JP4460376B2 - ケース用施錠装置 - Google Patents

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Description

本発明は、旅行用のスーツケースや、トランクケース等のケース類に用いて好適なケース用施錠装置に関する。
貴重品なども収納され、所有者の手から離れて単体でも取り扱われることの多い例えばスーツケースなどのケース類では施錠装置(以下、「ケース用施錠装置」とも称す。)に高い信頼性が要求される。従来、この種のケース用施錠装置1は、図8に示すように、取っ手3を有するケース本体5と、このケース本体5に開閉自在となった蓋体7とからなるスーツケース9の、例えばケース本体5側に同一のものが左右一対設けられ、蓋体7をケース本体5に対して開閉不能及び開閉自在とするようにして施解錠を行う。
図9に示すように、ケース用施錠装置1は、平面視で矩形状に形成され、スーツケース9の両側(図8の左右側)方向に向く端部に、ラッチ11、解除片13が設けられるとともに、錠本体15とラッチ11との間には合鍵であるプレートキー17が挿入されるキー挿入開口19が設けられている。なお、図9中、21は、ケース用施錠装置1の施錠状態・解錠状態に応じ表示内容が切り換わる施解錠状態表示部である。
従来より、この種のケース用施錠装置1は、下記特許文献1にも開示されるように、内部に、合鍵の挿入のみによってスライド移動可能となる図示しないスライダーを有している。スライダーは、複数のタンブラーを有し、合鍵の挿入によってこれらタンブラーのシアーラインが一致し、錠本体15との係止が外れて移動可能となる。そして、錠本体15には図示しないロックボルトが内蔵され、ロックボルトはスライダーの移動によって、ロック姿勢・ロック解除姿勢に順次切り換わり、蓋体をケース本体に施錠・解錠するように作動する。
したがって、ロックボルトがロック解除姿勢のとき、プレートキー17がキー挿入開口19に挿入されると、スライダーの移動が可能となり、プレートキー17の押込みによってスライダーが移動されると、ロックボルトがロック解除姿勢からロック姿勢へと切り換わり、このロックボルトを介して蓋体7がケース本体5に施錠されることとなった。
特開2001−107620
上記した従来のケース用施錠装置は、複数のタンブラーを有したスライダーが、このタンブラーを錠本体に係止することで移動が規制されている。このスライダーは、複数のタンブラーや、各タンブラーごとの付勢手段(コイルバネ)を備え、所定の強度を有する金属ブロック体からなるため、比較的重量が大きくなる。また、スライダーは、タンブラーが錠本体に係止した移動不能状態であっても、スライダー自身、タンブラー、錠本体のタンブラー係止部などの製造交差により、若干の移動が可能となる。これらの状況から、スーツケースに衝撃や振動による外力が加えられると、慣性力によってスライダーが微動し、この微動したスライダーがロックボルトに接触することがあった。そして、この微動による接触が繰り返されると、ロックボルトが徐々に回転され、場合によってはロック姿勢からロック解除姿勢へ至る虞があった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、衝撃等が加えられても、スライダーが微動し、その繰り返しによってロックボルトがロック解除されることのないケース用施錠装置を提供し、もって、ケース用施錠装置の防犯性、信頼性の向上を図ることを目的とする。
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載のケース用施錠装置100は、開閉自在な蓋体7を有するケース本体5に固設され、合鍵Gの挿入されるキー挿入口37を有した挿入空間35が形成される錠本体Aと、
該錠本体Aに揺動自在に設けられ、上部に開口閉鎖片39が斜めに延設されており、前記合鍵Gの挿入されていない状態となる一方の揺動位置で前記キー挿入口37を閉鎖するとともに前記蓋体7に係止し、前記合鍵Gが前記キー挿入口37より挿入されると前記蓋体7との係止を解除するラッチBと、
前記錠本体Aに回転自在に設けられ所定の角度回転されるごとに前記蓋体7に対しロック姿勢とロック解除姿勢とを繰り返すロックボルトCと、
