JP2009197274A - 金属材料及びこれを用いた保存容器、ガス配管、装置、並びに、その製造方法、ClF3の保存方法 - Google Patents
金属材料及びこれを用いた保存容器、ガス配管、装置、並びに、その製造方法、ClF3の保存方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009197274A JP2009197274A JP2008040238A JP2008040238A JP2009197274A JP 2009197274 A JP2009197274 A JP 2009197274A JP 2008040238 A JP2008040238 A JP 2008040238A JP 2008040238 A JP2008040238 A JP 2008040238A JP 2009197274 A JP2009197274 A JP 2009197274A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- clf
- concentration
- gas
- metal
- gas pipe
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Abstract
【解決手段】少なくとも一部にClF3が暴露されることによるフッ化物の皮膜が形成されている金属材料により構成される反応室11と、前記反応室11に接続されている前記金属材料からなる配管13とを備える装置を構成する。
【選択図】図1
Description
この較正に用いる検知対象ガスには、通常それぞれの検知対象ガスにおいて標準ガスと呼ばれる、低濃度のガスが用いられている。
このため、ClF3に用いる検知器を較正する場合には、塩素(Cl2)を用いてClF3を代用している。
しかし、塩素(Cl2)の毒性基準値(TLV値)は、大気中での許容濃度として1ppm以下であるため、ClF3の大気中での許容濃度が0.1ppm以下であるのに対して、約10倍も大きい。このため、Cl2とClF3との許容濃度の差を修正する必要があり、塩素による較正値をClF3のTLV値に合わせるように検知範囲や警報設定値が修正されて、検知器の較正が行われている。
特に、低濃度、例えば5%以下のClF3ガスでは、容器内のClF3の量が少なく、ClF3の減少による濃度の低下が顕著に現れる。このため、低濃度ClF3の濃度を低下させずに安定して保存することは、非常に困難であった。
また、本発明の保存容器、及び、本発明のガス配管は、少なくとも一部にClF3が暴露されることによるフッ化物の皮膜が形成された金属材料により構成されていることを特徴とする。
さらに、本発明の装置は、少なくとも一部にClF3が暴露されることによるフッ化物の皮膜が形成された金属材料により構成される反応室と、反応室に接続された金属材料からなる配管とを備えることを特徴とする。
また、本発明の保存容器の製造方法は、金属材料からなる容器内にClF3を充填し、金属材料の表面にClF3を暴露することによってフッ化物による皮膜を形成することを特徴とする。
また、本発明のガス配管の製造方法は、金属材料からなるガス配管内にClF3を供給し、ガス配管の内面にClF3を暴露することによってフッ化物による皮膜を形成することを特徴とする。
このため、金属材料の表面にフッ化物による皮膜が形成された金属材料によって、ClF3を保存するための容器や、ClF3を流通させるためのガス配管を構成することにより、使用するClF3の濃度低下を抑制することができる。さらに、ClF3を使用する装置の一部を構成することにより、使用するClF3の濃度低下を抑制することができる。
まず、本発明の金属材料の実施の形態について説明する。
本実施の形態の金属材料は、例えば、ステンレス鋼やアルミニウム、アルミニウム合金等の金属からなり、この金属の表面に、金属のフッ化物による皮膜が形成されている。この金属のフッ化物による皮膜は、金属表面にClF3を暴露することにより、金属へのClF3の吸着と、フッ素と金属とのフッ化反応が起こることによって形成される。
金属材料が主にステンレス鋼で形成されている場合には、上述のフッ化物による皮膜は、フッ化鉄(FeF2,FeF3)及び、フッ化クロム(CrF3)を主成分とする皮膜によって構成される。また、金属材料が主にアルミニウム又はアルミニウム合金で形成されている場合には、上述のフッ化物による皮膜は、フッ化アルミ(AlF3)を主成分とする皮膜によって構成される。
ステンレス鋼としては、マルテンサイト系ステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、その他の系のステンレス鋼を使用することができ、特に、SUS304、SUS304L、SUS316、SUS316Lが好ましい。また、アルミニウム合金としては、銅、マンガン、ケイ素、マグネシウム、亜鉛、ニッケル等とアルミニウムとの合金を使用することができる。
金属材料をガス配管や保存容器として使用する場合には、金属材料と接触するClF3の濃度より高い濃度とすることが好ましい。これは、ClF3の濃度が高いほど金属表面のフッ化物による皮膜の形成速度が大きく、また、ClF3の濃度が高いほど金属表面のフッ化物による皮膜が安定して強固に形成されるためである。
