JP4993415B2 - 空調システム及びその運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は空調システム及びその運転方法に係り、特に、多層階にわたって設置されたコンピュータやサーバ等の電子機器を局所的に冷却する空調システム及びその運転方法に関する。
サーバルームには、コンピュータやサーバ等の電子機器が集約された状態で多数設置される。電子機器は一般にラックマウント方式、すなわち、電子機器を機能単位別に分割して収納するラック(筐体)をキャビネットに段積みする方式で設置され、キャビネットはサーバルームの床上に多数整列配置される。
これらの電子機器は、正常な動作をするために一定の温度環境が必要とされ、高温状態になるとシステム停止等のトラブルを引き起こすおそれがある。このため、サーバルームは空調機によって一定の温度環境に管理されている。しかし、近年では、電子機器の処理速度や処理能力の急激な上昇に伴い、電子機器からの発熱量が上昇の一途をたどっており、空調機のランニングコストも大幅に増加している。
このような背景から、電子機器を効率的に冷却するための様々な技術が提案されている。たとえば特許文献1には、電子機器を通る閉ループ流を形成し、この閉ループ流を熱交換器で冷却することによって、電子機器を局所的に冷却する方法が提案されている。また、特許文献2には、電子機器の収納ラック内に蒸発器とファンを設け、収納ラック内を局所的に冷却する方法が提案されている。これらの方法によれば、電子機器を局所的に冷却するので、サーバルーム全体の空調にかかるランニングコストを低減することができる。しかし、電子機器を冷却するためのランニングコストが増加するという問題が新たに発生する。
一方で、ランニングコストを大幅に低減できる空調システムとして、冷媒を動力なしで自然循環させる冷媒自然循環型の空調システムが知られている。たとえば、特許文献3や特許文献4に記載される空調システムは、蒸発器と、この蒸発器よりも高所の凝縮器とを、ガス配管及び液配管で接続することによって構成されている。そして蒸発器で気化された冷媒の気体がガス配管を介して凝縮器に送られ、凝縮器で液化された冷媒の液体が液配管を介して蒸発器に送られることによって、冷媒が自然循環され、蒸発器で冷却作用を得ることができる。このような冷媒自然循環型の空調システムを、サーバの局所冷却に適用することによって、前述したランニングコストを削減することが期待される。たとえば、蒸発器をサーバの排気口の近傍に配置するとともに、凝縮器として建屋の屋上に冷却塔を設置し、この冷却塔で外気を利用して冷媒を冷却することによって、ランニングコストを大幅に削減することが可能となる。
特表2006−507676号公報 特開2004−232927号公報 特開2007−127315号公報 特開2005−282988号公報
しかしながら、自然循環型の空調システムは、蒸発器と凝縮器の高さ位置が重要になり、蒸発器を異なる高さ位置に複数設けた場合には、全ての蒸発器で十分な冷却能力を発揮することが困難になる。具体的に説明すると、複数の階層に蒸発器を設ける場合、下層階の蒸発器に供給される冷媒は、上層階の蒸発器に供給される冷媒よりも圧力が大きくなる。このため、下層階の蒸発器では、冷媒の蒸発温度が高くなり、冷媒が蒸発しにくくなるので、冷却性能が低下するという問題が発生する。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、冷媒を自然循環させる空調システムにおいて、複数の蒸発器を異なる高さ位置に設けた場合であっても全ての蒸発器で十分な冷却性能を発揮することのできる空調システム及びその運転方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は前記目的を達成するために、異なる高さ位置に複数設けられ、冷媒を気化させる複数の蒸発器と、前記複数の蒸発器よりも高所に配置され、前記気化された冷媒を液化させる凝縮器とを備え、前記複数の蒸発器で気化された冷媒の気体がガス配管によって前記凝縮器に送られ、該凝縮器で液化された冷媒の液体が液配管によって分岐されて前記蒸発器に送られることによって冷媒が自然循環する空調システムにおいて、前