上面が前記挿入空間35に臨み前記錠本体Aに内設され、付勢手段53にて前記挿入空間35から挿入口37方向に付勢されており、複数のタンブラー55a〜55cを備え、該タンブラー55a〜55cが前記上面に配置されて、前記合鍵Gの挿入のみによって前記タンブラー55a〜55cが従動されシアーラインの一致とともに該合鍵Gの挿入方向に移動可能となり、前記付勢手段53の付勢力に抗して前記合鍵Gとともに移動して前記ロックボルトCを所定角度回転させるスライダーDと、
該スライダーDに前記合鍵Gの挿入方向に反する前記ラッチBの方向で突設され、該突出方向に直交して交差する切欠75を有する延出材Eと、
前記スライダーDとラッチBとの間に移動自在に設けられ、前記延出材Eの前記切欠75に挿入可能な解除凹部77を有し、前記合鍵Gの挿入されていない状態である一方の揺動位置となる前記ラッチBの前記蓋体7への係止時には前記切欠75と前記解除凹部77が離間配置されて前記切欠75内に横断するように位置し、前記スライダーDの移動規制を行い、前記合鍵Gが挿入されて前記ラッチBの前記蓋体7に対する係止解除時である前記ラッチBの揺動時には前記開口閉鎖片39にて押下され、該ラッチBに従動されることで前記解除凹部77が前記切欠75に一致して前記スライダーDの移動規制を解除するストッパーFと、
を具備したことを特徴とする。
このケース用施錠装置100では、ラッチBが蓋体7に係止した状態(すなわち、ラッチ係止時)では、ストッパーFが解除凹部77を離間させた状態で延出材Eの切欠75に挿入される。換言すれば、延出材Eが、この切欠75に横断するようにして挿入されたストッパーFに引っ掛かった状態となる。つまり、スライダーDは、この延出材Eを介してストッパーFに引っ掛かり、移動が規制されることになる。したがって、衝撃等が加えられても、スライダーDが慣性力によって微動されることがなく、微動の繰り返しによってロックボルトCがロック解除姿勢まで回転されてしまう事態が防止される。また、合鍵Gをキー挿入口37から錠本体Aに挿入すれば、ラッチBに延設された開口閉鎖片39が揺動し、ストッパーFを押下して解除凹部77が切欠75に一致し、スライダーDの移動規制の解除となって、合鍵Gの挿入方向にスライダーDが押し込まれる。これによりロックボルトCが回転する。
請求項2記載のケース用施錠装置100は、請求項1記載のケース用施錠装置であって、前記解除凹部77が前記切欠75に離間配置された際の前記ストッパーFの切欠当接部位に、前記切欠75の縁部75aが没入するダミー凹部81が形成され、外力や不正な操作により前記スライダーDが移動されると前記ダミー凹部81に前記縁部75aが没入して前記ストッパーFの移動を阻止し、該ストッパーFに連動する前記ラッチBの係止解除動作を規制することを特徴とする。
このケース用施錠装置100では、例えば合鍵Gより薄厚の工具等が挿入され、スライダーDに押込み方向の力が加えられながら、タンブラー55a〜55cが不正操作され、スライダーDが移動されようとする所謂ピッキング操作が行われようとしても、スライダーDに押込み力を加えた段階で、延出材Eの切欠縁部75aがダミー凹部81に没入され、ストッパーFの移動が阻止される。これにより、ストッパーFに連動するラッチBの係止解除動作が規制されて、ピッキング操作による不正解錠が困難となる。
請求項3記載のケース用施錠装置100は、前記延出材Eの延出方向に直交方向の断面形状が略L字形状であることを特徴とする。
このケース用施錠装置100では、延出材Eの断面形状が略L字形状に形成されることで、延出材Eの曲げ強度が高まり、延出材Eが特に切欠75と解除凹部77との離間方向に変形されることによる不正なストッパー解除や、逆に変形によって切欠75と解除凹部77とが一致しなくなり、ストッパー解除が不能となる事態(ストッパーFに対する延出材Eの引っ掛かりが解除されない事態)が防止される。
本発明に係る請求項1記載のケース用施錠装置によれば、合鍵の挿入のみによってストッパーを移動させ、ロックボルトをロック解除姿勢へ回転させるケース用施錠装置において、延出材の切欠に挿入されラッチの蓋体への係止時には切欠と解除凹部が離間配置されるストッパーを設けたので、ラッチ係止時には、延出材の切欠内に横断するようにストッパーが位置して、延出材がストッパーに引っ掛かり、延出材を介してスライダーの移動が規制されることになる。したがって、衝撃等が加えられても、スライダーが慣性力によって微動し、その繰り返しによってロックボルトがロック解除姿勢まで回転されてしまう事態を防止することができる。この結果、振動・衝撃による不意な解錠や、不正な解錠を阻止して、ケース用施錠装置の信頼性、防犯性を向上させることができる。
