JP2009222352A - 高炉ガスの分離方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高炉ガスから効率よくCO2やN2を分離して、熱源として再利用することができる十分な熱量をもつ燃料ガスを安価に得られる高炉ガスの分離方法を提供する。
【解決手段】高炉炉頂から排出される高炉ガスを二段のガス分離精製装置を用いて各種成分を含むガス毎に分離するに際し、高炉ガスを、まず一段目のガス分離精製装置によって、H2、N2および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、N2および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、N2、CO、CO2および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、CO、CO2および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、に分離し、ついで、これらの分離ガスのうち、CO、CO2および不可避的不純物ガス成分からなるガスを、二段目のガス分離精製装置によって、COおよび不可避的不純物ガス成分からなるガスと、CO2および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、CO、CO2および不可避的不純物ガス成分からなるガスとに分離する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高炉の炉頂から排出される高炉ガスを、各種成分を含むガス毎に分離する方法に関するものである。
製鉄所においては、コークス炉、高炉、転炉などの設備から副生ガスと呼ばれるガスが発生する。この副生ガスは、その大部分が発電所や加熱炉など、燃焼によって発生する熱を利用する用途に使用されているが、水素、一酸化炭素、メタンなどの燃料として使用することができる成分のほかに、窒素、二酸化炭素などの不活性成分を含んでいるために、一般的な燃料ガスであるプロパンガスや天然ガスに比べて、単位体積あたりの熱量が700〜4500kcal/Nmと低いことが問題となっている。特に、高炉ガスの単位あたりの熱量は700kcal/Nm程度と、副生ガスの熱量の中で最も低い部類に属する。
この理由は、高炉ガスには、水素、一酸化炭素、メタンなどの燃料成分が少ない上に、これらの燃料成分が燃焼することによって発生する熱量が、不活性成分である窒素や二酸化炭素の温度上昇に使われることによるものである。ちなみに高炉ガスに含まれる窒素は52〜60体積%程度、二酸化炭素は19〜24体積%程度である。
また、最近では、地球環境保全の問題から、二酸化炭素排出量の削減が強く望まれており、高炉ガスから二酸化炭素を分離・回収することも大きな課題となっている。
このため、これらの不活性成分を除去する方法に関して、いくつかの提案がなされている。
特許文献1には、高炉ガスなどの窒素、一酸化炭素、二酸化炭素を含むガスから一酸化炭素を分離した後のガスを燃焼触媒の存在下で燃焼させることにより、残存する微量の燃料ガスおよび酸素を除去し、窒素及び二酸化炭素を主成分とする不活性ガスを回収する方法が提案されている。また、この不活性ガスから二酸化炭素を分離し、高純度の窒素を得る方法も提案されている。
特許文献2には、高炉ガス中の二酸化炭素を吸着するアルミナ系吸着剤と、窒素を吸着するための多孔性ポリスチレンとを一基の吸着塔内に充填し、吸着塔内を加圧および減圧することにより、一酸化炭素および水素を比較的多く含むガスを得ることができる圧力変動式吸着分離方式が提案されている。
特許文献3には、高炉ガスをはじめとする副生ガスから化学吸収液で二酸化炭素を吸収後、化学吸収液を加熱して二酸化炭素を分離する方法が提案されている。
特開昭61−28446号公報 特開昭62−193622号公報 特開2004−292298号公報
しかしながら、上記した従来技術はそれぞれ、以下に示すような課題を有しており、いずれも実用化には至っていない。
特許文献1の方法では、高炉ガスから一酸化炭素を分離した後のガス中にも、1%程度の一酸化炭素と水素のほぼ全量が依然として残存している。これらは、燃料として利用できるほどの熱量を持つガスでないため、分離器の後段に設けられた燃焼器において完全燃焼されて廃棄されている。しかしながら、その熱量は、高炉ガスが有している全熱量の5%に相当することから、一酸化炭素の分離率を向上させ、併せて水素も分離し、分離後のガス中に残存する一酸化炭素や水素の量を低減することが望まれていた。
特許文献2の方法では、一酸化炭素および水素の分離率が80%を超えておらず、残る20%程度の一酸化炭素および水素を含むガスは、二酸化炭素や窒素も多く含み、燃焼させても大きな熱量を得ることができないため、利用されないことも多かった。
特許文献3の方法では、高炉ガス中の濃度が20%程度の二酸化炭素のみの分離であり、分離後の残りのガス中には依然として窒素を多く含むことから、燃焼させたときの熱量改善は25%程度にすぎなかった。
