JP2009202830A - 駆動車輪用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車輪取付フランジの形状・寸法を変更することなく、また、その面振れを劣化させることなく、軽量化を図りつつ、回転曲げ条件下でのハブ輪の強度、耐久性を向上させた駆動車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】ハブ輪1と複列の転がり軸受2と等速自在継手3とがユニット化された車輪用軸受装置である。調質処理されてなるハブ輪構成体の少なくとも転がり軸受2のシールランドから、アウトボード側の外側軌道面28を含み、内輪24が外嵌する小径段部34に対応する面までに硬化層Sを設けて、ハブ輪1を構成する。外側継手部材5の軸部12の外径面とハブ輪1の孔部22の内径面37とのどちらか一方に設けられて軸方向に延びる凸部35を、軸方向に沿って他方に圧入する。他方に凸部35によって凸部35に密着嵌合する凹部36を形成して、凸部35と凹部36との嵌合接触部位38全域が密着する凹凸嵌合構造Mを構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の車両において車輪を車体に対して回転自在に支持するための駆動車輪用軸受装置に関する。
エンジンからの動力を駆動車輪に伝達するドライブシャフトは、図8に示すように、アウトボード側(車両に組付けた状態で車両の外側となる方)の固定型等速自在継手104と、インボード側(車両に組付けた状態で車両の内側となる方)の摺動型等速自在継手(図示省略)とを図示省略の中間軸で結合した構成を有する。アウトボード側の等速自在継手104は、車輪用軸受装置で回転自在に支持されたハブ輪102に結合される。
第3世代と呼ばれる車輪用軸受装置は、外径方向に延びるフランジ101を有するハブ輪102と、このハブ輪102に外側継手部材103が固定される等速自在継手104と、ハブ輪102の外周側に配設される外方部材105とを備える。
等速自在継手104は、前記外側継手部材103と、この外側継手部材103の椀形部107内に配設される内側継手部材108と、この内側継手部材108と外側継手部材103との間に配設されるボール109と、このボール109を保持する保持器110とを備える。また、内側継手部材108の中心孔の内周面にはスプライン部111が形成され、この中心孔に図示省略のシャフトの端部スプライン部が挿入されて、内側継手部材108側のスプライン部111とシャフト側のスプライン部とが係合される。
また、ハブ輪102は、筒部113と前記フランジ101とを有し、フランジ101の外端面114(反継手側の端面)には、図示省略のホイールおよびブレーキロータが装着される短筒状のパイロット部115が突設されている。なお、パイロット部115は、大径の第1部115aと小径の第2部115bとからなり、第1部115aにブレーキロータが外嵌され、第2部115bにホイールが外嵌される。
そして、筒部113の椀形部107側端部の外周面に小径段部116が設けられ、この小径段部116に内輪117が嵌合されている。ハブ輪102の筒部113の外周面のフランジ近傍には第1内側軌道面118が設けられ、内輪117の外周面に第2内側軌道面119が設けられている。また、ハブ輪102のフランジ101にはボルト装着孔112が設けられて、ホイールおよびブレーキロータをこのフランジ101に固定するためのハブボルト135がこのボルト装着孔112に装着される。
外方部材105は、その内周に複列の外側軌道面120、121が設けられると共に、その外周にフランジ(車体取付フランジ)132が設けられている。そして、外方部材105の第1外側軌道面120とハブ輪102の第1内側軌道面118とが対向し、外方部材105の第2外側軌道面121と、内輪117の軌道面119とが対向し、これらの間に転動体122が介装される。
ハブ輪102の筒部113に外側継手部材103のステム軸123が挿入される。ステム軸123は、その反椀形部の端部にねじ部124が形成され、このねじ部124と椀形部107との間にスプライン部125が形成されている。また、ハブ輪102の筒部113の内周面(内径面)にスプライン部126が形成され、このステム軸123がハブ輪102の筒部113に挿入された際には、ステム軸123側のスプライン部125とハブ輪102側のスプライン部126とが係合する。
そして、特許文献1に記載のように筒部113から突出したステム軸123のねじ部124にナット部材127が螺着され、ハブ輪102と外側継手部材103とが連結される。この際、ナット部材127の内端面(裏面)128と筒部113の外端面129とが当接するとともに、椀形部107の軸部側の端面130と内輪117の外端面131とが当接する。すなわち、ナット部材127を締め付けることによって、ハブ輪102が内輪117を介してナット部材127と椀形部107とで挟持される。これにより、外側継手部材107とハブ輪102とが軸方向で位置決めされ、かつ車輪用軸受装置に所定の予圧が付与される。
前記のような駆動車輪用軸受装置において、図示省略の車輪およびブレーキロータを支持するハブ輪102には、鍛造の容易性、切削性、熱処理性、あるいは経済性の面からS53C等の機械構造用の中炭素鋼が採用されている。このハブ輪102をはじめこの種の車輪用軸受装置の小型・軽量化を図ることは、自動車の燃費向上と走行安定性の向上に大きく寄与するため、ハブ輪102のフランジ101のリブ化や薄肉化が進んでいる。しかし、このハブ輪102自体の機械的強度が、素材である中炭素鋼の疲労限に近付きつつあり、これ以上の小型・軽量化を図ることは難しくなってきている。
特に、ハブ輪102においては、軽量化のためにフランジ101を薄肉化する場合、そのアウトボード側の付け根部、すなわち、フランジ101の外端面114から円筒状のパイロット部115に延びる隅部136に回転曲げの応力が集中し、対策が必要である。したがって、この隅部136の寸法、つまり曲率半径を大きくすることによって発生応力を緩和することも考えられるが、今度はフランジ101に取り付けられるブレーキロータの干渉が問題となるために限界がある。
このような背景において、本出願人は、フランジ101の形状・寸法を変更することなく、軽量化を図り、かつハブ輪102の強度アップを図ることができる車輪用軸受装置を既に提案している(例えば、特許文献1)。この車輪用軸受装置は、ハブ輪102のフランジ101の隅部136に表面硬化層を高周波焼入れ等によって形成している。これにより、回転曲げ疲労の最弱部となるフランジ101の隅部136の強度を維持しつつ、ハブ輪102の耐久性を図ることができる。
また、これ以外の部位、すなわち、外方部材105のアウトボード側端部に装着されたシール部材のシールリップ137が摺接するハブ輪101の外径面をはじめ、軌道面118、119から小径段部116の各部位に亙って、高周波焼入れ等によって表面硬化層を形成している。さらには、ハブ輪102の内周面に形成されたセレーション部にも表面硬化層を形成している。こうした表面硬化層により、各部位において要求される回転曲げ疲労強度、耐摩耗性、転がり疲労寿命等を向上させることができる。
特開2002−87008号公報
しかしながら、こうした従来の車輪用軸受装置において、ハブ輪102のフランジ101の隅部136に表面硬化層を形成することにより、フランジ101の形状・寸法を変更することなく、軽量化を図りつつハブ輪102の強度アップを図ることができるが、高周波焼入れ工程でフランジ101に熱処理変形が生じ、外端面114の面振れが大きくなるという新たな問題が発生した。この傾向はフランジ101の薄肉化にも起因している。この面振れは、ブレーキロータの振れに影響してブレーキジャダーを招来することになり、自動車の操縦安定性やドライブフィーリングが低下する。
本発明は、上記課題に鑑みて、車輪取付フランジの形状・寸法を変更することなく、また、その面振れを劣化させることなく、軽量化を図りつつ、回転曲げ条件下でのハブ輪の強度、耐久性を向上させた駆動車輪用軸受装置を提供する。
本発明の駆動車輪用軸受装置は、内周に複列の外側軌道面が形成された外方部材と、外周に前記複列の外側軌道面に対向する一方の内側軌道面と、この内側軌道面から軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に嵌合され、外周に前記複列の外側軌道面に対向する他方の内側軌道面が形成された内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転軌道間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成された環状空間の開口部に装着されたシール部材とを備え、調質処理されてなるハブ輪構成体のシールランドから、アウトボード側の外側軌道面を含み、内輪が外嵌する小径段部に対応する面までに硬化層を設けて、前記ハブ輪を構成し、ハブ輪と等速自在継手の外側継手部材の軸部とが一体化される凹凸嵌合構造を備え、外側継手部材の軸部の外径面とハブ輪の孔部の内径面とのどちらか一方に設けられて軸方向に延びる凸部を、軸方向に沿って他方に圧入し、この他方に凸部に密着嵌合する凹部を凸部によって形成して、凸部と凹部との嵌合接触部位全域が密着する前記凹凸嵌合構造を構成したものである。
本発明の駆動車輪用軸受装置によれば、ハブ輪の調質を行うとともに、ハブ輪構成体のシールランドから、アウトボード側の外側軌道面を含み、内輪が外嵌する小径段部に対応する面までに硬化層を設けているため、材料の疲れ強さの向上を図ることができる。ここで調質とは、結晶粒子を微細にして材質を調整し、靭性等を向上させることをいい、焼き入れや焼きなましの熱的操作によるものをいう。
前記硬化層の表面硬度をHRC54〜HRC64とすることができる。これにより、ハブ輪の外径面において、車輪取付フランジのインボード側付け根部からインボード側及びアウトボード側の内側軌道面までの耐摩耗性が向上するばかりでなく、充分な機械的強度を増すことができる。
ハブ輪の調質を行うとともに、ハブ輪構成体のシールランドから、アウトボード側の外側軌道面を含み、内輪が外嵌する小径段部に対応する面までに硬化層を設けている。このため、前記車輪取付フランジのアウトボード側付け根部の表面硬さを35HRC以下に設定することができる。このように、前記車輪取付フランジのアウトボード側付け根部の表面硬さを35HRC以下に設定すれば、切削等の加工性が向上すると共に、熱処理変形を抑制することができる。また、このハブ輪は、調質処理されてなるハブ輪構成体にて構成されるので、ハブボルトが圧入されるボルト孔の表面硬さをそのハブボルトの表面硬さに近付けることができる。
前記ハブ輪のインボード側端部を径方向外方に塑性変形させて加締部を形成して、この加締部で内輪を軸方向に固定したハブ輪において、ハブ輪のインボード側端部の表面硬さを25HRC以下に設定することができる。このため、従来のようにナット等で強固に緊締して予圧量を管理する必要がなくなる。
前記ハブ輪は、炭素0.40wt%〜0.80wt%を含む中炭素鋼とすることができる。
等速自在継手の外側継手部材の軸部に前記凹凸嵌合構造の凸部を設けるとともに、少なくともこの凸部の軸方向端部の硬度をハブ輪の孔部内径部よりも高くして、前記軸部をハブ輪の孔部に凸部の軸方向端部側から圧入することによって、この凸部によってハブ輪の孔部内径面に凸部に密着嵌合する凹部を形成して、前記凹凸嵌合構造を構成してもよい。この際、凸部が相手側の凹部形成面(ハブ輪の孔部内径面)に食い込んでいくことによって、孔部が僅かに拡径した状態となって、凸部の軸方向の移動を許容し、軸方向の移動が停止すれば、孔部が元の径に戻ろうとして縮径することになる。これによって、凸部の凹部嵌合部位の全体がその対応する凹部に対して密着する。
また、ハブ輪の孔部の内径面に前記凹凸嵌合構造の凸部を設けるとともに、少なくともこの凸部の軸方向端部の硬度を等速自在継手の外側継手部材の軸部の外径部よりも高くして、前記ハブ輪側の凸部をその軸方向端部側から外側継手部材の軸部に圧入することによって、この凸部によって外側継手部材の軸部の外径面に凸部に密着嵌合する凹部を形成して、前記凹凸嵌合構造を構成してもよい。凸部が軸部の外径面に食い込んでいくことによって、ハブ輪の孔部が僅かに拡径した状態となって、凸部の軸方向の移動を許容し、軸方向の移動が停止すれば、孔部が元の径に戻ろうとして縮径することになる。これによって、凸部とその凸部に嵌合する相手部材の凹部(シャフトの外径面)との嵌合接触部位全域が密着する。
前記圧入による凹部形成によって生じるはみ出し部を収納するポケット部を設けるのが好ましい。この際、圧入による凹部形成によって生じるはみ出し部を収納するポケット部を軸部に設けたり、ハブ輪の孔部の内径面に設けたりすることができる。ここで、はみ出し部は、凸部の凹部嵌合部位が嵌入(嵌合)する凹部の容量の材料分であって、形成される凹部から押し出されたもの、凹部を形成するために切削されたもの、又は押し出されたものと切削されたものの両者等から構成される。
また、はみ出し部を収納するポケット部を、軸部の凸部の圧入始端側に設けるとともに、このポケット部の軸方向反凸部側にハブ輪の孔部との調芯用の軸延長部を設けるのが好ましい。
また、凸部の突出方向中間部位が、凹部形成前の凹部形成面の位置に対応する。この際、ハブ輪の孔部の内径面の内径寸法を、凸部の頂点を結ぶ円の最大直径寸法よりも小さく、凸部間の軸部外径面の凹部の最大直径寸法よりも大きく設定する場合がある。また、ハブ輪の孔部の複数の凸部の頂点を結ぶ円弧の直径寸法を外側継手部材の軸部の外径寸法よりも小さくするとともに、凸部間の孔部内径面の内径寸法を外側継手部材の軸部の外径寸法よりも大きくする場合がある。
