JPH03114873A

JPH03114873A - インクジェット記録媒体

Info

Publication number: JPH03114873A
Application number: JP1254619A
Authority: JP
Inventors: Seishi Asai; 征志浅井
Original assignee: Mitsubishi Paper Mills Ltd
Current assignee: Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority date: 1989-09-29
Filing date: 1989-09-29
Publication date: 1991-05-16
Anticipated expiration: 2015-01-31
Also published as: JP3005006B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（Ａ）産業上の利用分野本発明はインキを用いて記録する記録媒体に関するもの
であり、特にインク吸収性が良く媒体上に記録された画
像や文字の濃度が高く、画像の耐光性・耐オゾン性及び
耐水性に優れたインクジェット記録媒体に関するもので
ある。

（Ｂ）従来技術インクジェット記録方式は、インクの微小液滴を種々の
作動原理によって飛翔させて、紙などの記録媒体に付着
させて、画像、文字などの記録を行なう記録装置として
急速に普及している。更に、多色インクジェット方式に
より形成される画像は製版方式による多色印刷や、カラ
ー写真方式による印画に比較し遜色のない記録を得るこ
とが可能であり、写真技術によるよりも安価であること
からフルカラー画像分野まで広く応用されている。

このインクジェット記録方式で使用される記録媒体とし
ては通常の印刷や筆記に使われる上質紙やコーテツド紙
を使うべく装置やインク組成の面から努力が成されてき
た。しかし、高品質化あるいはフルカラー化など記録媒
体に対して高度な特性が要求されるようになった。即ち
、当該記録媒体としては、インクドツトの濃度が高く、
色調が明るく鮮やかであること、インクの吸収が速くイ
ンクドツトが重なった場合に於いてもインクが流れ出し
たり、滲んだりしないこと、インクドツトの横方向への
拡散が必要以上に大きくなく、かつ周辺が滑らかでぼや
けないこと。更に記録画像が紫外線や空気中の酸素又は
水に曝された場合の染料の抵抗性を低下させず、好まし
くは増強されること等が要求される。

これらの問題を解決するために、特開昭５７−８７９８
７号公報に記載されるように記録物の耐光性、特開昭５
５−１１８２９号公報に記載されるように画像の鮮明性
、特開昭６２−９９８８号公報にはインキドツトの吸収
性改良手段が開示されているように、従来から種々の提
案がなされてきたがインク吸収性、耐水性が良くかつ耐
光性に優れた記録媒体が完成されていなかった。

（Ｃ）発明が解決しようとする課題上記、従来技術においても明らかな如く、インクジェッ
ト記録方式において、記録媒体の問題点を解決すべく種
々の提案がなされ、改良はされてきているが、インク吸
収性、耐水性がよく、かつ耐光性に優れた記録媒体が完
成されていない。

本発明の目的は上記問題点を解決することにある。

（Ｄ）課題を解決するための手段即ち、本発明は直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応
性染料及び食品用色素の自失なくとも１種の水溶性染料
を含有する水性インクを用いて記録画像を形成するイン
クジェット記録媒体に於いて、該記録媒体が紙層上に硫
酸バリウム、ゼラチン及びゼラチンの硬膜剤から成る塗
層を有することを特徴とするインクジェット記録媒体で
あり、更に詳しくは、硫酸バリウムとゼラチンの重量の
比が硫酸バリウム１００重量部に対してゼラチン８重量
部乃至１２重量部であり、かつ塗布量が５ｇ　／　ｒｒ
ｒ以上８０ｇ１ｒｄ以下であるインクジェット記録媒体
である。

更に本発明に用いられる硫酸バリウムは種々の製造方法
により得られるが、中性結晶硫酸ナトリウムと中性結晶
塩化バリウムを反応させて得られる硫酸バリウムが硫化
物の不純物が少なく硫酸バリウムの変色が少な（耐光性
が非常によくインクジェット記録画像を形成した際の色
調が鮮明であり、好ましい。

