JP2007154499A - プッシュプル錠 - Google Patents
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Abstract
【課題】施解錠機構及び係止機構を有して扉の内部に収納される錠箱に対して、固定部材と、扉の外にある操作部からの操作力を錠箱に伝達する伝達部材とを、扉面に設ける開口部が小さくても、良好に接続できるプッシュプル錠を提供する。
【解決手段】扉100の中に組み込み可能な錠箱1が、扉100の面に直交する2つの固定部材6によって扉100の外側から2つの外部操作部で挟み込んで固定されるプッシュプル錠であって、扉100を施解錠するデッドボルト2を出退させる回動作用部7と、扉100を扉枠200に係止するラッチボルト3を扉100の開扉の際に出退可能な状態とする開閉作用部43とが、扉面視において、固定部材6を結ぶ線に対して互いに反対側に配置される。
【選択図】図3
【解決手段】扉100の中に組み込み可能な錠箱1が、扉100の面に直交する2つの固定部材6によって扉100の外側から2つの外部操作部で挟み込んで固定されるプッシュプル錠であって、扉100を施解錠するデッドボルト2を出退させる回動作用部7と、扉100を扉枠200に係止するラッチボルト3を扉100の開扉の際に出退可能な状態とする開閉作用部43とが、扉面視において、固定部材6を結ぶ線に対して互いに反対側に配置される。
【選択図】図3
Description
本発明は、施解錠機構及び係止機構を有し、解錠状態においては、扉の一方の側からは押し操作により、他方の側からは引き操作により、前記係止機構による扉の係止状態を解除して、扉の開扉を可能とするプッシュプル錠に関する。
このようなプッシュプル錠の一例として、下記に出典を示す特許文献1に記載されたものがある。このプッシュプル錠の錠箱は、扉内部の自由端部側に収納されて2本のボルトで固定される。扉の外側には、扉を開閉操作するバーを支持し、さらに扉を施解錠するキーシリンダーやサムターンが備えられるバー座が錠箱を挟み込んで取り付けられる。上記ボルトは、扉を挟んで2つのバー座の間を連通し、その内の1本は錠箱を貫通している。
2本のボルトは、水平方向に並んで配置され、その中間にはキーシリンダーに差し込まれる鍵やサムターンへの回動操作を錠箱内の施解錠機構(デッドボルト)へ伝達するための伝達部材が備えられている。
2本のボルトは、水平方向に並んで配置され、その中間にはキーシリンダーに差し込まれる鍵やサムターンへの回動操作を錠箱内の施解錠機構(デッドボルト)へ伝達するための伝達部材が備えられている。
この伝達部材の鉛直方向に並んでバーへの操作を錠箱内にある扉の係止機構(ラッチボルト)へ伝達する駆動アームが備えられている。付勢されて扉の自由端部から突出するラッチボルトの先端部(ラッチブロック)は、閉扉状態においては扉枠に固定されたストライク板のラッチ投入孔に挿入されている。ラッチボルトは、閉扉状態では動きが規制されており、閉扉状態で扉面と平行な衝止面がラッチ投入孔の開口端縁と当接することによって、扉が扉枠に係止される。一方、バーを操作することで、扉を係止するラッチボルトの動きを規制する規制機構が駆動アームを介して解除される。衝止面は扉の動きに応じて扉面に対して斜めになるように回動し、ラッチ投入孔の開口端縁との当接が解除される。さらに扉が開くと、くさび効果により付勢力に抗ってラッチボルトは錠箱内に引退するので、扉の係止が解除される。その結果、バーへの操作によって、扉を開くことができる。
従来、建物などの扉に備えられる、デッドボルトとラッチボルトとを備えた錠として、インテグラルロックとも称される円筒錠がよく使われてきた。円筒錠は、扉面に垂直な軸に対して回動するドアノブを回動操作することによってラッチボルトの規制機構を解除し、扉を開閉するものである。施解錠機構は、ドアノブの中心に設けられてドアノブとは独立して回動可能なキーシリンダーやサムターンに連動してデッドボルトを出退させる。
このインテグラルロックは、ドアノブとキーシリンダーとが一体化されているため、上述したようにこれらが独立したプッシュプル錠の方が防犯効果が高い。また、ほぼ一定のデザインに限られるインテグラルロックに比べ、プッシュプル錠は、種々のデザインを採用することができる。さらに、回動操作に比べて単純な押し操作や引き操作によって扉を開閉することができる。
このような防犯効果やデザイン性、操作が容易なバリアフリーの観点などから、近年、プッシュプル錠の需要が高まっている。
このインテグラルロックは、ドアノブとキーシリンダーとが一体化されているため、上述したようにこれらが独立したプッシュプル錠の方が防犯効果が高い。また、ほぼ一定のデザインに限られるインテグラルロックに比べ、プッシュプル錠は、種々のデザインを採用することができる。さらに、回動操作に比べて単純な押し操作や引き操作によって扉を開閉することができる。
このような防犯効果やデザイン性、操作が容易なバリアフリーの観点などから、近年、プッシュプル錠の需要が高まっている。
しかし、上述したようにプッシュプル錠は、デッドボルトとラッチボルトとを操作する操作部が独立して設けられているため、操作部と錠箱との接続箇所が増大する。そして、接続のために扉面を切り欠く面積も大きくなる。例えば、上述したように特許文献1の構造では、2本のボルトは、扉の水平方向に並んで配置され、その中間には鍵やサムターンへの回動操作をデッドボルトへ伝達するための伝達部材が備えられている。そして伝達部材の鉛直方向にラッチボルトの規制を解除する駆動アームが配置される。このため、バー座と錠箱とを接続するためには、少なくとも2本のボルトと駆動アームとを頂点とする三角形を内包する切り欠きが扉面に必要となる。そして、駆動アームとキーシリンダーとの位置が離れていれば、この三角形の高さはますます高くなるので、扉面の切り欠きも大きくなる。