また、合鍵をキー挿入口から錠本体に挿入すれば、ラッチに延設された開口閉鎖片が揺動し、この開口閉鎖片によってストッパーが押下され、解除凹部が切欠に一致し、スライダーの移動規制の解除となって、合鍵の挿入方向にスライダーを押し込むことが可能となる。これによりロックボルトが回転可能となる。
請求項2記載のケース用施錠装置によれば、解除凹部が切欠に離間配置されたストッパーの切欠当接部位に、切欠の縁部が没入するダミー凹部が形成されたので、例えば合鍵より薄厚の工具等を挿入し、スライダーに押込み方向の力を加えながらタンブラーを不正操作し、スライダーを移動させようとする所謂ピッキング操作に対しても、スライダーに押込み力を加えた段階で、延出材の切欠縁部をダミー凹部に没入させ、ストッパーの移動を阻止させることができる。これにより、ストッパーと連動するラッチの係止解除動作を規制して、不正解錠をより困難にすることができる。この結果、防犯性を高め、信頼性をさらに向上させることができる。
請求項3記載のケース用施錠装置によれば、延出材の断面形状が略L字形状に形成されているので、延出材の曲げ強度を高めることができ、延出材が特に切欠と解除凹部との離間方向に変形されることによる不正なストッパー解除や、逆に変形によって切欠と解除凹部とが一致しなくなり、ストッパー解除が不能となる事態を防止することができる。この結果、防犯性を高めるとともに、信頼性をさらに向上させることができる。
以下、本発明に係るケース用施錠装置の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係るケース用施錠装置の解錠状態の断面図、図2はスライダー、プレートキーの斜視図、図3は延出材、ストッパーの斜視図、図4はラッチ係止状態におけるストッパーと延出材との位置関係を表す説明図である。なお、図8、図9に示した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとする。
本実施の形態によるケース用施錠装置100は、錠本体Aと、ラッチBと、ロックボルトCと、スライダーDと、延出材Eと、ストッパーFと、合鍵であるプレートキーGとを主要な構成部材として有している。
スーツケース9は、ケース本体5に対し、蓋体7が開閉自在となる。ケース本体5にはケース用施錠装置100の錠本体Aが固設される。錠本体Aは、図1の左方に位置する図示しない揺動部により解錠状態でかつラッチBの係止が解除されることで、図中右端側が上方に跳ね上がる。錠本体Aの右端には、ラッチBが軸31を介して回動自在に設けられ、ラッチBは蓋体7側に設けられた図示しない係止板に一方の揺動位置で下端が係止することで、蓋体7の開放を規制する。このラッチBは、ラッチBと共に錠本体Aに回動自在に設けられる操作片33によって係止解除方向(図1の矢印a方向)への回動操作が可能となる。
錠本体AにはプレートキーGの挿入空間35が形成され、挿入空間35はキー挿入口37となって開口される。ラッチBの上部には開口閉鎖片39が斜めに延設され、開口閉鎖片39はラッチBの係止状態においてキー挿入口37を閉鎖する。ラッチBは、所定厚のプレートキーGがキー挿入口37に挿入されることにより、開口閉鎖片39が押圧されて係止解除方向へ回転され、蓋体7との係止が解除されるようになっている。
錠本体AにはロックボルトCが内蔵され、ロックボルトCは上端面の凹部41を、錠本体Aの突起軸43に嵌合させて回転自在となる。ロックボルトCの下端には図1の左右方向に長いロック杆45が設けられ、ロック杆45は蓋体7に形成されたスリット47に対し、長手方向を一致させることで挿脱が可能になるとともに、スリット47の長手方向に直交する方向に配置されることで、蓋体7からの抜脱が不能(ロック状態)となる。このロックボルトCは、後述するように、スライダーDの押込みにより、所定の角度(例えば90°)ごとに回転され、ロック姿勢とロック解除姿勢とを繰り返す。
また、ロックボルトCの上端の軸外周には表示円盤49が相対回転不能に嵌合され、表示円盤49は180°ごとに施錠マークが記されている。この表示円盤49の施錠マークは、錠本体Aの上面に穿設された表示窓51から視認可能となる。つまり、ロックボルトCが一方向へ90°ごとに回転されることで、表示窓51からは施錠マーク、非施錠マーク(無印)が繰り返し表示され、ケース用施錠装置100の施解錠状態が視認できるようになっている。