また、いずれの方法も、分離操作には多大なエネルギーを要するところにも課題を残していた。特許文献1に示された方法では、吸収液を再生するために、吸収液を100〜150℃に加熱する、あるいは吸収液の入った容器を減圧するエネルギーが、特許文献2に示された方法では、吸着塔内を、一酸化炭素および水素の吸着時には2atmに加圧し、吸着した一酸化炭素および水素の脱着時には0.1atmに減圧するエネルギーが、特許文献3に示された方法では、吸収液を120℃に加熱して再生するためのエネルギーがそれぞれ必要であった。これらのエネルギーを、製鉄所内で発生する廃熱の再利用によって賄うことも行われているが、必ずしも十分ではなかった。
このように、製鉄所で発生する副生ガスから、二酸化炭素や窒素の不活性成分を分離して、分離後の残りのガスの熱量を増加させて燃料ガスとして再利用することは、省エネルギーに貢献することはもちろんのこと、二酸化炭素排出量削減の観点からも重要である。しかしながら、その実用化には、燃料成分となる一酸化炭素や水素の回収率の向上や、分離操作に必要なエネルギーの削減などのコスト面での問題が残っていた。
本発明は、上記の実情に鑑みなされたもので、高炉ガスから効率よく一酸化炭素や水素を回収して、熱源として再利用するのに十分な熱量をもつ燃料ガスを安価に得ることができる、高炉ガスの分離方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決すべく、発明者らは、高炉ガスの分離・回収に際し、分離・回収率の向上ならびに分離・回収に必要なエネルギーやコストの削減などを鋭意検討した結果、高炉ガス中に含まれる窒素、一酸化炭素、二酸化炭素および水素のうち、どの成分を組み合わせて各種成分を含むガスとして分離するか、そして、各種成分を含むガスをどういう順序で分離するかが重要であるとの知見を得た。
本発明は、上記の知見に立脚するもので、その要旨構成は次のとおりである。
1.高炉から排出される高炉ガスを二段のガス分離精製装置を用いて各種成分を含むガス毎に分離するに際し、高炉ガスを、まず一段目のガス分離精製装置によって、
水素、窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、
窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、
窒素、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、
一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと
に分離し、ついで、これらの分離ガスのうち、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスを、二段目のガス分離精製装置によって、
一酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、
二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、
一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと
に分離することを特徴とする、高炉ガスの分離方法。
2.上記一段目のガス分離精製装置が、高炉ガス中に含まれる成分である窒素、一酸化炭素、二酸化炭素および水素のうち、一酸化炭素と二酸化炭素を吸着する物質を充填した吸着分離装置であり、一方、前記二段目のガス分離精製装置が、該高炉ガス中の成分のうち、二酸化炭素を吸着する物質を充填した吸着分離装置であることを特徴とする、上記1に記載の高炉ガスの分離方法。
3.上記一段目のガス分離精製装置が、高炉ガス中に含まれる成分である窒素、一酸化炭素、二酸化炭素および水素のうち、一酸化炭素と二酸化炭素を吸着する物質を充填した吸着分離装置であり、前記二段目のガス分離精製装置が、二酸化炭素を吸収によって分離する化学的吸収装置であることを特徴とする、上記1に記載の高炉ガスの分離方法。
4.上記一段目のガス分離精製装置で分離した水素、窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスを、水素透過膜あるいは水素以外の成分を吸着する吸着剤を配置した三段目のガス分離精製装置に導き、窒素、水素および不可避的不純物ガス成分からなるガスから、
水素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、
窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと
に分離することを特徴とする、上記1乃至3のいずれかに記載の高炉ガスの分離方法。
5.上記水素以外の成分を吸着する吸着剤によって、水素、窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスから、水素および不可避的不純物ガス成分からなるガスを分離する際、
上記三段目のガス分離精製装置内を減圧する脱気操作、
上記三段目のガス分離精製装置の入口側から水素による洗浄操作または
上記三段目のガス分離精製装置の出口側から水素による逆洗浄操作、
によって水素以外の成分を吸着した吸着剤を脱着処理することを特徴とする上記4に記載の高炉ガスの分離方法。
6.上記一段目のガス分離精製装置によって分離された、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスを、再度、一段目のガス分離精製装置に供給することを特徴とする、上記1乃至5のいずれかに記載の高炉ガスの分離方法。
