JP2009214883A - 自動二輪車 - Google Patents
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Abstract
することができる自動二輪車を提供する。
【解決手段】前輪9と後輪14の間にエンジンEが配置され、エンジンEの上方に、空気
供給系または燃料供給系のケース体15が配置され、ケース体15に走行風Aをエンジン
Eに向ける導風面27が形成されている。導風面27は車体左右方向の中央部27aが両
側部27bよりも後退した曲面により形成されている。
【選択図】図1
Description
ものである。
要がある。特に、シリンダ軸心が前方へ向けてほぼ水平に配置される前向きの空冷式エン
ジンを備えたもの(特許文献1参照)では、エンジンの前面投影面積、つまり走行風が当
たる面積が小さくなることから、必要な冷却性能を得ることが難しくなる。
、そのような部材を追加すると、部品点数の増加や構造の複雑化を招く。
ができる自動二輪車を提供することを目的とする。
配置され、前記エンジンの上方に、空気供給系または燃料供給系のケース体が配置され、
前記ケース体に走行風を前記エンジンに向ける導風面が形成されている。前記ケース体は
、例えばエアクリーナにおけるクリーナエレメントを収納するケースまたは燃料タンクで
ある。
ケース体に形成した導風面により、走行風を案内しながら下方のエンジンに向け導いて、
その走行風でエンジンを冷却するので、既存の空気供給系または燃料供給系におけるケー
ス体に導風面を形状するだけであるから、部品点数の増加を招くことなく、エンジンの冷
却効果を増大させることができる。
り形成されていることが好ましい。これにより、走行風が、導風面から左右方向に逃げる
のが抑制されて、導風面により効果的に案内させることができる。
導風面が前記メインフレームの下側に位置していることが好ましい。これにより、走行風
が、メインフレームにより妨げられることなく円滑に導風面に達する。
ューブの間の空間に臨んでおり、前記フロントフォークに、水平断面形状が前方または後
方に向かって先細り状である整流部が設けられていることが好ましい。一般に、フロント
フォークは円形状の断面形状を持つから、走行風がフロントフォークの表面から剥離して
、フロントフォークの後方近傍に逆流領域を形成するので、それだけ導風面に達する走行
風の風量が少なくなる。これに対し、前記構成によれば、先細り状の整流部により、走行
風の剥離による逆流が抑制されるので、フロントフォークの左右両チューブの間の空間を
通って導風面に当たる走行風の風量が増大し、その結果、導風面に案内されてエンジンに
導かれる走行風の風量も増大して、エンジンの冷却効果がさらに増大する。
両チューブの間の空間に臨んでおり、前記前輪の少なくとも上方を覆うフロントフェンダ
に、上方に突出して前後方向に延びる左右一対の走行風規制突部が形成されていることが
好ましい。これにより、フロントフェンダの上方を通過する走行風は、左右一対の走行風
規制突部の間を通るように案内されながら、フロントフォークの左右両チューブの間の空
間を通って導風面に導かれる。
ーブの連結部分の前方に、この連結部分を保護するフォークガードが配置され、前記フォ
ークガードに、水平断面形状が前方に向かって先細り状である整流部が形成され、前記前
輪の少なくとも上方を覆うフロントフェンダに、左右一対の前記フォークガードの前方に
位置し上方に突出して前後方向に延びる左右一対の走行風規制突部が形成されていること
が好ましい。これにより、フロントフェンダの上方を通過する走行風は、左右一対の走行
風規制突部に案内されて左右一対の前記フォークガードの間に導かれたのち、両フォーク
ガードの整流部により逆流の発生を抑制されて後方の導風面に導かれるから、走行風がフ
ロントフェンダから導風面まで効果的に案内される結果、導風面に達する走行風の風量、
つまりエンジンに導かれる走行風の風量が一層増大して、エンジンの冷却性能が向上する