記液配管の分岐管で、該分岐管が接続される蒸発器よりも高所に設けられ、前記冷媒の流量を調節するバルブと、前記バルブよりも下側の前記分岐管内に形成される冷媒の液柱の大きさを前記各分岐管内の差圧を測定することによって求める測定手段と、前記測定手段の測定結果に応じて前記バルブを制御するバルブ制御手段と、前記液配管に設けられ、前記複数の蒸発器よりも高所で、且つ、前記凝縮器よりも低所に、前記凝縮器で液化された冷媒を貯留すると共に前記各分岐管に接続されるバッファタンクと、前記バッファタンクの上部と前記各分岐管の前記バルブ下流側との間で接続されるガス抜き管と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、液配管の分岐管内に形成される冷媒の液柱の大きさ(すなわち液面の高さ)を求め、その結果に応じてバルブを制御するようにしたので、液柱を予め設定した大きさに調節することができる。これにより、複数の蒸発器を異なる高さ位置に配置した場合であっても、全ての蒸発器に冷媒を適切な圧力で供給することができ、全ての蒸発器で十分な冷却性能を発揮することができる。
なお、本発明は、サーバ等の発熱機器が複数階に分けて配置され、各発熱機器を蒸発器によって局所的に冷却する場合に特に効果があり、全ての蒸発器で発熱機器を十分に冷却することができる。
本発明によれば、分岐管内の差圧を測定することによって、液柱の大きさを求めることができる。したがって、分岐管内の差圧を予め設定された値に制御することによって、液柱を所望の大きさに制御することができる。
請求項2に記載の発明は請求項1の発明において、前記測定手段の代わりに、前記バルブよりも下側の分岐管に設けられた冷媒の貯留タンク内の液面高さを測定することによって、前記液柱の大きさを求める測定手段を備えたことを特徴とする。本発明によれば、冷媒の貯留タンクを設けてその液面高さを測定するようにしたので、液柱の大きさを求めることができる。したがって、冷媒の貯留タンク内の液面高さを予め設定された値に制御することによって、液柱を所望の大きさに制御することができる。
請求項1の発明によれば、液配管にバッファタンクを設け、このバッファタンクから分岐管に冷媒液を送るようにしたので、各分岐管に冷媒液を確実に送液して液柱を形成することができる。また、バッファタンクを設けたことによって、液配管全体に冷媒を充填する必要がなくなるので、冷媒の使用量を減らすことができる。
請求項3に記載の発明は前記目的を達成するために、異なる高さ位置に設けられた複数の蒸発器で冷媒が気化され、該気化された冷媒がガス配管を介して前記蒸発器よりも高所の凝縮器に送られ、該凝縮器で液化された冷媒が液配管によって分岐されて前記複数の蒸発器に送られることによって前記冷媒が自然循環する空調システムの運転方法において、前記液配管の各分岐管で、該各分岐管が接続される蒸発器よりも高所に設けられ、前記冷媒の流量を調節するバルブと、前記バルブよりも下側の前記各分岐管内に形成される冷媒の液柱の大きさを前記各分岐管内の差圧を測定することによって求める測定手段と、前記測定手段の測定結果に応じて前記バルブを制御するバルブ制御手段と、前記液配管に設けられ、前記複数の蒸発器よりも高所で、且つ、前記凝縮器よりも低所に、前記凝縮器で液化された冷媒を貯留すると共に前記各分岐管に接続されるバッファタンクと、前記バッファタンクの上部と前記各分岐管の前記バルブ下流側との間で接続されるガス抜き管と、を備え、前記バルブを制御して前記各分岐管に形成される液柱の大きさを調節することによって、前記複数の蒸発器に供給される冷媒の圧力を制御すると共に、該制御において前記バッファタンクから前記各分岐管に冷媒を流下させた際に前記各分岐管内のガスが前記ガス抜き管を介して前記バッファタンクに送られることを特徴とする。
本発明によれば、分岐管に形成される冷媒の液柱の大きさを調節するようにしたので、各蒸発器に供給される冷媒の圧力を制御することができる。したがって、複数の蒸発器が異なる高さ位置に配置された場合であっても、全ての蒸発器に冷媒を適切な圧力で供給することができる。これにより、全ての蒸発器において十分な冷却能力を発揮することができる。なお、液柱の大きさは、分岐管の差圧を測定したり、分岐管にタンクを設けてそのタンクの液面高さを測定したりすることによって求めることができる。
以上説明したように本発明によれば、液配管の分岐管に形成される冷媒の液柱の大きさを調節することによって、各蒸発器に供給される冷媒の圧力を調節するようにしたので、複数の蒸発器が異なる高さ位置に配置される場合であっても、全ての蒸発器に冷媒を適切な圧力で供給することができ、全ての蒸発器で十分な冷却性能を発揮することができる。
以下、添付図面に従って本発明に係る空調システム及びその運転方法の実施の形態について詳説する。なお、本実施の形態は、複数階に設置されたサーバを局所的に冷却する空調システムの例で説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施形態の空調システム10を示す概念図である。同図に示す空調システム10は、上下二階のサーバルーム12X、12Yに設けられたサーバ14の近傍を局所的に冷却するシステムである。なお、以下の説明で符号に付すXは下層階の空調システムに係わる部材であり、Yは上層階の空調システムに係わる部材である。
サーバ14は、エアの吸引口14A及び排気口14Bを備えるとともに、内部にファン14Cを備え、このファン14Cを駆動することによって、吸引口14Aからエアが吸引され、排気口14Bからそのエアが排気される。これにより、サーバ14内を空冷することができ、サーバ14内で発生した熱を排出することができる。
サーバ14は、サーバラック16内に段積みされて収納されることによって、サーバルーム12X、12Y内に設置される。なお、サーバ14の設置方法はサーバラック16に限定するものではなく、様々な態様が可能である。
各サーバルーム12X、12Yの床面の下には床下チャンバ18X、18Yが形成されており、床面に形成された複数の吹出口(不図示)を介して床下チャンバ18X、18Yとサーバルーム12X、12Yが連通される。床下チャンバ18X、18Yには、パッケージ空調機等(不図示)で冷却された空調エアが給気され、この空調エアが吹出口からサーバルーム12X、12Yに吹き出される。なお、吹出口は、サーバ14の吸引口14Aの近傍に形成されており、この空調エアがサーバ14に吸引されることによって、サーバ14を効率よく冷却することができる。
さらに、サーバ14は、本実施の形態の空調システム10によって局所的に冷却される。空調システム10は主として蒸発器20X、20Y、凝縮器22、液配管24、ガス配管26で構成される。
蒸発器20X、20Yはそれぞれ、サーバ14の排気口14Bの近傍に設けられる。蒸発器20X、20Yの内部には不図示のコイルが設けられ、このコイルの外側を排気口14Bからの排気エアが流れ、コイルの内側を冷媒の液体が流れるようになっている。これにより、コイル内の冷媒が排気エアから気化熱を奪って蒸発するので、排気エアを冷却することができる。
凝縮器22は、蒸発器20X、20Yで気化した冷媒を冷却して凝縮させる装置であり、本実施の形態では冷却塔が使用される。凝縮器22(以下、冷却塔22ともいう)は、蒸発器20Yよりも高所、たとえば建屋の屋上に設けられる。冷却塔22の上端と側面には開口が形成され、内部にはファン28が設けられる。このファン28を駆動することによって、側面の開口からエアが吸引され、上昇気流となって上端の開口から排気される。また、冷却塔22の内部には、コイル30が設けられ、このコイル30の内部を冷媒が流れるようになっている。コイル30の上方には、散水管32が設けられ、冷却塔22の下部に貯留されている水が散水用ポンプ34によって散水管32に送られ、散水管32から散水される。上記の如く構成された冷却塔22では、ファン28による上昇気流と散水管32による散水とによって、コイル30内の冷媒が冷却され、冷媒が液化される。なお、凝縮器22の構成は冷却塔に限定するものではなく、冷凍機を利用したもの等を使用してもよい。
蒸発器20X、20Yと凝縮器22は、液配管24(分岐管24X、24Yを含む)とガス配管26(分岐管26X、26Yを含む)によって接続される。ガス配管26の上端は凝縮器22内のコイル30に接続されており、ガス配管26の下端は、分岐管26X、26Yに分岐され、その分岐管26X、26Yが蒸発器20X、20Yのコイルに接続されている。一方、液配管24の上端は、凝縮器22のコイル30に接続されており、液配管の下端は、分岐管24X、24Yに分岐され、その分岐管24X、24Yが蒸発器20X、20Yのコイルに接続されている。したがって、各蒸発器20X、20Yで気化された冷媒の気体はガス配管26を通って凝縮器22に自然に送られ、この凝縮器22で液化された後、液化された冷媒は液配管24を通って蒸発器20X、20Yに自然に流下される。これにより、冷媒の自然循環が行われる。
循環する冷媒としては、フロン、あるいは代替フロンとしてのHFC(ハイドロフロロカーボン)等を使用することができる。また、大気圧よりも低い圧力で使用するならば、水を使用することも可能である。
ところで、液配管24には、バッファタンク36が設けられている。バッファタンク36は、冷媒の自然循環を妨げないように、蒸発器20Yよりも高所で、且つ、凝縮器22よりも低所に設けられる。また、前述した液配管24の分岐管24X、24Yは、その上端がバッファタンク36の下部(好ましくは底面)に接続される。これにより、凝縮器22内で液化された冷媒の液体は自然にバッファタンク36に貯留され、このバッファタンク36から自然に分岐管24X、24Yに流れ、蒸発器20X、20Yに送液される。
分岐管24X、24Yにはそれぞれ、バルブ38X、38Yが設けられる。バルブ38X、38Yはそれぞれ、蒸発器20X、20Yよりも高所に配置されており、このバルブ38X、38Yの開度を調節することによって、(冷媒の送液の開始、停止も含めて)分岐管24X、24Yを流れる冷媒の流量が調節される。したがって、バルブ38X、38Yの開度を調節することによって、その下側の分岐管24X、24Y内に形成される液柱の大きさ(すなわち液面の高さ)が調節される。そして、液柱の大きさを調節することによって、蒸発器20X、20Yに供給される冷媒の圧力が制御される。
また、分岐管24X、24Yにはそれぞれ、差圧センサ40X、40Yが設けられる。差圧センサ40X、40Yは、バルブ38X、38Yよりも下流側(すなわち下方)に設けられており、分岐管24X、24Y内の特定の二点の差圧を測定できるようになっている。なお、差圧センサ40X、40Yは、分岐管24X、24Y内の液柱の大きさを測定するのに適した位置として、分岐管24X、24Yの最も下側の位置と、バルブ38X、38Yの近傍の位置とで差圧を測定することが好ましい。
差圧センサ40X、40Yはそれぞれ制御装置42X、42Yに電気的に接続され、制御装置42X、42Yはそれぞれバルブ38X、38Yに接続されている。制御装置42X、42Yは、差圧センサ40X、40Yの測定値に基づいてバルブ38X、38Yの開度を調節し、差圧センサ40X、40Yの測定値が予め入力された設定値(または設定範囲)になるようにバルブ38X、38Yの開度を調節する。たとえば、差圧センサ40X、40Yの測定値が設定値よりも小さい場合はバルブ38X、38Yの開度を大きくし、冷媒の液柱が大きくなるように制御する。逆に差圧センサ40X、40Yの測定値が設定値よりも大きい場合はバルブ38X、38Yの開度を小さくし、冷媒の液柱が小さくなるように制御する。これにより、分岐管24X、24Yの内部に所望の大きさの液柱を形成することができ、蒸発器20X、20Yに供給される冷媒の圧力を所望の圧力に制御することができる。なお、蒸発器20X、20Yで同じ冷却性能を得たい場合は、制御装置42X、42Yに同じ設定値を入力すればよい。
次に上記の如く構成された空調システム10の作用について図2を用いて説明する。図2は比較例の空調システムであり、その液配管24には図1のバッファタンク36、バルブ38X、38Y、差圧センサ40X、40Yがなく、液配管24の分岐管24X、24Yがそのまま蒸発器20X、20Yに接続されている。図2の空調システムでは、上層階の蒸発器20Yに合わせて液配管24内に冷媒の液柱を形成する必要がある。このため、下層階の蒸発器20Xでは、供給される冷媒の圧力が過大になり、冷媒の蒸発温度が高くなっている。したがって、蒸発器20Xでは、冷媒が蒸発しにくく、冷却性能が低下している。
これに対して、図1の空調システム10は、液配管24の分岐管24X、24Yごとに冷媒の液柱を形成し、その液柱の大きさをそれぞれ制御している。すなわち、図1の空調システム10は、分岐管24X、24Yにそれぞれバルブ38X、38Yと差圧センサ40X、40Yが設けられるとともに、差圧センサ40X、40Yの測定値に基づいてバルブ38X、38Yが制御装置42X、42Yによって調節される。差圧センサ40X、40Yで測定された分岐管24X、24Y内の差圧から、分岐管24X、24Y内に形成される冷媒の液柱の大きさが分かるので、差圧センサ40X、40Yの測定値に基づいてバルブ38X、38Yを制御することによって、冷媒の液柱を予め設定された大きさに制御することができる。これにより、蒸発器20X、20Yが異なる高さ位置に配置された場合であっても、全ての蒸発器20X、20Yで十分な冷却性能を発揮することができる。
また、本実施の形態によれば、液配管24にバッファタンク36を設けたので、冷媒の全使用量を減らすことができる。すなわち、バッファタンク36がない場合には、液配管24の略全体に冷媒を充填する必要があるが、バッファタンク36を設けることによって、バッファタンク36よりも上側の液配管24には冷媒を充填する必要がないので、冷媒の全使用量を減らすことができる。
なお、上述した第1の実施形態において、分岐管24X、24Yの上部にガス抜き管を接続し、冷媒の液柱が形成されやすく構成するとよい。すなわち、図3に示すように、分岐管24X、24Yの上部で、バルブ38X、38Yのすぐ下流側(下側)となる位置に、ガス抜き管44X、44Yの下端を接続する。そして、ガス抜き管44X、44Yの上端をバッファタンク36の上部に接続する。これにより、バルブ38X、38Yを開いて冷媒を流下させた際に、分岐管24X、24Y内のガスがバッファタンク36に送られるので、分岐管24X、24Yの内部に冷媒の液柱が形成されやすくなる。したがって、分岐管24X、24Yが細い場合でも液柱を形成することができるので、分岐管24X、24Yを細径化して冷媒の使用量を減らすことが可能となる。
(第2の実施の形態)
図4は、第2の実施形態の空調システム50を示す概念図である。同図に示す空調システム50は、図1に示した第1の実施形態の空調システム10と比較して、分岐管24X、24Yに図1の差圧センサ40X、40Yがなく、代わりにタンク52X、52Yと、その液位を測定する液面センサ54X、54Yを備えている。すなわち、図4の空調システム50は、分岐管24X、24Yにそれぞれタンク52X、52Yが設けられ、冷媒を一時的に貯留できるようになっている。タンク52X、52Yはそれぞれ、バルブ38X、38Yの下流側(下側)で、且つ、蒸発器20X、20Yよりも高所に配置されている。これにより、タンク52X、52Yの下流側の分岐管24X、24Yには、冷媒の液体が充填される。
タンク52X、52Yにはそれぞれ、液面センサ54X、54Yが設けられており、この液面センサ54X、54Yによってタンク52X、52Yの液面レベルが測定される。液面センサ54X、54Yはそれぞれバルブ38Xの制御装置42X、バルブ38Yの制御装置42Yに接続される。制御装置42X、42Yは、液面センサ54X、54Yの測定値が、予め入力された設定値(または設定範囲)になるようにバルブ38X、38Yの開度を調節する。たとえば、液面センサ54X、54Yの測定値が設定値よりも小さい場合はバルブ38X、38Yの開度を大きくし、タンク52X、52Y内の液面レベルが大きくなるように制御する。逆に液面センサ54X、54Yの測定値が設定値よりも大きい場合はバルブ38X、38Yの開度を小さくし、タンク52X、52Y内の液面レベルが小さくなるように制御する。これにより、タンク52X、52Yの液面レベルを所望の値に制御することができる。タンク52X、52Yの液面レベルは、冷媒の液柱の大きさに相当するので、蒸発器20X、20Yに供給される冷媒の圧力を所望の圧力に制御することができる。したがって、下層階の蒸発器20Xにも適切な圧力の冷媒を供給することができるので、蒸発器20Xの冷却性能を向上させることができる。
このように第2の実施形態によれば、バルブ38X、38Yによってタンク52X、52Yの液面レベル(すなわち液柱の大きさ)を調節するようにしたので、蒸発器20X、20Yが異なる高さ位置に配置された場合であっても、全ての蒸発器20X、20Yで十分な冷却性能を発揮することができる。
なお、上述した第1、第2の実施形態は、蒸発器20X、20Yを二つの階に設けたが、階数はこれに限定するものではなく三階以上であってもよい。また、複数の蒸発器20X、20Yを同じ階で異なる高さ位置に設置してもよい。
また、上述した実施形態は、バッファタンク36を設けた例であるが、バッファタンク36のない態様も可能である。
本発明の空調システムの第1の実施の形態を説明する概念図 比較例の空調システムを示す概念図 図1と異なる構成の空調システムを示す概念図 本発明の空調システムの第2の実施の形態を説明する概念図
符号の説明
10、50…空調システム、12X、12Y…サーバルーム、14…サーバ、16…サーバラック、18X、18Y…床下チャンバ、20X、20Y…蒸発器、22…凝縮器、24…液配管、24X、24Y…分岐管、26…ガス配管、26X、26Y…分岐管、28…ファン、30…コイル、32…散水管、34…散水用ポンプ、36…バッファタンク、38…バルブ、40…差圧センサ、42…制御装置、44X、44Y…ガス抜き管、52X、52Y…タンク、54X、54Y…液面センサ

Claims (3)

  1. 異なる高さ位置に複数設けられ、冷媒を気化させる複数の蒸発器と、前記複数の蒸発器よりも高所に配置され、前記気化された冷媒を液化させる凝縮器とを備え、前記複数の蒸発器で気化された冷媒の気体がガス配管によって前記凝縮器に送られ、該凝縮器で液化された冷媒の液体が液配管によって分岐されて前記蒸発器に送られることによって冷媒が自然循環する空調システムにおいて、
    前記液配管の分岐管で、該分岐管が接続される蒸発器よりも高所に設けられ、前記冷媒の流量を調節するバルブと、
    前記バルブよりも下側の前記分岐管内に形成される冷媒の液柱の大きさを前記各分岐管内の差圧を測定することによって求める測定手段と、
    前記測定手段の測定結果に応じて前記バルブを制御するバルブ制御手段と、
    前記液配管に設けられ、前記複数の蒸発器よりも高所で、且つ、前記凝縮器よりも低所に、前記凝縮器で液化された冷媒を貯留すると共に前記各分岐管に接続されるバッファタンクと、
    前記バッファタンクの上部と前記各分岐管の前記バルブ下流側との間で接続されるガス抜き管と、を備えたことを特徴とする空調システム。
  2. 前記測定手段の代わりに、前記バルブよりも下側の分岐管に設けられた冷媒の貯留タンク内の液面高さを測定することによって、前記液柱の大きさを求める測定手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の空調システム。
  3. 異なる高さ位置に設けられた複数の蒸発器で冷媒が気化され、該気化された冷媒がガス配管を介して前記蒸発器よりも高所の凝縮器に送られ、該凝縮器で液化された冷媒が液配管によって分岐されて前記複数の蒸発器に送られることによって前記冷媒が自然循環する空調システムの運転方法において、
    前記液配管の各分岐管で、該各分岐管が接続される蒸発器よりも高所に設けられ、前記冷媒の流量を調節するバルブと、
    前記バルブよりも下側の前記各分岐管内に形成される冷媒の液柱の大きさを前記各分岐管内の差圧を測定することによって求める測定手段と、
    前記測定手段の測定結果に応じて前記バルブを制御するバルブ制御手段と、
    前記液配管に設けられ、前記複数の蒸発器よりも高所で、且つ、前記凝縮器よりも低所に、前記凝縮器で液化された冷媒を貯留すると共に前記各分岐管に接続されるバッファタンクと、
    前記バッファタンクの上部と前記各分岐管の前記バルブ下流側との間で接続されるガス抜き管と、を備え、
    前記バルブを制御して前記各分岐管に形成される液柱の大きさを調節することによって、前記複数の蒸発器に供給される冷媒の圧力を制御すると共に、該制御において前記バッファタンクから前記各分岐管に冷媒を流下させた際に前記各分岐管内のガスが前記ガス抜き管を介して前記バッファタンクに送られることを特徴とする空調システムの運転方法。
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