このため、金属材料の表面を暴露させるClF3の濃度は、より濃度が高い方が好ましく、100%の濃度であることが好ましい。また、ClF3の濃度が低すぎると、金属材料の表面のフッ化物による皮膜の形成速度が小さくなり、皮膜を形成するまでに時間がかかるため、効率的に皮膜を形成することが難しい。このため、金属材料の表面に暴露されるClF3の濃度は、少なくとも5%以上であることが好ましい。
まず、必要に応じて、金属材料の表面を電解研磨等により、鏡面処理する。
半導体製造装置に使用される配管等の金属材料では、表面を鏡面処理することが望ましい。金属材料の表面を鏡面処理することにより、表面の凹凸をなくすことができ、フッ化物による皮膜を均一に形成することができる。また、凹凸をなくすことにより金属材料の表面積を小さくすることができるため、ClF3の吸着、及び、金属とのフッ化反応の起こる面積を少なくすることができる。これにより、ClF3の吸着、及び、金属とのフッ化反応が起きる面積が小さくなり、フッ化物による皮膜を形成するために必要となるClF3の量を少なくできる。
なお、金属材料の表面の鏡面処理が不要な場合には、この工程を行わなくてもよい。
ClF3が暴露されることにより、金属表面にClF3を接触させる。ClF3は、金属に対して非常に吸着性が高く、また、反応性の高い物質であるため、金属と接触することにより吸着又は反応が起こる。これにより、金属材料の表面に、金属のフッ化物による皮膜を形成する。
このとき供給するClF3の濃度としては特に限定されないが、金属材料をガス配管や保存容器として使用した場合に、金属材料と接触するClF3の濃度より高いものが好ましい。供給するClF3の濃度が高いほど、金属表面のフッ化物による皮膜の形成速度を大きくすることができる。また、ClF3の濃度が高いほど、金属表面のフッ化物による皮膜を安定して強固に形成することができる。
このため、金属材料の表面をClF3に暴露させるために、供給されるClF3の濃度は、より高い濃度であることが好ましく、100%の濃度であることが好ましい。なお、ClF3の濃度が低すぎると、金属材料の表面でのフッ化物による皮膜の形成速度が小さく、皮膜を形成するまでに時間がかかるため効率的に形成することが難しい。このため、金属材料の表面をClF3に暴露させるために、供給されるClF3の濃度は、少なくとも5%以上であることが好ましい。
例えば、フッ素(F2)単体を用いて、金属材料の表面に金属のフッ化物を形成使用とした場合には、フッ化物を速やかに形成しようとすると、通常120℃〜170℃で反応が行われる。この様に、F2単体を用いてフッ化物を形成する場合には高温で処理する必要があり、常温で速やかに金属のフッ化物を形成することができない。
これに対し、金属への吸着性が高いClF3を用いることにより、常温で速やかに、金属のフッ化物を形成することができるため、金属材料の表面に金属のフッ化物による皮膜を形成することができる。
しかし、金属へClF3を暴露する温度が高すぎると、フッ素による金属の腐食が起きる可能性がある。このため、金属へのClF3の暴露の温度は80℃以下で行うことが好ましい。
金属表面にClF3を流通させる場合には、予めClF3ガスを80℃以下の所定の温度に加熱することによって、効率的に金属のフッ化物による皮膜を形成できる。
上述の方法によって金属のフッ化物が形成された金属材料により、ClF3の保存容器を構成してClF3を充填することによりClF3の濃度を低下させずに保存することができる。
また、上述の方法によって金属のフッ化物が形成された金属材料により、ガス配管等を構成することにより、ガス配管内を流通するClF3の濃度低下を抑制することができる。
ClF3は、反応性が高く、また、金属への吸着が起こりやすい物質である。このため、金属材料による容器にClF3を保存すると、ClF3が金属に吸着、若しくは、金属とのフッ化反応により消費される。このため、ClF3の金属容器への保存は、ClF3の濃度を100%として保存する以外には、ClF3の濃度を一定に保つことができず、安定した濃度で保存することができない。特に、ClF3の濃度が低くなるほど、金属表面への吸着等による濃度の低下が顕著に現れる。このため、ClF3の金属容器への保存は、ClF3の濃度を100%として保存する以外には、ClF3の濃度を一定に保つことができず、安定して保存することができない。特に、ClF3の濃度が低くなるほど、金属表面への吸着等による濃度の低下が顕著に現れる。
保存時にClF3が接触する部分にフッ化物による皮膜が形成されていないと、形成されていない部分において金属によるClF3の吸着、若しくは、ClF3と金属とのフッ化反応がおこり、容器内のClF3が消費されてしまう。従って、ClF3の濃度が低下してしまう。
特に、保存容器に充填されるClF3の濃度が5%以下であると、上述の効果が顕著に現れる。また、保存容器に充填されるClF3の濃度が0.05%より低くなると、容器内に存在するClF3の量がもともと少ないため、フッ化物の皮膜による濃度低下を抑制する効果が明確に現れない。
このため、保存容器に充填されるClF3は、金属のフッ化物による皮膜を形成するために金属材料の表面が暴露されるClF3の濃度よりも濃度が低いものが好ましく、さらに0.05%以上5%以下であることが好ましい。
