JP4477969B2 - 扉開閉装置 - Google Patents

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Description

本発明は、扉開閉装置及び自動販売機に関する。
従来、自動販売機(以下、単に自販機という)は、人を介さずに商品を販売できる利便性から24時間路上に設置されている。そのため、自販機のロック機構は、収容している金銭及び商品の盗難に対して十分な対策を講じる必要がある。
一般に、自販機のロック機構は、本体側に上下方向に所定の間隔で複数のフックを設ける。フックは金属板に縦溝を形成してL字状の引っ掛け鍵を形成したものである。一方、扉側に上下方向に移動可能なスライダーを設け、そのスライダーに前記各フックの侵入を許容し同スライダーは上下動させることによって同フックを掛け止める掛止孔を設けている。
そして、扉を施錠するとき、扉を閉める時、スライダーを上動した状態にして同スライダーに設けた複数の掛止孔にそれぞれ対応するフックを侵入させる。そして、完全に扉が閉まると、スライダーは下動し各フックは掛止孔に係合した状態となる。この状態で、ハンドルに設けたシリンダキーを掛けることによって、ハンドルは操作不能になり、扉は自販機本体に対してロックされた状態になる。
開錠する場合、ハンドルに設けたシリンダ錠をシリンダキーで開錠しハンドルを回動操作可能にする。次に、ハンドルを回動操作して前記スライダーを上動させてフックと掛止孔の係合状態を解除し掛止孔からフックが抜ける状態にして、扉を手前に引くと扉が開く(例えば特許文献1)。
特開平2000−207627
ところで、前記したようにハンドルを回動操作してスライダーを上動させると、全てフックが掛止孔に対して抜ける状態になることから、ハンドルを回動操作しないで不正にバール等で直接スライダーを上動させると、簡単に扉が開けられる虞があった。そこで、フックの縦溝を深くすることも考えられるが、スライダーの上下方向の移動量が大きくしなければならず限界があった。
また、フックの縦溝が浅いと、複数設けられていても、バール等で、扉の一箇所をこじ開けるだけで、全てフックが変形破壊され外れて簡単に扉が開けられる問題があった。
本発明は上記問題点を解消するためになされたものであって、その目的は、簡単に開けることができない扉開閉装置及び自動販売機を提供することにある。
請求項1〜3に記載の発明は、扉を施錠及び開錠するロック機構を備えた扉開閉装置において、前記ロック機構は、前記扉の設けられる収容室本体と前記扉のいずれか一方に設けた被ロック部材と、他方に、前記被ロック部材を受け入れる受入位置と前記被ロック部材を保持するロック位置との間を回動可能に支持される第1ロック部材と、前記他方に、前記第1ロック部材と係合する係合位置と前記第1ロック部材と係合しない非係合位置との間を回動可能に支持され、付勢手段にて常に前記係合位置側に付勢され、前記第1ロック部材が前記ロック位置に回動したとき、前記付勢手段の弾性力にて前記係合位置に回動して前記第1ロック部材をロック位置に保持する第2ロック部材とを備えた。
請求項1〜3に記載の発明によれば、扉を閉めると、ロック位置に配置される第1ロック部材が被ロック部材をロックする。その第1ロック部材が、付勢手段の付勢によって第2ロック部材と係合して回動不能になる。その結果、第1ロック部材による被ロック部材のロック状態を保持することができる。この状態から、第2ロック部材を付勢手段の付勢に抗して回動させると、第1ロック部材は第2ロック部材との係合が解除されて回動可能な状態になる。そして、扉を開くと、被ロック部材は第1ロック部材を回動させながら同第1ロック部材から離間しロック状態から開放される。従って、第1ロック部材を回動させて被ロック部材を開放する操作は、例えば、一方向に直線移動させてロック状態を開放せることに比べて、複雑な操作となる。その結果、不正にロック状態を開放することを難しくすることができる。
また、請求項1〜3に記載の発明は、前記ロック機構を複数組設けて、前記他方に、前記複数のロック機構に設けられる前記複数の第1ロック部材の回動を前記受入位置側に規制する第1の位置と、前記複数の第1ロック部材の回動を前記ロック位置側に規制する第2の位置との間を往復動する規制部材を備えた。
請求項1〜3に記載の発明によれば、ロック機構を複数設けたことから、その分より不正にロック状態を開放することは難しくなる。さらに、規制手段が、その規制手段と係合する第1ロック部材を全て同一位置側に移動するように規制する。従って、1体の第1ロック部材を不正に受入位置に回動させようとしても、他の第1ロック部材がロック位置に配置される限り、規制手段によりその回動が規制される。その結果、全ての第1ロック部材を受入位置に配置させない限り、ロック状態を解除することができないため、不正に扉を開放するのが困難となる。
とくに請求項に記載の発明は、前記第2ロック部材に設けられ、前記第2ロック部材を前記係合位置と非係合位置との間の回動を制御する第1制御ピンと、前記規制部材に形成され、前記第1制御ピンを嵌合させて、前記規制部材の前記第1の位置と第2に位置との間の移動を許容するとともに、前記第2ロック部材の回動位置を非係合位置に保持する第1ガイド部と、前記第1ガイド部から連続して形成され、前記規制部材が前記第2の位置まで往動した時、前記第1制御ピンを前記第1ガイド部から嵌合させて、前記第2ロック部材を前記付勢手段にて回動させ前記非係合位置から前記係合位置に回動を許容するとともに、前記規制部材の往復動を規制する第2ガイド部とを備えた。
請求項に記載の発明によれば、規制部材が第1の位置から第2の位置に往動すると、第2ガイド部が第2ロック部材を係合位置に配置させるようになる。この際、第2ロック部材は、第1ガイドピンを第2ガイド部に嵌合させて、規制部材の往復動を規制するようになる。一方、規制部材が第2の位置から第1の位置に復動すると、第1ガイド部が第2ロック部材を非係合位置に移動させるようになる。従って、扉を開放するためには、各第2ロック部材をそれぞれ非係合位置に回動し、且つ、規制部材を第1の位置に移動させなければならない。従って、扉の開閉操作を複雑にでき、ひいては扉の不正な開放を困難にすることができる。
とくに請求項に記載の発明は、前記規制部材に設けられ、前記第1ロック部材を前記係合位置と非係合位置との間の回動を制御する第2制御ピンと、前記第1ロック部材に形成され、前記規制部材が第2の位置まで往動した時、前記第2制御ピンと当接して前記第1ロック部材をロック位置に保持する保持部と、前記他方に設けられ、前記第2制御ピンの移動を係止する係止位置と前記第2制御ピンの移動を係止しない非係止位置との間を回動可能に支持され、前記第2ロック部材が前記係合位置まで回動した時に、前記係止位置に配置され、前記第2ロック部材が前記非係合位置まで回動した時に、前記非係止位置に配置される制御カムとを備えた。
請求項に記載の発明によれば、規制部材が第1の位置から第2の位置に往動すると、第2制御ピンが保持部と当接して第1ロック部材をロック位置に保持するようになる。この際、第2ロック部材が係止位置に配置されるとともに、制御カムが係止位置に配置される。その結果、制御カムが規制部材の復動を係止して同規制部材を第2の位置に保持することができる。一方、第2ロック部材を非係合位置に回動させて制御カムを非係止位置に回動すると、規制部材が第1の位置まで復動可能となり、第1ロック部材が受入位置に回動するようになる。従って、扉を開放するためには、各第2ロック部材をそれぞれ非係合位置に回動して制御カムをそれぞれ非係止位置に回動し、且つ、規制部材を第1の位置に移動させなければならない。従って、扉の開閉操作を複雑にでき、ひいては扉の不正な開放を困難にすることができる。