本願発明は、上記課題に鑑みて為されたもので、施解錠機構及び係止機構を有して扉の内部に収納される錠箱に対して、固定部材と、扉の外にある操作部からの操作力を錠箱に伝達する伝達部材とを、扉面に設ける開口部が小さくても、良好に接続できるプッシュプル錠を提供することを目的としている。
上記課題を達成するための本発明に係る扉の中に組み込み可能な錠箱と、前記扉の両面にそれぞれ取り付けられ、前記扉の面に直交する2つの固定部材によって前記扉の外側から前記錠箱を挟み込んで固定される2つの外部操作部とを有したプッシュプル錠は、
前記外部操作部の座部に設けられ、前記扉の面に直交する回動軸を有する施解錠操作部への回動操作に連動する回動作用部の作用により前記扉を施解錠するデッドボルトを出退させると共に、前記座部に保持された開閉操作部を前記扉の一方の面からは押し操作することより、他方の面からは引き操作することにより、駆動レバーを連動させ、この駆動レバーの開閉作用部の作用により前記扉の開扉の際に前記扉を係止するラッチボルトを出退可能な状態とするものであって、前記回動作用部と前記開閉作用部とが、前記扉の扉面視において、前記固定部材を結ぶ線に対して互いに反対側に配置されることを特徴とする。
前記外部操作部の座部に設けられ、前記扉の面に直交する回動軸を有する施解錠操作部への回動操作に連動する回動作用部の作用により前記扉を施解錠するデッドボルトを出退させると共に、前記座部に保持された開閉操作部を前記扉の一方の面からは押し操作することより、他方の面からは引き操作することにより、駆動レバーを連動させ、この駆動レバーの開閉作用部の作用により前記扉の開扉の際に前記扉を係止するラッチボルトを出退可能な状態とするものであって、前記回動作用部と前記開閉作用部とが、前記扉の扉面視において、前記固定部材を結ぶ線に対して互いに反対側に配置されることを特徴とする。
バー座(座部)と錠箱とを接続するための開口部は、加工の容易さや強度を考慮して、楕円形や角部が丸められた菱形形状とされることが多い。従来、例えば特許文献1に記載のプッシュプル錠では、固定部材としての2本のボルトは、扉の水平方向に並んで配置され、その中間には回動操作をデッドボルトへ伝達するための伝達部材(回動作用部)が備えられていた。そして伝達部材の鉛直方向にラッチボルトの規制を解除する駆動アーム(開閉作用部)が配置されていた。従って、固定部材を結ぶ線を径や対角線とする円や楕円菱形形状で扉の面に設けられる開口部の鉛直方向の半分が無駄な空間となったり、あるいは、開口部を複数箇所設けたりする必要があった。
しかし、本特徴構成によれば、回動作用部と開閉作用部とが、固定部材を結ぶ線に対して互いに反対側に配置されるので、扉の面に設けられる開口部の上下方向を有効に活用することができる。従って、開口部を複数箇所設ける必要がない。また、2つの固定部材、回動作用部、開閉作用部を、近傍に配置することも可能であり、開口部を必要最小限の小さなものにすることができる。
その結果、固定部材と、扉の外にある操作部からの操作力を錠箱に伝達する伝達部材とを、扉面に設ける開口部が小さくても、良好に接続できるプッシュプル錠を提供することができる。
しかし、本特徴構成によれば、回動作用部と開閉作用部とが、固定部材を結ぶ線に対して互いに反対側に配置されるので、扉の面に設けられる開口部の上下方向を有効に活用することができる。従って、開口部を複数箇所設ける必要がない。また、2つの固定部材、回動作用部、開閉作用部を、近傍に配置することも可能であり、開口部を必要最小限の小さなものにすることができる。
その結果、固定部材と、扉の外にある操作部からの操作力を錠箱に伝達する伝達部材とを、扉面に設ける開口部が小さくても、良好に接続できるプッシュプル錠を提供することができる。
さらに、前記固定部材を結ぶ線を対称軸として、前記回動作用部と前記開閉作用部とが、対称位置に配置されるとよい。
上述したように、開口部は、加工の容易さや強度を考慮して、楕円形や角部が丸められた菱形形状とされることが多い。楕円や菱形は、径や対角線に対して線対称な図形であるから、固定部材を結ぶ線を対称軸とすれば、無駄のない開口部を得ることができる。
また、従来、よく利用された円筒錠は、その取り付けの際に、楕円形や角部が丸められた菱形形状の開口部を設けることが多かった。近年、円筒錠からプッシュプル錠への交換の需要が増加しているが、この際、既に設けられた開口部を流用することが可能となる。その結果、取替え工数などを低減することができ、費用も少なくなる。
また、従来、よく利用された円筒錠は、その取り付けの際に、楕円形や角部が丸められた菱形形状の開口部を設けることが多かった。近年、円筒錠からプッシュプル錠への交換の需要が増加しているが、この際、既に設けられた開口部を流用することが可能となる。その結果、取替え工数などを低減することができ、費用も少なくなる。
さらに、前記固定部材を結ぶ線の垂直二等分線上に前記回動作用部と前記開閉作用部とが配置されるとよい。
開口部として、よく利用される楕円形や角部が丸められた菱形形状は、径や対角線が直角に交わる図形である。従って、固定部材を結ぶ線と、回動作用部と開閉作用部とを結ぶ線とが直交するように、固定部材と回動作用部と開閉作用部とが配置されれば、無駄のない開口部を得ることができる。
