JP2009191580A - プッシュプル錠 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】開扉方向aと同方向に操作される操作バー21,23の操作力を、錠ボルト25の作動力として錠ケース19に入力するプッシュプル錠100において、台座取付板を介して扉11に取り付けられる台座33と、台座33に支持され操作バー21,23により揺動されるグリップアームと、台座33に支持されグリップアームに従動して揺動するスライドレバーと、台座取付板にスライド自在に支持されスライドレバーに当接して押下されるスライドカムと、台座取付板に回動自在に支持されスライドカムの下降に従動して回転する駆動ギア板と、台座取付板に回動自在に支持されギア手段を介して駆動ギア板の駆動ギアに噛合するとともに錠ケース19の回転入力部材に連結される出力軸とを設けた。
【選択図】 図1
Description
しかしながら、従来、操作バーに入力される開扉操作力は、台座の背面に設けられた揺動レバー片にて、上下方向の揺動出力として錠ケースへ入力されていたため、錠ケースも、揺動レバー片の揺動端と係合する揺動入力部材が設けられるタイプであった。したがって、既設のレバーハンドル錠等をプッシュプル錠に交換する場合には、レバーハンドル等の操作部材は元より、使用可能な錠ケースまでも交換しなければならなかった。このため、回転入力部材を有する既設の錠ケースを利用して、組み付けることが可能となるプッシュプル錠の開発要請があった。
本発明の請求項1記載のプッシュプル錠は、扉面11a,11bに取り付けられ開扉方向aと同方向に操作される操作バー21,23の操作力を、錠ボルト25を作動させる駆動力として錠ケース19に入力するプッシュプル錠100であって、
前記扉面11a,11bに固定される台座取付板31を介して扉11に取り付けられる台座33と、
該台座33に鉛直方向の揺動中心軸35を介して揺動自在に支持され前記操作バー21,23の操作により揺動されるグリップアーム37と、
前記台座33に前記扉面11a,11bと平行な横方向のレバー軸39を介して揺動自在に支持され該グリップアーム37の揺動に従動して揺動するスライドレバー41と、
前記台座取付板31に上下方向にスライド自在に支持され該スライドレバー41の揺動出力端43に当接して押下されるスライドカム45と、
前記台座取付板31に前記扉面11a,11bと垂直な方向の駆動ギア軸47を介して回動自在に支持され入力端49に該スライドカム45に摺接する駆動軸51を有するとともに出力端53に駆動ギア55を有し該スライドカム45の下降に従動して回転する駆動ギア板57と、
前記台座取付板31に回動自在に支持され入力端59がギア手段61を介して該駆動ギア板57の前記駆動ギア55に噛合するとともに出力端63が前記錠ケース19の回転入力部材65に連結される出力軸67と、
を具備したことを特徴とする。
前記台座取付板31に前記扉面11a,11bと垂直なアイドラ軸69を介して回動自在に支持され前記駆動ギア板57の前記駆動ギア55に噛合するアイドラギア71と、
前記出力軸67の入力端59に固定され該アイドラギア71に噛合するコアギア73と、
を具備し、
前記駆動ギア板57のピッチ円半径Rが、前記駆動ギア軸47と前記駆動軸51の軸間距離Fよりも大きいことを特徴とする。
独立回動する前記回転入力部材65,65が該錠ケース19の前記扉面に平行な両側面81a,81bのそれぞれに設けられ、
一方の扉面11aには前記揺動中心軸回りで該扉面11aに離反方向Lに揺動操作される第1の前記操作バー21が設けられ、
他方の扉面11bには前記揺動中心軸回りで該扉面11bに接近方向に揺動操作される第2の前記操作バー23が設けられ、
前記第1の操作バー21と前記錠ケース19の間、及び前記第2の操作バー23と前記錠ケース19の間のそれぞれには、前記台座取付板31、前記台座33、前記グリップアーム37、前記スライドレバー41、前記スライドカム45、前記駆動ギア板57、前記ギア手段61及び前記出力軸67が配設され、
