JP2011206920A - 液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】液体による液体流路の壁面の浸食を抑制し、液滴の噴射特性を長期に亘って良好に維持することができる液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置を提供することを目的とする。
【解決手段】振動板50の流路形成基板10側の最表層が、酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜51で構成されていると共に、流路形成基板10の表面には、耐液体性を有する材料からなる保護膜20が液体流路の壁面を覆って設けられている構成とする。
【選択図】図2
【解決手段】振動板50の流路形成基板10側の最表層が、酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜51で構成されていると共に、流路形成基板10の表面には、耐液体性を有する材料からなる保護膜20が液体流路の壁面を覆って設けられている構成とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、圧力発生室の一方面を構成する振動板を圧電素子により変形させ、その際に圧力発生室内に生じる圧力変化によってノズルから液滴を噴射させる液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置に関する。
液体噴射ヘッドの代表例としては、ノズルからインク滴を噴射するインクジェット式記録ヘッドが挙げられる。インクジェット式記録ヘッドの構造は、様々提案されており、例えば、シリコン基板からなりノズルに連通する圧力発生室を含む液体流路が形成された流路形成基板と、流路形成基板の一方面側に設けられる振動板と、該振動板上に設けられる圧電素子と、を具備するものがある(例えば、特許文献1参照)。
このような構成のインクジェット式記録ヘッドでは、圧力発生室等の液体流路の壁面の大半が酸化シリコンで構成されている。酸化シリコンは、インクによって比較的浸食され難い材料ではあるものの、長期の使用により徐々に浸食されてしまう。このため、圧力発生室の形状は徐々に変化してしまう。また振動板の形状(厚さ)も徐々に変化し、それに伴って変位量が変化してしまう。したがって、長期の使用により、インク滴の噴射特性が徐々に変化してしまう虞がある。
例えば、特許文献1に記載の構成では、このような問題を解決するために、圧力発生室等の流路の壁面に保護膜を設けるようにしている。これにより、圧力発生室等の流路を構成する流路形成基板や振動板等のインクによる浸食をある程度抑制することはできる。
しかしながら、例えば、流路形成基板と振動板との境界部分等、保護膜が付き難い部分もあり、振動板等のインクによる浸食を十分に抑制することができない虞がある。また保護膜により振動板の変位特性が変化し、各ヘッドにおけるインク滴の噴射特性にバラツキが生じやすくなる虞もある。
なお、このような問題は、インク滴を噴射するインクジェット式記録ヘッドだけでなく、勿論、インク以外の液滴を噴射する他の液体噴射ヘッドにおいても、同様に存在する。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、液体による液体流路の壁面の浸食を抑制し、液滴の噴射特性を長期に亘って良好に維持することができる液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、液滴を噴射するノズルと該ノズルに連通する圧力発生室とを含む液体流路が形成された流路形成基板と、該流路形成基板上に設けられて前記圧力発生室の一方の面を構成する振動板と、該振動板上に各圧力発生室に対応して設けられる圧電素子と、を具備し、前記振動板の前記流路形成基板側の最表層が、酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜で構成されていると共に、前記流路形成基板の表面には、耐液体性を有する材料からなる保護膜が前記液体流路の壁面を覆って設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる本発明では、液体流路が酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜と、保護膜とで構成されるため、液体流路の壁面の液体による浸食が効果的に抑制される。したがって、液滴の噴射特性を長期に亘って良好に維持することができる。
かかる本発明では、液体流路が酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜と、保護膜とで構成されるため、液体流路の壁面の液体による浸食が効果的に抑制される。したがって、液滴の噴射特性を長期に亘って良好に維持することができる。
ここで、前記保護膜が、酸化タンタルからなることが好ましい。これにより、液体流路の壁面の液体による浸食がより確実に抑制される。
また、前記流路形成基板が、シリコン基板からなることが好ましい。これにより、圧力発生室等の液体流路が高精度に形成されるため、噴射特性が向上する。そして、初期状態の良好な噴射特性を長期に亘って良好に維持することができる。
また本発明は、このような液体噴射ヘッドを具備する液体噴射装置にある。かかる液体噴射装置では、耐久性を向上した液体噴射装置を実現することができる。
