JP5041343B2 - 電子機器の冷却システム - Google Patents

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Description

本発明は電子機器の冷却システムに係り、特に、コンピュータ及びサーバ等の精密動作が要求され且つそれ自体からの発熱量が大きな電子機器を効率的に冷却するための電子機器の冷却システムに関する。
近年、情報処理技術の向上やインタネット環境の発達に伴って、必要とされる情報処理量が増大しており、各種の情報を大量に処理するためのデータ処理センターがビジネスとして脚光をあびている。このデータ処理センターのサーバルームには、コンピュータやサーバ等の電子機器が集約された状態で多数設置され、昼夜にわたって連続稼働されている。一般的に、サーバルームにおける電子機器の設置は、ラックマウント方式が主流になっている。ラックマウント方式は、電子機器を機能単位別に分割して収納するラック(筐体)を、キャビネットに段積みする方式であり、キャビネットはサーバルームの床上に多数整列配置されている。これら情報を処理する電子機器は、処理速度や処理能力が急速に向上してきており電子機器からの発熱量も上昇の一途をたどっている。
一方、これらの電子機器は、動作に一定の温度環境が必要とされ、正常に動作するための温度環境が比較的低く設定されているため、電子機器が高温状態に置かれるとシステム停止等のトラブルを引き起こす。このため、サーバルーム内を冷房するための空調機を運転する空調動力も大幅に増加しているのが実情であり、企業経営におけるコスト削減の観点のみならず地球環境の保全の観点からも、空調動力の削減が急務となっている。
このような背景から、特許文献1や特許文献2にみられるように、電子機器を効率的に冷却するための技術が提案されている。特許文献1には、後部カバーと前部カバーと側面取付け式の冷却空気サブフレームとを電子機器に取り付けると共に、冷却空気サブフレーム内にファンと熱交換器を設けることにより、電子機器を介して冷風が閉ループで流れる流路を形成することが提案されている。
また、特許文献2には、内部に蒸発器とファンを搭載した電子機器収納用ラック群を備えた電算機室用空調システムにおいて、室外から取り入れられた冷却用空気を床下の内部空間に流動させ、蒸発器を通じて電子機器収納用ラックに収納された電子機器を冷却すると共に、電子機器収納用ラックの背面に搭載される凝縮器を冷却して電子機器収納用ラックの背面又は上方の空間を流動し、換気装置を介して室外に排出することが提案されている。また、特許文献3は、電子機器の冷却の発明ではないが、蒸発器と凝縮器との間で冷媒を自然循環させる技術が紹介されている。
特表2006−507676号公報 特開2004−232927号公報 特開2007−127315号公報
ところで、従来の電子機器の冷却システムは、電子機器の冷却を空調機による冷却のみならず、電子機器に直接取り付けた冷却器を併用することで、空調機の空調動力を削減する効果を期待できる。
しかしながら、空調動力は削減される反面、電子機器に直接取り付けた冷却器の運転動力が加算されるため、トータル的な省エネの観点からみると未だ十分とは言えない。したがって、更なる省エネによるランニングコストの低減が要望されている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、コンピュータ及びサーバ等の精密動作が要求され且つそれ自体からの発熱量が大きな電子機器を、小さなランニングコストで効率的に冷却することができる電子機器の冷却システムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は前記目的を達成するために、複数の電子機器が配設された機器ルームと、前記複数の電子機器に近接してそれぞれ設けられ、前記電子機器から発生する熱で冷媒を気化させることにより該電子機器を冷却する蒸発器と、前記蒸発器よりも高所に設けられ、前記気化した冷媒を外気によって冷却して凝縮させる冷却塔と、前記気化した冷媒を圧縮する