従って、上述の方法により形成した保存容器にClF3を充填することにより、濃度が0.05%〜5%の範囲内の所定の濃度のClF3標準ガスを提供することができる。
図1に上述のクリーニング装置10を示す。クリーニング装置10は、反応室11とガス供給ライン12とガス排出ライン13とから構成される。ガス供給ライン12の一端は、反応室11の上部に接続され、他端は二股に分岐し、各レギュレータ14,15を介してClF3ボンベ16とArボンベ17とに接続される。
また、ガス排出ライン13の一端は反応室11の下方に接続され、他端は、逆止弁19、ブースターポンプ18、ロータリーポンプ20及び、ClF3除去用のアルカリ水溶液充填式除害装置22に接続される。
そこで、反応室11内でSi薄膜が形成された後、この反応室11内及び付着堆積した反応性シリコン化合物を、ClF3ボンベ16とArボンベ17からArガスで希釈されたClF3により除去する。この反応性シリコン化合物を除去するため、反応室11及びガス排出ライン13にClF3をクリーニングガスとして供給することにより、反応室11及びガス排出ライン13のクリーニングが行われる。
これに対し、本実施の形態の装置では、クリーニング装置10の反応室11、ガス供給ライン12及びガス排出ライン13が、ClF3の暴露による皮膜が形成された金属材料により構成される。このため、従来の装置のような金属によるClF3の吸着を抑制し、例えば膜形成操作系において、クリーニング用のClF3の濃度低下を抑制することができる。この結果、例えばCVD装置等の膜形成操作系の反応室や排気ガス配管に堆積する反応性シリコン化合物を効率よく除去することができる。
(実施例1)
図2に示す前処理用の装置30を構成した。そして、ガス配管として、配管径1/8インチ、長さ4mのSUS304・光輝焼鈍管(BA管)を準備して前処理を行った。
ガスボンベ32には100%ClF3が充填されている。そして、このガスボンベ32からのガス配管37に、第1のN2供給手段33からのガス配管38が接続され、ClF3とN2とがガス配管37内で混合される構成である。また、ガスボンベ32と第1のN2供給手段33との接続位置の下流側には調節弁36が設けられ、この調整弁36の開閉により、ClF3とN2との混合ガスのガス配管31への供給を制御することができる構成である。
また、ガス配管37において、調節弁36とガス配管31との間には、第2のN2供給手段34と真空ポンプ35とがガス配管39により接続されている。
次に、調節弁36を開き、ガスボンベ32からガス配管31に100%濃度のClF3を供給した。そして、ガス配管31内にClF3を大気圧分供給した後、ガス配管31を両端において密閉してガス配管31を装置から取り外し、80℃の恒温槽に18時間維持し、ガス配管31の内面をClF3で暴露した。
次に、ClF3で暴露したガス配管31を再び装置に取り付け、第1のN2供給手段33からガス配管にN2を供給することにより、ClF3をN2で置換した。
以上の方法により、実施例1のガス配管31を作製した。
上述の実施例1で準備したガス配管と同様の配管を準備し、そのままの配管、すなわち内面にClF3を暴露していないガス配管を、比較例1のガス配管とした。
金属容器として、SUS304L製の2.25Lの容器を準備した。そして、この金属容器に濃度100%のClF3を充填し、80℃の恒温槽で18時間保持した。次に、ClF3を放出し、金属容器内をN2により置換した。これにより、金属容器の内面をClF3により暴露し、実施例2の保存容器を作製した。
実施例2で準備した金属容器と同様の金属容器を準備し、そのままの金属容器、すなわち内面をClF3で暴露していない金属容器を、比較例2の保存容器とした。
ガス配管として、配管径1/8インチ、長さ2mのSUS304・光輝焼鈍管(BA管)を準備し、この配管に濃度100%のClF3を充填し、80℃の恒温槽で18時間保持した。これにより、配管の内面をClF3により暴露し、実施例3のガス配管を作製した。
実施例3で準備したガス配管と同様のガス配管を準備し、そのままの配管、すなわち内面をClF3で暴露していないガス配管を、比較例3のガス配管とした。
図3に示す装置40について説明する。この装置は実施例1のガス配管41と、比較例1のガス配管42とが、ガス配管56から分岐されて並列に接続されている。なお、図3に示すガス配管41には、上述の図2に示した前処理用の装置30で作製した実施例1のガス配管31を用いる。
ガス配管41及びガス配管42の上流側には、ClF3ガスボンベ46とN2ガスボンベ47とが接続されている。また、ClF3ガスボンベ46はガス配管55に接続され、N2ガスボンベ47はガス配管53に接続されている。ClF3ガスボンベ46には、ClF3濃度が5%のClF3とN2との混合ガスが充填されている。
N2ガスボンベ47が接続されたガス配管53には、調節弁48が設けられ、調節弁48の下流において、ガス配管41,42側のガス配管53からClF3ガスボンベ46側のガス配管54が分岐されている。
ガス配管54は、逆止弁50を介してClF3ガスボンベ46が接続されたガス配管55に接続されている。また、ガス配管41,42側のガス配管53には、マスフローコントローラ(MFC)51が設けられている。
