JP2009216295A - 電子機器の冷却システム及びその運転方法 - Google Patents

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康博 頭島
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泰彦 稲富
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Abstract

【課題】冷媒を確実に自然循環させることによってサーバ等の電子機器を低コストで冷却することのできる電子機器の冷却システム及びその運転方法を提供する。
【解決手段】冷却システム10は、サーバ14の排気口14Bの近傍に蒸発器20を備え、蒸発器20と凝縮器(冷却塔22、熱交換器36)との間に冷媒を自然循環させることによってサーバ14を冷却する。この空調システム10は、排気口14Bから排気されたエアの一部を吸引口14Aに還気する還気空間54を形成するケーシング52と、還気空間54を流れるエアの流量を調節するファン56と、排気口14Bの温度を測定する温度センサ60と、温度センサ60の測定値に応じてファン56を制御する制御装置58と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は電子機器の冷却システム及びその運転方法に係り、特に、コンピュータやサーバ等の電子機器を効率的に冷却する冷却システム及びその運転方法に関する。
サーバルームには、コンピュータやサーバ等の電子機器が集約された状態で多数設置される。これらの電子機器は一般にラックマウント方式、すなわち、電子機器を機能単位別に分割して収納するラック(筐体)をキャビネットに段積みする方式で設置され、キャビネットはサーバルームの床上に多数整列配置される。
電子機器は、正常な動作のために一定の温度環境が必要とされ、高温状態になるとシステム停止等のトラブルを引き起こすおそれがある。このため、サーバルームは空調機によって一定の温度環境に管理されている。しかし、近年では、電子機器の処理速度や処理能力の急激な上昇に伴い、電子機器からの発熱量が上昇の一途をたどっており、空調機のランニングコストも大幅に増加している。
このような背景から、電子機器を効率的に冷却するため、様々な技術が提案されている。たとえば特許文献1には、電子機器を通る閉ループ流を形成し、この閉ループ流を熱交換器で冷却することによって、電子機器を局所的に冷却する方法が提案されている。また、特許文献2には、電子機器の収納ラック内に蒸発器とファンを設け、収納ラック内を局所的に冷却する方法が提案されている。これらの方法によれば、電子機器を局所的に冷却するので、サーバルーム全体の空調にかかるランニングコストを低減することができる。しかし、その場合は、電子機器を局所的に冷却するためのランニングコストが新たに発生するという問題がある。
一方で、ランニングコストを大幅に低減できる空調システムとして、冷媒を動力なしで自然循環させる冷媒自然循環型の空調システムが知られている。たとえば、特許文献3や特許文献4に記載される空調システムは、蒸発器と、この蒸発器よりも高所の凝縮器とを、ガス配管及び液配管で接続することによって構成されている。そして蒸発器で気化された冷媒の気体がガス配管を介して凝縮器に送られ、凝縮器で液化された冷媒の気体が液配管を介して蒸発器に送られることによって、冷媒が自然循環され、蒸発器で冷却作用を得ることができる。このような冷媒自然循環型の空調システムを、サーバの局所冷却に適用することによって、前述したランニングコストを削減することが期待される。たとえば、蒸発器をサーバの排気口の近傍に配置するとともに、凝縮器として建屋の屋上に冷却塔を設置し、この冷却塔で外気を利用して冷媒を冷却することによって、ランニングコストを大幅に削減することが可能となる。
特表2006−507676号公報 特開2004−232927号公報 特開2007−127315号公報 特開2005−282988号公報
