JP3995771B2 - 光硬化性樹脂被覆粒子の製造方法及び該粒子からなるスペーサー材料 - Google Patents
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Description
本発明は、光硬化性樹脂被覆粒子の製造方法および該粒子からなるスペーサー材料に関し、さらに詳しくは液晶表示装置用面内スペーサーとして用いた場合、高い移動防止能を有するとともに、低温で硬化しうるので基板フィルムに悪影響を及ぼすことが少なく、かつ硬化時の収縮が少ないので、所定の間隙を精密に保持しうる光硬化性樹脂被覆粒子を効率よく製造する方法、および該光硬化性樹脂被覆粒子からなる液晶表示装置用面内スペーサー材料に関するものである。
【従来の技術】
近年、液晶表示装置の発展は目ざましく、時計、電卓、ノート型パソコンなどの小型の表示部をもつものだけではなく、ワードプロセッサー、デスクトップパソコン、テレビなどの大型の表示部をもつ機器の表示装置などとして利用されている。
この液晶表示装置は、一般に配向層を形成した2枚の透明電極基板を、スペーサー粒子を介して所定の間隙になるように配向配置し、周辺をシールして液晶セルを形成し、その電極基板の間隙に液晶材料を挾持した構造を有している。該スペーサー粒子は電極基板間の間隙、すなわち液晶層の厚みを均一に保つための機能を有しており、液晶セルの周辺シール部および液晶セル内部(面内、表示部分)に使用される。
このような液晶表示装置の液晶層の厚さを一定に保つための面内スペーサーのうち、移動防止能を有するいわゆる固着型スペーサーとしては、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を被覆した球状粒子が一般的である。しかしながら、熱可塑性樹脂を被覆した粒子は、使用時の温度耐久性の点から、軟化点が100℃以上の熱可塑性樹脂しか使用できない上、液晶材料に対する耐久性に劣るなどの欠点を有している。一方、熱硬化性樹脂(一般的にはエポキシ樹脂)を被覆した粒子においては、低温での硬化特性に優れるアミン系硬化剤が液晶材料に対して悪影響を及ぼすために使用できず、硬化剤の種類が限定され、150℃程度の高温での硬化を行わなければならないなどの問題がある。
ところで、高分子フィルムを基板とした液晶表示装置では、柔軟性を有し、割れることがなく、かつ軽量であるなどの利点を有することから、近年、その需要が順調に伸びている。この液晶表示装置においては、基板が柔軟であるため、ガラス基板に比べ、外力によってスペーサー粒子が移動しやすいので、固着型スペーサーの使用が必須である。しかしながら、これまでの固着型スペーサーは、液晶表示装置の製造工程で100℃以上の高温加熱を必要とし、このような高温加熱は、基板フィルムの熱膨張、熱収縮、耐熱性などの点から、好ましいものではない。
100℃未満の比較的低温で固着するスペーサーとしては、例えば架橋剤および光重合開始剤を含む熱可塑性樹脂で被覆された粒子からなる液晶表示素子用スペーサーが提案されている(特開平6−289402号公報)。しかしながら、このスペーサーは分散性が悪く、均一散布が困難である上、凝集しやすく、長期保存安定性に劣るなどの欠点を有している。
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況下で、特に、液晶表示装置用固着型面内スペーサーとして用いた場合、高い移動防止能を有するとともに、100℃未満の低温で硬化し、基板フィルムに悪影響を及ぼすことが少なく、かつ硬化時の収縮が小さくて所定の間隙を精密に保持しうる上、良好な分散性及び長期保存安定性を有する粒子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記の好ましい性質を有する粒子を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、球状粒子からなるコア粒子の表面に、光硬化性樹脂層がシランカップリング剤を介しての結合により均一な厚さで被覆されてなる光硬化性樹脂被覆粒子及びその表面にシロキサン結合を有する被覆粒子がその目的に適合しうること、そしてこれらの被覆粒子は、特定の工程を順次施すことにより、効率よく製造しうることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、球状粒子からなるコア粒子と、その表面を被覆する光重合性プレポリマーと光重合開始剤とを含む光硬化性樹脂層とを有しており、コア粒子と、光硬化性樹脂層を構成する光重合性プレポリマーとがシランカップリング剤を介して結合されている光硬化性樹脂被覆粒子(以下、単に「被覆粒子I」ということがある)の製造方法であって、
(工程A)球状粒子からなるコア粒子を疎水性基を有するシランカップリング剤で表面処理して、コア粒子の表面に疎水性基を導入する工程、
(工程B)工程Aで表面処理されたコア粒子を、光重合性プレポリマーおよび光重合開始剤を含有する有機溶媒溶液中に分散させ、光重合性プレポリマーと光重合開始剤とを含む光硬化性樹脂をコア粒子表面に析出させるための処理を行ったのち、溶媒を除去して、コア粒子表面に上記光硬化性樹脂が析出した乾燥粉体を得る工程、および
(工程C)工程Bで得られた乾燥粉体を衝撃力または剪断力付与処理に付し、光重合性プレポリマーと光重合開始剤とを含む光硬化性樹脂層をコア粒子表面に被覆させる工程
を順次施すことを特徴とする上記光硬化性樹脂被覆粒子(被覆粒子I)の製造方法を第一の要旨とする。
また、本発明は、上記被覆粒子Iの光硬化性樹脂層の表面に光重合性プレポリマーに結合しているシランカップリング剤に由来するシロキサン結合をさらに有する光硬化性樹脂被覆粒子(以下、単に「被覆粒子II」ということがある)の製造方法であって、上記製造方法と同様にして、工程A、工程Bおよび工程Cを順次施したのち、さらに
(工程D)工程Cで得られた光硬化性樹脂層が被覆された粒子を、疎水性基を有するシランカップリング剤含有水性エマルジョンにより処理して、シランカップリング剤を光硬化性樹脂層に吸収させたのち、このシランカップリング剤を加水分解してシロキサン結合を形成させる工程