ClF3ガスボンベ46が接続されたガス配管55には、ガス配管54が接続され、さらにガス配管54の接続部の下流に調節弁49とMFC52とが設けられている。
ガス配管53及びガス配管55は、それぞれMFC51,52の下流においてガス配管56に接続される。そして、ガス配管56が分岐されてガス配管41及びガス配管42に接続される。
ガス配管41及びガス配管42の入口側のガス配管56から分岐したガス配管57と出口側のガス配管58とが接続され、ガス配管59を介してFT−IR43及びアルカリ溶液45中に接続されている。さらにFT−IR43の下流側に、除害装置44が接続されている。
次に、MFC51,52により、N2及びClF3の流量を制御し、ClF3の濃度が約50ppmになるようにClF3/N2を調整し、ガス配管41,42の入口側のClF3の濃度をFT−IR43で測定した。
次に、ガス配管41に上述の濃度のClF3/N2を通過させ、ガス配管41の出口側のClF3の濃度をFT−IR43で測定した。
次に、ガス配管42に上述の濃度のClF3/N2を通過させ、ガス配管41の出口側のClF3の濃度をFT−IR43で測定した。
同様に、ガス配管41及びガス配管42に通過させるClF3の濃度を、約100,200ppmとなるように変化させて、ガス配管41,42の出口濃度をFT−IR43で測定した。
図4に示した結果から、実施例1のガス配管の方が比較例1のガス配管に比べ、ClF3の濃度の立ち上がりが早いことがわかる。また、時間経過により、ClF3の濃度が実施例1のガス配管と比較例1のガス配管とでほぼ同じになることがわかる。
図5に示した結果から、入口濃度を約100ppmに設定した場合も、入口濃度を50ppmに設定した場合と同様に、実施例1のガス配管の方が比較例1のガス配管に比べ、ClF3の濃度の立ち上がりが早いことがわかる。また、時間経過によるClF3の到達濃度も実施例1のガス配管が、比較例1のガス配管よりも高いことがわかる。
このように、約100ppmの低濃度では、ClF3の濃度の立ち上がり時間、及び、ClF3の到達濃度に顕著な差が現れた。
図6に示した結果から、入口濃度を約200ppmに設定した場合には、実施例1のガス配管と比較例1のガス配管との間で、ClF3の濃度の立ち上がりに顕著な差は見られない。しかし、実施例1のガス配管の方が、時間経過によるClF3の到達濃度が高いという結果が得られた。
測定装置60は、濃度0.1%のClF3標準ガスが(ClF3/N2)が充填されたガスボンベ61と、パージ用N2供給手段62と、バイパスライン66と、内部にガス吸収用の吸収液を有するインピンジャ64A,64Bと、積算流量計67とから構成される。
ガスボンベ61には、配管68が接続される。また配管68には、N2供給手段62が接続される。そして、配管68が、三方弁63によりバイパスライン66と、インピンジャ64A,64Bに接続される配管69とに分岐される。また、インピンジャ64Bの出口側において、配管69とバイパスライン66とが三方弁65により、積算流量計67に接続される配管70と接続されている。
まず、パージ用N2供給手段62から、N2を測定装置60内に供給して測定装置60内を置換する。次に、三方弁63をバイパスライン66側に切り換える。そして、ガスボンベ61から、ClF3標準ガスを少量ずつ測定装置60内に供給し、測定装置60内をClF3標準ガスで置換(ClF3標準ガスの供給時間5分、供給量約500mL)した。測定装置60内をClF3標準ガスで置換した後、積算流量計67の値を記録した。
次に、三方弁63をバイパスライン66側からインピンジャ64A側に切り換える。そして、ガスボンベ61からClF3標準ガスを、インピンジャ64側に供給した。インピンジャ64にClF3標準ガスを約10分供給(供給量約1L)した後、ClF3標準ガスの供給を停止し、積算流量計67の値を記録した。
記録した2つの積算流量計67の値から、ClF3標準ガスの流通量を算出した。
次に、インピンジャ64Aの吸収液をメスアップし、イオンクロマトグラフにより、フッ素(F)イオン濃度の分析を行った。そして、得られたFイオン濃度から、ClF3標準ガス中のClF3濃度を算出した。
表1に上記方法で算出したClF3標準ガスの濃度を示す。
実施例2及び比較例2の保存容器に充填前のClF3標準ガス濃度と、3ヶ月保存した後のClF3濃度を表2に示す。なお、表2に示すClF3の濃度は、3回測定、算出を行いその平均値を示す。
従って、金属容器の内面をClF3により処理し、金属のフッ化物による皮膜を形成することにより、ClF3の濃度の安定性に優れた保存容器を作製することが可能である。
Claims (11)
- 少なくとも一部に、ClF3に暴露されることによるフッ化物の皮膜が形成されていることを特徴とする金属材料。
- ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金から選ばれる少なくとも1種に、前記フッ化物の皮膜が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の金属材料。
- 前記フッ化物の皮膜が、濃度が5〜100%の前記ClF3に暴露されて形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属材料。