しかしながら、上述した空調システムは、サーバの負荷が小さくなった際に冷媒が自然循環しなくなるおそれがある。すなわち、サーバの負荷が小さくなると、サーバからの発熱量が低下し、蒸発器の温度が低下する。このため、蒸発器と凝縮器との間では冷媒の温度差が小さくなり、冷媒が自然循環しなくなる。
そこで、凝縮器として冷凍機を利用し、冷凍機で作った冷水を用いて冷媒を液化することによって、蒸発器と凝縮器との間に大きな温度差を確保する方法が考えられる。しかし、この場合は冷凍機の消費エネルギーが増加するので、ランニングコストを十分に削減できなくなるという問題が発生する。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、冷媒を確実に自然循環させることができ、低コストでサーバ等の電子機器を冷却することのできる電子機器の冷却システム及びその運転方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は前記目的を達成するために、吸引口からエアを吸引して排気口から排気する電子機器を冷却する冷却システムであって、前記電子機器の排気口の近傍に蒸発器を設け、該蒸発器と凝縮器との間に冷媒を自然循環させることによって、前記電子機器を冷却する電子機器の冷却システムにおいて、前記排気口から排気されたエアの一部を前記吸引口に還気する還気ラインを形成する還気ライン形成部材と、前記還気ラインを流れるエアの流量を調節する流量調節手段と、前記排気口又は前記吸引口のエアの温度を測定する温度センサと、前記温度センサの測定値に応じて前記流量調節手段を制御する制御装置と、を備え、前記還気ラインを介して前記排気口から前記吸引口にエアを還気することによって前記排気口でのエアの温度を上昇させることを特徴とする。
本発明によれば、電子機器の排気口から排気されるエアの一部を吸引口に戻して再び電子機器に吸引させるので、排気されるエアの温度を上昇させることができる。また、本発明によれば、排気口または吸引口でのエアの温度に基づいて、排気口に戻すエアの流量を制御するようにしたので、排気口から排気されるエアの温度を高い領域で制御することができる。したがって、本発明によれば、排気口から排気される高温のエアによって蒸発器で冷媒を確実に蒸発させることができる。その結果、凝縮器の能力を増加させなくても冷媒を自然循環させることができ、長期的に見てランニングコストを削減することができる。このように本発明は、冷却が必要な電子機器をただ冷却するのではなく、許容範囲内で温度を上昇させるようにしたので、冷媒自然循環システムを確実に稼働させることができ、長期的に見て低コストで電子機器を冷却することができる。
なお、本発明において、流量調節手段は流量を調節できる手段であればよい。たとえば還気ラインにファンを設けてそのオン/オフ制御や回転数制御を行ったり、還気ラインに流量調節弁を設けてその開閉操作や開度調節操作を行ったりするとよい。
また、本発明の電子機器としては、精密動作が要求され且つそれ自体からの発熱量が大きいサーバが適している。
請求項2に記載の発明は請求項1の発明において、前記凝縮器として、前記冷媒を外気によって冷却する冷却塔と、冷凍機を用いて前記冷媒を冷却する熱交換器とを備え、該冷却塔と前記熱交換器とが切替可能に接続されることを特徴とする。
本発明は凝縮器として、外気を利用する冷却塔と、冷凍機を利用する熱交換器とを併用し、冷却塔と熱交換器とを切り替えて使用する。このような空調システムに本発明を適用すると、冷却塔の運転時間を長期化してランニングコストを削減することができる。すなわち、本発明では、電子機器の排気口からのエアを吸引口に戻すことによって蒸発器の周囲を高い温度に維持するので、比較的消費エネルギの低い冷却塔を長期間使用することができ、ランニングコストを削減することができる。
請求項3に記載の発明は前記目的を達成するために、吸引口からエアを吸引して排気口から排気する電子機器の前記排気口の近傍に蒸発器を設け、該蒸発器と凝縮器との間に冷媒を自然循環させることによって前記電子機器を冷却する冷却システムの運転方法において、前記排気口又は前記吸引口でエアの温度を測定し、該測定値が設定値よりも低い場合に、前記排気口から排気されるエアの一部を前記吸引口に戻すことによって、前記排気口から排気されるエアの温度を上昇させることを特徴とする。
