JP4746966B2 - 旅行カバンのタンブラー錠用マスターキー - Google Patents

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Description

本発明は、旅行カバンのタンブラー錠用マスターキーに関し、特に、海外旅行の際に使用される旅行カバン(通称、「スーツケース」)に取付けられたタンブラー錠を対象としたマスターキーに関する。
特許文献1及び特許文献2には、外筒体と、正しいキー操作によって回転する内筒体と、シャーラインを基準にして可動する可動障害子を備えた複数のシリンダー錠(業界では、通称、「タンブラー錠」と言われている)に対するマスターキーの存在を推認できる記載がある。
すなわち、前者には、「C字形状のレバータンブラーの自由端外縁の湾曲部に子鍵用及びマスターキー用のロッキングバー係合溝を、レバータンブラーの基端部を支持する支軸を中心とする法線方向(支軸に向かう方向)に設けた旨」の記載がある。
一方、後者の段落0014には、「また、実施例に使用した板キー11は、表裏両面に、それぞれ番手用凸部9と係合するディンプル部12と、マスターキー用の凸部10との係合を回避する深さの回避溝13を並設して、該キー11をリバーシブルに使用できるようにすることにより、表裏を考慮せずに該キー11を鍵穴2に差し込めるようにしていて、無造作な開錠操作ができ、特に開錠を急ぐときとか、明るさが不足する場所でのキーの使用に好都合である(符号は同公報のもの)」との記載が図1と共にある。
これらの公報には、マスターキー自体は開示されていないが、マスターキーの挿入部に、例えばレバータンブラーの自由端外縁に形成したロッキングバー係合溝や板タンブラーに窓孔の縁部に突設した凸部を回避すめたに、挿入部の挿入方向に回避溝を形成しているものと、推認することができる。
しかし、これらの公報には、旅行用ケースを含む旅行カバンの複数種類のタンブラー錠、特に、「タンブラー錠の固定側部材に案内され得る可動部材が、板キーの挿入方向に所定間隔を有して複数のシーソー式可動障害子を備えたものに適用し得る旨」の記載が存在しない。つまり、特許文献1及び特許文献2には、外筒体と、内筒体と、可動障害子とから成る一般的な錠前用のマスターキーに関する記述は存在するが、旅行用ケースを含む旅行カバンの複数種類の錠前(鍵違いの錠本体のこと)に対するマスターキーに関するものではない。
この点、合鍵のブレードの先端部に、タンブラー錠内のストッパー可動用のキーコード部を設ける旨を記載した特許文献3も同様である。さらに、特許文献4には、複数種の浴槽建具の異なるロック装置に対して、単一のマスターキーが存在する旨の記載があるが、該マスターキーも、旅行カバンの複数種類の錠前に対するものではない。
ところで、海外旅行の際に使用される旅行カバン(通称、「スーツケース」)については、近年発生している同時多発テロ以来、特に、TSA(アメリカ運輸保安局)の職務上の検査員(ここでは、「TSA職員」という。)が、不審物を入れてあると思われるスーツケースの検査を実施している。その際、当然のことながら、スーツケースの所持者は、スーツケースの錠前を解錠(開錠)してTSA職員に預けなければならないが、施錠したままスーツケースをTSA職員に預けた場合には、錠前の施錠(ロック)を破壊しなければならない。この場合、TSA職員は職務上の権限により、ロックを切断あるいは破壊するものの、その修理代金は、TSAや航空会社が保証してくれないのが現状である。
そこで、現在、旅行者からの要望に答えるべく、「TSA職員に対して、スーツケースを開錠するためのマスターキーを持たせるべきである」という状況になっている。
なお、「固定側部材に案内され得る可動部材が、板キーの挿入方向に所定間隔を有して複数のシーソー式可動障害子を備えた旅行カバンのタンブラー錠」の構成は、特許文献5に記載されている。この特許文献5は、出願人が提案したものである。
実公昭58−40198号公報 特開2004−316140号公報 特開2002−54327号公報 特開2004−124435号公報 特開2001−107620号公報
本発明の目的は、TSA職員に対して、旅行カバン(特にスーツケース)を開錠するためのマスターキーを持たせることである。第2の目的は、旅行カバンのタンブラー錠に差し込むだけで、複数のシーソー式可動障害子を備えたタンブラー錠を直ちに開錠することができることである。
