JP2009219152A - ノイズフィルタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コモンモードチョークコイルL11は、2つのコイルからなっている。LCフィルタLC1は、コイルL1を含んでいる。LCフィルタLC2は、コイルL2を含んでいる。コモンモードチョークコイルL11の2つのコイルは、コイルL1,L2として兼用されている。
【選択図】図2
Description
図1は、本発明の第1の実施形態に係るノイズフィルタ10aの外観斜視図である。図2は、ノイズフィルタ10aの積層体12aの分解図である。図3は、ノイズフィルタ10aの等価回路図である。以下では、ノイズフィルタ10aの形成時に、セラミックグリーンシートが積層される方向を積層方向と定義する。そして、この積層方向をz軸方向とし、ノイズフィルタ10aの長手方向をx軸方向とし、x軸とz軸とに直交する方向をy軸方向とする。x軸、y軸及びz軸は、ノイズフィルタ10aを構成する辺に対して平行である。
ノイズフィルタ10aは、図1に示すように、内部に複数のLCフィルタ及びコモンモードチョークコイルを含む直方体状の積層体12a、及び、積層体12aの表面に形成された外部電極E1〜E10を備えている。以下、積層体12aのx軸方向の両端に位置する面を端面と定義し、積層体12aのy軸方向の両端に位置する面を側面と定義し、積層体12aのz軸方向の上側の面を上面と定義し、積層体12aのz軸方向の下側の面を下面と定義する。
8a〜18fが積層された場合には、ビア導体32a〜32e,44a〜44eは、隣接する誘電体層18a〜18fに形成されたコイル電極層30a〜30f,42a〜42f同士を接続する。その結果、コイル電極層30a〜30fは、コイルL1を構成し、コイル電極層42a〜42fは、コイルL4を構成する。
を構成するコイル電極層30a〜30fは、z軸方向の下から上へと行くにしたがって時計回りに旋廻し、コイルL2を構成するコイル電極層34a〜34fは、z軸方向の下から上へと行くにしたがって反時計回りに旋廻している。すなわち、コイルL1とコイルL2とは、互いに逆向きに旋廻している。したがって、コイルL1とコイルL2とに電流が流れた場合には、共に同じ方向に電流が旋廻するようになる。更に、コイルL1及びコイルL2は、図2に示すように、コイルL1のコイル軸とコイルL2のコイル軸とが略一致するようにz軸方向に並べて配置されている。その結果、コイルL1とコイルL2とは、同じ方向に磁束を発生して磁気的に結合することで、LCフィルタLC1とLCフィルタLC2を構成するコイルと、コモンモードチョークコイルL11を構成する2つのコイルとを兼用するようになる。特に、コイルL1とコイルL2とは、コンデンサC1,C2が接続された端部に対する他方の端部近傍(図2のz軸方向の中央部分)において、磁気結合している。コイルL3とコイルL4も、磁気結合して、LCフィルタLC1とLCフィルタLC2を構成するコイルと、コモンモードチョークコイルL12を構成する2つのコイルとを兼用しているが、その詳細についてはコイルL1とコイルL2と同じであるので説明を省略する。
以上のように、ノイズフィルタ10aによれば、LCフィルタLC1〜LC4が内蔵されていると共に、コイルL1〜L4がコモンモードチョークコイルL11,L12を構成するコイルを兼ねているので、ノーマルモードノイズ及びコモンモードノイズの両方を除去することができる。
たなコモンモードノイズが発生して、コモンモードノイズが効率よく除去されない。そこで、ノイズフィルタ10aでは、xz断面において、コイルL1が発生する磁束の大きさとコイルL2が発生する磁束の大きさとが略等しくなるように、コイルL1,L2の電流経路を構成している。同様に、xz断面において、コイルL3が発生する磁束の大きさとコイルL4が発生する磁束の大きさとが略等しくなるように電流経路を構成している。これにより、コイルL1とコイルL2との間及びコイルL3とコイルL4との間の特性の差を小さくできる。故に、ノーマルモードノイズがコモンモードノイズに変換されて、新たなコモンモードノイズが発生することがない。そのため、ノイズフィルタ10aでは、コモンモードチョークコイルL11及びコモンモードチョークコイルL12にて、より効率よくコモンモードノイズを除去することが可能となる。
場合に比べて、カットオフ周波数が低くなる。更に、浮遊容量CP2を発生させると、浮遊容量CP2を発生させない場合に比べて、図6に示すように、高周波側の共振点におけるノーマルモードノイズ及びコモンモードの挿入損失が急峻に変化する。
図2に示すノイズフィルタ10aでは、結合用電極層70は、2つの環状の線状電極が接続された形状を有しているが、該結合用電極層70の形状はこれに限らない。結合用電極層70は、コイルL1〜L4にて発生した磁束を妨げない形状を有していればよい。すなわち、結合用電極層70は、z軸方向から平面視したときに、コイルL1〜L4と重ならないように形成されていればよい。したがって、結合用電極層70は、図7(a)〜図7(f)に示す結合用電極層70の変形例のような形状であってもよい。