従来、よく利用された円筒錠は、文字通り円形である。従って、その取り付けの際に、円形に近い楕円形や角部が丸められた菱形形状の開口部を設けることが多かった。プッシュプル錠を上記特徴のように構成すれば、円筒錠からプッシュプル錠への交換の際、既に設けられた円筒錠の開口部を流用することも可能となる。
従来、よく利用された円筒錠は、文字通り円形である。従って、その取り付けの際に、円形に近い楕円形や角部が丸められた菱形形状の開口部を設けることが多かった。プッシュプル錠を上記特徴のように構成すれば、円筒錠からプッシュプル錠への交換の際、既に設けられた円筒錠の開口部を流用することも可能となる。
また、前記駆動レバーが、前記扉の面に直交し、前記開閉操作部に連結される連結部と、前記連結部から前記扉の面に沿って前記扉の上下方向に延伸する腕部と、前記腕部から前記扉の面に直交する方向に突出して前記錠箱の中に至る前記開閉作用部とからなる鉤型に構成されることを特徴とすることができる。
デッドボルトとラッチボルトとは、鉛直方向にある程度離間して配置される。デッドボルトとラッチボルトとを駆動する作用部をこの水平位置に設けると、両者の距離がほぼそのまま回動作用部と開閉作用部との距離となり、開口部が大きくなってしまう。開閉作用部は、軽いラッチボルトの規制を解除する機能を担うものであり、回動操作部は、安全上の観点からもラッチボルトより重厚なデッドボルトを出退させる機能を担うものである。従って、操作時に掛かる力は、開閉作用部よりも回動作用部の方が通常大きいと考えられる。従って、回動作用部を駆動する回動操作部は、固定部材に近い場所に配置することが好ましい。一方、開閉作用部を駆動する開閉操作部は、固定部材から離れた場所に配置することも可能である。
上記特徴によれば、開閉操作部が、固定部材から離れて配置された場合であっても、駆動レバーが屈曲して構成されるので、開閉作用部を固定部材の近傍に配置することが可能となる。その結果、固定部材、回動作用部、開閉作用部を、近傍に配置することができ、上述したような楕円や菱形形状の開口部を無駄なく利用できるプッシュプル錠を得ることができる。
上記特徴によれば、開閉操作部が、固定部材から離れて配置された場合であっても、駆動レバーが屈曲して構成されるので、開閉作用部を固定部材の近傍に配置することが可能となる。その結果、固定部材、回動作用部、開閉作用部を、近傍に配置することができ、上述したような楕円や菱形形状の開口部を無駄なく利用できるプッシュプル錠を得ることができる。
また、前記開閉作用部が、前記ラッチボルトの動きを規制するラッチボルト規制機構を解除することにより、前記扉の開扉の際に前記ラッチボルトを出退可能な状態とするプッシュプル錠であって、前記ラッチボルト規制機構は、互いに対向して配置され、独立した回動支点と、前記回動支点と連結される共通の動支点とを有して前記駆動レバーの前記作用部による駆動力を受けて連動して回動する2つの受け部と、一方の前記受け部から前記ラッチボルトへと延伸して先端部に前記ラッチボルトの動きを規制する係合部が形成された柄部とを有したリンク機構を備え、前記動支点は、前記固定部材を結ぶ線及び前記開閉作用部を挟んで前記回動作用部とは反対側に配置され、前記一方の受け部と前記柄部とは角部に前記回動支点を有してL字形状に構成されることを特徴とすることができる。
特許文献1に記載のプッシュプル錠においては、開閉操作部への操作により、鉛直方向下方にある開閉操作部の駆動アームが動き、ラッチボルトの規制機構を解除する解除レバーを回動支点よりも下方にある従動レバー部において駆動する。これにより、回動支点よりも上方にある解除レバーの作動アーム部が回動し、ラッチボルトの反転を規制する規制部材を押し下げる。この機構では、ラッチボルトよりも鉛直方向の上方に解除レバーの作動アームが位置するので、本願発明の場合には、デッドボルトの出退機構と干渉する。干渉を避けると、開閉操作部からの駆動力を伝達する駆動レバーの開閉作用部が鉛直方向においてデッドボルトの回動作用部と離れすぎてしまう。
これに対し、本願発明では、先端部にラッチボルトの反転を規制する係合部が形成され、受け部からラッチボルトへと延伸する柄部を有したリンク機構を備え、受け部と柄部とをL字形状にしている。このリンク機構は回動支点を備えており、受け部への作用により回動して、ラッチボルトの反転を規制する係合部をラッチボルトから離間させて、規制を解除することができる。また、受け部は、プッシュプル錠のプッシュとプルとのそれぞれに対応可能なように、2つ備えられている。2つの受け部の回動は、それぞれの回動支点と動支点とを連結したリンク機構によって連動する。この動支点は、固定部材を結ぶ線及び開閉作用部を挟んで回動作用部とは反対側に配置される。従って、リンク機構は鉛直方向の下方に構成されるので、デッドボルトの出退機構と干渉することがない。その結果、2つの固定部材、回動作用部、開閉作用部を、近傍に配置することが可能となる。
これに対し、本願発明では、先端部にラッチボルトの反転を規制する係合部が形成され、受け部からラッチボルトへと延伸する柄部を有したリンク機構を備え、受け部と柄部とをL字形状にしている。このリンク機構は回動支点を備えており、受け部への作用により回動して、ラッチボルトの反転を規制する係合部をラッチボルトから離間させて、規制を解除することができる。また、受け部は、プッシュプル錠のプッシュとプルとのそれぞれに対応可能なように、2つ備えられている。2つの受け部の回動は、それぞれの回動支点と動支点とを連結したリンク機構によって連動する。この動支点は、固定部材を結ぶ線及び開閉作用部を挟んで回動作用部とは反対側に配置される。従って、リンク機構は鉛直方向の下方に構成されるので、デッドボルトの出退機構と干渉することがない。その結果、2つの固定部材、回動作用部、開閉作用部を、近傍に配置することが可能となる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係るプッシュプル錠の錠箱と外部操作部との関係を示す斜視図であり、図2はその展開図である。図に示すように、扉100の両面には、それぞれ外部操作部30が取り付けられる。扉100の中に組み込み可能な錠箱1は、扉100の扉面に直交する2つの固定部材6を用いて、外部操作部30に挟み込まれて固定される。固定部材6は、雄ネジ(ボルト)と雌ネジ(受け部)とにより構成される。一方の外部操作部30(30b)に雌ネジが切られた受け部6bが設けられ、ボルト6aは、他方の外部操作部30(30a)を貫通して受け部6bと勘合する。ボルト6aの内の1本は錠箱1のほぼ中央部を貫通し、1本は扉100の自由端面101とは反対側の錠箱1の端部を支えるように連通する。本例において、外部操作部30aは室内側に、外部操作部30bは室外側に取り付けられるものであり、ボルト6aのネジ山は室内側に向く。
図1は、本発明に係るプッシュプル錠の錠箱と外部操作部との関係を示す斜視図であり、図2はその展開図である。図に示すように、扉100の両面には、それぞれ外部操作部30が取り付けられる。扉100の中に組み込み可能な錠箱1は、扉100の扉面に直交する2つの固定部材6を用いて、外部操作部30に挟み込まれて固定される。固定部材6は、雄ネジ(ボルト)と雌ネジ(受け部)とにより構成される。一方の外部操作部30(30b)に雌ネジが切られた受け部6bが設けられ、ボルト6aは、他方の外部操作部30(30a)を貫通して受け部6bと勘合する。ボルト6aの内の1本は錠箱1のほぼ中央部を貫通し、1本は扉100の自由端面101とは反対側の錠箱1の端部を支えるように連通する。本例において、外部操作部30aは室内側に、外部操作部30bは室外側に取り付けられるものであり、ボルト6aのネジ山は室内側に向く。
外部操作部30は、扉面に固定される座部31と、扉100を施解錠するデッドボルト2を出退させる施解錠操作部34と、扉100を扉枠に係止するラッチボルト3を開扉操作に応じて出退可能な状態にする開閉操作部32とを備えている。施解錠操作部34は座部31に直接備えられ、開閉操作部32は支持アーム33を介して座部31に支持されている。
詳細は後述するが、施解錠操作部34は、扉面に直交する回動軸を有し、施解錠操作部34への回動操作に連動する回動作用部7を介してデッドボルト3を出退させる。施解錠操作部34は、室外側では例えばキーシリンダー34bであり、鍵をキーシリンダー34bに差し込み、鍵によってキーシリンダー34bを回動操作することによってデッドボルト2を出退させる。室内側では例えばサムターン34aであり、サムターン34aを回動操作することによってデッドボルト2を出退させる。図2に示すようにサムターン34aへの操作、及びキーシリンダー34bへの操作は、伝達部材5を介して回動作用部7へ伝達される。
尚、図1には解錠状態で全体が錠箱1の中に格納された状態のデッドロック2を示している。図2には施錠状態で錠箱1から突出すると共に、先端部からフック2a(鎌)が跳ね上がった状態のデッドロック2を示している。
詳細は後述するが、施解錠操作部34は、扉面に直交する回動軸を有し、施解錠操作部34への回動操作に連動する回動作用部7を介してデッドボルト3を出退させる。施解錠操作部34は、室外側では例えばキーシリンダー34bであり、鍵をキーシリンダー34bに差し込み、鍵によってキーシリンダー34bを回動操作することによってデッドボルト2を出退させる。室内側では例えばサムターン34aであり、サムターン34aを回動操作することによってデッドボルト2を出退させる。図2に示すようにサムターン34aへの操作、及びキーシリンダー34bへの操作は、伝達部材5を介して回動作用部7へ伝達される。
尚、図1には解錠状態で全体が錠箱1の中に格納された状態のデッドロック2を示している。図2には施錠状態で錠箱1から突出すると共に、先端部からフック2a(鎌)が跳ね上がった状態のデッドロック2を示している。
これも詳細は後述するが、扉面に対して、室内側の開閉操作部32aを押し操作することにより、又は室外側の開閉操作部32bを引き操作することにより、駆動レバー4を介して、錠箱1の中のラッチボルト規制機構が駆動される。ラッチボルト3は、図に示すように扉100の自由端面101から直角三角形のくさび型に突出している。この直角三角形の斜辺と対辺とは、扉100の開閉に応じて反転可能な反転ラッチ構造となっている。閉扉時には、図1に示すように、扉100の自由端面101に対して、ラッチボルト3の衝止面3aが垂直に、非衝止面3bが斜めになっている。この状態において、ラッチボルト3は反転しないように規制されているので、扉100は垂直面である衝止面3aによって扉枠に係止される。開閉操作部32への操作により、ラッチボルト3の規制が解除されると、ラッチボルト3が反転し、扉枠への係止が解除される。
尚、図2には、ラッチボルト2が反転し、衝止面3aが扉100の自由端面101に対して斜めに、非衝止面3bが垂直になった状態(例えば開扉後)が示されている。
尚、図2には、ラッチボルト2が反転し、衝止面3aが扉100の自由端面101に対して斜めに、非衝止面3bが垂直になった状態(例えば開扉後)が示されている。
駆動レバー4は、屈曲した形状を有しており、扉面に直交する連結部41及び開閉作用部43と、これらを結ぶ扉面に沿った腕部42とから構成される。連結部41は、開閉操作部32を支持する支持アーム33に連結され、開閉操作部32への押し又は引きによる操作力を扉100の内部の錠箱1へと伝達する。開閉作用部43は、錠箱1の中へ挿入されて、ラッチボルト規制機構を駆動する。腕部42は、互いにほぼ平行な連結部41及び開閉作用部43を接続し、駆動レバー4は、屈曲した鉤型に構成される。
