JP2009202239A - 回転工具 - Google Patents

回転工具 Download PDF

Info

Publication number
JP2009202239A
JP2009202239A JP2008043870A JP2008043870A JP2009202239A JP 2009202239 A JP2009202239 A JP 2009202239A JP 2008043870 A JP2008043870 A JP 2008043870A JP 2008043870 A JP2008043870 A JP 2008043870A JP 2009202239 A JP2009202239 A JP 2009202239A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blade
inner blade
tool
straight
insert
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008043870A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5294648B2 (ja
Inventor
Masato Matsuzawa
正人 松澤
Keita Yanagida
佳太 柳田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2008043870A priority Critical patent/JP5294648B2/ja
Publication of JP2009202239A publication Critical patent/JP2009202239A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5294648B2 publication Critical patent/JP5294648B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Milling Processes (AREA)
  • Drilling Tools (AREA)

Abstract

【課題】 複雑な工具形状においても安定した高い耐欠損性を有するとともに摩耗しにくい回転工具を提供する。
【解決手段】 中心が回転軸となる工具本体2にスローアウェイインサート3を装着し、工具本体2の先端に突出するように装着され、逃げ角が正で、かつ内刃すくい面22と内刃逃げ面23との交差稜線部18に続く内刃逃げ面23側に着座面14に対して垂直のストレート19が形成された内刃5と、工具本体2の先端の内刃5よりも径方向外側であって工具本体2の外周方向から先端にわたって突出するように装着され、逃げ角が正で、かつ外刃すくい面28と外刃逃げ面29との交差稜線部に続く外刃逃げ面29側に着座面14に対して垂直のストレートが形成されないか、または内刃5よりも短いストレート19が形成された外刃6と、を配設した回転工具1である。
【選択図】 図6