且つ前記錠ケース19を挟んで配置された一対の前記駆動ギア板57,57が扉両面11a,11bのそれぞれにおいて逆回転されることを特徴とする。
図1は本発明に係るプッシュプル錠を備えた扉の斜視図である。
プッシュプル錠100の設けられる扉11は、矢印a方向へ開扉可能に不図示のヒンジにて支持される。本実施の形態の扉11は、枠体13にガラス15を嵌めたガラス扉として構成される。プッシュプル錠100は、枠体13の開閉端側の縦框17に取り付けられる。したがって、扉11が外開きの玄関扉の場合には、開扉側が表面(屋外面)11a、その反対側が裏面(室内面)11bとなる。
後述するように、プッシュプル錠100は、扉11の表裏11a,11bに、同一部材を用いて扉11を挟み略対称(後述するスライドレバー、スライドバーを除く)に構成される。したがって、以下の説明では、屋外操作バー21側(プル側)の構成を代表例として説明する。
台座33は、台座取付板31に固定される。台座取付板31は、コネクタ83を介して錠ケース19と位置決めされ、扉両側面81a,81bに固定される。コネクタ83は円柱形状に形成され、図3に示すように、錠ケース19と台座取付板31との間に配設される。コネクタ83は、不図示の固定穴に挿通したコネクタ固定ネジ105を両側面81a,81bのコネクタ固定用ネジ孔93に螺合して錠ケース19に固定される。コネクタ83には位置決めピン103の嵌入する嵌入孔157,157が穿設され、嵌入孔157,157から突出した位置決めピン103は、台座取付板31の位置決め穴159に嵌入される。なお、図7中、161は出力軸67の挿通穴、図8中、163は台座固定ネジ119の螺合するネジ孔、165はスライドカム45の突起174(図19参照)をガイドするスリット穴、167は台座取付板固定用穴、169は駆動ギア軸47の支持穴、171は出力軸67の挿通穴である。
出力軸67は、台座取付板31に回動自在に支持され、入力端59にはコアギア73が相対回転不能に固定される。コアギア73はアイドラギア71に噛合する。出力端63は、錠ケース19の回転入力部材65に相対回転不能に嵌入する角軸で形成される。なお、アイドラギア71の厚みTは、コアギア73の厚みtの略2倍で形成されている。すなわち、アイドラギア71には、コアギア73と駆動ギア板57の駆動ギア55が共に噛合されるようになっている。
出力軸67は、入力端59と出力端63の間にユニバーサルジョイント75が介装される構造としてもよい。このような構造とすれば、既設の錠ケース19に対してプッシュプル錠100が後付けされ、その際に、錠ケース19の回転入力部材65と、プッシュプル錠100の出力軸67にズレ(偏芯)が生じていても、この偏芯がユニバーサルジョイント75によって吸収され、回転入力部材65と出力軸67が連動連結可能となる。
アームユニット押え板129には固定穴173が穿設され、固定穴173に挿通されたアームユニット押え板固定ネジ131にて台座33に固定される。図12中、175は復帰バネ89の受け孔、177は固定用ネジ逃げ孔、179は台座固定ネジ119の挿通孔、181はグリップアーム37の表出開口である。またアームユニット押え板129の側縁には、後述するスライドレバー41の揺動出力端43が台座33の後方に延出するための切欠172が形成されている。
グリップアーム受け85は、樹脂成形により成形され、内部にスライドレバー41、グリップアーム37の収容空間183を有した枠形状となる。グリップアーム受け85の上下面には揺動中心軸35を支持する支持穴185が穿設される。上面には押し操作側スライドバー91のスライド溝187が形成される。また、収容空間183の底面には引き操作側スライドバー91のスライド溝189が形成されている。つまり、グリップアーム受け85は、引き操作側と押し操作側とに共用可能となっている。
グリップアーム受け85は、板金材からなる枠状のレバー取付板87にて外側が覆われる。レバー取付板87にはレバー係合軸139(図18参照)のガイド穴191が穿設される。グリップアーム受け85の上下面にはグリップアーム受け85の支持穴185と同芯位置となる揺動中心軸35を支持する支持穴193が穿設される。また、スライドレバー41の揺動出力端43が貫通配置される貫通穴192が設けられる。この貫通穴192は、アームユニット押え板129の切欠172の位置に対応する。