とくに請求項に記載の発明は、前記規制部材に設けられ、前記第1ロック部材を前記係合位置と前記非係合位置との間の回動を制御する第2制御ピンと、前記第1ロック部材に形成され、前記規制部材が前記第2の位置まで往動した時に、前記第2制御ピンと係合して前記第1ロック部材をロック位置に保持するとともに、前記規制部材が前記第1の位置まで復動した時に、前記第2制御ピンと係合して前記第1ロック部材を受入位置に保持する係合凹部とを備えた。
請求項に記載の発明によれば、規制部材が第1の位置から第2の位置に往動すると、第2制御ピンが係合凹部と係合して第1ロック部材をロック位置に保持するようになる。一方、規制部材が第2の位置から第1の位置に復動すると、第2制御ピンが係合凹部と係合して第1ロック部材を受入位置に保持するようになる。従って、扉を開放するためには、各第2ロック部材をそれぞれ非係合位置に回動しながら、規制部材を第1の位置に移動させなければならない。従って、扉の開閉操作を複雑にでき、ひいては扉の不正な開放を困難にすることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかの一項に記載の扉開閉装置において、前記規制手段と係合する前記ロック機構の前記第2ロック部材を、それぞれ前記付勢手段の付勢に抗して前記係合位置から前記非係合位置に回動可能にする解除手段を備えた。
請求項4に記載の発明によれば、解除手段により、複数組のロック装置に備えられる第2ロック部材を、それぞれ付勢手段の付勢に抗して係合位置から非係合位置に回動できるようになる。従って、解除手段によって各ロック機構における被ロック部材のロック状態を解除することができる。
請求項に記載の発明は、請求項又はに記載の扉開閉装置において、前記一方に設けられ、前記規制部材が第2の位置まで往動した時に、前記規制部材に形成される貫通孔に貫挿した状態で前記貫通孔と係合して、前記扉の前記収容室本体からの離間を規制するフックを備えた。
請求項に記載の発明によれば、規制部材が第2の位置にあるとき、一方に設けられるフックが他方に設けられる規制部材と係合して、扉の収容室本体からの離間を規正するようになる。従って、規制部材を第1の位置に移動させない限り扉を開放することができないため、ロック機構のみの扉開閉装置に比べ、不正に扉を開放するのがさらに困難となる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の扉開閉装置において、前記規制部材を第2の位置から第1の位置に復動させるための操作ハンドルと、前記規制部材が前記第1の位置にある時に、前記規制部材と係合して前記規制部材を前記第1の位置に保持するとともに、前記フックが前記貫通孔に貫挿される時に、前記フックと係合して前記規制部材の前記第2の位置から前記第1の位置への復動を許容するストッパ部材とを備えた。
請求項に記載の発明によれば、フックがストッパ部材と規制部材との係合を解き、同規制部材を第1の位置から第2の位置に往動させる。これにより、各ロック機構が被ロック部材をロックして、収容室本体に扉を施錠する。従って、操作ハンドルを操作しないで、不正に扉を開放するのが困難となる。
請求項に記載の発明は、収容室本体を開閉する扉を施錠及び開錠するロック機構を備えた扉開閉装置であって、前記ロック機構は、上下方向に分散して収容室本体または扉に設けられた複数の被ロック部材と、上下に分散して扉又は収容室本体に設けられた第1ロック装置とを備え、前記第1ロック装置は、倒置三角形の頂点位置に配設された3つの支持軸と、中央下の第1支持軸に中央部が回転可能に支持された第1ロック部材と、右上の第2支持軸に右端部が回転可能に支持され左端が上方へ揺動した第1位置と左端が下方へ揺動した第2位置との間で揺動可能な第2ロック部材と、左上の第3支持軸に回転可能に支持された制御カムと、第1ロック部材の左端部に係合し上方の第1位置と下方の第2位置との間で上下動可能な第2制御ピンを有し、第2ロック部材の左端近傍部と第1ロック部材の左端近傍部とが第1バネを介して互いに接近する方向に付勢され、制御カムは第2バネにより第2ロック部材の左端近傍部に押し付けられ第2ロック部材に従動して第1位置と第2位置との間で揺動し、第1ロック装置は、第2ロック部材と制御カムと第2制御ピンとが第2位置にあり、第2ロック部材と第1ロック部材とが係合して第1ロック部材の右端近傍に形成された凹部に被ロック部材を受け入れ、第2ロック部材が第1ロック部材の前記凹部の出口を覆って被ロック部材を前記凹部内に保持し、制御カムが第2制御ピンの上方への移動を規制して第1ロック部材の回転を規制した施錠状態と、第2ロック部材と制御カムとが第1位置にあり、制御カムは第2制御ピンの上方への移動を許容し、第2制御ピンは第1位置にあり、第2ロック部材と第1ロック部材との係合が解除され、第2制御ピンに駆動されて回転した第1ロック部材の右端近傍部に形成された凹部が第2ロック部材から解放され、第1ロック部材の前記凹部側面が被ロック部材を第1ロック部材の凹部から押し出して解放した解錠状態との間で状態移動可能である。
請求項に記載発明によれば、第2位置にある第2ロック部材と制御カムと第2制御ピンとが、第1ロック部材の回動とを規制し、第1ロック部材に被ロック部材を保持させて第1ロック装置を施錠状態にする。そして、電磁ソレノイド又はモータによって第2ロック部材を第1位置へ駆動すると、制御カムが、第2ロック部材に従動して第1位置に回転する。制御カムが第1位置に回転すると、第2制御ピンが、連結部材に取り付けられるバネによって第1位置に向けて駆動される。第2制御ピンが第1位置に駆動されると、第1ロック部材が第1位置に向かって回転して、凹部に保持する被ロック部材を解放し、第1ロック装置を解錠状態にする。
従って、施錠状態では、第2位置にある第2ロック部材或いは制御カムと第2制御ピンによって、被ロック部材を第1ロック部材の凹部に保持することができる。その結果、第2ロック部材および第2制御ピンを第2位置に移動させない限り、すなわち電磁ソレノイド又はモータを駆動し、かつ連結部材を駆動しない限り、この施錠状態を保持することができる。これにより、扉の開閉操作を複雑にでき、ひいては扉の不正な開放を困難にすることができる。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図1〜図11に従って説明する。図1において、自動販売機(以下、自販機という)1は、収容室本体としての本体ケース2に対しての扉3が取り付けられている。扉3は、本実施形態では片開きの扉であって、本体ケース2の開口部一側(左側)にヒンジBを介して開閉可能に連結されている。
本体ケース2の開口部他側(右側)であって前記扉3の右側と当接する面2aには、図4に示すように、上下方向に所定の間隔をおいて複数(本実施形態では2個であって図4では1個を図示)の被ロック部材としてのストライカ4が設けられている。ストライカ4は、金属棒を屈曲させて形成したものであって、前方の延びるアーム4aの先端から水平方向にL字状の屈曲形成された結合部4bが水平に配置されている。
また、本体ケース2の面2aの上部には、上下方向に所定の間隔をおいて複数(本実施形態では3個であって図4では1個を図示)のフック5が設けられている。フック5は、四角形状の金属板で形成され、その上部前側よりには係合溝5aを切り欠き形成し、その係合溝5aよりも前側部分を係合部5bとしている。そして、フック5は、その係合部5bの前端が、前記ストライカ4の結合部4bよりも前側に位置するように本体ケース2に設けられ、前記扉3が閉められたとき、扉3の裏面3aに形成した貫挿孔3bを介して扉3に貫挿されるようになっている。
