JP4614070B2 - 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関し、特に、インク滴を吐出するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を備えたアクチュエータ装置を設けて、インク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置に関する。
インク滴を吐出するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を備えたアクチュエータ装置の駆動によって圧力発生室のインクを加圧してノズル開口からインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッドがあるが、そのアクチュエータ装置として圧電素子を用いた場合には、圧電素子の軸方向に伸長、収縮する縦振動モードの圧電アクチュエータを使用したものと、たわみ振動モードの圧電アクチュエータを使用したものの2種類が実用化されている。そして、たわみ振動モードの圧電アクチュエータを使用したものとしては、例えば、振動板の表面全体に亘って成膜技術により均一な圧電材料層を形成し、この圧電材料層をリソグラフィ法により圧力発生室に対応する形状に切り分けて各圧力発生室毎に独立するように圧電素子を形成したものが知られている。
また、流路形成基板の圧電素子側の面に駆動ICが設けられた保護基板が接合され、保護基板上の駆動ICと圧電素子とが配線を介して電気的に接続された液体噴射ヘッドが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この液体噴射ヘッドでは、駆動IC上にパッドが設けられ各圧電素子から引き出された配線とボンディングワイヤを介して電気的に接続されている。
しかしながら、保護基板にフレキシブルプリント配線板(FPC)からなる外部配線が接続されるため、保護基板上には駆動ICと外部配線とを接続する配線が必要となってコストが増大すると共に、配線の取り回しが必要なことからヘッドが大型化してしまうと共にコストが増大してしまうという問題がある。また、保護基板に外部配線を接続すると、外部配線を接続する領域が必要となり、これによってもヘッドが大型化してしまうという問題がある。
また、外部配線に駆動回路を予め接続し、この駆動回路を流路形成基板の圧電素子側に設けられた接合基板に固定して、圧電素子の個別電極から引き出されたリード電極と駆動回路とをボンディングワイヤを介して電気的に接続したものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献2では、外部配線に予め駆動回路を実装し、駆動回路を接合基板上に固定するものであり、また、各圧電素子の個別電極から引き出した引き出し配線と駆動回路とをワイヤボンディングによって接続しているだけであり、複数の圧電素子に共通する共通電極については言及していない。すなわち、一般的に圧電素子の共通電極には、比較的高圧の電圧が印加されることから、外部配線から駆動回路を介して共通電極に電気的に接続することは行われていない。
特開2004−34293号公報(第7〜9頁、第1〜3図) 特開2003−63000号公報(第5頁、第1〜2図)
本発明はこのような事情に鑑み、ヘッドの小型化及びコストの低減を図ることができる液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、液滴を吐出するノズル開口に連通する圧力発生室が画成される流路形成基板と、該流路形成基板に設けられた振動板を備えたアクチュエータ装置とを具備し、前記流路形成基板の前記アクチュエータ装置側には保護基板が接合されていると共に当該保護基板上には、入力信号から前記アクチュエータ装置を駆動するための駆動信号を生成する駆動回路が設けられており、前記駆動回路には、各アクチュエータ装置の個別電極が電気的に接続され該個別電極に前記駆動信号に従う電圧を印加する個別端子と、外部配線が直接接続され該外部配線を介して前記入力信号が入力される接続端子とが設けられていると共に、前記駆動回路には、複数のアクチュエータ装置に共通する共通電極に電気的に接続される共通端子と、当該共通端子に導通配線を介して接続されると共に外部配線が直接接続される共通接続端子とが設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる第1の態様では、保護基板に外部配線と駆動回路とを接続する配線が不要となり、ヘッドの小型化を図ることができると共にコストを低減することができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記導通配線が前記駆動回路の外面に設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる第2の態様では、導通配線を幅広に形成することができ、導通配線の抵抗が増大するのを防止して、発熱及び断線するのを防止することができる。
本発明の第3の態様は、第1又は2の態様において、前記流路形成基板には、前記圧力発生室が2列設けられていると共に前記駆動回路が前記圧力発生室の各列に対応して並設されており、且つ前記流路形成基板には、前記個別電極から引き出された個別リード電極と前記共通電極から引き出された共通リード電極とが互いに隣接する前記駆動回路の間に引き出され、前記駆動回路の前記個別端子及び前記共通端子が隣接する前記駆動回路側に設けられていると共に、前記接続端子及び前記共通接続端子が隣接する前記駆動回路とは反対側に設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる第3の態様では、保護基板に複数の駆動回路が設けられていても、保護基板に配線が不要となるため、ヘッドの小型化を図ることができると共にコストを低減することができる。
本発明の第4の態様は、第3の態様において、前記接続端子及び前記共通接続端子には、前記外部配線が接続されていると共に、当該外部配線には、前記個別リード電極、前記共通リード電極、前記個別端子及び前記共通端子を露出させる露出孔が設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる第4の態様では、露出孔によって露出された領域で駆動回路と圧電素子とを電気的に接続することができるため、駆動回路と圧電素子とを接続する導電性ワイヤ等の接続配線が外部配線に接触することがなく、接続配線の短絡や断線を防止することができる。
本発明の第5の態様は、第4の態様において、前記外部配線が、複数の駆動回路に跨って接続されていることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる第5の態様では、複数の外部配線が不要となって、外部配線を容易に取り回すことができる。
本発明の第6の態様は、第1〜5の何れかの態様の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる第6の態様では、小型化した液体噴射装置を実現することができる。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図であり、図2は、図1の平面図であり、図3は、図2のA−A′断面図及びB−B′断面図である。
図示するように、流路形成基板10は、本実施形態では面方位(110)のシリコン単結晶基板からなり、その両面には予め熱酸化により形成した二酸化シリコンからなる、厚さ0.5〜2μmの弾性膜50が形成されている。
この流路形成基板10には、その他方面側から異方性エッチングすることにより、複数の隔壁11によって区画された圧力発生室12が幅方向に2列並設され、その長手方向外側には、各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ100の一部を構成する連通部13が形成され、各圧力発生室12の長手方向一端部とそれぞれインク供給路14を介して連通されている。インク供給路14は、圧力発生室12よりも狭い幅で形成されており、連通部13から圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を一定に保持している。
また、流路形成基板10の開口面側には、各圧力発生室12のインク供給路14とは反対側で連通するノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が接着剤や熱溶着フィルム等を介して固着されている。なお、ノズルプレート20は、厚さが例えば、0.01〜1mmで、線膨張係数が300℃以下で、例えば2.5〜4.5[×10-6/℃]であるガラスセラミックス、又は不錆鋼などからなる。ノズルプレート20は、一方の面で流路形成基板10の一面を全面的に覆い、シリコン単結晶基板を衝撃や外力から保護する補強板の役目も果たす。また、ノズルプレート20は、流路形成基板10と熱膨張係数が略同一の材料で形成するようにしてもよい。この場合には、流路形成基板10とノズルプレート20との熱による変形が略同一となるため、熱硬化性の接着剤等を用いて容易に接合することができる。
一方、流路形成基板10の開口面とは反対側には、上述したように、二酸化シリコンからなり厚さが例えば、約1.0μmの弾性膜50が形成され、この弾性膜50上には、酸化ジルコニウム等からなり厚さが例えば、約0.4μmの絶縁体膜55が形成されている。さらに、この絶縁体膜55上には、白金及びイリジウム等からなり厚さが例えば、約0.2μmの下電極膜60と、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等からなり厚さが例えば、約1.0μmの圧電体層70と、イリジウム等からなり厚さが例えば、約0.05μmの上電極膜80とが、後述するプロセスで積層形成されて、圧電素子300を構成している。ここで、圧電素子300は、下電極膜60、圧電体層70及び上電極膜80を含む部分をいう。一般的には、圧電素子300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層70を各圧力発生室12毎にパターニングして構成する。そして、ここではパターニングされた何れか一方の電極及び圧電体層70から構成され、両電極への電圧の印加により圧電歪みが生じる部分を圧電体能動部という。本実施形態では、下電極膜60は圧電素子300の共通電極とし、上電極膜80を圧電素子300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。何れの場合においても、各圧力発生室12毎に圧電体能動部が形成されていることになる。また、ここでは、圧電素子300と当該圧電素子300の駆動により変位が生じる振動板とを合わせてアクチュエータ装置と称する。なお、上述した例では、弾性膜50、絶縁体膜55及び下電極膜60が振動板として作用する。
ここで、圧電素子300の個別電極である各上電極膜80には、図3(a)に示すように、インク供給路14とは反対側の端部近傍から引き出され、圧力発生室12の列間に対向する領域の弾性膜50上にまで延設される、例えば、金(Au)等からなる個別リード電極90が接続されている。
一方、圧電素子300の共通電極である下電極膜60は、圧力発生室12に対向する領域に、圧力発生室12の並設方向に亘って延設されている。また、下電極膜60のインク供給路14とは反対側の端部には、圧電素子300の並設方向の両端部側に、下電極膜60から引き出された共通リード電極65が設けられている。なお、共通リード電極65は、少なくとも1本以上あればよく、例えば、n個の圧電素子300に対して1本の割合で複数本設けるようにしてもよい。
これら各共通リード電極65は、本実施形態では、図3(b)に示すように、下電極膜60を構成する層と同一の層からなり、下電極膜60の端部から引き出され、個別リード電極90の間を圧力発生室12の列間に対向する領域の弾性膜50上にまで延設されている。すなわち、これらの各共通リード電極65は、個別リード電極90と同一方向に延設されている。
なお、本実施形態では、2列並設された圧力発生室12に対向して圧電素子300が2列並設されているため、圧電素子300の列毎に設けられた各下電極膜60は、圧電素子300の並設方向の両側で導通するように設けられている。
なお、共通リード電極65をn個の圧電素子300に対して1本の割合で複数設ける場合には、圧電素子300の各列から延設された共通リード電極65は、圧電素子300の列間で連続することで各列の圧電素子300の下電極膜60を共通リード電極65でも導通し、共通電極である下電極膜60の電圧降下を防止して圧電素子300の安定した駆動を行うことができる。
このような圧電素子300が形成された流路形成基板10上、すなわち、下電極膜60、弾性膜50及び個別リード電極90上には、リザーバ100の少なくとも一部を構成するリザーバ部31を有する保護基板30が接合されている。このリザーバ部31は、本実施形態では、保護基板30を厚さ方向に貫通して圧力発生室12の幅方向に亘って形成されており、上述のように流路形成基板10の連通部13と連通されて各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ100を構成している。
また、保護基板30の圧電素子300に対向する領域には、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を有する圧電素子保持部32が設けられている。保護基板30は、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を有していればよく、当該空間は密封されていても、密封されていなくてもよい。
このような保護基板30としては、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料、例えば、ガラス、セラミック材料等を用いることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板を用いて形成した。
また、保護基板30の略中央部、すなわち、圧力発生室12の列間に対向する領域には、保護基板30を厚さ方向に貫通する貫通孔33が設けられている。そして、各圧電素子300から引き出される個別リード電極90の端部近傍及び共通リード電極65の一部は、貫通孔33内に露出するように設けられている。
また、保護基板30上の貫通孔33の両側、すなわち、圧力発生室12の各列に対応する領域のそれぞれには、並設された2列の圧電素子300のそれぞれを駆動するための4つの駆動回路110が固定されている。この駆動回路110としては、例えば、回路基板や半導体集積回路(IC)等を用いることができる。
駆動回路110の上面の貫通孔33側には、各個別リード電極90とボンディングワイヤ等の導電性ワイヤからなる接続配線120を介して直接電気的に接続される複数の個別端子111aと、共通リード電極65と接続配線120を介して直接電気的に接続される複数の共通端子111bとが並設されている。
また、駆動回路110の上面の貫通孔33とは反対側には、長手方向に亘ってフレキシブルプリント配線板(FPC)等の外部配線130が直接接続される複数の接続端子112aが並設されている。この接続端子112aには、外部配線130を介して圧電素子300を駆動するための制御信号等が入力される。また、駆動回路110の上面の貫通孔33とは反対側には、共通端子111bと導通配線113を介して接続されて外部配線130が直接接続される共通接続端子112bが形成されている。この共通接続端子112bには、外部配線130を介して複数の圧電素子300を駆動するための電圧が入力される。なお、共通接続端子112bは、本実施形態では、駆動回路110の長手方向一端側に形成されているが、共通リード電極65の数及び位置によって複数個設けるようにしてもよい。
