JP2006162248A - 空調システム - Google Patents

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正秀 柳
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Abstract

【課題】高発熱、大風量に起因するラック毎の局所的な高温発生問題を解決することができる空調システムを提供する。
【解決手段】通信機室には、複数のラック1が設けられている。これらのラック1内に、必要に応じて蒸発器および送風機からなる冷却ユニット7を配置する。この場合、冷却ユニット7はラックの上部、中部、下部またはラックの天板の上、底板の下方等任意の位置に配置される。室外には熱源(冷凍機)8、凝縮器9および冷媒ポンプ11が配置され、それらが配管によって接続される。また、各部に温度計、湿度計、流量計等が設けられ、それらの出力に基づいて冷媒ポンプ11や冷却ユニット7の送風機の風量が制御される。
【選択図】図1

Description

本発明は、主として通信装置など発熱密度が高い装置が設置される室に装備される空調システムに関する。
通信装置や電算機が許容湿温度範囲を維持するためには空調システムが欠かせず、通信装置は年間を通じて発熱するため、空調機も年間冷房運転を要求される。これら空調システムには、信頼性や柔軟性の観点から個別分散方式の年間冷房型パッケージ空調機が使用されている。
通信装置などの通信ケーブルの収納や効率的な空調気流の方法の構築のために、一般的にはこれらの空調室は2重床が敷設される。これにより通信装置を2重床上に設置し通信ケーブルを2重床内に敷設する。また、通信装置を冷却するために、空調は2重床内に冷気を送り込み、装置下部または前面から冷風を供給し、通信装置の発熱を除去し、還気される。
これらのシステムを構成する空調機は、室の内壁周囲に沿い冷熱負荷に応じてパッケージ空調機の室内機が設置され、室外機は屋上やベランダなどに設置される。また通信装置は水分の浸入が厳禁であるため、空調機は直膨式が一般的である。通信装置には、装置自体が送風機を有する強制空冷の装置と送風機を持たない自然空冷の装置があり、それらの配置により空調室内機から必要な冷熱と風量が供給される。このような空調システムにより、通信装置が収納される室は冷却され、通信装置の動作温度条件は維持されていた。
しかし、近年、情報化が加速度的に進行し、それに対応して通信装置の集積密度が増加し、単位面積当たりの発熱が急速に上昇してきている。従来最大数百W/m程度で有った発熱密度が、1000kW/mを越える装置も導入され始めている。これらの高発熱化にともない、通信装置自体に多風量の送風機を備え、自装置の熱除去を図るようになった。これらの装置は、発熱量や風量が装置によって異なるため、同一ゾーンに必要な冷熱量、風量が異なる装置が混在することとなる。
一方、前述のとおり空調機室内機の設置場所が限られるため、供給冷熱、供給風量とも限られてしまう。通信装置毎にまたは収納ラック毎に送風機を持っているため、全体の風量バランスがとれなくなる、もしくは適切な温度の空気が装置側に吸い込まれるように風量を供給できない、といった問題が生じる。これは従来の空調システムの基本的な考え方が、水平面均一「供給」空調であるため、被空調平面中のある一部が高発熱、大風量の場合、「結果」を均一にすることが難しくなるためである。これらの問題により、局所的に装置動作許容温度が維持できなくなる恐れがでてくる。
これらの問題に対し、冷房能力、風量を予めある程度余裕をみて、ある範囲の発熱量、風量の装置が何処に入ってきても対応できるようにしておく対応策も考えられる。しかし、初期コストの高いこと、エネルギーに無駄が多いため運転費が増大すること、環境性も悪いことなど問題がある。
これらの問題を解決するため、特許文献1では、前述の従来の2重床を利用した冷熱供給を行うべース空調に加え、装置上部に直膨式パッケージエアコン室内機をつり下げ、装置の冷却を行う方法、さらに通信装置を壁で区画し熱除去を行う方法を採用している。
特開2002−156136号公報