スライダーDは、錠本体Aに内設され、上面が挿入空間35に臨んでいる。スライダーDは、付勢手段である圧縮コイルバネ53によって、図1の右方へ付勢されている。スライダーDの上面には複数(本実施の形態では3つ)のタンブラー55a,55b,55cがプレートキーGの挿入方向に並べられている。タンブラー55a〜55cは、スライダーDの幅方向(図1の紙面直交方向)に長い板形状となり、上面には一対の三角突起57が長手方向に離間配置されている。スライダーDの下面には蓋材59が固定され、この蓋材59とそれぞれのタンブラー55a〜55cの間には圧縮スプリング61,61,61が配設されている。タンブラー55a〜55cは、この圧縮スプリング61の付勢力によって、長手方向のいずれか一端が上方、他端が下方へ位置する傾斜姿勢、或いは両端が上方へ位置するような姿勢をとる。各タンブラー55a〜55cは、正規のプレートキーGが挿入空間35へ挿入されることにより、この傾斜配置から、圧縮スプリング61の付勢力に抗して水平配置される。
プレートキーGには、各タンブラー55a〜55cの三角突起57に一致した進入孔63が複数穿設されている。各タンブラー55a〜55cは、所定の進入孔63の穿設されたプレートキーGが挿入されることのみによって、三角突起57が所定深度で進入孔63に進入し、その結果、水平に配置されるようになっている。タンブラー55a〜55cの長手方向両端には係止突起65,65が突設され、この係止突起65は錠本体Aの内壁に形成された図示しない係止溝に係止する。このタンブラー55a〜55cの係止突起65は、タンブラー55a〜55cが水平配置された状態でのみ、錠本体Aの係止溝から外れ、スライダーDの移動を可能とする。つまり、スライダーDは、通常状態において、係止突起65が錠本体Aの係止溝に係止し、スライド不能となる一方、プレートキーGが挿入された状態において、全てのタンブラー55a〜55cが水平配置され、その結果、係止突起65が係止溝から外れて(シアーラインが一致して)、プレートキーGの挿入方向へ移動可能となる。
スライダーDには移動方向に長い貫通孔67が穿設され、この貫通孔67には上記のロックボルトCの中央部が貫通される。スライダーDにはロックボルト係合ピン69がバネ71によって突出され、ロックボルト係合ピン69はスライダーDが移動されるごとに、ロックボルトCのフランジ部73に90°間隔に形成された図示しない段部に当接し、ロックボルトCを90°ごとに回転させる。
図3に示すように、スライダーDは、プレートキーGの挿入方向に反する方向で突設された延出材Eを有する。延出材Eは、例えば上記の蓋材59を延出させて形成することができる。延出材Eには、突出方向に直交する切欠75が形成されている。
スライダーDとラッチBとの間には、図3の上下方向に移動自在となったプレート状のストッパーFが設けられている。ストッパーFは、解除凹部77を有し、延出材Eの切欠75に挿入配置されている。ストッパーFは、付勢バネ79により図3の上方へ付勢されるとともに、ラッチBが係止解除操作されて図1の矢印a方向へ回転されると、開口閉鎖片39によって押下される。つまり、ストッパーFは、ラッチBの蓋材59への係止時には、切欠75と解除凹部77が離間配置され、ラッチBの係止解除時には従動されることで、解除凹部77が切欠75に一致するようになっている。そして、延出材Eは、切欠75に、ストッパーFの解除凹部77が一致することで、ストッパーFに対する引っ掛かりが解除され、スライダーDの移動規制を解除する。
解除凹部77が切欠75に離間配置されたストッパーFの切欠当接部位には、図3、図4に示すダミー凹部81が形成され、ダミー凹部81は切欠75の縁部75aを没入させる。ストッパーFは、ダミー凹部81に切欠75の縁部75aが没入することで、移動が阻止され、連動するラッチの係止解除動作を規制するように作動する。なお、スライダーDに押込み力が加えられていない状態では、スライダーDは圧縮コイルバネ53によって図1の右方に付勢されているので、切欠75の延出材Eはダミー凹部81には没入されない。
また、縁部75aは、図3、図4に示すように、延出方向に直交方向の断面形状が略L字形状で形成されている。延出材Eの断面形状が略L字形状に形成されることで、延出材Eの曲げ強度が高まり、延出材Eが特に切欠75と解除凹部77との離間方向に変形されることによる不正なストッパー解除や、逆に変形によって切欠75と解除凹部77とが一致しなくなり、ストッパー解除が不能となる事態(ストッパーFに対する延出材Eの引っ掛かりが解除されない事態)が防止される。これにより、防犯性が高められるとともに、信頼性がさらに向上されるようになっている。