前記扉3の右側内部であって、前記各ストライカ4とそれぞれ対応する位置に、図1に破線で示すように、扉開閉装置10が設けられている。扉開閉装置10は、図4に示すように、前記ストライカ4を含む第1ロック装置11及び前記フック5を含む第2ロック装置12を有している。そして、本実施形態では第1ロック装置11と第2ロック装置12とでロック機構を構成している。
第1ロック装置11は、図4に示すように、上下方向に所定の間隔をおいて前記ストライカ4に対向するように扉3の裏面3aに固着されている。
第1ロック装置11は、図7〜図11に示すように、外ケース13と、外ケース13内において回動可能に支持された第1ロック部材としてのカマ14と、同じく外ケース13内において回動可能に支持された第2ロック部材としてのロックカム15を有している。
外ケース13は、左ケース片13aと右ケース片13bを重ね合わせて構成され、その重ね合わせた状態で扉3の裏面3aに固着される。
左及び右ケース片13a,13bよりなる外ケース13は、本体ケース2に対向する側が開口し、その開口部側の左右両側面には開口端から切り欠いて案内凹部16を形成している。外ケース13の案内凹部16は、扉3を閉めるとき、前記本体ケース2に設けたストライカ4の結合部4bが侵入するようになっている。
外ケース13内であって案内凹部16より上側の左及び右ケース片13a,13b間には第1支持軸17が設けられ、その第1支持軸17にカマ14が回動可能に支持されている。カマ14には、前記ストライカ4が外ケース13の案内凹部16に侵入したとき、同ストライカ4の結合部4bの嵌合を許容する係合凹部18が形成されている。なお、係合凹部18を形成することによって、カマ14にはその係合凹部18の両側部に第1係合片14aと第2係合片14bが形成される。そして、本体ケース2側に位置する第2係合片14bは、第1係合片14aよりも短くなるように形成されている。
第1支持軸17に回動可能に支持されたカマ14は、図10に示すように、第1捻りバネSP1にて、図10において反時計回り方向に弾性力が付与されている。そして、扉3が開いていて、前記ストライカ4が離間しているとき、カマ14は、図10に示すように
、カマ14の一側面に形成したストッパ面14cが外ケース13の内側面と係合して前記第1係合片14aが前記案内凹部16と重なる位置(受入位置)に配置される。このとき、第2係合片14bは案内凹部16より上側に位置する。従って、この受入位置から、ストライカ4の結合部4bが案内凹部16に侵入すると、結合部4bは第1係合片14aと係合し、第1捻りバネSP1の弾性力に抗してカマ14を時計回り方向に回動させる。
そして、前記扉3が本体ケース2を完全に閉める位置になると、図11に示すように、係合凹部18にストライカ4の結合部4bを嵌合した状態で第1係合片14aと第2係合片14bが下方に向く位置(ロック位置)で回動停止する。このとき、第2係合片14bは、案内凹部16を塞ぐ位置に配置されるため、ストライカ4の結合部4bは、案内凹部16内において同第2係合片14bによって塞がれた状態となる。図5及び図11に示すように、このロック位置において、カマ14は第1係合片14a側の外側面に形成したロックカム15が係合すると、カマ14は反時計回り方向の回動が不能になる。その結果、ストライカ4の結合部4bは、案内凹部16から抜け出ることができないロックされた状態に保持される。
外ケース13内であって案内凹部16より奥側下側の左及び右ケース片13a,13b間には、第2支持軸22が設けられ、その第2支持軸22にロックカム15が回動可能に支持されている。ロックカム15には、上方に延びる作動片15aと外ケース13の奥方に延びる操作片15bとが設けられている。作動片15aの一側面には、カマ14の係止カム面21と係合して同カマ14の回動を不能にする係合面23が形成されている。
第2支持軸22に回動可能に支持されたロックカム15は、付勢手段としての第2捻りバネSP2にて、図11において時計回り方向に弾性力が付与されている。つまり、作動片15aの係合面23が、常にカマ14の係止カム面21と係合する方向に弾性力が付与されている。従って、図11に示すように、作動片15aの係合面23が、カマ14の係止カム面21と係合している係合位置にある状態において、第2捻りバネSP2の弾性力に抗してロックカム15を図10に示す非係合位置に反時計回り方向に回動しない限り、作動片15aとカマ14との係合は解かれない。即ち、ストライカ4の結合部4bは、案内凹部16から抜け出ることができない。
ロックカム15の操作片15bには、解除手段を構成するワイヤーWが連結されている。ワイヤーWは、後記する解除手段を構成する操作ハンドルHの回動操作に基づいて第2捻りバネSP2の弾性力に抗して操作片15b(ロックカム15)を反時計回り方向に回動させて引っ張るようになっている。従って、作動片15aの係合面23が、カマ14の係止カム面21と係合している状態において、ワイヤーWで操作片15b(ロックカム15)を引っ張り反時計回り方向に回動させると、係合面23と係止カム面21との係合が解かれる。
前記作動片15aの先端部には、第1制御ピンPが突出形成されている。第1制御ピンPは、外ケース13に形成した逃げ孔24を貫通して外ケース13から外に突出している。なお、外ケース13に形成した逃げ孔24は、前記ロックカム15が回動する際に、作動片15aとともに回動する第1制御ピンPの移動が規制されない形状である。
従って、上下方向に、複数個設けられた第1ロック装置11は、扉3を閉めると、各第1ロック装置11のカマ14がストライカ4により回動し同ストライカ4の結合部4bと係合する。このとき、カマ14に伴ってロックカム15が同カマ14を回動不能となるように係合してロックする。その結果、自販機1の扉3は、複数の第1ロック装置11で本体ケース2に対してロックされる。
図1に示すように、扉3の正面右側には、操作ハンドルHが埋設されている。操作ハンドルHにはシリンダ錠41が内蔵されている。そして、シリンダ錠41の鍵穴に鍵を挿入してシリンダ錠41を開錠させると、扉3に埋設していた操作ハンドルHは扉3の前方に飛び出し回動操作可能な状態になる。操作ハンドルHの回動軸には、図6に示すように、扉3内において操作カム42が固着されている。従って、操作ハンドルHを回動操作すると、操作カム42は、回転軸を回動中心としてその操作方向に回動する。操作カム42は、図6に示すように、カム面42aとレバー片42bとを有している。
操作カム42の隣接した位置には、従動レバー43が扉3の内壁に固着された軸44に回動可能に支持されている。従動レバー43の基端部には、当接片45が延出形成されている。従動レバー43は、第3捻りバネSP3にて、図6において反時計回り方向に弾性力が付与され、当接片45が常に操作カム42のカム面42aに当接されるようになっている。そして、図6の2点鎖線位置から実線位置に、操作ハンドルH(操作カム42)を反時計回りに回動させると、従動レバー43(当接片45)は、操作カム42のカム面42aによって、時計回り方向に回動するようになっている。
従動レバー43は、前記各第1ロック装置11に設けたロックカム15の操作片15bと対応するワイヤーWがそれぞれ連結されている。従って、操作ハンドルH(操作カム42)を、図6に示す2点鎖線位置から実線位置に、反時計回りに回動させて従動レバー43を時計回り方向に回動させると、それぞれワイヤーWが操作ハンドルH側に引っ張られ、ロックカム15の操作片15bを、図11において、反時計回り方向に回動させるようになっている。その結果、作動片15aの係合面23が、カマ14の係止カム面21と係合してロックするとき、ロックカム15とカマ14との係合が解かれそのロックが解除される。