- 少なくとも一部にClF3が暴露されることによるフッ化物の皮膜が形成された金属材料により構成されていることを特徴とする保存容器。
- 0.05%〜5%の濃度のClF3が内部に充填されていることを特徴とする請求項4に記載の保存容器。
- 少なくとも一部にClF3が暴露されることによるフッ化物の皮膜が形成された金属材料からなることを特徴とするガス配管。
- 少なくとも一部にClF3が暴露されることによるフッ化物の皮膜が形成された金属材料により構成される反応室と、
前記反応室に接続された前記金属材料からなる配管とを備える
ことを特徴とする装置。 - 金属材料の表面にClF3を暴露することによって前記金属のフッ化物による皮膜を形成する
ことを特徴とする金属材料の製造方法。 - 金属材料からなる容器内にClF3を充填し、前記金属材料の表面に前記ClF3を暴露することによってフッ化物による皮膜を形成する
ことを特徴とする保存容器の製造方法。 - 金属材料からなるガス配管内にClF3を供給し、前記ガス配管の内面に前記ClF3を暴露することによってフッ化物による皮膜を形成する
ことを特徴とするガス配管の製造方法。 - 金属材料からなる容器内にClF3を暴露し、前記金属材料の表面にフッ化物の皮膜を形成する工程と、
前記フッ化物の皮膜が形成された容器内にClF3を充填する工程とを有する
ことを特徴とするClF3の保存方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008040238A JP5317321B2 (ja) | 2008-02-21 | 2008-02-21 | 金属材料及びこれを用いた保存容器、ガス配管、装置、並びに、その製造方法、ClF3の保存方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008040238A JP5317321B2 (ja) | 2008-02-21 | 2008-02-21 | 金属材料及びこれを用いた保存容器、ガス配管、装置、並びに、その製造方法、ClF3の保存方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009197274A true JP2009197274A (ja) | 2009-09-03 |
JP5317321B2 JP5317321B2 (ja) | 2013-10-16 |
Family
ID=41141102
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008040238A Active JP5317321B2 (ja) | 2008-02-21 | 2008-02-21 | 金属材料及びこれを用いた保存容器、ガス配管、装置、並びに、その製造方法、ClF3の保存方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5317321B2 (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013118260A1 (ja) * | 2012-02-08 | 2013-08-15 | 岩谷産業株式会社 | 三フッ化塩素使用装置での三フッ化塩素供給路の内面処理方法 |
WO2013154014A1 (ja) * | 2012-04-13 | 2013-10-17 | 岩谷産業株式会社 | 混合気体の供給方法及び供給装置 |
TWI567239B (zh) * | 2012-02-23 | 2017-01-21 | Iwatani Corp | Use of Chlorine Chloride in the Chlorine Chloride Supply Pathway |
WO2017175562A1 (ja) * | 2016-04-05 | 2017-10-12 | 関東電化工業株式会社 | 材料、この材料を用いた保存容器、この保存容器に取り付けられるバルブ、並びに、ClFの保存方法、ClFの保存容器の使用方法 |
WO2019026682A1 (ja) * | 2017-08-01 | 2019-02-07 | セントラル硝子株式会社 | 充填済み容器の製造方法、及び、充填済み容器 |
JP2020096089A (ja) * | 2018-12-13 | 2020-06-18 | 株式会社Kokusai Electric | 半導体装置の製造方法、表面処理方法、基板処理装置、およびプログラム |
CN111986985A (zh) * | 2019-05-21 | 2020-11-24 | 株式会社国际电气 | 半导体器件的制造方法、衬底处理装置及记录介质 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02263972A (ja) * | 1988-12-09 | 1990-10-26 | Hashimoto Kasei Kogyo Kk | フッ化不動態膜が形成された金属材料、その金属材料を用いたガス装置、並びに該フッ化不動態膜の形成方法 |
JPH1192912A (ja) * | 1997-09-12 | 1999-04-06 | Showa Denko Kk | フッ化表面層を有する金属材料もしくは金属皮膜ならびにフッ化方法 |
