1.4%)で、熱
硬化性樹脂層は0.03μmの均一層であり、粒子間の
合着は認められず、シード粒子の単分散性を維持してい
た。
【0073】次に、実施例1(1)と同様にしてビニル
トリメトキシシランを用いて処理を行い、目的粒子29
gを得た。得られた粒子は、SEM写真からの粒径測定
の結果、平均粒径が5.76μm(CV値1.0%)
で、熱硬化性樹脂層は0.04μmの均一層であり、粒
子間の合着は認められず、シード粒子の単分散性を維持
していた。
【0074】この粒子1gを100℃で30分加熱した
のち、メルク社製の液晶(ZLI−5150)2gと共
に密閉容器に封入し、容器内を窒素置換した後、72時
間60℃で加熱した。放冷後、液晶の電導度を測定した
ところ、7.1×10-12S/cmであり、液晶のみ加
熱した物の値7.5×10-12S/cmと変化せず、液
晶に対し有害な物質が溶出しないことが分かった。
【0075】(2)液晶パネルの作成 ITO(インジウムチンオキシド)膜付きポリカーボネ
ートフィルム基板にポリイミドを均一塗布した後ラビン
グ処理し、その上に上記で得られた粒子を湿式散布装置
にて散布した。この基板を100℃で30分加熱し接着
処理を施した。別途作成したポリイミドを均一塗布した
ポリカーボネートフィルム基板をラビング処理した物を
5.7μmのセルギャップにて貼合わせた。このセル
に、TNモードの液晶を注入し、液晶パネルを作成し
た。この液晶パネルについて、表示品位と湾曲させた際
のスペーサー移動の有無を調べたところ、粒子の移動は
認められず、良好な表示性能を示した。また、このパネ
ルを80℃で加熱しても、スペーサーの移動は全く認め
られなかった。
【0076】比較例1 実施例1(1)において、製造例1で得られたエポキシ
アクリレートの代わりに、昭和高分子社製エポキシアク
リレートVR−60[アクリレート化時の触媒の有機ア
ミンを500重量ppm含有]を用いた以外は、実施例
1(1)と同様に処理して目的粒子55gを得た。この
粒子は、SEM写真からの粒径測定の結果、平均粒径は
6.78μm(CV値1.4%)で、熱硬化性樹脂層は
0.04μmの均一層であり、粒子間の合着は認められ
ず、シード粒子の単分散性を維持していた。
【0077】次に、実施例1(1)と同様にしてビニル
トリメトキシシランを用いて処理を行い、目的粒子29
gを得た。得られた粒子は、SEM写真からの粒径測定
の結果、平均粒径が6.78μm(CV値1.0%)
で、熱硬化性樹脂層は0.04μmの均一層であり、粒
子間の合着は認められず、シード粒子の単分散性を維持
していた。
【0078】この粒子1gを100℃で30分加熱した
のち、メルク社製の液晶(ZLI−5150)2gと共
に密閉容器に封入し、容器内を窒素置換した後、72時
間60℃で加熱した。放冷後、液晶の電導度を測定した
ところ、3.0×10-11S/cmであり、液晶のみ加
熱した物の値7.5×10-12S/cmと比べ高い数値
を示し、液晶に対し有害な物質の溶出があることが示さ
れた。
【0079】
【発明の効果】本発明の熱硬化性樹脂被覆粒子は、特に
液晶表示装置用面内スペーサーとして用いた場合、比較
的低い温度で配向膜に強固に接着し、かつ硬化後は化学
的に安定であり、液晶注入時や液晶表示パネルを過酷な
条件で使用しても移動を起こすことのない、高い移動防
止能を有すると共に、液晶に対して悪影響を及ぼさな
い。また、精密接着剤として用いた場合、硬化時の収縮
が小さく、高い精度で所定の間隔をもって接着が可能で
あり、例えば各種マイクロ光学部材の固定、導波路/光
ファイバー間の接続などに用いることができる。さら
に、均一に一層に並べて硬化させることにより、微細か
つ精密なサイズの濾過孔を有する精密濾過フィルターと
することもできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 83/04 C08L 83/04 G02F 1/1339 500 G02F 1/1339 500 Fターム(参考) 2H089 LA07 LA19 MA04X MA05X MA16X NA24 NA25 NA58 PA06 PA09 QA11 QA12 QA13 QA14 SA01 4J002 BG02X BN17W BN19W BN21W CD19X CD20X CF01X CF27X CH05X CK02X CP03W DE186 DH046 DJ006 DJ016 DK006 EK008 EK018 EK038 EQ018 ES008 ET008 EV048 EV198 EX017 EX037 EX067 EX077 FB096 FB266 FD207 FD208 GQ00 4J026 AB44 AC00 AC22 AC26 AC27 AC35 AC36 BA05 BA25 BA27 BA28 BA30 BA31 BA32 BA50 BB01 BB02 BB10 CA02 CA03 CA04 CA07 CA10 DB08 DB09 DB11 DB12 DB15 DB22 EA03 EA04 EA08 EA09 FA02 FA07 GA08 4J027 AB01 AC01 AE01 AG01 BA04 BA05 BA06 BA10 BA14 BA19 BA20 BA24 CB03 CB04 CB09