圧縮機と、前記蒸発器と前記冷却塔との間で前記冷媒が自然循環するように接続された第1の循環ラインと、前記第1の循環ラインを分岐させて前記圧縮機に接続することによって、前記蒸発器前記圧縮機を含む冷凍サイクルを前記冷媒が循環するように接続された第2の循環ラインと、前記第1の循環ライン前記第2の循環ラインに流す前記冷媒の冷媒量を開閉弁の開閉により切り替える切替手段と、前記切替手段を制御する制御手段と、外気の温湿度を測定する外気センサと、を有し前記制御手段は、前記冷媒の流量と比重から質量流量を算出し、前記冷媒の液冷媒とガス冷媒の比エンタルピーの差と前記質量流量から冷却負荷を求め、前記外気センサの測定結果及び前記冷却負荷に基づき前記切替手段を開閉操作することを特徴とする電子機器の冷却システムを提供する。
本発明者は、機器ルームに複数配設された電子機器によって安定した発熱量が得られることに着目した。そして、電子機器の近傍に蒸発器を配設すれば、蒸発器と冷却塔との間で冷媒が自然に循環する自然循環ラインを構築でき、消費エネルギーの小さい冷却システムが得られるという知見を得た。さらに、その冷媒を用いて冷凍サイクルを構築すれば、自然循環ラインでの冷却量が不足する場合にも、消費エネルギーが小さく且つ安定した冷却システムを構築できるという知見を得た。
本発明はこのような知見に基づいて成されたものであり、冷媒を蒸発器と冷却塔との間で自然循環させる自然循環式の冷却システムを構築する一方で、その冷媒を圧縮機により循環させる冷凍サイクルを構築するようにしたので、消費エネルギーを大幅に削減でき、且つ、安定した制御を行うことができる。特に本発明は、自然循環式の冷却システムと圧縮式の冷凍サイクルの両方で同じ冷媒を循環させるので、熱交換による熱量のロスを無くすことができ、冷却の効率化を図ることができる。
請求項は請求項1において、前記冷却塔は、前記外気の送風とともに散水を行うことによって前記冷媒を冷却することを特徴とする。本発明によれば、散水を行うことによって冷媒の冷却効果を高めることができる。
請求項は請求項1または2において、前記電子機器はサーバであると共に、前記機器ルームは、サーバルームであることを特徴とする。本発明は、精密動作が要求され且つそれ自体からの発熱量が大きな電子機器の全てに適用することができるが、電子機器がサーバで、機器ルームがサーバルームである場合に一層の効果を期待できるからである。
以上説明したように本発明によれば、コンピュータ及びサーバ等の精密動作が要求され且つそれ自体からの発熱量が大きな電子機器を、小さなランニングコストで効率的に冷却することができる。
以下、添付図面に従って本発明に係る電子機器の冷却システムの好ましい実施の形態について詳説する。尚、電子機器の一例として、サーバルームに配設されたサーバの例で説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態の電子機器の冷却システム10を示した概念図である。
図1に示すように、建屋12内には、サーバルーム14が形成される。そして、サーバルーム14の床面の裏側には、床下チャンバ22が形成される。サーバルーム14の床面は、不図示の複数の吹出口が配置され、後記する空調機78(図3参照)からの冷風が床下チャンバ22を通って床面からサーバルーム14に吹き出される。吹出口は、好ましくはサーバ28の前面側近傍に配置され、吹き出された冷風がサーバ28に供給されることによって、サーバ28が効率よく冷却される。尚、建屋12の構成は図1で示したものに限定するものではなく、例えばサーバルーム14を複数の部屋に仕切ったり、複数階にわたってサーバルーム14を設けたりしたりしてもよい。
図2に示すように、サーバルーム14にはサーバラック26が配設され、サーバラック26に複数のサーバ28が段積み状態で収納される。サーバラック26には、移動用キャスタ24を設けて、移動可能に配置することが好ましい。サーバ28は、ファン30を備えており、矢印32に示すようにサーバルーム14の空気を吸い込んで排気することにより、サーバ28で発生した熱がサーバ28から排出される。尚、サーバ28の配置等の構成は、上記したものに限定されるものではなく、サーバラック26を使用しない形態等も可能である。
