JP4735819B2 - 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents

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本発明は、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関し、特に、圧力発生手段の駆動によってインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置に関する。
インク滴をノズル開口から吐出させるインクジェット式記録ヘッドには、圧力発生手段の駆動源として、圧電素子の軸方向に伸長、収縮する縦振動モードの圧電アクチュエータを使用したものと、たわみ振動モードの圧電アクチュエータを使用したものの2種類が実用化されている。
例えば、たわみ振動モードの圧電アクチュエータを使用したインクジェット式記録ヘッドとしては、圧力発生室が形成される流路形成基板の流路形成基板の一方面に、ノズル開口が穿設されたノズルプレートが接合され、流路形成基板の他方面側に、各圧力発生室に供給するインクが貯留されるリザーバを構成するリザーバ部が設けられたリザーバ形成基板等が接合されているものがある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このようなインクジェット式記録ヘッドでは、各部材の線膨張係数が異なるため、環境温度の変化によって層間剥離が生じるという問題がある。例えば、特許文献1の構造では、流路形成基板及びリザーバ形成基板はシリコン基板からなりその線膨張係数はおよそ2.0[×10−6/℃]であり、ノズルプレートはステンレス鋼(SUS)からなりその線膨張係数は16[×10−6/℃]であり、各両者の線膨張係数は大きく異なる。このため、例えば、流路形成基板とノズルプレートとの接着時の温度により低い温度にヘッドが置かれた場合、相対的にノズルプレートが縮んでヘッドに反りが生じ、各部材間等で、せん断応力による剥離が生じてしまうという問題がある。
さらに、例えば、上記特許文献1に記載されているように、流路形成基板、リザーバ形成基板等からなる記録ヘッド本体に、この記録ヘッド本体を固定するヘッドケースが固定されたものがある。そして、このヘッドケースも、記録ヘッド本体を構成するリザーバ形成基板等とは異なる材料、例えば、樹脂材料等で形成されている。このため、ヘッドケース側からも応力が発生し、この応力に起因して、記録ヘッド本体の各部材間等で剥離が生じてしまう虞がある。また、記録ヘッド本体を構成するノズルプレートに反りが生じると、インク滴の吐出方向が変わり、着弾位置が変化して画質を劣化させてしまうという問題がある。
これらの問題は、例えば、ステンレス鋼(SUS)等の剛性の高い材料からなるヘッドケースに記録ヘッド本体を固定することで防止することはできる。しかしながら、このように剛性の高いヘッドケースに記録ヘッド本体を固定して、記録ヘッド本体の反りを矯正すると、記録ヘッド本体に生じる応力が増加してしまい、この応力の増加により記録ヘッド本体を構成する各部材間等での剥離や、クラックが発生する等の問題が生じてしまう虞がある。
なお、このような問題は、インクを吐出するインクジェット式記録ヘッドだけではなく、勿論、インク以外の液滴を吐出する他の液体噴射ヘッドにおいても、同様に存在する。
特開2003−80703号公報(第2図等)
本発明はこのような事情に鑑み、液滴の吐出特性を良好に維持しつつ、ヘッド本体を構成する各基板の剥離を防止することができる液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、複数のノズル開口が穿設されたノズルプレートと、圧力発生手段の駆動によって液滴を吐出する前記ノズル開口に連通する複数の圧力発生室が並設された流路形成基板と、を少なくとも有するヘッド本体と、前記ヘッド本体に接合され前記圧力発生室の列に対応する領域の外側に前記ヘッド本体の前記圧力発生室を含む液体流路に連通する連通孔を有するヘッドケースとを具備し、前記ヘッドケースが、接着剤からなる接着層を少なくとも含む接着部によって前記ヘッド本体に接合され、前記接着部が、前記ヘッド本体の変形を実質的に規制する変形規制部と、該変形規制部よりも剛性が低く前記ヘッド本体の変形を弾性変形により許容する変形許容部とを含むと共に、前記変形許容部の前記接着層の厚さが、前記変形規制部の前記接着層の厚さよりも厚くなっており、前記変形規制部が、前記圧力発生室の列に対応する領域の外側で前記ヘッド本体の長辺側の中央部のみに設けられ、前記ヘッドケースの前記連通孔の周囲が前記変形規制部によって前記ヘッド本体に接合されていることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる第1の態様では、ヘッド本体とヘッドケースとは、変形規制部によって強固に固着されるが、変形許容部によってヘッド本体の反りが許容されるため、ヘッド本体の応力増加に伴う各部材間での剥離、クラックの発生等が防止される。特に、変形規制部を所定の領域のみに設けることで、ヘッド本体とヘッドケースとを良好に接合しつつ、ヘッド本体の反りが変形許容部によって確実に許容される。さらに、連通孔の周囲が変形規制部によって接合されていることで、ヘッドケースとヘッド本体との接合部分からの液滴の漏れを確実に防止することができる。