さらに本発明は、液滴を噴射するノズルと該ノズルに連通する圧力発生室とを含む液体流路が形成された流路形成基板と、該流路形成基板上に設けられて前記圧力発生室の一方の面を構成する振動板と、該振動板上に各圧力発生室に対応して設けられる圧電素子と、を具備する液体噴射ヘッドの製造方法であって、前記液体流路が形成された流路形成基板の表面に、耐液体性を有する材料からなる保護膜を前記液体流路の壁面を覆って形成する工程を有する一方、シリコン基板からなる支持基板の表面を熱酸化して二酸化シリコンからなる酸化膜を形成する工程と、前記酸化膜上に酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜を少なくとも含む前記振動板を形成する工程と、前記振動板上に前記圧電素子を形成する工程と、前記支持基板及び前記酸化膜を前記圧電素子とは反対側の面から取り除き前記絶縁体膜の表面を露出させる工程と、前記振動板を構成する前記絶縁体膜と前記保護膜が形成された前記流路形成基板とを接合する工程と、を有することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にある。
かかる本発明では、流路形成基板の液体流路の壁面が酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜と保護膜とで構成されるインクジェット式記録ヘッドを良好に製造することができる。
かかる本発明では、流路形成基板の液体流路の壁面が酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜と保護膜とで構成されるインクジェット式記録ヘッドを良好に製造することができる。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図であり、図2は、図1の平面図及び断面図である。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図であり、図2は、図1の平面図及び断面図である。
図示するように、インクジェット式記録ヘッドを構成する流路形成基板10には、隔壁11によって区画された複数の圧力発生室12がその幅方向に並設されている。また、流路形成基板10の圧力発生室12の長手方向一端部側には、隔壁11によって区画され各圧力発生室12に連通するインク供給路13と連通路14とが設けられている。さらに、連通路14の外側には、各連通路14と連通する連通部15が設けられている。
なお流路形成基板10の材料は、特に限定されないが、例えば、結晶面方位が(110)であるシリコン単結晶基板等が好適に用いられる。そして、これら圧力発生室12、インク供給路13、連通路14及び連通部15は、詳しくは後述するが流路形成基板10をその一方面側から、例えば、ドライエッチングすることによって厚さ方向に貫通することなく形成されている。
また流路形成基板10には、その他方面側に開口して各圧力発生室12に連通するノズル16が列設されている。ノズル16の形状は、特に限定されないが、例えば、本実施形態に係るノズル16は、圧力発生室12側に設けられる大径部16aと、インク滴が吐出される側に設けられて大径部よりも内径の小さい小径部16bとで構成されている。
このように流路形成基板10には、圧力発生室12、インク供給路13、連通路14、連通部15及びノズル16を含むインク流路(液体流路)が一体的に形成されている。そして、これら圧力発生室12等のインク流路の壁面には、耐インク性を有する材料、例えば、酸化タンタル等からなる保護膜20が形成されている。本実施形態では、保護膜20は、圧力発生室12等のインク流路の壁面を含む流路形成基板10の表面に全面に形成されている。
なおインク供給路13は、圧力発生室12よりも狭い断面積となるように形成されており、連通部15から圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を一定に保持している。連通路14は、圧力発生室12の幅方向両側の隔壁11を連通部15側に延設してインク供給路13と連通部15との間の空間を区画することで形成されている。連通部15は、後述する保護基板30のリザーバー部32と連通してリザーバー100を構成する。
このような流路形成基板10のノズル16とは反対側の面には、振動板50が、例えば、接着剤55によって接合されている。ここで振動板50は、流路形成基板10側の最表層を構成する酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜51を備える。例えば、本実施形態では、絶縁体膜51が1.0〜1.2[μm]程度の厚さで形成されており、振動板50は、この絶縁体膜51のみで構成されている。
このため、流路形成基板10に形成された圧力発生室12、インク供給路13及び連通路14の一方の面は絶縁体膜51によって構成される。つまり本発明では、流路形成基板10に形成されている圧力発生室12等のインク流路の壁面が、振動板50を構成する酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜51と、流路形成基板10の表面に形成された酸化タンタルからなる保護膜20とで構成されている。
これにより、流路形成基板10に形成されているインク流路の壁面がインクによって浸食されるのを効果的に抑制することができる。すなわち、インク流路の壁面の浸食に伴うインク滴の噴射特性の変化を極めて小さく抑えることができる。したがって、インク滴の噴射特性を長期に亘って良好に維持することができる。酸化ジルコニウムや酸化タンタルのインクによるエッチングレートは、例えば、二酸化シリコンのエッチングレートに比べて、1/10以下である。このため、圧力発生室12等のインク流路の壁面が、絶縁体膜51と保護膜20とで構成されていることで、長期の使用によってもインク滴の噴射特性が大きく変化することはない。また、振動板50が絶縁体膜51のみで構成されていることで、振動板50が複数層で構成されている場合に比べて、振動板50の変位量のバラツキが小さくなるという効果もある。
なお、このような振動板50を構成する絶縁体膜51上には、下電極60と、圧電体層70と、上電極80とからなる圧電素子300が形成されている。また圧電素子300の各上電極80には、リード電極90がそれぞれ接続されており、このリード電極90を介して各上電極80と後述する駆動ICとが接続されている。
本実施形態では、絶縁体膜51が振動板50を構成しているが、絶縁体膜51と共に下電極60が振動板50を兼ねるようにしてもよい。何れにしても、振動板50は、圧力発生室12側の最表層が、絶縁体膜51で構成されていればよく、他の層を含んでいてもよい。
流路形成基板10の圧電素子300側の面には、圧電素子300を保護するための圧電素子保持部31を有する保護基板30が、例えば、接着剤35によって接合されている。保護基板30には、圧電素子保持部31と共にリザーバー部32が設けられている。このリザーバー部32は、上述のように流路形成基板10に形成された連通部15と連通してリザーバー100を構成している。
保護基板30の材料は、特に限定されないが、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料、例えば、ガラス材料、セラミック材料等を用いることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料であるシリコン基板を用いている。
また保護基板30には、保護基板30を厚さ方向に貫通する貫通孔33が設けられており、各圧電素子300から引き出されたリード電極90の端部近傍は、この貫通孔33内に露出されている。保護基板30上には、並設された圧電素子300を駆動するための駆動IC120が固定されている。そして、駆動IC120とリード電極90とが、貫通孔33内に延設されるボンディングワイヤー等の導電性ワイヤーからなる接続配線121によって電気的に接続されている。
保護基板30上には、封止膜41及び固定板42とからなるコンプライアンス基板40が接合されている。ここで、封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料からなる。リザーバー部32の一方面はこの封止膜41によって封止されている。また、固定板42は、金属等の硬質の材料で形成されている。この固定板42のリザーバー100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっており、リザーバー100の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
このような本実施形態のインクジェット式記録ヘッドでは、図示しない外部インク供給手段からインクを取り込み、リザーバー100からノズル16に至るまで内部をインクで満たした後、駆動IC120からの記録信号に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの圧電素子300に電圧を印加して撓み変形させることにより、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル16からインク滴が噴射される。
以下、本実施形態のインクジェット式記録ヘッドの製造工程について説明する。なお、図3〜図5は、圧力発生室の長手方向における各部材の断面図である。
まず図3(a)に示すように、流路形成基板10が複数一体的に形成されるシリコンウエハーである流路形成基板用ウエハー210を、例えば、ドライエッチングすることによって、インク流路である圧力発生室12、インク供給路13、連通路14、連通部15及びノズル16を形成する。これらインク流路は、公知の技術を用いて形成すればよいため、インク流路の形成方法について詳細な説明は省略する。
次いで図3(b)に示すように、圧力発生室12等のインク流路の壁面を含む流路形成基板用ウエハー210の表面に、酸化タンタルからなる保護膜20を、例えば、CVD法等によって形成する。
一方、図4(a)に示すように、シリコンウエハーからなる支持基板250の表面に酸化膜251を形成する。具体的には、支持基板250を約1100℃の拡散炉で熱酸化することにより、支持基板250の表面に二酸化シリコンからなる酸化膜251を形成する。この支持基板250の厚さは、例えば、400μm程度であり、酸化膜251は約1.0μm程度の厚さに形成する。
次いで、図4(b)に示すように、酸化膜251上に、振動板50の流路形成基板10側の最表層を構成する酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜51を形成する。このとき、支持基板250の表面に酸化膜251が形成されていることで、支持基板250に対する絶縁体膜51の密着性が高まる。なお上述したように本実施形態では振動板50は絶縁体膜51のみによって構成される。
次に図4(c)に示すように、絶縁体膜51(振動板50)上に圧電素子300及びリード電極90を順次形成する。またその際、連通部15とリザーバー部32とを繋ぐ貫通孔51aを絶縁体膜51に形成する。なおこれら圧電素子300及びリード電極90等の形成方法は、公知の技術を用いればよいため詳細な説明は省略する。
次に、図5(a)に示すように、支持基板250の圧電素子300側の面に、複数の保護基板30が一体的に形成される保護基板用ウエハー230を接合する。本実施形態では、支持基板250と保護基板用ウエハー230とを、例えば、熱硬化型の接着剤35によって接合した。
次に、図5(b)に示すように、保護基板用ウエハー230とは反対側の面から支持基板250及び酸化膜251を除去して絶縁体膜51の表面を露出させる。これら支持基板250及び酸化膜251の除去方法は、特に限定されるものではないが、例えば、次のような方法で除去すればよい。
まずは、支持基板250が若干残る程度まで支持基板250を研削により除去し、その後、例えば、フッ硝酸等のエッチング液によってエッチングすることによって支持基板250を完全に除去する。さらに、例えば、フッ酸等のエッチング液によりエッチングすることによって酸化膜251を除去し、絶縁体膜51の表面を露出させる。このような方法で支持基板250及び酸化膜251を除去することで、これら支持基板250及び酸化膜251を迅速且つ良好に除去できる。
次いで、図5(c)に示すように、圧力発生室12等のインク流路が形成された流路形成基板用ウエハー210と、保護基板用ウエハー230とを接着剤55によって接合する。すなわち、上記工程で露出された絶縁体膜51の表面に、流路形成基板用ウエハー210を接合する。
その後は、流路形成基板用ウエハー210と保護基板用ウエハー230との外周縁部の不要部分を、例えば、ダイシング等により切断することによって除去し、保護基板用ウエハー230上にコンプライアンス基板40を接合する。そして、これら流路形成基板用ウエハー210等を図1に示すような一つのチップサイズに分割することによって、本実施形態のインクジェット式記録ヘッドが製造される。
このような方法でインクジェット式記録ヘッドを製造することで、流路形成基板10に形成された圧力発生室12等のインク流路の壁面が、絶縁体膜51と保護膜20とで構成されるインクジェット式記録ヘッドを良好に製造することができる。
なお、このようなインクジェット式記録ヘッドは、インクカートリッジ等と連通する流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置(液体噴射装置)に搭載される。図6は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
図6に示すように、インクジェット式記録ヘッドを有する記録ヘッドユニット1A及び1Bは、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1A及び1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ3に沿ってプラテン8が設けられている。このプラテン8は図示しない紙送りモーターの駆動力により回転できるようになっており、給紙ローラーなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8に巻き掛けられて搬送されるようになっている。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、この実施形態に限定されるものではなく、その主旨を逸脱しない範囲で、種々の変更を加えることができる。
例えば、本実施形態では、流路形成基板に形成されたインク流路の壁面に酸化タンタルからなる保護膜を設けるようにしたが、勿論、保護基板に形成されたリザーバー部の壁面に同様の保護膜を設けるようにしてもよい。これによりインク滴の噴射特性の変化がより確実に抑制される。
また、上述した実施形態においては、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッドを挙げて説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、インク以外の液滴を噴射する液体噴射ヘッドにも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。
10 流路形成基板、 12 圧力発生室、 13 インク供給路、 14 連通路、 15 連通部、 16 ノズル、 20 保護膜、 30 保護基板、 40 コンプライアンス基板、 50 振動板、 51 絶縁体膜、 60 下電極、 70 圧電体層、 80 上電極、 90 リード電極、 210 流路形成基板用ウエハー、 230 保護基板用ウエハー、 250 支持基板、 251 酸化膜、 300 圧電素子
Claims (5)
- 液滴を噴射するノズルと該ノズルに連通する圧力発生室とを含む液体流路が形成された流路形成基板と、該流路形成基板上に設けられて前記圧力発生室の一方の面を構成する振動板と、該振動板上に各圧力発生室に対応して設けられる圧電素子と、を具備し、
前記振動板の前記流路形成基板側の最表層が、酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜で構成されていると共に、
前記流路形成基板の表面には、耐液体性を有する材料からなる保護膜が前記液体流路の壁面を覆って設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッド。 - 前記保護膜が、酸化タンタルからなることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
- 前記流路形成基板が、シリコン基板からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体噴射ヘッド。
- 請求項1〜3の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。
- 液滴を噴射するノズルと該ノズルに連通する圧力発生室とを含む液体流路が形成された流路形成基板と、該流路形成基板上に設けられて前記圧力発生室の一方の面を構成する振動板と、該振動板上に各圧力発生室に対応して設けられる圧電素子と、を具備する液体噴射ヘッドの製造方法であって、
前記液体流路が形成された流路形成基板の表面に、耐液体性を有する材料からなる保護膜を前記液体流路の壁面を覆って形成する工程を有する一方、
シリコン基板からなる支持基板の表面を熱酸化して二酸化シリコンからなる酸化膜を形成する工程と、
前記酸化膜上に酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜を少なくとも含む前記振動板を形成する工程と、
前記振動板上に前記圧電素子を形成する工程と、
前記支持基板及び前記酸化膜を前記圧電素子とは反対側の面から取り除き前記絶縁体膜の表面を露出させる工程と、
前記振動板を構成する前記絶縁体膜と前記保護膜が形成された流路形成基板とを接合する工程と、を有することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
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