を施すことを特徴とする上記光硬化性樹脂被覆粒子(被覆粒子II)の製造方法を第二の要旨とする。
【発明の実施の形態】
被覆粒子Iは、球状粒子からなるコア粒子と、その表面を被覆する光硬化性樹脂層からなるものである。
コア粒子として用いることができる球状粒子の材質としては、実質的に真球状の粒子であって、シランカップリング剤の親水性官能基と反応して、化学結合を形成できる無機材料または有機・無機複合材料が挙げられる。その材質の具体例としてはシリカ;WO3、SnO2、TiO2、ZrO2、Al2O3等の金属酸化物;ケイ酸塩ガラス、ホウ酸塩ガラス、ホウケイ酸塩ガラス、アルミノホウケイ酸塩ガラス、リン酸塩ガラス、ゲルマン酸塩ガラス、タングステン酸塩ガラス、モリブデン酸塩ガラス、テルル酸塩ガラス等のガラス;WO96/15986号公報に開示されている発明の黒色粒子および絶縁膜付き黒色粒子;ポリオルガノシルセスキオキサン等の有機無機複合物等が挙げられ、目的とする光硬化性樹脂被覆粒子の用途等に応じて適宜選択可能である。
上記の球状粒子からなるコア粒子の粒径は、目的とする光硬化性樹脂被覆粒子の用途等に応じて適宜選択可能である。例えば、光硬化性樹脂被覆粒子を液晶表示パネル(液晶セル)用のスペーサーとして用いる場合、前記のコア粒子は粒径が0.4〜29μmのシリカ粒子またはポリオルガノシルセスキオキサン粒子であることが特に好ましい。また、その粒度分布の変動係数(以下、CV値という)は、5%以下、特に2%以下であるのが有利である。
なお、CV値は、式
CV値(%)=(粒径の標準偏差/平均粒径)×100
により求められる。
上記のコア粒子表面を被覆する光硬化性樹脂層は、光重合性プレポリマー、光重合開始剤および所望により用いられる光重合性モノマーからなるものである。上記光重合性プレポリマーとしては、常温で固体であって、軟化点が100℃以下のものが好ましく、例えばエポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、オリゴアクリレート、アルキドアクリレート、ポリオールアクリレートなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、光重合開始剤としては、紫外線などの活性光線によりラジカルを発生する公知の化合物、例えばビアセチル、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、α−ヒドロキシイソブチロフェノン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンジルメチルケタール、ベンゾイン、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジメチルケタール、テトラメチルチウラムスルフィド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキシド、ジーtert−ブチルパーオキシド、1−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−クロロチオキサントン、メチルベンゾイルフォーメートなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、所望により用いられる光重合性モノマーとしては、アクリル酸、アクリルアミド、アクリロニトリル、スチレン、アクリル酸エステルなどに含まれる二重結合を1分子中に1個以上有する公知のモノマー、例えばラウリルアクリレート、2−ヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシアクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノアクリレート、ジシクロペンタジエンアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
光硬化性樹脂層における上記各成分の含有割合については、光重合性モノマーは、光重合性プレポリマーに対して、通常0〜500重量%、好ましくは0〜200重量%の割合で含有させるのがよい。また、光重合開始剤は、光重合性プレポリマーと光重合性モノマーとの合計量に対し、通常0〜20重量%、好ましくは0.001〜10重量%の割合で含有させるのが有利である。
被覆粒子Iにおける光硬化性樹脂層は、次のような構造を有している。すなわち、光重合性プレポリマー、光重合開始剤および所望により用いられる光重合性モノマーが、実質的に均一に混在した形態で、コア粒子の表面を被覆しているか、または後述する衝撃力または剪断力付与処理によって、上記各成分の少なくとも一部が融解し、たがいに溶融・混合して一層となって存在し、コア粒子の表面を被覆している。
このような光硬化性樹脂被覆粒子は、例えば液晶セル膜上に散布し、紫外線などの活性光線を照射することにより、光硬化性樹脂層が硬化するとともに、液晶セル膜と強固に接着する。
被覆粒子Iは、コア粒子と光硬化性樹脂層を構成する光重合性プレポリマー及び所望により用いられる光重合性モノマーとがシランカップリング剤を介して結合されていることを特徴とする。
シランカップリング剤は親水性置換基と疎水性基とを有しており、その一方の親水性置換基が、コア粒子を構成する材質との間で化学結合を形成し、他方の疎水性基が光重合性プレポリマーや光重合性モノマーと化学的又は物理的結合を形成している。このように、コア粒子と光重合性プレポリマーや光重合性モノマーとがシランカップリング剤を介して結合されていることによって、コア粒子と光硬化性樹脂層とが強固に接合されているため、超音波処理等による光硬化性樹脂層の剥がれが無く、高い接着力が得られる。これにより、例えば液晶表示装置用固着型面内スペーサーとして用いた場合、液晶セル膜との強固な接着が達成できる。