本発明の第の態様は、前記変形規制部は、前記ヘッドケースの前記ヘッド本体との接合面に設けられた第1の突起部を含むことを特徴とする第1の態様の液体噴射ヘッドにある。
かかる第の態様では、変形規制部を構成する接着層が良好に形成され、また変形規制部の剛性が高まるため、この変形規制部によってヘッドケースとヘッド本体とがより強固に固着される。
本発明の第の態様は、前記変形許容部は、前記ヘッドケースの接合面に設けられた前記第1の突起部よりも高さの低い第2の突起部を含むことを特徴とする第2の態様の液体噴射ヘッドにある。
かかる第の態様では、変形許容部を構成する接着層が良好に形成される。また、変形許容部の剛性が変形規制部の剛性よりも確実に低くなる。
本発明の第の態様は、第1〜の何れか一つの態様の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる第の態様では、信頼性及び耐久性に優れた液体噴射装置を実現することができる。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドを示す分解斜視図であり、図2は、図1の断面図である。図示するように、流路形成基板10は、本実施形態では面方位(110)のシリコン単結晶基板からなり、その一方の面には予め熱酸化により形成した二酸化シリコンからなる、厚さ0.5〜2μmの弾性膜50が形成されている。流路形成基板10には、複数の圧力発生室12がその幅方向に並設された列が2列設けられている。また、流路形成基板10の圧力発生室12の長手方向外側の領域には各圧力発生室12の列毎に連通部13が形成され、連通部13と圧力発生室12とがインク供給路14を介して連通されている。なお、連通部13は、後述する保護基板のリザーバ部と連通して各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバの一部を構成する。インク供給路14は、圧力発生室12よりも狭い幅で形成されており、連通部13から圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を一定に保持している。
また、流路形成基板10の開口面側には、圧力発生室12を形成する際のマスクとして用いられたマスク膜51を介して、各圧力発生室12のインク供給路14とは反対側の端部近傍に連通するノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が接着剤や熱溶着フィルム等を介して固着されている。なお、ノズルプレート20は、厚さが例えば、0.01〜1mmで、線膨張係数が300℃以下で、例えば2.5〜20[×10-6/℃]であるガラスセラミックス、シリコン単結晶基板又はステンレス鋼などからなる。
一方、このような流路形成基板10の開口面とは反対側には、上述したように、厚さが例えば約1.0μmの弾性膜50が形成され、この弾性膜50上には、厚さが例えば、約0.4μmの絶縁体膜55が形成されている。さらに、この絶縁体膜55上には、厚さが例えば、約0.2μmの下電極膜60と、厚さが例えば、約1.0μmの圧電体層70と、厚さが例えば、約0.05μmの上電極膜80とが積層形成されて、圧力発生手段の駆動源となる圧電素子300を構成している。ここで、圧電素子300は、下電極膜60、圧電体層70及び上電極膜80を含む部分をいう。一般的には、圧電素子300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層70を各圧力発生室12毎にパターニングして構成する。本実施形態では、下電極膜60を圧電素子300の共通電極とし、上電極膜80を圧電素子300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。
また、各圧電素子300の上電極膜80の一端部近傍にはリード電極90が接続されている。このリード電極90は、流路形成基板10の中央部近傍まで延設され、後述する保護基板30上に実装された駆動ICと電気的に接続される。
さらに、本実施形態では、圧電素子300を構成する各層及びリード電極90が、駆動ICとの接続部を除いて、例えば、無機絶縁材料からなる絶縁膜100によって覆われている。この絶縁膜100の材料としては、無機絶縁材料であれば、特に限定されず、例えば、酸化アルミニウム(Al)、五酸化タンタル(Ta)等が挙げられるが、特に、酸化アルミニウム(Al)を用いるのが好ましい。このような無機絶縁材料からなる絶縁膜100は、薄膜でも水分の透過性が極めて低いため、この絶縁膜100によって、下電極膜60、圧電体層70、上電極膜80及びリード電極90の表面を覆うことにより、圧電体層70の水分(湿気)に起因する破壊を防止することができる。