このように、駆動レバー4を鉤型に構成することによって、開閉操作部32や支持アーム33の位置に関係なく、駆動レバー4の開閉作用部43を適切な位置、つまり回動作用部7の近傍に配置することが可能となる。
上述したように錠箱1と2つの外部操作部30とは、2つの固定部材6で固定されると共に、ラッチボルト規制機構及び回動作用部7と接続される必要がある。錠箱1は、扉100の内部に収納されるので、扉100の外面から錠箱1が見えるように扉面に切り欠き102を設ける必要がある。2つの固定部材6、回動作用部7、ラッチボルト規制機構を駆動する駆動レバー4の開閉作用部43が、近傍に配置されれば、この切り欠き102を必要最小限の小さなものにすることができる。
上述したように錠箱1と2つの外部操作部30とは、2つの固定部材6で固定されると共に、ラッチボルト規制機構及び回動作用部7と接続される必要がある。錠箱1は、扉100の内部に収納されるので、扉100の外面から錠箱1が見えるように扉面に切り欠き102を設ける必要がある。2つの固定部材6、回動作用部7、ラッチボルト規制機構を駆動する駆動レバー4の開閉作用部43が、近傍に配置されれば、この切り欠き102を必要最小限の小さなものにすることができる。
本発明のプッシュプル錠は、回動作用部7と駆動レバー4の開閉作用部43とを、扉100の扉面視において、固定部材6を結ぶ線に対して互いに反対側に配置されるようにした。従って、図1に示すように固定部材6を結ぶ線を長辺の対角線とする菱形形状の小さな切り欠きを扉面に設けるだけで、プッシュプル錠を扉100に取り付けることが可能である。
図3及び図4は、本発明に係るプッシュプル錠の扉面に平行な面での断面図である。図3は施錠及び閉扉時、図4は解錠及び開操作時の様子を示している。図中、二点鎖線Aは、扉100に設けられる切り欠き102による開口を示す仮想線である。図1の斜視図に示したように、回動作用部7と駆動レバー4の開閉作用部43とが、扉面視において、固定部材6を結ぶ線に対して互いに反対側に配置される様子が明確に示されている。本例においては、さらに、固定部材6を結ぶ線を対称軸として、回動作用部7と駆動レバー4の開閉作用部43とが、対称位置に配置される。又は、固定部材6を結ぶ線の垂直二等分線上に回動作用部7と開閉作用部43とが配置される。
図5は、デッドボルト2とラッチボルト3との機構を示す斜視図である。図5(a)は、デッドボルト2の上面が視認可能な角度からの斜視図、図5(b)は、ラッチボルト3の下面が視認可能な角度からの斜視図である。デッドボルト2は、図5(a)に施錠状態、図5(b)に解錠状態が示されている。ラッチボルト3は、後述する係合突起3cや、バネ17、係合部12aなどの構造が理解し易いように、図5(a)(b)共に、衝止面3aが斜面となり、非衝止面3bが垂直面となる状態が示されている。
図3に示す施錠時において、デッドボルト2は、扉枠200に設けられた投入孔203に挿入されている。さらに、デッドボルト2の先端部のフック2aが投入孔203の内部で上部へ跳ね上がり(図5(a)参照)、扉枠200に固定されたストライク板202と係合するのでより強固にロックされる。
このとき、回動作用部7は、ストッパー8aで規制される位置まで、図示反時計回りに回動されている。回動作用部7は、回動の中心を有する円形部とこの円形部から延出する柄部とを有したしゃもじ型をしている。円形部の回動に伴い、回動中心から離れて、変動距離の大きい柄部が、連結部材21を扉100の自由端面101側へ押し出す。そして、連結部材21を介して連結されたデッドボルト2が、扉100の自由端面101から押し出される。デッドボルト2には連結部材21に対して揺動可能に固定されたフック2aが、後端に揺動の支点を有して内蔵されている。デッドボルト2が錠箱1の外へ押し出されることによって錠箱1の内壁にフック2aの後端が当接すると、デッドボルト2の先端からフック2aの先端が跳ね上がる。フック2aの後端は錠箱1の内壁に当接したまま保持されるので、フック2aも跳ね上がったまま保持される。
このとき、回動作用部7は、ストッパー8aで規制される位置まで、図示反時計回りに回動されている。回動作用部7は、回動の中心を有する円形部とこの円形部から延出する柄部とを有したしゃもじ型をしている。円形部の回動に伴い、回動中心から離れて、変動距離の大きい柄部が、連結部材21を扉100の自由端面101側へ押し出す。そして、連結部材21を介して連結されたデッドボルト2が、扉100の自由端面101から押し出される。デッドボルト2には連結部材21に対して揺動可能に固定されたフック2aが、後端に揺動の支点を有して内蔵されている。デッドボルト2が錠箱1の外へ押し出されることによって錠箱1の内壁にフック2aの後端が当接すると、デッドボルト2の先端からフック2aの先端が跳ね上がる。フック2aの後端は錠箱1の内壁に当接したまま保持されるので、フック2aも跳ね上がったまま保持される。
図4に示す解錠時において、デッドボルト2は、錠箱1の中に収められる。このとき、回動作用部7は、ストッパー8bで規制される位置まで(図3参照)図示時計回りに回動されている。円形部の回動に伴い、柄部が、連結部材21を扉100の自由端面101側から錠箱1側へ引き込む。錠箱1の内壁からフック2aの後端が離れると、跳ね上げられていたフック2aの保持が解除される。フック2aの先端部は自重により下がり、デッドボルト2の中に収納され、デッドボルト2も錠箱1内に収納される。