凸部の突出方向中間部位の周方向厚さを、周方向に隣り合う凸部間における前記中間部位に対応する位置での周方向寸法よりも小さくするのが好ましい。このように設定することによって、凸部の突出方向中間部位の周方向厚さの総和が、周方向に隣り合う凸部間に嵌合する相手側の凸部における前記中間部位に対応する位置での周方向厚さの総和よりも小さくなる。
本発明の駆動車輪用軸受装置によれば、材料の疲れ強さの向上を図ることができるため、小型・軽量化を図りつつ、ハブ輪の強度及び耐久性を向上させることができる。また、ブレーキジャダーの原因となる面振れを悪化させることなく、ハブボルトの固定強度を確保することができる。
硬化層の表面硬度をHRC54〜HRC64とした場合、充分な機械的強度を増すことができて、ハブ輪の強度、耐久性が一層向上する。
車輪取付フランジのアウトボード側付け根部の表面硬さを35HRC以下に設定した場合、熱処理変形による車輪取付フランジのブレーキロータ取付面の面振れ精度の劣化を防止することができる。また、ボルト孔の表面硬さをハブボルトの表面硬さに近付けることができるため、ハブボルトのセレーションが潰れて固着力が低下するのを防止することができる。
ハブ輪のインボード側端部の表面硬さを25HRC以下に設定した場合、ハブ輪端部で加締部を形成することができる。これにより、ナット等で強固に緊締して予圧量を管理する必要がないため、車両への組込性を簡便にすることができると共に、長期間その予圧量を維持することができる。また、加工性を低下させず、また塑性加工によって表面に微小クラックが発生する恐れがなくなって、一層品質面でその信頼性が向上する。
ハブ輪を、炭素0.40wt%〜0.80wt%を含む中炭素鋼とした場合、鍛造の容易性、切削性、熱処理性、あるいは経済性の面から有利であると共に、特に、高周波焼入れ等に好適である。
外側継手部材の軸部の外径面とハブ輪の孔部の内径面とのどちらか一方に設けられる凸
部を、軸方向に沿って他方に圧入することによって、この凸部に密着嵌合する凹部を形成することができる。このため、凹凸嵌合構造を確実に形成することができる。しかも、凹部が形成される部材には、スプライン部等を形成しておく必要がなく、生産性に優れ、かつスプライン同士の位相合わせを必要とせず、組立性の向上を図るとともに、圧入時の歯面の損傷を回避することができて、安定した嵌合状態を維持できる。
また、等速自在継手の外側継手部材の軸部に前記凹凸嵌合構造の凸部を設けるとともに、この凸部の軸方向端部の硬度をハブ輪の孔部内径部よりも高くして、前記軸部をハブ輪の孔部に凸部の軸方向端部側から圧入するものであれば、軸部側の硬度を高くでき、軸部の剛性を向上させることができる。また、ハブ輪の孔部の内径面に前記凹凸嵌合構造の凸部を設けるとともに、この凸部の軸方向端部の硬度を等速自在継手の外側継手部材の軸部の外径部よりも高くして、前記ハブ輪側の凸部をその軸方向端部側から外側継手部材の軸部に圧入するものでは、軸部側の硬度処理(熱処理)を行う必要がないので、等速自在継手の外側継手部材の生産性に優れる。
圧入による凹部形成によって生じるはみ出し部を収納するポケット部を設けることによって、はみ出し部をこのポケット内に保持(維持)することができ、はみ出し部が装置外の車両内等へ入り込んだりすることがない。すなわち、はみ出し部をポケット部に収納したままにしておくことができ、はみ出し部の除去処理を行う必要がなく、組立作業工数の減少を図ることができて、組立作業性の向上及びコスト低減を図ることができる。
また、ポケット部の軸方向反凸部側にハブ輪の孔部との調芯用の軸延長部を設けることによって、ポケット部内のはみ出し部の軸延長部側への飛び出しがなくなって、はみ出し部の収納がより安定したものとなる。しかも、軸延長部は調芯用であるので、芯ずれを防止しつつ軸部をハブ輪に圧入することができる。このため、外側継手部材とハブ輪とを高精度に連結でき、安定したトルク伝達が可能となる。
また、凸部の突出方向中間部位が、凹部形成前の凹部形成面上に配置されるようにすることによって、凸部が圧入時に凹部形成面に食い込んでいき、凹部を確実に形成することができる。
凸部の突出方向中間部位の周方向厚さを、周方向に隣り合う凸部間における前記中間部位に対応する位置での寸法よりも小さくすることによって、凹部が形成される側の凸部(形成される凹部間の凸部)の突出方向中間部位の周方向厚さを大きくすることができる。このため、相手側の凸部(凹部が形成されることによる凹部間の硬度が低い凸部)のせん断面積を大きくすることができ、ねじり強度を確保することができる。しかも、硬度が高い側の凸部の歯厚が小であるので、圧入荷重を小さくでき、圧入性の向上を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図1〜図7に基づいて説明する。図1に第1実施形態の駆動輪用軸受装置を示し、この車輪用軸受装置は、ハブ輪1と、複列の転がり軸受2と、等速自在継手3とが一体化されてなる。
等速自在継手3は、外側継手部材5と、外側継手部材5の内側に配された内側継手部材6と、外側継手部材5と内側継手部材6の間に介在してトルクを伝達する複数のボール7と、外側継手部材5と内側継手部材6との間に介在してボール7を保持するケージ8とを主要な部材として構成される。
内側継手部材6は、その外周面(凸球状外周面)に複数のトラック溝15が形成されている。この内側継手部材6の中心孔(内径孔)6aにシャフト10の端部10aを圧入してスプライン嵌合させ、そのスプライン嵌合により両者間でトルク伝達可能としている。なお、シャフト10の端部には、シャフト抜け止め用の止め輪9が装着されている。
外側継手部材5は、内側継手部材6、ケージ8およびトルク伝達ボール7を収容したマウス部11と、マウス部11から軸方向に一体的に延びる軸部(ステム軸)12とを有する。そして、その内周面(円筒状内周面)に内側継手部材6のトラック溝15と同数のトラック溝14が形成されている。外側継手部材5のトラック溝14と内側継手部材6のトラック溝15との間にトルクを伝達する複数のボール7が組み込まれている。内側継手部材6と外側継手部材5の間にケージ8が配置され、ボール7は、ケージ8のポケット39内に保持されている。そして、ブーツバンド44を介してマウス部11の開口側の外周面にブーツ13の大径部が固定され、シャフト10の外周面には、ブーツ13の小径部が固定されている。
転がり軸受2は、ハブ輪1に外嵌固定される内輪24と、ハブ輪1及び内輪24の周囲に配設される外輪25と、この外輪25とハブ輪1との間に介装されるアウトボード側の転動体(ボール)30aと、外輪25と内輪24との間に介装されるインボード側の転動体(ボール)30bと、転動体30a、30bを保持するポケットを有するアウトボード側及びインボード側の保持器とを備える。この場合、前記外輪25が転がり軸受2の外方部材を構成し、ハブ輪1と内輪24とが転がり軸受2の内方部材を構成している。なお、自動車等の車両に組付けた状態で車両の外側となる方をアウトボード側、自動車等の車両に組付けた状態で車両の内側となる方をインボード側という。