図1に示すように、サーバ28の近傍には蒸発器34が設けられる。蒸発器34の内部には不図示の冷却コイルが設けられ、冷却コイル内を流れる冷媒液体がサーバ28から発生する熱風で蒸発することにより周囲から気化熱を奪いガス化する。これにより、サーバ28自体やサーバ28から排出される熱風を冷却することができる。
一方、建屋12の屋上には冷却塔38が設けられる。冷却塔38内には、前述した冷媒が流れる螺旋状配管40が収納されており、この螺旋状配管40の上方には、水を螺旋状配管40に散水する散水管42が設けられる。また、散水管42の上方にはファン44が設けられ、外気を冷却塔38側面開口から取り込んで上面開口から排出することで、散水される水と取り込まれた外気とのカウンタカレントが形成され、散水される水が冷却される。ファン44にはインバータ43が設置され、このインバータ43が後述の制御装置72に電気的に接続される。制御装置72は、冷却塔38の出口の液冷媒の温度、圧力を測定する温度センサ45、圧力センサ47に接続され、これらの測定値に基づいてファン44の回転数を制御する。たとえば、温度センサ45の測定値が設定温度になるようにファン44の回転数を制御する。
冷却塔38の螺旋状配管40には戻し配管46と供給配管48が接続される。戻し配管46及び供給配管48は床下チャンバ22を通ってサーバルーム14に配設された蒸発器34に接続される。したがって、蒸発器34でガス化した冷媒ガスは戻し配管46を通ることによって、上方に配置された冷却塔38に自然に戻され、冷却塔38によって冷却されて凝縮した後、その液化した冷媒液体が供給配管48を通ることによって、下方に配置された蒸発器34に自然に送液される。これにより、冷却塔38と蒸発器34との間には冷媒が自然循環する自然循環ライン(第1の循環ラインに相当)、即ち、内部に冷媒を封入した無動力のヒートパイプが構築される。この自然循環ラインでは、サーバ28からの発熱量が大きくなって高温の冷媒ガスを形成できることで、冷媒ガスを凝縮する冷却温度を高めに設定することができ、冷却塔38による冷却能力でも冷媒ガスを凝縮することができる。かかる構成において、近年のサーバ28からの発熱量の急速な上昇により、サーバ28から発生(排出)される高温の熱を高温状態のままで蒸発器34を流れる冷媒と直熱熱交換して冷媒の蒸発を促進することにより、蒸発器34よりも高所に設置された冷却塔38へ蒸発した冷媒ガスを輸送する輸送動力を得ることができる。使用される冷媒としては、フロン、あるいは代替えフロンとしてのHFC(ハイドロフロロカーボン)等を使用することができる。また、大気圧よりも低い圧力で使用するならば、水を使用することも可能である。ここで、冷媒と表現する場合には、ガス状態の冷媒ガスと、液体状態の冷媒液体の両方を含むものであり、図1には、冷媒ガスの流れ方向を白矢印で示し、冷媒液体の流れ方向を黒矢印で示した。
蒸発器34には、サーバ28から排出された熱風が蒸発器34で冷却された後の風の温度を測定する温度センサ50が設けられると共に、冷却コイル36の入口には、冷却コイル36に供給する冷媒の供給流量を調整するための膨張弁52が設けられる。そして、温度センサ50による測定温度に基づいて膨張弁52の開度が自動調整される。これにより、蒸発器34で冷却された後の風の温度が設定温度よりも低くなり過ぎた場合には、膨張弁52の開度が絞られて冷媒の供給流量が減少される。
以上は外気温度が低い冬場の運転方法であるが、冬場と夏場で運転方法が異なる。次に夏場の運転方法を述べる。
戻り配管58には圧縮機54が設けられる。圧縮機54の位置は本実施例では屋上であるが、屋上以外の例えばサーバルーム14内でも良い。圧縮機54は前述の冷媒を圧縮する装置であり、たとえば、二段の羽根車54A、54Bをモータ54Cで高速回転させ、その遠心力で冷媒を圧縮する遠心圧縮機が用いられる。また、遠心圧縮機に限らず、ロータリー圧縮機、スクロール圧縮機でもよい。