以下、図6、図7、図8も参照して、ラッチボルト3の規制機構を解除する仕組みについて説明する。図6は、本発明に係るプッシュプル錠の自由端面101に平行な面での断面図である。図7は、反転ラッチ機構の原理を示す説明図である。図8は、開閉操作部32への操作による駆動レバー4の動きを示す説明図である。
ラッチボルト規制機構は、駆動レバー4によって規制解除の駆動がなされる。図2及び図6に示すように、駆動レバー4は、2つの開閉操作部32に対してそれぞれ1つずつ設けられ、それぞれ独立してラッチボルト規制機構を駆動可能である。図6より明らかなように、本例において、2つの駆動レバー4は、干渉しないように図示上下方向にずらして配置されている。本例では、上側が、室内側の開閉操作部30aの押し操作に連動する駆動レバー4a、下側が、室外側の開閉操作部30bの引き操作に連動する駆動レバー4bである。図3に示すように、開閉操作部30が操作されていない場合、後述するリンク機構10の受け部11に対して、駆動レバー4は中立位置にある。尚、勿論、錠箱や扉の幅(厚み)によっては、駆動レバー4を上下方向にずらさずに対向させてもよい。
ラッチボルト規制機構は、駆動レバー4によって規制解除の駆動がなされる。図2及び図6に示すように、駆動レバー4は、2つの開閉操作部32に対してそれぞれ1つずつ設けられ、それぞれ独立してラッチボルト規制機構を駆動可能である。図6より明らかなように、本例において、2つの駆動レバー4は、干渉しないように図示上下方向にずらして配置されている。本例では、上側が、室内側の開閉操作部30aの押し操作に連動する駆動レバー4a、下側が、室外側の開閉操作部30bの引き操作に連動する駆動レバー4bである。図3に示すように、開閉操作部30が操作されていない場合、後述するリンク機構10の受け部11に対して、駆動レバー4は中立位置にある。尚、勿論、錠箱や扉の幅(厚み)によっては、駆動レバー4を上下方向にずらさずに対向させてもよい。
ラッチボルト3は、上述したように反転ラッチ機構が採用されている。ここで、図7を利用して反転ラッチ機構の原理について説明する。ラッチボルト3は、バネ17によって付勢され、図7(a)に示すようにくさび型に突出し、投入孔203に挿入されている。ラッチボルト3の反転が規制されている状態では、扉100を図示上向きに動かそうとしても、投入孔203に対して垂直な衝止面3aと投入孔203の開口端縁が当接する。ラッチボルト3が引退しないため、扉100は係止され、図示上向きへ動くことができない。ラッチボルト3の反転が規制されていない状態では、扉100の図示上向きへの動きによって、図7(b)に示すようにラッチボルト3が反転する。衝止面3aは投入孔203に対して斜めとなる。投入孔203の開口端縁によって、斜面となった衝止面3aが案内され、バネ17の付勢力に抗ってくさび効果によりラッチボルト3が引退するので、扉100は図示上向きへ動くことができる。
再び、図3を参照すると、ラッチボルト3は、バネ17によって扉100の自由端面101側へ付勢され、錠箱1及び自由端面101から突出して、扉枠200に設けられた投入孔203に挿入されている。図3〜5に示すように、ラッチボルト3には、上面及び下面に係合突起3cが設けられている。ラッチボルト3のスライダーの下板18には、図5(b)に示すように、係合突起3cの無い部分に対応するスリット18aが設けられている。スリット18を抜けて挿入される断面U字型の係合部12aが、係合突起3cと係合することにより、上述した反転ラッチ機構の反転が規制される。このため、垂直面であるラッチボルト3の衝止面3aが投入孔203の開口端縁と当接しても、衝止面3aが斜面に反転することなく、扉100が扉枠200に係止される。
尚、スライダーの下板18の下面側には、係合部12aをスリット18aに誘導するために各スリット18aを挟んで3箇所に突起18bが設けられている(図5(b)では1つの突起18bのみ可視。)。従って、後述するように係合部12aによる係合が解除された後も、良好に係合状態に復帰させることができる。
尚、スライダーの下板18の下面側には、係合部12aをスリット18aに誘導するために各スリット18aを挟んで3箇所に突起18bが設けられている(図5(b)では1つの突起18bのみ可視。)。従って、後述するように係合部12aによる係合が解除された後も、良好に係合状態に復帰させることができる。
図3〜5に示すように、ラッチボルト規制機構は、リンク機構10を備えて、駆動レバー4からの駆動力を上記係合部12aに伝達している。リンク機構10は、駆動レバー4の開閉作用部43による駆動力を受ける受け部11を2つ備えている。2つの受け部11は、互いに対向して配置され、同一の動支点13を有して駆動レバー4の作用部による駆動力を受けて連動する。一方の受け部11aは、締結点14aにおいて、回動自在に錠箱1に固定されると共に、バネ15によって時計回りに付勢されている。他方の受け部11bは、締結点14bにおいて、回動自在に錠箱1に固定される。受け部11aは、締結点14aにおいて上述した係合部12aを有する柄部12と固定される。固定後の受け部11aと柄部12とは、扉面視で締結点14aを角部とするL字形状に構成され、一体で回動する。
柄部12と、受け部11bとは、締結点14a及び14bの中間点までそれぞれ延伸され、長穴に支軸を通した動支点13において締結される。2つの受け部11は動支点13を共有するので、締結点14a又は14bを支点(回動支点)として一方の受け部11が回動すると他方も逆回りに連動して回動する。また、上述したように、受け部11aがバネ15によって時計回りに付勢されているので、受け部11aに連動する受け部11bは反時計回りに付勢される。