外輪25は、その内周に2列の外側軌道面26、27が設けられている。そして、外輪25の第1外側軌道面26とハブ輪1の外周の第1内側軌道面28とが対向し、外輪25の第2外側軌道面27と、内輪24の外周の第2内側軌道面29とが対向し、これらの間に転動体(ボール)30a、30bが介装される。外輪25の軸方向両端の内周面には、シール部材19a、19bが圧入固定されている。
内輪24は、ハブ輪1の筒部20の反フランジ側端部が加締られて、この加締部31にて内輪24がハブ輪1の筒部20に締結されている。
ハブ輪1は、筒部20と、この筒部20から突設されるフランジ21とを有する。すなわち、ハブ輪1は、その外周面に車輪(図示省略)を取り付けるための車輪取付フランジ21を備えている。車輪取付フランジ21には周方向に沿ってボルト装着孔32が設けられ、このボルト装着孔32にハブボルト33が装着されている。すなわち、ブレーキロータ及びホイールが車輪取付フランジ21の端面に重ね合わされて、前記ハブボルト33にて固定される。筒部20の孔部22は、軸方向中間部の軸部嵌合孔22aと、反継手側のテーパ孔22bと、継手側の大径孔22cとを備える。すなわち、軸部嵌合孔22aにおいて、後述する凹凸嵌合構造Mを介して等速自在継手3の外輪5の軸部12とハブ輪1とが結合される。ハブ輪1のフランジ側端面63には、図示省略のホイールおよびブレーキロータが装着される短筒状のパイロット部66が突設されている。なお、パイロット部66は、大径の第1部66aと小径の第2部66bとからなり、第1部66aにブレーキロータが外嵌され、第2部66bにホイールが外嵌される。
ハブ輪1は、S53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中炭素鋼を熱間鍛造したハブ輪構成体に調質処理が施され、その後旋削加工によって所望の形状・寸法に形成されることにより構成される。すなわち、ハブ輪構成体に調質処理を行ったものがハブ輪1となる。
ハブ輪1は、鍛造後に400℃以上の高温焼戻しをして、トルースタイトまたはソルバイト組織にする、所謂調質処理が施されている。調質処理は、必ずしもハブ輪1の全面に行う必要はなく、少なくとも熱処理工程によって熱処理変形が生じ易い部位に行えばよい。この調質処理により組織は粒状化し、引張、曲げ、衝撃値等の機械的性質が上昇して延性や靭性が高まる。表面硬さを上げることにより機械的強度は向上するが、ここでは調質処理後、車輪取付フランジ21のアウトボード側付け根部67の表面硬さを35HRC以下に設定している。表面硬さを35HRCを超えて設定すると、切削等の加工性が低下すると共に熱処理変形が大きくなり、車輪取付フランジ21のブレーキロータ取付面63の面振れ精度が劣化すると共に、硬さアップによって切削性が低下する。
また、ハブ輪1の外径面において、シールランドから、アウトボード側の外側軌道面28を含み、内輪24が外嵌する小径段部34に対応する面まで(図中クロスハッチングで示す)に硬化層Sを設けている。すなわち、転がり軸受2のアウトボード側端部に装着されたシール部材19aのシールリップが摺接するハブ輪1の外径面から、軌道面28、ハブ輪1の内輪嵌合面にわたる部位に硬化層Sを設けている。この硬化層Sの表面硬さを54〜64HRCの範囲としている。
加締部31を形成する際、ハブ輪1のインボード側端部の表面硬さが35HRCを超えると、加工性が低下するばかりでなく、塑性加工によって表面に微小クラックが発生する恐れがあり、品質面でその信頼性が低下する。塑性加工の面からは表面硬さが低い方が好ましく、ハブ輪1のインボード側端部において、高周波焼戻しによって、その表面硬さを25HRC以下に設定することにより信頼性が向上する。さらに、従来のような鍛造後のままの未熱処理部に比べ、塑性加工によって表面に微小クラックが発生する恐れがなくなり、一層品質面でその信頼性が向上する。
凹凸嵌合構造Mは、図2に示すように、例えば、軸部12の端部に設けられて軸方向に延びる凸部35と、ハブ輪1の孔部22の内径面(この場合、軸部嵌合孔22aの内径面37)に形成される凹部36とからなり、凸部35とその凸部35に嵌合するハブ輪1の凹部36との嵌合接触部位38全域が密着している。すなわち、軸部12の反マウス部側の外周面に、複数の凸部35が周方向に沿って所定ピッチで配設され、ハブ輪1の孔部22の軸部嵌合孔22aの内径面37に凸部35が嵌合する複数の凹部36が周方向に沿って形成されている。つまり、周方向全周にわたって、凸部35とこれに嵌合する凹部36とがタイトフィットしている。
この場合、各凸部35は、その断面が凸アール状の頂点を有する三角形状(山形状)であり、各凸部35の凹部嵌合部位とは、図2(b)に示す範囲Aであり、断面における山形の中腹部から山頂にいたる範囲である。また、周方向の隣合う凸部35間において、ハブ輪1の内径面37よりも内径側に隙間40が形成されている。
このように、ハブ輪1と等速自在継手3の外輪5の軸部12とを凹凸嵌合構造Mを介して連結できる。この際、前記したように、ハブ輪1の継手側の端部を加締めて、その加締部31にて軸受に予圧を付与するものであるので、外輪5のマウス部11にて軸受に予圧を付与する必要がなく、ハブ輪1の端部(この場合、加締部31)に対してマウス部11を接触させない非接触状態としている。つまり、マウス部11の底壁外面11aと加締部31の外面との間に隙間t1を設けている。なお、ハブ輪1の端部に対してマウス部11を接触させる接触状態とすることもできる。
外側継手部材5の軸部12には、図4に示すように、周方向溝51を介して反マウス側に突設される軸延長部70が設けられる。軸延長部70は短円柱状体からなり、図3に示すように、軸延長部70の外径寸法D3が孔部22の嵌合孔22aの孔径Dよりも僅かに小さく設定される。この実施形態では、軸延長部70の外径面70aと孔部22の嵌合孔22aの内径面との間に微小隙間tが設けられている。この周方向溝51が後述するはみ出し部45を収納するポケット部50となる。
周方向溝51は、図4に示すように、その凸部35側の側面51aが、軸方向に対して直交する平面であり、反凸部側の側面51bは、溝底51cから反凸部側に向かって拡径するテーパ面である。
このため、ハブ輪1と等速自在継手3の外側継手部材5の軸部12とを凹凸嵌合構造Mを介して連結できる。この際、ハブ輪1の継手側の端部を加締めて、その加締部31にて軸受に予圧を付与するものである。