本発明によれば、吸引口又は排気口のエアの温度が設定値(または設定範囲)よりも低い場合に、排気されるエアの一部を吸引口に戻し、再び吸引口から吸引させるようにしたので、排気されるエアの温度を上昇させることができる。これにより、排気される高温のエアによって蒸発器で冷媒を確実に蒸発させることができ、冷媒自然循環システムを確実に稼働させることができる。
請求項4に記載の発明は請求項3の発明において、前記排気口又は前記吸引口でのエアの温度に応じて、前記排気口から前記吸引口に戻されるエアの流量を調節することを特徴とする。
本発明によれば、排気口又は吸引口のエアの温度に応じて、排気口に戻されるエアの流量を調節するので、排気口から排気されるエアの温度を高い範囲で安定させることができる。これにより、冷媒の自然循環をより安定させることができる。
以上説明したように本発明に係る電子機器の冷却システム及びその運転方法によれば、電子機器の排気口から排気されるエアの一部を吸引口に戻すようにしたので、排気されるエアの温度を上昇させて冷媒を蒸発器で確実に蒸発させることができ、冷媒を安定して自然循環させることができる。
以下、添付図面に従って本発明に係る電子機器の冷却システム及びその運転方法の好ましい実施の形態について詳説する。なお、電子機器の一例として、サーバルームに配設されたサーバの例で説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明に係る電子機器の冷却システムを適用した空調システム10を示す概念図である。同図に示す空調システム10は、サーバルーム12内のサーバ14の近傍を局所的に冷却するシステムである。
サーバ14は、エアの吸引口14A及び排気口14Bを備えるとともに、内部にファン14Cを備え、このファン14Cを駆動することによって、吸引口14Aからエアが吸引され、排気口14Bからそのエアが排気される。これにより、サーバ14内を空冷することができ、サーバ14内で発生した熱を排出することができる。
サーバ14は、サーバラック16内に段積みされて収納されることによって、サーバルーム12内に設置される。なお、サーバ14の設置方法はサーバラック16に限定するものではなく、様々な態様が可能である。
サーバルーム12の床面の下には床下チャンバ18が形成されており、床面に形成された複数の吹出口(不図示)を介して床下チャンバ18とサーバルーム12が連通される。床下チャンバ18には、パッケージ空調機等(不図示)で冷却された空調エアが給気され、この空調エアが吹出口からサーバルーム12に吹き出される。吹出口は、サーバ14の吸引口14Aの近傍に形成されており、この空調エアがサーバ14に吸引されることによって、サーバ14を効率よく冷却することができる。
さらに、サーバ14は、本実施の形態の空調システム10によって局所的に冷却される。空調システム10は主として、サーバ14ごとに設けられた複数の蒸発器20と、冷却塔22及び熱交換器36から成る凝縮器と、これらの蒸発器20と凝縮器(冷却塔22及び熱交換器36)を接続して冷媒の循環路を形成する液配管24及びガス配管26とで構成される。
蒸発器20は、サーバ14の排気口14Bの近傍に設けられる。蒸発器20の内部には不図示のコイルが設けられ、このコイルの外側を排気口14Bからの排気エアが流れ、コイルの内側を冷媒の液体が流れるようになっている。これにより、コイル内の冷媒が排気エアから気化熱を奪って蒸発するので、排気エアを冷却することができる。
冷却塔22は、蒸発器20で気化した冷媒を冷却して凝縮させる装置であり、蒸発器20よりも高所、たとえば建屋の屋上に設けられる。冷却塔22の上端と側面には開口が形成され、内部にはファン28が設けられる。このファン28を駆動することによって、側面の開口から外気が吸引され、上昇気流となって上端の開口から排気される。また、冷却塔22の内部には、コイル30が設けられ、このコイル30の内部を冷媒が流れるようになっている。コイル30の上方には、散水管32が設けられ、冷却塔22の下部に貯留されている水が散水用ポンプ34によって散水管32に送られ、散水管32から散水される。上記の如く構成された冷却塔22では、ファン28による上昇気流と散水管32による散水とによって、コイル30内の冷媒が冷却され、冷媒が液化される。