本発明の旅行カバンのタンブラー錠用マスターキーは、錠本体6を構成する固定部材10Aは、その案内区画部27内にキープレートの挿入方向に所定間隔を有して複数のシーソー式可動障害子12Aを備え、これらのシーソー式可動障害子は、前記キープレートを錠本体6のキー挿入口8に挿入した際に、該キープレートが正規のキープレートである場合には前記固定部材10A内に組み込まれた各バネ部材15Aのバネ力に抗して水平状態になってスライド可であるのに対して、一方、前記キープレートが正規のキープレートでない場合には傾倒状態になってスライド不可である旅行カバンのタンブラー錠用のマスターキーであって前記マスターキーは、挿入部に一つの大きな矩形状の被係合部23Cを有し、前記タンブラー錠を解錠する時、前記マスターキーの挿入部を前記可動部材の案内区画部内に差し込むと、前記バネ部材で係合方向に付勢されている前記可動障害子の突起状摺動部の全てが前記被係合部内に位置して解錠可能な状態になることを特徴とする。
また、本発明の旅行カバンのタンブラー錠用マスターキーは、錠本体6を構成する固定部材10Aは、その案内区画部27内にキープレートの挿入方向に所定間隔を有して複数のシーソー式可動障害子12Aを備え、これらのシーソー式可動障害子は、前記キープレートを錠本体6のキー挿入口8に挿入した際に、該キープレートが正規のキープレートである場合には前記固定部材10A内に組み込まれた各バネ部材15Aのバネ力に抗して水平状態になってスライド可であるのに対して、一方、前記キープレートが正規のキープレートでない場合には傾倒状態になってスライド不可である旅行カバンのタンブラー錠用のマスターキーであって前記マスターキーは、挿入部に、挿入方向の中心線と交差する左端部から右端部に至る長穴状の被係合部23Bを複数個有し、これらの被係合部は、挿入先端部から摘み部方向に整列状態に配列され、タンブラー錠を解錠する時、前記マスターキーの挿入部を前記可動部材の案内区画部内に差し込むと、バネ部材で係合方向に付勢されている前記可動障害子の突起状摺動部の全てが前記被係合部内にそれぞれ位置して解錠可能な状態になることを特徴とする。
さらに、本発明の旅行カバンのタンブラー錠用マスターキーは、錠本体6を構成する固定部材10Aは、その案内区画部27内にキープレートの挿入方向に所定間隔を有して複数のシーソー式可動障害子12Aを備え、これらのシーソー式可動障害子は、前記キープレートを錠本体6のキー挿入口8に挿入した際に、該キープレートが正規のキープレートである場合には前記固定部材10A内に組み込まれた各バネ部材15Aのバネ力に抗して水平状態になってスライド可であるのに対して、一方、前記キープレートが正規のキープレートでない場合には傾倒状態になってスライド不可である旅行カバンのタンブラー錠用のマスターキーであって前記マスターキーは、挿入部に、挿入方向の中心線と交差する方向の左側と右側にそれぞれ長穴状の被係合部23A、23Aを複数個有し、これらの被係合部は、挿入先端部から摘み部方向に整列状態に配列され、タンブラー錠を解錠する時、前記マスターキーの挿入部を前記可動部材の案内区画部内に差し込むと、バネ部材で係合方向に付勢されている前記可動障害子の突起状摺動部の全てが前記被係合部内にそれぞれ位置して解錠可能な状態になることを特徴とすることを特徴とする。
(1)TSA職員に対して、旅行カバン(特にスーツケース)を開錠するためのマスターキーを持たせることができる。したがって、TSA職員が、その職務上の権限により、錠前を切断あるいは破壊するような行為をしなくても済む。
(2)旅行カバンのタンブラー錠に差し込むだけで、複数のシーソー式可動障害子を備えたタンブラー錠を直ちに開錠することができる。
まず、本発明のマスターキーの適用対象である「旅行カバンのタンブラー錠」の一例を説明し、その後に本発明のマスターキーの各実施例を説明する。
図1乃至図15に示す旅行カバンのタンブラー錠は、可動部材が、板キーの挿入方向に所定間隔を有して複数のシーソー式可動障害子を備えている点に特徴がある。可動障害子が所定の位置に水平状態になった場合にはスライド可であるのに対して、可動部材が傾倒状態の場合にはスライド不可である。
(1)タンブラー錠