上記シランカップリング剤は、置換基として疎水性基を1つまたは2つ有し、かつ親水性置換基がアルコキシ基であるものであればよく、特に制限はない。このようなものとしては、例えばフェニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、さらにはアルキルトリエトキシシラン類、アルキルトリメトキシシラン類、ジアルキルジエトキシシラン類、ジアルキルジメトキシシラン類などが挙げられる。これらの中で、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどが好ましい。これらのシランカップリング剤は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、コア粒子の材質が無機材料である場合、上記の疎水性基を有するシランカップリング剤と共に、テトラアルコキシシラン(例えばテトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等)を反応させてもよい。加水分解速度の速いシリコンアルコキシドをシランカップリング剤と同時に反応させることにより、コア粒子表面がより疎水化され、光硬化性樹脂による被覆およびコア粒子と光硬化性樹脂層との結合性がより良好となる。
被覆粒子Iにおける光硬化性樹脂層の厚さは、目的とする用途によって適宜選択することができるが、通常0.001〜5.0μm、好ましくは0.005〜3.0μm、特に好ましくは0.01〜1.0μmの範囲である。
光硬化性樹脂被覆粒子を固着型スペーサーとして用いる場合、散布方式としては、乾式法及び湿式法があるが、上記構成の被覆粒子Iは、乾式散布方式の固着型スペーサーとして好適である。
一方、被覆粒子IIは、湿式及び乾式のいずれの散布方式の固着型スペーサーとして好適に用いることができる。この被覆粒子IIは、上記構成の被覆粒子Iにおける光硬化性樹脂層の表面、すなわち粒子の表面に、光重合性プレポリマーや光重合性モノマーと結合しているシランカップリング剤の親水性官能基に由来するシロキサン結合(−Si−O−)が存在するものである。
このシランカップリング剤としては、疎水性基、好ましくは重合性基と親水性置換基とを有するものであればよく、特に制限されず、例えば前記例示のシランカップリング剤の中から適宜選択して用いてもよい。また、コア粒子と光重合性プレポリマーや光重合性モノマーとの結合に用いた化合物と同一のものでもよいし、異なる化合物でもよい。
ここで用いるシランカップリング剤の一方の疎水性基は、光硬化性樹脂層を構成する光重合性プレポリマーや光重合性モノマーと化学的または物理的結合を形成しており、他方の親水性置換基(アルコキシ基)は加水分解されて、シランカップリング剤の親水性置換基同士が結合してシロキサン結合を形成する。従って、光硬化性樹脂層の表面がシロキサン結合の網によって覆われているような状態になっているものと考えられる。
このように粒子表面にシロキサン結合が存在することにより、長期の保存によっても個々の粒子間の合着・凝集が起こらない。また、固着型スペーサーとして、湿式法で散布する場合でも、粒子間の合着・凝集が起こらない。粒子の表面に親水性のシロキサン結合が存在すると、粒子同士が反発しあい、粒子同士の合着・凝集が起こらず、粒子の分散性が高くなる。これに対し、粒子表面にシロキサン結合が存在しない被覆粒子Iでは、湿式法で散布する場合、粒子同士の合着・凝集が起こりやすく、湿式法による散布方式を採用しにくい。
被覆粒子IおよびIIは、光を照射する前は接着性を示さず、光重合性プレポリマーの溶融する温度以上で加熱しながら紫外線などの活性光線を照射することにより、初めて接着性を示すものであり、光を照射する前は、個々の粒子は合着・凝集していない状態にある。また、例えば、活性光線を照射して液晶セル膜との接着後も接着性を示さなくなる。
被覆粒子IおよびIIの全体の粒径は、目的とする用途によって適宜選択することができるが、例えば液晶表示装置用固着型面内スペーサーを目的とする場合には、通常0.5〜30μm、好ましくは0.7〜25μm、特に好ましくは1.0〜15μmの範囲である。精密接着剤を目的とする場合には、通常0.5〜100μm、好ましくは0.7〜80μm、特に好ましくは1.0〜60μmの範囲である。
被覆粒子I、IIは、極めて高い光照射接着性を示し、光照射接着後の引っ張り力が1.0×10-8kgf/個以上である。
また、被覆粒子I、IIは、少なくとも30日間という長期間の保存によっても粒子間の合着・凝集が起こりにくく、長期保存安定性に優れている。
上記特性を有する被覆粒子I、IIは、液晶表示装置用固着型面内スペーサーとして用いた場合、高い移動防止能を有し、超音波照射、液晶材料注入、押出し時に移動を生じることがなく、面内散布密度が変化しないため、セルギャップを一定に保つことが可能である。また、被覆粒子I、IIは、コア粒子の単分散性を維持しているため、極めて高い精度で液晶セル膜厚を規定することができる。
被覆粒子I、IIは、精密接着剤として用いた場合、硬化時の収縮が小さく、極めて高い精度で特定の間隔をもって接着が可能である。従って、例えば各種マイクロ光学部材の固定、導波路/光ファイバー間の接続に好適に用いることができる。
さらに、被覆粒子I、IIを均一に一層に並べて硬化させることにより、極めて微細かつ精密なサイズの濾過孔を有する精密濾過フィルターとすることができる。
次に本発明の被覆粒子Iの製造方法について説明する。
この被覆粒子Iの製造方法は、
工程A:シランカップリング剤によるコア粒子の表面処理、
工程B:光重合性プレポリマーと光重合開始剤のコア粒子表面への析出処理、および
工程C:衝撃力または剪断力付与処理
からなるものであり、以下、工程毎に詳述する。
工程A:シランカップリング剤によるコア粒子の表面処理
工程Aはシランカップリング剤の親水性置換基(アルコキシ基)とコア粒子を構成する物質との間に結合を形成し、次の工程Bでコア粒子と光重合性プレポリマーや光重合性モノマーとの間で化学的又は物理的結合を形成するための疎水性基をコア粒子の表面に導入する工程である。
工程Aでは、球状粒子からなるコア粒子を疎水性基を有するシランカップリング剤で表面処理してコア粒子の表面に疎水性基を導入する。