次に、このように構成されたケース用施錠装置100の作用を説明する。
図5はプレートキーが挿入されたケース用施錠装置の断面図、図6はプレートキーによりスライダーが移動されロックボルトがロック姿勢となった状態の断面図、図7は通常のラッチ係止状態におけるストッパーと延出材との位置関係を(a)、スライダーの移動によって解除凹部に切欠の縁部が没入したストッパーを(b)に表すストッパー非規制・規制状態の説明図である。
図1に示したロックボルトCの解錠状態において、ロックボルトCのロック杆45は、蓋体7のスリット47と長手方向が同方向に配置されている。したがって、操作片33が操作され、ラッチBが矢印a方向に回転されることで、ラッチBと図示しない係止板との係止が解除される。この状態で、錠本体Aの図中右端が上方へ跳ね上げられることで、蓋体7がケース本体5から開放可能となる。
一方、図5に示すように、プレートキーGがキー挿入口37から挿入されると、ラッチBの開口閉鎖片39が押圧され、キー挿入口37が開口されるとともに、ラッチBが矢印a方向へ回転される。プレートキーGがキー挿入口37に挿入されると、スライダーDの上面に位置した各タンブラー55a〜55cの三角突起57がプレートキーGの進入孔63(図2参照)に進入し、全てのタンブラー55a〜55cが水平配置される。タンブラー55a〜55cが水平配置されると、タンブラー55a〜55cの両側の係止突起65(図2参照)が、錠本体Aの図示しない係止溝から外れ、スライダーDが移動可能となる。
この際、開口閉鎖片39によりストッパーFが押下されることで、ストッパーFの解除凹部77(図3参照)が延出材Eの切欠75(図3参照)に一致し、これによりストッパーFによる延出材Eの移動規制が解除されて、スライダーDは、プレートキーGの挿入方向へ押込み可能となる。
この状態で、図6に示すように、さらにプレートキーGが押込まれると、スライダーDが図6の左方へ移動され、スライダーDに設けられたロックボルト係合ピン69がロックボルトCに係合してロックボルトCを90°回転させる。ロックボルトCは、図1に示したロック解除姿勢から90°回転されることにより、ロック杆45がスリット47の長手方向に直交する方向に配置され(図6の状態)、蓋体7は、ロック杆45を介してケース本体5に施錠状態となる。
この施錠状態において、プレートキーGが引き抜かれると、図7(a)に示すように、ラッチBが再び係止位置に配置される。ラッチBが蓋体7に係止した状態(すなわち、ラッチ係止時)では、ストッパーFが解除凹部77(図7参照)を離間させた状態で延出材Eの切欠75に挿入される。換言すれば、延出材Eが、この切欠75に横断するようにして挿入されたストッパーFに引っ掛かった状態となる。つまり、スライダーDは、この延出材Eを介してストッパーFに引っ掛かり、図7の左方向への移動が規制されることになる。したがって、衝撃等が加えられても、スライダーDが慣性力によって微動されることがなく、微動の繰り返しによってロックボルトCがロック解除姿勢まで回転されてしまう事態が防止される。
また、例えば合鍵であるプレートキーGより薄厚の工具等が挿入され、スライダーDに押込み方向の力が加えられながら、タンブラー55a〜55cが不正操作され、スライダーDが移動されようとする所謂ピッキング操作が行われようとしても、スライダーDに押込み力を加えた段階で、延出材Eの切欠縁部75aがストッパーFのダミー凹部81に没入され、ストッパーFの移動が阻止される。これにより、ストッパーFに連動するラッチBの係止解除動作が規制されて、ピッキング操作による不正解錠が困難となる。
したがって、上記のケース用施錠装置100によれば、プレートキーGの挿入のみによってストッパーFを移動させ、ロックボルトCをロック解除姿勢へ回転させるケース用施錠装置100において、延出材Eの切欠75に挿入されラッチBの蓋体7への係止時には切欠75と解除凹部77が離間配置されるストッパーFを設けたので、ラッチ係止時には、延出材Eの切欠75がストッパーFに引っ掛かり、延出材Eを介してストッパーFの移動が規制されることになる。したがって、衝撃等が加えられても、ストッパーFが慣性力によって微動し、その繰り返しによってロックボルトCがロック解除姿勢まで回転されてしまう事態を防止することができる。この結果、振動・衝撃による不意な解錠や、不正な解錠を阻止して、ケース用施錠装置100の信頼性、防犯性を向上させることができる。