次に、この駆動車輪用軸受装置におけるハブ輪1と等速自在継手3との組立方法について説明する。まず、ハブ輪1において、鍛造、施削加工後に400℃以上の高温焼戻しをして、トルースタイトまたはソルバイト組織にする、所謂調質処理を行ってハブ輪構成体を形成する。その後、ハブ輪構成体の外径面において、シールランドから、アウトボード側の外側軌道面28を含み、内輪24が外嵌する小径段部34に対応する面まで(図3中クロスハッチングSで示す)に、高周波熱処理にて表面硬さがHRC54〜HRC64の硬化層Sを形成してハブ輪1を構成する。また、車輪取付フランジ21のアウトボード側付け根部67の表面硬さを35HRC以下にする。さらに、ハブ輪1のインボード側端部を、焼戻しにより表面硬さを25HRC以下にする。
その後、ハブ輪1の筒部20のインボード側端部を径方向外方に塑性変形させて加締部31を形成して、この加締部31にて内輪24をハブ輪1の筒部20に締結する。これによって、軸受に予圧が付与される。
次に、凹凸嵌合構造Mの嵌合方法を説明する。この場合、図3に示すように、軸部12の外径部には熱硬化処理を施し、この硬化層Hに軸方向に沿う凸部41aと凹部41bとからなるスプライン41を形成する。このため、スプライン41の凸部41aが硬化処理されて、この凸部41aが凹凸嵌合構造Mの凸部35となる。なお、この実施形態での硬化層Hの範囲は、クロスハッチング部で示すように、スプライン41の外端縁から外側継手部材5のマウス部11の底壁の一部までである。この熱硬化処理としては、高周波焼入れや浸炭焼入れ等の種々の熱処理を採用することができる。ここで、高周波焼入れとは、高周波電流の流れているコイル中に焼入れに必要な部分を入れ、電磁誘導作用により、ジュール熱を発生させて、伝導性物体を加熱する原理を応用した焼入れ方法である。また、浸炭焼入れとは、低炭素材料の表面から炭素を浸入/拡散させ、その後に焼入れを行う方法である。軸部12のスプライン41のモジュールを0.5以下の小さい歯とする。ここで、モジュールとは、ピッチ円直径を歯数で割ったものである。
また、ハブ輪1の嵌合孔22aの内径面37側においては熱硬化処理を行わない未硬化部(未焼き状態)とする。外側継手部材5の軸部12の硬化層Hとハブ輪1の未硬化部との硬度差は、HRCで20ポイント以上とする。
この際、凸部35の突出方向中間部位が、凹部形成前の凹部形成面(この場合、ハブ輪1の孔部22の内径面37)の位置に対応する。すなわち、嵌合孔22aの内径面37の内径寸法Dを、凸部35の最大外径、つまりスプライン41の凸部41aである前記凸部35の頂点を結ぶ円の最大直径寸法(外接円直径)D1よりも小さく、凸部間の軸部外径面に外径寸法、つまりスプライン41の凹部41bの底を結ぶ円の最大直径寸法D2よりも大きく設定される。すなわち、D2<D<D1とされる。
スプライン41は、従来からの公知公用の手段である転造加工、切削加工、プレス加工、引き抜き加工等の種々の加工方法によって、形成することがきる。また、熱硬化処理としては、高周波焼入れ、浸炭焼入れ等の種々の熱処理を採用することができる。
そして、図3に示すように、ハブ輪1の軸心と等速自在継手3の外側継手部材5の軸心とを合わせた状態とする。この状態で、ハブ輪1に対して、外側継手部材5の軸部12を挿入(圧入)していく。この際、孔部22の内径面37の径寸法Dと、凸部35の最大外径寸法D1と、スプライン41の凹部の最小外径寸法D2とが前記のような関係であり、しかも、凸部35の硬度が孔部22の内径面37の硬度よりも20ポイント以上大きいので、軸部12をハブ輪1の孔部22に圧入していけば、この凸部35が内径面37に食い込んでいき、凸部35が、この凸部35が嵌合する凹部36を、軸方向に沿って形成していくことになる。
これによって、図2に示すように、軸部12の端部の凸部35と、これに嵌合する凹部36との嵌合接触部位38の全体が密着している。すなわち、相手側の凹部形成面(この場合、孔部22の内径面37)に凸部35の形状の転写を行うことになる。この際、凸部35が孔部22の内径面37に食い込んでいくことによって、孔部22が僅かに拡径した状態となって、凸部35の軸方向の移動を許容し、軸方向の移動が停止すれば、孔部22が元の径に戻ろうとして縮径することになる。言い換えれば、凸部35の圧入時にハブ輪1が径方向に弾性変形し、この弾性変形分の予圧が凸部35の歯面(凹部嵌合部位の表面)に付与される。このため、凸部35の凹部嵌合部位の全体がその対応する凹部36に対して密着する凹凸嵌合構造Mを確実に形成することができる。
ところで、ハブ輪1に対して外側継手部材5の軸部12を圧入していけば、凸部35にて形成される凹部36から材料がはみ出して図4に示すようなはみ出し部45が形成される。はみ出し部45は、凸部35の凹部嵌合部位が嵌入(嵌合)する凹部36の容量の材料分であって、形成される凹部36から押し出されたもの、凹部36を形成するために切削されたもの、又は押し出されたものと切削されたものの両者等から構成される。
このため、ハブ輪1の軸心と等速自在継手3の外側継手部材5の軸心とを合わせた状態で、軸部12をハブ輪1の孔部22に圧入していけば、形成されるはみ出し部45は、カールしつつポケット部50内に収納されて行く。すなわち、孔部22の内径面から削り取られたり、押し出されたりした材料の一部がポケット部50内に入り込んでいく。
本発明では、ハブ輪1の調質を行っているので、材料の疲れ強さの向上を図ることができるため、小型・軽量化を図りつつ、ハブ輪1の強度及び耐久性を向上させることができる。また、ブレーキジャダーの原因となる面振れを悪化させることなく、ハブボルトの固定強度を確保することができる。
前記硬化層Sの表面硬度をHRC54〜HRC64とすることができる。これにより、ハブ輪1の外径面において、車輪取付フランジ21のインボード側付け根部からインボード側及びアウトボード側の内側軌道面28、29までの耐摩耗性が向上するばかりでなく、充分な機械的強度を増すことができて、ハブ輪1の強度、耐久性が一層向上する。
ハブ輪1の調質を行うとともに、ハブ輪構成体のシールランドから、アウトボード側の外側軌道面28を含み、内輪24が外嵌する小径段部34に対応する面までに硬化層を設けている。このため、車輪取付フランジ21のアウトボード側付け根部67の表面硬さを35HRC以下に設定することができる。このように、前記車輪取付フランジ21のアウトボード側付け根部67の表面硬さを35HRC以下に設定すれば、切削等の加工性が向上すると共に、熱処理変形を抑制することができて、熱処理変形による車輪取付フランジ21のブレーキロータ取付面63の面振れ精度の劣化を防止することができる。また、ハブボルト33が圧入されるボルト孔32の表面硬さがそのハブボルト33の表面硬さに近付けることができるため、ハブボルト33のセレーション33aが潰れて固着力が低下するのを防止することができる。