。しかも、既存のフロントフェンダおよびフォークガードをそれぞれ、左右一対の走行風
規制突部および整流部を有する形状に変更するだけであるから、部品点数の増加を防ぐこ
とができる。
に導風面を形成することができる。エアクリーナのケースは比較的広い外壁面を有する形
状にできるので、このケースの前面に広い導風面を容易に形成することができる。
装置を配置するのが好ましい。これにより、エアクリーナに強い走行風が当たっても、エ
アクリーナの後方の燃料供給装置には走行風が直接当たることが防がれるので、走行風と
の衝突により生じる不安定な圧力変動によって燃料の供給不良が発生するのを防止できる
。
ースができるから、この大きなスペースに前記導風面を持つケース体を配置することで、
前方投影面積の小さい前向きのエンジンに走行風を効果的に導くことができる。ここで、
「前向きのエンジン」とは、シリンダ軸心が、左右方向に延びるエンジン回転軸心から前
方へ向かって、水平方向±45°以下、好ましくは±30°以下、さらに好ましくは±1
5°以下の角度で延びていることをいう。
て導くガイド面が形成されていることが好ましい。これにより、前記ガイド面で案内され
た走行風によってエンジンの下部を効果的に冷却できるとともに、ケース体の導風面から
下方のエンジンに向かう走行風がエンジンの下側へ吹き抜けるのを、前記下方のガイド面
によって案内される走行風により防止して、エンジンの上部および側部を有効に冷却する
ことができる。
系のケース体に導風面を形成して、その導風面により走行風を下方のエンジンに向けるの
で、既存の空気供給系または燃料供給系におけるケース体に導風面を形成するだけである
から、部品点数の増加を招くことなく、エンジンの冷却効果を増大させることができる。
本発明は、特に、空冷効果が低くなりやすい前向き空冷エンジンに効果的に適用される。
図1は本発明の一実施形態に係るモペッド型の自動二輪車を示す側面図である。同図に
おいて、車体フレームFRの前半部を構成する後ろ下がりのメインフレーム1の前端部に
ヘッドパイプ2が取り付けられ、このヘッドパイプ2に回動自在に挿通されたステアリン
グシャフト(図示せず)を介してアッパブラケット4およびロワブラケット7が取り付け
られ、これらアッパブラケット4およびロワブラケット7にフロントフォーク8が支持さ
れ、これによって、フロントフォーク8がヘッドパイプ2に操向回動自在に支持されてい
る。フロントフォーク8の下端部に前輪9が支持されている。また、フロントフォーク8
の上端部のアッパブラケット4にはハンドル10が取り付けられている。
イングアームブラケット11に、スイングアーム12が、前端部のピポット軸13を介し
て上下揺動自在に支持されている。このスイングアーム12の後端部に後輪14が支持さ
れている。前輪9と後輪14の間であって、メインフレーム1における中央下部には、エ
ンジンEが支持されている。このエンジンEは、シリンダ軸心がエンジン回転軸心から車
体の前方に向かってほぼ水平方向に延びている前向きのものである。前記メインフレーム
1の後部に連結されたリヤフレーム17が車体フレームFRの後半部を構成しており、こ
のリヤフレーム17にシート18が支持されている。メインフレーム1の上側でハンドル
10とシート18との間に燃料タンク19が配置されている。フロントフォーク8の上端
部分にはヘッドランプユニット20が取り付けられている。
ーム1との間にできるスペースに、空気供給系の一部を構成するエアクリーナACのケー
ス(以下、「クリーナケース」という。)15が、前面部を斜め下方に向けた姿勢、つま
り、前面部の下部分が前面部の上部分よりも後方斜め下方に偏位するよう傾けた姿勢で配
置されている。このクリーナケース15の後方に燃料供給装置であるキャブレタ16が配
置され、クリーナケース15とエンジンEとの間に接続されている。前記燃料タンク19
は、クリーナケース15の後方斜め上方に配置され、キャブレタ16とともに燃料供給系
の一部を構成している。クリーナケース15および燃料タンク19はメインフレーム1に
取り付けられて、それぞれメインフレーム1の下側と上側に位置し、クリーナケース15
の前端15pが燃料タンク19の前端19pよりも前方に位置している。
に嵌合して連結した左右一対のフォーク片80を有しており、両チューブ21,22の連
結部分に塵埃などが侵入するのを防止するフォークガード23が、アウタチューブ22の
上端部に嵌め込み固定されている。また、アウタチューブ22には、前輪9の上方を覆う
フロントフェンダ24が取り付けられている。
1とシート18との間に凹所を形成するステップスルーカバー42、エアクリーナACの
クリーナケース15の上部とエンジンEのシリンダECおよびシリンダヘッドEHの下部
および側部の一部分を下方および側部から覆うロワカウリング43が取り付けられている
。この実施形態では、ロワカウリング43は、クリーナケース15の前面部が車体前方に
向けて露出するように形成される。言い換えると、本実施形態の自動二輪車は、クリーナ
ケース15の前面部を車体前方の空間に向けて開放する開放部分を備えている。
には、走行風AをエンジンEに導くための導風面27が形成されている。この導風面27
に、車体左右方向に延びる細長い複数の凹部28が、外観向上と、導風面27を形成する
後述のケースカバー15b(図4)の補強を目的として形成されている。
フォークガード23の前方に位置して上方に突出した一対の走行規制突部29が形成され
ている。クリーナケース15の導風面27の上端部27uとその近傍を含む上部は、正面
視でフロントフォーク8の左右一対のインナチューブ21,21間の空間に臨んでいる。
前記一対の走行規制突部29は、図2に示すように、フロントフェンダ24の両側部に沿
って前後方向に延びている。
面図である。図4(a)の平面図に示すように、クリーナケース15はケース本体15a
の前面にケースカバー15bを連結したもので、内部に除塵用のクリーナエレメント(図
示せず)を収納している。ケースカバー15bの前面に導風面27が形成されている。ケ
ース本体15aとケースカバー15bが前後入れ代わっている場合は、ケース本体15a
の前面に導風面27が形成される。この導風面27は、水平断面形状が車体左右方向の中
央部27aが両側部27bよりも後方へ後退したほぼ円弧状の横断面を有する湾曲面に形
成されている。中央部27aは側方視ではほぼ直線状である。これにより、走行風が、導
風面27から左右方向に逃げるのが抑制されて、凹状である導風面27により効果的に案
内されながら、エンジンEに向けて導入される。
W1から徐々に大きくなって、上下方向中央部付近で最も大きな第2幅寸法W2を有し、
下端部27dが第1幅寸法W1よりも大きく、第2幅寸法W2よりも小さい第3幅寸法W
3を有する形状になっている。図3に示すように、シリンダヘッドEHのヘッド幅寸法W
Eに対し、図4(b)に示す導風面27の最大幅(例えばW2)がヘッド幅寸法WEより
も大きくなっていることが好ましい。また、導風面27の最小幅(例えばW1)がヘッド
幅寸法WEよりも大きくなっていることが好ましい。前記第1〜第3幅寸法W1,W2,
W3は、ヘッド幅寸法WEより小さくてもよい。
吸込口30が開口しており、この空気吸込口30に、クリーナケース15の後方からクリ
ーナケース15内に空気を取り入れる吸入ダクト31が取り付けられて、その入口31a
が下方を向いている。クリーナケース15の右方の下端近傍箇所に、キャブレタ16に空
気を送るための空気供給口32が開口している。
して配置されている。クリーナケース15は、上端部および下端近傍部からそれぞれ後方
へ突出した取付フランジ35,36により、メインフレーム1(図1)に取り付けられて
いる。
PLをまたいで車体の両側方に延びており、その両側部27bが左右方向中心面PLより
も左側寄りおよび右側寄りにそれぞれ位置している。この実施形態では、導風面27は、
車体の左右方向中心面PLに対して対称に形成されており、左右方向中央部27aが車体
の左右方向中心面PL上に位置している。また、図3のエンジンEのシリンダ軸線も、車
体の左右方向中心面PL上に位置している。したがって、図4(b)の導風面27の左右
方向中央部27a付近を通過した走行風を、エンジンEの左右方向中心部付近に導くこと
ができる。
下がりのメインフレーム1の下側かつ前方側に位置し、その上端部27uがフロントフェ
ンダ24よりも上方に位置し、下端部27dが、エンジンEの前端部となるシリンダヘッ
ドEHの上方でかつ、前方に配置される。また、導風面27の左右方向中央部27aを通
り、導風面27に沿って下方に延びる直線の延長線L上に、シリンダヘッドEHが位置す
る。これにより、導風面27によって案内された走行風AをシリンダヘッドEHに効率よ
く導くことができる。
位するように傾斜している。水平面と導風面27とがなす角度θは、0°を越えて90°
未満、好ましくは15°以上75°以下、さらに好ましくは30°以上65°以下に設定
される。この実施形態では、傾斜角度θは、約60°に設定されている。
。このフォークガード23は、例えば樹脂製であり、図5(c)に示すように、リング状
の取付部34に、上方へ向けて延びる整流部37が一体形成により設けられている。取付
部34は図1のフロントフォーク8のアウタチューブ22に圧入により固定されている。
図5(a)に示すように、整流部37は、前方に向かって先細り状の水平断面形状を有し
ており、図5(b)に示すように、下部の中央部は、正面視でほぼ三角形状の傾斜壁37
aとなって、取付部34に連なっている。整流部37は、フロントフォーク8のインナチ
ューブ21とアウタチューブ22との連結部分に塵埃などが侵入するのを防止するフォー
クガード本来の機能も兼ね備えている。図5(b)に示す整流部47の後縁37bの左右
方向幅寸法W37は、下側の根元部から上側の先端部にかけて徐々に小さくなっており、
最大である根元部の幅寸法W37は、図5(a)に示すインナチューブ21の外径D21
よりも小さく設定されている。
図6(a)に示す比較例のフォークガード60は、フロントフォーク8のフォーク片80
とほぼ同心の円弧状になっており、走行風AXがフォークガード60の円弧状の外面に沿
って流れ、フォーク片80の後方へ流れる際に、フォークガード60の後端部で剥離して
フォーク片80の後方領域に負圧が生じるので、その負圧によってフォークガード60を
通過した走行風Axの一部が前方へ向けて逆流し、渦を形成する。そのために、比較例の
フォークガード60では走行風AXが円滑に後方へ流れるのが妨げられてしまう。
、前方に向かって先細り状であり、後端部は、その車体左右方向の寸法がインナチューブ
21の外径とほぼ同一、つまり、インナチューブ21の側方へ大きくはみ出さない寸法に
設定されている。したがって、走行風Aは、実線で示すように、先細り状の整流部37に
続いてインナチューブ21の外面に沿って流れ、比較例に比べて、後方に大きな逆流領域
を形成するのが防がれて、円滑に後方へ流れる。
の幅方向両端部に形成された左右一対の走行風規制突部29は、左右のフォークガード2
3の整流部37における先細り状の先端部にほぼ合致した左右方向位置にそれぞれ配置さ
れている。これにより、フロントフェンダ24の上方を通過する走行風は、左右一対の走
行風規制突部29,29の間を通るように案内されながら、左右のフォークガード23の
各整流部37における車体中央側の側面37bに沿ってフロントフォーク8の左右のイン
ナチューブ21,21の間の空間Sを通るように流れたのち、図2に示すエアクリーナA
Cのクリーナケース15の導風面27に導かれる。
通過した走行風Aは、クリーナケース15に形成された前方斜め下向きの導風面27に当
たって案内されながら、後方斜め下向きに流れてエンジンEに達する。前向きのエンジン
Eは、前面投影面積が小さく、かつ下方に配置されているために前輪9の後ろに隠れる形
となって冷却風量が少なくなり易いが、上記のように、エンジンEの前面投影面以外の部
分を通る走行風Aを導風面27で案内して効率的にエンジンEに導くことにより、前向き
のエンジンEに対する冷却性能を向上させることができる。
フロントフェンダ24の左右一対の走行風規制突部29,29の間を通過させるように案
内し、さらに、一対のフォークガード23の整流部37により逆流を防止しながら、図1
に示す導風面27に円滑に導いているので、エンジンEを冷却する走行風Aの風量をさら
に増大させることができる。
ガイド面44が形成されている。このガイド面44の少なくとも一部(この実施形態では
全部)は、シリンダヘッドEHの下方でかつ前方に配置される。ガイド面44は、前端部
44aから後端部44bに進むにつれて上方に傾斜する、後ろ上がりとなっている。ガイ
ド面44の前端部44aは、導風面27の下端部27dよりも、前方に配置されている。
また、シリンダヘッドEHは、導風面27と、ガイド面44との間に配置されている。ガ
イド面44とエンジンEとの間には、上下方向の隙間が形成されている。これにより、ガ
イド面44で案内された走行風A1によってエンジンEの下部をさらに効果的に冷却でき
るとともに、導風面27から下方のエンジンに導かれた走行風AがエンジンEの下側へ吹
き抜けるのを、ガイド面44によって斜め後方上方に案内される走行風A1により防止し
て、導風面27からの走行風AによってエンジンEの上部および側部をも有効に冷却する
ことができる。
が上方へ突出した凹部形状に形成される。ガイド面44は、図3から明らかなとおり、車
体の左右方向中心面PLに対して左右対称形であり、その左右方向の幅寸法W44はシリ
ンダヘッドEHのヘッド幅寸法WEよりも大きく、したがって、ガイド面44の両側部4
4dはそれぞれ、シリンダヘッドEHの両側部よりも車体外側方に位置している。このよ
うにガイド面44が凹部形状に形成されることで、図1に示す導風面27からガイド面4
4に導かれた走行風Aが左右方向に漏れることを防いで、この走行風AをエンジンEに沿
って後方に案内することができる。また側面視において、シリンダヘッドEHは、ガイド
面44の両側部から部分的に露出することで、走行方向に交差する方向に流れる横風を、
シリンダヘッドEHに衝突させることができ、横風による冷却効果を発揮させることがで
きる。
けられており、クリーナケース15の背面側は、走行風Aが直接当たらないので、吸入ダ
クト31の入口31a付近の空気の流れが常に安定する。したがって、エアクリーナAC
に安定して空気を吸入することができる。また、図1に示したように、燃料供給装置であ
るキャブレタ16は、クリーナケース15の後方に配置されているので、クリーナケース
15によって、キャブレタ16に走行風Aが直接当たるのを防いで、走行風Aにより生じ
る不安定な圧力変動によって、燃料の供給が不安定化するのを防止できる。
端部27uの第1幅寸法W1および上下方向中央部よりも下方寄りの箇所の最も大きな第
2幅寸法W2が、図3のシリンダヘッドEHのヘッド幅寸法WEよりも大きくなっている
ので、シリンダヘッドEHの全体に走行風を吹き付けさせて、効果的に冷却することがで
きる。さらに、図1に示す導風面27の上端部27uがフロントフェンダ24よりも上方
に位置しているとともに、後ろ下がりに傾斜したメインフレーム1の下側でかつ前方側に
導風面27が位置しているので、走行風Aの一部は、フロントフェンダ24およびメイン
フレーム1に衝突せずに円滑に導風面27に達する。
風面27、走行風規制突部29および整流部37はそれぞれ、既存の構成要素であるエア
クリーナACのクリーナケース15、フロントフェンダ24およびフォークガード23に
形成したものであって、クリーナケース15、フロントフェンダ24およびフォークガー
ド23の各々の形状を変更するだけで得られるから、部品点数の増加を招くことなく、エ
ンジンEの冷却効果を増大させることができる。
クリーナACのクリーナケース15の前面に形成したが、クリーナケース15と燃料タン
ク19の位置を上下入れ替えて、下側に位置する燃料タンク19の前面に、導風面を形成
してもよい。また、導風面27の水平断面形状は、湾曲形状以外に形成されてもよい。た
とえば、図4(a)に示す導風面27のうち、両側部27bが中央部27aに対して,9
0度屈曲して突出するようなコの字状に形成されていてもよい。
、後方に向かって先細り状の整流部40を持つ整流体をフォーク片80に取り付けるか、
またはフォーク片80自体の形状によって整流部40を形成することによっても、フォー
ク片80の後方における走行風Aの逆流を抑制して、円滑な走行風Aの流れを得ることが
できる。また、図1のロワカウリング43のガイド面44に代えて、別部材のガイド体を
エンジンEの下方に配置してもよい。
部29に加えて、後側にも同様な形状の走行風規制突部を形成することができる。また、
この走行風規制突部は、クリーナケース15の導風面27に走行風Aを導く位置にあれば
よく、したがって、フロントフォーク8に対応する位置以外に形成されていてもよい。
イプなど、他の種々のタイプの自動二輪車にも適用できる。また、本発明は、空冷エンジ
ンEに好適に用いられるが、水冷エンジンにも適用可能である。エンジンEは前向きに限
られず、通常の、シリンダ軸が前方斜め上方に向くエンジンであってもよい。
り、そのようなものも本発明の範囲内に含まれる。
2 ヘッドパイプ
8 フロントフォーク
9 前輪
14 後輪
15 クリーナケース(ケース体)
19 燃料タンク(燃料供給系)
21 インナチューブ
22 アウタチューブ
23 フォークガード
24 フロントフェンダ
27 導風面
27a 導風面の左右方向中央部
27b 導風面の側部
29 走行風規制突部
37,40 整流部
44 ガイド面
AC エアクリーナ(空気供給系)
E エンジン
A 走行風
Claims (10)
- 前輪と後輪の間にエンジンが配置され、
前記エンジンの上方に、空気供給系または燃料供給系のケース体が配置され、
前記ケース体に走行風を前記エンジンに向ける導風面が形成されている、
自動二輪車。 - 請求項1において、前記導風面は車体左右方向の中央部が両側部よりも後退した曲面に
より形成されている自動二輪車。 - 請求項1または2において、メインフレームがヘッドパイプから後方へ後ろ下がりに傾
斜し、前記導風面が前記メインフレームの下側に位置している自動二輪車。 - 請求項1から3のいずれか一項において、前記導風面の少なくとも一部が正面視でフロ
ントフォークの左右両チューブの間の空間に臨んでおり、前記フロントフォークに、水平
断面形状が前方または後方に向かって先細り状である整流部が設けられている自動二輪車
。 - 請求項1から4のいずれか一項において、前記導風面の少なくとも一部が正面視で前記
フロントフォークの左右両チューブの間の空間に臨んでおり、前記前輪の少なくとも上方
を覆うフロントフェンダに、上方に突出して前後方向に延びる左右一対の走行風規制突部
が形成されている自動二輪車。 - 請求項1から3のいずれか一項において、前記前輪を支持するフロントフォークのイン
ナチューブとアウタチューブの連結部分の前方に、この連結部分を保護するフォークガー
ドが配置され、
前記フォークガードに、水平断面形状が前方に向かって先細り状である整流部が形成さ
れ、
前記前輪の少なくとも上方を覆うフロントフェンダに、左右一対の前記フォークガード
の前方に位置し、上方に突出して前後方向に延びる左右一対の走行風規制突部が形成され
ている自動二輪車。 - 請求項1から6のいずれか一項において、前記ケース体はエアクリーナのケースであり
、このケースの前面に前記導風面が形成されている自動二輪車。 - 請求項7において、前記エアクリーナのケースの後方に燃料供給装置が配置されている
自動二輪車。 - 請求項1から8のいずれか一項において、前記エンジンは前向きである自動二輪車。
- 請求項9において、前記エンジンの少なくとも下方を覆い、走行風を前記エンジンに向
けて導くガイド面が形成されている自動二輪車。
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