7.上記一段目のガス分離精製装置によって分離された、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスのうち、窒素の含有量がガス全体の40体積%以下であるガスを製鉄所の燃料ガスとして回収することを特徴とする、上記6に記載の高炉ガスの分離方法。
8.上記一段目のガス分離精製装置によって分離された、窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスを、再度、一段目のガス分離精製装置に供給することを特徴とする、上記1〜7のいずれかに記載の高炉ガスの分離方法。
本発明によれば、高炉ガスから効率よく高濃度の一酸化炭素を分離することができ、中間生成物として窒素と一酸化炭素と二酸化炭素が混合した状態で分離されてくるガスのうちの一部は、窒素成分が少なく製鉄所内で燃料ガスとして利用できる。また、二酸化炭素も効率よく分離できることから、二酸化炭素を回収すれば、排出量削減にもつなげることができる。さらに、高濃度の水素も回収することができ、燃料ガスに含有させて再利用することによって、燃料ガスの熱量を向上させることができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
高炉ガスの組成は、一酸化炭素:21.1〜26.2体積%、二酸化炭素:19.3〜23.2体積%、水素:2.9〜5.3体積%、窒素:52.5〜59.2体積%である(第4版鉄鋼便覧(CD−ROM)No.1第2巻製銑・製鋼、2002年7月30日発行、表42−5・7(2000)を参照)が、この高炉ガスから燃料として使用できる熱量の高いガスを得るために、本発明においては、二段のガス分離精製装置を用い、一段目のガス分離精製装置によって、高炉ガスを、水素、窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスの4種類のガスに分離する。ここで、不可避的不純物ガス成分とは、高炉ガス中に含まれる微量成分の他に、上記4成分(一酸化炭素、二酸化炭素、水素、窒素)の中で分離すべき目的の成分以外に分離の効率上付随的に混入するガス成分で、最大20体積%程度を含む。
本発明では、一段目のガス分離精製装置によって、高炉ガスから、まず、二酸化炭素、一酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスを分離するため、二段目のガス分離精製装置による二酸化炭素と一酸化炭素を分離する際に必要なエネルギーを低減させることができ、また、効率的な分離が可能となる。
一段目のガス分離精製装置としては、主として一酸化炭素と二酸化炭素を吸着する物質を配置した吸着分離装置を使用することができる。また、二段目のガス分離精製装置としては、主として二酸化炭素を吸着する物質を配置した吸着分離装置、または、二酸化炭素を吸収液に吸収させる化学的吸収装置を使用することができる。
一段目および二段目のガス分離精製装置として使用する吸着分離装置としては、圧力スイング吸着法(PSA法)や温度スイング吸着法(TSA法)などによる吸着分離装置を使用することができる。
二段目のガス分離精製装置としては、アミンやチルド・アンモニアなどを吸収液とする化学的吸収装置を使用することができる。
また、一段目のガス分離精製装置の出口側に、一段目のガス分離精製装置によって分離されたガスのうち、窒素、水素および不可避的不純物ガス成分からなるガスを、水素透過膜あるいは水素以外の成分を吸着する吸着剤を配置した三段目のガス分離精製装置に導き、水素濃度が高い、水素および不可避的不純物ガス成分からなるガスを得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明を具体的に説明する。
図1は、本発明の実施形態の一例を示す工程図である。
まず、一段目のガス分離精製装置によって、高炉ガスを、水素、窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスの4種類のガスに分離する。これは、後述するように、圧力および加熱が必要な分離精製工程を一段目とすることで、高炉炉項より得られる高炉ガスの圧力および温度をそのまま利用することから、少ないエネルギーで高炉ガスの分離を行うことができるからである。
なお、水素、窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスの組成は、水素5〜50体積%程度、窒素50〜90体積%程度であり、窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスの組成は、窒素80〜90体積%以上であり、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスの組成は、窒素1〜90体積%程度、一酸化炭素5〜60体積%程度、二酸化炭素1〜50体積%程度であり、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスの組成は、一酸化炭素30〜50体積%程度、二酸化炭素50〜70体積%程度である。