圧縮機54の入口には、戻り配管46から分岐された分岐戻り配管58が接続される。また、圧縮機54の出口には分岐供給配管60が接続され、この分岐供給配管60が戻り配管46に分岐戻り配管58よりも下流側で接続される。これらの分岐戻り配管58、分岐供給配管60と、前述の戻り配管46、供給配管48とによって、冷媒の循環ライン(第2の循環ラインに相当)が形成され、圧縮機54、蒸発器34を含む冷凍サイクルが構築される。これにより、蒸発器34で蒸発した冷媒ガスは圧縮機54に導入され、圧縮機54で圧縮された後、冷却塔38で冷却されて凝縮され、蒸発器34に供給される。
供給配管48には、気液分離装置62が配設されている。気液分離装置62は、凝縮後の冷媒液体から冷媒ガスを確実に分離し、蒸発器34に冷媒液体を確実に送液するためのものであり、気液分離装置62で分離された冷媒ガスは、送気配管64を介して圧縮機54の中間部、即ち一段目の羽根車54Aと二段目の羽根車54Bとの間に供給される。なお、図1は、エコノマイザサイクルを適用した例であるが、これに限定するものではない。
分岐戻り配管58、分岐供給配管60及び戻り配管46にはそれぞれ、開閉弁66、68、70が設けられる。また、気液分離装置62の入口側に弁67が設けられるとともに、気液分離装置62のバイパス配管63に弁69が設けられる。開閉弁66〜70は制御装置72に接続されており、この制御装置72によって開閉弁66〜70の開閉操作が行われる。この開閉弁66〜70を開閉操作することによって、冷媒ガスの流れが切り替えられ、冷媒ガスが圧縮機54を通るか否かが選択される。すなわち、第1の循環ラインと第2の循環ラインとの切り替えが行われる。
制御装置72は、外気の温湿度を測定する外気センサ74に接続され、この外気センサ74の測定値に基づいて開閉弁66〜70を開閉操作する。たとえば、外気の温度が低く、冷却塔38の冷却能力が大きい場合には、開閉弁66〜68を閉じて開閉弁69、70を開き、冷却塔38のみに冷媒ガスが流れるように制御する。反対に外気の温度が高く、冷却塔38の能力が不足する場合には、開閉弁69、70を閉じて開閉弁66〜68を開き、冷媒ガスが圧縮機54に流れるように制御する。これにより、例えば冬場等のように冷却塔38の冷却能力が高いときには、冷却塔38のみを利用する自然循環を行うことによって、コストを削減することができる。反対に、夏場等のように冷却塔38のみでは冷媒の冷却能力が不足する場合には、冷媒ガスを圧縮機54に流すことによって冷凍サイクルを構築するので、蒸発器34で十分な冷却を行うことができる。これにより、冷媒ガスを凝縮させるのに必要な冷熱負荷に応じてランニングコストを最も小さくすることができ、各種の冷却態様を取ることが可能となる。
自然循環と冷凍サイクルとの具体的な切替制御方法としては、以下の(1)〜(3)が考えられる。
(1)外気の湿球温度、比エンタルピーによる切替方法
外気センサ74で外気の温度と湿度を計測し、それを基に、制御装置72が、外気の湿球温度あるいは外気の比エンタルピーを計算する。そして、計算した湿球温度あるいは比エンタルピーが、設定した圧縮機54の運転開始の設定値よりも大きい場合に、圧縮機54を運転して冷凍サイクル運転を行う。また、計算した湿球温度あるいは比エンタルピーが、設定した圧縮機54の運転停止の設定値よりも小さい場合に自然循環運転を行う。なお、運転が頻繁に切り替わらないように、圧縮機54の運転開始の設定値は圧縮機54の運転停止の設定値よりも大きくするとよい。
(2)冷却負荷(あるいは冷媒流量)による切替方法