また、このような圧電素子300が形成された流路形成基板10上には、圧電素子300に対向する領域にその運動を阻害しない程度の空間を確保可能な圧電素子保持部31を有する保護基板30が接着剤35を介して接合されている。圧電素子300は、この圧電素子保持部31内に形成されているため、外部環境の影響を殆ど受けない状態で保護されている。なお、圧電素子保持部31は、密封されていてもよいが、密封されていなくてもよい。また、圧電素子保持部31は、本実施形態では、並設された圧電素子300の列毎に設けられている。
また、保護基板30の各圧電素子保持部31の外側には、リザーバ110の少なくとも一部を構成するリザーバ部32が設けられている。これらのリザーバ部32は、保護基板30を厚さ方向に貫通して圧力発生室12の幅方向に亘って設けられており、流路形成基板10の連通部13と連通されて各圧力発生室12の列毎の共通のインク室となるリザーバ110をそれぞれ構成している。また、本実施形態では、保護基板30の圧電素子保持部31の間の領域には、保護基板30を厚さ方向に貫通する貫通孔33が、各圧電素子300の列に対応して設けられている。そして、各圧電素子300から引き出されたリード電極90は、その端部近傍が貫通孔33内で露出されている。なお、このような保護基板30としては、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料、例えば、ガラス、セラミック材料等を用いることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板を用いて形成した。
また、この保護基板30の表面、すなわち、流路形成基板10との接合面とは反対側の面には、圧電素子300を駆動するための駆動IC(半導体集積回路)120が各圧電素子300の列毎に実装されている。そして、各駆動IC120と各圧電素子300から引き出されたリード電極90とは、保護基板30の貫通孔33内にワイヤボンディングによって延設される接続配線130によって電気的に接続されている。
さらに、保護基板30上には、リザーバ部32に対応する領域を含む周縁部を囲むように、封止膜41及び固定板42とからなるコンプライアンス基板40が接合されている。ここで、封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料(例えば、厚さが6μmのポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム)からなり、この封止膜41によってリザーバ部32の一方面が封止されている。また、固定板42は、金属等の硬質の材料(例えば、厚さが30μmのステンレス鋼(SUS)等)で形成される。この固定板42のリザーバ110に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、リザーバ110の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
このように、本実施形態のヘッド本体150は、流路形成基板10、ノズルプレート20、保護基板30及びコンプライアンス基板40で構成されている。そして、このようなヘッド本体150のノズルプレート20が形成されている側の反対側には、駆動IC120を囲む空間であるIC保持部201を有するヘッドケース200が、帯状に設けられた接着部210を介して接合されている。
そして、このIC保持部201内には、例えば、シリコーン樹脂又はウレタン樹脂等の低応力性樹脂材料からなるポッティング剤250が充填され、保護基板30上に設けられた駆動IC120及び接続配線130が、IC保持部201に充填されたポッティング剤250で完全に覆われている。また、ヘッドケース200には、一端側が図示しないインクカートリッジに接続されると共に、他端側がリザーバ110に接続されるインク連通孔202が形成されており、このインク連通孔202からリザーバ110内にインクが供給されるようになっている。
なお、本実施形態に係るヘッドケース200は、比較的剛性の高い材料で形成されていることが好ましい。具体的には、ニッケル、アルミニウム、ステンレス鋼等の金属材料が挙げられ、例えば、本実施形態では、ヘッドケース200の材料として、ステンレス鋼(SUS)を用いている。
ここで、ヘッド本体150とヘッドケース200とを接合する接着部210は、ヘッド本体150の変形を実質的に規制する変形規制部211と、変形規制部211よりも剛性が低くヘッド本体150の変形を弾性変形により許容する変形許容部212とを含む。そして、本発明では、変形規制部211を、圧力発生室12の列に対応する領域の外側のみに設けるようにし、少なくとも圧力発生室12の列に対応する領域では、ヘッド本体150とヘッドケース200とが変形許容部212のみを介して接合されている。例えば、本実施形態では、図3に示すように、ヘッド本体150の短辺側(圧力発生室12の並設方向両端部)に設けられる接着部210と、ヘッド本体150の長辺側両端部のインク連通孔202の周囲に設けられる接着部210とが、変形規制部211であり、その他の部分の接着部210は何れも変形許容部212である。
このような構成では、ノズル開口21の位置精度を保ちつつ、ヘッド本体150の外周部における温度変化等による反りを許容してヘッド本体150を構成する基板の剥離や、クラックの発生を防止することができる。
ここで、変形規制部211は、本実施形態では、ヘッドケース200のヘッド本体150との接合面に所定高さで突設された第1の突起部203と、この第1の突起部203を含む領域に形成される第1の接着層230とで構成されている。一方、変形許容部212は、第1の突起部203よりも高さの低い第2の突起部204とこの第2の突起部204を含む領域に形成される第2の接着層231とで構成されて、変形規制部211よりも剛性が低くなっている。すなわち、第2の突起部204上に設けられる第2の接着層231の厚さが、第1の突起部203上に設けられる第1の接着層230よりも相対的に厚くなるため、変形許容部212は、変形規制部211よりも剛性が相対的に低くなっている。そして、ヘッドケース200とヘッド本体150とは、変形規制部211によって強固に固着されるため、変形許容部212は、インクあるいはポッティング剤250等の流れ出しを防止するためのシール剤として機能する程度の剛性を有していればよい。
第1の接着層230及び第2の接着層231となる接着剤は、特に限定されないが、例えば、本実施形態では、シリコーン接着剤を用いている。また、変形規制部211を構成する第1の接着層230の厚さd1は、特に限定されないが、1〜20μm程度であることが好ましい。変形許容部212を構成する第2の接着層231の厚さd2は、30〜200μm程度であることが好ましい。そして、第1の接着層230の厚さd1と、第2の接着層231の厚さd2との差は、100μm程度であることが望ましい。このため、本実施形態では、第1の突起部203の高さを約150μmとし、第2の突起部204の高さを約50μmとしている。これにより、変形許容部212の剛性は、変形規制部211よりも十分に低くなり、ヘッド本体150の変形が第2の接着層231の弾性変形により確実に許容される。
そして、本発明では、変形規制部211を圧力発生室12の列に対応する領域の外側のみ、すなわち、ヘッド本体150の外周部のみに設け、少なくとも圧力発生室12の列に対応する領域では、ヘッド本体150とヘッドケース200とが、変形許容部212を介して接合されるようにした。これにより、ヘッド本体150とヘッドケース200とは、変形規制部211によって高精度に位置決めされた状態で強固に固着されるが、環境温度の変化等によるヘッド本体150の反りは変形許容部212によって許容される。すなわち、ヘッド本体150はヘッドケース200に接合された状態でも、厚さ方向にある程度変形することが可能である。したがって、環境温度の変化等が生じた際などに、ヘッド本体150に反りは生じるものの応力の増加は抑えられるため、応力の増加に伴う各基板の剥離や、クラックの発生を防止することができる。
なお、本実施形態では、変形規制部211を、ヘッド本体150の短辺側両端部と、インク連通孔202の周囲に設けるようにしたが、これに限定されず、例えば、図4に示すように、ヘッド本体150の短辺側両端部のみに設けるようにしてもよい。また、例えば、図5に示すように、インク連通孔202の周囲のみに設けるようにしてもよい。さらに、例えば、図6に示すように、ヘッド本体150の各隅部、すなわち、ヘッド本体150の四隅のみに、それぞれ独立する変形規制部211を設けるようにしてもよい。何れにしても、変形規制部211は、圧力発生室12の列の領域の外側、すなわち、ヘッド本体150の外周部のみに設けられていればよい。そして、このように変形規制部211が圧力発生室12の列の領域の外側のみに設けられていれば、変形許容部212によってヘッド本体150の反りが確実に許容される。これにより、ヘッド本体150を構成する各基板の剥離等を防止でき、信頼性の高い液体噴射ヘッドを実現することができる。
なお、このようなインクジェット式記録ヘッドでは、インクカートリッジ等の外部インク供給手段から、ヘッドケース200に設けられたインク連通孔202を介してインクを取り込む。そして、リザーバ110からノズル開口21に至るまで内部をインクで満たした後、駆動IC120からの駆動信号に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの下電極膜60と上電極膜80との間に駆動電圧を印加し、弾性膜50、下電極膜60及び圧電体層70とにより、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口21からインク滴が吐出する。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、上述の実施形態では、ヘッドケースに設けられた第1の突起部と第1の接着層とを変形規制部とし、第2の突起部と第2の接着層とで変形許容部としているが、これに限定されるものではない。例えば、変形許容部は、ディスペンサー等で塗布された第2の接着層のみであってもよい。なお、このように第2の接着層のみを変形許容部とする場合、第1の突起部の高さを変化させることにより、変形規制部及び変形許容部の剛性を適宜調整することが望ましい。
また、上述した実施形態のインクジェット式記録ヘッドは、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図7は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。図7に示すように、ヘッド本体を有する記録ヘッドユニット1A及び1Bは、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1A及び1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。そして、駆動モータ6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8上を搬送されるようになっている。
なお、上述の実施形態では、インク滴を吐出するための圧力発生手段として薄膜からなる圧電素子を例示したが、この圧力発生手段は、特に限定されず、例えば、発熱素子等であってもよい。
また、上述した実施形態においては、本発明の液体噴射ヘッドユニットの一例としてインクジェット式記録ヘッドを具備するインクジェット式記録ヘッドユニットを説明したが、液体噴射ヘッドの基本的構成は上述したものに限定されるものではない。勿論、本発明は、インク以外の液体を噴射するものにも適用することができる。なお、その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンタ等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。
実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの平面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの変形例を示す平面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの変形例を示す平面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの変形例を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る記録装置の概略図である。
符号の説明
10 流路形成基板、 12 圧力発生室、 13 連通部、 14 インク供給路、 20 ノズルプレート、 21 ノズル開口、 30 保護基板、 31 圧電素子保持部、 32 リザーバ部、 40 コンプライアンス基板、 50 弾性膜、 55 絶縁体膜、 60 下電極膜、 70 圧電体層、 80 上電極膜、 90 リード電極、 110 リザーバ、 120 駆動IC、 150 ヘッド本体、 200 ヘッドケース、 203 第1の突起部、 204 第2の突起部、 210 接着部、 211 変形規制部、 212 変形許容部、 230 第1の接着層、 231 第2の接着層、 300 圧電素子

Claims (4)

  1. 複数のノズル開口が穿設されたノズルプレートと、圧力発生手段の駆動によって液滴を吐出する前記ノズル開口に連通する複数の圧力発生室が並設された流路形成基板と、を少なくとも有するヘッド本体と、前記ヘッド本体に接合され前記圧力発生室の列に対応する領域の外側に前記ヘッド本体の前記圧力発生室を含む液体流路に連通する連通孔を有するヘッドケースとを具備し、
    前記ヘッドケースが、接着剤からなる接着層を少なくとも含む接着部によって前記ヘッド本体に接合され
    記接着部が、前記ヘッド本体の変形を実質的に規制する変形規制部と、該変形規制部よりも剛性が低く前記ヘッド本体の変形を弾性変形により許容する変形許容部とを含むと共に、前記変形許容部の前記接着層の厚さが、前記変形規制部の前記接着層の厚さよりも厚くなっており、
    前記変形規制部が、前記圧力発生室の列に対応する領域の外側で前記ヘッド本体の長辺側の中央部のみに設けられ
    前記ヘッドケースの前記連通孔の周囲が前記変形規制部によって前記ヘッド本体に接合されていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 前記変形規制部は、前記ヘッドケースの前記ヘッド本体との接合面に設けられた第1の突起部を含むことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記変形許容部は、前記ヘッドケースの接合面に設けられた前記第1の突起部よりも高さの低い第2の突起部を含むことを特徴とする請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。
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JP2004148581A (ja) * 2002-10-29 2004-05-27 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置

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