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に疎水性置換基が導入された球状粒
    子からなるコア粒子と、その表面を該疎水性置換基を介
    して被覆する軟化点40〜150℃のラジカル重合性ア
    クリレート系プレポリマーおよび60〜150℃の温度
    に加熱することでラジカルを発生するラジカル重合開始
    剤を含む熱硬化性樹脂層とからなる熱硬化性樹脂被覆粒
    子。
  2. 【請求項2】 熱硬化性樹脂層が、その表面に、ラジカ
    ル重合性アクリレート系プレポリマーに結合しているシ
    ランカップリング剤に由来するシロキサン結合を有する
    ものである請求項1に記載の熱硬化性樹脂被覆粒子。
  3. 【請求項3】 熱硬化性樹脂層が、アルカリ金属、アル
    カリ土類金属およびこれらの金属塩、ハロゲン、アミン
    並びにアミン塩の合計含有量200重量ppm以下のも
    のである請求項1または2に記載の熱硬化性樹脂被覆粒
    子。
  4. 【請求項4】 ラジカル重合性アクリレート系プレポリ
    マーがエポキシアクリレートである請求項1〜3のいず
    れか1項に記載の熱硬化性樹脂被覆粒子。
  5. 【請求項5】 コア粒子が、平均粒径1.0〜20μm
    のシリカ粒子および/またはポリオルガノシルセスキオ
    キサン粒子である請求項1〜4のいずれか1項に記載の
    熱硬化性樹脂被覆粒子。
  6. 【請求項6】 コア粒子がCV値5%以下のものである
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂被覆
    粒子。
  7. 【請求項7】 (A).球状粒子からなるコア粒子の表
    面に疎水性置換基を導入したのち、この表面処理コア粒
    子を、軟化点40〜150℃のラジカル重合性アクリレ
    ート系プレポリマーおよび60〜150℃の温度に加熱
    することでラジカルを発生するラジカル重合開始剤を含
    有する有機溶媒溶液中に分散させ、ラジカル重合性アク
    リレート系プレポリマーおよびラジカル重合開始剤を含
    む熱硬化性樹脂をコア粒子表面に析出させるための処理
    を行い、次いで溶媒を除去して、コア粒子表面に上記熱
    硬化性樹脂が析出した乾燥粉体を得る工程、および
    (B).上記(A)工程で得られた乾燥粉体を衝撃力ま
    たは剪断力付与処理に付し、ラジカル重合性アクリレー
    ト系プレポリマーおよびラジカル重合開始剤を含む熱硬
    化性樹脂層をコア粒子表面に被覆させる工程、を順次施
    すことを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性樹脂被覆
    粒子の製造方法。
  8. 【請求項8】 さらに、(C)工程として、(B)工程
    で得られた熱硬化性樹脂層が被覆された粒子の該熱硬化
    性樹脂に、疎水性重合性基を有するシランカップリング
    剤を加水分解縮合させて得られたシランカップリング剤
    のオリゴマーを吸収させたのち、このシランカップリン
    グ剤のオリゴマーをさらに縮合させシロキサン結合を形
    成させる工程を付与する請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 (A)工程において、ラジカル重合性ア
    クリレート系プレポリマーおよびラジカル重合開始剤を
    含む熱硬化性樹脂をコア粒子表面に析出させるために、
    ラジカル重合性アクリレート系プレポリマーとラジカル
    重合開始剤に対する貧溶媒を加える請求項7または8に
    記載の方法。
  10. 【請求項10】 コア粒子が平均粒径1.0〜20μm
    のシリカ粒子および/またはポリオルガノシルセスキオ
    キサン粒子であり、かつ(A)工程において、該コア粒
    子表面への疎水性置換基の導入を、シランカップリング
    剤を用いて行う請求項7、8または9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし6のいずれか1項に記
    載の熱硬化性樹脂被覆粒子からなる液晶表示装置用固着
    型面内スペーサー。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の固着型面内スペー
    サーを用いたことを特徴とする液晶表示装置。
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