Xは主として旅行の際に使用されるスーツケースで、このスーツケースXは、把手を有するケース体2と蓋体3とがある。4は前記ケース体2の上壁部2a左右に対向して取付けられた1対の旅行カバンの錠(タンブラー錠)である。左右のタンブラー錠4,4は同一の構造をしており、前記上壁部2aに固定的に取付けられた枠状の取付け金具5と、この取付け金具5に一端部側が適宜に軸支された錠本体6とから成る。
7はキープレートで、このキープレート7を錠本体6のキー挿入口8に挿入した際に於いて、前記キープレート7が正規であるならば複数個のタンブラー14Aを備えたブロック状可動部材12Aを錠本体内の復帰バネ9のバネ力に抗して後退させ、一方、キープレート7Aが正規でないならば、ブロック状可動部材12Aはシーソー式に揺動する1つ以上のタンブラー(可動障害子)により、その摺動が阻止される。
図4は複数個(本実施例では3個)のタンブラー14Aを備えたブロック状可動部材12Aと、この可動部材12Aの一端部開口20側から該可動部材12Aに差し込み挿入されるキープレート7と、前記可動部材12Aの他端部に形成された取付け長孔21に適宜に取付けられる係止鉤22とをそれぞれ示してある。
可動部材12Aは、図3で示すように錠本体6の固定部材10Aに、その内壁に沿って摺動可能に組み込まれる。またキープレートの挿入先端部7aには、正規のキー7ならばタンブラー14Aの鍵違い用摺動部14bと符合する複数個(本実施例では5個)の係合孔23が適宜に形成されている。
また係止鉤22は可動部材12Aに一体的に取付けられると、その鉤部が可動部材12Aの下面から突出する。この係止鉤22は図3で示すように錠本体6から突出し、スーツケースXの蓋体3と掛合するが、正規のキー7の挿入により、可動部材12Aが錠本体内を後退した場合には掛合状態が解消される。
さらに、可動部材12Aの収容部13Aに組み込まれる各タンブラー14Aはシーソー板状に形成されている。
図5は合計3個のタンブラー14Aを並列的に備えた可動部材12Aの正面図である。また図6は図5に於いて、正規のキープレート7の挿入先端部7aを可動部材12Aの一端部開口20側から差し込んだ状態を示す。この場合シーソー式の各タンブラー14Aは傾倒せず、水平状態にそのまま下降している。
さらに、図7は図5を基準とした可動部材12Aの底面図である。図8は可動部材12Aの概略断面図である。そして、図9はタンブラー14Aの一例を示す説明図である。
そこで、図4乃至図9を中心に可動部材12A,タンブラー14A等を説明する。まず可動部材12Aについて説明する。可動部材12Aは、前述したように固定部材10Aに摺動可能に内装される。また固定部材10Aは図4で示すように全体として普通一般のおもちゃのブロック状に形成されている。図4を基準にすると、その上面の一部は、一端部開口20と連通する矩形状の開口25が形成され、この開口25からはタンブラー14Aの摺動部14bが見える。そして、図6で示すように正規のキープレート7を可動部材12Aに差し込むと、前記摺動部14bの一部又は全部がキープレート7の係合孔23に係合する。
また本実施例の可動部材12Aには、区画された合計3個の貫通状収容部13Aが形成されている。この貫通状収容部13Aを形成する区画部は、並列状態に区画された案内仕切壁部26の左右両端上部にそれぞれ連設するキープレート用案内区画部27と、弾発性部材(スプリング)15Aの下端部を支持し、かつ、前記各案内仕切壁部26の下端部に形成された中央切欠部28に固定的に横架されたバネ用ベース部材29とを有する。
また可動部材12Aの各案内仕切壁部26には、タンブラー14Aの突起軸14eと係合する下向きU字型状の係合溝12aが適宜に形成されている(図10参照)。
前記案内仕切壁部26によって形成された下向きの切欠部30からは、図7で示すようにタンブラー14Aの端部が突出し、また前記案内区画部27は案内仕切壁部26に対してアングル(交差)状に連設し、さらに、前記バネ用ベース部材29の適宜箇所には、弾発性部材15Aの下端部を支持する合計3個の皿状バネ支持部31が形成されている。
次にタンブラー14Aは、図4又は図9で示すように上面に突起状の鍵違い用摺動部14bを有するものの、全体としてベンチ形状に形成されている。そして、各タンブラー14Aは、可動部材12Aの各貫通状収容部13Aにそれぞれ内装され、かつ、その下面中央部が各弾発性部材15Aの上端部にそれぞれ支持された状態でキープレート用案内区画部27側に常時当接するように付勢されている。