コア粒子にシランカップリング剤の疎水性基を導入するには、まず、超音波振動等を利用して、コア粒子をアルコール系溶媒などの溶媒中に分散させる。この分散液に、好ましくはアンモニア水を添加し、次いで疎水性基を有するシランカップリング剤を添加して撹拌することにより、シランカップリング剤の親水性置換基(アルコキシ基)が加水分解されて、コア粒子を構成する物質との間で結合が形成され、かつコア粒子表面に疎水性基が導入される。
本工程で用いられるアルコール系溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等が挙げられる。このときに用いる溶媒は1種類のアルコールでもよいし、複数種のアルコールからなる混合物であってもよい。アルコール系溶媒の使用量は、コア粒子の重量の5〜30倍が好適である。
疎水性基を有するシランカップリング剤の使用量は、コア粒子に対し、通常0.1〜500重量%、好ましくは0.5〜200重量%、特に好ましくは1〜100重量%の範囲である。シランカップリング剤の使用量が0.1重量%未満の場合、充分な光重合性プレポリマーや光重合性モノマーとの結合を提供できるだけの疎水性基を導入することができない。また、500重量%を超えるとシランカップリング剤の加水分解物が凝集し、これが粒子表面に付着して粒子の単分散性が損なわれ、不都合である。
シランカップリング剤の親水性置換基を加水分解するためのアンモニア水の添加量は、シランカップリング剤のモル数に対して2〜300倍が好適である。
加水分解時の反応温度は、通常20〜80℃であり、反応時間は、通常1〜24時間である。
前述したように、コア粒子の材質が無機材料である場合には、疎水性基を有するシランカップリング剤でのコア粒子の表面処理時に、必要に応じて加水分解速度の速いシリコンアルコキシドを共存させることにより、コア粒子表面により均一な光硬化性樹脂層を形成するのに十分な量の疎水性基を導入することができる。
工程B:光重合性プレポリマーと光重合開始剤のコア粒子表面への析出処理
工程Bは上記工程Aで得た表面処理されたコア粒子に、光重合性プレポリマー、光重合開始剤および所望により用いられる光重合性モノマーからなる光硬化性樹脂を均一に析出させた乾燥粉体を得る工程であり、次の工程Cにおける衝撃力または剪断力付与処理を行うための前処理工程である。
具体的には、光重合性プレポリマー、光重合開始剤および所望により光重合性モノマーを有機溶媒に均一に溶解した溶液中に、上記工程Aでシランカップリング剤によって表面処理されたコア粒子を加え、超音波振動などを利用して均一に分散させる。得られた分散液に、光重合性プレポリマー、光重合開始剤および所望により用いられる光重合性モノマーに対する貧溶媒を大量に加えて、光重合性プレポリマー、光重合開始剤および所望により用いられる光重合性モノマーからなる光硬化性樹脂をコア粒子の表面に均一に混在した状態で析出させ、次いで溶媒を減圧留去する等の手段で除去することにより、乾燥粉体とする。
ここで用いる、光硬化性樹脂を構成する各成分を溶解するための有機溶媒としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチルケトン等が挙げられる。有機溶媒の使用量は、該各成分を完全に溶解できる量以上であればよい。
光硬化性樹脂を構成する各成分に対する貧溶媒としては、例えば水、メタノール、エタノール等が挙げられる。貧溶媒の添加量は、使用する有機溶媒の2倍以上が好ましい。
本工程で得られる乾燥粉体は、コア粒子に対して遥かに粒径の小さい光重合性プレポリマー、光重合開始剤および所望により用いられる光重合性モノマーからなる光硬化性樹脂が、コア粒子の表面に実質的に均一に混在し、かつ均一な厚さで付着している。この段階では、光重合性プレポリマー、光重合開始剤および所望により用いられる光重合性モノマーからなる光硬化性樹脂は、コア粒子表面に付着しているか、弱い力でコア粒子表面に吸着しているにすぎない。
光重合性プレポリマー、光重合開始剤および所望により用いられる光重合性モノマーをコア粒子表面に均一に混在した状態で析出させる方法としては、上述の貧溶媒を添加する方法以外に、ヘンシェルミキサー等の加熱撹拌装置により、撹拌状態下に有機溶媒を除去する方法を用いることも可能である。
工程C:衝撃力または剪断力付与処理
工程Cは、上記工程Bで得られた光硬化性樹脂がコア粒子表面に析出した乾燥粉体を衝撃力または剪断力付与処理に付し、コア粒子表面に弱い力で吸着している光硬化性樹脂をコア粒子表面に熱融着させると同時にコア粒子表面に導入されている疎水性基と光重合性プレポリマーや光重合性モノマーとの間に化学的または物理的結合を形成させ、光硬化性樹脂層がコア粒子表面に融着された被覆粒子を得る工程である。
ここで、本発明において用いることができる衝撃力または剪断力付与処理の好ましい具体例として、ハイブリダイゼーション法が挙げられる。ハイブリダイゼーション法とは、微粒子の表面改質を行うのに用いられ、コア粒子とこれよりもさらに小さな改質用の微粒子を、一般には高速気流中で混合し、表面に改質層を形成させる方法である。より詳細には、コアとなる球状粒子と、この球状粒子の表面に形成しようとする改質層の材料となる粒子(コア粒子よりも小粒径のもの)とを秒速数十メートル以上という高速気流中で分散・移動させながら互いに衝突させ、このときに生じる衝突力、圧縮力、摩擦力、剪断力等の機械的作用に伴う発熱・温度上昇を利用して、コア粒子の表面に熱融着によって所望の改質層を形成する方法である。
その他の本発明において用いることができる衝撃力または剪断力付与処理の具体例としては、メカノフュージョン法が挙げられる。
本発明の方法においては、上記工程Bにおいて、衝撃力または剪断力付与処理前に予め表面改質用の粒子である光重合性プレポリマー、光重合開始剤および所望により用いられる光重合性モノマーからなる光硬化性樹脂を、コア粒子の表面に均一に混在した状態で析出・付着させており、より確実に2種または3種の表面改質用の粒子を均一に混在した状態で、かつ均一な厚さで熱融着させることができるため、均一な厚さでコア粒子表面に光硬化性樹脂層を形成することができる。また、この処理のときに、衝撃力または剪断力によって、コア粒子表面に導入されたシランカップリング剤の疎水性基と光重合性プレポリマーや光重合性モノマーとの間に化学的または物理的結合が形成される。
