JP4835829B2 - 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ノズルと連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、圧力発生素子の駆動により振動板を介してノズルから液滴、例えば、インク滴を吐出させる液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関する。
従来から、圧電素子、あるいは発熱素子等によって液体に圧力を付与することで、ノズルから液滴を吐出する液体噴射ヘッドが知られており、その代表例としては、インク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドが挙げられる。このようなインクジェット式記録ヘッドとしては、例えば、主にシリコン(Si)からなる流路形成基板に、ノズルプレート(SUS製)、リザーバ形成基板、コンプライアンス形成基板(シート)が接着されてヘッド本体が構成されている。また、流路形成基板には熱酸化により振動板となる弾性膜が予め形成され、弾性膜には下電極膜、圧電体膜、上電極膜が積層形成されている。(例えば、特許文献1参照)。
このような液体噴射ヘッドにあっては、複数の部材が積層されて構成されているので、各部材の線膨張係数が異なり、環境温度変化により層間剥離が生じる虞がある。つまり、流路形成基板、リザーバ形成基板は主にシリコンからなり、ノズルプレートはSUS製であるため、線膨張係数が大きく異なり、例えば、流路形成基板とノズルプレートの接着時の温度より低い温度に液体噴射ヘッドがおかれた場合、相対的にノズルプレートが縮み、各界面にせん断応力が発生する。
また、弾性板上の上電極/下電極/配線等の金属層は、スパッタや蒸着等高温で形成されるため常温においても初期応力(弾性板と金属相間にせん断応力)を有している。また、弾性板上の接着面(の最も高い場所)は、配線金属層(Au)であるが、Au接着剤との密着性により剥離が生じることも考えられ、接着界面に限らず密着力の弱い層間では温度変化により剥離が生じる虞がある。また、温度変化時には、チップ全体の反りによる膜厚方向の引っ張り応力とせん断応力が発生し、長手方向端部が最も剥離が生じる虞があった。このように、ノズルプレートの接合温度と異なった環境温度では反りが生じ、反りの応力により流路形成基板にクラックが生じることが考えられる。
このため、チップを覆うケースヘッドの材質として剛性の高いSUSを用いることで反りを抑制することができる。しかし、反りを矯正することで応力が増加し、噴射ヘッド本体に剥離やクラックが生じる虞がある。即ち、ケースヘッドの接合部、液体噴射ヘッドの接合部、リザーバ形状基板が一直線状に接着されているため、ケースヘッドからの応力が流路基板側に直接伝わり、流路形成基板にクラックが生じる虞があった。
このため、密着力の弱い層間で剥離やクラックが生じることがないように、接着条件等を管理する必要があるのが現状である。
特開2000−296616号公報
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、ケースヘッドからの応力が流路形成基板側に直接伝わることがなく、ケースヘッドの剛性や温度環境に拘わらず剥離やクラックが生じることが抑制された液体噴射ヘッドを提供することを目的とする。
また、本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、ケースヘッドからの応力が流路形成基板側に直接伝わることがなく、ケースヘッドの剛性や温度環境に拘わらず剥離やクラックが生じることが抑制された液体噴射ヘッドを備えた液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に係る本発明の液体噴射ヘッドは、複数の圧力発生室及び該圧力発生室に連通する液体流路が形成された流路形成基板と、前記流路形成基板に接合され、前記圧力発生室の共通流体室となるリザーバの一部を構成すると共に、前記液体流路に連通するリザーバ部が形成されたリザーバ形成基板と、前記リザーバ形成基板の前記流路形成基板が接合された面とは反対側の面上に接合される固定板を含むと共に前記リザーバ部内の圧力変化を吸収するコンプライアンス基板と、前記コンプライアンス基板の前記固定板の前記リザーバ形成基板が接合される面とは反対側の面上に接合されるリブと、前記リブが設けられ、前記リブを介して前記コンプライアンス基板に接合されたケースヘッドとを備え、前記ケースヘッドの前記リブが設けられた部位と、前記固定板が前記リザーバ形成基板に対して接合される部位とが、前記リザーバ形成基板及び前記ケースヘッドの積層方向に直交する面内で重ならないようにすることで、前記流路形成基板の前記液体流路に対応する部位における前記リザーバ形成基板と前記ケースヘッドとの間に空隙を存在させたことを特徴とする。
請求項1に係る本発明では、ケースヘッドから流路形成基板の液体流路側に伝わる応力は空隙により吸収され、直接伝わることがない。
