JP2009208369A - 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な液体吐出特性を備えると共に、コストを削減できる液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供する。
【解決手段】液体を吐出するノズル開口21に連通する圧力発生室12と、圧力発生室12に圧力を付与する圧力発生手段と、圧力発生室12に連通するリザーバ100の少なくとも一部を構成するリザーバ部31を有するリザーバ形成基板30とを具備し、リザーバ形成基板30には、リザーバ部31を封止する封止膜32がリザーバ形成基板30に一体的に設けられていると共に、封止膜32を含むリザーバ部31の内壁には耐液体性を有する液体保護膜41が設けられており、封止膜32と封止膜32の表面に設けられた液体保護膜41とが、リザーバ100内の圧力変化を受けて変形するコンプライアンス部40を構成している。
【選択図】図2

Description

本発明は、インクなどの液体を吐出する液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関する。
液体を吐出する液体噴射ヘッドの代表例としては、インクを吐出するインクジェット式記録ヘッドが挙げられる。このインクジェット式記録ヘッドとしては、例えば、ノズルが穿設されたノズルプレートと、ノズルに連通する複数の圧力発生室とこれら複数の圧力発生室に連通してリザーバの一部を構成する連通部とが形成される流路形成基板と、この流路形成基板の一方面側に形成される圧力発生手段である圧電素子と、流路形成基板に接合され連通部と共にリザーバを構成するリザーバ部を有するリザーバ形成基板(保護基板)と、リザーバ形成基板に接合されてリザーバの一方の開口を封止するコンプライアンス基板とを具備するものがある(例えば、特許文献1参照)。
このようなインクジェット式記録ヘッドでは、コンプライアンス基板は、例えば、樹脂材料からなるシート部材(フィルム)とそれを固定する固定板とによって形成されており、リザーバ内の圧力変化に応じてシート部材が変形することでリザーバ内の圧力が一定に保たれ、良好なインク吐出特性が保持されている。
特開2000−296616号公報
しかしながら、特許文献1に示すインクジェット式記録ヘッドのようにリザーバ形成基板上にコンプライアンス基板を接合する構成では、部品点数が多く、また製造工程が煩雑化するため、コストが高くなってしまうという問題がある。
なお、このような問題はインクを吐出するインクジェット式記録ヘッドだけに存在するものではなく、インク以外の液体を吐出する他の液体噴射ヘッドにおいても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、良好な液体吐出特性を備えると共に、コストを削減できる液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、液体を吐出するノズル開口に連通する圧力発生室と、前記圧力発生室に圧力を付与する圧力発生手段と、前記圧力発生室に連通するリザーバの少なくとも一部を構成するリザーバ部を有するリザーバ形成基板とを具備し、前記リザーバ形成基板には、前記リザーバ部を封止する封止膜が当該リザーバ形成基板に一体的に設けられていると共に、前記封止膜を含む前記リザーバ部の内壁には耐液体性を有する液体保護膜が設けられており、前記封止膜と当該封止膜の表面に設けられた前記液体保護膜とが、前記リザーバ内の圧力変化を受けて変形するコンプライアンス部を構成していることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、コンプライアンス部がリザーバ内の圧力変化に応じて変形することにより、良好な液体吐出特性が保持される。さらに、樹脂材料からなるシート部材(フィルム)とそれを固定する固定板とで構成されたコンプライアンス基板を設ける必要が無いので、材料コストを削減できる。
ここで、前記リザーバ形成基板が、シリコン単結晶基板で構成されており、前記封止膜が、前記リザーバ形成基板を構成するシリコン単結晶基板を熱酸化させることで形成された二酸化シリコン層で構成されていることが好ましい。これによれば、製造工程を簡略化することができ、製造コストを削減することができる。
また、前記液体保護膜が、前記リザーバ内に連続的に設けられていることが好ましい。これによれば、コンプライアンス部の破壊を確実に防止できると共に、リザーバ内への液体の侵食を防止することができる。
また、前記液体保護膜が、酸化タンタル、窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム又は二酸化シリコンで構成されていることが好ましい。これによれば、良好な吐出特性を備えると共に、リザーバ部の壁面が供給された液体によって浸食されることが確実に防止される。