ところで、第1実施例の各タンブラー14Aは、弾発性部材15Aにシーソー式にそれぞれ支持されており、異なるキープレート7Aが可動部材12Aに差し込まれた場合には、可動部材12Aの係合溝12aを基準に左右いずれか一方に傾倒する。
図9を基準にしてタンブラー14Aの形状について説明する。35はタンブラー14Aの水平板部で、この水平板部35の上面35aの適宜箇所には鍵違い用摺動部14b,14bが複数個形成されている。これらの鍵違い用摺動部14bの形状は異なる。14dは水平板部35の下面中央部に形成された下向き凹所状のバネ用嵌合穴である。このバネ用嵌合穴14dに弾発性部材15Aの上端部が入込む。
ところで、前記バネ用嵌合穴14dの弾発性部材15Aの上端部に支持される内壁面36は、図10で示すように水平板部35の上面35a又は下面35bに対して水平である。
37は水平板部35の下面両端部に連設する左右一対の短脚部である。14cは水平板部35の両端部に連設するやや幅狭の係合部で、これらの係合部14c,14cは、図7で示すように可動部材12Aの切欠部30から突出する。タンブラー14Aの係合部14c,14cは、後述するように錠本体6の固定部材10Aと係脱する。14eは前記水平板部35の中央部の両側壁にそれぞれ形成された突起軸で、これらの突起軸14eは可動部材12Aの中心の係合溝12aに係合する。
図10乃至図15は、固定部材10Aとタンブラー14Aの係合部14c,14cとの係脱関係を示す各説明図である。そこで、これらの図を参照に正規のキープレート7が可動部材12Aに差し込まれた場合とそうでない場合とを説明する。
まず図10及び図11は、キープレート7が可動部材12Aに差し込まれていない場合の概略説明図である。この場合タンブラー14Aは弾発性部材15Aのバネ力により上方に浮上している。各タンブラー14Aの係合部14cは固定部材10Aに形成された各上方係合溝43に係合或いは入り込んでいる。したがって、このような状態では可動部材12Aは水平方向へ摺動不可である。
ところで、固定部材10Aは、錠本体6のフレームを形成する固定部材本体40と、この固定部材本体40の内壁に固定されたチヤンネル形状のアンダープレート41とから成り、このアンダープレート41の左右の対向壁部41a,41aには、図11で示すように水平案内部42が対向形成されている。そして、左右の対向壁部41a,41aには、これらの水平案内部42と連通するように上方係合溝43と下方係合溝44がそれぞれ所要間隔を有して形成されている。
次に図12及び図13は、正規のキープレート7が可動部材12Aに差し込まれた場合の概略説明図である。この場合キープレート7を最後まで差し込むことができる。各タンブラー14Aはそれぞれ各弾発性部材15Aのバネ力に抗して水平状態に水平案内部42の位置までバランス良く水平下降する。
したがって、図13で示すように、各タンブラー14Aの係合部14c,14cはアンダープレート41の水平案内部42内に浮いた状態となるので、可動部材12Aは正規のキープレート7の解錠(押込み)操作により、錠本体6の奥側に摺動する。その結果、係止鉤22とスーツケースXの蓋体3との掛合が解消される。
最後に図14及び図15は、正規でないキープレート7Aを可動部材12Aに差し込んだ時の概略説明図である。この時キープレート7Aを最後まで差し込むことができない。図14で示すように一つのタンブラー14Aの摺動部14bがキープレート7の係合孔23に係合しないと、当該タンブラー14Aは弾発性部材15Aを支点に傾倒する。そうすると、当該タンブラー14Aの左右の係合部14c,14cは、アンダープレート41の上方係合溝43と下方係合溝44とにそれぞれ入り込んでしまう。
したがって、正規でないキープレート7Aを可動部材12Aに押込んでも、傾倒したタンブラー14Aが障害となり、可動部材12Aは錠本体6の奥側に摺動しない。それ故に、係止鉤22とスーツケースXの蓋体3との掛合を解消することができない。
(2)タンブラー錠と子鍵との関係
図16を参照にして、タンブラー錠4(錠本体6)と合鍵(子鍵)7との関係を説明する。図16では、説明の便宜上、タンブラー錠4(錠本体6)のことを「シーソタンブラー錠4A、4B」といい、その可動障害子のことを「シーソタンブラー14A、14B」という。また、シーソタンブラー錠4Aに対する子鍵を7Aとして、一方、シーソタンブラー錠4Bに対する子鍵を7Bとする。
