JP4345137B2 - インクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットヘッドおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、インクジェット式記録装置は、記録用紙に文字や図形を記録できるように、インク液滴を噴射する多数のノズルを有するインクジェットヘッドを備えている。このようなインクジェットヘッドとして、インクを噴射するようにノズルに連通された噴射チャンネルと、インクを噴射しない非噴射チャンネルとを交互に備え、両チャンネル間の隔壁を駆動電界により屈曲させて噴射チャンネルの容積を変化させることによって、インク噴射を行うように構成されたものが知られている。
【0003】
このようなインクジェットヘッドを製造する場合には、まず、図13に示すように、圧電材料からなるアクチュエータ基板101の上面にその前端面から後端面にかけて、インクを噴射するための複数の噴射チャンネル102を形成するとともに、その噴射チャンネル102の両側に、インクを噴射しない複数の非噴射チャンネル103を前端面から後端面に達しない位置まで形成する。そして、非噴射チャンネル103の前端に連続してアクチュエータ基板101の下面へ延びる縦溝104を形成する。この後、両チャンネル102,103および縦溝104内も含めたアクチュエータ基板101の全表面に、導電層(金属薄膜)を形成する。そして、アクチュエータ基板101の上面の導電層を除去して、両チャンネル102,103の内面の導電層を上面から見てそれぞれ独立させる。
【0004】
また、非噴射チャンネル103の底面から縦溝104の底面にかけて導電層を線状に除去する分割溝106aを形成することによって、その非噴射チャンネル103の両側面の導電層をそれぞれ独立した電極107とする。また、図16,17に示すように、アクチュエータ基板101の下面の導電層に、複数の分割溝106b,106cを形成することによって、複数の接続端子108を形成する。各接続端子108は、1つの噴射チャンネル102を挟む2つの電極107に、2つ縦溝104内の導電層を介して接続される。一方、噴射チャンネル102の内面の電極109は、図17に示すようにアクチュエータ基板101の後端面の導電層110を介して、接続端子108の周囲の1つの共通端子111に接続している。
【0005】
そして、図14,15に示すように、アクチュエータ基板101の上面に、複数の噴射チャンネル102および非噴射チャンネル103を覆ってカバープレート123を接着し、その後、アクチュエータ基板101とカバープレート123の前端面を研削して一平面にそろえるとともに、アクチュエータ基板101前端面の導電層を除去して両チャンネル102,103の内面の導電層を完全に独立させる。アクチュエータ基板101とカバープレート123の前端面に、噴射チャンネル102に対応したノズル穴122aを有するノズルプレート122を接着し、後端面に、噴射チャンネル102に対してインクを供給するマニホールド121を接着する。図14,15において、124は接着剤層である。
【0006】
接続端子108および共通端子111は、フレキシブル配線板112の導電パターン112aを介して、駆動電圧を給電する記録装置の制御部に接続される。
そして、噴射チャンネル102内の電極109を接地し、その噴射チャンネル102の両側の非噴射チャンネル103内の電極107に電圧を印加することで、噴射チャンネル102両側の隔壁を変形させ、噴射チャンネル102内のインクを噴射することができるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、各噴射チャンネル102の電極109を共通端子111に接続するために、マニホールド121が接合される後端面の導電層110を利用しているので、カバープレート123をアクチュエータ基板101に接着した後、カバープレート123とアクチュエータ基板101の後端面を平面に揃える加工を行うことができない。