また、本発明の他の態様は、上記態様の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、良好な液体吐出特性を備えると共にコストが削減された液体噴射装置を実現できる。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、以下では液体噴射ヘッドの一例として、インク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドを例に挙げて説明する。
図1は、一実施形態に係るインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図である。また、図2(a)は一実施形態に係るインクジェット式記録ヘッドの平面図であり、図2(b)は、そのA−A′断面図である。
図示するように、本実施形態に係るインクジェット式記録ヘッドは、インクが流れる流路が形成される流路形成基板10と、流路形成基板10の一方面側に接合されるリザーバ形成基板30と、流路形成基板10の他方面側に接合されるノズルプレート20とを具備する。流路形成基板10は、結晶面方位が(110)面のシリコン単結晶基板からなり、その一方の面には弾性膜50が形成されている。
また、流路形成基板10には、他方面側から異方性エッチングすることにより、複数の隔壁11によって区画された圧力発生室12がその幅方向(短手方向)に並設されている。また、流路形成基板10の圧力発生室12の長手方向一端部側には、インク供給路13と連通路14とが隔壁11によって区画されている。また、連通路14の一端には、各圧力発生室12の共通のインク室(液体室)となるリザーバ100の一部を構成する連通部15が形成されている。すなわち、流路形成基板10には、圧力発生室12、インク供給路13、連通路14、及び連通部15からなる液体流路16が設けられている。
インク供給路13は、圧力発生室12の長手方向一端部側に連通し、且つ圧力発生室12よりも幅方向の断面積が小さく形成されている。例えば、本実施形態では、インク供給路13は、リザーバ100と各圧力発生室12との間の圧力発生室12側の流路を幅方向に絞ることで、圧力発生室12の幅より小さい幅で形成されており、連通路14から圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を一定に保持している。なお、このように、本実施形態では、流路の幅を片側から絞ることでインク供給路13を形成したが、流路の幅を両側から絞ることでインク供給路を形成してもよい。また、流路の幅を絞るのではなく、厚さ方向から絞ることでインク供給路を形成してもよい。さらに、各連通路14は、インク供給路13の圧力発生室12とは反対側に連通し、インク供給路13の圧力発生室12の短手方向の断面積よりも大きい断面積を有する。本実施形態では、連通路14を圧力発生室12と同じ断面積で形成した。
また液体流路16内には、耐インク性を有する材料からなるインク保護膜41が設けられている。これによりインクによって流路形成基板10が浸食されるのを防止している。耐液体性の保護膜は勿論液体の種類によって材料の変更が可能であるが、インク以外の液体であっても同様に流路形成基板から液体による浸食を防止することを目的としている。なお、本実施形態では、流路形成基板10のノズルプレート20との接合面にもインク保護膜41が設けられているが、この面にはインクが接触しないのでインク保護膜41は設けられていなくても構わない。
また、流路形成基板10の開口面側には、各圧力発生室12のインク供給路13とは反対側の端部近傍に連通するノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が、接着剤や熱溶着フィルム等によって固着されている。なお、ノズルプレート20は、例えば、ガラスセラミックス、シリコン単結晶基板、ステンレス鋼等からなる。
一方、流路形成基板10の開口面とは反対側には、上述したように弾性膜50が形成され、この弾性膜50上には、弾性膜50とは異なる材料からなる絶縁体膜55が積層形成されている。
また、この絶縁体膜55上には、下電極膜60と、圧電体層70と、上電極膜80とからなり、各圧力発生室12に圧力を付与する圧力発生手段となる圧電素子300が形成されている。ここで、圧電素子300は、下電極膜60、圧電体層70及び上電極膜80を含む部分をいう。なお、一般的には、圧電素子300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層70を各圧力発生室12毎にパターニングして構成する。本実施形態では、図示するように、下電極膜60を複数の圧力発生室12に対向する領域に亘って連続して設けることで、複数の圧電素子300の共通電極とし、上電極膜80及び圧電体層70を各圧電素子300毎に切り分けることで、上電極膜80を各圧電素子300の個別電極としている。
また、圧電素子300の個別電極である各上電極膜80には、絶縁体膜55上まで延設されるリード電極90が接続されている。