スライドレバー41は、扉面11aと平行な横方向のレバー軸39を介して揺動自在に支持され、グリップアーム37の揺動に従動して揺動する。スライドレバー41は、板金材によりL形状に形成され、中央部にレバー軸39の貫通穴195が穿設される。貫通穴195を挟み揺動出力端の反対側の揺動入力端197にはレバー係合軸139の係合する凹部199が形成される。
グリップアーム37は、グリップアーム受け85に鉛直方向の揺動中心軸35を介して揺動自在に支持され、屋外操作バー21の操作により揺動される。グリップアーム37は、側板部201に上下板部203,205が連設されたコ字形状に形成され、上下面に揺動中心軸35を支持する支持穴207が穿設される。側板部201にはアーム141との係合突起209が突設され、係合突起209はアーム固定ネジ147の螺合するネジ孔211を有する。また、上下板部203,205にはバー連結軸137の挿入される支持穴213が穿設されている。
揺動中心軸35にはカラー135が外挿される。カラー135には復帰バネ89が外挿され、復帰バネ89は一端89aが受け孔175に係止し、他端89bがバー連結軸137に係合される。これにより、グリップアーム37は、揺動中心軸35を中心に、図3の反時計回りに付勢される。
グリップアーム37に挿通されたバー連結軸137は、スライドバー91を上下に貫通する。このスライドバー91は、スライド溝189内で扉面11aに垂直な方向にスライドする。すなわち、屋外操作バー21が図2のL方向に引き操作されると、アーム141を介してグリップアーム37が揺動中心軸35を中心に揺動され、バー連結軸137がスライドバー91を図3の右方へスライドさせる。スライドバー91がスライドすると、スライドバー91から突出するレバー係合軸139がスライドレバー41をレバー軸39を中心に図2の反時計回りに揺動する。これにより、スライドレバー41の揺動出力端43がスライドカム45を押下することとなる。
スライドカム45は、台座取付板31に上下方向にスライド自在に支持され、スライドレバー41の揺動出力端43に当接して押下される。スライドカム45の下部中央に駆動ギア軸47との干渉を避けるための切欠215が形成される。スライドカム45は、切欠215の両側に形成された上下方向の長穴217,217に、台座取付板31から突出するガイドピン117,117を係合して上下方向にスライド自在に支持される。図19中、219は駆動軸51の摺接面を示す。
駆動ギア板57は、台座取付板31に扉面11aと垂直な方向の駆動ギア軸47を介して回動自在に支持され、入力端にスライドカム45に摺接する駆動軸51を有するとともに、出力端に駆動ギア55を有し、スライドカムの下降に従動して回転する。駆動ギア板57は、駆動軸51をスライドカム45の摺接面219に摺接する。つまり、摺接面219の押下によって回転される。駆動ギア板57はこの回転によって、駆動ギア55と噛合するアイドラギア71を回動する。アイドラギア71には、出力軸67のコアギア73が噛合している。これにより、スライドレバー41の押下がスライドカム45を下降させ、スライドカム45に摺接する駆動ギア板57が回転され、それに噛合するアイドラギア71を介して出力軸67が回転されるようになっている。
図21は押し操作側の取付施工手順を表す分解斜視図、図22は引き操作側の取付施工手順を表す分解斜視図である。
プッシュプル錠100を扉11に取り付けるには、先ず、図21に示すように、扉11の室内側(裏面11b)から上下の台座33、33を取り付ける。取付は、スタッドナット101を貫通穴97に挿通して行う。上部の台座33から突出する出力軸67は、錠ケース19の回転入力部材65に挿入する。なお、錠ケース19の両側面81a,81bには予めコネクタ83,83が取り付けられている。