本実施の形態では、冷却塔22だけでなく、熱交換器36によっても冷媒を冷却して気化させることができるようになっている。熱交換器36は、冷却塔22と同様に、蒸発器20よりも高所、たとえば建屋の屋上に設けられる。また、熱交換器36には、液配管24とガス配管26がそれぞれ分岐して接続されており、蒸発器20で気化された冷媒が熱交換器36に循環供給される。さらに、熱交換器36は、冷凍機38に循環ライン40を介して接続されており、冷凍機38で作られた冷水が循環ライン40を介して熱交換器36に循環供給される。これにより、熱交換器36では、冷凍機38からの冷水と蒸発器20からの冷媒とが熱交換し、冷水によって冷媒が冷却されて液化される。なお、循環ライン40には、三方弁42が配設され、バイパスライン44に冷水を流せるようになっており、この三方弁42を操作することで、冷水の温度を調節することができる。
蒸発器20と凝縮器(冷却塔22及び熱交換器36)は、液配管24とガス配管26によって接続され、冷媒の循環路が形成される。すなわち、ガス配管26の一方側の端部は、分岐されて各蒸発器20内のコイルに接続され、他方側の端部は、分岐されて冷却塔22のコイル30と熱交換器36とに接続される。また、液配管24の一方側の端部は、分岐されて各蒸発器20内のコイルに接続され、他方側の端部は、分岐されて冷却塔22と熱交換器36とに接続される。したがって、各蒸発器20で気化された冷媒は、ガス配管26を通って凝縮器(冷却塔22、熱交換器36の一方)に自然に送られ、凝縮器(冷却塔22、熱交換器36の一方)で液化された冷媒は、液配管24を通って蒸発器20に流下される。これにより、冷媒が自然循環され、各蒸発器20において冷却効果を得ることができる。
循環する冷媒としては、フロン、あるいは代替えフロンとしてのHFC(ハイドロフロロカーボン)等を使用することができる。また、大気圧よりも低い圧力で使用するならば、水を使用することも可能である。
上述した液配管24には、冷媒の循環先を冷却塔22と熱交換器36とで切り替えるための流路切替バルブ46が分岐位置に設けられている。同様に、ガス配管26には、冷媒の循環先を冷却塔22と熱交換器36とで切り替えるための流路切替バルブ48が分岐位置に設けられている。これらの流路切替バルブ46、48は切替制御装置50に電気的に接続され、この切替制御装置50によって流路切替バルブ46、48が操作される。切替制御装置50には、外気の温度を測定する外気センサ51が接続され、外気センサ51の測定値に基づいて流路切替バルブ46、48が操作される。たとえば、外気の温度が低く、冷却塔22の冷却能力が大きい場合には、冷却塔22のみに冷媒ガスが流れるように制御する。反対に外気の温度が高く、冷却塔22の能力が不足する場合には、冷媒ガスが熱交換器36に流れるように制御する。これにより、例えば冬場のように冷却塔22の冷却能力が高いときには、冷却塔22で冷媒を冷却してコストを削減することができる。反対に、夏場のように冷却塔22では冷媒の冷却能力が不足する場合は、冷媒ガスを熱交換器36に流すことによって、冷媒ガスを熱交換器36で十分に冷却することができる。
なお、本実施の形態では、冷却塔22を使用したが、外気を利用する他の凝縮器を使用してもよい。たとえば、外気で冷媒を液化させる空冷凝縮器等を上記の冷却塔22の代わりに用いてもよい。
また、本実施の形態では、冷却塔22と熱交換器36とを並列に接続したが、冷却塔22と熱交換器36とを直列に接続し、冷却塔22のみを利用する場合と、冷却塔22と熱交換器36の両方を利用する場合とで切替制御するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、外気の温度に基づいて切替制御を行うようにしたが、他のパラメータに基づいて切替制御を行ってもよい。たとえば、外気の湿球温度や外気の比エンタルピーによって切替制御を行ったり、冷媒の質量流量と比エンタルピー(冷媒ガス、液冷媒)とから冷却負荷を求めて切替制御を行ったり、冷却塔22の出口での液冷媒の圧力と温度によって切替制御を行ったりしてもよい。