なお、本実施形態では、第1ロック装置11を2個設けたが、そのうち1個は操作ハンドルHより下方位置に設けられている。そのため、下方位置に設けられた第1ロック装置11に連結されるワイヤーWは、下側に向かって引き回されるが、本実施形態では一旦第1ロック装置11より下側まで引き回した後に上方に引き回してロックカム15の操作片15bと連結させている。
第2ロック装置12には、扉3の右側内部であって、図4及び図5に示すように、前記本体ケース2側に設けたフック5と対応する位置に、ストッパ部材としての作動体31が設けられている。作動体31は、扉3の内壁に固着された軸32に回動可能に支持されている。作動体31は、軸32を中心にそれぞれ180度反対向きに延びた受動片31aと従動片31bを有している。受動片31aは、従動片31bより長く形成されている。一方、従動片31bに先端部には、前方(図4において左方)に向かって係止片31cが突出形成されている。作動体31における、軸32を中心とした受動片31a側と従動片31b側の重量バランスは、受動片31aが重く、作動体31が、図4に示すように、受動片31aが下側で従動片31bが上側に配置される位置で静止するバランスになっている。そして、作動体31は、扉3を閉めると、前記フック5の係合部5bが受動片32aと当接するようになっていて、同作動体31を図4に示す位置から図5に示す位置になるように、時計回り方向に回動させるようになっている。反対に、扉3を開くと、前記フック5が離間するため、作動体31は図5に示す位置から図4に示す位置に向かって回動復帰するようになっている。
図4に示すように、第2ロック装置12には、前記扉3内であって本体ケース2に設けたストライカ4及びフック5と対向する箇所に上下方向に移動可能に配設された規制部材としてのスライダーSLが備えられている。図2及び図3に示すように、スライダーSLは、平断面L字状に形成され、前記埋設された操作ハンドルHと対向する側の辺を第1板
部SLaとし、扉3を閉めたときに本体ケース2と対向する側の辺を第2板部SLbとしている。
第1板部SLaにおいて、操作ハンドルHに対向する位置には、図2及び図6に示すように、前記操作カム42のレバー片42bが係合する第1係合孔46が形成されている。そして、操作ハンドルH(操作カム42)を、図6に示すように、反時計回りに回動させると、第1係合孔46に係合する操作カム42のレバー片42bがスライダーSLを図5に示す第2の位置としての最下位置から図4に示す第1の位置としての最上位置に上動させる。
図2に示すように、第1板部SLaの上部には前記第2板部SLbと対向するように係合片SLcが形成され、その係合片SLcには第2係合孔47が貫通形成されている。第2係合孔47は、スライダーSLが図4に示す最上位置に位置するとき、前記作動体31の従動片31bの先端部に設けた係止片31cが侵入し、第2係合孔47の上縁に同係止片31cが係合するようになっている。従って、第2係合孔47に係止片31cが係合すると、スライダーSLは、操作ハンドルH(操作カム42)を、図6の実線位置から2点鎖線位置まで操作ハンドルH(操作カム42のレバー片42b)を元の位置に戻しても、下動しないで最上位置に保持される。そして、スライダーSLが最上位置に保持された状態において、扉3を閉めると、フック5が作動体31を回動させるため、作動体31とスライダーSLとの係合が解除され、スライダーSLは最下位置に向かって下動(落下)する。なお、作動体31を回転可能に支持する軸32は両端が扉3の内壁に取着される。そのため、第1板部SLaには、軸32を、スライダーSLが上下動しても衝突しない形状の逃孔Gが形成され、その逃孔Gに軸32を貫通させている。
前記スライダーSLには、スライダーSLが最上位置にある時、前記各フック5の侵入を許容する第1貫通孔48がそれぞれ形成されている。尚、最も上側の第1貫通孔48は、前記作動体31の受動片31aを回動させることができる位置に形成されている。そして、フック5が第1貫通孔48に貫挿されると作動体31の受動片31aを回動させて、スライダーSLが最下位置に向かって下動(落下)させるようになっている。すると、図5に示すように、各フック5の係合溝5aに第1貫通孔48の上縁部が侵入し、フック5とスライダーSLは係合状態になる。また、この係合状態からスライダーSLが最上位置に上動すると、フック5の係合溝5aから第1貫通孔48の上縁部が外れる位置まで上動するため、第1貫通孔48からフック5は引き出すことが可能となる。
前記扉3の裏面3aに固着された各第1ロック装置11に隣接する第2板部SLbには、第1ロック装置11の外ケース13が嵌挿される第2貫通孔49が形成されている。第2貫通孔49の大きさは、スライダーSLが上下動しても、第2板部SLbが外ケース13に衝突しない大きさに形成されている。
また、各第1ロック装置11に隣接する第1板部SLaには、逆L字状のガイド孔50がそれぞれ形成されている。逆L字状のガイド孔50は、上下方向に延びる第1ガイド部51と、その第1ガイド部51の上端から本体ケース2(第2板部SLb)側に延びる第2ガイド部52とから構成される。各ガイド孔50には、対応する第1ロック装置11のロックカム15の作動片15aに形成した第1制御ピンPがそれぞれ貫挿されるようになっている。そして、スライダーSLが最上位置にある時、図4に示すように、第1制御ピンPは第1ガイド部51の下端に位置しそれ以上の上動を規制する。また、スライダーSLが最下位置にある時、図5に示すように、第1制御ピンPは第1ガイド部51の上端に位置しそれ以上の下動を規制する。
第1ガイド部51は、同第1ガイド部51に第1制御ピンPがあるとき、ロックカム1
5の作動片15a(係合面23)がカマ14(係止カム面21)と係合しないようにロックカム15を第2捻りバネSP2の弾性力に抗して回動させる位置に形成されている。第2ガイド部52は、第1制御ピンPが第1ガイド部51の上端に位置したとき、同第2ガイド部52に第1制御ピンPが案内されてロックカム15の作動片15aが回動しカマ14との係合を許容するように、第1ガイド部51の上端から連続して形成されている。従って、第2ガイド部52に第1制御ピンPが案内されているとき、スライダーSLは、第1制御ピンPによって最下位置で上下動不能な状態となる。
従って、図5に示すように、扉3が本体ケース2に対してロックされている状態において、スライダーSLは最下位置にある。そして、第1制御ピンPが第2ガイド部52に案内されていて、ロックカム15とカマ14と係合し、同カマ14がストライカ4の結合部4bをロックする。この状態から、操作ハンドルH(操作カム42)を反時計回りに回動させると、従動レバー43、ワイヤーWを介して第1制御ピンPが第2ガイド部52から第1ガイド部51の上端側に案内される。これによって、ロックカム15が回動しロックカム15とカマ14との係合が解除される。
このとき、第1制御ピンPが第1ガイド部51の上端まで案内されることから、操作ハンドルHを回動操作すると、スライダーSLは上動する。スライダーSLが最上位置まで上動すると、前記フック5はスライダーSLに形成した第1貫通孔48から引き出し可能位置に配置される。そして、この状態から扉3を開けると、フック5は第1貫通孔48から抜け出る。この時、作動体31は、最も上側のフック5との係合が解かれ、その係止片31cがスライダーSLの第2係合孔47に係合して図4に示すように、スライダーSLを最上位置に保持する。また、扉3を開けるとによって、ストライカ4の結合部4bは、カマ14を回動させながら、第1ロック装置11から離間していく。
また、扉3が開いた状態から、扉3を閉じると、まず、各ストライカ4の結合部4bがそれぞれ対応する第1ロック装置11に侵入しカマ14を回動させながら、同カマ14にてストライカ4をロックする。ストライカ4がロックされると、フック5が、スライダーSLの第1貫通孔48を貫通し作動体31を回動させる。これによって、スライダーSLは、作動体31との係合が解かれて、最上位置から最下位置に落下し掛け止め状態となる。