一段目のガス分離精製装置によって分離された上記の4種類のガスのうち、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスは、さらに、二段目のガス分離精製装置に導かれ、一酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスに分離される。なお、分離の過程で、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガス(分離し切れずに一酸化炭素と二酸化炭素が混合した状態のガス)が生成する。通常この状態のガスは二段目のガス分離生成装置に戻されるが、後述(段落〔0048〕)のように有効利用することも可能である。以下、それぞれのガスについて説明する。
一酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスの組成は、一酸化炭素85〜99体積%程度であり、一酸化炭素の濃度が高いため、製鉄所内で燃料ガスとして利用することができるほか、化学原料としても使用することができる。
二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスの組成は、二酸化炭素80〜99体積%程度である。
一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスの組成は、一酸化炭素85〜50体積%、二酸化炭素15〜50体積%である。
また、二段目のガス分離精製装置へ導かれる二酸化炭素、一酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスは、高炉ガスに比べて二酸化炭素濃度の高いガスとすることができるため、二段目のガス分離精製に多大なエネルギーを使用することなく、高い分離率で二酸化炭素と一酸化炭素を分離することができる。
以上が、本発明に従う高炉ガスの分離方法の基本構成であるが、さらに、三段目のガス分離精製装置として水素分離装置を設け、一段目のガス分離精製装置によって分離した4種類のガスのうち、水素、窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスを、水素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスとに分離してもよい。なお、水素および不可避的不純物ガス成分からなるガスにおける水素の濃度は、概ね50〜99体積%以上の範囲であり、窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスにおける窒素の濃度は、概ね80〜90体積%以上の範囲である。
なお、三段目のガス分離精製装置は必須ではなく、例えば高炉ガスとの比較で単位体積あたりの熱量が3倍以上となる燃料ガスを得ようとするには、一段目のガス分離精製装置によって分離された、水素、窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、二段目のガス分離精製装置によって分離された、一酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスとを混合することで得ることが可能である。
上記した本発明の実施形態例について、実例を挙げてさらに詳細に説明する。
図2は、本発明において、一段目のガス分離精製装置および二段目のガス分離精製装置として、ともに圧力スイング吸着装置(PSA)を用いたときの分離操作を模式的に表わしたものであり、図2中の符号1は、一段目のガス分離精製装置(主として一酸化炭素と二酸化炭素を吸着する物質が充填された吸着塔からなる圧力スイング吸着装置)、符号2は、二段目のガス分離精製装置(主として二酸化炭素を吸着する物質が充填された吸着塔からなる圧力スイング吸着装置)、符号3は、三段目のガス分離精製装置(水素分離装置)である。
なお、図面における各ガス成分の分布状態は、ガスの分離の状況を説明するための模式的表現であり、実際のPSA装置における塔内のガス分布とは異なる。
高炉ガスaは一段目のガス分離精製装置1に導入される。この場合、高炉ガス中のダスト(固体粒子)、ミスト(液体微粒子)、水分及び硫黄分を、あらかじめ除去しておくことが好ましい。何故なら、ダストは、吸着物質の細孔を閉塞して能力低下を引き起こし、ミストおよび水分は、吸着物質の劣化を促進させ、硫黄分は、吸着物質の吸着点の被毒による能力低下を引き起こす可能性があるからである。
一段目のガス分離精製装置1の吸着塔に充填される吸着物質としては、水素、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素のうち、主として一酸化炭素と二酸化炭素を吸着する物質であればいずれも利用可能であり、特に限定するものではないが、Y型ゼオライトや活性炭に一価の銅を担持或いはイオン交換したものは一酸化炭素と二酸化炭素の吸着能力に優れるので好ましい。特に、担体に活性炭を使用したものは硫黄分や水分に対して、ゼオライトに比べて耐久性が高いのでこの場合はさらに望ましい。また、吸着時の圧力、脱着時の圧力は、ともに特に指定するものではないが、操作の容易性から、吸着圧力は100〜500kPa(絶対圧)程度、脱着圧力は5〜100kPa(絶対圧)程度とすることが好ましい。また、特に一価の銅を担持あるいはイオン交換したものは使用温度が50〜100℃程度であるほうが一酸化炭素および二酸化炭素と、他の成分との吸着能力に差が大きいため分離が行いやすい。高炉ガスの圧力および温度は、高炉塔頂より除塵設備を経た時点で約350kPa(絶対圧)、50〜60℃程度であるのでこの一価の銅を担持あるいはイオン交換した吸着剤を使用すればこの圧力と温度がそのまま利用でき余分なエネルギーを投入する必要がなくなり経済的である。
一段目のガス分離精製装置1に導入されたガスa(高炉ガス)は、図2に示すように、水素、窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスb、窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスc、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスd、ガスdのうち比較的窒素の少ないガスe(ガスdを排出する工程において後期に排出される)、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスfに分離される。
水素、窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスbは、そのままでも製鉄所内において燃料ガスとして利用可能であるが、さらに、三段目のガス分離精製装置3である水素分離装置を設けることによって、高濃度の水素を含む水素および不可避的不純物ガス成分からなるガスgに分離することも可能である。水素分離装置は、窒素を吸着するPSA装置であってもよいし、吸着剤として一段目のガス分離精製装置1における吸着塔の上部に先述した吸着剤とは別に充填させてもよい。あるいは、分子の大きさを利用して水素を分離する水素分離膜であっても良い。水素および不可避的不純物ガス成分からなるガスgを分離した後の窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスhは、一段目のガス分離精製装置から分離される窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスcと混合してもよい。
次に一段目のガス分離精製装置1から分離される窒素と一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスdは、窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスcの全部あるいは一部と併せて混合器4で混合され、ガスiとして再びガス分離精製装置1に戻される。この場合、このガスiの窒素濃度は、高炉ガスよりも常に高くなっているよう混合比を制御することが好ましい。
次に一段目のガス分離精製装置1から分離される窒素、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスdのうち、比較的窒素の少ないガスe(ガスdを排出する工程において後期に排出される)は、二段目のガス分離精製装置2に導入すると一酸化炭素の濃度を下げるため好ましくないが、相当程度の一酸化炭素を含有するため熱量が高く、燃料ガスとして製鉄所の副生ガスに導入することが可能であり、高炉ガスを分離するために必要なエネルギーとの差し引きで、エネルギー収支的に有利である。
次に一段目のガス分離精製装置1から分離される一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスfは二段目のガス分離精製装置2に導入される。
二段目のガス分離精製装置2の吸着塔に充填される吸着物質は一酸化炭素と二酸化炭素を分離できる物質であればいずれも利用可能であり、特に指定するものではなく、市販の活性炭やゼオライトが使用可能である。また、吸着時の圧力、脱着時の圧力ともに特に指定するものではないが、操作の容易性から、吸着圧力は100〜500kPa(絶対圧)程度、脱着圧力は5〜100kPa(絶対圧)程度とすることが好ましいが、投入エネルギーの低減のためにはさらに吸着圧力を100〜200kPa程度とすることが好ましい。
二段目のガス分離精製装置2に導入された、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスfは、図2に示すように一酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスj、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスk、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスlに分離される。
一酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスjは、一酸化炭素の濃度が高いため、製鉄所内で燃料ガスとして利用可能であるほか、化学原料としても利用できる。
次に分離される一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスkは、一段目のガス分離精製装置1より導入される、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスfと混合して、再び二段目のガス分離精製装置2に導入しても良い。あるいは、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスkは、相当量の一酸化炭素を含むため、高熱量ガスとして製鉄所の副生ガスに導入することも可能である。