シランカップリング剤の疎水性基が導入されていないコア粒子と、光硬化性樹脂を、単に衝撃力または剪断力付与処理することによって得られた表面改質粒子では、コア粒子と改質層との界面に化学的または物理的結合がなく、また、改質層が微粒子の集合体で形成されるので超音波耐久性、機械的特性は良好ではない。従って、光硬化性樹脂を、単に例えばハイブリダイゼーション法によって疎水性基を有するシランカップリング剤で表面処理されていないコア粒子に融着させても、コア粒子と融着された光硬化性樹脂層との結合力は弱く、光硬化性樹脂層が超音波処理、その他の機械的外力によって容易に剥がれてしまう。
しかしながら、本発明の被覆粒子Iにおいては、コア粒子と光重合性プレポリマーや光重合性モノマーとの間に疎水性基を有するシランカップリング剤による化学的または物理的結合が形成されているため、衝撃力または剪断力付与処理のみによる場合とは異なり、コア粒子と光硬化性樹脂層との間には極めて高い結合力が存在する。
本工程で用いるハイブリダイゼーション法は、例えば奈良機械製作所社製のハイブリダイゼーションシステムO型(NHS−O型)を用いて行うことができる。このハイブリダイザーを用いる場合のハイブリダイゼーションの好ましい条件は、以下の通りである。
ローター回転数:3000〜16000rpm
処理時間:3〜30分
このようにして、本発明の被覆粒子Iが効率よく得られる。
次に、本発明の被覆粒子IIの製造方法について説明する。
この被覆処理IIの製造方法においては、上記の工程A、工程Bおよび工程Cを順次施すことにより得られた被覆粒子Iに対し、さらに以下に示す工程Dが施される。
工程D:シロキサン結合形成処理
工程Dは、上記工程Cで得られた被覆粒子Iの光硬化性樹脂層、すなわち粒子表面にシランカップリング剤の親水性置換基に由来するシロキサン結合を形成する工程である。
本工程においては、まず工程Cで得られた被覆粒子Iを、シランカップリング剤含有水性エマルジョンにより処理して、シランカップリング剤を光硬化性樹脂層に吸収させるが、この際工程Cで得られた被覆粒子Iを分散安定剤を含む水性溶媒溶液中に分散させ、ここにシランカップリング剤含有エマルジョンを添加して、シランカップリング剤を光硬化性樹脂層に吸収させるのが有利である。
本工程で用いる、工程Cで得られた被覆粒子Iを分散させる水性溶媒としては、水、水−アルコール溶液等が挙げられる。水−アルコール溶液の場合のアルコールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノールが挙げられる。
本工程で用いる分散安定剤は、工程Cで得られた被覆粒子Iを安定に分散できるものであれば、特に制限されないが、例えば部分ケン化したポリビニールアルコール類、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。分散安定剤の濃度は、通常0.01〜30重量%、好ましくは0.05〜25重量%、特に好ましくは0.1〜20重量%の範囲である。
また、本工程で用いるシランカップリング剤含有水性エマルジョンには、所望により光重合性プレポリマーや光重合性モノマーを含有させてもよい。シランカップリング剤としては、前記したように、疎水性基、好ましくは重合性基と親水性置換基とを有するものが用いられ、またこのシランカップリング剤の使用量は前記被覆粒子Iの光重合性プレポリマーと光重合性モノマーの合計に対して、通常5〜500重量%、好ましくは10〜400重量%、特に好ましくは20〜300重量%の範囲である。
シランカップリング剤のエマルジョンを調製するために用いる溶媒としては、水が好ましい。エマルジョンを調製するための乳化剤としては、例えばエーテル型非イオン性界面活性剤、具体的にはポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーなど、あるいは多価アルコールの脂肪酸エステル類、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル類、ラウリル酸ナトリウム、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、部分ケン化ポリビニルアルコールなどが挙げられる。
本工程では、まず光硬化性樹脂層にシランカップリング剤を吸収させて、シランカップリング剤の疎水性基と光硬化性樹脂層を構成する光重合性プレポリマーや光重合性モノマーとを反応させて、化学的または物理的結合を形成させる。
次いで、このようにして、光硬化性樹脂層に吸収されたシランカップリング剤を加水分解処理する。この加水分解処理により、シランカップリング剤の親水性置換基(アルコキシ基)が加水分解され、さらに脱水・縮合反応により、粒子表面にシロキサン結合が形成される。ここで、光硬化性樹脂層に吸収されたシランカップリング剤の親水性置換基の全てが加水分解されてシロキサン結合を形成する必要はなく、その一部のみが加水分解されてシロキサン結合を形成してもよい。
シランカップリング剤の親水性置換基の加水分解は、通常アンモニア水を用いるが、塩酸、硫酸、硝酸等の希薄水溶液で加水分解を行い、その後アンモニア水を用いて縮合反応を促進させ、シロキサン結合を形成してもよい。加水分解に用いるアンモニアの使用量は光硬化性樹脂層に吸収されたシランカップリング剤に対して、通常10〜5000重量%、好ましくは50〜2000重量%の範囲である。
また、加水分解、脱水・縮合反応は、通常0〜70℃、好ましくは5〜60℃、特に好ましくは10〜40℃の範囲で行い、反応時間は、通常0.1〜50時間、好ましくは1〜30時間の範囲である。
反応終了後、常法に従って粒子を回収し、十分に水洗したのち、凍結乾燥法などで乾燥処理することにより、本発明の被覆粒子IIが得られる。