JP2000192222A (ja) * | 1998-12-25 | 2000-07-11 | Iwatani Internatl Corp | 腐食性ガス移送系での不動態化処理方法 |
JP2008169448A (ja) * | 2007-01-12 | 2008-07-24 | Stella Chemifa Corp | フッ化不動態膜を形成した炭素鋼又は特殊鋼及びその形成方法 |
-
2008
- 2008-02-21 JP JP2008040238A patent/JP5317321B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02263972A (ja) * | 1988-12-09 | 1990-10-26 | Hashimoto Kasei Kogyo Kk | フッ化不動態膜が形成された金属材料、その金属材料を用いたガス装置、並びに該フッ化不動態膜の形成方法 |
JPH1192912A (ja) * | 1997-09-12 | 1999-04-06 | Showa Denko Kk | フッ化表面層を有する金属材料もしくは金属皮膜ならびにフッ化方法 |
JP2000192222A (ja) * | 1998-12-25 | 2000-07-11 | Iwatani Internatl Corp | 腐食性ガス移送系での不動態化処理方法 |
JP2008169448A (ja) * | 2007-01-12 | 2008-07-24 | Stella Chemifa Corp | フッ化不動態膜を形成した炭素鋼又は特殊鋼及びその形成方法 |
Cited By (34)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104040699A (zh) * | 2012-02-08 | 2014-09-10 | 岩谷产业株式会社 | 使用三氟化氯的装置中的三氟化氯供给路的内面处理方法 |
US9416445B2 (en) | 2012-02-08 | 2016-08-16 | Iwatani Corporation | Method for treating inner surface of chlorine trifluoride supply passage in apparatus using chlorine trifluoride |
WO2013118260A1 (ja) * | 2012-02-08 | 2013-08-15 | 岩谷産業株式会社 | 三フッ化塩素使用装置での三フッ化塩素供給路の内面処理方法 |
TWI567239B (zh) * | 2012-02-23 | 2017-01-21 | Iwatani Corp | Use of Chlorine Chloride in the Chlorine Chloride Supply Pathway |
WO2013154014A1 (ja) * | 2012-04-13 | 2013-10-17 | 岩谷産業株式会社 | 混合気体の供給方法及び供給装置 |
US9533268B2 (en) | 2012-04-13 | 2017-01-03 | Iwatani Corporation | Method and apparatus for supplying mixed gas |
US10982811B2 (en) | 2016-04-05 | 2021-04-20 | Kanto Denka Kogyo, Co., Ltd. | Material, storage container using the material, valve attached to the storage container, method of storing ClF and method of using ClF storage container |
WO2017175562A1 (ja) * | 2016-04-05 | 2017-10-12 | 関東電化工業株式会社 | 材料、この材料を用いた保存容器、この保存容器に取り付けられるバルブ、並びに、ClFの保存方法、ClFの保存容器の使用方法 |
CN108884548A (zh) * | 2016-04-05 | 2018-11-23 | 关东电化工业株式会社 | 材料、使用该材料的保存容器、安装于该保存容器的阀以及ClF的保存方法、ClF容器的使用方法 |
TWI786043B (zh) * | 2016-04-05 | 2022-12-11 | 日商關東電化工業股份有限公司 | 保存容器 |
JPWO2017175562A1 (ja) * | 2016-04-05 | 2019-02-14 | 関東電化工業株式会社 | 材料、この材料を用いた保存容器、この保存容器に取り付けられるバルブ、並びに、ClFの保存方法、ClFの保存容器の使用方法 |
EP3441499A4 (en) * | 2016-04-05 | 2020-01-01 | Kanto Denka Kogyo Co., Ltd. | MATERIAL, STORAGE CONTAINER USING SAID MATERIAL, VALVE INSTALLED ON SAID STORAGE CONTAINER AND METHOD FOR STORING CHLORINE FLUORIDE AND METHOD OF USING CHLORINE FLUORIDE STORAGE CONTAINER |