かかる硫酸バリウムを生成させる方法としては具体的に
は、中性結晶硫酸ナトリウムの５〜２０％水溶液と中性
結晶塩化バリウム５〜２０％水溶液で片方の液を撹拌し
ながらもう一方の液を加え、反応して硫酸バリウムを生
成させることによって得られる。この方法で得られた硫
酸バリウムの硫化物の含有量は０．０ｉｐｐｍ以下であ
る。他の方法例えば、硫化バリウムと硫酸もしくは硫酸
ナトリウムによって得られた硫酸バリウムは硫化物が０
．ｌｐｐｍ以上程含有されるためインクジェット記録媒
体に用いると塗被層の変色が激しく耐光性が低下する。

又、硫酸バリウムの粒径で平均粒径が０．８μｍ以上３
μｍ以下が好ましい。平均粒径が０．　８μｍより小さ
いと、塗液の粘度が上昇したり、接着性が悪くなったり
好ましくない。

また、平均粒径が３μｍより大きいと表面の平滑が劣り
吸収性にムラが生じるため好ましくない。

本発明に用いられる接着剤はゼラチンを用いるが、ゼラ
チンの種類例えば、酸処理ゼラチン、アルカリ処理ゼラ
チン等があるが、どちらのゼラチンでもよい。

ゼラチンは硫酸バリウム１００重量部に対して８重量部
〜１２重量部が好ましい。８重量部未満であると塗層の
接着性及び耐水性が悪（好ましくない。又、１２重量部
より多いと塗液の粘度が上昇したり、コストが高くなり
好ましくない。ゼラチンの硬膜剤としては硫酸クロム、
クロム明パン、ホルマリン、トリアジン、エポキシ、尿
素ホルマリン、メラミン等の硬膜剤があり、その中で水
溶性またはアルコール等水溶性媒体に可溶な硬膜剤であ
り、これらを１種又は組み合せて使用しても良い。添加
量はゼラチン１００重量部に対して０゜２重量部〜４重
量部が好ましい。添加量がゼラチン１００重量部に対し
て０．　２重量部より少ないと硬膜剤としての効果がな
く耐水性が劣る。添加量がゼラチン１００重量部に対し
て４重量部より多過ぎると塗液の粘度が上昇し、液性が
安定しなくなり塗布ムラが発生したり、塗布量が変動し
たり一定の塗層を得にくい。

塗布量は５　ｇ／ｍ２　〜８０　ｇ／ｍ２が好ましく、
特に塗布量はＬｏｇ／ｍ２以上５０ｇ／ｍ２までが好ま
しい。塗布量が５　ｇ／ｒｄ未満であるとインクの吸収
性が悪く好ましくない。塗布量が８０ｇ／ｎより多いと
、塗布面、例えばピンホールや塗布筋が発生しやすく好
ましくない。また経済的ではない。

乾燥方法は特に規定しない。通常の塗布紙の乾燥方式を
用いる。その他の添加剤としては、顔料分散剤、消泡剤
、抑泡剤、着色染料、着色顔料、耐水剤、防腐剤等を適
宜配合することも出来る。

本発明で用いられる紙はステキヒトサイズ度で６０〜３
００秒程度の紙で、填料が含まれても含まれていなくて
も良い。サイズ剤は中性サイズ剤の使用が好ましいが、
従来公知のロジンサイズ剤を用いた酸性紙でもよい。中
性サイズ剤としては例えばアルキルケテンダイマー、エ
ポキシ化高級脂肪酸アミド、カチオン化スチレン−無水
マレイン酸共重合体等があるが、本発明に於いて好まし
くは、アルキルケテンダイマーサイズ剤が用いられる。

これらのサイズ剤を１種又は組合せて使用して、ステキ
ヒトサイズ度６０〜３００秒の紙を製造出来る。ステキ
ヒトサイズ度が６０秒未満であると耐水性が劣りテレビ
用背量画用（以下テレビバック用紙と略す）及び屋外ポ
スター用として不適である。ステキヒトサイズ度が３０
０秒よりも大きくても良いが、過剰にサイズ度を上げて
もコストが上がるだけであり、本発明の効果に及ぼす影
響は少ないので、３００秒までが実用的な範囲である。

また製造時にサイズプレスとして、例えば酸化澱粉、ゼ
ラチン等をサイズプレス装置で付与しても良い。

（Ｅ）作用本発明は紙層上に硫酸バリウム、ゼラチン及びゼラチン
の硬膜剤から成る塗層を設けることによって水溶性染料
のインク吸収性が良く媒体上に記録された画像の耐光性
及び耐水性に優れ、コストの安いインクジェット記録媒
体を見出した。