本発明の方法においては、衝撃力または剪断力付与処理法を用い、コア粒子表面に均一な厚さの光硬化性樹脂層を形成することができるため、得られた光硬化性樹脂被覆粒子は、極めて高い単分散性(通常CV値:2.0以下)を有し、かつコア粒子と光硬化性樹脂層との間にシランカップリング剤を介しての結合が存在するため、光硬化性樹脂層の剥がれがなく、極めて強固な光照射接着性を示す。
液晶表示装置用固着型面内スペーサー材料は、前記のようにして得られた本発明の光硬化性樹脂被覆粒子(被覆粒子I、II)からなるものであって、液晶パネル用基板に散布後に光照射して固着処理すると、高い移動防止能を有し、超音波照射、液晶材料注入、押出し時に移動を生じることがなく、面内散布密度が変化しないため、セルギャップを一定に保つことが可能である。また、コア粒子の単分散性を維持しているため、極めて高い精度で液晶セル膜厚を規定することができる。
さらに、被覆粒子Iからなるスペーサー材料は乾式散布用として、一方、被覆粒子IIからなるスペーサー材料は湿式又は乾式散布用として好適である。
次に、本発明のスペーサー材料の使用方法の1例について説明する。まず、被覆粒子IまたはIIからなるスペーサー材料を、光透過性基板上に、例えば乾式法によりランダムに散布する。次いで、光透過性基板のスペーサー材料を散布した面もしくは反対側の面から、紫外線などの活性光線を照射する。この光照射によって、スペーサー材料は、その粒子の光硬化性樹脂層が硬化して、光透過性基板に固着する。
この際、使用する活性光線としては、スペーサー材料の光硬化性樹脂層を硬化させうるものであればよく特に制限はないが、一般的には水銀ランプなどによる紫外線が好ましく用いられる。また、光照射時の温度は、通常60℃以上100℃未満の範囲で選ばれる。
このようにして、光透過性基板上に、スペーサー材料を固着させることができる。
なお、上記光透過性基板としては、ガラス基板を始め、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、アクリル系樹脂などの高分子フィルムを用いることができる。高分子フィルムを使用する場合は、耐溶剤性の向上やガスバリアー性の向上などの目的で、所望により、その表面にコーティング処理やラミネート処理を施してもよい。
【実施例】
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
(1)被覆粒子Iの製造
工程A:シランカップリング剤によるコア粒子の表面処理
内容量1リットルのフラスコに、粒径分布が単分散のシリカ粒子(平均粒径:6.18μm、CV値:0.9%、個々の粒子は実質的に真球)50gを入れ、ここに2−プロパノール315gを加え、超音波振動によりシリカ粒子を均一に分散させた。この分散液に、メタノール315gを添加し、40℃で15分間撹拌した後、25wt%のアンモニア水125gを添加し、同温度で15分間撹拌した。得られた溶液にγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン21.5gとテトラエトキシシラン2.8gの混合液を10分間かけて滴下した。滴下終了後、60℃に昇温し、同温度で10時間撹拌した。撹拌終了後、反応溶液を静置してシリカ粒子を沈降させ、デカンテーションにより上澄み液を除去した。残留シリカ粒子にメタノールを加えて撹拌し、静置してシリカ粒子を沈降させ、デカンテーションにより上澄み液を除去することを繰り返し、未反応のシランカップリング剤を除去した。最後にメタノールを除去した後、得られた表面処理シリカ粒子を150℃のオーブン中で1時間乾燥した。
得られた表面処理シリカ粒子の平均粒径は6.20μmであり、CV値は0.9%、個々の粒子は実質的に真球であった。シリカ粒子表面にはγ−メタクリロキシプロピル基が導入されており、撥水性を示した。また、赤外線吸収スペクトルにて、ビニル基およびエステル基の吸収が認められた。
工程B:光重合性プレポリマーと光重合性開始剤のコア粒子表面への析出処理
光重合性プレポリマーであるエポキシアクリレート(商品名:VR−60、昭和高分子社製)0.607gおよび光重合開始剤(商品名:イルガキュア184、チバガイギー社製)0.030gをアセトン40mlに溶解させた。この溶液に、上記工程Aで得られた表面処理シリカ微粒子15gを添加し、超音波により均一に分散させた。この分散液に、水200ミリリットルを一気に添加して、シリカ微粒子表面に光重合性プレポリマーと光重合開始剤とからなる光硬化性樹脂を析出させた。次いで、アセトンを減圧留去し、凍結乾燥処理を行い、光重合性プレポリマーと光重合開始剤とからなる光硬化性樹脂がその表面に付着したシリカ粒子を得た。
工程C:衝撃力または剪断力付与処理(ハイブリダイゼーション法)
上記工程Bで得られた粒子を、ハイブリダイザー[奈良機械製作所(株)製、NHS−O型]にて、回転数15,000rpmで10分間処理し、光重合性プレポリマーと光重合開始剤とからなる均一な光硬化性樹脂層をシリカ表面に形成させ、目的の被覆粒子I 14gを得た。
この被覆粒子Iは、走査型電子顕微鏡(SEM)写真から、粒径を測定した結果、平均粒径が6.29μm(CV値1.0%)で、粒子間の合着は認められず、コア粒子の単分散性を維持していた。
(2)被覆粒子Iの評価
[1]固着試験
上記(1)で得られた被覆粒子Iを、乾式散布装置にてアクリル系樹脂フィルム基板に散布し、80℃に加熱しながら、水銀ランプにて紫外線を30分間照射した。次いで、高圧窒素ガス(5気圧)にて吹き飛ばし試験を行ったところ、吹き飛ばし後の粒子の残存率は100%であり、高い固着性能を有していた。
また、アクリル系樹脂フィルム基板の代わりに、ポリカーボネートフィルムにポリイミドをコーティングした基板を用いた以外は、上記と同様に実施したところ、吹き飛ばし後の粒子の残存率は100%であり、高い固着性能を有していた。
なお、被覆粒子Iを、乾式散布装置にてアクリル系樹脂フィルム基板に散布し、紫外線を照射しないで80℃で30分間加熱処理した。次いで、高圧窒素ガス(5気圧)にて吹き飛ばし試験を行ったところ、吹き飛ばし後の粒子の残存率は約50%であり、固着性能は不十分であった。
[2]接着力測定試験