そして、請求項2に係る本発明の液体噴射ヘッドは、請求項1に記載の液体噴射ヘッドにおいて、前記リザーバ部の内壁面と該リザーバ部に対向する領域にリブを配し、前記空隙は、前記リザーバ形成基板及び前記ケースヘッドの積層方向に直交する面内における、前記リザーバ部の内壁と、前記リブの端面との間の隙間により形成されたことを特徴とする。
請求項2に係る本発明では、ケースヘッドから流路形成基板の液体流路側に伝わる応力はコンプライアンス基板延設部を介して確実にリザーバ部に吸収される。
また、請求項3に係る本発明の液体噴射ヘッドは、請求項1に記載の液体噴射ヘッドにおいて、前記ケースヘッドの端部は前記リザーバ部に対向する領域に設けられ、前記空隙は、前記リザーバ形成基板及び前記ケースヘッドの積層方向に直交する面内における、前記リザーバ部の内壁面と前記ケースヘッドの端部の間に設けられた隙間であることを特徴とする。
請求項3に係る本発明では、ケースヘッドから流路形成基板の液体流路側に伝わる応力はリザーバ部の内壁面と前記ケースヘッドの端部の間に設けられた隙間により確実にリザーバ部に吸収される。
また、請求項4に係る本発明の液体噴射ヘッドは、請求項1に記載の液体噴射ヘッドにおいて、前記リザーバ形成基板は前記リザーバ部と連続する空隙部を有し、前記空隙は、前記リブとの対向位置に設けられた前記空隙部であることを特徴とする。
請求項4に係る本発明では、ケースヘッドから流路形成基板の液体流路側に伝わる応力はリブとの対向位置に設けられた空隙部により確実にリザーバ部に吸収される。
また、請求項5に係る本発明の液体噴射ヘッドは、請求項1に記載の液体噴射ヘッドにおいて、前記リザーバ形成基板は前記リザーバ部と分かれた空隙部を有し、前記空隙は、前記リブを前記空隙部と対向する位置に配したことにより形成されることを特徴とする。
請求項5に係る本発明では、ケースヘッドから流路形成基板の液体流路側に伝わる応力は確実にリザーバ部と分かれた空隙部に吸収される。
また、請求項6に係る本発明の液体噴射ヘッドは、請求項1に記載の液体噴射ヘッドにおいて、前記ケースヘッドの前記リザーバ形成基板接合面側の端部に切り欠き部を形成し、前記空隙は、前記リブを前記切り欠き部と対向する位置に設けたことにより形成されることを特徴とする。
請求項6に係る本発明では、ケースヘッドから流路形成基板の液体流路側に伝わる応力は切り欠き部に対向する空隙により確実に吸収される。
また、請求項7に係る本発明の液体噴射ヘッドは、請求項1に記載の液体噴射ヘッドにおいて、前記ケースヘッドの前記リザーバ形成基板接合面側にケースヘッド空洞部を形成し、前記空隙は、前記リブを前記ケースヘッド空洞部と対向する位置に配したことにより形成されることを特徴とする。
請求項7に係る本発明では、ケースヘッドから流路形成基板の液体流路側に伝わる応力は確実にケースヘッド空洞部に吸収される。
また、上記目的を達成するための請求項8に係る本発明の液体噴射装置は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドを備えたことを特徴とする。
請求項8に係る本発明では、ケースヘッドから流路形成基板の液体流路側に伝わる応力が空隙により吸収されて直接伝わることがない液体噴射ヘッドを備えた液体噴射装置となる。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1には本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの斜視状況、図2には図1中の分解斜視、図3には図1中のIII−III線矢視、図4には図3中の要部の詳細を示してある。
図1乃至図3に示すように、流路形成基板10は、本実施形態では面方位(110)のシリコン単結晶基板からなり、その一方の面には予め熱酸化により形成した二酸化シリコンからなる、厚さ0.5〜2μmの弾性膜50が形成されている。流路形成基板10には、複数の圧力発生室12がその幅方向に並設された列が2列設けられている。また、流路形成基板10の圧力発生室12の長手方向外側の領域には各圧力発生室12の列毎に連通部13が形成され、連通部13と圧力発生室12とがインク供給路14を介して連通されている。なお、連通部13は、後述する保護基板のリザーバ部33と連通して各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ110の一部を構成する。インク供給路14は、圧力発生室12よりも狭い幅で形成されており、連通部13から圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を一定に保持している。
また、流路形成基板10の開口面側には、圧力発生室12を形成する際のマスクとして用いられた絶縁膜51を介して、各圧力発生室12のインク供給路14とは反対側の端部近傍に連通するノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が接着剤や熱溶着フィルム等を介して固着されている。なお、ノズルプレート20は、厚さが例えば、0.01〜1mmで、線膨張係数が300℃以下で、例えば2.5〜4.5[×10−6/℃]であるガラスセラミックス、シリコン単結晶基板又は不錆鋼などからなる。