しかしながら、この特許文献1の技術では、通信装置増減に空調システムが柔軟に対応できなくなる恐れがあること、さらに発熱量、風量が大きく異なる装置に柔軟に対応できなくなる恐れがある。また、通信装置を壁で区画することによる初期コストの増加、また頻繁に通信装置のメンテナンスを行う保守作業員の作業性が著しく低下すると予想される。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、初期コストの上昇を最小限に抑え、無駄なエネルギーを省き、保守性を損なうことなく、柔軟に、高発熱、大風量に起因する局所的な高温発生問題を解決することができる空調システムを提供することにある。
この発明は上記の課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、1または複数の機器収納用ラックが設けられた室の空調を行う空調システムにおいて、前記1または複数のラックの一部または全部の所定箇所に蒸発器および送風機からなる冷却ユニットを配置し、室外に凝縮器と、前記凝縮器から出力される液冷媒を前記蒸発器へ送出する冷媒圧送手段とを設け、前記蒸発器、前記凝縮器、前記冷媒圧送手段、前記蒸発器を順次配管によって接続し、前記冷却ユニットから出力される冷媒の温度および圧力を測定する温度計および圧力計と、前記圧力計の測定結果および温度計の測定結果に基づいてその時の飽和温度を求め、求めた飽和温度と前記温度計の測定結果との差に応じて前記冷媒圧送手段の出力量を制御する第1の制御手段とを設けたことを特徴とする空調システムである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の空調システムにおいて、前記凝縮器を冷却する熱源を設けたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の空調システムにおいて、前記ラックの所定箇所は、前記ラック内であってラックの下部と上部とその中間部の少なくとも何れか、または、前記ラック外であってラックの底板の下部または天板の上部またはラック間の通路上部またはラックの側部であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の空調システムにおいて、前記冷却ユニットの入力側配管と出力側配管を接続するバイパス回路に流量調整弁をさらに有し、前記第1の制御手段が、冷媒圧送手段の出力量に代え前記てバイパス流量調整弁の弁開度を制御することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の空調システムにおいて、前記冷媒圧送手段から出力される液冷媒の流量を測定する流量計と、前記流量計の測定結果に基づいて前記冷媒圧送手段の出力量を制御する第2の制御手段とを設けたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の空調システムにおいて、前記冷媒圧送手段の入力側の液冷媒の液面高さを測定する液面検知器と、前記液面検知器の測定結果に基づいて前記冷媒圧送手段の出力量を制御する第3の制御手段とを設けたことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の空調システムにおいて、前記冷媒圧送手段の入力側の液冷媒の温度を測定する温度計および圧力を測定する圧力計と、前記温度計および圧力計の測定結果に基づいて液冷媒の過冷却度を求め、求めた過冷却度に応じて前記冷媒圧送手段の出力量を制御する第4の制御手段とを設けたことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の空調システムにおいて、前記ラック内の所定の場所に設けられた温度計と、前記温度計の測定結果に基づいて前記冷却ユニットの送風機の風量を制御する第5の制御手段とを設けたことを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項2に記載の空調システムにおいて、前記ラック内の所定の場所に設けられた温度計と、前記温