なお、三段目のガス分離精製装置3として水素分離装置を設置する場合、水素分離膜を設置した装置であっても窒素を吸着するPSAあるいはTSA装置であってもよいが、窒素を吸着するPSAあるいはTSA装置を用いる場合には、吸着剤が水素以外の成分によって破瓜した時点で、減圧による脱気操作、水素による洗浄操作または逆洗浄操作を行うことが好ましい。減圧による脱気操作、水素による洗浄操作または逆洗浄操作を行うことにより、窒素の損失を最大限に抑制することが可能となる。洗浄操作または逆洗浄操作に用いる水素は、その由来を特に限定するものではないが、本発明における水素および不可避的不純物ガス成分からなるガスgを使用するのが好都合である。
三段目のガス分離精製装置3が吸着による分離装置の場合(図3および4で3’と表記)における、水素および不可避的不純物ガス成分からなるガスの分離操作の模式図を図3に、減圧による脱気操作の模式図を図4の(a)に、水素による洗浄操作の模式図を図4の(b)に、水素による逆洗浄操作の模式図を図4の(c)に示す。
減圧による脱気操作を行う場合には、図4の(a)に示すように、真空ポンプ等の排気装置5等によって三段目のガス分離精製装置3’に残存する窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスhを排気する。水素による洗浄操作を行う場合には、図4の(b)に示すように、ブロア等の送風装置6によって、水素および不可避的不純物ガス成分からなるガスgの一部を、洗浄ガスとして三段目のガス分離精製装置3’の入口側から導入して、残存する窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスhを出口側より排気する。水素による逆洗浄操作を行う場合には、図4の(c)に示すように、ブロア等の送風装置6によって、水素および不可避的不純物ガス成分からなるガスgの一部を、洗浄ガスとして三段目のガス分離精製装置3’の出口側から導入して、残存する窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスhを入口側より排気する。
なお、図3および4において、減圧による脱気、水素および不可避的不純物ガス成分からなるガスによる洗浄または逆洗浄操作以外の構成は、図2と同一であり、同一部分は同一符号で示し、その説明は省略する。
以下、本発明に従う高炉ガスの分離方法に関して一段目のガス分離精製装置および二段目のガス分離精製装置ともに圧力スィング吸着法によって分離した結果を示す。なお、三段目のガス分離装置による分離は実施していない。また、本実験例にて採用した分離操作および条件は、相当する効果の得られるものであれば、当該技術に関わるどのような公知技術も適用可能であり、以下の説明をもって本件の技術範囲を限定するものではない。なお、圧力表記は全て絶対圧である。
一段目のガス分離精製装置におけるガス分離は、一価の銅を担持した活性炭を充填した吸着塔からなるガス分離精製装置で行った。一段目のガス分離操作の各工程は、吸着材を充填した塔(以下、「吸着塔」と表記する)に流入および流出するガスの流れに従って、「昇圧」「吸着」「減圧1」「逆洗浄」「減圧2」の5工程とし、「減圧2」の工程を経た後は再び「昇圧」工程となる操作を循環させた。
「昇圧」工程では、「減圧1」工程で吸着塔の出口側より排出される、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、「吸着」工程で吸着塔の出口側より排出される、窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスの一部を混合して、5kPaまで減圧された状態の吸着塔の入口側より導入した。この際、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガス、と、窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスの混合比は窒素濃度が50体積%以上となるよう体積比で2:1とした。さらに高炉ガス(水素3体積%、窒素52体積%、一酸化炭素23体積%、二酸化炭素22体積%)を吸着塔内のガス圧力が300kPaとなるまで導入した。
「昇圧」工程に続く「吸着」工程では、高炉ガスが吸着塔の入口側より導入されると同時に吸着塔の出口側より、吸着塔内の内のガス圧力が一定となるようにガスを出口側より排出した。(この排出をガス排出の「一段目の第1期」と表記する)この一段目の第1期に排出されるガスは初期に、水素、窒素および不可避的不純物からなるガスが排出され、その後、窒素および不可避的不純物からなるガスが排出された。このガスの組成は排出時間とともに連続的に変化し、水素、窒素および不可避的不純物からなるガスでは水素:50〜7体積%、窒素:50〜90体積%であり、窒素および不可避的不純物からなるガスでは水素7〜4体積%、窒素92〜90体積%であった。なお、排出される、窒素および不可避的不純物からなるガスに含まれる窒素濃度が90体積%以下となった時点で高炉ガスの導入を停止し「吸着」工程は終了させた。
「吸着」工程に続く「減圧1」工程では、吸着塔内のガス圧力が100kPa近くになるまで吸着塔の出口側よりガスを排出した。(この排出をガス排出の「一段目の第2期」と表記する)この一段目の第2期に排出されるガスは、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスである。このガスの組成は排出時間とともに連続的に変化し、窒素:89〜41体積%、一酸化炭素:5〜43%、二酸化炭素2〜15体積%であった。