以下に、第2の実施形態に係るノイズフィルタ10bの構成について図面を参照しながら説明する。図8は、第2の実施形態に係るノイズフィルタ10bの積層体12bの分解斜視図である。図9は、ノイズフィルタ10bの等価回路図である。図8及び図9において、図2及び図3と同じ構成については、同じ参照符号が付してある。
6とコンデンサ電極層68とは、誘電体層24bを挟んで対向することにより、コンデンサC8を構成している。
以下に、第3の実施形態に係るノイズフィルタ10cの構成について図面を参照しながら説明する。図10は、第3の実施形態に係るノイズフィルタ10cの積層体12cの分解斜視図である。図11は、ノイズフィルタ10cの等価回路図である。図10及び図11において、図2及び図3と同じ構成については、同じ参照符号が付してある。
9,E10との間に接続されるようになる。同様に、コンデンサC11は、図11に示すように、コイルL3と外部電極E9,E10との間に接続されるようになる。
以下に、第4の実施形態に係るノイズフィルタ10dの構成について図面を参照しながら説明する。図12は、第4の実施形態に係るノイズフィルタ10dの積層体12dの分解斜視図である。図13は、ノイズフィルタ10dの等価回路図である。図12及び図13において、図2、図3、図10及び図11と同じ構成については、同じ参照符号が付してある。
以下に、第5の実施形態に係るノイズフィルタ10eの構成について図面を参照しながら説明する。図14は、第5の実施形態に係るノイズフィルタ10eの積層体12eの分解斜視図である。図14において、図2と同じ構成については、同じ参照符号が付してある。
層50,52,54,56に比べてx軸方向の幅が狭く形成されている。これにより、コンデンサ電極層150,152,154,156(信号用電極)は、z軸方向から平面視したときに、コイルL1,L4のコイル軸と重ならないようになっている。更に、コンデンサ電極層150,152,154,156のy軸方向の負方向側の端部にはそれぞれ、外部電極E2,E4,E6,E8と接続される引き出し部151,153,155,157が設けられている。
以下に、第6の実施形態に係るノイズフィルタ10fの構成について図面を参照しながら説明する。図15は、第6の実施形態に係るノイズフィルタ10fの積層体12fの分解斜視図である。図15において、図2及び図14と同じ構成については、同じ参照符号が付してある。
電体層16fが設けられている。該誘電体層16fには、コンデンサ電極層250,252,254,256が形成されている。コンデンサ電極層250,252,254,256は、z軸方向から平面視したときに、コンデンサ電極層158と重なるように形成されている。これにより、コンデンサ電極層250とコンデンサ電極層150とは、コンデンサC5を構成する。コンデンサ電極層252とコンデンサ電極層152とは、コンデンサC6を構成する。コンデンサ電極層254とコンデンサ電極層154とは、コンデンサC7を構成する。コンデンサ電極層256とコンデンサ電極層156とは、コンデンサC8を構成する。更に、コンデンサ電極層250,252,254,256のy軸方向の正方向側の端部にはそれぞれ、外部電極E1,E3,E5,E7と接続される引き出し部251,253,255,257が設けられている。
以下に、第7の実施形態に係るノイズフィルタ10gの構成について図面を参照しながら説明する。図16は、第7の実施形態に係るノイズフィルタ10gの積層体12gの分解斜視図である。図16において、図2及び図14と同じ構成については、同じ参照符号が付してある。
コイルL1〜L4と重ならないように形成されている。そのため、ノイズフィルタ10gでは、コンデンサ電極層150,152,154,156,158,160,162,164,166,168における渦電流損の発生が抑制され、コイルL1〜L4にて発生する磁束が強くなる。その結果、コイルL1とコイルL2との磁気的な結合及びコイルL3とコイルL4との磁気的な結合が強くなり、ノイズフィルタ10gのコモンモードノイズ除去特性がノイズフィルタ10dに比べて向上する。
以下に、第8の実施形態に係るノイズフィルタ10hの構成について図面を参照しながら説明する。図17は、第8の実施形態に係るノイズフィルタ10hの積層体12hの分解斜視図である。図18は、ノイズフィルタ10hの等価回路図である。図17及び図18において、図2及び図3と同じ構成については、同じ参照符号が付してある。
CP1,CP2 浮遊容量
E1〜E10 外部電極
L1〜L4 コイル
L11,L12 コモンモードチョークコイル
LC1〜LC4 LCフィルタ
10a〜10h ノイズフィルタ
12a〜12h 積層体
14a〜14c,16a〜16f,18a〜18f,20,22a〜22f,24a〜24g,26a〜26c 誘電体層
30a〜30f,34a〜34f,38a〜38f,42a〜42f コイル電極層
32a〜32e,36b〜36f,40b〜40f,44a〜44e ビア導体
50,52,54,56,58,60,62,64,66,68,80,82,84,86,90,92,94,96,100,103,150,152,154,156,158,160,162,164,166,168,250,252,254,256,258,260,262,264,266,268,360,362,364,366 コンデンサ電極層