このため、カバープレート123とアクチュエータ基板101との間に段差や凹凸ができ、マニホールド121を接着したときに、後端面とマニホールド121の端面との間に隙間が形成されやすく、インクが漏れたり、エアが侵入したりする。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、マニホールドとアクチュエータ基板およびカバープレートとの接合部からのインク漏れ、エアの侵入を少なくしたインクジェットヘッドおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、分極された圧電材料で少なくとも一部が構成されるものであって、所定の上面には、インクを噴射する凹形状の複数の噴射チャンネルと、インクを噴射しない凹形状の複数の非噴射チャンネルとが形成されるとともに、所定の第1方向において前記噴射チャンネルと前記非噴射チャンネルとが互いに間隔を空けて交互に配置されたアクチュエータ基板と、前記複数の噴射チャンネル及び前記複数の非噴射チャンネルの内部にそれぞれ形成された複数の電極と、前記アクチュエータ基板の前記上面に固定されたカバープレートと、前記アクチュエータ基板の前記所定方向と直交し且つ前記上面と平行な第2方向における一端部側の側端面に接合され、前記噴射チャンネルにインクを分配するマニホールドとを備え、前記電極を通じて前記アクチュエータ基板に電圧を印加することにより、前記アクチュエータ基板を変形させ、前記噴射チャンネル内のインクに圧力を与えてそのインクを噴射するインクジェットヘッドの製造方法であって、前記アクチュエータ基板の前記上面に、前記複数の噴射チャンネルを前記アクチュエータ基板の前記一端部側の側端面及び他端部側の側端面に開口するように前記第2方向に延在して形成するとともに、前記複数の非噴射チャンネルを前記他端部側の側端面のみ開口するように前記第2方向に延在して形成する第1の工程と、前記複数の噴射チャンネル及び前記複数の非噴射チャンネルの内部に複数の電極それぞれを形成する第2の工程と、前記アクチュエータ基板の前記上面における、前記一端部における前記非噴射チャンネルと離れた部分に、前記複数の噴射チャンネル内の前記複数の電極と接続される導電体層を形成する第3の工程と、前記アクチュエータ基板の前記上面と反対側の下面に、前記複数の非噴射チャンネル内の前記複数の電極とそれぞれ接続される複数の接続端子と、前記複数の噴射チャンネル内の前記複数の電極とそれぞれ接続される共通接続端子とを形成する第4の工程と、前記アクチュエータ基板の前記上面に前記カバープレートを固定する第5の工程と、前記カバープレートが、前記アクチュエータ基板の前記一端部側の側端面と面一となるように調整する第6の工程と、前記第6の工程の後、前記アクチュエータ基板の前記所定方向と直交し且つ前記上面と平行な第2方向における一端部側の側端面に前記マニホールドを接合する第7の工程とを備え、前記第2の工程は、前記噴射チャンネルおよび前記非噴射チャンネルの内部を含め前記アクチュエータの前記上面全体に亘って導電体層を形成した後、前記噴射チャンネルおよび非噴射チャンネルの内部を除く前記上面のみ前記導電体層を除去して、各チャンネルごとの導電層を独立した電極とするものであり、前記第3の工程は、前記アクチュエータ基板の前記上面における前記一端部側に、前記第1方向に延びる溝を形成する工程を有し、前記第2工程で前記導電体層を形成する際に該溝内に導電体層を形成し、さらに、前記第2の工程で導電体層を除去する際に該溝内の導電体層を残すものであることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法である。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
ここで、第1の工程〜第7の工程は、必ずしもこの順番で行う必要はなく、適宜順番を入れ代えることは可能である。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に沿って説明する。
【0023】