さらに、導通配線113は、本実施形態では、駆動回路110の外面である上面に設けられている。このように、導通配線113を駆動回路110の外部に設けることで、導通配線113を幅広に形成することができ、導通配線113の抵抗が増大するのを防止して発熱及び断線を防止することができると共に、駆動回路110の破壊を確実に防止することができる。なお、本実施形態では、導通配線113を駆動回路110の外面に設けるようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、導通配線113を駆動回路110の内部に設けるようにしてもよい。
外部配線130は、駆動回路110上に設けられた接続端子112a及び共通接続端子112bに異方性導電剤(ACF)等を介して直接接続される。また、外部配線130には、貫通孔33及び各駆動回路110の個別端子111a及び共通端子111bを露出させるように露出孔131が設けられている。この露出孔131によって個別端子111a、共通端子111b及び貫通孔33が露出され、個別リード電極90と個別端子111aとが接続配線120を介して直接接続されると共に、共通リード電極65と共通端子111bとが接続配線120を介して直接接続される。
このように、駆動回路110に外部配線130を直接接続するようにしたため、保護基板30に外部配線130と駆動回路110とを電気的に接続するための配線が不要となり、ヘッドの小型化を図ることができると共にコストを低減することができる。また、保護基板30に外部配線130を接続する領域が不要となり、これによってもヘッドの小型化を図ることができる。
また、流路形成基板10の個別リード電極90及び共通リード電極65のそれぞれに、駆動回路110の個別端子111a及び共通端子111bを接続配線120を介して直接接続するようにしたため、保護基板30に駆動回路110と圧電素子300の各電極とを接続するための配線も不要となり、ヘッドの小型化を図ることができると共にコストを低減することができる。
また、このような保護基板30上には、封止膜41及び固定板42とからなるコンプライアンス基板40が接合されている。ここで、封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料(例えば、厚さが6μmのポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム)からなり、この封止膜41によってリザーバ部31の一方面が封止されている。また、固定板42は、金属等の硬質の材料(例えば、厚さが30μmのステンレス鋼(SUS)等)で形成される。この固定板42のリザーバ100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、リザーバ100の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
また、このリザーバ100の長手方向略中央部外側のコンプライアンス基板40上には、リザーバ100にインクを供給するためのインク導入口44が形成されている。さらに、保護基板30には、インク導入口44とリザーバ100の側壁とを連通するインク導入路35が設けられている。
このような本実施形態のインクジェット式記録ヘッドでは、図示しない外部インク供給手段と接続したインク導入口44からインクを取り込み、リザーバ100からノズル開口21に至るまで内部をインクで満たした後、駆動回路からの記録信号に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの下電極膜60と上電極膜80との間に電圧を印加し、弾性膜50、下電極膜60及び圧電体層70をたわみ変形させることにより、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口21からインク滴が吐出する。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態1を説明したが、インクジェット式記録ヘッドの基本的構成は上述したものに限定されるものではない。例えば、上述した実施形態1では、共通リード電極65を下電極膜60を構成する層と同一の層で形成するようにしたが、これに限定されず、例えば、個別リード電極90と同一の層で形成するようにしてもよい。勿論、共通リード電極65は、下電極膜60又は個別リード電極90とは別途に設けるようにしてもよい。
また、上述した実施形態1では、振動板を備えたアクチュエータ装置として、振動板上に圧電素子300を形成したものを例示したが、振動板の共通電極と所定の空間を挟んで形成された個別電極との間に静電気を発生させて、当該静電気の発生の有無で振動板を変形させてノズル開口から液滴を吐出するアクチュエータ装置にも本発明を適用可能である。