一方、このような流路形成基板10の開口面とは反対側には、上述したように、厚さが例えば約1.0μmの弾性膜50が形成され、この弾性膜50上には、厚さが例えば、約0.4μmの絶縁体膜が形成されている。詳細は省略してあるが、絶縁体膜上には、厚さが例えば、約0.2μmの下電極膜と、厚さが例えば、約1.0μmの圧電体層と、厚さが例えば、約0.05μmの上電極膜とが積層形成されて、圧電素子300を構成している。ここで、圧電素子300は、下電極膜、圧電体層及び上電極膜を含む部分をいう。一般的には、圧電素子300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層を圧力発生室12毎にパターニングして構成する。そして、ここではパターニングされた何れか一方の電極及び圧電体層から構成され、両電極への電圧の印加により圧電歪みが生じる部分を圧電体能動部という。
例えば、下電極膜は圧電素子300の共通電極とし、上電極膜を圧電素子300の個別電極としている。これらの関係は、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。何れの場合においても、圧力発生室毎に圧電体能動部が形成されていることになる。また、ここでは、圧電素子300と当該圧電素子300の駆動により変位が生じる振動板とを合わせて圧電アクチュエータと称する。尚、弾性膜50と、圧電素子300を構成する下電極膜とを別体として説明したが、弾性膜50を形成せずに、下電極膜自体を弾性膜として機能させる構成にすることも可能である。
また、各圧電素子300の上電極膜の一端部近傍にはリード電極が接続されている。このリード電極は、流路形成基板10の中央部近傍まで延設され、リザーバ形成基板30上に実装された駆動IC120と接続される。さらに、圧電素子300を構成する各層及びリード電極が、駆動IC120との接続部を除いて、例えば、無機絶縁材料からなる絶縁膜によって覆われている。
圧電素子300が形成された流路形成基板10上には、圧電素子300に対向する領域にその運動を阻害しない程度の空間を確保可能な圧電素子保持部31を有するリザーバ形成基板30が接着剤を介して接合されている。圧電素子300(図3では図示せず)は、この圧電素子保持部31内に形成されているため、外部環境の影響を殆ど受けない状態で保護されている。尚、この圧電素子保持部31は、並設された圧電素子300の列毎に設けられている。
リザーバ形成基板30の各圧電素子保持部31の外側には、リザーバ110の少なくとも一部を構成するリザーバ部33が、圧電素子保持部31に隣接して設けられている。これらのリザーバ部33は、リザーバ形成基板30を厚さ方向に貫通して圧力発生室12の幅方向に亘って設けられ、流路形成基板10の連通部13と連通されて各圧力発生室12の列毎の共通のインク室となるリザーバ110をそれぞれ構成している。リザーバ形成基板30としては、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料、例えば、ガラス、セラミック材料等を用いることが好ましく、本実施形態例では、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板を用いて形成した。
また、リザーバ形成基板30の表面には、即ち、流路形成基板10との接合面とは反対側の面には、圧電素子300を駆動するための駆動IC(半導体集積回路)120が圧電素子300の列毎に実装されている。そして、各駆動IC120と、各圧電素子300から引き出されたリード電極とは、リザーバ形成基板30の貫通孔34内にワイヤボンディングによって形成される接続配線130によって接続されている。
また、リザーバ形成基板30上には、リザーバ部33に対応する領域を含む周縁部を囲むように、封止膜41及び固定板42とからなるコンプライアンス基板40が接合されている。封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料(例えば、厚さが6μmのポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム)からなり、この封止膜41によってリザーバ部33の一方面が封止されている。また、固定板42は、金属等の硬質の材料(例えば、厚さが30μmのステンレス鋼(SUS)等)で形成される。この固定板42のリザーバ110に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、リザーバ110の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
更に、リザーバ形成基板30上には、駆動IC120を囲む空間であるIC保持部141を有するケースヘッド140がリブ145を介して接合されている。本実施形態例では、ケースヘッド140のリブ145は、リザーバ形成基板30上に設けられたコンプライアンス基板40に接合されている。このケースヘッド140は、例えば、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を射出成形することにより形成され、IC保持部141はケースヘッド140を厚さ方向に貫通して設けられている。
尚、ケースヘッド140の材料は、樹脂材料に限定されず、例えば、ニッケル、アルミニウム等の金属材料を用いてもよい。このような金属材料を用いることにより、寸法精度を向上でき、また、その応力による部材の剥離を防止することができる。
図4に基づいてケースヘッド140の接合部の詳細を説明する。図4には図3中の要部詳細状況を示してあり、図3中の左側部分の接合部を示してある。
液体流路としてのインク供給路14(図3参照)に対応する部位であるインク供給路14(図3参照)の真上部位におけるリザーバ形成基板30には、固定板42がリザーバ部33に対応した位置に延設され、コンプライアンス基板延設部42aとされている。そして、コンプライアンス基板延設部42aにケースヘッド140のリブ145が接合されている。これにより、リブ145の端面とリザーバ部33の内壁面との間に隙間Sが形成された状態になり、ケースヘッド140の端部を各部材の積層方向でリザーバ部33に一致させ、ケースヘッド140とインク供給路14(図3参照)との間に空隙が存在した状態にされている。
従って、ケースヘッド140から流路形成基板10(図3参照)のインク供給路14(図3参照)側に伝わる応力はコンプライアンス基板延設部42aを介してリザーバ部33により吸収され、直接伝わることがない。このため、ケースヘッド140の剛性を高めた場合や、温度環境に拘わらず、層間に剥離が生じたり弾性膜50(図3参照)にクラックが生じることが抑制される。特に、リブ145がリザーバ部33の内側に位置するため、応力を確実に吸収することができ、層間の剥離や弾性膜50(図3参照)のクラックを確実に抑制することができる。
(実施形態2)
図5に基づいて実施形態2を説明する。図5には実施形態2に係るケースヘッド140の接合部の詳細状況を示してある。図5は図3中の要部の詳細状況を示すものであり、図3中の左側部分の接合部を示してある。
液体流路としてのインク供給路14(図3参照)に対応する部位であるインク供給路14(図3参照)の真上部位にケースヘッド140の端部を対応させ、固定板42に対応する位置にリブ145を延設してリブ延設部145aとされている。そして、固定板42にリブ延設部145aが接合されている。これにより、ケースヘッド140の端面とリザーバ部33の内壁面との間に隙間Sが形成された状態になり、ケースヘッド140の端部を各部材の積層方向でリザーバ部33に一致させ、ケースヘッド140とインク供給路14(図3参照)との間に空隙が存在した状態にされている。
従って、ケースヘッド140から流路形成基板10(図3参照)のインク供給路14(図3参照)側に伝わる応力はリブ延設部145aを介してリザーバ部33により吸収され、直接伝わることがない。このため、ケースヘッド140の剛性を高めた場合や、温度環境に拘わらず、層間に剥離が生じたり弾性膜50(図3参照)にクラックが生じることが抑制される。特に、ケースヘッド140の端部がリザーバ部33の内側に対応する部位に位置するため、応力を確実に吸収することができ、層間の剥離や弾性膜50(図3参照)のクラックを確実に抑制することができる。
(実施形態3)
図6に基づいて実施形態3を説明する。図6には実施形態3に係るケースヘッド140の接合部の詳細状況を示してある。図6は図3中の要部の詳細状況を示すものであり、図3中の左側部分の接合部を示してある。
液体流路としてのインク供給路14(図3参照)に対応する部位であるインク供給路14(図3参照)の真上部位のケースヘッドの端部に対応する部位の前記リザーバ形成基板30に、リザーバ形成基板30に連続する空隙部30aを形成し、空隙部30aに対応する部位に固定板42が延設されてコンプライアンス基板延設部42aとされている。そして、コンプライアンス基板延設部42aにリブ145が接合されている。これにより、リブ145の端面と空隙部30aの内壁面との間に隙間Sが形成された状態になり、ケースヘッド140の端部を各部材の積層方向で空隙部30aに一致させ、ケースヘッド140とインク供給路14(図3参照)との間に空隙が存在した状態にされている。
従って、ケースヘッド140から流路形成基板10(図3参照)のインク供給路14(図3参照)側に伝わる応力はコンプライアンス基板延設部42aを介して空隙部30aにより吸収され、直接伝わることがない。このため、ケースヘッド140の剛性を高めた場合や、温度環境に拘わらず、層間に剥離が生じたり弾性膜50(図3参照)にクラックが生じることが抑制される。特に、ケースヘッド140のリブ145が空隙部30aのリザーバ部33側に位置するため、応力を確実に吸収することができ、層間の剥離や弾性膜50(図3参照)のクラックを確実に抑制することができる。
(実施形態4)
図7に基づいて実施形態4を説明する。図7には実施形態4に係るケースヘッド140の接合部の詳細状況を示してある。図7は図3中の要部の詳細状況を示すものであり、図3中の左側部分の接合部を示してある。
液体流路としてのインク供給路14(図3参照)に対応する部位であるインク供給路14(図3参照)の真上部位のケースヘッド140の端部に対応する部位のリザーバ形成基板30に、リザーバ形成基板30と分かれたリザーバ空洞部30bを形成し、リザーバ空洞部30bに対応する部位の固定板42にリブ145が接合されている。これにより、リブ145の両端面とリザーバ空洞部30bの内壁面との間に隙間Sがそれぞれ形成された状態になり、ケースヘッド140の端部を各部材の積層方向でリザーバ空洞部30bに一致させ、ケースヘッド140とインク供給路14(図3参照)との間に空隙が存在した状態にされている。
従って、ケースヘッド140から流路形成基板10(図3参照)のインク供給路14(図3参照)側に伝わる応力はリザーバ空洞部30bにより吸収され、直接伝わることがない。このため、ケースヘッド140の剛性を高めた場合や、温度環境に拘わらず、層間に剥離が生じたり弾性膜50(図3参照)にクラックが生じることが抑制される。特に、ケースヘッド140のリブ145がリザーバ空洞部30bの内側に位置するため、応力を確実に吸収することができ、層間の剥離や弾性膜50(図3参照)のクラックを確実に抑制することができる。
(実施形態5)
図8に基づいて実施形態5を説明する。図8には実施形態5に係るケースヘッド140の接合部の詳細状況を示してある。図8は図3中の要部の詳細状況を示すものであり、図3中の左側部分の接合部を示してある。
液体流路としてのインク供給路14(図3参照)に対応する部位であるインク供給路14(図3参照)の真上部位のケースヘッド140の端部におけるリザーバ形成基板30との接合面側には切り欠き部140aが形成されている。切り欠き部140aに対応する部位にリブ145が延設され、リブ延設部145aとされている。そして、固定板42にリブ延設部145aが接合されている。これにより、切り欠き部140aの端面と固定板42の内側の面との間に隙間Sが形成された状態になり、ケースヘッド140の端部を各部材の積層方向で切り欠き部140aとし、ケースヘッド140とインク供給路14(図3参照)との間に空隙が存在した状態にされている。
従って、ケースヘッド140から流路形成基板10(図3参照)のインク供給路14(図3参照)側に伝わる応力は切り欠き部140aにより吸収され、直接伝わることがない。このため、ケースヘッド140の剛性を高めた場合や、温度環境に拘わらず、層間に剥離が生じたり弾性膜50(図3参照)にクラックが生じることが抑制される。特に、固定板42のリザーバ部33側の端部が切り欠き部140aの外側(図中右側)に位置するため、応力を確実に吸収することができ、層間の剥離や弾性膜50(図3参照)のクラックを確実に抑制することができる。
(実施形態6)
図9に基づいて実施形態6を説明する。図9には実施形態6に係るケースヘッド140の接合部の詳細状況を示してある。図9は図3中の要部の詳細状況を示すものであり、図3中の左側部分の接合部を示してある。
液体流路としてのインク供給路14(図3参照)に対応する部位であるインク供給路14(図3参照)の真上部位のケースヘッド140の端部にはケースヘッド空洞部140bが形成され、ケースヘッド空洞部140bと対応する部位のリブ145に固定板42が接合されている。これにより、固定板42の両端面とケースヘッド空洞部140bの内壁面との間に隙間Sがそれぞれ形成された状態になり、ケースヘッド140の端部を各部材の積層方向でケースヘッド空洞部140bとし、ケースヘッド140とインク供給路14(図3参照)との間に空隙が存在した状態にされている。
従って、ケースヘッド140から流路形成基板10(図3参照)のインク供給路14(図3参照)側に伝わる応力はケースヘッド空洞部140bにより吸収され、直接伝わることがない。このため、ケースヘッド140の剛性を高めた場合や、温度環境に拘わらず、層間に剥離が生じたり弾性膜50(図3参照)にクラックが生じることが抑制される。特に、固定板42がケースヘッド空洞部140bの内側に位置するため、応力を確実に吸収することができ、層間の剥離や弾性膜50(図3参照)のクラックを確実に抑制することができる。
上述した記録ヘッド1は、液体噴射装置としてのインクジェット式記録装置に搭載される。図10に基づいてインクジェット式記録装置の概略を説明する。
図に示すように、記録ヘッド本体を有する記録ヘッド1A及び1Bには、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられ、記録ヘッド1A及び1Bはキャリッジ3に搭載される。装置本体4にはキャリッジ軸5が取り付けられ、記録ヘッド1A,1Bが搭載されたキャリッジ3はキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。駆動モータ6の駆動力が複数の歯車(図示省略)およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達され、記録ヘッド1が搭載されたキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられ、図示しない給紙ローラなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8上を搬送される。