図1はインクジェットヘッドの各要素を分解して示す図である。図1において、インクジェットヘッド1は、アクチュエータ基板2を備え、その上面側に、インクを噴射する複数の噴射チャンネル3Aと、その噴射チャンネル3Aの両側に設けられインクを噴射しない複数の非噴射チャンネル3Bとが隔壁4によって相互に隔てて形成されている。また、アクチュエータ基板2は、チタン酸ジルコン酸鉛系(PZT)のセラミックス材料からなる上側圧電材料層2Aと下側圧電材料層2Bとが接着剤層(図示せず)を介して積層して構成され、各圧電材料層2A,2Bの圧電材料は、相互に反対方向(それぞれアクチュエータ基板2の厚さ方向)に分極処理されている。よって、前記隔壁4も、分極された圧電材料で少なくとも一部が構成されていることとなる。なお、前記圧電材料には、チタン酸鉛系(PT)のセラミックス材料を用いることもできる。
【0024】
また、前記噴射チャンネル3Aは、アクチュエータ基板2の前端面2eから後端面2dにかけて、上側および下側圧電材料層2A,2Bにわたる深さで形成されている。一方、前記非噴射チャンネル3Bは、アクチュエータ基板2の前端面から後端面の手前まで、上側および下側圧電材料層2A,2Bにわたる深さで形成され、その後端部において立ち上げられた立ち上がり部2aによって、後端部が閉塞されている。各非噴射チャンネル3Bの前端は、アクチュエータ基板の下面2cに達する縦溝5と接続されている。噴射チャンネル3Aと非噴射チャンネル3Bとは、隔壁4を挟んで、交互に平行に配置されており、それらのチャンネル列の両端には、非噴射チャンネル3Bが配置されている。なお、立ち上がり部2aは、隔壁4と一体に連続し、かつ上面が相互に面一になるように形成されている。
【0025】
噴射チャンネル3Aおよび非噴射チャンネル3Bがなす列の外側、すなわち該列の端部の非噴射チャンネル3Bのさらに外側には、非噴射チャンネル3Bと同形状の捨て溝3Cが形成され、非噴射チャンネル3Bと同様にその前端側に縦溝6が形成されている。
【0026】
噴射チャンネル3Aに面した両隔壁4の側面には、一体に連続した電極11が形成されている。アクチュエータ基板2の後端面寄り上面2bには、噴射チャンネル3A内の電極11を捨て溝3C内の導電層24に接続する導電体層12が形成されている。導電体層12は、立ち上がり部2aの頂部では幅が狭く、非噴射チャンネル3B内の電極とは絶縁間隔を維持するように形成され、捨て溝3C付近では幅が広く、捨て溝3C内の導電層24に接続されている。捨て溝3C内の導電層は、図2に示すように縦溝6内の導電層をへてアクチュエータ基板下面2cの共通接続端子16に接続されている。
【0027】
非噴射チャンネル3Bに面した両隔壁4の側面には、それぞれ電極14が形成され、両電極14は、非噴射チャンネル3Bの底面に沿った第1の分割溝13aによって相互に独立している。第1の分割溝13aは、縦溝5の底面に沿った第2の分割溝13bに接続され、さらに第2の分割溝13bは、図2に示すように下面2cの第3の分割溝13cに接続され、第3の分割溝13cに直交して第4の分割溝13dが形成され、下面2cには、複数の個別接続端子15が形成されている。これにより、1つの噴射チャンネル3Aを挟む両隔壁4,4の電極14,14は、縦溝5内の導電層をへて、下面の1つの個別接続端子15に接続されることとなる。複数の個別接続端子15と共通接続端子16とは、第3および第4の分割溝13c,13dによって分離されている。
【0028】
また、図2に示すように、アクチュエータ基板下面2cの個別接続端子15および共通接続端子16には、配線部材すなわちフレキシブルプリント配線板17が接続されるようになっている。フレキシブルプリント基板17には、個別接続端子15および共通接続端子16に対応して基板側接続端子17aおよび基板側共通接続端子17bが形成されている。各端子17a,17bは、図示しない駆動回路に接続されている。
【0029】
よって、1つの噴射チャンネル3Aを挟む両隔壁4,4とその両面の電極11,14,14とを一組のアクチュエータとして、電極11を接地し、電極14,14に駆動電圧を印加することで、図4に示すように、隔壁4に駆動電界を発生し、上側および下側圧電材料層2A,2Bがそれぞれ反対方向に菱形に変形しかつ対向する隔壁4において対称に変形し、噴射チャンネル3Aにインク滴の噴射のための大きな容積変化を与えることができることになる。