（Ｆ）実施例以下に本発明の実施例を挙げて詳細に説明するが、これ
らの実施例に限定されるものではない。

実施例１濾水度３７０ｍＩＣ８ＦのＬＢＫＰ８０重量部、濾水度
４００ｍＩＣ８ＦのＮＢＫＰ２０重量部から成るバルブ
スラリーにカチオン澱粉０．５重量部アルキルケテンダ
イマー０．５重量部、エピクロルヒドリン０．２重量部
を添加し、坪量１５０ｇ／ｒＩＩの紙を抄造し、ステキ
ヒトサイズ度２００秒の原紙を得た。この原紙に中性結
晶硫酸ナトリウムと中性結晶塩化バリウムを水溶液中で
反応させて得られた硫酸バリウム１００重量部、ゼラチ
ン８重量部、硬膜剤として硫酸クロムを０．２４重量部
（ゼラチンに対して０．３重量％）配合して塗液を調液
した。この塗液をエアーナイフコーターで４０ｇ１ｒｄ
塗布し、塗被層温度を２０℃以下にした後、３０℃〜６
０℃で乾燥しインクジェット記録媒体とした。

実施例２実施例１に使用した原紙に実施例１と同じ硫酸バリウム
１００重量部、ゼラチン１１重量部、硬膜剤、硫酸クロ
ム０．３３重量部配合して塗液を調液した。この塗液を
実施例１と同じくエアーナイフコーターで４０ｇ／ｍ２
塗布し、実施例１と同様に乾燥しインクジェット記録媒
体とした。

実施例３実施例１に使用した原紙に実施例２に塗布した塗液を実
施例１と同じくエアーナイフコーターで５ｇ／ｍ２塗布
し、乾燥しインクジェット記録媒体とした。

実施例４実施例１に使用した原紙及び実施例２に使用した塗液を
実施例１と同じくエアーナイフコーターで７８ｇ／ｍ２
塗布し、実施例１と同様に乾燥しインクジェット記録媒
体とした。

実施例５実施例１に使用した原紙に、硫化バリウムと硫酸ナトリ
ウムより得られた硫酸バリウムを１００重量部、ゼラチ
ン１１重量部、硬膜剤硫酸クロム０．３３重量部（ゼラ
チンに対して０．３重量％）配合して塗液を調液した。

この塗液をエアーナイフコーターで４０ｇ／ｍ２塗布し
、実施例１と同様に乾燥し、インクジェット記録媒体と
した。

比較例１濾水度３７０ｍＩＣ８ＦのＬＢＫＰ８０重量部、濾水度
４００ｍＩＣ８ＦのＮＢＫＰ２０重量部から成るパルプ
スラリーにカチオン澱粉０．５重量部、アルキルケテン
ダンマー０．１重量部、エピクロルヒドリン０．２重量
部を添加し、坪量１５０ｇ／ｒＩｆの紙を抄造し、ステ
キヒトサイズ度４０秒の原紙を得た。この原紙に実施例
２に使用した塗液を実施例１と同じくエアーナイフコー
ターで４０ｇ　／　ｒｄ塗布し、実施例１と同様に乾燥
しインクジェット記録媒体とした。

比較例２濾水度３７０ｍＩＣＳ　Ｆ（７）Ｌ　ＢＫＰ　８０重量
部、濾水度４００ｍＩＣ８ＦのＮＢＫＰ２０重量部から
成るパルプスラリーにカチオン澱粉０．　５重量部、ア
ルキルケテンダンマー０．８重量部、エピクロルヒドリ
ン０．２重量部を添加し、坪量１５０ｇ／ｒｄの紙を抄
造しステキヒトサイズ度４００秒の原紙を得た。この原
紙に実施例２に使用した塗液を実施例１と同じくエアー
ナイフコーターで４０ｇ　／　ｎｆ塗布し、実施例１と
同様に乾燥し、インクジェット記録媒体とした。