JP7116328B2 (ja) | 2017-08-01 | 2022-08-10 | セントラル硝子株式会社 | 充填済み容器の製造方法、及び、充填済み容器 |
CN110832106B (zh) * | 2017-08-01 | 2022-04-15 | 中央硝子株式会社 | 已完成填充的容器的制造方法以及已完成填充的容器 |
JPWO2019026682A1 (ja) * | 2017-08-01 | 2020-06-18 | セントラル硝子株式会社 | 充填済み容器の製造方法、及び、充填済み容器 |
US11519557B2 (en) | 2017-08-01 | 2022-12-06 | Central Glass Company, Limited | Method for manufacturing filled container, and filled container |
WO2019026682A1 (ja) * | 2017-08-01 | 2019-02-07 | セントラル硝子株式会社 | 充填済み容器の製造方法、及び、充填済み容器 |
JP7303467B2 (ja) | 2017-08-01 | 2023-07-05 | セントラル硝子株式会社 | 充填済み容器の製造方法 |
CN110832106A (zh) * | 2017-08-01 | 2020-02-21 | 中央硝子株式会社 | 已完成填充的容器的制造方法以及已完成填充的容器 |
KR20200037330A (ko) | 2017-08-01 | 2020-04-08 | 샌트랄 글래스 컴퍼니 리미티드 | 충전이 끝난 용기의 제조 방법 및 충전이 끝난 용기 |
KR102527163B1 (ko) * | 2017-08-01 | 2023-05-02 | 샌트랄 글래스 컴퍼니 리미티드 | 충전이 끝난 용기의 제조 방법 및 충전이 끝난 용기 |
TWI771464B (zh) * | 2017-08-01 | 2022-07-21 | 日商中央硝子股份有限公司 | 已填充之容器之製造方法及已填充之容器 |
JP2022159338A (ja) * | 2017-08-01 | 2022-10-17 | セントラル硝子株式会社 | 充填済み容器の製造方法 |
US11257669B2 (en) | 2018-12-13 | 2022-02-22 | Kokusai Electric Corporation | Method of manufacturing semiconductor device, surface treatment method, substrate processing apparatus, and recording medium |
JP2020096089A (ja) * | 2018-12-13 | 2020-06-18 | 株式会社Kokusai Electric | 半導体装置の製造方法、表面処理方法、基板処理装置、およびプログラム |
US11728159B2 (en) | 2018-12-13 | 2023-08-15 | Kokusai Electric Corporation | Method of manufacturing semiconductor device, surface treatment method, substrate processing apparatus, and recording medium |
CN111326449A (zh) * | 2018-12-13 | 2020-06-23 | 株式会社国际电气 | 半导体器件的制造方法、表面处理方法、衬底处理装置及记录介质 |
KR20200134172A (ko) * | 2019-05-21 | 2020-12-01 | 가부시키가이샤 코쿠사이 엘렉트릭 | 반도체 장치의 제조 방법, 기판 처리 장치 및 프로그램 |
US11515152B2 (en) | 2019-05-21 | 2022-11-29 | Kokusai Electric Corporation | Method of manufacturing semiconductor device, substrate processing apparatus, and method of processing substrate |
KR102449440B1 (ko) * | 2019-05-21 | 2022-09-30 | 가부시키가이샤 코쿠사이 엘렉트릭 | 반도체 장치의 제조 방법, 기판 처리 장치 및 기판 처리 방법 |
TWI777151B (zh) * | 2019-05-21 | 2022-09-11 | 日商國際電氣股份有限公司 | 半導體裝置之製造方法、基板處理方法及基板處理裝置 |
JP7013414B2 (ja) | 2019-05-21 | 2022-02-15 | 株式会社Kokusai Electric | 半導体装置の製造方法、基板処理方法、基板処理装置、およびプログラム |
JP2020191350A (ja) * | 2019-05-21 | 2020-11-26 | 株式会社Kokusai Electric | 半導体装置の製造方法、基板処理装置、およびプログラム |