インボード側端部を径方向外方に塑性変形させて加締部31を形成して、この加締部31で内輪24を軸方向に固定したハブ輪1において、ハブ輪1のインボード側端部の表面硬さを25HRC以下に設定している。これにより、ハブ輪端部で加締部を形成することができ、従来のようにナット等で強固に緊締して予圧量を管理する必要がないため、車両への組込性を簡便にすることができると共に、かつ長期間その予圧量を維持することができる。また、従来のような鍛造後のままの未熱処理部に比べ、加工性を低下させず、また塑性加工によって表面に微小クラックが発生する恐れがなくなって、一層品質面でその信頼性が向上する。
ハブ輪1は、炭素0.40wt%〜0.80wt%を含む中炭素鋼とした場合、鍛造の容易性、切削性、熱処理性、あるいは経済性の面から有利であると共に、特に、高周波焼入れ等に好適である。
凹凸嵌合構造Mは、凸部35と凹部36との嵌合接触部位38の全体が密着しているので、この嵌合構造Mにおいて、径方向及び円周方向においてガタが生じる隙間が形成されない。このため、嵌合部位の全てが回転トルク伝達に寄与し、安定したトルク伝達が可能であり、しかも、異音の発生も生じさせない。
凹部36が形成される部材(この場合、ハブ輪1)には、スプライン部等を形成しておく必要がなく、生産性に優れ、かつスプライン同士の位相合わせを必要とせず、組立性の向上を図るとともに、圧入時の歯面の損傷を回避することができ、安定した嵌合状態を維持できる。
前記圧入による凹部形成によって生じるはみ出し部45を収納するポケット部50を設けることによって、はみ出し部45をこのポケット部50内に保持(維持)することができ、はみ出し部45が装置外の車両内等へ入り込んだりすることがない。すなわち、はみ出し部45をポケット部50に収納したままにしておくことができ、はみ出し部45の除去処理を行う必要がなく、組立作業工数の減少を図ることができて、組立作業性の向上及びコスト低減を図ることができる。
また、ポケット部50の軸方向反凸部側にハブ輪1の孔部22との軸延長部70を設けることによって、ポケット部50内のはみ出し部45の軸延長部70側への飛び出しがなくなって、はみ出し部45の収納がより安定したものとなる。しかも、軸延長部70の外径面70aと孔部22の嵌合孔22aの内径面との間に微小隙間tが設けられているので、芯ずれを防止しつつ軸部12をハブ輪1に圧入することができる。このため、外側継手部材5とハブ輪1とを高精度に連結でき、安定したトルク伝達が可能となる。
なお、軸延長部70は圧入時の調芯用であるので、その外径寸法は、ハブ輪1の孔部22の嵌合孔22aの孔径よりも僅かに小さい程度に設定するのが好ましい。すなわち、軸延長部70の外径寸法が嵌合孔22aの孔径と同一や嵌合孔22aの孔径よりも大きければ、軸延長部70自体を嵌合孔22aに圧入することになる。この際、芯ずれしていれば、このまま凹凸嵌合構造Mの凸部35が圧入され、軸部12の軸心とハブ輪1の軸心とが合っていない状態で軸部12とハブ輪1とが連結されることになる。また、軸延長部70の外径寸法が嵌合孔22aの孔径よりも小さすぎると、調芯用として機能しない。このため、軸延長部70の外径面70aと孔部22の嵌合孔22aの内径面との間の微小隙間tとしては、0.01mm〜0.2mm程度に設定するのが好ましい。
前記実施形態のように、軸部12に形成するスプライン41は、モジュールが0.5以下の小さい歯を用いたので、このスプライン41の成形性の向上を図ることができるとともに、圧入荷重の低減を図ることができる。なお、凸部35を、この種のシャフトに通常形成されるスプラインをもって構成することができるので、低コストにて簡単にこの凸部35を形成することができる。
また、軸部12をハブ輪1に圧入していくとによって、凹部36を形成していくと、この凹部36側に加工硬化が生じる。ここで、加工硬化とは、物体に塑性変形(塑性加工)を与えると、変形の度合が増すにつれて変形に対する抵抗が増大し,変形を受けていない材料よりも硬くなることをいう。このため、圧入時に塑性変形することによって、凹部36側のハブ輪1の内径面37が硬化して、回転トルク伝達性の向上を図ることができる。
ハブ輪1の内径側は比較的柔らかい。このため、外側継手部材5の軸部12の外径面の凸部35をハブ輪1の孔部内径面の凹部36に嵌合させる際の嵌合性(密着性)の向上を図ることができ、径方向及び円周方向においてガタが生じるのを精度良く抑えることができる。
軸部12に前記凹凸嵌合構造Mの凸部35を設けるとともに、この凸部35の軸方向端部の硬度をハブ輪1の孔部内径部よりも高くしているので、軸部側の硬度を高くでき、軸部の剛性を向上させることができる。
ところで、前記図2に示すスプライン41では、凸部41aのピッチと凹部41bのピッチとが同一設定される。このため、前記実施形態では、図2(b)に示すように、凸部35の突出方向中間部位の周方向厚さLと、周方向に隣り合う凸部35間における前記中間部位に対応する位置での周方向寸法L0とがほぼ同一となっている。
これに対して、図5に示すように、凸部35の突出方向中間部位の周方向厚さL2を、周方向に隣り合うハブ輪1側の凸部43間における前記中間部位に対応する位置での周方向寸法L1よりも小さいものであってもよい。すなわち、軸部12に形成されるスプライン41において、凸部35の突出方向中間部位の周方向厚さ(歯厚)L2を、凸部35間に嵌合するハブ輪1側の凸部43の突出方向中間部位の周方向厚さ(歯厚)L1よりも小さくしている。
このため、軸部12側の全周における凸部35の歯厚の総和Σ(B1+B2+B3+・・・)を、ハブ輪1側の凸部43(凸歯)の歯厚の総和Σ(A1+A2+A3+・・・)よりも小さく設定している。これによって、ハブ輪1側の凸部43のせん断面積を大きくすることができ、ねじり強度を確保することができる。しかも、凸部35の歯厚が小であるので、圧入荷重を小さくでき、圧入性の向上を図ることができる。凸部35の周方向厚さの総和を、相手側のハブ輪1側の凸部43における周方向厚さの総和よりも小さくする場合、全凸部35の周方向厚さL2を、周方向に隣り合う凸部35間における周方向の寸法L1よりも小さくする必要がない。すなわち、複数の凸部35のうち、任意の凸部35の周方向厚さが周方向に隣り合う凸部間における周方向の寸法と同一であっても、この周方向の寸法よりも大きくても、総和で小さければよい。なお、図5における凸部35は、断面台形(富士山形状)としている。
次に、図6は第2実施形態を示し、この場合の外輪25は、その内周に2列の外側軌道面26、27が設けられると共に、その外周に、図示省略の車体に固定される取付フランジ(車体取付フランジ)17が設けられている。車体取付フランジ17には周方向に沿って所定ピッチでボルト孔16が設けられ、このボルト孔16に図示省略の固定用ボルトが装着される。すなわち、車体の端面に重ね合わされて、ボルト孔16を介して前記固定用ボルトにて固定される。
