JP2009184261A - インクジェット記録シート - Google Patents

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Abstract

【課題】高速輪転インクジェットシステムにおいて、インク吸収性が良好であり、インク裏抜けを抑制したインクジェット記録シートを提供する。
【解決手段】セルロースパルプと填料を主成分とし、灰分が10〜30質量%である支持体にカチオン性樹脂を両面あたり2.0g/m2以上付着させてなり、且つブリストー法によるぬれ時間0.2秒での吸水量が30ml/m2以上であり、さらに望ましくは、不透明度が93.5%以上であるインクジェット記録シート。
【選択図】なし

Description

本発明は、水溶性インクを用いて記録するインクジェット記録方式において、インク吸収性等の良好なインクジェット記録シートに関するものである。さらに詳しくは、高速輪転インクジェットプリンティングシステムに用いることができる普通紙タイプのインクジェット記録シートであって、高速フルカラー記録が可能であり、インクジェット記録におけるインク吸収性、インクの裏抜けの良好なインクジェット記録シートに関するものである。
インクジェット記録方式は、種々の作動原理によりインクの微小液滴を飛翔させて紙などの記録シートに付着させ、画像・文字などの記録を行うものであるが、高速、低騒音、多色化が容易、記録パターンの融通性が大きい、現像−定着が不要などの特徴があり、漢字を含め各種図形およびカラー画像などの記録装置として種々の用途において急速に普及している。さらに、多色インクジェット方式により形成される画像は、製版方式による多色印刷やカラー写真方式による印画に比較して、遜色のない記録を得ることが可能である。また、作成部数が少なくて済む用途においては、写真技術によるよりも安価であることからフルカラー画像記録分野にまで広く応用されつつある。
このインクジェット記録方式で使用される記録シートとしては、通常の印刷や筆記に使われる上質紙やコーテッド紙を使うべく、装置やインク組成の面から努力がなされてきた。しかし、装置の高速化・高精細化或いはフルカラー化などインクジェット記録装置の性能の向上や用途の拡大に伴い、記録シートに対してもより高度な特性が要求されるようになった。
さらに最近では、輪転方式のインクジェットプリンティングシステムも開発され、フルカラーの画像を高速で記録する用途が増えている。また、システム本体もコンパクト化が図られた結果、隣り合うインクジェットヘッド間の距離も短くなり、ヘッド間を通過する記録シートの時間が早くなったことから、当該シートにはより速いインク吸収性が要望されるようになっている。
このような用途に適合するべく、記録シートも改良が施され、インク吸収性を速くした記録シートの例(例えば、特許文献1、2参照)があるが、そのインク吸収性は十分ではない。また、インク吸収性を良くするために、単純に記録シートのサイズ性を下げてしまうとインクが記録シートの厚さ方向に深く浸透してしまい、即ち、インクの裏抜けが悪化するために、両面記録の用途には使用できなくなる。
特許第3048580号公報 特許第3720075号公報
上述したとおり、高速輪転方式のインクジェットプリンティングシステムにおいて、速やかなインク吸収性とインクの裏抜けを抑制した記録シートは得られていないのが現状である。
即ち、本発明の目的は、インクジェット記録シートにおいて、次の課題を満足させることである。
1.インクの吸収性が良く、転写汚れや混色部での印字ムラが発生しないこと。
2.インクの裏抜けを抑制し、両面印字可能なこと。
本発明者は、上記に鑑み鋭意研究した結果、支持体の灰分量、カチオン性樹脂の付着量およびブリストー法による吸水量を特定の範囲とすることにより、課題を満足するインクジェット記録シートを発明するに至った。
即ち、本発明のインクジェット記録シートは、セルロースパルプと填料を主成分とし、灰分が10〜30質量%である支持体にカチオン性樹脂を両面あたり2.0g/m2以上付着させてなり、且つブリストー法によるぬれ時間0.2秒での吸水量が30ml/m2以上であることを特徴とするものである。
さらに、着色染料および/または着色顔料を含有し、不透明度を93.5%以上に調整してなることを特徴とするものである。