CN111986985A (zh) * | 2019-05-21 | 2020-11-24 | 株式会社国际电气 | 半导体器件的制造方法、衬底处理装置及记录介质 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5317321B2 (ja) | 2013-10-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5317321B2 (ja) | 金属材料及びこれを用いた保存容器、ガス配管、装置、並びに、その製造方法、ClF3の保存方法 | |
JP2730695B2 (ja) | タングステン膜の成膜装置 | |
JP7117134B2 (ja) | 腐食試験装置および腐食試験方法 | |
US10113235B2 (en) | Source gas supply unit, film forming apparatus and source gas supply method | |
US5840368A (en) | Apparatus for forming low-temperature oxide films and method of forming low-temperature oxide films | |
US5259935A (en) | Stainless steel surface passivation treatment | |
JPH01225320A (ja) | シリンダーキャビネット配管装置 | |
JP2009027182A (ja) | 処理装置及びガス供給ユニット | |
US5241987A (en) | Process gas supplying apparatus | |
EP0512782B1 (en) | Stainless steel surface passivation treatment | |
WO1994007795A1 (en) | Water generating method | |
WO1992021786A1 (en) | Process for forming passive film on stainless steel, and stainless steel and gas- and liquid-contacting part | |
US5447053A (en) | Method and device for measuring quantities of impurities in special gas | |
JPH0285358A (ja) | 減圧装置 | |
WO1990002212A1 (en) | Metal oxidation apparatus | |
JP3939630B2 (ja) | 沸騰薬液の管理方法 | |
JP2867376B2 (ja) | フッ化不動態膜が形成された金属材料、その金属材料を用いたガス装置、並びに該フッ化不動態膜の形成方法 | |
WO1993024267A1 (en) | Method of forming oxide passivation film at weld portion and process apparatus | |
JP2011088791A (ja) | 太陽電池用セレン化水素混合ガスの供給装置及び供給方法 | |
JPH02179867A (ja) | プロセスガス供給システム | |
JP2019151892A (ja) | 金属部材の処理方法、処理装置及び評価方法 | |
TW202200818A (zh) | 關於ald生產率之處理調適 | |
JP2008107244A (ja) | 連続式全有機炭素濃度測定方法及びその装置 | |
JPH0246837B2 (ja) | ||
JP2003240669A (ja) | ガス供給設備及び漏洩検査方法並びにガス供給方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100727 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20101201 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120814 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121012 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121218 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130218 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130611 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130708 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5317321 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |