JP2009083393A - 液体噴射ヘッドおよびその駆動方法並びにプリンタ - Google Patents

液体噴射ヘッドおよびその駆動方法並びにプリンタ Download PDF

Info

Publication number
JP2009083393A
JP2009083393A JP2007258341A JP2007258341A JP2009083393A JP 2009083393 A JP2009083393 A JP 2009083393A JP 2007258341 A JP2007258341 A JP 2007258341A JP 2007258341 A JP2007258341 A JP 2007258341A JP 2009083393 A JP2009083393 A JP 2009083393A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure chamber
liquid
liquid ejecting
ejecting head
vibration layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2007258341A
Other languages
English (en)
Inventor
Akito Matsumoto
昭人 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2007258341A priority Critical patent/JP2009083393A/ja
Priority to US12/206,830 priority patent/US20090085986A1/en
Publication of JP2009083393A publication Critical patent/JP2009083393A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14201Structure of print heads with piezoelectric elements
    • B41J2/14233Structure of print heads with piezoelectric elements of film type, deformed by bending and disposed on a diaphragm
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14201Structure of print heads with piezoelectric elements
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14201Structure of print heads with piezoelectric elements
    • B41J2/14282Structure of print heads with piezoelectric elements of cantilever type

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

【課題】小型で吐出力が高くかつ信頼性の高い、新規な液体噴射ヘッドを提供する。
【解決手段】本発明の液体噴射ヘッド100は、液体が充填される圧力室12と、圧力室12の下方に設けられ、圧力室12と連通するノズル孔14と、を有する圧力室基板10と、圧力室基板10の上方に設けられ、圧力室12の上面を構成する振動層20と、振動層20の上方に設けられ、平面的にみて先端が圧力室12の上方に突出している片持梁状のビーム部30と、ビーム部30の上方に設けられ、ビーム部30を駆動する圧電素子40と、を含み、ビーム部30は、複数設けられ、それぞれが振動層20に振動を与え、振動層20は、振動層20内を伝播する複数の前記振動の重ね合わせにより変形し、振動層20の変形により前記液体をノズル孔14から噴射させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、液体噴射ヘッドおよびその駆動方法、並びにプリンタに関する。
液体噴射ヘッドは、インクジェットプリンタのヘッドとして用いられる他、近年では産業、商業用途に用いられるようになった。たとえば、半導体の製造工程で各種液体の塗布に利用されたり、商業用に紙以外の媒体に各種液体を塗布するために用いられつつある。このような用途では、精密な印刷が重要であるため、液体噴射ヘッドの小型化が求められている。最近では、小型化のために、液体噴射ヘッドは、半導体製造技術を利用したMEMS(Micro Electro Mechanical System)として製造されるようになってきた。これによりヘッドの小型化は達成されつつあるが、新たな課題も生じてきている。
たとえば、ヘッドを小型化すると、液体の吐出力(噴射力)が低下することがある。このような課題に対しては、特開平11−34316号公報に、変位が両持ち梁の変位に比較して大きい片持ち梁を利用して液体を吐出させるヘッドが開示されている。また、吐出力を高めるために駆動部が直接液体に接触するような配置とする場合もある。しかし、この場合には、液体による駆動部の劣化が懸念され、使用する液体の種類が制限されることがあった。このような課題に対しては、特開2002−240274号公報に、インク液室を構成する振動板を、静電気力により駆動する可動片で叩いてインク液滴を飛び出させるプリンタヘッドが開示されている。
しかしながら、変位の大きい片持ち梁形状を利用して、かつ、駆動部が直接液体に接触しないようなヘッドは、従来の液体噴射ヘッドの駆動メカニズムを用いる限り実現することが難しい。また、上述したような静電気力を用いる方法では、高電圧が必要なるため、ヘッドを小型化するためには望ましくない。
特開平11−34316号公報 特開2002−240274号公報
本発明の目的の1つは、小型で吐出力が高くかつ信頼性の高い、新規な液体噴射ヘッドとその駆動方法、およびこれを備えたプリンタを提供することにある。
本発明の液体噴射ヘッドは、
液体が充填される圧力室と、前記圧力室の下方に設けられ、前記圧力室と連通するノズル孔と、を有する圧力室基板と、
前記圧力室基板の上方に設けられ、前記圧力室の上面を構成する振動層と、
前記振動層の上方に設けられ、平面的にみて先端が前記圧力室の上方に突出している片持梁状のビーム部と、
前記ビーム部の上方に設けられ、前記ビーム部を駆動する圧電素子と、
を含み、
前記ビーム部は、複数設けられ、それぞれが前記振動層に振動を与え、
前記振動層は、該振動層内を伝播する複数の前記振動の重ね合わせにより変形し、
前記振動層の変形により前記液体を前記ノズル孔から噴射させる。
このように構成した液体噴射ヘッドは、小型で吐出力が高くかつ信頼性が高い。
なお、本発明において、特定のA部材上方に設けられた特定のB部材というとき、A部材の上に直接B部材が設けられた場合と、A部材の上に他の部材を介してB部材が設けられた場合とを含む意味である。
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、
前記振動層の変形の大きさは、前記ノズル孔の上方で極大を有することができる。
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、
前記ビーム部は、その先端が平面的にみて前記ノズル孔の方向に突出していることができる。
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、
前記ビーム部は、少なくとも2つが前記ノズル孔を挟んで対向して設けられることができる。
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、
前記ノズル孔は、前記対向して設けられたビーム部の中点を結ぶ第1方向に整列して複数設けられることができる。
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、
前記ビーム部は、前記第1方向の両端に位置するノズル孔に向かって前記ビーム部の先端が指向し、かつ、前記第1方向に沿って設けられることができる。
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、
前記ビーム部は、前記ノズル孔それぞれを挟んで対向して設けられ、かつ、前記第1方向に交差する第2方向に沿って設けられることができる。
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、
前記圧力室基板は、複数の圧力室を有することができる。
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、
前記複数の圧力室は、ライン状に配置されるように設けられることができる。
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、
前記複数の圧力室は、マトリクス状に配置されるように設けられることができる。
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、
前記複数の圧力室は、前記ノズル孔がマトリクス状に配置されるように設けられることができる。
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、
前記マトリクス状に配置されたノズル孔のうち少なくとも1つが、予備用のノズル孔であることができる。
本発明の液体噴射ヘッドの駆動方法は、
上述したいずれかの液体噴射ヘッドの駆動方法であって、
前記複数のビーム部から与えられ前記振動層を伝播する複数の振動は、互いに位相、周期、および振幅の少なくとも1つが異なる。
このようにすれば、振動層を伝播する振動に従って該振動層を変形させることができるため、ノズル孔から液体を噴射させることができる。
本発明の液体噴射ヘッドの駆動方法において、
前記複数の振動は、互いに周期が異なることができる。
本発明の液体噴射ヘッドの駆動方法において、
前記複数の振動のそれぞれの周期は、所定の周期の整数倍であることができる。
本発明にかかるプリンタは、上記いずれかの液体噴射ヘッドを備える。
以下に本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の一例であり、説明する構成のすべてが本発明の必須構成要素とは限らない。
1.第1実施形態
1.1.液体噴射ヘッド
図1は、本実施形態にかかる液体噴射ヘッド100を模式的に示す平面図である。図2は、液体噴射ヘッド100を模式的に示す断面図であり、図1のA−A線の断面である。図3および図4は、液体噴射ヘッド100の駆動の様子を模式的に示す断面図である。図3および図4は、振動層20が変形したときに採りうる瞬間的な形状を示している。
図1および図2に示すように、本実施形態の液体噴射ヘッド100は、圧力室基板10と、振動層20と、ビーム部30(第1ビーム部)と、圧電素子40と、を含む。本実施形態の液体噴射ヘッド100は、1つの圧力室12に対して1つのノズル孔14と、2つのビーム部30が設けられている。
圧力室基板10は、圧力室12および圧力室12の下面を構成する底部10aに設けられたノズル孔14を有する。圧力室12には、噴射させる液体が充填される。圧力室12は、図示せぬ流路に連続しており、該流路から圧力室12に液体が供給されることができる。圧力室12は、流路を介して外部の液体リザーバ(図示せず)に通じている。圧力室12の断面および平面形状は、図示のような矩形でも、その他の形状でもよい。圧力室12は、圧力室12の上面の振動層20が変形することにより、体積が変化する。圧力室12の体積が変化すると、圧力室12内部の圧力が変化し、該圧力の変化によって、ノズル孔14から液体を吐出させたり、流路から液体を流入させたりすることができる。
ノズル孔14は、圧力室12内の液体を外部に吐出させるノズルである。ノズル孔14の形状は、図示の例では円形の平面形状で、かつテーパーを有するが、その他の形状でもよい。ノズル孔14の形状は、より複雑な形状でもよく、吐出される液体の性状(粘度など)によって自由に設計されることができる。圧力室基板10の材質は、特に限定されない。たとえば、圧力室基板10の材質は、シリコン、ステンレス、SUS、ニッケル、チタン、チタン合金などとすることができる。圧力室基板10の材質にシリコンを採用すれば、シリコン基板を加工することにより圧力室基板10を形成することができる。これにより、圧力室基板10は、半導体製造技術を利用して形成されることができ、小型化がより容易となる。
本実施形態では、ノズル孔14は、圧力室基板10の底部10aに一体的に形成されている。しかし、圧力室基板を圧力室12の側壁のみを構成する部材と、別途ノズル孔を形成したノズル板(図示せず)とによって圧力室基板10を構成することも可能である。
振動層20は、圧力室基板10の上方に設けられ、その一部が圧力室12の上面を構成する。振動層20は、圧力室12を密閉するように設けられる。振動層20の形状は、平板状である。振動層20は、圧力室12の上方に位置する振動領域20aおよび圧力室基板10に接している固定領域20bを有する。振動領域20aは、変形することにより圧力室12の体積を変化させることができる。振動層20の振動領域20aの変形または振動は、振動領域20a内において、振動層20の面内を伝搬することができる。たとえば、振動層20の振動領域20aは、圧力室12に張られた太鼓の皮のように動作することができる。
振動層20の圧力室12の上面を構成する、振動層20の振動領域20aは、図3および図4に示すように、特定の断面において弦が振動するように変形することができる。これにより、ある瞬間において圧力室12の体積を変化させることができる。図3および図4に示すように、振動層20の振動領域20aは、変形したときの瞬間的な形状において、変位の極大位置がノズル孔14の上方となるように変形することができる。振動層20の振動領域20aの変形は、波のように振動層30内を伝搬し、振動層20の振動領域20aは、これらの複数の波を合成した形状に従って変形する。振動層20の振動領域20aの変形についての詳細は後述する。振動層20の材質としては、適切な可とう性および弾性を有すればよく、たとえば、酸化シリコンや酸化ジルコニウムなどの無機酸化物、窒化シリコンなどの無機窒化物、白金などの金属、または、ポリイミドなどの高分子材料を用いることができる。
ビーム部30は、振動層20の上方に設けられる。ビーム部30は、片持梁状の形状を有する。ビーム部30は、図1および図2に示すように、平面的にみて先端が圧力室12の上方に突出して設けられる。ビーム部30は、図1に示すように基部34に連続して一体的に形成されることができる。基部34は、振動層20の上方に形成されている。基部34は、平面的に見て圧力室12の外側に形成される。基部34は、エッチングによりビーム部30を残すように除去される。基部34とビーム部30の材質は同じでも異なってもよい。ビーム部30は、少なくとも一部が圧力室12の上方すなわち、振動層20の振動領域20aの上方に設けられる。ビーム部30とノズル孔14の平面的な位置関係は、図示の例では、ビーム部30がノズル孔14の鉛直上方の領域の外側に設けられているが、ノズル孔14の鉛直上方にビーム部30が重なるように設けられてもよい。ビーム部30は、図示の例では、片持梁の先端部分がノズル孔14に向かって延びるように設けられることができる。このようにすれば、ビーム部30の先端に向かう方向と振動を伝搬させる方向とを一致させることができるため、ビーム部30の振動をより効率よく振動層20に伝えることができる。図示の例では、ビーム部30は、1つのノズル孔14に対して2つ設けられている。なお、図1および図2に示した例のように、1つのノズル孔14を挟んで2つのビーム部14が対向して設けられていると、振動層20内を伝搬する振動が互いに反対方向となるため、ノズル孔14の鉛直上方の領域内に振動層20の変位の極大位置を設定しやすくなる。
ビーム部30は、下方の振動層20を振動させる。ビーム部30は、いわゆるユニモルフ型の形状が好ましく、片持ち梁の先端が上下に振動できるようになっている。ビーム部30は、片持梁状であるため、両持ち梁に比較して、先端部の振動の振幅が大きい。これにより振動層20の変位を大きくすることができるため、液体噴射ヘッド100の噴射力を高めることができる。また、ノズル孔14からビーム部30の先端までの距離は、振動層20を振動が伝搬できる範囲である限り任意である。振動が伝搬する距離は、振動層20の材質や、液体の粘度等により変化する。ビーム部30の材質としては、所定の弾性を有すればよく、たとえば、シリコンなどの半導体材料、酸化シリコンや酸化ジルコニウムなどの無機酸化物、窒化シリコンなどの無機窒化物、または、白金などの金属を用いることができる。
圧電素子40は、ビーム部30の上方に設けられる。圧電素子40は、下方から順に、下部電極42と、圧電体層44と、上部電極46と、からなる。下部電極42は、導電性を有し、たとえば白金などで形成される。圧電体層44は、圧電性を有し、たとえばチタン酸ジルコン酸鉛やチタン酸ジルコン酸ニオブ酸鉛などで形成される。上部電極46は、導電性を有し、たとえば、白金などで形成される。圧電体層44は、下部電極42および上部電極46によって挟まれ、両電極から電界が印加されると、電界に従って変形することができる。圧電体層44の変形は、下部電極42を介してビーム部30に伝達され、ビーム部30を振動させたり、変形させたりすることができる。ビーム部30に振動を起こさせることができる範囲であれば、下部電極42が形成される位置は、ビーム部30の直上である必要はない。たとえば、下部電極42は、ビーム部30が接続する基部32の位置に形成されていてもよい。圧電素子40は、1つのビーム部30に少なくとも1つ設けられる。圧電素子40の下部電極42および上部電極46は、それぞれ図示せぬ回路に接続される。圧電素子40が複数設けられる場合には、下部電極42は、共通電極とすることができる。このような接続によって複数のビーム部30にそれぞれ異なる動作を行わせることができる。
1.2.液体噴射ヘッドの駆動方法
図3および図4は、液体噴射ヘッド100が動作しているときの形状を模式的に示す断面図である。図5および図6は、圧力室12の上面の断面形状において、瞬間的に採りうる形状を模式的に示したものである。圧力室12の上面は、上述した振動層20の振動領域20aの下面に対応する。図5および図6は、横軸に距離、縦軸に圧力室12の上面の変位量をとったグラフである。グラフの横軸の両端は、振動層20の振動領域20aの端部に対応する。
振動層20の振動領域20aの端部には、ビーム部30からの振動が与えられ、他方の端に向かって振動が伝搬する。振動が振動層20内を伝搬するため、特定の瞬間においては、振動層20の下面は、図示のような波形の形状となる。図5の例では、右端から振動を正弦波aが左端に向かって進行するように与えられ、左端から右端へ周期が正弦波aの3倍の正弦波bとなるような振動が与えられた場合を示す。図中の、合成波cは、正弦波aと正弦波bの重ね合わせであり、振動層20の振動領域20aの下面の瞬間な形状を示している。図5の合成波cをみると、中央付近で変位量が極大(最大)となっている。図1および図2に示したような圧力室14およびノズル孔12の配置においては、振動層20の振動領域20aが図5のような形状となっているときには、ノズル孔14付近の液体の圧力が瞬間的に高まっている。この場合は、液体噴射ヘッド100は、図3に示すような形状となり、ノズル孔14から液体を吐出させることができる。また、逆に、図6に示すように、左右から発生する波の位相を図5のときと反対にした状態、すなわち縦軸が図5と上下逆の状態では、圧力室12の体積が増大することになる。この場合の液体噴射ヘッド100の形状は、図4に示した。圧力室12の体積が増大すると、圧力室12内の圧力が低下し、流路から液体を流入させることができる。なお、ノズル孔14付近の液体と気体の界面において表面張力が生じている。そのため、圧力室12の内部に気泡を形成するよりも流路から液体を圧力室12内に流入するほうがエネルギー的に有利である。よって、圧力室12の圧力が低下した場合には、ノズル孔14からの液体の噴射よりも優先して流路から液体を吸引することができる。
このように本実施形態の液体噴射ヘッド100は、2つのビーム部30によって生じる2つの振動が重ね合わされることにより、振動層20に振動の重ね合わせに対応した変形が生じて液体を噴射することができる。また、正弦波の周期、位相および振幅は、経時変化させることができる。以上は、正弦波を用いて説明したが、ビーム部30が振動層20に与える振動は、振動層20を伝播する変位が矩形波やパルス状となるような振動であってもよい。
1.3.液体噴射ヘッドの製造方法
液体噴射ヘッドの製造方法の一例として、液体噴射ヘッド100の製造方法を以下に述べる。
圧力室基板10は、たとえば、シリコン基板にフォトリソグラフィー法等によるエッチングによって、圧力室12およびノズル孔14を設けて形成されることができる。振動層20としては、たとえば市販のポリイミドフィルムを用いることができる。ビーム部30は、たとえば酸化ジルコニウム基板をフォトリソグラフィー法によって、基部32およびビーム部30が形成されるようにエッチングして形成することができる。圧電素子40は、たとえば、前述のビーム部30を形成する前に、酸化ジルコニウム基板の上に、下部電極42、圧電体層44および上部電極46の積層体を形成し、これをフォトリソグラフィー法等によりパターニングして形成することができる。このようにして圧力室基板10、振動層20、ビーム部30および圧電素子40を準備した後、これらの部材を公知の位置合わせ手段などを用いて所定の位置に配置し、必要に応じて接着剤などを使用して組み立てることにより、液体噴射ヘッド100が製造される。また、圧力室基板10の下部をノズル板で構成した場合も同様に接着剤などを使用して組み立てることができる。
1.4.作用効果
本実施形態の液体噴射ヘッド100は、小型で吐出力および信頼性が高い。液体噴射ヘッド100は、振動層20の振動の伝搬を利用して液体を噴射させるため、従来にない新規な液体噴射ヘッドである。本実施形態の液体噴射ヘッド100は、半導体製造技術を利用して製造することができる。そのため、液体噴射ヘッド100は、小型化、ノズル孔14の高密度化が可能である。本実施形態の液体噴射ヘッド100は、片持梁状のビーム部30の振動を利用して駆動される。よって、液体噴射ヘッド100は、振動の振幅が両持ち梁タイプのヘッドよりも大きく、液体の吐出力が高い。したがって、液体噴射ヘッド100は、重合性モノマーと光重合開始剤などを含むインク等の高粘度の液体の吐出が容易である。また、液体噴射ヘッド100は、紙への印刷に対応できるだけでなく、紙以外への印刷、いわゆる商業印刷にも対応させることができる。また、本実施形態の液体噴射ヘッド100は、ビーム部30および圧電素子40が液体に接触しない。そのため、液体噴射ヘッド100は、ビーム部30および圧電素子40の劣化が生じにくく、信頼性が高く、かつ広範な液体の噴射に適用することができる。そして、このように構成した液体噴射ヘッドは、半導体製造技術を用いて製造できるため、小型である。
2.第2実施形態
2.1.液体噴射ヘッド
以下に第2実施形態にかかる液体噴射ヘッドについて説明する。本実施形態の液体噴射ヘッドは、1つの圧力室12に対して、ノズル孔14が複数設けられる。
図7は、本実施形態の液体噴射ヘッド200を模式的に示す平面図である。
液体噴射ヘッド200は、1つの圧力室12に対して、複数のノズル孔14がライン状に整列して設けられている。図7の例では、簡略化のためノズル孔14は、4つ設けられている。図7に示したように、ノズル孔14の整列する方向を第1方向と定義する。したがって図7の例では、第1方向は、対向して設けられたビーム部32の中点を結ぶ方向ということができる。また、第1方向に交差する方向を第2方向とする。本例では、第1方向と第2方向は直交している。液体噴射ヘッド200は、各ノズル孔14に対してそれぞれ2つずつビーム部32(第2ビーム部)が第2方向に沿って設けられている。ビーム部32は、第1実施形態で述べたビーム部30と同様である。液体噴射ヘッド200の各部材、動作等は、第1実施形態と同様である。第1実施形態と重複する内容については詳細な説明を省略する。
液体噴射ヘッド200は、各ノズル孔14ごとに液体を吐出するようにビーム部32を駆動することができ、圧力室12には共通する液体を充填することができる。そしてビーム部32を選択的に駆動することにより各々のノズル孔14から独立に液体を噴射させるように制御されることができる。これにより、液体噴射ヘッド200は、複数のノズル孔14がライン状に整列した、いわゆるラインヘッドとして使用することができる。これにより印刷等の効率を高めることができる。また、液体噴射ヘッド200は、従来のラインヘッドに比較して非常に小型化することができ、そのうえ液体の吐出力に優れている。このような作用効果は、以下に述べる変形例においても同様である。
2.2.変形例1
図8は、変形例1の液体噴射ヘッド300を模式的に示す平面図である。図9は、液体噴射ヘッド300の圧力室12の上面の断面形状において、瞬間的に採りうる形状を模式的に示したものである。図9は、横軸に距離、縦軸に圧力室12の上面の変位量をとったグラフである。グラフの横軸の両端は、圧力室12の上面を構成する振動層20の振動領域20aの下面の端部に対応する。
本変形例の液体噴射ヘッド300は、第1方向にライン状に整列したノズル孔14のラインの両端側のみに第1方向に沿ってビーム部30が設けられたものである。本変形例の液体噴射ヘッド300の構成、製造方法は、第1実施形態で述べた液体噴射ヘッド100と同様であり、これらについての詳細な説明は省略する。以下に本変形例の液体噴射ヘッド300の動作を説明する。
図9に示すように、ビーム部30の振動により振動層20の振動領域20aに発生する正弦波の周期、位相および振幅を調整すると、圧力室14内の特定の位置の圧力を瞬間的に変化させることができる。このような各ビーム部30によって振動層20に与えられる振動は、周期、位相および振幅の少なくとも1つが異なるように選ぶことができる。したがって、本変形例のように1つの圧力室12に複数(4つ)のノズル孔14が設けられた場合にも、任意のタイミングで瞬間的にそれぞれのノズル孔14の付近の圧力を高めるように圧力室12の上面を変位させることができる。具体的には、図9の例は、右端から正弦波aを左端に向かって発生させ、左端から周期が正弦波aの(15/7)倍の正弦波bを右端に向かって発生させたものである。この場合、基本となる正弦波の周期は、正弦波aの1/7倍の周期であり、正弦波aは、基本となる正弦波の周期の7倍、正弦波bの周期は、基本となる正弦波の周期の15倍となっている。そして合成波cはこれらの波の重ね合わせを示している。図9の合成波cをみると、圧力室12内の4箇所で変位量が極大(最大)となっている。図9に示すように、ノズル孔14が図示の位置に4つ配置された場合、各ノズル孔14の鉛直上方の領域の振動層20の下面の変位量を極大にすることができる。
液体噴射ヘッド300においては、振動層20の形状を、加える振動を調整することで、任意の位置で変位の極大を示すように制御できる。そのため、任意のノズル孔14からの噴射を、所望のタイミングで行わせることが可能である。さらに、正弦波の周期、位相および振幅は、経時変化させることができる。これにより、液体噴射ヘッド300は、任意のノズル孔14から、任意のタイミングで任意の量の液体を噴射させることができる。
なお、本変形例のように、1つの圧力室12に複数のノズル孔14がライン状に設けられ、ラインの両端から振動を加えて駆動する場合においては、ノズル孔14の個数は、2のn乗(nは自然数)個であると、重ね合わせる振動を単純にすることができるため、制御上の効率がよくなる。
2.3.変形例2
図10は、変形例2の液体噴射ヘッド400を模式的に示す平面図である。図10に示すように、本変形例の液体噴射ヘッド400は、複数のビーム部30、32を有している。本例では、簡略化のために計6つのビーム部を有するものとして説明する。液体噴射ヘッド400は、ノズル孔14のラインの方向(第1方向)の両端に2つのビーム部30と、ノズル孔14のラインの方向に直交する方向(第2方向)に、各ノズル孔14に対応した4つのビーム部32を有している。液体噴射ヘッド400の第2方向に沿って設けられたビーム部32は、前述した第1方向に沿って設けられたビーム部30と同様に振動層20を振動させることができる。
液体噴射ヘッド400では、図10に示すように、横方向(第1方向)の波に加えて、図中縦方向(第2方向)に振動を伝播させる。縦方向に振動を伝播させるためのビーム部32は、各ノズル孔14に対応して設けられている。そのため、横方向の波と、縦方向の波をノズル孔14の上方で重ね合わせることによって、所望のノズル孔14から液体を吐出させることができる。また、たとえば、第1方向にビーム部30によって定在波を形成した状態で、縦方向の波を各ノズル孔14の上方で重ね合わせることによって、所望のノズル孔14から液体を吐出させるように制御されることができる。本実施形態の液体噴射ヘッド400は、ラインヘッドとして用いることができる。したがって、液体噴射ヘッド400は、たとえば、紙等の媒体に液体(インク)を印刷するために用いた場合、印刷の速度を向上することができる。さらに、液体噴射ヘッド400は、液体を吐出させようとする特定のノズル孔14に対して、少なくとも1つの第2方向のビーム部32が設けられるため、より正確かつ強力に液体を吐出させることができる。なお、本変形例において、第1方向および第2方向は、互いに直交するとして説明したが、直交していなくても交差していれば同様の効果を得ることができる。
なお、圧力室12の第1方向の幅が、一方の端のビーム部30からの振動が他方の端まで顕著に減衰することなく伝搬できる程度に小さければ、必ずしも圧力室12の両側にビーム部30を設ける必要はない。このような液体噴射ヘッド400は、より小さいスペースで正確に各ノズル孔14から液体を噴射することができる。なお、本実施形態における複数のビーム部は、全てが各ノズル孔14に対応して設けられている必要はなく、2つ以上のビーム部14から発せられる振動が、各ノズル孔14の上方に到達できるように設けられていればよい。
2.4.変形例3
図11は、変形例3の液体噴射ヘッド450を模式的に示す平面図である。本変形例の液体噴射ヘッド450は、液体噴射ヘッド200および液体噴射ヘッド300を組み合わせた構成を有している。すなわち、液体噴射ヘッド450は、圧力室10の第1方向の両端に第1方向に沿って2つのビーム部30と、第2方向に沿って、各ノズル孔14に対応して対になった計8つのビーム部32とを有している。
図11に示すように、本変形例の液体噴射ヘッド450は、各ノズル孔14の上方に伝えられる振動のエネルギーが、ビーム部30の増加によって高まり、液体の吐出力が高まる。そのため、液体噴射ヘッド450は、より高粘度の液体を吐出することができる。このような効果は、1つのノズル孔14に対して振動を伝播することのできるビーム部30の数を増すことでより顕著に得られる。例えば、図12に示す液体噴射ヘッド480のように、1つのノズル孔14に対して3つのビーム部30が突出するような構成を有せばより高粘度の液体に対応させることができる。
3.第3実施形態
3.1.液体噴射ヘッド
以下に第3実施形態にかかる液体噴射ヘッドについて説明する。本実施形態の液体噴射ヘッドは、圧力室基板10に複数の圧力室12が設けられる。
図13は、本実施形態の変形例の液体噴射ヘッド500を模式的に示す平面図である。液体噴射ヘッド500においては、図13に破線で示すように、第1実施形態の液体噴射ヘッド100の構成をユニットU10とみなすことができる。液体噴射ヘッド500は、上述した液体噴射ヘッド100を1つのユニットU10として、ノズル孔14が整列するようにユニットU10を繰り返してライン状に配置したものである。液体噴射ヘッド500は、圧力室12およびノズル孔14が1つの圧力室基板10に設けられている。液体噴射ヘッド500の各ユニットU10の構成、動作、製造方法等は、上述の液体噴射ヘッド100と同様であり、これらについての詳細な説明は省略する。
液体噴射ヘッド500は、ユニットU10ごとに独立して駆動することができ、各圧力室12にはそれぞれ異なる種類の液体を充填することができる。これにより、液体噴射ヘッド500は、複数のノズル孔14がライン状に整列した、いわゆるラインヘッドとして使用することができる。これにより、たとえば液体噴射ヘッド500を印刷に用いる場合には、印刷速度を向上させることができる。液体噴射ヘッド500は、従来のラインヘッドに比較して小型化が可能であり、そのうえ液体の吐出力に優れている。
本実施形態において、ユニットU10は、上述した液体噴射ヘッドのいずれの構成であってもよい。次に、その例として、ユニットU10が上述の液体噴射ヘッド400と同様の構成である場合について説明する。
図14は、本実施形態の液体噴射ヘッド550を模式的に示す平面図である。
液体噴射ヘッド550は、圧力室基板10に複数の圧力室12がライン状に整列して設けられている。図示の例では、3つの圧力室12がライン状に整列して設けられている。液体噴射ヘッド550の部材、動作等は、上記の構成が異なる以外、第1および第2実施形態と同様である。第1実施形態および第2実施形態と重複する内容については詳細な説明を省略する。
液体噴射ヘッド550は、液体噴射ヘッド400を1つのユニットU10とし、これを同一圧力室基板10にライン状に平行に整列して配置したものである。圧力室12の個数は、複数個であればよいが、2のn乗(nは自然数)個であると、半導体メモリの動作制御と同様に動作を制御でき、制御上の効率がよくなる。
液体噴射ヘッド550のノズル孔14は、ユニットU10(液体噴射ヘッド400)内でライン状に配置され(第1方向)かつ該ラインは、圧力室12が複数平行に配置されることにより該ラインと交差する方向に配列(第2方向)したマトリクス状に配置されている。なお、本実施形態ではノズル孔14のマトリクスの行と列が直交した例を述べているが、行と列は傾斜して交差していてもよい。
液体噴射ヘッド550は、マトリクス状に配置されたノズル孔14を有するため、半導体メモリに類似した駆動が可能である。すなわち、1つの圧力室12にライン状に行方向に配列されたノズル孔14をメモリにおけるロウ(RAW)、圧力室12の配列する列方向に整列したノズル孔14をカラム(COLUMN)として半導体メモリと同様に駆動することができる。このようにすれば、一般的なメモリにおいて一般に用いられる制御方法を本実施形態に適用することができる。
また、本実施形態では、ノズル孔14がマトリクス状に配列されるため、製造時または使用時において、ノズル孔14が詰まる等の欠陥が生じた場合、制御上、メモリにおいて行われる冗長救済制御が可能である。したがって、製造歩留まりおよび信頼性を向上することができる。
本実施形態において、ユニットU10は、マトリクス状に配置することができる。
図15は、本実施形態の液体噴射ヘッド580のユニットU10の配置を模式的に示した平面図である。図15に示すように、1つの圧力室基板10に、ユニットU10をマトリクス状に配置すれば、ノズル孔12は、マトリクス状に配置される。そして、ユニットU10毎に、任意のタイミングで液体を吐出させることができる。すなわち、本実施形態の液体噴射ヘッド580は、面状のヘッドとして用いることができる。したがって、液体噴射ヘッド580では、圧力室12に1つずつノズル孔14が設けられた場合であっても、ノズル孔14がマトリクス状に配置されることになる。そのため、液体噴射ヘッド580を、たとえば、紙等の媒体に液体(インク)を印刷するために用いた場合、印刷の速度を劇的に向上することができる。
4.第4実施形態
4.1.プリンタ
次に上述した液体噴射ヘッドを有するプリンタ600について説明する。ここでは、本実施形態に係るプリンタ600がインクジェットプリンタである場合について説明する。
図16は、本実施形態に係るプリンタ600を概略的に示す斜視図である。プリンタ600は、ヘッドユニット630と、駆動部610と、制御部660と、を含む。また、プリンタ600は、装置本体620と、給紙部650と、記録用紙Pを設置するトレイ621と、記録用紙Pを排出する排出口622と、装置本体620の上面に配置された操作パネル670と、を含むことができる。
ヘッドユニット630は、上述した液体噴射ヘッドのいずれか(図中、Hと符号を付した。)から構成されるインクジェット式記録ヘッド(以下単に「ヘッド」ともいう)を有する。ヘッドユニット630は、さらに、ヘッドにインクを供給するインクカートリッジ631と、ヘッドおよびインクカートリッジ631を搭載した運搬部(キャリッジ)632と、を備える。
駆動部610は、ヘッドユニット630を往復動させることができる。駆動部610は、ヘッドユニット630の駆動源となるキャリッジモータ641と、キャリッジモータ641の回転を受けて、ヘッドユニット630を往復動させる往復動機構642と、を有する。
往復動機構642は、その両端がフレーム(図示せず)に支持されたキャリッジガイド軸644と、キャリッジガイド軸644と平行に延在するタイミングベルト643と、を備える。キャリッジガイド軸644は、キャリッジ632が自在に往復動できるようにしながら、キャリッジ632を支持している。さらに、キャリッジ632は、タイミングベルト643の一部に固定されている。キャリッジモータ641の作動により、タイミングベルト643を走行させると、キャリッジガイド軸644に導かれて、ヘッドユニット630が往復動する。この往復動の際に、ヘッドから適宜インクが吐出され、記録用紙Pへの印刷が行われる。
制御部660は、ヘッドユニット630、駆動部610、および給紙部650を制御することができる。
給紙部650は、記録用紙Pをトレイ621からヘッドユニット630側へ送り込むことができる。給紙部650は、その駆動源となる給紙モータ651と、給紙モータ651の作動により回転する給紙ローラ652と、を備える。給紙ローラ652は、記録用紙Pの送り経路を挟んで上下に対向する従動ローラ652aおよび駆動ローラ652bを備える。駆動ローラ652bは、給紙モータ651に連結されている。
ヘッドユニット630、駆動部610、制御部660、および給紙部650は、装置本体620の内部に設けられている。
なお、上述した例では、プリンタ600がインクジェットプリンタである場合について説明したが、本発明のプリンタは、工業的な液滴吐出装置として半導体の製造工程に用いられることができる。本発明のプリンタは、商業用途として、紙以外の媒体へ液体を塗布する用途に用いられることもできる。
本実施形態のプリンタ600は、その記録ヘッド部位に上述した実施形態の液体噴射ヘッドのいずれかを有するため、印刷対象への液滴の塗工性能が優れている。すなわち、印刷時において、インクの吐出力が高く、ヘッドの劣化が生じにくく、信頼性が高い。
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
実施形態の液体噴射ヘッド100を模式的に示す断面図。 実施形態の液体噴射ヘッド100を模式的に示す平面図。 実施形態の液体噴射ヘッド100の動作を模式的に示す断面図。 実施形態の液体噴射ヘッド100の動作を模式的に示す断面図。 実施形態の圧力室10の上面の形状を模式的に示すグラフ。 実施形態の圧力室10の上面の形状を模式的に示すグラフ。 実施形態の液体噴射ヘッド200を模式的に示す平面図。 実施形態の液体噴射ヘッド300を模式的に示す平面図。 実施形態の圧力室10の上面の形状を模式的に示すグラフ。 実施形態の液体噴射ヘッド400を模式的に示す平面図。 実施形態の液体噴射ヘッド450を模式的に示す平面図。 実施形態の液体噴射ヘッド480を模式的に示す平面図。 実施形態の液体噴射ヘッド500を模式的に示す平面図。 実施形態の液体噴射ヘッド550を模式的に示す平面図。 実施形態の液体噴射ヘッド580を模式的に示す平面図。 本実施形態のプリンタ600を概略的に示す斜視図。
符号の説明
10 圧力室基板、10a 底部、12 圧力室、14 ノズル孔、20 振動層、20a 振動領域、20b 固定領域、30 (第1)ビーム部、32 (第2)ビーム部、34 基部、40 圧電素子、42 下部電極、44 圧電体層、46 上部電極、100,200,300,400,450,480,500,550,580 液体噴射ヘッド、U10 ユニット、600 プリンタ、610 駆動部、620 装置本体、621 トレイ、622 排出口、630 ヘッドユニット、631 インクカートリッジ、632 キャリッジ、641 キャリッジモータ、642 往復動機構、643 タイミングベルト、644 キャリッジガイド軸、650 給紙部、651 給紙モータ、652 給紙ローラ、660 制御部、670 操作パネル

Claims (16)

  1. 液体が充填される圧力室と、前記圧力室の下方に設けられ、前記圧力室と連通するノズル孔と、を有する圧力室基板と、
    前記圧力室基板の上方に設けられ、前記圧力室の上面を構成する振動層と、
    前記振動層の上方に設けられ、平面的にみて先端が前記圧力室の上方に突出している片持梁状のビーム部と、
    前記ビーム部の上方に設けられ、前記ビーム部を駆動する圧電素子と、
    を含み、
    前記ビーム部は、複数設けられ、それぞれが前記振動層に振動を与え、
    前記振動層は、該振動層内を伝播する複数の前記振動の重ね合わせにより変形し、該振動層の変形により前記液体を前記ノズル孔から噴射させる、液体噴射ヘッド。
  2. 請求項1において、
    前記振動層の変形の大きさは、前記ノズル孔の上方で極大を有する、液体噴射ヘッド。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記ビーム部は、その先端が平面的にみて前記ノズル孔の方向に突出している、液体噴射ヘッド。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかにおいて、
    前記ビーム部は、少なくとも2つが前記ノズル孔を挟んで対向して設けられた、液体噴射ヘッド。
  5. 請求項4において、
    前記ノズル孔は、前記対向して設けられたビーム部の中点を結ぶ第1方向に整列して複数設けられた、液体噴射ヘッド。
  6. 請求項5において、
    前記第1方向に沿って設けられ、前記第1方向の両端に位置するノズル孔に向かって先端が突出した第1ビーム部を有する、液体噴射ヘッド。
  7. 請求項5または請求項6において、
    前記第1方向に交差する第2方向に沿って設けられ前記ノズル孔のそれぞれを挟んで対向して設けられた第2ビーム部を有する、液体噴射ヘッド。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかにおいて、
    前記圧力室基板は、複数の圧力室を有する、液体噴射ヘッド。
  9. 請求項8において、
    前記複数の圧力室は、ライン状に配置されるように設けられた、液体噴射ヘッド。
  10. 請求項8において、
    前記複数の圧力室は、マトリクス状に配置されるように設けられた、液体噴射ヘッド。
  11. 請求項8において、
    前記複数の圧力室は、前記ノズル孔がマトリクス状に配置されるように設けられた、液体噴射ヘッド。
  12. 請求項11において、
    前記マトリクス状に配置されたノズル孔のうち少なくとも1つが、予備用のノズル孔である、液体噴射ヘッド。
  13. 請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の液体噴射ヘッドの駆動方法であって、
    前記複数のビーム部から与えられ前記振動層を伝播する複数の振動は、互いに位相、周期、および振幅の少なくとも1つが異なる、液体噴射ヘッドの駆動方法。
  14. 請求項13において、
    前記複数の振動は、互いに周期が異なる、液体噴射ヘッドの駆動方法。
  15. 請求項13または請求項14において、
    前記複数の振動のそれぞれの周期は、所定の周期の整数倍である、液体噴射ヘッドの駆動方法。
  16. 請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の液体噴射ヘッドを備えた、プリンタ。
JP2007258341A 2007-10-02 2007-10-02 液体噴射ヘッドおよびその駆動方法並びにプリンタ Withdrawn JP2009083393A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007258341A JP2009083393A (ja) 2007-10-02 2007-10-02 液体噴射ヘッドおよびその駆動方法並びにプリンタ
US12/206,830 US20090085986A1 (en) 2007-10-02 2008-09-09 Liquid jet head, method for driving the same and printer using the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007258341A JP2009083393A (ja) 2007-10-02 2007-10-02 液体噴射ヘッドおよびその駆動方法並びにプリンタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009083393A true JP2009083393A (ja) 2009-04-23

Family

ID=40507738

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007258341A Withdrawn JP2009083393A (ja) 2007-10-02 2007-10-02 液体噴射ヘッドおよびその駆動方法並びにプリンタ

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20090085986A1 (ja)
JP (1) JP2009083393A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009279775A (ja) * 2008-05-20 2009-12-03 Ricoh Co Ltd 変位アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2011194675A (ja) * 2010-03-18 2011-10-06 Ricoh Co Ltd 液滴吐出方法、液滴吐出装置及びインクジェット記録装置
JP2011206920A (ja) * 2010-03-26 2011-10-20 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置
JP2012192571A (ja) * 2011-03-15 2012-10-11 Ricoh Co Ltd 液体吐出ヘッド及び記録装置
CN104339865A (zh) * 2013-07-30 2015-02-11 珠海纳思达企业管理有限公司 一种液体喷头

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011115303A1 (en) * 2010-03-18 2011-09-22 Ricoh Company, Ltd. Liquid droplet ejecting method, liquid droplet ejection apparatus, inkjet recording apparatus, production method of fine particles, fine particle production apparatus, and toner
CN104249560B (zh) * 2013-06-26 2016-08-10 珠海赛纳打印科技股份有限公司 液体喷射装置及其制造方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6575020B1 (en) * 1999-05-03 2003-06-10 Cantion A/S Transducer for microfluid handling system

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009279775A (ja) * 2008-05-20 2009-12-03 Ricoh Co Ltd 変位アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2011194675A (ja) * 2010-03-18 2011-10-06 Ricoh Co Ltd 液滴吐出方法、液滴吐出装置及びインクジェット記録装置
JP2011206920A (ja) * 2010-03-26 2011-10-20 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置
JP2012192571A (ja) * 2011-03-15 2012-10-11 Ricoh Co Ltd 液体吐出ヘッド及び記録装置
CN104339865A (zh) * 2013-07-30 2015-02-11 珠海纳思达企业管理有限公司 一种液体喷头

Also Published As

Publication number Publication date
US20090085986A1 (en) 2009-04-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6778121B2 (ja) 液体噴射装置、液体噴射装置の駆動方法、および液体供給装置
JP2009083393A (ja) 液体噴射ヘッドおよびその駆動方法並びにプリンタ
JP2007203733A (ja) 圧電方式のインクジェットプリントヘッド
JP2010105163A (ja) ノズルプレート、液体噴射ヘッド、液体吐出方法、およびプリンタ
JP2012061704A (ja) 液滴吐出ヘッド、ヘッドカートリッジ、画像形成装置、及びマイクロポンプ
JP2017132237A (ja) 液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット、液体を吐出する装置
US8567925B2 (en) Ink-jet head, ink-jet apparatus, and method of manufacturing the same
EP3501833A1 (en) Liquid ejection head and recording apparatus
JP2001347660A (ja) 圧電振動子ユニット、及び、これを用いたインクジェット式記録ヘッド
JP2010105164A (ja) 液体噴射ヘッド、液体吐出方法、メンテナンス方法、およびプリンタ
JP2014172295A (ja) 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2019111738A (ja) 圧電デバイス、液体吐出ヘッド、及び液体吐出装置
JP4362738B2 (ja) 液体噴射ヘッドおよびプリンタ
JP4513992B2 (ja) 液滴噴射装置およびプリンタ
JP5633265B2 (ja) 液体吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2019127030A (ja) 液体吐出ヘッドおよび液体を吐出する装置
JP2004017600A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2003326704A (ja) 液滴噴射装置
JP4306791B2 (ja) インクジェットヘッド
JP2010099636A (ja) 液滴吐出装置および画像形成装置
JP6039262B2 (ja) 液体吐出ヘッド
JP2009196240A (ja) 液体噴射ヘッドおよびプリンタ
JP2012161958A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2023145089A (ja) 液体吐出ヘッド
JP2010089339A (ja) 液体噴射ヘッドの製造方法、液体噴射ヘッド、およびプリンタ

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090724

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090729

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20090925