【0030】
アクチュエータ基板2の上面2b側には、複数の噴射チャンネル3Aおよび非噴射チャンネル3Bを覆って、セラミックス材料または樹脂材料からなる平板状のカバープレート7が、例えばエポキシ系の接着剤を用いて液密状に接着固定されている。これにより、噴射チャンネル3Aは、両端が開口するとともに、非噴射チャンネル3Bは、一端部に立ち上がり部2aを有するので、非噴射チャンネル3Bの後端部を閉塞し、前端を開口することになる。
【0031】
アクチュエータ基板2およびカバープレート7の後端面には、複数の噴射チャンネル3Aにインクを分配するマニホールド8が接着剤により接合されている。
マニホールド8の中心部には、インク供給口8aが形成されており、図示しないインクタンクからインクが供給されるようになっている。
【0032】
また、アクチュエータ基板2およびカバープレート7の前端面には、各噴射チャンネル3Aに1対1で対応する複数のノズル穴9aを有するノズルプレート9が接着剤により接合されている。
【0033】
ここで、アクチュエータ基板2は、噴射チャンネル3Aの両側に位置する隔壁4が変形してインクを噴射する構造であるため、噴射チャンネル3Aの間に空間をおく必要があることから、非噴射チャンネル3Bを形成しているのであるが、この非噴射チャンネル3Bは、捨て溝3Cとともにカバープレート7を接着剤にて固定する際の接着剤の逃げとしての機能も併せて有する。この機能を達成するためには、捨て溝3Cは、間隔を置いて複数個あることが望ましい。
【0034】
続いて、上記インクジェットヘッド1の製造方法について説明する。
【0035】
まず、圧電材料層2A,2Bを構成するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)からなる平板を、1辺が噴射チャンネルの長さの2倍よりもやや大きいサイズに加工し接着剤層(図示せず)を介して積層し、前記アクチュエータ基板2個分に相当する大きさの基板材21を形成する。
【0036】
このようにして形成された基板材21に、図5に示すように2個の前記アクチュエータ基板の後端面同士が接合し、2個分の噴射チャンネルおよび非噴射チャンネルが直列に接続した状態となるように、両チャンネルをダイヤモンドブレードにより切削する(第1の工程)。すなわち、基板材21の上面に、2つの噴射チャンネル3A,3Aに対応する溝を、基板材21の一側から他側に貫通した状態で形成する。一方、非噴射チャンネル3B,3Bを、中央部分に立ち上がり部2a,2aを後端面同士が接合し合った状態に残して形成する。
【0037】
このとき、各非噴射チャンネル3Bに連通する縦溝5も同時に形成するとともに、溝3A,3Bがなす列の外側に、前記非噴射チャンネル3Bと同形状である捨て溝3Cおよびそれに連通する縦溝6も、さらに形成する。
【0038】
なお、2つの噴射チャンネル3Aに対応する溝と、非噴射チャンネル3Bおよび捨て溝3Cおよび縦溝5,6とは、どちらを先に形成してもよい。また、捨て溝3Cは、加工性を考えて、非噴射チャンネル3Bと同形状としているが、異なる形状とすることができるのはいうまでもない。
【0039】
次に図6に示すように、溝3A,3B,3C,5,6の内部を含め基板材21の各面全体にわたって、真空蒸着や無電解メッキにより、ニッケルなどの金属薄膜からなる導電層24を形成したする。そして図7に示すように、溝3A,3B,3Cの内部を除く上面のみ、すなわち隔壁4の上端面に沿った面を、平面状に研削または研磨して、その部分の導電層24を除去して、各溝3A,3Bごとの導電層を電気的に独立した電極とする。また、捨て溝3C内の導電層24も、それらと電気的に独立したものとされる。これにより、噴射チャンネル3Aに対応する溝内には2つの電極11に相当する長さの電極が形成される(第2の工程)。
【0040】