このため、第2実施形態の駆動車輪用軸受装置でも、前記第1実施形態の駆動車輪用軸受装置と同様の作用効果を奏する。なお、図6に示す駆動車輪用軸受装置において、図1に示す駆動車輪用軸受装置と同様の構成については、図1と同一符号を付してその説明を省略する。
ところで、前記各実施形態では、軸部12側に凸部35を構成するスプライン41を形成するとともに、この軸部12のスプライン41に対して硬化処理を施し、ハブ輪1の内径面を未硬化(生材)としている。これに対して、図7に示すように、ハブ輪1の孔部22の内径面に硬化処理を施されたスプライン61(凸条61a及び凹条61bとからなる)を形成するとともに、軸部12には硬化処理を施さないものであってもよい。なお、このスプライン61も公知公用の手段であるブローチ加工、切削加工、プレス加工、引き抜き加工等の種々の加工方法によって、形成することがきる。また、熱硬化処理としても、高周波焼入れ、浸炭焼入れ等の種々の熱処理を採用することができる。
この場合、凸部35の突出方向中間部位が、凹部形成前の凹部形成面(軸部12の外径面)の位置に対応する。すなわち、スプライン61の凸部61aである凸部35の頂点を結ぶ円の径寸法(凸部35の最小径寸法)D4を、軸部12の外径寸法D6よりも小さく、スプライン61の凹部61bの底を結ぶ円の径寸法(この場合、凹部61bの底を結ぶ円で構成される内径面が、ハブ輪1の軸部嵌合孔22aの内径面となり、凸部35は底からの突出部である。)D5を軸部12の外径寸法D6よりも大きく設定する。すなわち、D4<D6<D5とされる。
軸部12をハブ輪1の孔部22に圧入すれば、ハブ輪1側の凸部35によって、軸部12の外周面にこの凸部35が嵌合する凹部36を形成することができる。これによって、凸部35とこれに嵌合する凹部との嵌合接触部位38の全体が密着している。
すなわち、ハブ輪1の孔部22の内径面37に凹凸嵌合構造Mの凸部35を設けた場合、ハブ輪1側の凸部35が軸部12の外径面に食い込んでいくことによって、ハブ輪1の孔部22が僅かに拡径した状態となって、凸部35の軸方向の移動を許容し、軸方向の移動が停止すれば、孔部22が元の径に戻ろうとして縮径することになる。これによって、凸部35とその凸部35に嵌合する相手部材の凹部36(シャフトの外径面)との嵌合接触部位全域が密着する。
ここで、嵌合接触部位38とは、図7(b)に示す範囲Bであり、凸部35の断面における山形の中腹部から山頂にいたる範囲である。また、周方向の隣合う凸部35間において、軸部12の外周面よりも外径側に隙間62が形成される。
このように、ハブ輪1の孔部22の内径面37に凹凸嵌合構造Mの凸部35を設ける場合、軸部12側の硬度処理(熱処理)を行う必要がないので、等速自在継手3の外側継手部材5の生産性に優れる。
この場合であっても、圧入によってはみ出し部45が形成されるので、このはみ出し部45を収納するポケット部50を設けるのが好ましい。はみ出し部45は軸部12のマウス側に形成されることになるので、ポケット部をハブ輪1側に設けることになる。
なお、このようにハブ輪1側に凹凸嵌合構造Mの凸部35を形成したものであっても、軸部12の反マウス側の端部に、その外径寸法がハブ輪1に圧入する際の調芯となる軸延長部を設けてもよい。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、凹凸嵌合構造Mの凸部35の形状として、前記図2に示す実施形態では断面三角形状であり、図5に示す実施形態では断面台形(富士山形状)であるが、これら以外の半円形状、半楕円形状、矩形形状等の種々の形状のものを採用でき、凸部35の面積、数、周方向配設ピッチ等も任意に変更できる。すなわち、スプライン41、61を形成し、このスプライン41、61の凸部(凸歯)41a、61aをもって凹凸嵌合構造Mの凸部35とする必要はなく、キーのようなものであってもよく、曲線状の波型の合わせ面を形成するものであってもよい。要は、軸方向に沿って配設される凸部35を相手側に圧入し、この凸部35によって凸部35に密着嵌合する凹部36を相手側に形成することができて、凸部35とこれに嵌合する凹部との嵌合接触部位38の全体が密着し、しかも、ハブ輪1と等速自在継手3との間で回転トルクの伝達ができればよい。
また、ハブ輪1の孔部22としては円孔以外の多角形孔等の異形孔であってよく、この孔部22に嵌挿する軸部12の端部の断面形状も円形断面以外の多角形等の異形断面であってもよい。さらに、ハブ輪1に軸部12を圧入する際に凸部35の圧入始端部のみが、凹部36が形成される部位より硬度が高ければよいので、凸部35の全体の硬度を高くする必要がない。図2等では隙間40が形成されるが、凸部35間の凹部まで、ハブ輪1の内径面37に食い込むようなものであってもよい。なお、凸部35側と、凸部35によって形成される凹部形成面側との硬度差としては、前記したようにHRCで20ポイント以上とするのが好ましいが、凸部35が圧入可能であれば20ポイント未満であってもよい。
凸部35の端面(圧入始端)は前記実施形態では軸方向に対して直交する面であったが、軸方向に対して、所定角度で傾斜するものであってもよい。この場合、内径側から外径側に向かって反凸部側に傾斜しても凸部側に傾斜してもよい。
また、ポケット部50の形状としては、前記実施形態では、その周方向溝51は反スプライン側の側面51bを、溝底51cから反スプライン側に向かって拡径するテーパ面としたが、このようなテーパ面としないものであってもよく、要は、生じるはみ出し部45を収納(収容)できるものであればよく、そのため、ポケット部50の容量として、生じるはみ出し部45に対応できるものであればよい。
また、ハブ輪1の孔部22の内径面37に、周方向に沿って所定ピッチで配設される小凹部を設けてもよい。小凹部としては、凹部36の容積よりも小さくする必要がある。このように小凹部を設けることによって、凸部35の圧入性の向上を図ることができる。すなわち、小凹部を設けることによって、凸部35の圧入時に形成されるはみ出し部45の容量を減少させることができて、圧入抵抗の低減を図ることができる。また、はみ出し部45を少なくできるので、ポケット部50の容積を小さくでき、ポケット部50の加工性及び軸部12の強度の向上を図ることができる。なお、小凹部の形状は、三角形状、半楕円状、矩形等の種々のものを採用でき、数も任意に設定できる。
また、軸受2の転動体30a、30bとして、ローラを使用したものであってもよい。さらに、前記実施形態では、第3世代の車輪用軸受装置を示したが、第1世代や第2世代さらには第4世代であってもよい。なお、凸部35を圧入する場合、凹部36が形成される側を固定して、凸部35を形成している側を移動させても、逆に、凸部35を形成している側を固定して、凹部36が形成される側を移動させても、両者を移動させてもよい。なお、等速自在継手3において、内輪6とシャフト10とを前記各実施形態に記載した凹凸嵌合構造Mを介して一体化してもよい。