ここで、図8を参照し、開閉操作部32の操作により、ラッチボルト3の規制機構を解除する仕組みについて説明する。始めに、図8(a)と共に図4を参照し、室内側の開閉操作部32aを押し操作することにより、ラッチボルト3の規制機構を解除する場合について説明する。
開閉操作部32aが図示矢印方向に押し操作されると、駆動レバー4aが図示左方向に動き、駆動レバー4aの開閉作用部43がリンク機構10の受け部11aに当接する。そして、受け部11aと柄部12とをバネ15の付勢力に抗って図示反時計回りに回動させる。そして、係合部12aによるラッチボルト3の規制が解除され、ラッチボルト3は反転可能となる。
開閉操作部32aが図示矢印方向に押し操作されると、駆動レバー4aが図示左方向に動き、駆動レバー4aの開閉作用部43がリンク機構10の受け部11aに当接する。そして、受け部11aと柄部12とをバネ15の付勢力に抗って図示反時計回りに回動させる。そして、係合部12aによるラッチボルト3の規制が解除され、ラッチボルト3は反転可能となる。
開閉操作部32aの押し操作に伴って、扉100が動こうとするとラッチボルト3が反転する。この反転により、扉枠の端面201に対して垂直面であった衝止面3aは、斜面となる。斜面となった衝止面3aと扉枠200の投入孔203の開口端縁との当接により、くさび効果が生じ、ラッチボルト3は、バネ17の付勢力に抗って引退する。このようにラッチボルト3による扉100の係止が解除されているので、扉100が開かれる。
図8(b)に示す室外側の開閉操作部32bを引き操作することにより、ラッチボルト3の規制機構を解除する場合も同様である。開閉操作部32bが図示矢印方向に引き操作されると、駆動レバー4bが図示右方向に動き、駆動レバー4bの開閉作用部43がリンク機構10の受け部11bに当接する。そして、受け部11bを時計回りに回動させると、これに連動する柄部12及び受け部11aも、バネ15の付勢力に抗って図示反時計回りに回動させられる。その結果、係合部16aによるラッチボルト3の規制が解除され、ラッチボルト3は反転可能となり、以下同様に扉100が開かれる。
尚、動支点13は、固定部材6を結ぶ線及び駆動レバー4の開閉作用部43を挟んで回動作用部5とは反対側に配置される。従って、駆動レバー4の開閉作用部43は、ラッチボルト規制機構が離れて位置していても、固定部材6を結ぶ線の近傍へ配置することができる。その結果、固定部材6、回動作用部5、駆動レバー4の作用部を近傍に集中して配置することができる。つまり、図示二点鎖線Aの範囲内に収めることができる。
以上説明したようなプッシュプル錠は、防犯上やデザイン上の観点から近年、需要が伸びている。従って、従来、建物などの扉に備えられる、インテグラルロックとも称される円筒錠からの交換も近年増化している。インテグラルロックを扉に取り付けるに当たっては、作業性や取り付け方法の観点から、円筒部の円形に外接する菱形形状の切り欠きを扉に設けることがある。図3及び図4に二点鎖線で示した切り欠き形状の仮想線Aは、円筒錠を取り付ける際の切り欠きとほぼ同等の大きさである。従って、円筒錠からプッシュプル錠への交換に際して、改めて切り欠きを設ける必要がない。
尚、本発明のプッシュプル錠は、近年社会問題化している、いわゆるサムターン回しに対する防犯対策が施されている。サムターン34aは、使用者による能動的な操作時以外には、デッドボルト2が出退しない構造を有して座部31に取り付けられている。つまり、室内側からは、サムターン34aを押し回しすることによって、デッドボルト2を出退させる。具体的には、図9に示すように、サムターン34aを図示B方向へ押し込み、室内側の伝達部材5aと係合させ(図6参照)、図示C1方向(図9参照)へ回動させることにより、デッドボルト2を突出させる。解錠時はこの逆方向への回動となる。
尚、図9に示すように、サムターン34aは、底面が正方形状の直方体形状のツマミ部分を有しているため、回動により任意の位置で停止すると、美観上好ましくない。従って、ツマミ部の底面の辺が水平となる4つの位置を停止位置とするように制限されている。当然、ツマミ部の形状が、本例とは異なる場合であっても、同様に所定の定位置を停止位置とするように制限されるとよい。
尚、図9に示すように、サムターン34aは、底面が正方形状の直方体形状のツマミ部分を有しているため、回動により任意の位置で停止すると、美観上好ましくない。従って、ツマミ部の底面の辺が水平となる4つの位置を停止位置とするように制限されている。当然、ツマミ部の形状が、本例とは異なる場合であっても、同様に所定の定位置を停止位置とするように制限されるとよい。
デッドボルト2は、室外側の施解錠操作部であるキーシリンダー34bを介しても出退駆動される。この時、能動操作されていないサムターン34aは、デッドボルト2の出退に拘らず回動しない。
このように、サムターン34aのツマミ部分の停止位置とデッドボルト2との状態は、一義的に定まらない。従って、室内側からは、サムターン34aの姿勢によって、施解錠の状態を判別することができない。そこで、室内側の外部操作部30aには、図9に示すように施解錠を表示する表示窓35が設けられている。