それから、非噴射チャンネル3Bおよび縦溝5の底面の導電層をレーザ加工またはダイヤモンドブレードにより、線状に除去することによって、第1および第2の分割溝13a,13bを形成し、非噴射チャンネル3Bおよび縦溝5の内面の導電層を各側面毎に分割する。これにより、非噴射チャンネル3B内の導電層が、対応する側面において、それぞれ独立した2つの電極14として形成される(第2の工程)。なお、基板材21の下面の導電層は、縦溝5,6内の導電層を介して非噴射チャンネル3B内の電極14および捨て溝3C内の導電層と接続した状態となる。
【0041】
基板材21の上面における中央部分(2個のアクチュエータ基板2の非噴射チャンネル3Bの後端部の間の部分すなわちアクチュエータ基板の後端面に対応する部分)に、導電体層12,12を形成する(第3の工程)。この導電体層は、図8に示すように、後述する切断線をまたがって2個分の導電体層の幅を有し、複数の噴射チャンネル3Aに対応する溝を横切る方向に延び、捨て溝3C内の導電層に接続する。また導電体層12,12は、第2の工程で導電層が除去された基板材21の上面における中央部分に、例えば導電体層12,12に対応する形状のマスクを用いて蒸着またはスパッタ等により形成する。なお、第1〜第4の分割溝13a〜13dを形成する工程は、導電体層12,12を形成した後に行ってもよい。
【0042】
ついで、図9に示すように、溝3A〜3Cを覆って、基板材21の上面側に、カバープレート7の2個分に対応する大きさのカバープレートを接合する(第5の工程)。
【0043】
そして、基板材21の下面の導電層をレーザ加工またはダイヤモンドブレードにより線状に除去して、第3〜第4の分割溝13c〜13dを形成し、複数の接続端子15,16を形成する(第4の工程)。なお、第3〜第4の分割溝13b〜13dに対応する溝29は、第2の工程において、第1および第2の分割溝13a,13bを形成するときに一緒に形成することも可能である。
【0044】
その後、図10に示すように、アクチュエータ基板2およびカバープレート7の前端面に相当する基板材21およびカバープレートの前後両端部を研磨または研削して、平面に形成するとともに、アクチュエータ基板2の前端面2eの導電層を除去する。これにより、電極11と14との分離が完全になる。
また、基板材21およびカバープレートを、2個のアクチュエータ基板2の後端面に相当する位置Kで切断する。基板材21とプレート部材28を重ねた状態で切断しているから、アクチュエータ基板2とカバープレート7の後端面は一平面になる(第6の工程)。
【0045】
第6の工程の後、前記アクチュエータ基板2とカバープレート7との後端面に、前記マニホールド8を接合する(第7の工程)。また、前端面にノズルプレート9を接合する。
【0046】
その後、フレキシブルプリント基板17の端子17a,17bとアクチュエータ基板2の接続端子15および共通接続端子16とが一致するように、はんだ付けすることによって、インクジェットヘッド1として組み立てる。
【0047】
前記実施の形態においては、導電体層12は、複数の噴射チャンネル3Aおよび非噴射チャンネル3Bとは別に設けられた溝である捨て溝3Cの内面を経て接続端子16に接続するようにしているが、そのほか、図1に示すように、最列端の非噴射チャンネル3B−1内の、噴射チャンネルと反対側の導電層は、電極を構成せず共通接続端子16に接続しているから、これに導電体層12を接続することもできる。
【0048】
図11,12は本発明の他の実施の形態を示すものである。
【0049】
この実施の形態では、基板材21の切断線をまたがる幅の溝25を形成し、その溝25内に2個分の導電体層12,12を形成する。
【0050】
すなわち、基板材21に、噴射チャンネル3Aに対応する溝、非噴射チャンネル3Bを形成するする際、溝25をダイヤモンドブレードにより、噴射チャンネル3Aに対応する溝に交差するように形成する。捨て溝3Cは、この溝25と接続する長さに形成する。そして、基板材21の各面にわたって導電層24を被着する際、溝25の内面にも導電層を形成する。
【0051】
基板材21の上面の導電層24を研削または研磨によって平面状に除去すると、図11に示すように、溝25内の導電層は、噴射チャンネル3A内の電極11および捨て溝3C内の導電層と接続した状態で残り、前記実施の形態の導電体層12と同等の機能を発揮する。