Description

本発明は工具本体を回転中心とし、スローアウェイインサートを装着して内刃と外刃とを形成した回転工具に関する。
ドリルやエンドミルのように回転軸を中心に工具を回転させて切削加工を行う工具においては、高硬度な被削材や熱伝導性の悪い被削材等のような難削材の切削加工が求められており、工具のより高い耐摩耗性および耐欠損性が求められている。
かかる回転工具においては、切削加工時に回転中心付近は切削速度が小さく、また外刃付近では切削速度が大きくなるため、低速加工となる回転中心では摩擦抵抗が大きくて欠損しやすく、逆に外周部では摩耗進行が速いという問題があった。
そこで、特許文献1では、内刃(底刃)に面取り部を形成して底刃の強度を確保して欠損を防止することが記載されている。
また、特許文献2では、内刃のRホーニングを0.03mm以下と小さくして、内刃に構成刃先が形成されるのを抑制することにより、切屑排出性と切刃安定性を確保することが記載されている。
特開2005−271167号公報 特開2002−326112号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2のように内刃にホーニングを形成する方法では、複雑な形状のインサートやエンドミルの切刃の一部のみにしかホーニングを取ることができず、また、突出した部分が優先的にホーニングされる傾向でもあることから、ホーニング量がインサートやエンドミルの形状によって部分的に不均一になってしまうという問題があった。
本発明は、複雑な工具形状においても安定した高い耐欠損性を有するとともに摩耗しにくい回転工具を提供することを目的とする。
本発明の回転工具は、中心が回転軸となる工具本体にスローアウェイインサートを装着し、
前記工具本体の先端に突出するように装着され、逃げ角が正で、かつすくい面と逃げ面との交差稜線部に続く前記逃げ面側に着座面に対して垂直のストレートが形成された内刃と、
該内刃よりも径方向外側であって前記工具本体の外周方向から先端にわたって前記工具本体から突出するように装着され、逃げ角が正で、かつ前記ストレートが形成されないか、または前記内刃よりも短い前記ストレートが形成された外刃と、を配設したものである。
ここで、上記構成において、前記内刃のストレートの長さをLi、前記外刃のストレートの長さをLoとするときに、その比(Li/(Lo+Li))が0.8〜1であり、かつLi=0.01mm〜0.095mmであることが望ましい。
また、上記構成において、前記内刃のストレートの長さLiが切刃稜線部の全周にわたって0.005mm以内で均一であることが望ましい。
さらに、上記構成において、前記内刃と前記外刃との両方を具備するスローアウェイインサートを2つ以上用いて、一方は前記内刃が前記工具本体の先端に突出するように装着され、他方は前記外刃が前記工具本体の外周から先端にわたって前記工具本体から突出するように装着されたことが望ましい。
本発明の回転工具によれば、内刃では切刃稜線部に続く逃げ面側に着座面に対して垂直のストレートが形成され、かつ外刃には内刃よりも短いストレートが形成されているか、または該ストレートが形成されていないために、切削加工時に切削速度が小さく摩擦抵抗が大きい内刃でも欠損することなく、かつ切削速度が大きく摩耗の進行が速い外刃では切れ味を高めて摩耗の進行を遅くすることができる。
ここで、上記構成において、前記内刃のストレートの長さをLi、前記外刃のストレートの長さをLoとするときに、その比(Li/(Lo+Li))が0.8〜1であり、かつLi=0.01mm〜0.095mmであることが、内刃および外刃の両方における耐欠損性、耐摩耗性を両立させるために望ましい。
また、上記構成において、前記内刃のストレートの長さLiが切刃稜線部の全周にわたって0.005mm以内で均一であることが、複雑な工具形状であっても内刃の切刃強度を確実に高めて欠損を防止できる点で望ましい。
さらに、前記内刃と前記外刃との両方を具備するスローアウェイインサートを2つ以上用いて、一方は前記内刃が前記工具本体の先端に突出するように装着され、他方は前記外刃が前記工具本体の外周から先端にわたって前記工具本体から突出するように装着された構成においても、金型に工夫を加えることによって上記内刃と外刃のストレート構成を実現することができる。
本発明の回転工具について、その好適例であるスローアウェイドリルの一例を基に説明する。図1は、本実施形態にかかるドリルを示す概略側面図である。図2は、図1のドリルを先端から見た概略正面図である。図3は、図1のドリルを用いて切削した際の外刃と内刃の配置を説明するための模式図である。なお、図3中、破線で示すインサートは、実線で示すインサートが180度回転したときの位置を示している。
図1に示すように、本実施形態にかかるドリル1は、中心が回転軸Oとなる工具本体2の先端部に、後述する2つのスローアウェイインサート(以下、単にインサートと略す)3をそれぞれ装着したものである。一方のインサート3aは工具本体2の先端に内刃5が突出するようにネジ4によって装着され、他方のインサート3bは、工具本体2の先端のインサート3aよりも径方向外側であって工具本体2の外周方向から工具本体2の先端にわたって外刃6が突出するようにネジ4によって装着されている。すなわち、内刃5が工具本体2から突出するインサート3aは外刃6が工具本体2から突出するインサート3bよりも径方向内側に設けられている。