上述したようにサムターン34aを押し回しすることによって、室内側の伝達部材5aと係合させ、図示C1方向へ回動させると、室内側の伝達部材5aに一体形成されたインジケータ駆動部5c(図2、図6参照)も、同様に回動する。インジケータ駆動部5cは、インジケータ駆動部5cに係合されたインジケータ9(図6、図9参照)を回動させる。これにより、表示窓35を介して室内側へ表示されていた解錠表示部9aは、座部31の中に引退して視認できなくなる。反対に、座部31の中に引退していた施錠表示部9bが表示窓35を介して視認可能となる(図9参照)。これら、解錠表示部9aと施錠表示部9bとは、開」、「閉」などの文字や、「青」、「赤」などの色、錠前の解錠と施錠とのイラストなどを用いて、区別可能に構成される。
このように、サムターン34aのツマミ部分の停止位置とデッドボルト2との状態は、一義的に定まらない。従って、室内側からは、サムターン34aの姿勢によって、施解錠の状態を判別することができない。そこで、室内側の外部操作部30aには、図9に示すように施解錠を表示する表示窓35が設けられている。
上述したようにサムターン34aを押し回しすることによって、室内側の伝達部材5aと係合させ、図示C1方向へ回動させると、室内側の伝達部材5aに一体形成されたインジケータ駆動部5c(図2、図6参照)も、同様に回動する。インジケータ駆動部5cは、インジケータ駆動部5cに係合されたインジケータ9(図6、図9参照)を回動させる。これにより、表示窓35を介して室内側へ表示されていた解錠表示部9aは、座部31の中に引退して視認できなくなる。反対に、座部31の中に引退していた施錠表示部9bが表示窓35を介して視認可能となる(図9参照)。これら、解錠表示部9aと施錠表示部9bとは、開」、「閉」などの文字や、「青」、「赤」などの色、錠前の解錠と施錠とのイラストなどを用いて、区別可能に構成される。
室外側の施解錠操作部であるキーシリンダー34bを介して、デッドボルト2が駆動される場合も同様である。図6に示したように、施解錠の室内側伝達部材5aと室外側伝達部材5bとは連動するため、キーシリンダー34bを介した施解錠操作は、インジケータ9にも作用する。従って、室内側からは、常に表示部35を介してデッドボルト2の状態を容易に判別することができる。
尚、本発明の説明に際して、反転ラッチ機構を備えたラッチボルトを用いたが、開閉操作部の操作に応じて、ラッチボルトが出退する構造でもよい。
1:錠箱
2:デッドボルト
3:ラッチボルト
4:駆動レバー
6:固定部材
7:回動作用部
10:リンク機構
11:受け部
12:柄部
13:動支点
14:締結部(回動支点)
30:外部操作部
31:座部
32:開閉操作部
34:施解錠操作部
43:開閉作用部
100:扉
200:扉枠
2:デッドボルト
3:ラッチボルト
4:駆動レバー
6:固定部材
7:回動作用部
10:リンク機構
11:受け部
12:柄部
13:動支点
14:締結部(回動支点)
30:外部操作部
31:座部
32:開閉操作部
34:施解錠操作部
43:開閉作用部
100:扉
200:扉枠
Claims (5)
- 扉の中に組み込み可能な錠箱と、前記扉の両面にそれぞれ取り付けられ、前記扉の面に直交する2つの固定部材によって前記扉の外側から前記錠箱を挟み込んで固定される2つの外部操作部とを有し、
前記外部操作部の座部に設けられ、前記扉の面に直交する回動軸を有する施解錠操作部への回動操作に連動する回動作用部の作用により前記扉を施解錠するデッドボルトを出退させると共に、
前記座部に保持された開閉操作部を前記扉の一方の面からは押し操作することより、他方の面からは引き操作することにより、駆動レバーを連動させ、この駆動レバーの開閉作用部の作用により前記扉の開扉の際に前記扉を係止するラッチボルトを出退可能な状態とするプッシュプル錠であって、
前記回動作用部と前記開閉作用部とが、前記扉の扉面視において、前記固定部材を結ぶ線に対して互いに反対側に配置されるプッシュプル錠。 - 前記固定部材を結ぶ線を対称軸として、前記回動作用部と前記開閉作用部とが、対称位置に配置される請求項1に記載のプッシュプル錠。
- 前記固定部材を結ぶ線の垂直二等分線上に前記回動作用部と前記開閉作用部とが配置される請求項1又は2に記載のプッシュプル錠。
- 前記駆動レバーは、前記扉の面に直交し、前記開閉操作部に連結される連結部と、前記連結部から前記扉の面に沿って前記扉の上下方向に延伸する腕部と、前記腕部から前記扉の面に直交する方向に突出して前記錠箱の中に至る前記開閉作用部とからなる鉤型に構成される請求項1〜3の何れか一項に記載のプッシュプル錠。
- 前記開閉作用部が、前記ラッチボルトの動きを規制するラッチボルト規制機構を解除することにより、前記扉の開扉の際に前記ラッチボルトを出退可能な状態とするプッシュプル錠であって、
前記ラッチボルト規制機構は、互いに対向して配置され、独立した回動支点と、前記回動支点と連結される共通の動支点とを有して前記駆動レバーの前記作用部による駆動力を受けて連動して回動する2つの受け部と、一方の前記受け部から前記ラッチボルトへと延伸して先端部に前記ラッチボルトの動きを規制する係合部が形成された柄部とを有したリンク機構を備え、
前記動支点は、前記固定部材を結ぶ線及び前記開閉作用部を挟んで前記回動作用部とは反対側に配置され、前記一方の受け部と前記柄部とは角部に前記回動支点を有してL字形状に構成される請求項1〜4の何れか一項に記載のプッシュプル錠。
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Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2005-12-05 JP JP2005350515A patent/JP2007154499A/ja active Pending
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