正しい板キーである子鍵7A及び子鍵7Bは、図16で示すように、摘み部分7b側から見て、かつ、摘み部分7b乃至挿入部7aの中心を通る中心線Oを基準にして、例えば合計6箇所にシーソタンブラー14A、14B用の係合孔23が形成されている。
付言すると、これらの係合孔23は、鍵違いを得るために中心線Oを基準として左右に適宜に設けられている。その各々が、「穴無し」、「右位置」、「左位置」の3者択一での配列を適宜に採用されている。また、これらの係合孔23に加えて、挿入部7aに図示しないウォート(凸条又は逃し溝)を形成する場合もある。
したがって、「穴無し」を除き、シーソタンブラー14Aの摺動部14bの位置と、シーソタンブラー14Bの摺動部14bのそれとは位置違いとなることから、子鍵7Aはシーソタンブラー錠4Aに通用するが、シーソタンブラー錠4Bには通用しない。仮に、子鍵7Aをシーソタンブラー錠4Bの可動部材12Bの案内区画部27の内側に差し込ことができたとしても、可動部材12Bに支持されている一つ以上のシーソタンブラー14Bが傾倒する。この道理は、子鍵7Bをシーソタンブラー14Aの可動部材12Aの案内区画部27の内側に差し込んだ場合も同様である。そこで、TSA職員は、マスターキーが必要となる場合がある。
(3)タンブラー錠とマスターキーとの関係
図17は、マスターキーM1の第1実施例である。マスターキーM1は旅行カバン、特に旅行カバンの複数種類のタンブラー錠に対するものである。
このマスターキーM1は、挿入部7aに、挿入方向の中心線Oと交差する方向の左側と右側にそれぞれ長穴状の被係合部23Aを複数個有し、これらの被係合部23Aは、挿入先端部7aから摘み部7b方向に整列状態に配列されている。
したがって、複数種類のタンブラー錠4A、4Bの解錠時、挿入先端部7aを可動部材12A、12Bの案内区画部27内に差し込むと、バネ部材15Aで係合方向に付勢されているシーソタンブラー14A、14B(可動障害子)の突起状摺動部14bの全てが被係合部23A内にそれぞれ位置することから、タンブラー錠4A、4Bは解錠可能な状態になる。それ故に、TSA職員が管理する一つのマスターキーM1でもって、旅行カバンの錠前を解錠(開錠)することができる。ここでは、「長穴状」とは、貫通如何を問わない。
発明の実施の形態で示したマスターキーM1は、図18で示すマスターキーM2や図19で示すマスターキーM3であっても、同一の目的を達成することができる。
図18で示すマスターキーM2は、挿入部7aに、挿入方向の中心線Oと交差する左端部から右端部に至る長穴状の被係合部23Bを複数個有し、これらの被係合部23Bは、挿入先端部7aから摘み部7b方向に整列状態に配列されている。
したがって、タンブラー錠4A、4Bの解錠時、挿入先端部7aを可動部材12A、12Bの案内区画部27内に差し込むと、バネ部材15Aで係合方向に付勢されているシーソタンブラー14A、14B(可動障害子)の突起状摺動部14bの全てが前記被係合部23B内にそれぞれ位置して解錠可能な状態になる。ここでも、「長穴状」とは、貫通如何を問わない。
また、図19で示すマスターキーM3は、挿入部7aに一つの大きな矩形状の被係合部23Cを有している。
したがって、タンブラー錠4A、4Bの解錠時、挿入先端部7aを可動部材12A、12Bの案内区画部27内に差し込むと、バネ部材15Aで係合方向に付勢されているシーソタンブラー14A、14B(可動障害子)の突起状摺動部14b全てが前記被係合部23C内に位置して解錠可能な状態になる。なお、ここでは、「一つの大きな矩形状の被係合部」は、開口か凹所かを問わない。
本発明は、主に錠前、旅行カバンを販売する業界で利用される。
図1乃至図15は本発明の適用対象となるタンブラー錠の一例を示す各説明図。
タンブラー錠を備えた旅行カバンの一例を示す概略説明図。 錠本体の外観を示す平面図。 キープレートを錠本体に差し込んだ状態の概略説明図。 錠本体の主要部の斜視からの概略説明図。 タンブラーを並列的に備えた可動部材の正面図。 図5に於いて、正規のキープレートを可動部材に差し込んだ場合の説明図。 図5を基準とした可動部材の底面図。 図5の8−8断面図。 タンブラーの一例を示す説明図。 固定部材とタンブラーとの係脱関係を示す説明図(普通の状態)。 図10に於いて、固定部材の係合溝とタンブラーの係合部との係合状態を示す概略説明図。 固定部材とタンブラーとの係脱関係を示す説明図(正規のキープレートを可動部材に差し込んだ状態)。 図12に於いて、固定部材の水平案内部とタンブラーの係合部との関係を示す概略説明図。 固定部材とタンブラーとの係脱関係を示す説明図(正規でないキープレートを可動部材に差し込んだ場合)。 図14に於いて、固定部材の係合溝とタンブラーの係合部との関係を示す概略説明図。 タンブラー錠と子鍵との関係を示す説明図。 第1実施例を示す説明図。 第2実施例を示す説明図。 第3実施例を示す説明図。