上記手段を施した本発明のインクジェット記録シートは、インク吸収性が良好であり、転写汚れや混色部の印字ムラの発生がなく、且つ、インクの裏抜けが抑制されているため、両面印字が可能となる。
以下、本発明のインクジェット記録シートについて、詳細に説明する。
本発明者は、まずインクジェット記録シート紙のサイズ性とインク吸収性について検討した。インクジェット記録シートのサイズ性をほとんど無サイズとすることにより、高速輪転方式のインクジェットプリンティングシステムにおいて、インク乾燥不良による転写汚れ(ロールに転写したインクが記録シートに再転写して汚れる現象)の発生がなくなることを確認した。
ここでいう無サイズとは、サイズ剤を無添加とした意味ではなく、一般的に測定されるステキヒトサイズ度がほぼ0秒、コッブ吸水度が横方向への水の浸み出しにより正確に測定できない(10秒の接触時間で100g/m2以上)レベルを意味する。
本発明者は動的な吸水性を測定すべく、J.TAPPI試験法No.51に規定されるブリストー法により吸水性を調査したところ、ぬれ時間0.2秒のときの吸水量を30ml/m2以上とすることにより、上記転写汚れの発生がなく、良好なインク吸収性を示すことを見いだした。
ブリストー法の測定において、ぬれ時間0.2秒とした理由は、高速輪転方式のインクジェットプリンティングシステムにおいて、連なる4色のインクジェットヘッド間の距離とマシンの運転速度から計算した記録シートのヘッド間通過時間が約0.1〜0.2秒であるためであり、ぬれ時間0.2秒のときの吸水量と転写汚れに良い相関があることを見いだした。
しかしながら、上記によりインク吸収性を改良したインクジェット記録シートは、記録シート厚さ方向のインクの浸透が深いため、記録面裏側から見たとき、画像が完全に透けてしまい(インクの裏抜け)、両面印字の用途には使用できないものであった。
そこで、インクの裏抜けを改良すべく検討した結果、記録シートの填料量を表す指標としての灰分を10質量%以上とすることにより、効果があることを確認した。ここでいう灰分とは、燃焼温度を500℃としたときの記録シート中に含まれる不燃物の含有量(質量%)である。
灰分を増加させる効果としては、単純に光学特性としての不透明度が向上する効果に加え、填料の細孔にインク成分が吸収されるため、深さ方向への浸透が抑えられる効果が考えられる。
インク裏抜け抑制のためには、灰分量は多い方が好ましいが、灰分量の増加に伴い記録シートの強度は低下するため、実用的には10〜30質量%が好ましい。灰分が30質量%を超えるとオフセット印刷でのブランパイル発生等のトラブルを招くことがある。シートの強度を要求されない用途においては、30質量%を超えても何ら問題がない。
支持体に使用される填料は、白色顔料として従来公知の顔料が用いられ、単独或いは併用できるが、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムのような白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂のような有機顔料などが挙げられる。
不透明度向上のためには、光の屈折率の高い二酸化チタン等が、インク浸透抑制のためには、比表面積が大きくインク吸収性の良好な合成シリカ等が挙げられるが、両特性のバランスに優れ、コスト的にも有利な軽質炭酸カルシウムが好ましい。
さらに、インクの裏抜け改良のためには、耐水性付与のため記録シートに付着させているカチオン性樹脂を増量させることが効果があることを見いだした。
一般にインクジェット記録方式に用いられる直接染料や酸性染料を含有する水溶性インクの耐水性を向上させるためには、染料のアニオン性部分とカチオン性物質の反応による染料の定着と耐水化処理が有効であることは自明のことである。
本発明で使用するカチオン性樹脂は、水に溶解したとき離解してカチオン性を呈する1級〜3級アミンまたは4級アンモニウム塩のモノマー、オリゴマー、ポリマーであり、好ましくは、オリゴマーまたはポリマーである。具体的には、ジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物、アクリルアミド・ジアリルアミン共重合物、ポリビニルアミン共重合物、ジシアンジアミド、ジメチル・ジアリル・アンモニウムクロライド等を例示することができるが、これらの例に限定されるものではない。