制御装置72は、冷媒の質量流量と液冷媒とガス冷媒の比エンタルピーの差により冷却負荷を求める。冷媒の質量流量は、冷媒の流量と比重により求め、その冷媒の流量は、図1に示すように、供給配管48にオリフィス71を設けるとともに、そのオリフィス71の前後の差圧を差圧計73によって測定することによって求める。一方、液冷媒とガス冷媒との比エンタルピーは、それぞれの圧力と温度(すなわち、温度センサ45、圧力センサ47、温度センサ75、圧力センサ77)によって求める。制御装置72は、このように求めた冷却負荷と、外気センサ74で測定した温度と湿度から求めた外気の湿球温度との組み合わせによって図4に示す如く切替制御を行う。図4において、L1は圧縮機54の運転ラインであり、L2は圧縮機54の停止ラインであってL1よりも外側(湿球温度または冷却負荷が大きくなる側)に設定される。この例では、L1よりも内側の範囲Xにおいて圧縮機54を停止しておく。そして、L1を超えた際に圧縮機54の運転を開始し、L2よりも外側の範囲Yにおいて、定格の冷凍能力で圧縮機54を運転する。そして、L2よりも小さくなった際に、圧縮機54を停止する。
なお、外気の湿球温度の代わりに外気の比エンタルピーでもよい。また、多少精度が悪くなるが、冷却負荷の代わりに冷媒流量を用いてもよい。冷媒流量を用いる場合は、精度が悪くなった分の余裕を見て切り替えればよい。
(3)冷却塔38の出口の圧力、温度による切替方法
自然循環から冷凍サイクルへの切替は、ファン44が最大回転数で、且つ、冷却塔38の出口の液冷媒の温度(すなわち温度センサ45の測定値)が、ある設定温度よりも大きい場合に行う。また、冷凍サイクルから自然循環への切替は、冷却塔38の出口の液冷媒の圧力と温度について、予め、切替を行うテーブルを用意しておく。すなわち、それぞれの圧力値について、切替制御を行う温度のテーブルを用意しておく。そして、圧力センサ47の測定値に基づいて、切替制御を行う切替温度を求め、温度センサ45の測定値が切替温度よりも小さい場合に、冷凍サイクルから自然循環への切替制御を行う。
上記の(1)〜(3)のいずれかの方法により自然循環と冷凍サイクルとの切替制御を行うことが好ましい。
以上説明したように第1の実施形態の冷却システム10によれば、発熱量が大きいサーバ28の近傍に設けた蒸発器34と、それよりも高所に設けた冷却塔38との間を冷媒が自然循環する冷却システムを構築したので、サーバ28を小さなランニングコストで冷却することができる。
また、第1の実施形態によれば、冷媒ガスの流れを圧縮機54に切り替えるようにしたので、蒸発器34や圧縮機54を含む圧縮式の冷凍サイクルを構築することができ、自然循環の冷却システムで冷却量が不足した際に圧縮式の冷凍サイクルによって冷却量を確保することができる。
さらに、第1の実施形態によれば、自然循環の冷却システムで用いられる冷媒を圧縮式の冷凍システムの冷媒としても兼用することによって、熱交換器が不要になり、熱交換器等を用いた場合のような熱交換に伴うロスを無くすことができ、熱効率を向上させることができる。
(第2の実施の形態)
図3は、本発明の第2の実施の形態の電子機器の冷却システム100を示した概念図である。尚、第1の実施の形態と同じ部材及び構成について省略する。
第2の実施の形態の冷却システム100は、第1の実施の形態の冷却システム10の構成に、サーバルーム14を冷却するための空調機78を設け、空調機78の冷熱源として前述の冷媒を使用するようにしたものである。
即ち、図3に示すように、サーバルーム14に隣接して機械室80が設けられ、機械室80に空調機78が設置される。空調機78の吸込口には吸込ダクト81が接続されており、この吸込ダクト81は、サーバルーム14と機械室80とを仕切る隔壁82を貫通してサーバルーム14まで延設されている。また、空調機78の吹出口には、吹出ダクト83が接続されており、この吹出ダクト83は隔壁82を貫通して床下チャンバ22まで延設されている。したがって、空調機78の送風機86を駆動することによって、サーバルーム14の空気が吸込ダクト81を介して空調機78に取り込まれ、冷却部84によって冷却された後、吹出ダクト83を介して床下チャンバ22に吹き出され、床面からサーバルーム14に吹き出される。その際、床面の吹出口をサーバ26の前面(蒸発器34の反対側)の近傍に形成することによって、床面から吹き出したエアがサーバ26に吸い込まれるように構成することが好ましい。空調機78の冷却部84には、戻り配管46から分岐された空調用戻り配管88と、供給配管48から分岐された空調用供給配管90とが接続され、冷媒が冷却部84を循環するように構成される。