「減圧1」工程に続く「逆洗浄」工程では、吸着塔の出口側より、吸着塔内のガス圧力を100kPa程度に保持した状態で、後述する「減圧2」工程で排出される、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスの一部が導入され、同時に吸着塔の入口側よりガスを排出した(この排出ガスをガス排出の「一段目の第3期」と表記する)。
ガスの導入は吸着塔の入口側より排出されるガスに含まれる窒素濃度が1体積%を下回った時点で終了した。この一段目の第3期に排出されるガスは、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスでる。このガスの組成は排出時間とともに連続的に変化し、窒素:22〜1体積%、一酸化炭素:37〜57体積%、二酸化炭素:40〜43体積%であった。
「逆洗浄」工程に続く「減圧2」工程では、吸着塔の出口側より、吸着塔内に残存する成分を真空ポンプで吸着塔内のガス圧力が5kPaになるまで排出した。(この排出ガスをガス排出の「一段目の第4期」と表記する)この一段目の第4期に排出されるガスは一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスである。このガス組成は排出時間とともに連続的に変化し、一酸化炭素:42〜37体積%、二酸化炭素:57〜63体積%であった。
「減圧2」工程で排出されたガスは、二段目のガス分離装置にて、さらに、一酸化炭素および不可避的不純物からなるガスと、二酸化炭素および不可避的不純物からなるガスに分離した。なお、二段目のガス分離精製装置におけるガス分離は、活性炭を充填した吸着塔からなるガス分離精製装置で行った。二段目のガス分離操作の各工程は、吸着材を充填した塔(以下、同様に「吸着塔」と表記する)に流入および流出するガスの流れに従って、「昇圧」「吸着」「減圧1」「減圧2」の4工程からなり、「減圧2」の工程を経た後は再び「昇圧」工程となる操作を循環させた。
「昇圧」工程では、「減圧1」工程で吸着塔の出口側より排出される、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガス(二段目の第2期)と、さらに、一段目のガス分離精製装置より分離された一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガス(一段目の第4期)とを、体積比にて1:3の割合で混合して、ガス圧力が5kPaまで減圧された吸着塔の入口側より、吸着塔内のガスの圧力が100kPaとなるまで導入した。
「昇圧」工程に続く「吸着」工程では、一段目のガス分離精製装置より分離された一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガス(一段目の第4期)を吸着塔の入口側より導入すると同時に吸着塔の出口側より、吸着塔内のガス圧力がほぼ100kPaで一定となるようガスを出口側より排出した。(この排出をガス排出の「二段目の第1期」と表記する)なお、「吸着」工程は、排出される一酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスに含まれる一酸化炭素濃度が75体積%となった時点でガス導入を終了した。この二段目の第1期に排出されるガスは一酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスが排出される。このガスの組成は排出時間とともに連続的に変化し、一酸化炭素:85〜89体積%であった。
「吸着」工程に続く「減圧1」工程では、吸着塔内に残存する成分を真空ポンプ等で吸着塔の出口側より吸着塔内のガス圧力が35kPaとなるまで排出した。(この排出をガス排出の「二段目の第2期」と表記する)この二段目の第2期に排出されるガスは一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスが排出される。このガスの組成は排出時間とともに連続的に変化し、一酸化炭素:85〜57体積%、二酸化炭素:15〜43体積%であった。
「減圧1」工程に続く「減圧2」工程では、吸着塔内に残存する成分を真空ポンプ等で吸着塔の入口側より吸着塔内のガス圧力が5kPaとなるまで排出した。(この排出をガス排出の「二段目の第3期」と表記する)この二段目の第3期に排出されるガスは二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスが排出される。このガスの組成は排出時間とともに連続的に変化し、二酸化炭素:81〜96体積%であった。
本発明の実施形態例を示す工程図である。 本発明の実施形態例において、一段目及び二段目のガス分離工程に圧力スイング吸着装置を用いたときの分離操作を模式的に表した図である。 図2に示す本発明の実施形態例において、水素分離装置が吸着による分離装置の場合における、水素および不可避的不純物ガス成分からなるガスの分離操作の模式図である。 (a)図2に示す本発明の実施形態例において、水素分離装置が吸着による分離装置の場合における、減圧による脱気操作の模式図である。(b)図2に示す本発明の実施形態例において、水素分離装置が吸着による分離装置の場合)における、水素および不可避的不純物ガス成分からなるガスによる洗浄操作の模式図である。(c)図2に示す本発明の実施形態例において、水素分離装置が吸着による分離装置の場合)における、水素および不可避的不純物ガス成分からなるガスによる逆洗浄操作の模式図である。