このカチオン性樹脂の付着量が多いほど、インク中の染料成分が記録面側のより表層に留まるため、インクの裏抜けは抑制されることとなる。但し、本発明のカチオン性樹脂の付着量は両面で2.0g/m2以上であり、2.0g/m2未満であるとその効果は十分ではない。また、いたずらに添加量を増量しても、その効果は頭打ちとなることから、実用的には2.0〜4.0g/m2が好ましい範囲である。
灰分で表される填料の含有量とカチオン樹脂の付着量を制御することにより、インクの裏抜けを抑制することが可能となり、ブリストー法による吸水量の制御と併せて、インク吸収性との両立が可能となった。
さらに、インクの裏抜けに関して、より高い要求を満足するため、或いは、記録シートの軽量化に伴うインクの裏抜け悪化を防ぐためには、着色染料および/または着色顔料の添加が有効である。
着色染料および/または着色顔料の添加により、不透明度を93.5%以上とすることにより、よりインクの裏抜けは抑制されることとなる。着色染料および/または着色顔料の添加は、内添であってもサイズプレス等の外添であっても、何ら制限しない。
着色染料および/または着色顔料の添加により、当然白色度は低下することとなるが、白色度を維持または向上させるためには、蛍光増白剤の添加が有効である。
本発明のインクジェット記録シートの支持体としては、木材繊維主体の紙、または木材繊維や合成繊維を主体とした不織布の如きシート状物質が挙げられ、紙の場合に使用される木材パルプは、NBKP、LBKP、NBSP、LBSP、GP、TMPなどの他に、古紙パルプが挙げられ、必要に応じて単独或いは併用して用いられる。
支持体に用いられる内添サイズ剤としては、ロジン系サイズ剤、アルケニル無水コハク酸、アルキルケテンダイマー、石油樹脂系サイズ剤などを例示することができる。
カチオン性樹脂を付着させる方法としては、サイズプレス、ゲートロールコーター、フィルムトランスファーコーターの他、ブレードコーター、ロッドコーター、エアーナイフコーター、カーテンコーターなど各種塗工機で塗工することも可能であるが、コストの点からは抄紙機に設置されているサイズプレス、ゲートロールコーター、フィルムトランスファーコーターなどで付着させ、オンマシンで仕上げるのが望ましい。
また、カチオン性樹脂と同時にバインダーも必要に応じて用いられ、酸化澱粉、燐酸エステル化澱粉、自家変性澱粉、カチオン化澱粉または各種変性澱粉、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ソーダ、アルギン酸ソーダ、ハイドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコールまたはそれらの誘導体などを単独或いは併用して使用することができる。
さらに、カチオン性樹脂と併用して表面サイズ剤も必要に応じて用いられ、スチレン/アクリル酸系重合体、スチレン/メタアクリル酸系重合体、アクリロニトリル/ビニルホルマール/アクリル酸エステル共重合体、スチレン/マレイン酸系共重合体、AKD系、ロジン系などの表面サイズ剤が挙げられるが、カチオン性樹脂との混合のためには、カチオン性の表面サイズ剤が好ましい。
本発明において、紙料中には、その他の添加剤として、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤などを本発明の所望の効果を損なわない範囲で、適宜配合することもできる。
本発明の抄紙方法において、抄紙機は、長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、コンビネーション抄紙機、円網抄紙機、ヤンキー抄紙機など製紙業界で公知の抄紙機を適宜使用できる。
以下に、本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、実施例において示す「部」および「%」は、特に明示しない限り、質量部および質量%を示す。
実施例1