比較例３実施例１に使用した原紙に実施例１と同じ硫酸バリウム
１００重量部、ゼラチン１１重量部、硬膜剤硫酸クロム
なしで配合して塗液を調液した。

この塗液を実施例１と同じ（エアーナイフコーターで４
０ｇ／ｒｄ塗布し、実施例１と同様に乾燥しインクジェ
ット記録媒体とした。

比較例４実施例１に使用した原紙に実施例１と同じ硫酸バリウム
１００重量部とゼラチンをポリビニルアルコールにかえ
て１１重量部、硬膜剤硫酸クロムを０．３３重量部（ポ
リビニルアルコールに対して３％）配合して塗液を調液
した。この塗液をエアーナイフコーターで４０ｇ／ｙ！
塗布し、１００℃で乾燥し、インクジェット記録媒体と
した。

以上の実施例１〜５、及び比較例１〜４のインクジェッ
ト記録媒体についてインクジェット適性を測定し、その
結果を表−１に示す。

インクジェット適性の測定は下記の方法によって行った
。

耐光性はキャノン製インクジェットプリンター（Ａ−１
２１０）を用いて、ブラックのインクでベタ印字して得
た画像部について、キセノンフェードメーター（スガ試
験機■社製、ＦＡＬ−２５Ｘ−ＨＣＬ型）で４０℃、６
０％、照度４１ｗ／ｄで４０時間照射し、これとは別に
直射日光下に２４時間暴露し、キセノン光照射あるいは
日光暴露前後の感覚色度（Ｌ−ａ−ｂ）を色彩色差計（
ＣＲ−１００、ミノルタカメラ製）を用いて各々測定し
照射前後の感覚色度（△Ｌ１△ａ１△ｂ）から色差△Ｅ
を得た。この値を変退色量として評価した。

塗層耐水性は同じキャノン製インクジェットプリンター
を用いてシアン（Ｃ）、マゼンタ（Ｍ）、イエロー（Ｙ
）、ブラック（ＢＫ）の各インクでベタ印字して得た画
像部について３０℃の流水に３分間浸漬し、濡れたまま
、印字部分を指でこすって、インクが印字部分以外に汚
れとなって移動する程度を目視判定した。汚れない方が
耐水性良好である。

インク吸収速度は、シャープ製及びキャノン製インクジ
ェットプリンターを用いて、赤印字（マゼンタ＋イエロ
ー）のベタ印字直後（約１秒後）紙送りして、ペーパー
押えロール又は指等に接触させ、汚れが出るか出ないか
判定した。

汚れが出ないものがインク吸収速度が速く良好である。

評価結果は、Ｏ：優れている、Δ：実用可能、×：従来
と同じの３段階に区分した。

（以下余白）上記実施例、比較例で明らかなように、本発明は硫酸バ
リウム、ゼラチン及びゼラチンの硬膜剤を使用した場合
の記録画像の耐水性、耐光性を改良し塗層耐水性及びイ
ンク吸収速度の良好な品質の記録媒体が得られた。

（Ｇ）発明の効果本発明は、硫酸バリウム、ゼラチン及び硬膜剤を使用し
、他の顔料、バインダーを使用した場合におこる記録画
像の耐光性の悪化、塗層耐水性の不良、インク吸収速度
等を改良し耐光性、塗層耐水性、インク吸収速度などの
インクジェット記録、特にカラー記録の点で欠点の少な
い好バランスの品質の記録媒体を得ることができる。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料及
び食品用色素の内少なくとも１種の水溶性染料を含有す
る水性インクを用いて記録画像を形成するインクジェッ
ト記録媒体に於て、該記録媒体が紙層の上に硫酸バリウ
ム、ゼラチン及びゼラチンの硬膜剤から成る塗層を有す
ることを特徴とするインクジェット記録媒体。
（２）硫酸バリウムとゼラチンの重量の比が硫酸バリウ
ム１００重量部に対してゼラチン８重量部乃至１２重量
部であり、かつ塗層重量が５ｇ／ｍ＾２〜８０ｇ／ｍ＾
２であることを特徴とする請求項１記載のインクジェッ
ト記録媒体。
（３）塗層重量が１０ｇ／ｍ＾２〜５０ｇ／ｍ＾２であ
る請求項１または２記載のインクジェット記録媒体。
（４）紙層のステキヒトサイズ度が６０秒乃至３００秒
である請求項１記載のインクジェット記録媒体。
（５）硫酸バリウムが中性結晶硫酸ナトリウムと中性結
晶塩化バリウムを反応させ得られた硫酸バリウムである
請求項１記載のインクジェット記録媒体。