本発明の第1実施形態を示す駆動車輪用軸受装置の断面図である。 前記車輪用軸受装置の凹凸嵌合構造を示し、(a)は拡大断面図であり、(b)は(a)のX部拡大図である。 前記車輪用軸受装置の分解状態を示す断面図である。 前記車輪用軸受装置の要部拡大断面図である。 凹凸嵌合構造の変形例を示す要部拡大断面図である。 本発明の第2実施形態を示す駆動車輪用軸受装置の断面図である。 本発明の第2実施形態の車輪用軸受装置の凹凸嵌合構造を示し、(a)は拡大断面図であり、(b)は(a)のY部拡大図である。 従来の駆動車輪用軸受ユニットの断面図である。
符号の説明
1ハブ輪
2 軸受
3 等速自在継手
12 軸部
25 外方部材
26 外側軌道面
27 外側軌道面
33 小径段部
35 凸部
36 凹部
38 嵌合接触部位
45 はみ出し部
50 ポケット部
51 周方向溝
71 一体化連結構造
M 凹凸嵌合構造
S 硬化層

Claims (15)

  1. 内周に複列の外側軌道面が形成された外方部材と、外周に前記複列の外側軌道面に対向する一方の内側軌道面と、この内側軌道面から軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に嵌合され、外周に前記複列の外側軌道面に対向する他方の内側軌道面が形成された内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転軌道間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成された環状空間の開口部に装着されたシール部材とを備え、
    調質処理されてなるハブ輪構成体のシールランドから、アウトボード側の外側軌道面を含み、内輪が外嵌する小径段部に対応する面までに硬化層を設けて、前記ハブ輪を構成し、
    ハブ輪と等速自在継手の外側継手部材の軸部とが一体化される凹凸嵌合構造を備え、外側継手部材の軸部の外径面とハブ輪の孔部の内径面とのどちらか一方に設けられて軸方向に延びる凸部を、軸方向に沿って他方に圧入し、この他方に凸部に密着嵌合する凹部を凸部によって形成して、凸部と凹部との嵌合接触部位全域が密着する前記凹凸嵌合構造を構成したことを特徴とする駆動車輪用軸受装置。
  2. 等速自在継手の外側継手部材の軸部に前記凹凸嵌合構造の凸部を設けるとともに、少なくともこの凸部の軸方向端部の硬度をハブ輪の孔部内径部よりも高くして、前記軸部をハブ輪の孔部に凸部の軸方向端部側から圧入することによって、この凸部によってハブ輪の孔部内径面に凸部に密着嵌合する凹部を形成して、前記凹凸嵌合構造を構成したことを特徴とする請求項1の駆動車輪用軸受装置。
  3. ハブ輪の孔部の内径面に前記凹凸嵌合構造の凸部を設けるとともに、少なくともこの凸部の軸方向端部の硬度を等速自在継手の外側継手部材の軸部の外径部よりも高くして、前記ハブ輪側の凸部をその軸方向端部側から外側継手部材の軸部に圧入することによって、この凸部によって外側継手部材の軸部の外径面に凸部に密着嵌合する凹部を形成して、前記凹凸嵌合構造を構成したことを特徴とする請求項1の駆動車輪用軸受装置。
  4. 前記硬化層の表面硬度をHRC54〜HRC64としたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項の駆動車輪用軸受装置。
  5. 前記ハブ輪は、車輪を取付けるための車輪取付フランジを一体に有し、前記車輪取付フランジのアウトボード側付け根部の表面硬さを35HRC以下に設定したことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項の駆動車輪用軸受装置。
  6. 前記ハブ輪のインボード側端部を径方向外方に塑性変形させて加締部を形成して、この加締部で内輪を軸方向に固定したハブ輪において、ハブ輪のインボード側端部を、表面硬さを25HRC以下に設定したことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項の駆動車輪用軸受装置。
  7. 前記ハブ輪は、炭素0.40wt%〜0.80wt%を含む中炭素鋼からなることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項の駆動車輪用軸受装置。
  8. 前記圧入による凹部形成によって生じるはみ出し部を収納するポケット部を軸部に設けたことを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項4〜請求項7のいずれか1項の駆動車輪用軸受装置。
  9. 前記圧入による凹部形成によって生じるはみ出し部を収納するポケット部をハブ輪の孔部の内径面に設けたことを特徴とする請求項1、又は請求項3〜請求項8のいずれか1項の駆動車輪用軸受装置。
  10. 前記はみ出し部を収納するポケット部を、凸部の圧入始端側に設けるとともに、このポケット部の軸方向反凸部側にハブ輪の孔部との調芯用の軸延長部を設けたことを特徴とする請求項8の駆動車輪用軸受装置。
  11. 凸部の突出方向中間部位が、凹部形成前の凹部形成面の位置に対応することを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項の駆動車輪用軸受装置。
  12. ハブ輪の孔部の内径面の内径寸法を、軸部の凸部の頂点を結ぶ円の最大直径寸法よりも小さく、凸部間の軸部外径面の凹部の最大直径寸法よりも大きく設定したことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項4〜請求項8、請求項10、又は請求項11のいずれか1項の駆動車輪用軸受装置。
  13. ハブ輪の孔部の複数の凸部の頂点を結ぶ円弧の直径寸法を外側継手部材の軸部の外径寸法よりも小さくするとともに、凸部間の孔部内径面の内径寸法を外側継手部材の軸部の外径寸法よりも大きくしたことを特徴とする請求項1、請求項3〜請求項7、請求項9、又は請求項11のいずれか1項の駆動車輪用軸受装置。
  14. 凸部の突出方向中間部位の周方向厚さを、周方向に隣り合う凸部間における前記中間部位に対応する位置での周方向寸法よりも小さくしたことを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれか1項の駆動車輪用軸受装置。
  15. 凸部の突出方向中間部位の周方向厚さの総和を、周方向に隣り合う凸部間に嵌合する相手側の凸部における前記中間部位に対応する位置での周方向厚さの総和よりも小さくしたことを特徴とする請求項14の駆動車輪用軸受装置。
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