ところで、上記の如く冷媒を自然循環させる空調システム10では、蒸発器20と凝縮器(冷却塔22、熱交換器36)との間に十分な温度差が必要であり、十分な温度差がないと冷媒が自然循環しなくなる。このため、冷却塔22で冷媒を凝縮できる外気温度であったとしても、サーバ14の発熱量が低下してサーバ14の排気温度が低くなると、蒸発器20で冷媒が気化する蒸発温度と冷却塔22で冷媒が液化する凝縮温度との間に十分な温度差がなくなり、システムが稼働しなくなる。このため、比較的消費エネルギの小さい冷却塔22を使用できる外気条件であったとしても、熱交換器36に冷水を送る冷凍機38を使用しなければならず、ランニングコストが増加するという問題があった。
そこで、本実施の形態では、図2に示すように、サーバ14の排気口14Bから排気されたエアの一部を吸引口14Aに還気させている。すなわち、サーバ14をケーシング52で囲むことによって、ケーシング52の内部に、排気口14Bと吸引口14Aを接続する還気空間(還気ラインに相当)54を形成している。還気空間54にはファン56が設けられ、このファン56を駆動することによって、排気口14Bのエアの一部が還気空間54を通って吸引口14Aに送気される。ファン56は、制御装置58に接続されており、この制御装置58によってファン56のON/OFF制御、及び、ファン56の回転数制御が行われる。また、制御装置58は、排気口14Bの近傍に設けた温度センサ60に接続されており、この温度センサ60の測定値に応じてファン56を制御するようになっている。たとえば、排気口14Bの温度が所定の温度(たとえば40℃)を下回った際にファン56の運転を開始し、さらにその温度が所定の温度範囲内に収まるようにファン56の回転数を制御する。具体的には、排気口14Bの温度が低下したらファン56の回転数を増加させ、排気口14Bの温度が上昇したらファン56の回転数を減少させる。ここで、所定の温度範囲とは、サーバ14が正常に稼働するための許容温度以下で、且つ、冷却塔22を選択した際に冷媒を自然循環させるのに最低限必要な蒸発器20の温度である。
上記の如く構成された実施の形態では、ファン56を運転することによって、排気口14Bから排気されたエアの一部が還気空間54を通って吸引口14Aに送られる。そして、吸引口14Aからサーバ14内に再び吸引され、サーバ14の内部で発生した熱を奪って排気口14Bから排気される。したがって、排気口14Bから排気されるエアの温度が上昇するので、蒸発器20の環境を所定の温度以上に保つことができる。
さらに、本実施の形態では、温度センサ56の測定値に基づいてファン56の回転数を制御するので、排気口14Bから吸引口14Aに戻されるエアの風量を調節することができ、排気口14Bでのエアの温度を所定の範囲内に制御することができる。これにより、蒸発器20は、冷却塔22との間で冷媒を自然循環するのに適した温度に制御されるので、冷却塔22を長期間にわたって使用することができる。
このように本実施の形態によれば、サーバ14の排気口14Bから排気されるエアの一部を吸引口14Aに戻すようにしたので、排気口14Bから排気されるエアを高い温度範囲に制御することができる。これにより、蒸発器20を常に高い温度環境に維持することができ、凝縮器として消費エネルギの比較的小さい冷却塔22を長期間、使用することができる。冷却塔22は、外気を利用して冷却を行うのでランニングコストが低く、全体のランニングコストを削減することができる。
なお、上述した実施形態は、ケーシング52によって還気空間54(還気ライン)を形成したが、還気ラインの形成方法はこれに限定するものではなく、たとえばダクト等によって排気口14Bと吸引口14Aとを連通して還気ラインを形成してもよい。また、サーバラック16の上下の棚板を利用し、その棚板とサーバ14との間にファン56を設けて還気ラインを形成してもよい。
また、上述した実施の形態は、還気するエアの風量をファン56によって調節したが、風量調節手段はこれに限定するものではなく、たとえばバルブ等によって風量を調節してもよい。