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料として軽質炭酸カルシウム(商品名:TP−121、奥多摩工業社製)12部、両性澱粉(商品名:Cato3210、日本NSC社製)0.8部、硫酸バンド0.8部、アルキルケテンダイマー型サイズ剤(商品名:サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.03部を添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置で酸化澱粉(商品名:MS#3800、日本食品化工社製)を乾燥付着量で3.0g/m2、カチオン性樹脂としてジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物(商品名:ジェットフィックス5052、里田化工社製)を乾燥付着量で2.0g/m2付着させ、マシンカレンダー処理をして坪量81.4g/m2、密度0.82g/cm3の実施例1のインクジェット記録シートを作製した。
実施例2
実施例1の軽質炭酸カルシウムの添加量を24部とした以外は、実施例1と同様にして、実施例2のインクジェット記録シートを作製した。
実施例3
実施例1の軽質炭酸カルシウムの添加量を36部とした以外は、実施例1と同様にして、実施例3のインクジェット記録シートを作製した。
実施例4
実施例2のカチオン性樹脂の付着量を3.0g/m2とした以外は、実施例2と同様にして、実施例4のインクジェット記録シートを作製した。
実施例5
実施例2のカチオン性樹脂の付着量を4.0g/m2とした以外は、実施例2と同様にして、実施例5のインクジェット記録シートを作製した。
実施例6
実施例2のカチオン性樹脂の付着量を5.0g/m2とした以外は、実施例2と同様にして、実施例6のインクジェット記録シートを作製した。
実施例7
実施例4のアルキルケテンダイマー型サイズ剤の添加量を0.06部とした以外は、実施例4と同様にして、実施例7のインクジェット記録シートを作製した。
実施例8
実施例4のアルキルケテンダイマー型サイズ剤の添加量を0.09部とした以外は、実施例4と同様にして、実施例8のインクジェット記録シートを作製した。
実施例9
実施例4のカチオン性樹脂をアクリルアミド・ジアリルアミン共重合物(商品名:スミレーズレジン1001、住友化学社製)とした以外は、実施例4と同様にして、実施例9のインクジェット記録シートを作製した。
実施例10
実施例4のカチオン性樹脂をポリビニルアミン共重合物(商品名:ハイマックスSC−700、ハイモ社製)とした以外は、実施例4と同様にして、実施例10のインクジェット記録シートを作製した。
実施例11
実施例4の填料を軽質炭酸カルシウムからタルク(商品名:タルクNTL、日本タルク社製)とした以外は、実施例4と同様にして、実施例11のインクジェット記録シートを作製した。
実施例12
実施例4の填料を軽質炭酸カルシウムからカオリン(商品名:YUDIAN、日成共益社製)とした以外は、実施例4と同様にして、実施例12のインクジェット記録シートを作製した。
実施例13
実施例4の配合に黒染料(商品名:カヤフェクトブラックS、日本化薬社製)をパルプスラリーに0.05%添加した以外は、実施例4と同様にして、実施例13のインクジェット記録シートを作製した。
実施例14
実施例3の坪量を64.0g/m2とした以外は、実施例3と同様にして、実施例14のインクジェット記録シートを作製した。
実施例15
実施例3の坪量を64.0g/m2とし、黒染料(商品名:カヤフェクトブラックS、日本化薬社製)をパルプスラリーに0.3%添加した以外は、実施例3と同様にして、実施例15のインクジェット記録シートを作製した。
(比較例1)
実施例1の軽質炭酸カルシウムの添加量を10部とした以外は、実施例1と同様にして比較例1の印刷用塗工紙を作製した。
(比較例2)
実施例1のカチオン性樹脂の付着量を1.6g/m2とした以外は、実施例1と同様にして比較例2の印刷用塗工紙を作製した。
(比較例3)
実施例1のカチオン性樹脂の付着量を1.0g/m2とした以外は、実施例1と同様にして比較例3の印刷用塗工紙を作製した。
(比較例4)
実施例4のアルキルケテンダイマー型サイズ剤の添加量を0.15部とした以外は、実施例4と同様にして比較例4の印刷用塗工紙を作製した。
上記により作製した実施例1〜15および比較例1〜4のインクジェット記録シートについて、次に記載した灰分、ブリストー法による吸水性の測定を行い、さらに、インクジェット適性の各項目について評価を行い、その結果を表1に示した。