このような圧電素子300が形成された流路形成基板10上、すなわち、下電極膜60、圧電体層70及び上電極層80の端部近傍上には、リザーバ100の少なくとも一部を構成するリザーバ部31を有するリザーバ形成基板30が接着剤34によって接合されている。
リザーバ形成基板30は、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料、例えば、ガラス、セラミック材料等を用いることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板を用いて形成した。
リザーバ部31は、リザーバ形成基板30を実質的に厚さ方向に貫通して設けられ、流路形成基板10とは反対側の面は封止膜32によって封止されている。またリザーバ部31は、圧力発生室12の並設方向に亘って連続的に形成されており、流路形成基板10の連通部15と連通されて各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ100を構成している。すなわち、本実施形態のリザーバ100は、リザーバ部31と連通部15とで構成されている。
なお、リザーバ100の構成はこれに限定されず、連通部15を圧力発生室12毎に複数に分割して、リザーバ部31のみをリザーバとしてもよい。また、例えば、流路形成基板10に圧力発生室12のみを設け、流路形成基板10とリザーバ形成基板30との間に介在する部材(例えば、弾性膜50、絶縁体膜55等)にリザーバと各圧力発生室12とを連通するインク供給路を設けるようにしてもよい。この場合は、リザーバはリザーバ部31のみで構成される。さらには、リザーバが連通部15のみで構成されていてもよい。この場合は、リザーバと圧力発生室12とが同じ基板に設けられるので、厚さ方向の大きさを小さくできるという効果も奏する。
封止膜32は、リザーバ形成基板30の流路形成基板10側とは反対側の表面に、リザーバ形成基板30と一体的に設けられている。例えば、本実施形態では、封止膜32は、リザーバ形成基板30を熱酸化することによって形成された二酸化シリコン層で構成されている。
このような封止膜32を含むリザーバ部31の内壁には、流路形成基板10の液体流路16内と同様に、耐インク性(耐液体性)を有する材料で形成されたインク保護膜(液体保護膜)41が連続的に設けられている。このようにリザーバ部31内にインク保護膜41を設けることで、インクによってリザーバ部31の壁面が浸食されるのを防止している。さらに、インク保護膜41をリザーバ部31の内壁に連続的に設けることで、コンプライアンス部40の強度も向上している。このようなインク保護膜41の材料は、耐インク性を有する材料であれば特に限定されないが、例えば、酸化タンタル、窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム又は二酸化シリコン等が好適に用いられる。本実施形態では、インク保護膜41の材料として酸化タンタルを用いている。なお、本実施形態ではインクを吐出する構成であるので、液体保護膜が耐インク性を有する材料で形成されている。しかしながら、この液体保護膜は、液体がリザーバ部31の壁面に侵食してしまうのを防止するものである。したがって、液体保護膜を構成する材料は、使用する液体に応じて適宜選択されればよい。
そして本発明では、リザーバ形成基板30の表面に設けられてリザーバ部31を封止する封止膜32と、封止膜32に設けられたインク保護膜41とによって、リザーバ100内の圧力変化を受けて変形するコンプライアンス部40が構成されている。なお封止膜32は、このようにコンプライアンス部40を構成する膜であるため、その厚さは、リザーバ100内の圧力変化に応じて容易に撓み変形することができる程度に薄く形成されている必要がある。このように、コンプライアンス部40を、封止膜32とインク保護膜41とで構成することにより、封止膜32のみで構成するよりも、コンプライアンス部40の強度を向上させることができる。特に、本実施形態のように脆性材料である二酸化シリコンの層で封止膜32を構成する場合、封止膜32のみでコンプライアンス部40を構成すると、封止膜32の大きさや形状、封止膜32に付与される力によってはコンプライアンス部40が破損してしまう虞がある。したがって、封止膜32と、封止膜32の強度不足を補うような補強膜とでコンプライアンス部40を構成することが望ましい。本実施形態は、その補強膜にリザーバ内へのインクの侵食を防止するインク保護膜41を利用している。
また、リザーバ形成基板30の圧電素子300に対向する領域には、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を有する圧電素子保持部33が設けられている。圧電素子保持部33は、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を有していればよく、当該空間は密封されていても、密封されていなくてもよい。
このように形成されたリザーバ形成基板30上には、並設された圧電素子300を駆動するための駆動回路120が固定されている。この駆動回路120としては、例えば、回路基板や半導体集積回路(IC)等を用いることができる。そして、駆動回路120とリード電極90とは、ボンディングワイヤ等の導電性ワイヤからなる接続配線121を介して電気的に接続されている。
このようなインクジェット式記録ヘッドでは、図示しない外部インク供給手段と接続したインク導入孔からインクを取り込み、リザーバ100からノズル開口21に至るまで内部をインクで満たした後、駆動回路120からの記録信号に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの下電極膜60と上電極膜80との間に電圧を印加し、弾性膜50、絶縁体膜55、下電極膜60及び圧電体層70をたわみ変形させることにより、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口21からインク滴が吐出する。
上述したように本発明では、コンプライアンス部40が、リザーバ形成基板30に一体的に形成された封止膜32とインク保護膜41とで構成されており、このコンプライアンス部40がリザーバ100内の圧力変化に応じて変形することにより良好なインク吐出特性が保持される。これにより、従来採用されていた樹脂材料からなるシート部材(フィルム)とそれを固定する固定板とで構成されたコンプライアンス基板を設ける必要が無くなり、材料コストを大幅に削減することができる。また、本発明のインクジェット式記録ヘッドは、以下に説明するようにザーバ形成基板30を製造する際に同時にコンプライアンス部40を形成することができ、製造工程が簡略化される。
以下、リザーバ形成基板30の製造方法の一例を、図3及び図4を参照して説明する。図3及び図4は、本実施形態のリザーバ形成基板の断面図である。
まず、図3(a)に示すように、シリコンウェハからなるリザーバ形成基板30を、約1100℃の拡散炉で熱酸化することにより、その表面に、封止膜32となる二酸化シリコン層35を形成する。この二酸化シリコン層35は、流路形成基板10側の部分が、リザーバ形成基板30をエッチングする際のマスクとして機能する。そして、流路形成基板10とは反対側の部分が、上述したようにコンプライアンス部40の一部を構成する。
次に、図3(b)に示すように、流路形成基板10側の二酸化シリコン層35をパターニングして、リザーバ部31に対応する部分に開口部35aを形成する。この二酸化シリコン層35のパターニングは、例えば、二酸化シリコン層35上にレジストを塗布し、露光及び現像することにより、所定パターンのレジスト膜を形成した後、このレジスト膜をマスクとして二酸化シリコン層35をエッチングするなどして行えばよい。
次に、図3(c)に示すように、リザーバ形成基板30を、開口部35aが形成された二酸化シリコン層35をマスクとして、例えば、KOH等のアルカリ溶液による異方性エッチング等を行うことで所定深さの溝部36を形成する。このハーフエッチングは、溝部36が、リザーバ形成基板30の厚さ方向で途中まで、例えば、半分程度の厚さに達するまでエッチングされるように時間を調整することによって行う。
次に、図4(a)に示すように、リザーバ形成基板30の流路形成基板10側の二酸化シリコン層35を再度パターニングして圧電素子保持部33に対応する部分に開口部35bを形成する。
そして、図4(b)に示すように、二酸化シリコン層35をマスクとして、溝部36が流路形成基板10とは反対側の面に設けられた二酸化シリコン層35に達するまでエッチングすることにより、リザーバ部31及び圧電素子保持部33が同時に形成される。
最後に、図4(c)に示すように、リザーバ形成基板30の流路形成基板10との接合面側に、例えば、CVD法等によってインク保護膜41を形成する。これにより、インク保護膜41がリザーバ部31の内壁に連続的に形成され、同時に封止膜32及びインク保護膜41からなるコンプライアンス部40が形成される。勿論、このインク保護膜41は、リザーバ部31の内壁のみに形成するようにしてもよい。
このように、本発明のインクジェット式記録ヘッドのコンプライアンス部40は、リザーバ形成基板30にリザーバ部31を形成する過程で同時に形成される。つまり、コンプライアンス部40を形成するための工程を必要としない。したがって、製造工程を簡略化することができ、製造コストを削減することができる。
なお、ここではリザーバ形成基板30を一枚のシリコン単結晶基板として説明しているが、リザーバ形成基板30は、実際には、シリコンウェハに複数一体的に形成された後、そのシリコンウェハを分割することによって形成される。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態では、リザーバ形成基板30が、シリコン単結晶基板で構成されていたが、リザーバ形成基板30の材料は、これに限定されるものではない。また、封止膜32は、リザーバ形成基板30に一体的に形成されていればよく、例えば、スパッタリング法、CVD法等で形成されたものであってもよい。何れにしても封止膜が接着剤等を介さずにリザーバ形成基板30に一体的に形成されていればよい。
また、本発明は上述した実施形態の流路構造に限定されるものではない。また上述した実施形態では、圧力発生室12に圧力を付与する圧力発生手段として圧電素子を用いたが、圧力発生手段は特に圧電素子に限定されるものではない。
また、これらのインクジェット式記録ヘッドは、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図5は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
図5に示すように、インクジェット式記録ヘッドを有する記録ヘッドユニット1A及び1Bは、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1A及び1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。そして、駆動モータ6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ3に沿ってプラテン8が設けられている。このプラテン8は図示しない紙送りモータの駆動力により回転できるようになっており、給紙ローラなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8に巻き掛けられて搬送されるようになっている。
また、上述した実施形態では、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッドを挙げて説明したが、本発明は広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドにも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンタ等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(電界放出ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。
一実施形態に係るインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図である。 一実施形態に係るインクジェット式記録ヘッドの平面図及び断面図である。 一実施形態に係るリザーバ形成基板の製造方法を示す断面図である。 一実施形態に係るリザーバ形成基板の製造方法を示す断面図である。 一実施形態に係る記録装置を示す概略図である。
符号の説明
10 流路形成基板、 11 隔壁、 12 圧力発生室、 13 インク供給路、 14 連通路、 15 連通部、 16 液体流路、 20 ノズルプレート、 21 ノズル開口、 30 リザーバ形成基板、 31 リザーバ部、 32 封止膜、 33 圧電素子保持部、 34 接着剤、 35 二酸化シリコン層、 35a,35b 開口部、 36 溝部、 40 コンプライアンス部、 41 インク保護膜、 50 弾性膜、 55 絶縁体膜、 60 下電極膜、 70 圧電体層、 80 上電極膜、 90 リード電極、 100 リザーバ、 120 駆動回路、 121 接続配線、 300 圧電素子

Claims (5)

  1. 液体を吐出するノズル開口に連通する圧力発生室と、前記圧力発生室に圧力を付与する圧力発生手段と、前記圧力発生室に連通するリザーバの少なくとも一部を構成するリザーバ部を有するリザーバ形成基板とを具備し、
    前記リザーバ形成基板には、前記リザーバ部を封止する封止膜が当該リザーバ形成基板に一体的に設けられていると共に、前記封止膜を含む前記リザーバ部の内壁には耐液体性を有する液体保護膜が設けられており、
    前記封止膜と当該封止膜の表面に設けられた前記液体保護膜とが、前記リザーバ内の圧力変化を受けて変形するコンプライアンス部を構成していることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 請求項1に記載の液体噴射ヘッドにおいて、
    前記リザーバ形成基板が、シリコン単結晶基板で構成されており、前記封止膜が、前記リザーバ形成基板を構成するシリコン単結晶基板を熱酸化させることで形成された二酸化シリコン層で構成されていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  3. 請求項1又は2に記載の液体噴射ヘッドにおいて、
    前記液体保護膜が、前記リザーバ内に連続的に設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドにおいて、
    前記液体保護膜が、酸化タンタル、窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム又は二酸化シリコンで構成されていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。
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