また、解除凹部77が切欠75に離間配置されたストッパーFの切欠当接部位に、切欠75の縁部75aが没入するダミー凹部81が形成されたので、例えば合鍵であるプレートキーGより薄厚の工具等を挿入し、スライダーDに押込み方向の力を加えながらタンブラー55a〜55cを不正操作し、スライダーDを移動させようとする所謂ピッキング操作に対しても、スライダーDに押込み力を加えた段階で、延出材Eの切欠縁部75aをダミー凹部81に没入させ、ストッパーFの移動を阻止させることができる。これにより、このストッパーFの移動を不能とし、連動するラッチBの係止解除動作を規制して、不正解錠をより困難にすることができる。この結果、ケース用施錠装置100の防犯性を高めるとともに、信頼性をさらに向上させることができる。
本発明に係るケース用施錠装置の解錠状態の断面図である。 スライダー、プレートキーの斜視図である。 延出材、ストッパーの斜視図である。 ラッチ係止状態におけるストッパーと延出材との位置関係を表す説明図である。 プレートキーが挿入されたケース用施錠装置の断面図である。 プレートキーによりスライダーが移動されロックボルトがロック姿勢となった状態の断面図である。 通常のラッチ係止状態におけるストッパーと延出材との位置関係を(a)、スライダーの移動によって解除凹部に切欠の縁部が没入したストッパーを(b)に表すストッパー非規制・規制状態の説明図である。 ケース用施錠装置の設けられたスーツケースの上面図である。 図8のスーツケースに設けられたケース用施錠装置とそのプレートキーの平面図である。
符号の説明
7…蓋体
5…ケース本体
55a〜55c…タンブラー
75…切欠
75a…切欠の縁部
77…解除凹部
81…ダミー凹部
100…ケース用施錠装置
A…錠本体
B…ラッチ
C…ロックボルト
D…スライダー
E…延出材
F…ストッパー
G…合鍵(プレートキー)

Claims (3)

  1. 開閉自在な蓋体を有するケース本体に固設され合鍵の挿入されるキー挿入口を有した挿入空間が形成される錠本体と、
    該錠本体に揺動自在に設けられ、上部に開口閉鎖片が斜めに延設されており、前記合鍵の挿入されていない状態となる一方の揺動位置で前記キー挿入口を閉鎖するとともに前記蓋体に係止し、前記合鍵が前記キー挿入口より挿入されると前記蓋体との係止を解除するラッチと、
    前記錠本体に回転自在に設けられ所定の角度回転されるごとに前記蓋体に対しロック姿勢とロック解除姿勢とを繰り返すロックボルトと、
    上面が前記挿入空間に臨み前記錠本体に内設され、付勢手段にて前記挿入空間から挿入口方向に付勢されており、複数のタンブラーを備え、該タンブラーが前記上面に配置されて、前記合鍵の挿入のみによって前記タンブラーが従動されシアーラインの一致とともに該合鍵の挿入方向に移動可能となり、前記付勢手段の付勢力に抗して前記合鍵とともに移動して前記ロックボルトを所定角度回転させるスライダーと、
    該スライダーに前記合鍵の挿入方向に反する前記ラッチの方向で突設され該突出方向に直交して交差する切欠を有する延出材と、
    前記スライダーとラッチとの間に移動自在に設けられ、前記延出材の前記切欠に挿入可能な解除凹部を有し、前記合鍵の挿入されていない状態である一方の揺動位置となる前記ラッチの前記蓋体への係止時には前記切欠と前記解除凹部が離間配置されて前記切欠内に横断するように位置し、前記スライダーの移動規制を行い、前記合鍵が挿入されて前記ラッチの前記蓋体に対する係止解除時である前記ラッチの揺動時には前記開口閉鎖片にて押下され、該ラッチに従動されることで前記解除凹部が前記切欠に一致して前記スライダーの移動規制を解除するストッパーと、
    を具備したことを特徴とするケース用施錠装置。
  2. 前記解除凹部が前記切欠に離間配置された際の前記ストッパーの切欠当接部位に、前記切欠の縁部が没入するダミー凹部が形成され、外力や不正な操作により前記スライダーが移動されると前記ダミー凹部に前記縁部が没入して前記ストッパーの移動を阻止し、該ストッパーに連動する前記ラッチの係止解除動作を規制することを特徴とする請求項1記載のケース用施錠装置。
  3. 前記延出材の延出方向に直交方向の断面形状が略L字形状であることを特徴とする請求項1又は2記載のケース用施錠装置。
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