【0052】
基板材21にカバープレート7を接着した後、1個分のアクチュエータ基板2およびカバープレート7に切断する際、溝25の中央に沿って切断する。その後、マニホールド8およびノズルプレート9を接着することは前記実施の形態と同様である。ただ、溝25から捨て溝3Cをへてインクが漏出することを防止するために、基板材21にカバープレート7を接着する際、最外列の噴射チャンネル3Aに対応する溝と捨て溝3Cとの間の部分の溝25をシール剤で塞いでおく。
また、マニホールド8内の流路は、捨て溝3Cの位置には対応しない大きさとする。
【0053】
この実施の形態では、溝25の幅を狭くしてもその深さによって導電体層12の大きさを確保することができ、噴射チャンネル3A内の電極11と確実に接続し、かつ非噴射チャンネル内の電極とは絶縁を保つことができる。また、導電体層12を他の工程の中で同時に形成することができるので、前記実施の形態に比して工数を節減することができる。
【0054】
なお、前記各実施の形態において、導電体層12をアクチュエータ基板2の端まで形成し、アクチュエータ基板側面の導電層をへて、共通接続端子16に接続することもできる。
【0055】
また、接続端子15,16を、アクチュエータ基板2の前記上面および前記後端面を除けば、下面だけでなく他の側面に形成することも可能である。
【0056】
さらに、少なくともアクチュエータ基板2個分の大きさの基板材21を用いて製作しているが、アクチュエータ基板1個分の基板材を用いることもできる。
【0057】
【発明の効果】
本発明は、以上に説明したような形態で実施され、以下に述べるような効果を奏する。
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
請求項の発明は、アクチュエータ基板の上面における一端部と非噴射チャンネルとの間の部分に、前記複数の噴射チャンネル内の電極と接続する導電体層を形成し、前記アクチュエータ基板の前記上面側および前記一端部を除く一側面に、前記導電体層および前記複数の非噴射チャンネル内の電極と接続する複数の接続端子を形成し、それから、複数の噴射チャンネルおよび非噴射チャンネルを覆って、前記アクチュエータ基板の上面側に前記カバープレートを接合し、それらの一端部を平面に形成した後、マニホールドを接合するようにしているので、マニホールドを平面状の前記一端部に接合することが可能となり、それらの接合部の隙間を減少させることができ、インク漏れやエアの侵入を少なくすることができる。前記噴射チャンネルおよび非噴射チャンネルの内部を含め前記アクチュエータ基板の上面全体に亘って導電層を形成した後、前記噴射チャンネルおよび非噴射チャンネルの内部を除く上面のみ前記導電層を除去するようにしているので、簡単に、各チャンネルごとの導電層を独立した電極とすることができる。また、アクチュエータ基板の上面全体に亘って導電層を形成した後除去することで、該溝内に前記導電体層を形成するので、導電体層を他の工程の中で同時に形成することができ、工数を節減することができる。
【0063】
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態のインクジェットヘッドの各構成要素を分解して示す分解斜視図である。
【図2】 アクチュエータ基板の下面の電極と、フレキシブルプリント配線板との接続の説明図である。
【図3】 アクチュエータ基板を後方下面側から見た斜視図である。
【図4】 インクジェットヘッドの動作の説明図である。
【図5】 インクジェットヘッドの製造方法の説明図である。
【図6】 インクジェットヘッドの製造方法の説明図である。
【図7】 インクジェットヘッドの製造方法の説明図である。
【図8】 インクジェットヘッドの製造方法の説明図である。
【図9】 インクジェットヘッドの製造方法の説明図である。
【図10】 インクジェットヘッドの製造方法の説明図である。
【図11】 他の実施の形態のインクジェットヘッドの製造方法の説明図である。
【図12】 図11のアクチュエータ基板を後方上面側から見た斜視図である。
【図13】 従来のアクチュエータ基板の斜視図である。
【図14】 従来のインクジェットヘッドの噴射チャンネルの部分の断面図である。
【図15】 従来のインクジェットヘッドの非噴射チャンネルの部分の断面図である。
【図16】 従来のアクチュエータ基板の下面の電極と、フレキシブルプリント配線板の接続端子との接続の説明図である。
【図17】 従来のアクチュエータ基板を後方下面側から見た斜視図である。
【符号の説明】
2 アクチュエータ基板
2a 立ち上がり部
2b 上面
2c 下面
3A 噴射チャンネル
3B 非噴射チャンネル
3C 捨て溝
4 隔壁
8 マニホールド
9 ノズルプレート
11 電極
12 導電体層
14 電極
15 接続端子
16 共通接続端子

Claims (1)

  1. 分極された圧電材料で少なくとも一部が構成されるものであって、所定の上面には、インクを噴射する凹形状の複数の噴射チャンネルと、インクを噴射しない凹形状の複数の非噴射チャンネルとが形成されるとともに、所定の第1方向において前記噴射チャンネルと前記非噴射チャンネルとが互いに間隔を空けて交互に配置されたアクチュエータ基板と、
    前記複数の噴射チャンネル及び前記複数の非噴射チャンネルの内部にそれぞれ形成された複数の電極と、
    前記アクチュエータ基板の前記上面に固定されたカバープレートと、
    前記アクチュエータ基板の前記所定方向と直交し且つ前記上面と平行な第2方向における一端部側の側端面に接合されるとともに、前記噴射チャンネルにインクを分配するマニホールドとを備え、
    前記電極を通じて前記アクチュエータ基板に電圧を印加することにより、前記アクチュエータ基板を変形させ、前記噴射チャンネル内のインクに圧力を与えてそのインクを噴射するインクジェットヘッドの製造方法であって、
    前記アクチュエータ基板の前記上面に、前記複数の噴射チャンネルを前記アクチュエータ基板の前記一端部側の側端面及び他端部側の側端面に開口するように前記第2方向に延在して形成するとともに、前記複数の非噴射チャンネルを前記他端部側の側端面のみ開口するように前記第2方向に延在して形成する第1の工程と、
    前記複数の噴射チャンネル及び前記複数の非噴射チャンネルの内部に複数の電極それぞれを形成する第2の工程と、
    前記アクチュエータ基板の前記上面における、前記一端部における前記非噴射チャンネルと離れた部分に、前記複数の噴射チャンネル内の前記複数の電極と接続される導電体層を形成する第3の工程と、
    前記アクチュエータ基板の前記上面と反対側の下面に、前記複数の非噴射チャンネル内の前記複数の電極とそれぞれ接続される複数の接続端子と、前記複数の噴射チャンネル内の前記複数の電極とそれぞれ接続される共通接続端子とを形成する第4の工程と、
    前記アクチュエータ基板の前記上面に前記カバープレートを固定する第5の工程と、
    前記カバープレートが、前記アクチュエータ基板の前記一端部側の側端面と面一となるように調整する第6の工程と、
    前記第6の工程の後、前記アクチュエータ基板の前記所定方向と直交し且つ前記上面と平行な第2方向における一端部側の側端面に前記マニホールドを接合する第7の工程とを備え、
    前記第2の工程は、前記噴射チャンネルおよび前記非噴射チャンネルの内部を含め前記アクチュエータの前記上面全体に亘って導電体層を形成した後、前記噴射チャンネルおよび非噴射チャンネルの内部を除く前記上面のみ前記導電体層を除去して、各チャンネルごとの導電体層を独立した電極とするものであり、
    前記第3の工程は、前記アクチュエータ基板の前記上面における前記一端部側に、前記第1方向に延びる溝を形成する工程を有し、前記第2工程で前記導電体層を形成する際に該溝内に導電体層を形成し、さらに、前記第2の工程で導電体層を除去する際に該溝内の導電体層を残すものであることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
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