さらに、上述した実施形態1では、成膜及びリソグラフィ法を応用して製造される薄膜型のインクジェット式記録ヘッドを例にしたが、勿論これに限定されるものではなく、例えば、グリーンシートを貼付する等の方法により形成される厚膜型のインクジェット式記録ヘッドにも本発明を採用することができる。
また、これら各実施形態のインクジェット式記録ヘッドは、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図4は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
図4に示すように、インクジェット式記録ヘッドを有する記録ヘッドユニット1A及び1Bは、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1A及び1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
そして、駆動モータ6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8上を搬送されるようになっている。
なお、上述した実施形態1では、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッドを挙げて説明したが、本発明は広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドにも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンタ等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。
本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの平面図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの断面図である。 一実施形態に係るインクジェット式記録装置の概略図である。
符号の説明
10 流路形成基板、 12 圧力発生室、 20 ノズルプレート、 21 ノズル開口、 30 保護基板、 31 リザーバ部、 32 圧電素子保持部、 40 コンプライアンス基板、 60 下電極膜、 65 共通リード電極、 70 圧電体層、 80 上電極膜、 90 リード電極、 100 リザーバ、 110 駆動回路、 111a 個別端子、 111b 共通端子、 112a 接続端子、 112b 共通接続端子、 113 導通配線、 120 接続配線、 130 外部配線、 131 露出孔、 300 圧電素子

Claims (6)

  1. 液滴を吐出するノズル開口に連通する圧力発生室が画成される流路形成基板と、該流路形成基板に設けられた振動板を備えたアクチュエータ装置とを具備し、
    前記流路形成基板の前記アクチュエータ装置側には保護基板が接合されていると共に当該保護基板上には、入力信号から前記アクチュエータ装置を駆動するための駆動信号を生成する駆動回路が設けられており、前記駆動回路には、各アクチュエータ装置の個別電極が電気的に接続され該個別電極に前記駆動信号に従う電圧を印加する個別端子と、外部配線が直接接続され該外部配線を介して前記入力信号が入力される接続端子とが設けられていると共に、前記駆動回路には、複数のアクチュエータ装置に共通する共通電極に電気的に接続される共通端子と、当該共通端子に導通配線を介して接続されると共に外部配線が直接接続される共通接続端子とが設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 請求項1において、前記導通配線が前記駆動回路の外面に設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  3. 請求項1又は2において、前記流路形成基板には、前記圧力発生室が2列設けられていると共に前記駆動回路が前記圧力発生室の各列に対応して並設されており、且つ前記流路形成基板には、前記個別電極から引き出された個別リード電極と前記共通電極から引き出された共通リード電極とが互いに隣接する前記駆動回路の間に引き出され、前記駆動回路の前記個別端子及び前記共通端子が隣接する前記駆動回路側に設けられていると共に、前記接続端子及び前記共通接続端子が隣接する前記駆動回路とは反対側に設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  4. 請求項3において、前記接続端子及び前記共通接続端子には、前記外部配線が接続されていると共に、当該外部配線には、前記個別リード電極、前記共通リード電極、前記個別端子及び前記共通端子を露出させる露出孔が設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  5. 請求項4において、前記外部配線が、複数の駆動回路に跨って接続されていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  6. 請求項1〜5の何れかの液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。
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