上記(1)で得られた被覆粒子Iを、50mm角の石英ガラス基板上に500個/mm2の密度で均一に乾式散布し、この上に50mm角の石英ガラス基板を重ねて1kgf/cm2の荷重を加えながら、80℃に加熱し、水銀ランプにて紫外線を30分間照射した。これにより、2枚のガラス基板は、6.2μmの間隔にて貼り合わされた。貼り合わされた上記2枚のガラス基板間の接着力を測定するために、引っ張り力を徐々に上げていったところ、10.0kgfの引っ張り力のときに、両ガラス基板が剥がれた。この被覆粒子Iは、光照射により、極めて高い接着力を示すことが分かった。
(3)液晶パネルの作製
ITO(インジウムチンオキシド)膜付きポリカーボネートフィルムにポリイミドをコーティングし、ラビング処理を施してなる基板に、上記(1)で得られた被覆粒子Iからなるスペーサー材料を乾式散布したのち、80℃に加熱しながら、水銀ランプにて紫外線を30分間照射して固着処理した。次いで、この上に、上記基板と同じ基板を張り合わせ、TNモードの液晶パネルを作製した。この液晶パネルについて、表示品位と湾曲させた際のスペーサーの移動の有無を調べた。結果を表1に示す。
実施例2
(1)被覆粒子IIの製造
工程D:シロキサン結合形成処理
ライトアクリレートNP−A(共栄社化学社製、商品名)15g、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン5gおよびポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系乳化剤(第一工業製薬社製)2gをポリ容器に入れ、撹拌して均一な溶液とした。この溶液を1000rpmで撹拌しながら水30mlをゆっくり添加し、粒径が1μm以下の均一なO/W型のエマルジョンを調製した。
1000mlのポリ容器にメタノール60mlと水240mlを入れ、これに平均分子量36万のポリビニルピロリドン6gを加えて溶解させたのち、この溶液に実施例1で得られた被覆粒子I 12.0gを添加して、均一に分散させた。次いで、この分散液に、90rpmで撹拌しながら、上記で得られたエマルジョン2.0gをゆっくり滴下したのち、5時間90rpmで撹拌して膨潤を行った。その後、これに8wt%のアンモニア水300mlを添加して、さらに24時間90rpmで撹拌したのち、放冷して粒子を沈降させ、上澄み液をデカンテーションにより除去した。次に、残液に水250mlを加え、沈降粒子が均一に分散されるまで撹拌したのち、粒子を沈降させ、上澄み液をデカンテーションにより除去する分級操作を同様に5回くり返した。最後に、水に置換して凍結乾燥処理を行い、目的の被覆粒子II 12gを得た。
この被覆粒子IIは、SEM写真から粒径を測定した結果、平均粒径が6.35μm(CV値1.1%)で、粒子間の合着は認められず、コア粒子の単分散性を維持していた。
(2)被覆粒子IIの評価
[1]固着試験
上記(1)で得られた被覆粒子IIをメタノール水溶液中に超音波分散させ、湿式散布装置にてアクリル系樹脂フィルム基板上に散布し、80℃に加熱しながら、水銀ランプにて紫外線を30分間照射した。次いで、高圧窒素ガス(5気圧)にて吹き飛ばし試験を行ったところ、吹き飛ばし後の粒子の残存率は100%であり、高い固着性能を有していた。
[2]接着力測定試験
上記(1)で得られた被覆粒子IIについて、実施例1と同様にして接着力測定試験を行ったところ、12.0kgfの引っ張り力のときに両ガラス基板が剥がれた。
(3)液晶パネルの作製
上記(1)で得られた被覆粒子IIを用い、実施例1と同様にしてTNモードの液晶パネルを作製し、表示品位と湾曲させた際のスペーサーの移動の有無を調べた。結果を表1に示す。
実施例3
(1)被覆粒子Iの製造
(i)工程A
内容量2リットルのフラスコに粒径分布が単分散のポリメチルシルセスキオキサン粒子(平均粒径:6.19μm、CV値:2.0%、個々の粒子は実質的に真球)100gを入れ、ここに2−プロパノール630gを加え、超音波振動によりポリメチルシルセスキオキサン粒子を均一に分散させた。この分散液に、メタノール630gを添加し、40℃で15分間撹拌した後、25wt%のアンモニア水375gを添加し、同温度で15分間撹拌した。得られた溶液にγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン43gとテトラエトキシシラン5.6gの混合液を10分かけて滴下した。滴下終了後、60℃に昇温し、同温度で10時間撹拌した。撹拌終了後、反応溶液を静置してポリメチルシルセスキオキサン粒子を沈降させ、デカンテーションにより上澄み液を除去した。残留ポリメチルシルセスキオキサン粒子にメタノールを加えて撹拌し、静置してポリメチルシルセスキオキサン粒子を沈降させ、デカンテーションにより上澄み液除去することを繰り返し、未反応のシランカップリング剤を除去した。最後にメタノールを除去した後、得られた表面処理ポリメチルシルセスキオキサン粒子を120℃のオーブン中で1時間乾燥した。得られた表面処理ポリメチルシルセスキオキサン粒子の平均粒径は6.20μmであり、CV値は2.0%で、個々の粒子は実質的に真球であった。ポリメチルシルセスキオキサン粒子の表面にはγ−メタクリロキシプロピル基が導入されており、赤外吸収スペクトルにて、ビニル基およびエステル基の吸収が認められた。
(ii)工程B
アセトン100ミリリットルにエポキシアクリレート(商品名:VR−60昭和高分子社製)2.42gを溶解した後、上記(i)で得られた表面処理ポリメチルセスキオキサン粒子45g(粒径6.20μm、CV値2.0%)加え、超音波にて均一に分散させた。次いで、光重合開始剤「イルガキュア184」(チバガイギー社製)0.073gを加え、10分間撹拌した。この混合物に、水(400ミリリットル)を一気に加え光硬化樹脂と光開始剤を粒子表面に析出させた。その後、アセトンを減圧留去し、凍結乾燥を行った。
(iii)工程C
凍結乾燥後得られた粉末を奈良機械製作所(株)のハイブリダイザーにて15,000rpmで10分間処理し、目的粒子40gを得た。この粒子は、SEM写真からの粒径測定の結果、粒径が6.28μm(CV値2.1%)で光硬化性樹脂層を0.04μmの均一層を有しており、粒子間の合着は認められず、シード粒子の単分散性を維持していた。
