JP3891017B2 - インクジェット記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の所属する技術分野】
本発明はインクジェット記録用紙に関し、特に印字ムラが無く、印字濃度やインク吸収性に優れたインクジェット記録媒体とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方式は、フルカラー化が容易なことや印字騒音が少ないことなどから近年急速に普及してきた。この方式はノズルから記録媒体に向けてインクの微小液滴を高速で飛翔、付着させて画像や文字などの記録を行うものであり、インク中には多量の溶媒を含む。従って、記録媒体としては速やかにインクを吸収する必要がある。また、最近のコンピューターやデジタルカメラの普及により、銀塩写真に近い画像が求められるようになってきている。そこで、インクジェット記録用紙には高い発色性、解像度及び色再現性が必要となり、これに対応するため表面にインク受理層を設けたいわゆる塗工紙が開発されている。
【0003】
例えば特開昭59−185690号公報には、インク受理層中の顔料としてインク吸収性が高いシリカを用い、接着剤としてポリビニルアルコールを単独でもしくは高い比率で用いたインクジェット記録用紙が提案されている。また特開平4‐298378号公報には、インクの均一な吸収のために、吸油性の大きい顔料と、低粘度の変性澱粉を全水溶性接着剤の固形分当り3〜30重量%含む水溶性接着剤を用いてインク受容性被覆層を設けることが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開昭59−185690号公報、特開平4−298378号公報に開示された実施例では、いずれも接着剤としてポリビニルアルコールを高い比率で用いているため、ハイシェア粘度は高くなり、また塗工液中の保水性も不足している。このため、この塗料を用いて塗工を行う際、エアーナイフを用いた場合は風紋が、サイズプレスやゲートロールコーターではロールパターンが、ブレードを用いた場合はストリークが発生し、いずれの塗工方法でも重大な問題が発生する。昨今の高画質化に伴いインクジェット用紙に対する要求品質も厳しくなっていることから、これら問題の発生は致命的な欠点である。
【0005】
そこで本発明の目的は、インク受理層を設ける際、風紋やロールパターンなどの塗工ムラやストリーク等が著しく改善されたインクジェット記録用紙およびそのような記録用紙の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、塗工ムラやストリークの発生には塗料のハイシェア粘度と保水性が大きく関与しており、これらを適正値に保つためインク受理層の接着剤の種類及び量を規定することで、塗工ムラやストリークが著しく改善され高速塗工も可能となる塗料及び該塗料を塗工してなるインクジェット記録媒体を見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明のインクジェット記録媒体は、支持体上に、インク受理層を設けてなるインクジェット記録媒体において、該インク受理層は顔料50〜80重量%と接着剤20〜50重量%とを主成分として含有し、かつ該インク受理層の接着剤が澱粉類、ポリビニルアルコール、さらに酢酸ビニル重合体を必須成分とし、かつ前記インク受理層はブレードコーターで塗工して設けられるものである。前記接着剤は、固形分として50〜70重量%の澱粉類と、10〜25重量%のポリビニルアルコールと、20〜35重量%の酢酸ビニル重合体とを含有することが好ましく、さらに、前記インク受理層は、液温20℃におけるハイシェア粘度が30〜65mpa・sの塗料をブレードコーターで塗工して設けられることが好ましい。
【0008】
塗工ムラやストリークはハイシェア粘度や保水性が高すぎても低すぎても発生し、この両者に適正な値が存在する。通常多用されているポリビニルアルコールのみでは必要なインク受理層の強度を保つ量使用すると、ハイシェア粘度が高くなりすぎ、かつ保水性が不足する。保水性を高めるのに有効なことが知られている澱粉類を、必要なインク受理層の強度を保つ量使用しても、やはりハイシェア粘度が高くなりすぎてしまう。澱粉類とポリビニルアルコールの配合割合をどのように変更しても、インク受理層の強度を保つためには、ハイシェア粘度と保水性を適切な値にすることはできなかった。
【0009】
これらの系に第3成分として酢酸ビニル重合体を適量配合することで、ハイシェア粘度が低下し適切な値となることは思いもかけないことであった。そのような効果が得られる理由は明らかではなく、澱粉類とポリビニルアルコールと酢酸ビニル重合体の複雑な相互作用により、塗料の微細な構造が変化したものと推定される。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のインクジェット記録媒体の支持体は特に制限されるものではなく、木材繊維主体の紙、またはポリエチレンなどの熱可塑性樹脂シート、もしくは木材繊維や合成繊維を主体とした不織布等のシート状物質が挙げられ、必要に応じたとえば紙の場合は内添サイズ剤の添加、サイズプレスによるサイズ剤や表面改質剤の塗布を行う。