度計の測定結果に基づいて前記熱源の出力を制御する第6の制御手段とを設けたことを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項1に記載の空調システムにおいて、前記ラック内の所定の場所に設けられた温度計と、前記温度計の測定結果に基づいて前記冷媒圧送手段の出力量を制御する第7の制御手段とを設けたことを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項1に記載の空調システムにおいて、前記ラック内の所定の場所に設けられた温度計および湿度計と、前記温度計および湿度計の測定結果に基づいて露点温度を求め、求めた露点温度および前記温度計の測定結果の差に応じて前記冷媒圧送手段の出力量を制御する第8の制御手段とを設けたことを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項1に記載の空調システムにおいて、前記ラック内の所定の場所に設けられた温度計および湿度計と、前記温度計および湿度計の測定結果に基づいて露点温度を求め、求めた露点温度および前記温度計の測定結果の差に応じて前記熱源の出力を制御する第9の制御手段とを設けたことを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項11または請求項12に記載の空調システムにおいて、前記ラック内の所定の場所に設けられた温度計および湿度計に代えて、前記冷却ユニットの吹き出し口近傍に設けられた温度計および湿度計を用いることを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項1に記載の空調システムにおいて、前記冷却ユニット内部の下部または前記冷却ユニットの底板の下方に設けられた漏水検知手段と、前記漏水検知手段の出力に基づいて前記冷媒圧送手段の出力量を制御する第10の制御手段とを設けたことを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、請求項2に記載の空調システムにおいて、前記冷却ユニット内部の下部または前記冷却ユニットの底板の下方に設けられた漏水検知手段と、前記漏水検知手段の出力に基づいて前記熱源の出力を制御する第11の制御手段とを設けたことを特徴とする。
この発明によれば、複数のラックの一部または全部の所定箇所に蒸発器および送風機からなる冷却ユニットを配置し、冷却ユニットから出力される冷媒の温度および圧力を測定する温度計および圧力計と、圧力計の測定結果および温度計の測定結果に基づいてその時の飽和温度を求め、求めた飽和温度と前記温度計の測定結果との差に応じて冷媒圧送手段の出力量を制御する第1の制御手段とを設けたので、初期コストの上昇を最小限に抑え、無駄なエネルギーを省き、保守性を損なうことなく柔軟に、高発熱、大風量に起因する局所的な高温の発生を解決することができる。
以下、図面を参照し、この発明の一実施の形態について説明する。図1は同実施の形態による空調システムの構成を示す概略構成図である。この図において、符号1,1・・・は通信機室内に設置されたラックであり、これらのラック1内にサーバ、ルータ等のIP装置2やその他の通信機器が設置される。3は通信機室の壁面に設置され、通信機室全体の空調を行うベース空調機であり、下部の送風口から通信機室の二重床の内部に冷風を噴き出す。吹き出された冷風は各ラック1内を通過し、ラック1上部からベース空調機3の上部の吸入口へ流れる。
符号6は局所冷却装置であり、ラック1内に配置された冷却ユニット7と、通信機室外に設置された熱源8、凝縮器9、液タンク10、冷媒ポンプ11等およびそれらを接続する配管から構成されている。この局所冷却装置6は各ラック1を個別に冷却する装置であり、蒸発器および送風機からなる冷却ユニット7がラック1の適宜箇所、例えば、下部、中部、上部あるいは底板の下(符号7a参照)、天板の上(符号7b参照)あるいはラック1とラック1の間の通路上部(符号7c参照)に配置される。さらに、図3に符号7dによって示すように、ラック1の側面と隣のラック1の側面の間に、ラック1に密接して配置される場合もある。この場合、冷風は冷却ユニット7dの前面から吹き出され、ラック1の穴あきパネル1aからラック1内部に流れ込む。
図4は冷却ユニット7の構成例を示す図である。図4(a)に示すものは、下面吸い込み/上面吹き出しタイプのものであり、蒸発器の上に送風機が配置され、下面から吸い込んだ空気を蒸発器によって冷却し、上面から吹き出す。図4(b)は前面吸い込み/後面吹き出しタイプのものであり、蒸発器の後方に送風機が配置され、前面から吸い込んだ空気を蒸発器によって冷却し、後面から吹き出す。図4(c)は前面吸い込み/後面吹き出しタイプの変形であり、蒸発器の後方に送風機が配置され、前面から吸い込んだ空気を蒸発器によって冷却し、後部の上方へ吹き出す。図4(d)も前面吸い込み/後面吹き出しタイプの変形であり、蒸発器の後方に送風機が配置され、前面から吸い込んだ空気を蒸発器によって冷却し、後部の下方へ吹き出す。
図2は局所冷却装置6の詳細を示すブロック図である。この図において、ラック1の下部には冷却ユニット7が配置され、その冷気吹き出し口のそばに温度計T2および湿度計H2が配置されている。また、ラック下部より高温となることが想定される場所であって、IP装置2が設置されるラック上部に、温度計T1および湿度計H1が配置されている。一方、通信機室外部には、熱源(例えば冷凍機)8および凝縮器9が設けられ、凝縮器9から出力された液冷媒が液タンク10を介して冷媒ポンプ11へ供給される。液タンク10には液面検知器14が取り付けられ、また、冷媒ポンプ11の入力側配管には、液冷媒の温度を測定する温度計T3および圧力を測定する圧力計P1が各々設けられている。
冷媒ポンプ11から送出された液冷媒は流量検知手段15を介して冷却ユニット7の蒸発器へ供給され、蒸発器から送出された冷媒ガスが配管を介して凝縮器9へ送られる。蒸発器に接続されたガス送出用配管には、ガス冷媒の温度を計測する温度計T4と圧力を測定する圧力計P2が設けられている。また、蒸発器の入力配管と出力配管との間にバイパス流量調整弁17および逆止弁18が直列に接続されている。そして、液面検知器14、各温度計T1〜T4、湿度計H1、H2、圧力計P1、P2および冷媒ポンプ11のコントローラ12、バイパス流量調整弁17のコントローラ19、熱源8のコントローラ22が各々演算・操作部20に接続されている。
このような構成において、冷媒ポンプ11は凝縮器9から供給された液冷媒に圧力を加えて配管中に送出する。送出された液冷媒は冷却ユニット7の蒸発器へ供給され、この蒸発器において周囲の熱を吸収して気化し、この気化による冷媒ガスが配管を介して凝縮器9へ送出される。凝縮器9は熱源8からの冷気(または冷水)によって冷媒ガスを冷却して液化し、この液化による冷媒液を液タンク10を介して冷媒ポンプ11へ送出する。
次に、演算・操作部20による制御動作を説明する。
演算・操作部20は、各温度計T1〜T4、湿度計H1、H2、圧力計P1、P2、液面検知器14および流量計15を順次、繰り返しチェックし、その結果に基づいて次の各制御を行う。
(A)過熱度維持制御
冷却ユニット7の蒸発器の冷媒ガス出口の過熱度が常に一定となるように冷媒ポンプ11の回転数(冷媒圧送手段の出力量)を操作する。
(1)圧力計P2の計測値から近似多項式を用いてその時の飽和温度を求める。
(2)〔蒸発器出口温度(温度計T4)−飽和温度=過熱度〕が設定温度(5度)より高いか否かを判断する。
(3)設定値温度より高い場合、冷媒ポンプ11の回転数を増加させる。
(4)設定値温度より低い場合、冷媒ポンプ11の回転数を減少させる。
なお、上記(3)、(4)の処理に代えて次の処理でもよい。
(3a)設定値温度より高い場合、バイパス流量調整弁17の開度を低下させる。
(4a)設定値温度より低い場合、バイパス流量調整弁17の開度を上昇させる。
この場合、バイパスにおいてガス側から液側に冷媒が逆流しないように、バイパス回路に逆止弁18を設ける。
(B)キャビテーション発生時の復帰制御
キャビテーションとは、流動する液体中に気体が発生して空洞を作る現象である。キャビテーションが発生すると、冷媒が気液混合状態となり循環量が低下、もしくは非常に不安定になり、十分な冷房能力を発揮できなくなる。
(1)流量計15の検出流量が設定時間A以上、設定しきい値を下回った時、キャビテーション発生直前と判断し、冷媒ポンプ11を停止する。
(2)冷却ユニット7の送風機の風量を最大とする。
(3)設定時間Cの後、冷媒ポンプ11を起動する。
なお、上記処理に代えて次の処理でもよい。
(1a)液面検知器14によって検出した液面高さが設定流量D以下になった場合、キャビテーション発生直前と判断し、冷媒ポンプ11を停止する。
(2a)冷却ユニット7の送風機の風量を最大にする。
(3a)この状態で絶えず冷媒液面高さを液面検知器14により検知する。検知した結果、液面高さD+E以上の液面が確保できれば、冷媒ポンプ11を起動する。
また、次の処理でもよい。
(1b)温度計T3および圧力計P1の各出力から冷却ポンプ11の直前の液冷媒の冷却度を算出する。ここで、冷却度は、圧力計P1によって測定された圧力に基づいて決まる液冷媒の飽和温度と温度計T3の測定温度との差として算出される。そして、算出された冷却度が設定冷却度G以下になった場合、キャビテーション発生直前と判断し、冷媒ポンプ11を停止する。
(2b)冷却ユニット7の送風機の風量を最大にする。
(3b)冷媒ポンプ11の手前の冷媒冷却度が設定冷却度G+Hより大きくなった場合、冷媒ポンプ11を起動する。
(C)冷却能力制御
(C−1)冷却ユニット7の送風機の制御
(1)温度を維持したいラック1内の場所の温度を温度計T1によって検出する。
(2)検出温度が、設定値(30度)より大きい場合に、冷却ユニット7の送風機の風量を増加する。
(3)検出温度が、設定値(26度)より小さい場合に、冷却ユニット7の送風機の風量を減少させる。ここで、増減の設定値が異なっているのは、ヒステリシスを設けるためである。
なお、上記冷却ユニット7の送風機の制御に代えて、温度計T1の温度に基づき熱源8の出力を制御してもよい。すなわち、
(2a)検出温度が、設定値(30度)より大きい場合に、凝縮器9への熱源8の出力量を増加させ、または、出力媒体の温度を低下させ、
(3a)検出温度が、設定値(26度)より小さい場合に、凝縮器9への熱源8の出力量を減少させ、または、出力媒体の温度を上昇させる。
ここで、出力媒体は、具体的には水、冷媒または空気である。また、温度計T1に代え、冷却ユニットの吹き出し口に設けられる温度計T2用いてもよい(吹き出し温度優先制御)。
なお、上述した冷却ユニット7の送風機の制御においては、冷却ユニット7の吹き出し口近傍の温度計T2を利用することはできない。これは、冷却ユニット7の通過風量が増加すれば、吹き出し温度は上昇し、風量が減少すれは吹き出し温度は低下するためである。送風機の制御の目的はラック内空気を完全混合状態に近づけることにより、吹き出し口近傍ではない位置の温度を低下させることである。一方、熱源8の制御では、T1、T2どちらも利用することが可能である。この場合、冷却ユニット7に供給される冷熱量が増加するため、T1、T2の温度を低下できると想定されるためである。したがって、風量制御と熱量制御を併設することもあり得る。
(D)冷媒ポンプ・サーモオフ制御
(1)ラック1内の温度を維持したい場所に設置され温度計T1の検出温度が、設定温度1(20度)になったら、冷媒ポンプ11、熱源8、冷却ユニット7の送風機を停止する。
(2)温度計T1の検知温度が、設定温度2(22度)になったら熱源8、冷却ユニット7の送風機を起動する。
(3)熱源8、冷却ユニット7の送風機起動後、冷媒ポンプ11を起動する。
(E)結露防止制御
(E−1)露点温度制御
ラック1内の温度を維持したい場所(冷却ユニット7の吹き出し口近傍を除く)に設置した温度計T1と湿度計H1の各出力から導かれる露点温度を、温度計T1の温度から差し引いた値が設定値より小さい場合に、
(a)熱源8の出力量を減少させる。
(b)熱源8の出力媒体の温度を上昇させる。
(c)熱源8を停止する。
(d)冷媒ポンプ11の回転数を減少させる。
(e)冷媒ポンプ11を停止する。
(f)冷却ユニット7の送風機を停止する。
ことのうち少なくとも1つの手段をとる。
なお、次の処理でもよい。
冷却ユニット7の吹き出し口近傍に設置される温度計T2および湿度計H2の検出温度から導かれる露点温度を、温度計T2の温度から差し引いた値が設定値より小さい場合に、
(a)熱源8の出力量を減少させる。
(b)熱源8の出力媒体の温度を上昇させる。
(c)熱源8を停止する。
(d)冷媒ポンプ11の回転数を減少させる。
(e)冷媒ポンプ11を停止する。
このうち少なくとも1つの手段を採ると同時に、冷却ユニット7の送風機の風量を増加させる。
この場合、冷却ユニット7の送風機風量増加は上記条件(a)〜(e)と同時成立であり、単独で行うことはない。また、行わないとの選択もあり得る。
なお、冷却ユニット7の送風機風量を増加させる場合、冷媒ポンプ11の運転回転数は固定とする。なぜなら、冷媒ポンプ11の回転数をも制御した場合は、熱源8側からの供給冷熱量が変わらない、もしくは増加した場合、冷却ユニット7の送風機の風量増加により、過熱度を維持するために冷媒ポンプ11の回転数を上昇させ、冷媒流量を増加させる。これにより、冷却ユニット7の出口吹き出し温度が上昇しないにもかかわらず、冷却能力が増加し、結露が発生しやすくなる。従って冷媒ポンプ11の回転数はその時点で固定する必要がある。
(E−2)漏水検知制御
漏水検知手段21を冷却ユニット7の下部もしくはラック1内の任意の場所、ラック1の下の二重床内の少なくとも1カ所に設置し、その漏水検知手段21により漏水が検知された場合に、
(a)凝縮器9への熱源からの出力量を減少させる。
(b)熱源8の出力媒体の温度を上昇させる。
(c)熱源8を停止する。
(d)冷媒ポンプ11の回転数を減少させる。
(e)冷媒ポンプ11を停止する。
これらのうち少なくとも1つの手段を採ると同時に、冷却ユニット7の送風機風量を増加させる。
以上がこの発明の一実施形態の詳細である。上述した実施形態においては、冷媒ポンプ11を用いており、これによって冷却ユニット7と凝縮器8との間の距離が離れていても液冷媒を搬送することができる。しかし、凝縮器と冷却ユニットとの間の距離がそれほど遠くなく、かつ、凝縮器8の高さを冷媒ユニット7より高くすることができる場合は、この冷媒ポンプ11を設けなくともよい。
また、冷媒ポンプ11としては、いわゆる機械式ポンプなどが用いられるが、冷媒が圧送できれはどのような手段でもよい。例えば、加熱、冷却を搬送動力源とする熱ポンプ等でもよい。
また、上記実施形態において、冷却ユニット7からの冷風を被冷却装置へ導くため、ラック壁面に沿ってダクトを設けてもよい。
この発明は、主として通信装置など発熱密度が高い装置が設置される室の空調に用いられる。
この発明の一実施形態による空調システムの構成を示す概略構成図である。 同実施形態における制御系の詳細を示すブロック図である。 同実施形態における冷却ユニット7の取付例を示す図である。 同実施形態における冷却ユニット7の構成例を示す図である。
符号の説明
1…ラック
2…IP装置
3…ベース空調機
6…局所冷却装置
7…冷却ユニット
8…熱源
9…凝縮器
11…冷媒ポンプ(冷媒圧送手段)
14…液面検知器
15…流量計
17…バイパス流量調整弁
20…演算・操作部
T1〜T4…温度計
H1、H2…湿度計
P1、P2…圧力計

Claims (15)

  1. 1または複数の機器収納用ラックが設けられた室の空調を行う空調システムにおいて、
    前記1または複数のラックの一部または全部の所定箇所に蒸発器および送風機からなる冷却ユニットを配置し、
    室外に凝縮器と、前記凝縮器から出力される液冷媒を前記蒸発器へ送出する冷媒圧送手段とを設け、
    前記蒸発器、前記凝縮器、前記冷媒圧送手段、前記蒸発器を順次配管によって接続し、
    前記冷却ユニットから出力される冷媒の温度および圧力を測定する温度計および圧力計と、
    前記圧力計の測定結果および温度計の測定結果に基づいてその時の飽和温度を求め、求めた飽和温度と前記温度計の測定結果との差に応じて前記冷媒圧送手段の出力量を制御する第1の制御手段と、
    を設けたことを特徴とする空調システム。
  2. 前記凝縮器を冷却する熱源を設けたことを特徴とする請求項1に記載の空調システム。
  3. 前記ラックの所定箇所は、前記ラック内であってラックの下部と上部とその中間部の少なくとも何れか、または、前記ラック外であってラックの底板の下部または天板の上部またはラック間の通路上部またはラックの側部であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空調システム。
  4. 前記冷却ユニットの入力側配管と出力側配管を接続するバイパス回路に流量調整弁をさらに有し、前記第1の制御手段が、冷媒圧送手段の出力量に代え前記バイパス回路の流量調整弁の弁開度を制御することを特徴とする請求項1に記載の空調システム。
  5. 前記冷媒圧送手段から出力される液冷媒の流量を測定する流量計と、
    前記流量計の測定結果に基づいて前記冷媒圧送手段の出力量を制御する第2の制御手段と、
    を設けたことを特徴とする請求項1に記載の空調システム。
  6. 前記冷媒圧送手段の入力側の液冷媒の液面高さを測定する液面検知器と、
    前記液面検知器の測定結果に基づいて前記冷媒圧送手段の出力量を制御する第3の制御手段と、
    を設けたことを特徴とする請求項1に記載の空調システム。
  7. 前記冷媒圧送手段の入力側の液冷媒の温度を測定する温度計および圧力を測定する圧力計と、
    前記温度計および圧力計の測定結果に基づいて液冷媒の過冷却度を求め、求めた過冷却度に応じて前記冷媒圧送手段の出力量を制御する第4の制御手段と、
    を設けたことを特徴とする請求項1に記載の空調システム。
  8. 前記ラック内の所定の場所に設けられた温度計と、
    前記温度計の測定結果に基づいて前記冷却ユニットの送風機の風量を制御する第5の制御手段と、
    を設けたことを特徴とする請求項1に記載の空調システム。
  9. 前記ラック内の所定の場所に設けられた温度計と、
    前記温度計の測定結果に基づいて前記熱源の出力を制御する第6の制御手段と、
    を設けたことを特徴とする請求項2に記載の空調システム。
  10. 前記ラック内の所定の場所に設けられた温度計と、
    前記温度計の測定結果に基づいて前記冷媒圧送手段の出力量を制御する第7の制御手段と、
    を設けたことを特徴とする請求項1に記載の空調システム。
  11. 前記ラック内の所定の場所に設けられた温度計および湿度計と、
    前記温度計および湿度計の測定結果に基づいて露点温度を求め、求めた露点温度および前記温度計の測定結果の差に応じて前記冷媒圧送手段の出力量を制御する第8の制御手段と、
    を設けたことを特徴とする請求項1に記載の空調システム。
  12. 前記ラック内の所定の場所に設けられた温度計および湿度計と、
    前記温度計および湿度計の測定結果に基づいて露点温度を求め、求めた露点温度および前記温度計の測定結果の差に応じて前記熱源の出力を制御する第9の制御手段と、
    を設けたことを特徴とする請求項1に記載の空調システム。
  13. 前記ラック内の所定の場所に設けられた温度計および湿度計に代えて、前記冷却ユニットの吹き出し口近傍に設けられた温度計および湿度計を用いることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の空調システム。
  14. 前記冷却ユニット内部の下部または前記冷却ユニットの底板の下方に設けられた漏水検知手段と、
    前記漏水検知手段の出力に基づいて前記冷媒圧送手段の出力量を制御する第10の制御手段と、
    を設けたことを特徴とする請求項1に記載の空調システム。
  15. 前記冷却ユニット内部の下部または前記冷却ユニットの底板の下方に設けられた漏水検知手段と、
    前記漏水検知手段の出力に基づいて前記熱源の出力を制御する第11の制御手段と、
    を設けたことを特徴とする請求項2に記載の空調システム。
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