上述した実施形態では、液体噴射ヘッドとしてインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドを例に挙げて説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般に適用することができる。例えば、液体噴射ヘッドとして、プリンタ等の画像記録装置に用いられる記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等を適用することができる。
インクジェット式記録ヘッドの斜視図である。 インクジェット式記録ヘッドの分解斜視図である。 図1中のIII−III線矢視図である。 実施形態1の要部断面図である。 実施形態2の要部断面図である。 実施形態3の要部断面図である。 実施形態4の要部断面図である。 実施形態5の要部断面図である。 実施形態6の要部断面図である。 記録装置の概略図である。
符号の説明
1 記録ヘッド、 10 流路形成基板、 30 リザーバ形成基板、 33 リザーバ部、 140 ケースヘッド、 300 圧電素子



Claims (8)

  1. 複数の圧力発生室及び該圧力発生室に連通する液体流路が形成された流路形成基板と、
    前記流路形成基板に接合され、前記圧力発生室の共通流体室となるリザーバの一部を構成すると共に、前記液体流路に連通するリザーバ部が形成されたリザーバ形成基板と、
    前記リザーバ形成基板の前記流路形成基板が接合された面とは反対側の面上に接合される固定板を含むと共に前記リザーバ部内の圧力変化を吸収するコンプライアンス基板と、
    前記コンプライアンス基板の前記固定板の前記リザーバ形成基板が接合される面とは反対側の面上に接合されるリブと、
    前記リブが設けられ、前記リブを介して前記コンプライアンス基板に接合されたケースヘッドとを備え、
    前記ケースヘッドの前記リブが設けられた部位と、前記固定板が前記リザーバ形成基板に対して接合される部位とが、前記リザーバ形成基板及び前記ケースヘッドの積層方向に直交する面内で重ならないようにすることで、前記流路形成基板の前記液体流路に対応する部位における前記リザーバ形成基板と前記ケースヘッドとの間に空隙を存在させた
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 請求項1に記載の液体噴射ヘッドにおいて、
    前記リザーバ部の内壁面と該リザーバ部に対向する領域にリブを配し、
    前記空隙は、
    前記リザーバ形成基板及び前記ケースヘッドの積層方向に直交する面内における、前記リザーバ部の内壁と、前記リブの端面との間の隙間により形成された
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  3. 請求項1に記載の液体噴射ヘッドにおいて、
    前記ケースヘッドの端部は前記リザーバ部に対向する領域に設けられ、
    前記空隙は、
    前記リザーバ形成基板及び前記ケースヘッドの積層方向に直交する面内における、前記リザーバ部の内壁面と前記ケースヘッドの端部の間に設けられた隙間である
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  4. 請求項1に記載の液体噴射ヘッドにおいて、
    前記リザーバ形成基板は前記リザーバ部と連続する空隙部を有し、
    前記空隙は、前記リブとの対向位置に設けられた前記空隙部である
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  5. 請求項1に記載の液体噴射ヘッドにおいて、
    前記リザーバ形成基板は前記リザーバ部と分かれた空隙部を有し、
    前記空隙は、前記リブを前記空隙部と対向する位置に配したことにより形成される
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  6. 請求項1に記載の液体噴射ヘッドにおいて、
    前記ケースヘッドの前記リザーバ形成基板接合面側の端部に切り欠き部を形成し、
    前記空隙は、前記リブを前記切り欠き部と対向する位置に設けたことにより形成される
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  7. 請求項1に記載の液体噴射ヘッドにおいて、
    前記ケースヘッドの前記リザーバ形成基板接合面側にケースヘッド空洞部を形成し、
    前記空隙は、前記リブを前記ケースヘッド空洞部と対向する位置に配したことにより形成される
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドを備えたことを特徴とする液体噴射装置。
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