【0011】
本発明の支持体に使用される木材パルプとしてはLBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等のパルプを含み、必要に応じて従来公知の填料やバインダー及びサイズ剤や定着剤、歩留まり向上剤、紙力増強剤等の各種添加剤を1種以上用いて混合し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機等の各種抄紙機にて紙匹を形成した後に、乾燥させて得ることができる。特にインク吸収性に優れた支持体を使用することが望ましい。
【0012】
インク受理層に用いる顔料としては、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト等の白色無機顔料はもとより、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料も使用することが出来るが、コストと高い吸収性の点から、合成シリカが好ましく用いられる。
【0013】
また、本発明のインクジェット記録媒体において、前記インク受理層が接着剤の固形分当り50〜70重量%の澱粉類と、10〜25重量%のポリビニルアルコール、さらに20〜35重量%の酢酸ビニル系高分子を含有することが好ましい。
【0014】
本発明の塗料中の接着剤として用いられる澱粉類とは、エステル化澱粉、カルボキシメチル化澱粉、エーテル化澱粉、燐酸澱粉、シラノール変性澱粉、酸化澱粉などの変性澱粉である。本発明においては、これらの中では安価であり強度発現効果の大きい酸化澱粉が他の変性澱粉と同等に使用することができる。接着剤における澱粉類の使用比率は、全接着剤固形分の50〜70重量%、好ましくは50〜60重量%である。それより澱粉類の含有量が多いと表面強度の低下が、少ないと保水性の悪化が起こり好ましくない。
【0015】
本発明で使用することができるポリビニルアルコールは特に限定されるものではなく、いわゆるポリビニルアルコールの他に、カルボキシ変性、シラノール変性などの変性ポリビニルアルコールについても使用可能である。本発明では、これらの中でも特に平均重合度約1700〜2400、ケン化度98〜99モル%の一般的なポリビニルアルコールが高価な変性ポリビニルアルコールと同等に使用することができる。接着剤におけるポリビニルアルコールの使用比率は、全接着剤固形分の10〜25重量%、好ましくは15〜20重量%である。それよりポリビニルアルコールが多いと塗料粘度が急激に上昇し、インク吸収性も悪化し好ましくない。
【0016】
さらに本発明においては、安価で一般的な酢酸ビニル重合体を使用する。酢酸ビニル重合体の使用比率は、全接着剤固形分の20〜35重量%、好ましくは25〜30重量%である。それより酢酸ビニル重合体が多いとインク吸収性が悪化し好ましくない。なお、本発明において、水性の酢酸ビニル重合体エマルジョンを用いると、インク受理層用塗工液を水性にする際に有利である。
【0017】
すなわちかかる接着剤が適正範囲を保つことで、塗料のハイシェアー粘度の上昇を抑え、かつ塗工液中の保水性を適性範囲に保つことができる。これにより特にストリークが出やすいブレードコーターでの塗工ムラやストリークの発生が無く、塗工適性を付与することができる。
また接着剤としてかかる物質を用いることで、インク受理層の塗工の均一性とともにインクの吸収性が著しく改善され、速やかにインクを吸収し、インクによる画像の発色が鮮やかで、滲みの無い高品位で均一な画像が得られるという優れた画像特性を有する塗工層も得られる。
【0018】
さらに、本発明のインクジェット記録用紙のインク受理層には上記の他、カチオン性化合物を含有することが望ましい。本発明で使用されるカチオン性化合物とは、水性染料インク中に含有される水溶性直接染料や水溶性酸性染料中のスルホン酸基、カルボキシル基等アニオン性基と不溶な塩を形成する2級アミン、3級アミンあるいは4級アンモニウム塩を含有するいわゆる染料定着剤である。カチオン性化合物は単独または2種以上を組み合わせて用いても良い。
【0019】
また、支持体あるいはインク受理層に必要に応じ、サイズ剤、界面活性剤、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、界面活性剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤、保水剤などを適宜配合することもできる。
【0020】
本発明において、支持体上に設けられるインク受理層は支持体の片面あるいは両面に2層以上の複数層として設けてもよい。また、インク受理層を支持体の片面に設けた場合は、インク受理層と反対側の面にカール矯正あるいは搬送性改良等の目的で塗工層を設けることも可能である。
【0021】