また、上述した実施形態は、温度センサ60を排気口14Bの近傍に設けたが、これに限定するものではなく、図3に示すように、吸引口14Aの近傍に温度センサ60を設けてもよい。この場合、サーバ14に吸引されるエアの温度を制御することができるので、サーバ14の内部に想定温度以上の高温エアが吸引されることを防止でき、サーバ14を常に正常に稼働させることができる。なお、図3のシステムは、吸引エアの温度によってファン14Cの回転数を制御するサーバ14の場合に有利である。
また、上述した実施形態は、ファン56を駆動することによって排気口14Bのエアを吸引口14Aに還気したが、エアを還気する手段はこれに限定するものではなく、たとえば図4に示すように、サーバ14のファン14Cを利用して排気口14Bから吸引口14Aにエアを戻すようにしてもよい。すなわち、サーバ14の排気口14Bの近傍には風向調節板62がケーシング52に揺動自在に設けられ、この風向調節板62は不図示の揺動手段によって自在に揺動される。この風向調節板62を揺動させると、排気口14Bから排気されるエアの一部が風向調節板62によって還気空間54内に誘導される。また、風向調節板62の傾きを変えることによって、還気空間54内に誘導されるエアの風量が調節される。この装置によれば、サーバ14のファン14Cによってエアを還気することができる。
本発明の電子機器の冷却システムの第1の実施の形態を示す概念図 サーバの周辺構造を示す概念図 図2と異なるサーバの周辺構造を示す概念図 図2と異なるサーバの周辺構造を示す概念図
符号の説明
10…冷却システム、12…サーバルーム、14…サーバ、16…サーバラック、18…床下チャンバ、20…蒸発器、22…冷却塔、24…液配管、26…ガス配管、28…ファン、30…コイル、32…散水管、34…散水用ポンプ、36…熱交換器、38…冷凍機、40…循環ライン、42…三方弁、44…バイパスライン、46、48…流路切替バルブ、50…切替制御装置、52…ケーシング、54…還気空間、56…ファン、58…制御装置、60…温度センサ

Claims (4)

  1. 吸引口からエアを吸引して排気口から排気する電子機器を冷却する冷却システムであって、
    前記電子機器の排気口の近傍に蒸発器を設け、該蒸発器と凝縮器との間に冷媒を自然循環させることによって、前記電子機器を冷却する電子機器の冷却システムにおいて、
    前記排気口から排気されたエアの一部を前記吸引口に還気する還気ラインを形成する還気ライン形成部材と、
    前記還気ラインを流れるエアの流量を調節する流量調節手段と、
    前記排気口又は前記吸引口のエアの温度を測定する温度センサと、
    前記温度センサの測定値に応じて前記流量調節手段を制御する制御装置と、
    を備え、前記還気ラインを介して前記排気口から前記吸引口にエアを還気することによって前記排気口でのエアの温度を上昇させることを特徴とする電子機器の冷却システム。
  2. 前記凝縮器として、前記冷媒を外気によって冷却する冷却塔と、冷凍機を用いて前記冷媒を冷却する熱交換器とを備え、該冷却塔と前記熱交換器とが切替可能に接続されることを特徴とする請求項1に記載の電子機器の冷却システム。
  3. 吸引口からエアを吸引して排気口から排気する電子機器の前記排気口の近傍に蒸発器を設け、該蒸発器と凝縮器との間に冷媒を自然循環させることによって前記電子機器を冷却する冷却システムの運転方法において、
    前記排気口又は前記吸引口でエアの温度を測定し、該測定値が設定値よりも低い場合に、前記排気口から排気されるエアの一部を前記吸引口に戻すことによって、前記排気口から排気されるエアの温度を上昇させることを特徴とする電子機器の冷却システムの運転方法。
  4. 前記排気口又は前記吸引口でのエアの温度に応じて、前記排気口から前記吸引口に戻されるエアの流量を調節することを特徴とする請求項3に記載の電子機器の冷却システムの運転方法。
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