上記の如く構成された第2の実施の形態の冷却システム100によれば、上記した第1の実施の形態の効果に加えて以下の効果を発揮することができる。即ち、上述した冷媒を、サーバルーム14を冷風で冷却するための空調機78の冷熱源として使用するようにしたので、空調機78を運転するためのランニングコストをも低減することができる。また、サーバ28を冷却する蒸発器34と併用することにより、従来方式(特開2004-232927に示される、床吹き出し空調で全体の空気を循環して空調する方式)の空調システムに比べ、サーバルーム14内での熱溜まり(局所的高温部位)の発生を抑制でき、全体を空調する空調機78からの給気温度を高温化することが可能となる。よって、本実施の形態では従来方式に比べて、蒸発温度が高くてよく、冷却塔38の能力を十分に活用することができる。したがって、自然循環ラインの冷媒を空調機78の冷却部84に供給することは、空調機78の省エネと、冷却塔38の能力発揮の両方に寄与する。
尚、上記した第1、第2の実施の形態における冷却システム10、100は、電子機器としてサーバ28の例で説明したが、本発明は、それ自体からの発熱量が大きな電子機器の全てに適用することができる。
本発明の電子機器の冷却システムの第1の実施の形態を説明する概念図 サーバ及びサーバラックを説明する説明図 本発明の電子機器の冷却システムの第2の実施の形態を説明する概念図 切替制御方法の一例を説明する説明図
符号の説明
10、100…冷却システム、12…建屋、14…サーバルーム、22…床下チャンバ、24…キャスタ、26…サーバラック、28…サーバ、30…サーバのファン、32…熱風、34…蒸発器、38…冷却装置、40…螺旋状配管、42…螺旋状配管、43…インバータ、44…冷水装置のファン、45…温度センサ、46…戻り配管、47…圧力センサ、48…供給配管、50…温度センサ、52…膨張弁、54…圧縮機、58…分岐戻り配管、60…分岐供給配管、62…気液分離装置、64…送気配管、66〜70…開閉弁、71…オリフィス、72…制御装置、73…差圧センサ、74…外気センサ、75…温度センサ、77…圧力センサ、78…空調機、79…ファン、80…機械室、82…隔壁、84…冷却部、86…ファン、88…空調用供給配管、90…空調用戻り配管

Claims (3)

  1. 複数の電子機器が配設された機器ルームと、
    前記複数の電子機器に近接してそれぞれ設けられ、前記電子機器から発生する熱で冷媒を気化させることにより該電子機器を冷却する蒸発器と、
    前記蒸発器よりも高所に設けられ、前記気化した冷媒を外気によって冷却して凝縮させる冷却塔と、
    前記気化した冷媒を圧縮する圧縮機と、
    前記蒸発器と前記冷却塔との間で前記冷媒が自然循環するように接続された第1の循環ラインと、
    前記第1の循環ラインを分岐させて前記圧縮機に接続することによって、前記蒸発器前記圧縮機を含む冷凍サイクルを前記冷媒が循環するように接続された第2の循環ラインと、
    前記第1の循環ライン前記第2の循環ラインに流す前記冷媒の冷媒量を開閉弁の開閉により切り替える切替手段と、
    前記切替手段を制御する制御手段と、
    外気の温湿度を測定する外気センサと、を有し
    前記制御手段は、前記冷媒の流量と比重から質量流量を算出し、前記冷媒の液冷媒とガス冷媒の比エンタルピーの差と前記質量流量から冷却負荷を求め、前記外気センサの測定結果及び前記冷却負荷に基づき前記切替手段を開閉操作することを特徴とする電子機器の冷却システム。
  2. 前記冷却塔は、前記外気の送風とともに散水を行うことによって前記冷媒を冷却することを特徴とする請求項1に記載の電子機器の冷却システム。
  3. 前記電子機器はサーバであると共に、前記機器ルームは、サーバルームであることを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器の冷却システム。
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