インク受理層の塗工量としては、インク受理層のインク吸収容量及び実用に耐えられる程度のインク受理層と支持体の接着強度を基準に決定することが好ましく、乾燥塗工量が5〜40g/m2の範囲にあることが好ましい。乾燥塗工量が5g/m2に満たないと、インク受理層である塗工層が支持体表面を完全に覆うことが難しく、塗工層によるインクの吸収性が十分でないため、吸収ムラが発生し、インクジェット印字性能に悪影響が生じる。また、乾燥塗工量が40g/m2を超えると、インク受理層と支持体間の接着強度が実用に耐えられないレベルとなり、粉落ちと呼ばれる支持体からの塗工層の剥離等が発生し、重大な問題が生じる。
【0022】
本発明においては、インク受理層を塗工した後にインク受理層をマシンカレンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置で表面処理することも可能である。
【0023】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳述するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。また、実施例において示す「部」及び「%」は、特に明示しない限り固形分重量部及び固形分重量%を示す。
<実施例1>
支持体
広葉樹漂白クラフトパルプ90%と針葉樹漂白クラフトパルプ10%を混合叩解して濾水度を350mlに調整したパルプに、炭酸カルシウム15部、カチオン化澱粉4部、及びアニオン化ポリアクリルアミド0.3部を添加し、長網抄紙機で抄造乾燥した後マシンカレンダー処理を行い、坪量100g/m2の支持体を製造した。なお作製した支持体のステキヒトサイズ度は、30秒であった。
インク受理層
合成非晶質シリカ(ファインシールX−37B トクヤマ製)100部、酸化澱粉(MS#3600 日本食品化工製)51部、ポリビニルアルコール(PVA―117 クラレ製)18部、ポリ酢酸ビニル(ヨドゾールVQ553 ナショナルスターチ&ケミカル社製)20部、スチレンアクリル樹脂(ポリマロン360 荒川化学工業製)0.5部を配合した固形分が24%の塗料を、前記支持体上にブレードコーターを用いて塗工量が8g/mとなるように塗工し、インクジェット記録用紙を得た。
【0024】
<実施例2>
インク受理層
実施例1の塗料の接着剤配合を、酸化澱粉(MS#3600 日本食品化工製)29部、ポリビニルアルコール(PVA―117 クラレ製)12部、ポリ酢酸ビニル(ヨドゾールVQ553 ナショナルスターチ&ケミカル社製)14部に変更した点以外は実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
<実施例3>
インク受理層
実施例1の塗料の接着剤配合を、酸化澱粉(MS#3600 日本食品化工製)33部、ポリビニルアルコール(PVA―117 クラレ製)9部、ポリ酢酸ビニル(ヨドゾールVQ553 ナショナルスターチ&ケミカル社製)13部に変更した点以外は実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
【0025】
<実施例4>
インク受理層
実施例1の塗料の接着剤配合を、酸化澱粉(MS#3600 日本食品化工製)37部、ポリビニルアルコール(PVA―117 クラレ製)7部、ポリ酢酸ビニル(ヨドゾールVQ553 ナショナルスターチ&ケミカル社製)11部に変更した点以外は実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
<実施例5>
インク受理層
実施例1の塗料の接着剤配合を、酸化澱粉(MS#3600 日本食品化工製)18部、ポリビニルアルコール(PVA―117 クラレ製)5部、ポリ酢酸ビニル(ヨドゾールVQ553 ナショナルスターチ&ケミカル社製)7部に変更した点以外は実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
【0026】
<比較例1>
インク受理層
実施例1の塗料の接着剤配合を、ポリ酢酸ビニルを使用せず、酸化澱粉(MS#3600 日本食品化工製)5部、ポリビニルアルコール(PVA―117 クラレ製)26部のみに変更した点以外は実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。その結果、塗料のハイシェア粘度は高く保水性が悪いため、塗工時にストリークや塗工ムラが発生した。
<比較例2>
インク受理層
実施例1の塗料の接着剤配合を、酸化澱粉を使用せず、ポリビニルアルコール(PVA―117 クラレ製)12部、ポリ酢酸ビニル(ヨドゾールVQ553 ナショナルスターチ&ケミカル社製)18部のみに変更した点以外は実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。その結果、塗料のハイシェア粘度は高く保水性も若干悪いため、塗工時にストリークや塗工ムラが発生した。
【0027】
<比較例3>
インク受理層
実施例1の塗料の接着剤配合を、ポリビニルアルコールを使用せず、酸化澱粉(MS#3600 日本食品化工製)18部、ポリ酢酸ビニル(ヨドゾールVQ553 ナショナルスターチ&ケミカル社製)12部のみに変更した点以外は実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。その結果、塗料のハイシェア粘度は低く保水性が悪いため、塗工時にストリークや塗工ムラが発生した。