M1,M2,M3…マスターキー、O…中心線、7…キープレート、7A,7B…子鍵、7a…挿入部分(あるいは挿入先端部)、7b…摘み部分、23…係合孔、23A,23B,23C…被係合部、X…旅行カバン、4,4A,4B…タンブラー錠、6…錠本体、10A…固定部材、12A,12B…可動部材、14A…タンブラー、14b…摺動部、15A…弾発性部材、27…案内区画部。

Claims (3)

  1. 錠本体6を構成する固定部材10Aは、その案内区画部27内にキープレートの挿入方向に所定間隔を有して複数のシーソー式可動障害子12Aを備え、これらのシーソー式可動障害子は、前記キープレートを錠本体6のキー挿入口8に挿入した際に、該キープレートが正規のキープレートである場合には前記固定部材10A内に組み込まれた各バネ部材15Aのバネ力に抗して水平状態になってスライド可であるのに対して、一方、前記キープレートが正規のキープレートでない場合には傾倒状態になってスライド不可である旅行カバンのタンブラー錠用のマスターキーであって
    前記マスターキーは、挿入部に一つの大きな矩形状の被係合部23Cを有し、前記タンブラー錠を解錠する時、前記マスターキーの挿入部を前記可動部材の案内区画部内に差し込むと、前記バネ部材で係合方向に付勢されている前記可動障害子の突起状摺動部の全てが前記被係合部内に位置して解錠可能な状態になることを特徴とする旅行カバンのタンブラー錠用マスターキー。
  2. 錠本体6を構成する固定部材10Aは、その案内区画部27内にキープレートの挿入方向に所定間隔を有して複数のシーソー式可動障害子12Aを備え、これらのシーソー式可動障害子は、前記キープレートを錠本体6のキー挿入口8に挿入した際に、該キープレートが正規のキープレートである場合には前記固定部材10A内に組み込まれた各バネ部材15Aのバネ力に抗して水平状態になってスライド可であるのに対して、一方、前記キープレートが正規のキープレートでない場合には傾倒状態になってスライド不可である旅行カバンのタンブラー錠用のマスターキーであって
    前記マスターキーは、挿入部に、挿入方向の中心線と交差する左端部から右端部に至る長穴状の被係合部23Bを複数個有し、これらの被係合部は、挿入先端部から摘み部方向に整列状態に配列され、タンブラー錠を解錠する時、前記マスターキーの挿入部を前記可動部材の案内区画部内に差し込むと、バネ部材で係合方向に付勢されている前記可動障害子の突起状摺動部の全てが前記被係合部内にそれぞれ位置して解錠可能な状態になることを特徴とする旅行カバンのタンブラー錠用マスターキー。
  3. 錠本体6を構成する固定部材10Aは、その案内区画部27内にキープレートの挿入方向に所定間隔を有して複数のシーソー式可動障害子12Aを備え、これらのシーソー式可動障害子は、前記キープレートを錠本体6のキー挿入口8に挿入した際に、該キープレートが正規のキープレートである場合には前記固定部材10A内に組み込まれた各バネ部材15Aのバネ力に抗して水平状態になってスライド可であるのに対して、一方、前記キープレートが正規のキープレートでない場合には傾倒状態になってスライド不可である旅行カバンのタンブラー錠用のマスターキーであって
    前記マスターキーは、挿入部に、挿入方向の中心線と交差する方向の左側と右側にそれぞれ長穴状の被係合部23A、23Aを複数個有し、これらの被係合部は、挿入先端部から摘み部方向に整列状態に配列され、タンブラー錠を解錠する時、前記マスターキーの挿入部を前記可動部材の案内区画部内に差し込むと、バネ部材で係合方向に付勢されている前記可動障害子の突起状摺動部の全てが前記被係合部内にそれぞれ位置して解錠可能な状態になることを特徴とする旅行カバンのタンブラー錠用マスターキー。
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