そして、ドリル1は、内刃5が被削材(図示せず。)の穴底面内周側を切削し、外刃6が被削材(図示せず。)の穴底面外側および外周面を切削するが、図2、図3に示すように、内刃5と外刃6との回転軌跡が互いに交叉して両切刃でドリル1の先端から外周までをカバーするように配置されている。
さらに、ドリル1を用い、以下の(i)〜(iii)の工程によって被削材の切削を行う。
(i)ドリル1および被削材の少なくとも一方を回転させ、ドリル1の内刃5,外刃6を被削材に近接させる工程
(ii)ドリル1の内刃5,外刃6の少なくとも一部を前記被削材の表面に接触させ、前記被削材を切削する工程
(iii)前記被削材から内刃5,外刃6を離間させる工程
ドリル1には後述するインサート3が装着されているので、上記(ii)の工程では、内刃5、外刃6のいずれの切刃によっても切削抵抗が過大とならずかつ切刃の欠損も抑制されて良好な切削加工が可能となる。その結果、優れた加工精度を示すことができ、より厳しい切削条件や難易度の高い被削材に対しても良好な仕上げ面を得ることができる。
なお、工具本体2は略円柱状をなして、ドリル1の回転軸(図3の線O)を有し、後端側に自身を工作機械に固定するためのシャンク部8を有するとともに、シャンク部8よりも先端側には切屑を工具本体2の先端から後端へと排出するための切屑排出溝9が螺旋状に形成されている。また、工具本体2の先端部には、インサート3を取り付けるためのインサートポケット10が2つの位置に設けられ、内側のインサートポケット10aは工具本体2の軸線方向先端側に開放されてインサート3aが装着され、外側のインサートポケット10bには工具本体2の軸線方向先端側から外刃にかけて開放されてインサート3bが装着される。
ドリル1に装着されるインサート3の詳細について説明する。図4は、本実施形態のインサートを示す平面図である。図5は、図4のインサートを(a)矢印A側から見た側面図であり、(b)矢印B側から見た側面図である。図6は、図4のインサートについて(a)I−I線の断面を示す拡大図であり、(b)II−II線の断面を示す拡大図である。
図4に示す実施形態にかかるインサート3は、上面視が略多角形の板状をなし、上面11の中央部には貫通穴14が形成されている。また、インサート3の上面11の交差稜辺部18には互いに隣接して内刃5および外刃6が形成されている。
本発明によれば、内刃5は、内刃逃げ角β1(内刃逃げ面23(側面12)と下面17に垂直な線L1とがなす角度)が正で、かつ上面11と側面12との交差稜線部18に続く側面13側に下面(着座面)17に対して垂直のストレート19が形成されている。そして、外刃6は、外刃逃げ角β2(外刃逃げ面29(側面12)と下面17に垂直な線L1とがなす角度)が正で、かつストレート20が形成されないか、またはストレート20が内刃5よりも短い形状からなる。これによって、切削加工時に回転軸中心(線O)に近い内刃5は切削速度が小さくかつ回転中心から遠い外刃6では切削速度が大きくなっても、摩擦抵抗が大きい内刃5で切刃強度が高くて欠損することなく、かつ摩耗の進行が速い外刃6でも切れ味が高くて摩耗の進行を遅くすることができる。
ここで、内刃5のストレート19の長さをLi、外刃6のストレート20の長さをLoとするときに、その比(Li/(Lo+Li))が0.8〜1であり、Li=0.01mm〜0.095mmであることが、内刃5および外刃6の両方における耐欠損性、耐摩耗性を両立させるために望ましい。
また、インサート3が複雑な形状であっても、内刃5のストレート19長さLiが切刃稜線部18の全周にわたって0.005mm以内で均一であることが、内刃5の切刃強度を確実に高めて欠損を防止できる点で望ましい。
さらに、内刃5と外刃6との両方を具備するインサート3を2つ以上用いて、一方は内刃5が工具本体2の先端に突出するように装着され、他方は外刃6が工具本体2の外周から先端にわたって工具本体2から突出するように装着された構成、すなわち1つのインサート3内に内刃5と外刃6との両方が形成されたインサート形状においても、後述する金型に工夫を加えることによって、インサート3内に上記内刃5のストレート19と外刃6のストレート20の構成を実現することができる。
なお、内刃5は、図5(a)に示すように、インサート3の上面11(内刃すくい面23)と、側面12(内刃逃げ面23)との交差稜線部18に形成されており、図6(a)に示すように、この内刃5から順に0.05〜0.15mmの内刃ランド21と、内刃すくい角α1(内刃すくい面22の仮想延長線L2と、下面17に平行な線L3とがなす角度)が5°〜25°で下向きに傾斜している内刃すくい面22とが続いて形成されている。また、内刃5の側面12には内刃逃げ面23が形成されている。
一方、外刃6は、図5(b)に示すように、上面11(外刃すくい面28)と側面12(外刃逃げ面29)との交差稜線部18に形成されており、図4に示すように、その一端側に上面視でインサート3から外方に突出した突出部25を有している。そして、図6(b)に示すように、この外刃6から順に、0.05〜0.15mmの外刃ランド26と、幅1.2〜2mmで深さ0.03〜0.15mmの外刃ブレーカ溝27と、外刃陸部24とが続いて形成されている。また、外刃6の側面12には外刃逃げ面29が形成されている。
外刃ブレーカ溝27は、すくい角α2(外刃すくい面28の仮想延長線L4と、下面17に平行な線L3とがなす角度)が5°〜25°の下向きに傾斜した外刃すくい面28と、この外刃すくい面28からインサート3の中央側(貫通穴14側)に向かって立ち上がり角γ(外刃立ち上がり面30の仮想延長線L5と、下面17に平行な線L3とのなす角度)20°〜45°で立ち上がた外刃立ち上がり面30とからなる。
次に、上述したインサート3を製造する方法について説明する。
インサート3は、例えば超硬合金、サーメット、セラミックス、ダイヤモンド、cBN等の硬質焼結体からなり、所望によりその表面に被覆膜を被覆したものからなる。硬質焼結体は、所定の原料粉末を有機バインダとともに混合した混合粉末をプレス成形して成形体を作製した後、成形体を焼成することによって作製される。
本発明の内刃5と外刃6の上記構成を実現するための第1の方法は、プレス成形に用いる金型の形状を工夫することである。図7は図4のインサートの製造方法の一例を説明するための図であり、インサート用の成形体を作製するためのプレス成形用金型におけるダイスの一例について、(a)概略平面図、(b)(a)のA−A断面の要部拡大断面図を示す。図8には図7のプレス成形用金型を用いて(a)成形体を加圧している状態、(b)プレス成形体を取り出す状態を示す模式図を示している。
図7、8に示すように、プレス成形用金型38は、内側の空洞34の形状が、逃げ角β2(>0)のインサート3を成形するために上部に向かって幅が広がる成形体部31と、成形体部31の外刃6の上端面Xの直上に位置して垂直壁面部32の高さtとの比t/成形体部31の高さt=0.03〜0.35の垂直壁面部32と、垂直壁面部32の直上に位置して垂直壁面部32よりも角度θ(θ>β)で幅(w)が広がる逃がし部33とを具備するダイス35と、棒状をなす上パンチ36および下パンチ37の一対のパンチとからなる。
このプレス成形用金型38を用いて成形すると、図8に示すように、成形体39をダイス35から取り出す際に外刃6側においては、成形体39がスプリングバックによって膨張しても垂直壁面部32の長さ分だけしか成形体39の上面側側面端部40が干渉しないので、成形体39の上面側側面端部40の形状が潰れることなく擦れ摩耗部がほとんど形成されない。また、一対のパンチ36、37で加圧する際に成形体部31の上面から上横部に押し出された粉末は、通常上パンチ36とダイス35との間に挟まれてバリを生じさせてしまうこともあるが、本発明によれば、この押し出された粉末が逃がし部33に抜けてゆくのでさほど高い圧力で加圧されることもなくて発生するバリを極薄くかつ低密度なものとすることができる。そのため、成形後にエアを吹き付けるようなわずかな力で容易にバリ取りをすることができる。その結果、成形体39の外刃6側のストレート20を小さくして鋭利なエッジとすることができる。なお、金型38の内刃5の形成部側には逃がし部33を設けずに、垂直壁面部32が前記高さt2よりも高くなる、もしくはそのまま金型38の上面まで続く形状とすることにより、成形体39をダイス35の上部に押し上げて取り出す際に内刃5の部分がダイス35の内壁面に干渉して成形体39の側面12の交差稜線部18の直下に擦れ摩耗によるストレート19を形成する。
すなわち、外刃6側の上面側側面端部40の上側には逃がし部32と、所望により垂直壁面部32とを形成し、内刃5側の上面側側面端部40の上側には逃がし部32を形成しない方法によって、内刃5には大きなストレート19が形成され、かつ外刃6のストレート20は小さくすることができる。また、この方法によれば1つのインサート3に内刃5と外刃6が形成された場合にも適用することができる。
また、本発明の内刃5と外刃6の上記構成を実現するための第2の方法は、内刃5と外刃6とを別のインサートとして作製する場合に適用可能な方法であるが、原料に添加する有機バインダの種類を変える方法である。具体的には、内刃インサート用の原料に添加する有機バインダは弾性の高いものを用いて成形後に成形体が弾性回復して成形体の交差稜線部の直下に大きなストレートが形成され、外刃インサート用の原料に添加する有機バインダは弾性の小さいものを用いて成形後における成形体の弾性回復量が小さく成形体の交差稜線部の直下に形成されるストレートを小さくすることができる。
さらに、本発明の内刃と外刃の上記構成を実現するための第3の方法も、内刃と外刃とを別のインサートとして作製する場合に適用可能な方法であるが、プレス成形時の成形圧を変える方法である。具体的には、内刃インサート用の成形体は高い成形圧で成形して、成形後に成形体が大きく弾性回復して成形体の切刃稜線部の直下に大きなストレートが形成され、外刃インサート用の成形体は高い成形圧で成形して、成形後における成形体の弾性回復量が小さく成形体の切刃稜線部の直下に形成されるストレートが小さくすることができる。
WC粉末、Co粉末、Cr粉末およびTaC粉末を混合し、これにバインダとしてパラフィンを添加、造粒して平均粒径100μmの造粒粉末を調整した。次に、所定部分が図7に示す断面の形状で、型番SOMT06T204-5、インサートの厚み(成形体部の高さ)t=3.79mm、内刃逃げ角β1=7°、外刃逃げ角β2=13°のインサートを成形できるダイスと、これに嵌め込まれる一対のパンチを準備し、これに上記造粒粉末を充填してプレス成形し、エアブラシによってバリ取り加工を施し、逃げ角が正のポジチップ形状の成形体を得た。この成形体を脱バインダ処理して真空焼成して研削加工およびホーニング加工を行った後、PVD法によって3μm厚みのTiAlN膜を成膜してインサートを作製した。
得られたインサートの切刃部を投影機にて観察し、内刃と外刃における逃げ面の切刃直下にストレートが形成されたか否か、およびその長さを測定した。結果は表1に示した。また、内刃および外刃にバリの残存はなかった。ここで、ストレート長さの測定は形状測定器を用いて行った。具体的には、インサートの側面を形状測定器で観察して写真のコントラストからストレート長さを測定した。なお、測定に際して切刃にホーニングが形成されている場合には、ホーニング加工された部分の下限を基準点として逃げ面側に伸びるストレート長さを測定した。また、この方法でストレート長さがわからないときには、交差稜線部を含む断面でインサートを切断し、その断面を顕微鏡にて観察してストレート長さを計測した。
そして、このインサートを図1の工具本体に装着して以下の切削試験を行い、切削性能を評価した。
切削方法:穴あけ(ドリル加工)
被削材 :SCM440H
切削速度:150m/分
送り :0.1mm/刃
切り込み:穴径20mm、穴深さ20mm
切削状態:湿式
評価方法:800穴加工を上限として切削を行い、内刃(あるいは外刃)に欠損が生じるまでの加工数を記録した。さらに、外刃については400穴加工後における逃げ面摩耗量を計測して耐摩耗性の比較も行った。なお、摩耗量の測定の際にはホーニング長さを摩耗量に含めないようにして測定した。
Figure 2009202239
表1の結果から明らかなように、内刃にストレートが形成されていないか、またはその長さが0.01mm未満の試料No.6、7では、内刃が早期に欠損した。また、内刃のストレートが0.095mmより大きい試料No.8では、内刃における切削抵抗が増大して耐欠損性が悪いものであった。さらに、内刃のストレートと外刃のストレートの長さが同じ試料No.9では、外刃における摩耗の進行が速くて摩耗寿命が早かった。
これに対して、本発明に従い、内刃に外刃のストレートよりも長いストレートが形成された試料No.1〜5では、いずれも耐欠損性および耐摩耗性に優れたものであった。
本発明の回転工具の一実施形態にかかるドリルを示す概略側面図である。 図1のドリルを先端から見た概略正面図である。 図1のドリルによって切削した際の外刃と内刃の配置を説明するための模式図である。 図1のドリルに装着されるスローアウェイインサート(インサート)を示す平面図である。 図4のインサートを(a)矢印A側から見た側面図であり、(b)矢印B側から見た側面図である。 図4のインサートについて(a)I−I線の断面を示す拡大図であり、(b)II−II線の断面を示す拡大図である。 図4のインサートの製造方法を説明するための図であり、インサート用の成形体を作製するためのプレス成形用金型におけるダイスの一例を示し、(a)概略平面図、(b)(a)のA−A断面の要部拡大断面図である。 図7のプレス成形用金型を用いて(a)成形体を加圧している状態、(b)プレス成形体を取り出す状態を示す模式図である。
符号の説明
1 ドリル
2 工具本体
3 スローアウェイインサート(インサート)
3a 一方のインサート
3b 他方のインサート
4 ネジ
5 内刃
6 外刃
8 シャンク部
9 切屑排出溝
10 インサートポケット
10a 内側のインサートポケット
10b 外側のインサートポケット
11 上面
12 側面
14 貫通穴
17 下面(着座面)
18 交差稜線部
19、20 ストレート
21 内刃ランド
22 内刃すくい面
23 内刃逃げ面
24 外刃陸部
25 突出部
26 外刃ランド
27 外刃ブレーカ溝
28 外刃すくい面
29 外刃逃げ面
30 外刃立ち上がり面
31 成形体部
32 垂直壁面部
33 逃がし部
34 内側の空洞
35 ダイス
36 上パンチ
37 下パンチ
38 プレス成形用金型
39 成形体
40 上面側側面端部
O ドリルの回転軸
Li 内刃のストレートの長さ
Lo 外刃のストレート長さ
L1 下面(着座面)に垂直な線
L2 内刃すくい面の仮想延長線
L3 下面(着座面)に平行な線
L4 外刃すくい面の仮想延長線
L5 外刃立ち上がり面の仮想延長線
α1 内刃すくい角
α2 外刃すくい角
β1 内刃逃げ角
β2 外刃逃げ角
γ 立ち上がり角
成形体部の高さ
垂直壁面部の高さ

Claims (4)

  1. 中心が回転軸となる工具本体にスローアウェイインサートを装着し、
    前記工具本体の先端に突出するように装着され、逃げ角が正で、かつすくい面と逃げ面との交差稜線部に続く前記逃げ面側に着座面に対して垂直のストレートが形成された内刃と、
    該内刃よりも径方向外側であって前記工具本体の外周から先端にわたって前記工具本体から突出するように装着され、逃げ角が正で、かつストレートが形成されないか、または前記内刃よりも短いストレートが形成された外刃と、
    を配設したことを特徴とする回転工具。
  2. 前記内刃のストレートの長さをLi、前記外刃のストレートの長さをLoとするときに、その比(Li/(Lo+Li))が0.8〜1であり、かつLi=0.01mm〜0.095mmであることを特徴とする請求項1記載の回転工具。
  3. 前記内刃のストレートの長さLiが切刃稜線部の全周にわたって0.005mm以内で均一であることを特徴とする請求項1または2記載の回転工具。
  4. 前記内刃と前記外刃との両方を具備するスローアウェイインサートを2つ以上用いて、一方は前記内刃が前記工具本体の先端に突出するように装着され、他方は前記外刃が前記工具本体の外周から先端にわたって前記工具本体から突出するように装着されたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の回転工具。
JP2008043870A 2008-02-26 2008-02-26 回転工具 Active JP5294648B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008043870A JP5294648B2 (ja) 2008-02-26 2008-02-26 回転工具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008043870A JP5294648B2 (ja) 2008-02-26 2008-02-26 回転工具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009202239A true JP2009202239A (ja) 2009-09-10
JP5294648B2 JP5294648B2 (ja) 2013-09-18

Family

ID=41145027

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008043870A Active JP5294648B2 (ja) 2008-02-26 2008-02-26 回転工具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5294648B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20090238649A1 (en) * 2006-09-19 2009-09-24 Jacek Kruszynski Indexable insert and use of the indexable in a solid drill
JP4685976B1 (ja) * 2010-08-09 2011-05-18 日本省力機械株式会社 スクレイパー式バリ取り装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001277024A (ja) * 2000-03-31 2001-10-09 Kyocera Corp スローアウェイ式ドリル
JP2002326112A (ja) * 2001-04-26 2002-11-12 Kyocera Corp ドリル用スローアウェイチップ
JP2004160606A (ja) * 2002-11-13 2004-06-10 Osg Corp スローアウェイチップおよびスローアウェイ式回転切削工具
JP2004330373A (ja) * 2003-05-09 2004-11-25 Tungaloy Corp スローアウェイ式ドリル用チップおよびスローアウェイ式ドリル
JP2005319558A (ja) * 2004-05-11 2005-11-17 Hitachi Tool Engineering Ltd 刃先交換式仕上げ用ラジアスエンドミル
JP2007021622A (ja) * 2005-07-14 2007-02-01 Tungaloy Corp チップおよび転削工具

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001277024A (ja) * 2000-03-31 2001-10-09 Kyocera Corp スローアウェイ式ドリル
JP2002326112A (ja) * 2001-04-26 2002-11-12 Kyocera Corp ドリル用スローアウェイチップ
JP2004160606A (ja) * 2002-11-13 2004-06-10 Osg Corp スローアウェイチップおよびスローアウェイ式回転切削工具
JP2004330373A (ja) * 2003-05-09 2004-11-25 Tungaloy Corp スローアウェイ式ドリル用チップおよびスローアウェイ式ドリル
JP2005319558A (ja) * 2004-05-11 2005-11-17 Hitachi Tool Engineering Ltd 刃先交換式仕上げ用ラジアスエンドミル
JP2007021622A (ja) * 2005-07-14 2007-02-01 Tungaloy Corp チップおよび転削工具

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20090238649A1 (en) * 2006-09-19 2009-09-24 Jacek Kruszynski Indexable insert and use of the indexable in a solid drill
US8485765B2 (en) * 2006-09-19 2013-07-16 Komet Group Gmbh Indexable insert and use of the indexable insert in a solid drill
JP4685976B1 (ja) * 2010-08-09 2011-05-18 日本省力機械株式会社 スクレイパー式バリ取り装置
WO2012020446A1 (ja) * 2010-08-09 2012-02-16 日本省力機械株式会社 スクレイパー式バリ取り装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5294648B2 (ja) 2013-09-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6853442B2 (ja) 切削インサート及び刃先交換式切削工具
JP5763331B2 (ja) 仕上げフライス切削用の正面フライス
CN103415366B (zh) 可转位式球头立铣刀
US20070172321A1 (en) Ball endmill
JP6606840B2 (ja) 多結晶ダイヤモンド焼結体付き回転切削工具
JPWO2008093748A1 (ja) ドリル用インサートおよびドリル、並びに被削材の切削方法
JP4965667B2 (ja) ドリル
CN109862981B (zh) 切削工具以及切削加工物的制造方法
CN109641293B (zh) 切削刀片及可转位刀片式旋转切削工具
WO2020223989A1 (zh) 一种切削刀具及其刀头结构
KR102074650B1 (ko) 날끝 교환식 회전 절삭 공구 및 인서트
JP2008049404A (ja) ボールエンドミル
JP5294648B2 (ja) 回転工具
JP6086180B1 (ja) 刃先交換式回転切削工具及びインサート
JP2017132025A (ja) 切削工具
JP5219618B2 (ja) 切削工具
JP2019115939A (ja) 回転工具及び切削加工物の製造方法
CN207577574U (zh) 一种改进型隔板套加工设备
JPS60127912A (ja) 小径回転切削工具
CN208879723U (zh) 一种用于加工镁合金的刀具
JP6602804B2 (ja) 切削工具
JP3138705U (ja) ルータービット
JPS5841058Y2 (ja) スロ−アウエイチツプ
CN218362317U (zh) 一种单刃螺旋槽倒角刀
JPS5841060Y2 (ja) スロ−アウエイチツプ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100915

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120730

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120821

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121010

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130514

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130611

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5294648

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150