<比較例4>
インク受理層
実施例1の塗料の接着剤配合を、ポリ酢酸ビニルを使用せず、酸化澱粉(MS#3600 日本食品化工製)18部、ポリビニルアルコール(PVA―117 クラレ製)12部のみに変更した点以外は実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。その結果、塗料のハイシェア粘度は高く保水性も若干悪いため、塗工時にストリークや塗工ムラが発生した。
【0028】
<評価方法>
上記実施例1〜5及び比較例1〜4で得られた塗料及びその記録用紙について、下記に示す方法で種々の評価を行った。各項目において、△以上の評価であれば実用することができる。
<ハイシェア粘度>
上記塗料をハイシェア粘度計(Hercules type MODEL HR801C、熊谷理器工業製)で測定し、Fボブの回転数が6600rpm、液温20℃の時の粘度の値を評価した。
○:測定値が40〜55mPa・sである。
△:測定値が30〜40、もしくは55〜65mPa・sである。
×:測定値が30mPa・s以下もしくは65mPa・s以上である。
【0029】
<保水性>
保水性測定装置(AA−GWR、KALTEC SCIENTIFIC,Inc.製)を用いて、塗料20gに40秒間50kgfの圧をかけた後、台紙に取られた水分量を評価した。
○:測定値が40〜60g/mである。
△:測定値が30〜40、もしくは60〜70g/mである。
×:測定値が30g/m以下もしくは70g/m以上である。
【0030】
<ストリーク>
ブレードコーターを用いてインク受理層を塗工したときの、ストリーク発生の有無を目視評価した。
○:ストリークは発生しない。
×:ストリークは発生する。
【0031】
<塗工ムラ>
ブレードコーターを用いてインク受理層を塗工したときの、塗工ムラ発生の有無を目視評価した。
○:塗工ムラは発生する。
×:塗工ムラは発生しない。
【0032】
<発色性>
セイコーエプソン社製のインクジェットプリンターPM−800Cを用いて、表計算ソフト『エクセル』でブラック、シアン、マゼンダ、イエローのベタ画像を作製し、プリンター添付のプリンタードライバーの設定を、用紙についてはスーパーファイン専用紙を、モード設定については推奨設定(きれい)をそれぞれ選択して印字した。恒温恒湿室にて24時間放置した後、マクベス濃度計(RD915、Macbeth社製)を用いて各色の印字濃度を測定し、得られた測定値の合計により評価した。
○:4色合計が6.70以上である。
△:4色合計が6.40以上6.70未満である。
×:4色合計が6.40未満である。
【0033】
<表面強度>
サンプルに幅18mmの透明粘着テープを貼り、ゴムローラーで20回強く擦った後、それを180°の方向に剥がすのに要する力をデジタルフォースゲージを用いて測定した。
○:測定値が600gf以上である。
△:測定値が500gf以上600gf未満である。
×:測定値が500gf未満である。
【0034】
<インク吸収>
レッドとグリーンの各ベタ画像を隣り合わせにして印字して、その境界部の滲み具合で評価した。
○:境界部が鮮明でかつ滲みが認められない。
△:境界部がやや不鮮明だが滲みは認められない。
×:境界部が不鮮明で滲みが認められる。
評価の結果は表1に示した通りである。表中の○又は△の評価であれば実用上問題ないが、×の評価では実用上問題がある。
【0035】
【表1】
Figure 0003891017
【0036】
【発明の効果】
表1から明らかなように、実施例1〜5のインクジェット記録媒体は、塗工時のストリークの発生が無く、さらに画像発色性,表面強度、及びインク吸収性に優れている。以上のことから、本発明により得られたインクジェット塗料は高いブレード適性を有しており、それを塗工して得られるインクジェット記録用紙は塗工ムラが無く、しかも、表面強度は高く、インクの吸収性・発色性が良好なため、均質で鮮明な画像が得られる。

Claims (3)

  1. 支持体に、インク受理層を設けてなるインクジェット記録媒体において、インク受理層が、顔料50〜80重量%と接着剤20〜50重量%とを主成分として含有し、かつ該接着剤が澱粉類、ポリビニルアルコール、さらに酢酸ビニル重合体を必須成分とし、かつ該インク受理層はブレードコーターで塗工して設けられることを特徴とするインクジェット記録媒体。
  2. 前記接着剤は、固形分として50〜70重量%の澱粉類と、10〜25重量%のポリビニルアルコールと、20〜35重量%の酢酸ビニル重合体とを含有することを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録媒体。
  3. 前記インク受理層は、液温20℃におけるハイシェア粘度が30〜65mpa・sの塗料をブレードコーターで塗工して設けられることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録媒体。
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