符号の説明
1 一段目のガス分離精製装置
2 二段目のガス分離精製装置
3 三段目のガス分離精製装置
3’三段目のガス分離精製装置(吸着による分離装置の場合)
4 混合器
5 真空ポンプ等の排気装置
6 ブロア等の送風装置

Claims (8)

  1. 高炉から排出される高炉ガスを二段のガス分離精製装置を用いて各種成分を含むガス毎に分離するに際し、高炉ガスを、まず一段目のガス分離精製装置によって、
    水素、窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、
    窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、
    窒素、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、
    一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと
    に分離し、ついで、これらの分離ガスのうち、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスを、二段目のガス分離精製装置によって、
    一酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、
    二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、
    一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと
    に分離することを特徴とする、高炉ガスの分離方法。
  2. 前記一段目のガス分離精製装置が、高炉ガス中に含まれる成分である窒素、一酸化炭素、二酸化炭素および水素のうち、一酸化炭素と二酸化炭素を吸着する物質を充填した吸着分離装置であり、一方、前記二段目のガス分離精製装置が、該高炉ガス中の成分のうち、二酸化炭素を吸着する物質を充填した吸着分離装置であることを特徴とする、請求項1に記載の高炉ガスの分離方法。
  3. 前記一段目のガス分離精製装置が、高炉ガス中に含まれる成分である窒素、一酸化炭素、二酸化炭素および水素のうち、一酸化炭素と二酸化炭素を吸着する物質を充填した吸着分離装置であり、前記二段目のガス分離精製装置が、二酸化炭素を吸収によって分離する化学的吸収装置であることを特徴とする、請求項1に記載の高炉ガスの分離方法。
  4. 前記一段目のガス分離精製装置で分離した水素、窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスを、水素透過膜あるいは水素以外の成分を吸着する吸着剤を配置した三段目のガス分離精製装置に導き、窒素、水素および不可避的不純物ガス成分からなるガスから、
    水素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと、
    窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスと
    に分離することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の高炉ガスの分離方法。
  5. 前記水素以外の成分を吸着する吸着剤によって、水素、窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスから、水素および不可避的不純物ガス成分からなるガスを分離する際、
    前記三段目のガス分離精製装置内を減圧する脱気操作、
    前記三段目のガス分離精製装置の入口側から水素による洗浄操作または
    前記三段目のガス分離精製装置の出口側から水素による逆洗浄操作、
    によって水素以外の成分を吸着した吸着剤を脱着処理することを特徴とする請求項4に記載の高炉ガスの分離方法。
  6. 前記一段目のガス分離精製装置によって分離された、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスを、再度、一段目のガス分離精製装置に供給することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の高炉ガスの分離方法。
  7. 前記一段目のガス分離精製装置によって分離された、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素および不可避的不純物ガス成分からなるガスのうち、窒素の含有量がガス全体の40体積%以下であるガスを製鉄所の燃料ガスとして回収することを特徴とする、請求項6に記載の高炉ガスの分離方法。
  8. 前記一段目のガス分離精製装置によって分離された、窒素および不可避的不純物ガス成分からなるガスを、再度、一段目のガス分離精製装置に供給することを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の高炉ガスの分離方法。
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