(2)被覆粒子Iの評価
ITO(インジウムチンオキシド)膜付きポリカーボネートフィルム基板にポリイミドを均一塗布した後ラビング処理し、その上に上記得られた粒子を乾式散布装置にて散布した。この基板を100℃に加熱しながら水銀ランプにて380〜450nmの光を透過するバンドバスフィルターを介し光照射し接着した。別途作成したポリイミドを均一塗布したポリカーボネートフィルム基板をラビング処理したものを6.2μmのセルギャップにて貼合わせた。このセルに、TNモードの液晶を注入して、液晶パネルを作製し、表示品位と湾曲させた際のスペーサーの移動の有無を調べた。結果を表1に示す。
比較例1
(1)ポリメチルメタクリレート被覆粒子の製造
実施例1(1)において、エポキシアクリレートおよび光重合開始剤の代わりに、ポリメチルメタクリレート0.637gを用いた以外は、実施例1(1)と全く同様にして、ポリメチルメタクリレート被覆粒子を得た。
このポリメチルメタクリレート被覆粒子は、SEM写真から粒径を測定した結果、平均粒径が6.3μm(CV値1.2%)で、粒子間の合着は認められず、コア粒子の単分散性を維持していた。
(2)液晶パネルの作製
ITO膜付きポリカーボネートフィルムにポリイミドをコーティングし、ラビング処理を施してなる基板に、上記(1)で得られたポリメチルメタクリレート被覆粒子からなるスペーサーを乾式散布したのち、150℃で2時間加熱して、固着処理した。次いで、この上に、上記基板と同じ基板を張り合わせ、TNモードの液晶パネルを作製した。この液晶パネルについて、表示品位と湾曲させた際のスペーサーの移動の有無を調べた。結果を表1に示す。
比較例2
ITO膜付きポリカーボネートフィルムにポリイミドをコーティングし、ラビング処理を施してなる基板に、未処理シリカ粒子(平均粒径6.2μm、CV値0.9%)からなるスペーサーを乾式散布した。次いで、この上に、上記基板と同じ基板を張り合わせ、TNモードの液晶パネルを作製した。この液晶パネルについて、表示品位と湾曲させた際のスペーサーの移動の有無を調べた。結果を表1に示す。
【表1】
【発明の効果】
本発明の製造方法で得られた光硬化性樹脂被覆粒子は、紫外線などの活性光線を照射することにより、その光硬化性樹脂層が容易に硬化し、例えば液晶表示装置用面内スペーサーとして用いた場合、分散性がよく、かつ高い移動防止能を発揮することができ、しかも低温で硬化しうるので、基板フィルムに悪影響を及ぼすことが少ない。また、精密接着剤として用いた場合、硬化時の収縮が小さく、高い精度で所定の間隔をもって接着が可能であり、例えば各種マイクロ光学部材の固定、導波路/光ファイバー間の接続などに用いることができる。さらに、均一に一層に並べて硬化させることにより、微細かつ精密なサイズの濾過孔を有する精密濾過フィルターとすることもできる。
Claims (4)
- 球状粒子からなるコア粒子と、その表面を被覆する、光重合性プレポリマーと光重合開始剤とを含む光硬化性樹脂層とを有しており、コア粒子と、光硬化性樹脂層を構成する光重合性プレポリマーとがシランカップリング剤を介して結合されている光硬化性樹脂被覆粒子の製造方法であって、
(工程A)球状粒子からなるコア粒子を疎水性基を有するシランカップリング剤で表面処理して、コア粒子の表面に疎水性基を導入する工程、
(工程B)工程Aで表面処理されたコア粒子を、光重合性プレポリマーおよび光重合開始剤を含有する有機溶媒溶液中に分散させ、光重合性プレポリマーと光重合開始剤とを含む光硬化性樹脂をコア粒子表面に析出させるための処理を行ったのち、溶媒を除去して、コア粒子表面に上記光硬化性樹脂が析出した乾燥粉体を得る工程、および
(工程C)工程Bで得られた乾燥粉体を衝撃力または剪断力付与処理に付し、光重合性プレポリマーと光重合開始剤とを含む光硬化性樹脂層をコア粒子表面に被覆させる工程
を順次施すことを特徴とする光硬化性樹脂被覆粒子の製造方法。 - 球状粒子からなるコア粒子と、その表面を被覆する、光重合性プレポリマーと光重合開始剤とを含む光硬化性樹脂層とを有しており、コア粒子と、光硬化性樹脂層を構成する光重合性プレポリマーとがシランカップリング剤を介して結合され、かつ光硬化性樹脂層の表面に光重合性プレポリマーに結合しているシランカップリング剤に由来するシロキサン結合を有する光硬化性樹脂被覆粒子の製造方法であって、
(工程A)球状粒子からなるコア粒子を疎水性基を有するシランカップリング剤で表面処理して、コア粒子の表面に疎水性基を導入する工程、
(工程B)工程Aで表面処理されたコア粒子を、光重合性プレポリマーおよび光重合開始剤を含有する有機溶媒溶液中に分散させ、光重合性プレポリマーと光重合開始剤とを含む光硬化性樹脂をコア粒子表面に析出させるための処理を行ったのち、溶媒を除去して、コア粒子表面に上記光硬化性樹脂が析出した乾燥粉体を得る工程、
(工程C)工程Bで得られた乾燥粉体を衝撃力または剪断力付与処理に付し、光重合性プレポリマーと光重合開始剤とを含む光硬化性樹脂層をコア粒子表面に被覆させる工程、および
(工程D)工程Cで得られた光硬化性樹脂層が被覆された粒子を、疎水性基を有するシランカップリング剤含有水性エマルジョンにより処理して、シランカップリング剤を光硬化性樹脂層に吸収させたのち、このシランカップリング剤を加水分解してシロキサン結合を形成させる工程
を順次施すことを特徴とする光硬化性樹脂被覆粒子の製造方法。 - 工程Bにおいて、光重合性プレポリマーと光重合開始剤とを含む光硬化性樹脂をコア粒子表面に析出させるために、光重合性プレポリマーと光重合開始剤に対する貧溶媒を加える請求項1または2に記載の光硬化性樹脂被覆粒子の製造方法。
- コア粒子がシリカ微粒子であり、工程Aにおける疎水性基を有するシランカップリング剤での表面処理時にシリコンアルコキシドを添加する請求項1または2に記載の光硬化性樹脂被覆粒子の製造方法。
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