そして、この落下によって、フック5とスライダーSLが係合状態になる。また、落下によって、ロックカム15の第1制御ピンPは第1ガイド部51を下端から上端を経由して第2ガイド部52に案内される。つまり、ロックカム15がカマ14と係合して、同カマ14を回動不能にする。
そして、この状態から、前記操作ハンドルHを扉3内に押し込み、シリンダ錠41を施錠すれば、操作ハンドルHは扉3に埋設した状態となって操作不能なり扉3は本体ケース2に対して施錠された状態となる。そして、扉3を開錠する場合は、シリンダ錠41の鍵穴に鍵を挿入してシリンダ錠41を開錠させて扉3に埋設していた操作ハンドルHを扉3の前方に飛び出させ前記した方法で回動操作すれば扉3を開けることができる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態によれば、扉3を閉めると、カマ14がストライカ4によって第1捻りバネSP1に抗して回動して、ストライカ4がロックされる。ストライカ4がロックされると、ロックカム15は第2捻りバネSP2の弾性力にて回動してカマ14と係合して同カマ14を回動不能にする。従って、ストライカ4のロックがカマ14にて維持される。そして、操作ハンドルHにてロックカム15を第2捻りバネSP2の弾性力に抗して回動させると、カマ14はロックカム15との係合が解かれ、第1捻りバネSP1にて回動可
能になる。扉3を開くと、ストライカ4はカマ14を回動させながら同カマ14から離間し解放される。
従って、不正にストライカを開放する場合、ロックカム15を回転させなければ、ストライカ4を開放状態にすることはできないことから、例えば一方向に直線移動させてロック状態を開放せることに比べて、複雑な操作となるので不正にロック状態を開放することを難しくすることができる。
(2)本実施形態では、第1ロック装置11を複数設けた。そして、各第1ロック装置11のロックカム15の操作片15bを、それぞれワイヤーWを介して操作ハンドルHに連結した。従って、1つの第1ロック装置11のワイヤーWを不正に操作して該第1ロック装置11のロック状態を解除しても、他の第1ロック装置11のロック状態を解くことはできない。その結果、不正に自販機1を開閉することを、非常に難しくすることができる。
(3)本実施形態では、第1ロック装置11がロック状態では、作動片15aに設けた第1制御ピンPが、スライダーSLに形成したガイド孔50の第2ガイド部52に嵌合している。従って、スライダーSLを不正に上動させようとしても、スライダーSLが上動することはない。その結果、スライダーSLを上動させて全てのフック5を第1貫通孔48から抜け出る状態にして不正に開けられてしまう虞はない。
(第2実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図12〜図15に従って説明する。なお、この第2実施形態は、第1実施形態における第1ロック装置11とスライダーSLを変更したものであり、その他の点では第1実施形態と同一の構成になっている。そのため以下では、第1ロック装置11とスライダーSLついて詳細に説明する。
第1ロック装置61は、図13〜図15に示すように、外ケース62内において回動可能に支持された第1ロック部材としてのカマ63、同じく外ケース62内において回動可能に支持された第2ロック部材としてのロックカム64、同じく回動可能に支持された付勢手段を構成する制御カム65を有している。
外ケース62は、左ケース片62aと右ケース片62bを重ね合わせて構成され、その重ね合わせた状態で扉3の裏面3aに固着される。外ケース62は、本体ケース2に対向する側が、第1実施形態と同じく、開口して案内凹部16を形成している。外ケース62は、その案内凹部16と対向する側(本体ケース2側)の下側を切り欠いて導入凹部66を形成している。左ケース片62aの上側中央には、その左ケース片62aを貫通し上下方向に長いガイド孔68が設けられている。
外ケース62内であって案内凹部16より奥側の左及び右ケース片62a,62b間には第1支持軸70が設けられ、その第1支持軸70には、カマ63が、その中央部で回動可能に支持されている。カマ63の図13における右端近傍部には、ストライカ4の結合部4bの嵌合を許容する凹部としての第1係合凹部71が形成されている。なお、第1係合凹部71を形成することによって、カマ63にはその第1係合凹部71の両側部に第1係合片63aと第2係合片63bが形成される。カマ63には、第1係合凹部71よりも奥側であって第2係合片63bと隣接する位置に第2係合凹部72が形成されている。その第2係合凹部72よりも奥側にあって導入凹部66と重なる位置のカマ63には奥側に延びる保持部としての当接片73が形成されている。第1支持軸70に回動可能に支持されたカマ63は、図14における左端近傍部に、付勢手段を構成する第1バネとしての吊りバネSP4の一端が掛け止めされて、図14において時計回り方向に弾性力が付与されている。そして、図14に示すように、ストライカ4が離間しているとき、カマ63の第2係合片63bが前記案内凹部16と重なる位置(受入位置)に配置され、第1係合片63aが案内凹部16より下側に配置される。従って、この受入位置においてストライカ4
の結合部4bが案内凹部16に侵入すると、その結合部4bが吊りバネSP4の弾性力に抗してカマ63を反時計回り方向に回動させる。
そして、前記扉3が本体ケース2を完全に閉める位置になると、図15に示すように、第1係合凹部71にストライカ4の結合部4bを嵌合した状態で第1係合片63aと第2係合片63bが上方に向く位置(ロック位置)で回動停止する。このロック位置において、カマ63にロックカム64が係合すると、カマ63は時計回り方向の回動が不能になる。その結果、ストライカ4の結合部4bは、案内凹部16から抜け出ることができないロックされた状態に保持される。
外ケース13内であって案内凹部16より上側の左及び右ケース片62a,62b間には、第2支持軸74が設けられ、その第2支持軸74にロックカム64が回動可能に支持されている。ロックカム64には、カマ63の第2係合凹部72と係合して同カマ63の回動を不能にする係合片64aが、下方に延びるように形成されている。ロックカム64には、係合片64aよりも奥側にあって図14における左端近傍部には、ガイド孔68と重なる位置にその左右側を貫通する貫通孔64bが設けられている。貫通孔64bには、ガイドピンP1が挿通され、そのガイドピンP1が左ケース片62aに形成したガイド孔68を貫通している。そして、このガイドピンP1がガイド孔68に沿って回動することにより、ロックカム64の回動をロック位置と受入位置との間に規制している。つまり、図15に示すように、ガイドピンP1がガイド孔68の下端に位置するとき、係合片64aとカマ63の第2係合凹部72とが係合し、ロックカム64がロック位置に配置される。一方、図14に示すように、ガイドピンP1がガイド孔68の上端に位置するとき、その係合片64aと第2係合凹部72との係合が解除され、ロックカム64が受入位置に配置される。
第2支持軸74に回動可能に支持されたロックカム64は、ガイドピンP1に吊りバネSP4の他端が掛け止めされることにより、図15において反時計回り方向の弾性力が付与されている。つまり、係合片64aが、カマ63の第2係合凹部72と係合する方向に弾性力が付与されている。従って、図15に示すように、係合片64aが、カマ63の第2係合凹部72と係合している係合位置(第2位置)にある状態において、吊りバネSP4の弾性力に抗してロックカム64を図14に示す非係合位置(第2位置)に時計回り方向に回動しない限り、係合片64aと第2係合凹部72の係合は解かれない。即ち、ストライカ4の結合部4bは、案内凹部16から抜け出ることができない状態に保持される。
外ケース13内であって導入凹部66の上側の左及び右ケース片62a,62b間には、第3支持軸75が設けられ、その第3支持軸75に制御カム65が回動可能に支持されている。制御カム65には、前方に延びる作動片65aと下方に延びる係止片65bとが形成されている。その制御カム65は、カマ63及びロックカム64よりも左ケース片62a側に配置され、その作動片65aがガイドピンP1の上側に係合している。
第3支持軸75に回動可能に支持された制御カム65は、付勢手段を構成する第2バネとしての第3捻りバネSP5にて、図15において時計回り方向に弾性力が付与されている。つまり、制御カム65には、作動片65aが常にガイドピンP1(ロックカム64)を下動する方向に弾性力が付与されている。従って、図15に示すように、制御カム65がガイドピンP1をガイド孔68の下端に配置する位置(係止位置および第2位置)おいて、第3捻りバネSP5の弾性力に抗して作動片65aを図14に示す位置(非係止位置および第1位置)に反時計回り方向に回動しない限り、係合片64aと第2係合凹部72との係合は解かれない。即ち、ストライカ4の結合部4bは、案内凹部16から抜け出ることができない状態に保持される。
ガイドピンP1には、上方から牽引することを可能とする解除手段としてのワイヤーWが連結されている。ワイヤーWは、操作ハンドルHの回動操作に基づいて吊りバネSP4及び第3捻りバネSP5の弾性力に抗して、ガイドピンP1(ロックカム64)を時計回り方向に回動させて引っ張るようになっている。従って、図15に示すように、ロックカム64の係合片64aが、カマ63の第2係合凹部72と係合している状態において、ワイヤーWでガイドピンP1(ロックカム64)を引っ張り上動させる。すると、制御カム65がガイドピンP1をガイド孔68の上端に当接する位置に上動して、図14に示すように、ロックカム64とカマ63の係合状態が解かれる。
各第1ロック装置61に隣接する規制部材および連結部材としてのスライダーSLの第1板部SLaには、図12に示すように、第2板部SLbの左右幅と略同長さからなる2本の第2制御ピンP2が第1板部SLaを介して一体となって左右方向にそれぞれ突設形成されている。第2制御ピンP2は、スライダーSLが最下位置にある時、図15に示すように、対応する第1ロック装置61のカマ63の当接片73に上方から当接する位置(第2位置)に配置されて、カマ63の時計回り方向の回動を規制している。また、このとき、第2制御ピンP2は、係止位置に位置する制御カム65の係止片65b下面によってその上動が規制されている。従って、スライダーSLが最下位置にある時、第1ロック装置61のカマ63は、第2制御ピンP2によりロック位置で回動不能な状態となり、第1ロック装置61によって、ストライカ4の結合部4bが案内凹部16から抜け出ることができない施錠状態に維持される。そして、スライダーSLは、係止片65bによって最下位置で上動不能に保持される。つまり、ガイドピンP1がワイヤーWによって引き上げられることによって、制御カム65が反時計回り(非係止位置)に回動し、第2制御ピンP2と制御カム65の係止片65b下面との係合が解けない限り、スライダーSLは上動できない。
そして、この状態において操作ハンドルH(操作カム42)を反時計回りに回動させると、ワイヤーWを介してガイドピンP1がガイド孔68の上端側に案内される。これによって、制御カム65及びロックカム64が回動し、同ロックカム64とカマ63との係合が解かれる。そして、ロックカム64が回動することにより、吊りバネSP4が延伸される。このとき、操作ハンドルHを回動操作すると、スライダーSLが上動し、第2制御ピンP2が導入凹部66の上端(第1位置)に案内されるようになる。これにより、カマ63が回動して受入位置に配置され、第1係合凹部71からストライカ4の結合部4bが離間する解錠状態になる。そして、スライダーSLを最上位置に上動すると、フック5とスライダーSLに形成した第1貫通孔48との係合が解除可能となり、扉3を開けられる状態にできる。
また、扉3が開いた状態から、扉3を閉じると、スライダーSLが最上位置から最下位置に落下してフック5がスライダーSLと係合し、第2制御ピンP2がカマ63の当接片73と当接してカマ63を回動不能にする。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態によれば、扉3を閉めると、カマ63は、同カマ63の第1係合凹部71にストライカ4の結合部4bを係合させる。このとき、カマ63は、同カマ63の第2係合凹部72とロックカム64の係合片64aとが第3捻りバネSP5の弾性力により係合する。さらに、カマ63は、カマ63の当接片73とスライダーSLの第2制御ピンP2と係合する。そして、これらロックカム64とスライダーSLとの係合によりカマ63が回動不能となる。従って、ストライカ4はカマ63の第1係合凹部71によりロックされる。そして、操作ハンドルHにてロックカム64を第3捻りバネSP5の弾性力に抗して回動させ、且つ第2制御ピンP2を上動させると、カマ63はロックカム64との係合が解かれて回動可能になる。
従って、不正にロック状態を開放する場合、ロックカム64を回転させなければストライカ4を開放できないため、例えば一方向に直線移動させてロック状態を開放せることに比べて複雑な操作となり、不正に自販機1を開閉することを、非常に難しくすることができる。
(2)本実施形態では、カマ63とロックカム64とを吊りバネSP4にて連結させた。そして、ストライカ4をロックするとき、スライダーSLの第2制御ピンP2がカマ63の当接片73と当接するようにした。従って、第2制御ピンP2を上動させない限り、ロックカム64に連結されるワイヤーWのみを上方に引っ張ってロックカム64を回動させても、吊りバネSP4が延伸することによりカマ63の回動が抑制される。その結果、ワイヤーWのみを上方に引っ張ってもストライカ4のロックを維持することができ、ひいては不正にロック状態を開放することを困難にすることができる。
(3)本実施形態では、スライダーSLに形成した第2制御ピンP2の上動が、制御カム65の係止片65b下面により規制されるようにした。そして、その制御カム65を、第3捻りバネSP5の弾性力によって、第2制御ピンP2の上動を規制する方向に常に付勢されるようにした。従って、スライダーSLを不正に上動させようとしても、制御カム65を回動させない限り、スライダーSLが上動することはない。その結果、不正にロック状態を開放することを困難にすることができる。
(第3実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図16〜図19に従って説明する。なお、この第3実施形態は、第2実施形態におけるカマ63とスライダーSLを変更して、制御カム65を使用しない構成にしたものであり、その他の点では第2実施形態と同一の構成になっている。そのため以下では、カマ63とスライダーSLついて詳細に説明する。
図17に示すように、左及び右ケース片62a,62b間には第1支持軸70が設けられ、その第1支持軸70には、カマ63が回動可能に支持されている。カマ63の第2係合凹部72よりも奥側にあって導入凹部66と重なる位置には、係合凹部80が形成されている。この係合凹部80を形成することにより、カマ63には、図17において奥側に延びる上係止片80aと下係止片80bが相対抗するように形成される。
そして、これら上係止片80a及び下係止片80bの間には、図18及び図19に示すように、規制部材としてのスライダーSL(図16参照)の第2制御ピンP2が配置されている。その第2制御ピンP2は、スライダーSLが最下位置に配置されると、図19に示すように、下係止片80bの上面と当接して、カマ63の時計回り方向の回動を規制する。その第2制御ピンP2は、ロックカム64が係合位置に配置されると、上係止片80aの下面によってその上動が規制され、スライダーSLを上動不能にする。従って、ロックカム64を非係合位置に回動させない限り、即ち、ガイドピンP1をワイヤーWによって引き上げない限り、スライダーSLが最下位置に保持されて、カマ63がストライカ4のロック状態を保持する。
このスライダーSLが最下位置に配置される状態において、操作ハンドルH(操作カム42)を反時計回りに回動させると、ワイヤーWによってロックカム64が回動し、図18に示すように、同ロックカム64とカマ63との係合が解除される。これらロックカム64とカマ63との係合が解除されることにより、第2制御ピンP2(スライダSL)は、上係止片80aによる規制が解除されて、その上動が許容されるようになる。そして、操作ハンドルHをさらに反時計回りに回動させる、スライダーSLが上動して、第2制御ピンP2が上係止片80aを上方に押圧する。これにより、カマ63が受入位置に回動してストライカ4を第1係合凹部71から離間可能にする、即ち、扉3を開けられる状態にする。
そして扉3を開けた状態から、扉3を閉じると、ストライカ4が第2係合片63bを奥側に押圧して、カマ63を反時計周りに回動させようとする。これにより、上係止片80aの下面が第2制御ピンP2(スライダSL)を下動させようとする。この状態から、前記操作ハンドルHを時計回り方向に回動可能にすると、カマ63のロック位置への回動と連動してスライダーSLが最下位置への移動し、ロックカム64が係合位置へ移動する。そして、スライダーSLが最下位置に配置されると、各カマ63は、それぞれストライカ4をロックするロック位置に配置され、ロックカム64と係合してそのロック状態を保持する。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態によれば、カマ63に形成される上係止片80aと下係止片80bとの間に、第2制御ピンP2を配置するようにした。従って、スライダーSLを最上位置へ移動させながら各ロックカム64を非係合位置に回動させない限り、カマ63の第1係合凹部71によるストライカ4のロック状態を保持することができる。その結果、不正にロック状態を開放する場合、例えば一方向に直線移動させてロック状態を開放せることに比べて複雑な操作となり、不正に自販機1を開閉することを、非常に難しくすることができる。
(2)本実施形態によれば、各カマ63の回動をスライダーSLの往復動に連動するようにした。従って、スライダーSLが最下位置まで移動した時に、確実に各カマ63を全てロック位置に移動させることができる。また、スライダーSLが最上位置まで移動した時に、確実に各カマ63を全て受入位置に移動させることができる。その結果、扉3を閉めた状態において、各カマ63を確実にロック位置に配置することができ、ストライカ4のロック状態を不十分にする虞がない。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、第1ロック装置11を2個設けたが、これに限定されるものではなく、第1ロック装置11を1個又は3個以上設けて実施してもよい。
・上記実施形態では、自動販売機1に具体化したが、これに限定されるものではなく、扉を開閉するものであれば何でもよい。
・上記実施形態では、前記フック5を3個設けたが、これに限定されるものではなく、フック5を1個又は2個、或いは4個以上設けて実施してもよい。さらに、フック5を設けない第1ロック装置11だけの自販機等に応用してもよい。
・上記実施形態では、第2ガイド部52は、第1ガイド部51に対して直角に延びるように形成したが、第1ガイド部51の上端から、前記第2支持軸22を中心として円弧状に形成してもよい。
・上記実施形態では、ワイヤーWは、従動レバー43の回動によって引っ張るようにしたが、例えば、引っ張る方向(図6に示す左右方向)への移動を可能とするスライダーであってもよく、操作ハンドルHの回動と連動してワイヤーWを引っ張るものであれば何でもよい。
・上記実施形態では、フック5によって作動体31を回動してスライダーSLを最上位置から最下位置に移動させたが、これに限らず、扉3を閉じる時に作動体31に当接して回動させるものであればよい。
・上記第1実施形態では、カマ14を常に受入位置側に付勢する位置に第1捻りバネSP1を配置したが、受入位置側とロック位置側との双方に付勢する位置に配置してもよい。
本発明を具体化した第1実施形態の自動販売機の全体斜視図。 同じくスライダーの全体斜視図。 同じくスライダーと操作カムとの関係を説明する平断面図。 同じく最上位置のスライダーとフック及びストライカの関係を示す要部縦断面図。 同じく最下位置のスライダーとフック及びストライカの関係を示す要部縦断面図。 同じく操作ハンドル、操作カム及び従動レバーを説明する要部正面図。 同じく第1ロック装置の斜視図。 同じく第1ロック装置の正面図。 同じく第1ロック装置の分解斜視図。 同じく第1ロック装置を説明する断面図。 同じく第1ロック装置を説明する断面図。 本発明を具体化した第2実施形態のスライダーの全体斜視図。 同じく第1ロック装置の分解斜視図。 同じく第1ロック装置を説明する断面図。 同じく第1ロック装置を説明する断面図。 本発明を具体化した第3実施形態のスライダーの全体斜視図。 同じく第1ロック装置の分解斜視図。 同じく第1ロック装置を説明する断面図。 同じく第1ロック装置を説明する断面図。
符号の説明
1…自動販売機、2…本体ケース、3…扉、4…被ロック部材としてのストライカ、4b…結合部、5…フック、10…扉開閉装置、11…第1ロック装置、12…第2ロック装置、13,62…外ケース、14,63…第1ロック部材としてのカマ、15,64…第2ロック部材としてのロックカム、15a…作動片、15b…操作片、21…係止カム面、23…係合面、31…ストッパ部材としての作動体、41…シリンダ錠、42…操作カム、43…従動レバー、46…第1係合孔、47…第2係合孔、48…第1貫通孔、50,68…ガイド孔、51…第1ガイド部、52…第2ガイド部、65…付勢手段を構成する制御カム、71…凹部としての第1係合凹部、73…保持部としての当接片、80…係合凹部、80a…上係止片、80b…下係止片、W…解除手段を構成するワイヤー、P…第1制御ピン、P1…ガイドピン、P2…第2制御ピン、H…解除手段を構成する操作ハンドル、SL…規制部材としてのスライダー、SP1…第1捻りバネ、SP2…付勢手段としての第2捻りバネ、SP4…付勢手段を構成する第1バネとしての吊りバネ、SP5…付勢手段を構成する第2バネとしての第3捻りバネ。

Claims (7)

  1. 扉を施錠及び開錠するロック機構を備えた扉開閉装置において、
    前記ロック機構は、
    前記扉の設けられる収容室本体と前記扉のいずれか一方に設けた被ロック部材と、
    他方に、前記被ロック部材を受け入れる受入位置と前記被ロック部材を保持するロック位置との間を回動可能に支持される第1ロック部材と、
    前記他方に、前記第1ロック部材と係合する係合位置と前記第1ロック部材と係合しない非係合位置との間を回動可能に支持され、付勢手段にて常に前記係合位置側に付勢され、前記第1ロック部材が前記ロック位置に回動したとき、前記付勢手段の弾性力にて前記係合位置に回動して前記第1ロック部材をロック位置に保持する第2ロック部材と
    を備え
    前記ロック機構を複数組設けて、
    前記他方に、前記複数のロック機構に設けられる前記複数の第1ロック部材の回動を前記受入位置側に規制する第1の位置と、前記複数の第1ロック部材の回動を前記ロック位置側に規制する第2の位置との間を往復動する規制部材を備え、
    前記第2ロック部材に設けられ、前記第2ロック部材を前記係合位置と非係合位置との間の回動を制御する第1制御ピンと、
    前記規制部材に形成され、前記第1制御ピンを嵌合させて、前記規制部材の前記第1の位置と第2に位置との間の移動を許容するとともに、前記第2ロック部材の回動位置を非係合位置に保持する第1ガイド部と、
    前記第1ガイド部から連続して形成され、前記規制部材が前記第2の位置まで往動した時、前記第1制御ピンを前記第1ガイド部から嵌合させて、前記第2ロック部材を前記付勢手段にて回動させ前記非係合位置から前記係合位置に回動を許容するとともに、前記規制部材の往復動を規制する第2ガイド部と
    を備えたことを特徴とする扉開閉装置。
  2. 扉を施錠及び開錠するロック機構を備えた扉開閉装置において、
    前記ロック機構は、
    前記扉の設けられる収容室本体と前記扉のいずれか一方に設けた被ロック部材と、
    他方に、前記被ロック部材を受け入れる受入位置と前記被ロック部材を保持するロック位置との間を回動可能に支持される第1ロック部材と、
    前記他方に、前記第1ロック部材と係合する係合位置と前記第1ロック部材と係合しない非係合位置との間を回動可能に支持され、付勢手段にて常に前記係合位置側に付勢され、前記第1ロック部材が前記ロック位置に回動したとき、前記付勢手段の弾性力にて前記係合位置に回動して前記第1ロック部材をロック位置に保持する第2ロック部材と
    を備え、
    前記ロック機構を複数組設けて、
    前記他方に、前記複数のロック機構に設けられる前記複数の第1ロック部材の回動を前記受入位置側に規制する第1の位置と、前記複数の第1ロック部材の回動を前記ロック位置側に規制する第2の位置との間を往復動する規制部材を備え
    前記規制部材に設けられ、前記第1ロック部材を前記係合位置と非係合位置との間の回動を制御する第2制御ピンと、
    前記第1ロック部材に形成され、前記規制部材が第2の位置まで往動した時、前記第2制御ピンと当接して前記第1ロック部材をロック位置に保持する保持部と、
    前記他方に設けられ、前記第2制御ピンの移動を係止する係止位置と前記第2制御ピンの移動を係止しない非係止位置との間を回動可能に支持され、前記第2ロック部材が前記係合位置まで回動した時に、前記係止位置に配置され、前記第2ロック部材が前記非係合位置まで回動した時に、前記非係止位置に配置される制御カムと
    を備えたことを特徴とする扉開閉装置。
  3. 扉を施錠及び開錠するロック機構を備えた扉開閉装置において、
    前記ロック機構は、
    前記扉の設けられる収容室本体と前記扉のいずれか一方に設けた被ロック部材と、
    他方に、前記被ロック部材を受け入れる受入位置と前記被ロック部材を保持するロック位置との間を回動可能に支持される第1ロック部材と、
    前記他方に、前記第1ロック部材と係合する係合位置と前記第1ロック部材と係合しない非係合位置との間を回動可能に支持され、付勢手段にて常に前記係合位置側に付勢され、前記第1ロック部材が前記ロック位置に回動したとき、前記付勢手段の弾性力にて前記係合位置に回動して前記第1ロック部材をロック位置に保持する第2ロック部材と
    を備え、
    前記ロック機構を複数組設けて、
    前記他方に、前記複数のロック機構に設けられる前記複数の第1ロック部材の回動を前記受入位置側に規制する第1の位置と、前記複数の第1ロック部材の回動を前記ロック位置側に規制する第2の位置との間を往復動する規制部材を備え、
    前記規制部材に設けられ、前記第1ロック部材を前記係合位置と前記非係合位置との間の回動を制御する第2制御ピンと、
    前記第1ロック部材に形成され、前記規制部材が前記第2の位置まで往動した時に、前記第2制御ピンと係合して前記第1ロック部材をロック位置に保持するとともに、前記規制部材が前記第1の位置まで復動した時に、前記第2制御ピンと係合して前記第1ロック部材を受入位置に保持する係合凹部と
    を備えたことを特徴とする扉開閉装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかの一項に記載の扉開閉装置において、
    前記規制部材と係合する前記ロック機構の前記第2ロック部材を、それぞれ前記付勢手段の付勢に抗して前記係合位置から前記非係合位置に回動可能にする解除手段を備えたことを特徴とする扉開閉装置。
  5. 請求項又はに記載の扉開閉装置において、
    前記一方に設けられ、前記規制部材が第2の位置まで往動した時に、前記規制部材に形成される貫通孔に貫挿した状態で前記貫通孔と係合して、前記扉の前記収容室本体からの離間を規制するフックを備えたことを特徴とする扉開閉装置。
  6. 請求項に記載の扉開閉装置において、
    前記規制部材を第2の位置から第1の位置に復動させるための操作ハンドルと、
    前記規制部材が前記第1の位置にある時に、前記規制部材と係合して前記規制部材を前記第1の位置に保持するとともに、前記フックが前記貫通孔に貫挿される時に、前記フックと係合して前記規制部材の前記第2の位置から前記第1の位置への復動を許容するストッパ部材と
    を備えたことを特徴とする扉開閉装置。
  7. 収容室本体を開閉する扉を施錠及び解錠するロック機構を備えた扉開閉装置であって、
    ロック機構は、
    上下方向に分散して収容室本体又は扉に設けられた複数の被ロック部材と、上下に分散して扉又は収容室本体に設けられた複数の第1ロック装置とを備え、
    第1ロック装置は、
    倒置三角形の頂点位置に配設された3つの支持軸と、
    中央下の第1支持軸に中央部が回転可能に支持された第1ロック部材と、
    右上の第2支持軸に右端部が回転可能に支持され左端が上方へ揺動した第1位置と左端が下方へ揺動した第2位置との間で揺動可能な第2ロック部材と、
    左上の第3支持軸に回転可能に支持された制御カムと、
    第1ロック部材の左端部に係合し上方の第1位置と下方の第2位置との間で上下動可能な第2制御ピンとを有し、
    第2ロック部材の左端近傍部と第1ロック部材の左端近傍部とが第1バネを介して互いに接近する方向に付勢され、制御カムは第2バネにより第2ロック部材の左端近傍部に押し付けられ第2ロック部材に従動して第1位置と第2位置との間で揺動し、
    第1ロック装置は、
    第2ロック部材と制御カムと第2制御ピンとが第2位置にあり、第2ロック部材と第1ロック部材とが係合して第1ロック部材の右端近傍に形成された凹部に被ロック部材を受け入れ、第2ロック部材が第1ロック部材の前記凹部の出口を覆って被ロック部材を前記凹部内に保持し、制御カムが第2制御ピンの上方への移動を規制して第1ロック部材の回転を規制した施錠状態と、第2ロック部材と制御カムとが第1位置にあり、制御カムは第2制御ピンの上方への移動を許容し、第2制御ピンは第1位置にあり、第2ロック部材と第1ロック部材との係合が解除され、第2制御ピンに駆動されて回転した第1ロック部材の右端近傍部に形成された凹部が第2ロック部材から解放され、第1ロック部材の前記凹部側面が被ロック部材を第1ロック部材の凹部から押し出して解放した解錠状態との間で状態移動可能であることを特徴とする扉開閉装置
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