<灰分>
燃焼温度を500℃とした以外は、JIS P−8128に準じ、インクジェット記録シートの灰分(%)を測定した。
<不透明度>
日本電色社製分光式色差計PF−10を用い、JIS P−8149に準じ、不透明度(%)を測定した。
<ブリストー法による吸水量>
J.TAPPI No.51に準じ、液体は純水、スリット幅は1mmのヘッドを用いて、ぬれ時間0.2秒のときの吸水量(ml/m2)を測定した。
<インクセット性>
ミヤコシ社製インクジェットプリンティングシステムNewMJP−600で、評価画像を印刷速度150m/minで印字した。200%ベタ画像部のインクの転写汚れ具合で評価した。Aは転写汚れが全くなく特性が良好、Bは極僅かに発生しているが実用上問題ない範囲で特性が良好、Cは転写汚れの発生が顕著であり実用上問題あり、Dは転写汚れが酷く特性不良を示す。
<印字ムラ>
ミヤコシ社製インクジェットプリンティングシステムNewMJP−600で、評価画像を印刷速度150m/minで印字した。混色ハーフトーン部の印字ムラの程度を目視により評価した。Aは特性が良好、Bは実用上問題ない範囲で良好、Cは実用上問題あり、Dは特性が不良を示す。
<インク裏抜け>
ミヤコシ社製インクジェットプリンティングシステムNewMJP−600で、評価画像を印刷速度150m/minで印字した。ブラック100%ベタ印字部の反対面側から白色度の測定を行い、「印字のない白紙部の白色度%」−「ブラックベタ印字部の白色度%」で示した。白色度の測定は、日本電色社製PF−10により、標準板の上にサンプルを1枚載せ、UVカットの条件で行った。値の小さい方がインクの裏抜けは良好である。10%未満は特性が非常に良好、10%以上15%未満は実用上問題ない範囲で特性が良好、15%以上20%未満は実用上問題あり、20%以上は特性が不良を示す。
Figure 2009184261
表1の実施例1〜15および比較例1〜4の結果から明らかなように、灰分が10〜30質量%である支持体にカチオン性樹脂を両面あたり2.0g/m2以上付着させ、且つブリストー法によるぬれ時間0.2秒での吸水量が30ml/m2以上とすることにより、インクセット性、印字ムラに優れ、且つインク裏抜けが良好であることがわかる。灰分が10質量%未満の場合は、印字ムラおよびインク裏抜けが悪く、カチオン性樹脂の付着量が2.0g/m2未満の場合、インク裏抜けが悪い。また、ブリストー法によるぬれ時間0.2秒での吸水量が30ml/m2未満の場合、インクセット性が悪く、転写汚れが発生してしまう。
さらに、実施例13および15の結果から明らかなように、着色剤を併用し不透明度を93.5%以上に調整したインクジェット記録シートは、インクセット性、印字ムラ、インク裏抜けすべての特性において、優れていることがわかる。
本発明におけるインクジェット記録シートは、インクジェット記録シートとしての使用に留まらず、記録時に液状であるインクを使用するどのような記録シートとして用いることもできる。例えば、熱溶融性物質、染顔料などを主成分とする熱溶融性インクを樹脂フィルム、高密度紙、合成紙などの薄い支持体上に塗工したインクシートを、その裏面より加熱し、インクを溶融させて転写する熱転写記録用受像シート、熱溶融性インクを加熱溶融して微小液滴化、飛翔記録するインクジェット記録シート、油溶性染料を溶媒に溶解したインクを用いたインクジェット記録シート、光重合型モノマーおよび無色または有色の染顔料を内包したマイクロカプセルを用いた感光感圧型ドナーシートに対応する受像シートなどが挙げられる。

Claims (2)

  1. セルロースパルプと填料を主成分とし、灰分が10〜30質量%である支持体にカチオン性樹脂を両面あたり2.0g/m2以上付着させてなり、且つブリストー法によるぬれ時間0.2秒での吸水量が30ml/m2以上であることを特徴とするインクジェット記録シート。
  2. 着色染料および/または着色顔料を含有し、不透明度を93.5%以上に調整してなることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録シート。
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