図23は開扉方向と操作バーの操作方向を表した扉平面図、図24は引き操作側プッシュプル錠の動作時の状況を表す縦断面図、図25は引き操作側プッシュプル錠の動作時の状況を表す平断面図、図26は引き操作側のスライドカム、駆動ギア板、及びアイドラギアの動作前の状態を(a)、動作後の状態を(b)で表した動作説明図である。
室内操作バー23、屋外操作バー21の非操作時、グリップアーム37が復帰バネ89の付勢力で非揺動位置となり、表裏11a,11bのスライドカム45が上方に配置された状態となる(図2の状態参照)。また、図26(a)に示すように、スライドカム45の摺接面219は、駆動ギア板57の駆動軸51に当接状態となっている。
11a,11b…扉面
19…錠ケース
21…第1の操作バー(屋外操作バー)
23…第2の操作バー(室内操作バー)
25…錠ボルト
31…台座取付板
33…台座
35…揺動中心軸
37…グリップアーム
39…レバー軸
41…スライドレバー
43…スライドレバーの揺動出力端
45…スライドカム
47…駆動ギア軸
49…駆動ギア板の入力端
51…駆動軸
53…駆動ギア板の出力端
55…駆動ギア
57…駆動ギア板
59…出力軸の入力端
61…ギア手段
63…出力軸の出力端
65…回転入力部材
67…出力軸
69…アイドラ軸
71…アイドラギア
73…コアギア
75…ユニバーサルジョイント
81a,81b…錠ケースの両側面
100…プッシュプル錠
a…開扉方向
F…駆動ギア軸と駆動軸の軸間距離
R…駆動ギア板のピッチ円半径
Claims (4)
- 扉面に取り付けられ開扉方向と同方向に操作される操作バーの操作力を、錠ボルトを作動させる駆動力として錠ケースに入力するプッシュプル錠であって、
前記扉面に固定される台座取付板を介して扉に取り付けられる台座と、
該台座に鉛直方向の揺動中心軸を介して揺動自在に支持され前記操作バーの操作により揺動されるグリップアームと、
前記台座に前記扉面と平行な横方向のレバー軸を介して揺動自在に支持され該グリップアームの揺動に従動して揺動するスライドレバーと、
前記台座取付板に上下方向にスライド自在に支持され該スライドレバーの揺動出力端に当接して押下されるスライドカムと、
前記台座取付板に前記扉面と垂直な方向の駆動ギア軸を介して回動自在に支持され入力端に該スライドカムに摺接する駆動軸を有するとともに出力端に駆動ギアを有し該スライドカムの下降に従動して回転する駆動ギア板と、
前記台座取付板に回動自在に支持され入力端がギア手段を介して該駆動ギア板の前記駆動ギアに噛合するとともに出力端が前記錠ケースの回転入力部材に連結される出力軸と、
を具備したことを特徴とするプッシュプル錠。 - 前記ギア手段が、
前記台座取付板に前記扉面と垂直なアイドラ軸を介して回動自在に支持され前記駆動ギア板の前記駆動ギアに噛合するアイドラギアと、
前記出力軸の入力端に固定され該アイドラギアに噛合するコアギアと、
を具備し、
前記駆動ギア板のピッチ円半径が、前記駆動ギア軸と前記駆動軸の軸間距離よりも大きいことを特徴とする請求項1記載のプッシュプル錠。 - 前記出力軸の入力端と出力端の間にユニバーサルジョイントが介装されることを特徴とする請求項1又は2記載のプッシュプル錠。
- 一方の扉面側に開扉される扉の厚み方向中央部に前記錠ケースが内設され、
独立回動する前記回転入力部材が該錠ケースの前記扉面に平行な両側面のそれぞれに設けられ、
一方の扉面には前記揺動中心軸回りで該扉面に離反方向に揺動操作される第1の前記操作バーが設けられ、
他方の扉面には前記揺動中心軸回りで該扉面に接近方向に揺動操作される第2の前記操作バーが設けられ、
前記第1の操作バーと前記錠ケースの間、及び前記第2の操作バーと前記錠ケースの間のそれぞれには、前記台座取付板、前記台座、前記グリップアーム、前記スライドレバー、前記スライドカム、前記駆動ギア板、前記ギア手段及び前記出力軸が配設され、
且つ前記錠ケースを挟んで配置された一対の前記駆動ギア板が扉両面のそれぞれにおいて逆回転されることを特徴とする請求項1又は2記載のプッシュプル錠。
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