JP3840836B2 - インク噴射装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インク噴射装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
今日、これまでのインパクト方式の印字装置にとってかわり、その市場を大きく拡大しつつあるノンインパクト方式の印字装置のなかで、原理が最も単純で、かつ多階調化やカラー化が容易であるものとして、インクジェット方式の印字装置が挙げられる。なかでも印字に使用するインク液滴のみを噴射するドロップ・オン・デマンド型が、噴射効率の良さ、ランニングコストの安さなどから急速に普及している。
【0003】
ドロップ・オン・デマンド型として特公平6−61939号公報に開示されている圧電セラミックスを利用したインク噴射装置がある。この装置は、インク流路の両側に位置する圧電材料製の一対の側壁の両側面に、電極を形成し、電極間に電圧を印加することで、圧電材料の分極方向と直交する方向の電界を生成して、側壁を、インク流路の容積が増減する方向に剪断変形させる。このものを製作するにあたって、インク流路は、圧電材料をダイヤモンドカッターまたはレーザ光によって溝状に切断することによって加工し、その後、真空蒸着またはメッキ等の方法で電極を被着する。
【0004】
同様の原理を用いたもので、特開平8−156251号公報に開示されたものがある。この構成では、電極を一側に形成した圧電材料のブロックをインク流路の配列方向に複数個積層して、該積層体にインク流路を切削加工し、流路間の側壁内に前記電極を埋設状態に残すが、側壁の両側面にも、電圧印加用の電極をスパッタリング等によって形成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来、この種のインク噴射装置は、前記インク流路の内面に均一に良質の電極を形成することが困難であった。また、真空蒸着、メッキまたはスパッタリング等によって形成した電極は、各インク流路ごとに独立させる必要があり、このための研削加工等の後処理にも多くの工数を必要とする。電極が形成できたとしても該インク流路内の電極と制御回路を電気的に接続することが困難であり、ワイヤボンディング法によって接続をしたり、例えば特開平7−132589号公報に開示されているように、インク流路とは別の溝を形成し該溝内部に接続用の電極を形成し、制御回路と接続しやすい面に電極を引き出すなどの工夫をしているが、いずれの場合もコストが高いという問題がある。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、電極の形成を容易にし、また制御回路との電気的な接続が容易で低コストのインク噴射装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
この目的を達成するために請求項1の発明では、アクチュエータ基板の一側に、分極された圧電材料で少なくとも一部が構成された側壁によって挟まれたインク流路を平行に複数個備え、前記側壁に設けた一対の駆動電極をとおして前記圧電材料に電圧を印加することにより、前記側壁を変形させ前記インク流路内のインクに圧力を与えてそのインクを噴射するインク噴射装置において、前記側壁を、前記インク流路の長さ方向に延びる複数の部材を該インク流路の配列方向に積層して構成するとともに、該側壁を構成する圧電材料を前記配列方向に分極し、前記側壁の、前記インク流路の長さおよび配列方向と直交する高さ方向の一端付近に、前記駆動電極の一方を配置し、前記側壁を構成する前記複数の部材間の接合面に、前記駆動電極の一方に対し、前記高さ方向の他端側に間隔をおいて前記駆動電極の他方を形成し、前記側壁に前記両駆動電極をとおして印加した電圧により、前記分極方向と直交する方向に電界を発生して前記側壁を前記配列方向に変形させるようにしたことを特徴とするインク噴射装置にある。
【0007】
このように、側壁の高さ方向の一端付近に一方の駆動電極を配置し、側壁を構成する複数の部材間の接合面に、一方の駆動電極から間隔をおいて他方の駆動電極を設けたものであるから、複数の部材間の接合面に形成する駆動電極のパターンはほぼ自由に設計することができ、該駆動電極を直接、制御回路との接続面に露出することができる。したがって、製作が容易でかつ工数を著しく節減することが可能で、インク噴射装置を安価に製作することができる。
【0008】
請求項2の構成は、請求項1に記載のインク噴射装置において、前記他方の駆動電極は、前記側壁の前記高さ方向の途中に位置し、前記両駆動電極間における部分の側壁が分極されており、該部分が電圧の印加により変形するのに追従して、前記他方の駆動電極よりも前記他端側の側壁も変形することを特徴とする。従来、側壁の高さ方向のほぼ半分を剪断変形させるには、側壁を高さ方向に別々の材料で積層したもので製作したり、インク流路の内面の上半分のみに電極を被着する等、非常に多くの工数がかかっていたが、この構成によれば、駆動電極のパターンをほぼ自由に設計することができるので、容易に側壁の任意の部分を変形させることができる。
【0009】
請求項3の構成は、請求項1に記載のインク噴射装置において、前記側壁における両駆動電極間の、前記高さ方向の2部分が相互に反対方向に分極されており、該両部分が電圧の印加により相互に反対方向に変形することを特徴とする。上記のように、側壁を、インク流路の長さ方向に延びる複数の部材を該インク流路の配列方向に積層して構成することで、1つの部材であっても、高さ方向の2部分を相互に反対方向に分極することが可能で、側壁の2部分を相互に反対方向に変形させる構成を容易に実現することができる。
【0010】
請求項4の構成は、請求項1に記載のインク噴射装置において、前記他方の駆動電極の一部は、前記インク流路の長手方向が開口したアクチュエータ基板の一側とは反対側の面に、制御回路と接続するための電気接点として露出していることを特徴とする。上記のように駆動電極のパターンをほぼ自由に設計することができるので、制御回路を接続しやすい面、すなわちインク流路とは反対側のアクチュエータ基板の面に電気接点を露出させることができる。
【0011】
請求項5の構成は、請求項1に記載のインク噴射装置において、前記インク流路が開口したアクチュエータ基板の一側を覆ってカバー板を設け、該カバー板と前記側壁との接合面に、前記一方の駆動電極を設けたことを特徴とする。請求項1の構成において、このように一方の駆動電極をカバー板と側壁との接合面に設けることで、駆動電極の形成を一層容易にできる。
【0012】
請求項6の構成は、請求項1に記載のインク噴射装置において、前記一方の駆動電極を、前記側壁を構成する前記複数の部材間の接合面に、前記他方の駆動電極に対し前記高さ方向に間隔をおいて形成したことを特徴とする。上記のように駆動電極のパターンをほぼ自由に設計することができるので、一方および他方の駆動電極ともアクチュエータ基板の任意の面に露出させ、制御回路と容易に接続することができる。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施の形態について図面を参照して説明する。
【0019】
図1に示すように、インク噴射装置は、平行な複数のインク流路21と非噴射溝22を有するアクチュエータ基板10と、その上面を覆うカバー板30と、インク流路21に連通する複数のノズル孔33を有するノズル板32と、インク流路21に供給源からのインクを分配するマニホ−ルド31とからなる。
【0020】
アクチュエータ基板10は、圧電材料(例えばチタン酸ジルコン酸鉛系(PZT)のセラミックス材料)製の部材15,15・・・を、複数個積層して構成され、インク流路21および非噴射溝22となる平行な多数の溝が、部材15の1つおきの接合部に沿ってその長さ方向に形成され、インク流路21と非噴射溝22との間を隔てる複数の側壁24が形成されている。つまり、各部材15は、インク流路21と非噴射溝22の配列方向に積層され、かつそれらの長さ方向に延びている。インク流路21は、図1に示すようにその長さ方向(すなわちインク噴射方向)の前後両端をアクチュエータ基板の前後両端に開放して形成され、非噴射溝22は、前端面10aに開放するが、後端面10bにおいて閉塞するように、立ち上げ部23を残して形成されている。
【0021】
各側壁24は、積層した2つの部材15,15によって構成され、その幅方向(すなわちインク流路21、非噴射溝22の配列方向)に分極(図2,3のP)されている。各側壁24は、その高さ方向(すなわちインク流路21、非噴射溝22の長さおよび配列方向と直交する方向)のほぼ中間位置に、長さ方向に延びる駆動電極26を内装している。この駆動電極26は、後述するように該側壁を構成する部材15,15間に介装されている。
【0022】
カバー板30の下面には、複数の側壁24の上端に接触するように駆動電極25が形成されている。該カバー板30は、インク流路21および非噴射溝22の長さ方向に沿った開放面を覆って接着固定され、アクチュエータ基板10の前端面10aおよびカバー板30の前端面には、インク流路21と対応するノズル孔33を有するノズル板32が接着固定され、またそれらの後端面には、マニホールド31が接着固定されている。
【0023】
インクの供給源からマニホールド31に導入されたインクは、インク流路21に供給されるが、非噴射溝22には、立ち上がり部23によって供給されない。
1つのインク流路21とその両側の側壁24,24は、1組のアクチュエータを構成する。図示しない制御回路により両側壁24,24上端の駆動電極25を共通の電位例えばアースに接続し、両側壁24,24内の駆動電極26,26に電圧を印加すると、駆動電極26,25間に圧電材料の分極方向と直角方向(側壁の高さ方向と平行な方向)の電界Eが発生し、図3に示すように、駆動電極26,25間の側壁24,24の上半分24a,24aがそれぞれ反対方向に剪断変形、すなわちほぼ菱形に変形する。その変形に追従して、側壁24,24の下半分24b,24bも下端を支点として変形し、その結果、インク流路21内の容積を拡大する。そして、電圧の印加を停止すると、側壁24、24が復帰する際にインク流路21内のインクに圧力を加え、インクをノズル孔33から噴射する。
【0024】
次に、上記インク噴射装置の製造方法を図4〜7にしたがって説明する。
【0025】
アクチュエータ基板10を構成する複数の部材15,15・・・は、それぞれ圧電材料のグリーンシートからなる。各部材15は、インク流路21、非噴射溝22のピッチの半分の厚さで、かつアクチュエータ基板10の厚さおよび長さに対応する高さ、長さを有する。アクチュエータ基板10の左右両端(インク流路21、非噴射溝22の配列方向の両端)に位置する2つの部材15は、変形する側壁を形成しないから、上記の厚さよりも十分に厚くてもよく、かつ圧電材料である必要はない。
【0026】
複数の部材のうち1つおきのもの15bの側面には、駆動電極26を印刷法によって形成する。駆動電極26は部材15bの長さ方向に帯状に延び、その上縁が側壁24の高さ方向のほぼ中間に位置しており、また一部分から部材15bの下縁に向かって導電線部分26aが延びている。該部材15bの両側に積層される部材15a,15cには、該部材の上縁から側壁24の高さ方向のほぼ中間位置までの高さで、該部材のほぼ長さ方向にわたって帯状の分極用電極27,28を印刷法によって形成する。
【0027】
そして、それら部材15a,15b,15cを図5に示すように各電極26,27,28がそれらの部材間に位置するように積層して、高温度で焼結し一体化する。この状態で、分極用電極27の前端27aはアクチュエータ基板の前端面10aに露出し、分極用電極28の後端28aは、後端面10bに露出する。アクチュエータ基板の前端面10aおよび後端面10bに高電圧発生装置の端子を当て、分極用電極27,28に高電圧を印加すると、両分極用電極27,28間の部材15の部分、特に駆動電極26よりも上の部分が図5、図6(a)に示すように、インク流路21、非噴射溝22の配列方向に分極Pされる。この分極方向は、積層方向において交互に反対方向となる。
【0028】
この後、図6(b)、図7に示すようにアクチュエータ基板10にインク流路21および非噴射溝22となる溝を、ダイヤモンドブレード等によって切削加工する。各溝は、分極用電極27,28の位置する部材15の接合部分に沿って形成し、該分極用電極27,28を除去する。溝の深さは、アクチュエータ基板の上面10aから駆動電極26の上縁までの距離のほぼ2倍である。駆動電極26の位置する部材15の接合部分は、溝を形成せず、側壁24として残す。つまり、側壁24を、駆動電極26を内装した状態で形成する。
【0029】
カバー板30の下面には駆動電極25を形成し、その駆動電極25が側壁24の上端に接触するようにカバー板30をアクチュエータ基板10に接着固定する。さらに、ノズル板32、マニホールド31を前述のように接着固定する。
【0030】
駆動電極26は、その導電線部分26aの先端を電気接点26bとしてアクチュエータ基板の下面10d(インク流路21、非噴射溝22が開口した上面10cとは反対側の面)に露出している。このため、この電気接点26bに図示しない制御回路から延びるフレキシブルな印刷配線部材29を容易に接続することができる。とくに、図4に示すように、隣接する駆動電極26の導電線部分26aをインク流路21の長さ方向に相互にずらして形成することにより、図8に示すように、アクチュエータ基板の下面10dの下面における各電気接点26bの位置も同方向にずれ、相互間の距離を大きくすることができ、配線部材29上の各信号線の端子部分29aをろう付け等で接続する際に短絡することを少なくし、電気接続の信頼性を向上することができる。
【0031】
駆動電極25は、カバー板30とアクチュエータ基板10との間で露出した部分を、配線部材29から枝分かれした部分の端子29bに接続するか、図示しない導電性材料のフレームに当接してアースに接続する。
【0032】
駆動電極25は、カバー板30の下面全体に形成する必要はなく、側壁24の上端に対応する部分のみに形成してもよく、またカバー板30側でなく側壁24の上端に形成してもよい。その場合、変形させる側壁24に対応する駆動電極25に電圧を印加し、駆動電極26をアースに接続するようにしてもよい。
【0033】
図9〜12は、本発明の他の実施の形態を示す。
【0034】
この実施の形態では、側壁24の高さ方向の上半分24aと下半分24bとを相互に反対方向に分極Pしている。駆動電極26は、ほぼ側壁24の下端に位置して内装する。他の構成は、前記実施の形態と同様である。
【0035】
駆動電極25,26間に電圧を印加すると、側壁の上半分24aと下半分24bの分極方向とそれぞれ直交する電界Eが発生する。上半分24aと下半分24bとは分極方向が逆であるから、図10のようにそれぞれ反対方向に変形し、隣接する側壁との間のインク流路21を拡大する。電圧の印加を停止して側壁24、24が復帰する際、インク流路21内のインクに圧力を加え、インクをノズル孔33から噴射する。この実施の形態では、側壁の上半分24aと下半分24bとがともに積極的に変形するため、効率よく大きな噴射圧力を得ることができる。また前記実施の形態と同程度の変形を得るならば、電圧が半分でよい。
【0036】
この実施の形態の製造方法を説明すると、図11に示すように、分極用電極は、上下2列27−1,27−2,28−1,28−2形成する。各列の分極用電極はそれぞれ側壁の上半分24aと下半分24bに対応している。分極処理は、図12(a)に示すように上列27−1,28−1に電圧を印加して、側壁の上半分24aに対応する部分を分極する工程、図12(b)に示すように上列27−2,28−2に電圧を印加して、側壁の下半分24bに対応する部分を分極する工程を順次行う。
【0037】
その後、図12(c)に示すように前記実施の形態と同様に、溝を、分極用電極27−1,27−2,28−1,28−2の位置する部材15の接合部分に沿って形成し、該分極用電極27,28を除去する。同時に、側壁24を、駆動電極26の上方に対応する位置に形成する。これにより、側壁24は、上半分24aと下半分24bとで分極方向が逆になって形成される。
【0038】
図13〜14は、本発明のさらに他の実施の形態を示す。
【0039】
この実施の形態では、駆動電極25は、カバー板30の下面でなく、側壁24の上端部分に内装している。側壁24は前記2番目の実施の形態のように上下をそれぞれ反対方向に分極してもよいが、最初の実施の形態のように側壁の高さ方向の途中に駆動電極を形成して、上半分のみを分極してもよい。
【0040】
このインク噴射装置の製造に際して、図14に示すように部材15bの側面に、駆動電極25,26を、側壁24の高さ方向に間隔をあけて配置し、両電極25,26のそれぞれ一部から導電線部分25a,26aを部材15bの下縁に向けて延ばしておく。これにより、アクチュエータ基板の下面10dに駆動電極25,26に給電するための複数の電気接点を整列して露出させることができ、前記配線材29との接続が一層容易となる。駆動電極25,26の一方は共通電位でよいから、そのための電気接点は、配線材29の1つの端子に共通に接続すればよい。他の製造方法は、前記各実施の形態と同様である。
【0041】
以上詳述したように、各実施の形態のインク噴射装置では、溝加工後に溝内表面に駆動電極を形成する必要がないため、蒸着装置およびメッキ処理装置などが不要となる。また図示しない制御回路との電気的な接続は、アクチュエータ基板10の下面に露出した電気接点を介して直接行うことができ、製造工数、コストを著しく低減することができる。
【0042】
なお、本発明の実施の形態では、インク流路の両側に非噴射溝を配置したが、解像度の高い印字を実現するために、全ての溝をインク流路としてもよい。ただしこの場合は隣接するインク流路どおしは同時に噴射することはできないので、タイミングをずらして駆動する必要がある。
【0043】
また、最初の実施の形態は側壁の上半分のみを分極しているが、下半分を分極するようにしてもよい。たとえば、3番目の実施の形態において下列の分極用電極27−2,28−2のみを形成し、上側の駆動電極25を上列の分極用電極27−1,28−1にほぼ対応する位置に設ければよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態のインク噴射装置の分解斜視図である。
【図2】 上記インク噴射装置を正面方向から見た断面図である。
【図3】 図2の動作状態の説明図である。
【図4】 上記インク噴射装置のアクチュエータ基板を構成する部材の分解斜視図である。
【図5】 上記アクチュエータ基板の製造過程を説明する斜視図である。
【図6】 図5のアクチュエータ基板を正面方向から見た断面図である。
【図7】 上記アクチュエータ基板の製造過程を説明する斜視図である。
【図8】 上記インク噴射装置を下方から見た分解斜視図である。
【図9】 本発明の他の実施の形態のインク噴射装置を正面方向から見た断面図である。
【図10】 図10の動作状態の説明図である。
【図11】 上記インク噴射装置のアクチュエータ基板を構成する部材の分解斜視図である。
【図12】 上記アクチュエータ基板の製造工程示す正面方向から見た断面図である。
【図13】 本発明のさらに他の実施の形態のインク噴射装置を正面方向から見た断面図である。
【図14】 上記インク噴射装置のアクチュエータ基板を構成する部材の分解斜視図である。
【符号の説明】
10 アクチュエータ基板
15 部材
21 インク流路
24 側壁
25,26 駆動電極
27,28 分極用電極
Claims (6)
- アクチュエータ基板の一側に、分極された圧電材料で少なくとも一部が構成された側壁によって挟まれたインク流路を平行に複数個備え、前記側壁に設けた一対の駆動電極をとおして前記圧電材料に電圧を印加することにより、前記側壁を変形させ前記インク流路内のインクに圧力を与えてそのインクを噴射するインク噴射装置において、前記側壁を、前記インク流路の長さ方向に延びる複数の部材を該インク流路の配列方向に積層して構成するとともに、該側壁を構成する圧電材料を前記配列方向に分極し、前記側壁の、前記インク流路の長さおよび配列方向と直交する高さ方向の一端付近に、前記駆動電極の一方を配置し、前記側壁を構成する前記複数の部材間の接合面に、前記駆動電極の一方に対し、前記高さ方向の他端側に間隔をおいて前記駆動電極の他方を形成し、前記側壁に前記両駆動電極をとおして印加した電圧により、前記分極方向と直交する方向に電界を発生して前記側壁を前記配列方向に変形させるようにしたことを特徴とするインク噴射装置。
- 前記他方の駆動電極は、前記側壁の前記高さ方向の途中に位置し、前記両駆動電極間における部分の側壁が分極されており、該部分が電圧の印加により変形するのに追従して、前記他方の駆動電極よりも前記他端側の側壁も変形することを特徴とする請求項1に記載のインク噴射装置。
- 前記側壁における両駆動電極間の、前記高さ方向の2部分が相互に反対方向に分極されており、該両部分が電圧の印加により相互に反対方向に変形することを特徴とする請求項1に記載のインク噴射装置。
- 前記他方の駆動電極の一部は、前記インク流路の長手方向が開口したアクチュエータ基板の一側とは反対側の面に、制御回路と接続するための電気接点として露出していることを特徴とする請求項1に記載のインク噴射装置。
- 前記インク流路が開口したアクチュエータ基板の一側を覆ってカバー板を設け、該カバー板と前記側壁との接合面に、前記一方の駆動電極を設けたことを特徴とする請求項1に記載のインク噴射装置。
- 前記一方の駆動電極を、前記側壁を構成する前記複数の部材間の接合面に、前記他方の駆動電極に対し前記高さ方向に間隔をおいて形成したことを特徴とする請求項1に記載のインク噴射装置。
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