51,53,55,57,61,63,65,67,71,72,73,74,81,83,85,87,91,93,95,97,101,102,104,105,151,153,155,157,161,163,165,167,171,172,173,174,251,253,255,257,261,263,265,267,361,363,365,367 引き出し部
70 結合用電極層
Claims (15)
- 2つのコイルからなる第1のコモンモードチョークコイルと、
第1のコイルを含む第1のLCフィルタと、
第2のコイルを含む第2のLCフィルタと、
を備え、
前記第1のコモンモードチョークコイルの2つのコイルは、前記第1のコイル及び前記第2のコイルとして兼用されていること、
を特徴とするノイズフィルタ。 - 前記第1のLCフィルタは、第1のコンデンサを、含み、
前記第2のLCフィルタは、第2のコンデンサを、含み、
前記第1のコイル及び前記第2のコイルは、絶縁層とコイル電極層とが積層されることにより構成されており、
前記第1のコンデンサ及び前記第2のコンデンサは、絶縁層とコンデンサ電極層とが積層されることにより構成されており、
前記絶縁層、前記コイル電極層及び前記コンデンサ電極層は、前記第1のコイル及び前記第2のコイルが、積層方向において、前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサとの間に位置するように、積層されていること、
を特徴とする請求項1に記載のノイズフィルタ。 - 前記第1のコイル及び前記第2のコイルは、積層方向から平面視したときに、同じ方向に電流が周回する構造を有していること、
を特徴とする請求項2に記載のノイズフィルタ。 - 前記コンデンサ電極層は、積層方向から平面視したときに、前記第1のコイルのコイル軸及び前記第2のコイルのコイル軸と重ならないように形成された信号用電極を含むこと、
を特徴とする請求項2又は請求項3のいずれかに記載のノイズフィルタ。 - 前記第1のコイルと前記第2のコイルにより発生する磁束の大きさは、略等しいこと、
を特徴とする請求項3に記載のノイズフィルタ。 - 前記コンデンサ電極層は、前記第1のLCフィルタと前記第2のLCフィルタとの境界線に対して、略線対称な構造を有していること、
を特徴とする請求項4に記載のノイズフィルタ。 - 前記コンデンサ電極層は、積層方向から平面視したときに、前記第1のコイルのコイル軸及び前記第2のコイルのコイル軸と重ならないように形成された接地用電極を含むこと、
を特徴とする請求項2ないし請求項6のいずれかに記載のノイズフィルタ。 - 第3のコイル及び第3のコンデンサからなる第3のLCフィルタと、
第4のコイル及び第4のコンデンサからなる第4のLCフィルタと、
2つのコイルからなる第2のコモンモードチョークコイルと、
を更に備え、
前記第3のコイル及び前記第4のコイルは、前記第2のコモンモードチョークコイルの2つのコイルとして兼用されていること、
を特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のノイズフィルタ。 - 前記第3のLCフィルタ及び前記第4のLCフィルタは、前記第1のLCフィルタ及び前記第2のLCフィルタとは電気的に接続されていないこと、
を特徴とする請求項8に記載のノイズフィルタ。 - 前記第1のコイルは、前記第3のコイル及び/又は前記第4のコイルと容量結合していること、
を特徴とする請求項8又は請求項9のいずれかに記載のノイズフィルタ。 - 前記第3のコイル及び前記第4のコイルは、絶縁層とコイル電極層とが積層されることにより構成されており、
前記第3のコンデンサ及び前記第4のコンデンサは、絶縁層とコンデンサ電極層とが積層されることにより構成されており、
前記絶縁層、前記コイル電極層及び前記コンデンサ電極層は、前記第3のコイル及び前記第4のコイルが、積層方向において、前記第3のコンデンサと前記第4のコンデンサとの間に位置するように、積層されていること、
を特徴とする請求項10に記載のノイズフィルタ。 - 前記絶縁層と共に積層され、かつ、前記第1のコイルと前記第3のコイルとを容量結合させる結合用電極層を、
更に備えること、
を特徴とする請求項11に記載のノイズフィルタ。 - 前記結合用電極層は、積層方向から平面視したときに、前記第1のLCフィルタと前記第3のLCフィルタとの間に渡って形成されていること、
を特徴とする請求項12に記載のノイズフィルタ。 - 前記結合用電極層は、積層方向から平面視したときに、前記第1のコイルのコイル軸、前記第2のコイルのコイル軸、前記第3のコイルのコイル軸及び前記第4のコイルのコイル軸と重ならないように形成されていること、
を特徴とする請求項13に記載のノイズフィルタ。 - 前記第1のコイルの両端に第5のコンデンサを形成させるコンデンサ電極を更に備えること、
を特徴とする請求項1ないし請求項14のいずれかに記載のノイズフィルタ。
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