JP4280607B2 - サイズ剤を用いた記録用紙 - Google Patents

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Description

本発明は、安価でありながら、印字濃度及び発色性に優れ、耐水性及び耐光性が良好で、しかも滲みのない高品質な画像の、特にフルカラーのインクジェット記録に適した普通紙を提供するためのサイズ剤及びこれを用いた記録用紙に関する。
パソコン等の出力装置としてのみならず、種々の材質の媒体上に印刷を施す手段として、インクジェットプリンターが広く使用されている。インクジェットプリンター用インクとして現在広く使用されているのは、水その他の溶剤に有機染料を溶解してなるもので、有機染料としては、アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、フタロシアニン染料、カルボニウムイオン染料、ニトロ染料、キノリン染料、ナフトキノン染料等が挙げられる。
これらのインクを印字する記録媒体として通常の普通紙を用いると、インクが紙層内に吸収される際に、紙の繊維に沿って滲み易く、ドットが過大に滲んだり、ドットの周辺がギザギザになったり、ボケたりする、所謂フェザリングが発生し、鮮明な文字、画像が得られにくかった。また、インクジェットプリンター記録画像の耐水性及び耐光性が不十分になり易いという問題があった。
また、インクを鮮明に発色させるとともに、インク滲みを防止するため、表面に高吸水性樹脂からなるインク受容層を設けた、所謂専用コート紙が用いられてきた(例えば、特許文献1及び2参照)が、このようなコート紙は、特殊なコーティングを施すため、普通紙と比較して製造コストが高く、更に普通紙のような風合いに欠けるという問題があった。従って、インクジェットプリンターに適した低価格で汎用性のある普通紙が求められている。
かかる問題に対し、ベンジル基を有する(メタ)アクリルアミドアルキル第四級アンモニウム塩を骨格とする重合物を有効成分とするカチオンポリマー及び水溶性樹脂からなる塗工液を塗布したインクジェット記録用普通紙が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開昭59−35977号公報 特開平1−135682号公報 特開平10−119425号公報
しかしながら、近年の更なる高耐久化の要求、特にフルカラーのインクジェット記録を施した場合のインクの耐水性及び耐光性の要求に伴い、更なる画像堅牢性の改善が望まれている。
従って、本発明の目的は、安価でありながら、印字濃度及び発色性に優れ、紙面に付着したインクが速やかに浸透し、しかもインク滴によって形成されるインクドットの広がりが抑制されて、滲みや裏抜けのない高品質な画像が得られ、しかも耐水性及び耐光性が良好である記録用紙、特にフルカラーのインクジェット記録に適した記録用紙を提供することである。
上記目的は、以下の本発明により達成される。
すなわち、本発明は、繊維状パルプ及び填料を有する記録用紙において、該記録紙が更にサイズ剤を有し、該サイズ剤が、下記一般式(1)で示される構成単位(i)及び一般式(2)で示される構成単位(ii)を有し、構成単位(i)及び構成単位(ii)の割合(構成単位(i):構成単位(ii))が質量比で60:40〜90:10であるビニル共重合体を含むサイズ剤であることを特徴とする記録用紙である(但し、該サイズ剤が水溶性変性ポリアミン系樹脂を含むことを除く)。
Figure 0004280607
(式中、Rは枝分かれしていてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示す。)
Figure 0004280607
(式中、R’は枝分かれしていてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示し、kは1〜3の実数を示す。
本発明にれば、安価でありながら、印字濃度及び発色性に優れ、紙面に付着したインクが速やかに浸透し、耐水性及び耐光性が良好で、しかも滲みや裏抜けのない高品質な画像の、特にフルカラーのインクジェット記録に適した記録用紙を提供することができる。また、本発明の記録用紙は、専用コート紙のように表面形状や物理特性について大きな変更を伴わないため、電子写真記録用のトナー転写紙及びインクジェット記録用紙の双方に適用可能である。
以下、本発明のサイズ剤及び記録用紙について、詳細に説明する。
本発明に用いられる共重合体は、側鎖型カチオンモノマー及び親水性モノマーを共重合して得られたビニル共重合体である。本発明においては、インクに含まれる色材が、記録紙中の紙層により内部に浸透しながら記録紙中のカチオンポリマーとイオン的相互作用により会合を起こして、瞬間的に溶液相から分離を起こすため、インクの定着性及び発色性を一層向上させることができる。また、ビニル共重合体が有する構成単位の割合(構成単位(i):構成単位(ii))を質量比で60:40〜90:10として構成単位(i)の比率を多くすることで、耐水性及び耐光性に極めて優れた記録用紙を得ることができる。
本発明で用いられるビニル共重合体は、(i)四級アミノ基を有する構成単位とし、(ii)親水性のポリオキシエチレンを有するアクリル系モノマーから導出される構成単位を含有するコポリマーである。
構成単位(i)は、主に染料の定着に寄与するセグメントであり、下記一般式(1)で示される。
Figure 0004280607
(式中、Rは枝分かれしていてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示す。)
枝分かれしていてもよい炭素数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基などが好ましく、特には、メチル基が好ましい。これらの基は、ニトロ基、カルボキシル基、スルホン基などの置換基を有していてもよい。また、3つのRは同じでも異なっていてもよいが、3つ全てが同じであることが好ましい。
四級アミノ基はアルキルアミノ基にハロゲン化アルキル等を付加させることにより得られる。構成単位(i)を導出する具体的なモノマーの例としては、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート・メチルクロライド四級化物、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート・エチルクロライド四級化物、N,N−ジプロピルアミノエチルアクリレート・プロピルクロライド四級化物が好ましく、特には、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート・メチルクロライド四級化物が好ましい。
また、四級アミノ基の対イオンとしては、塩化物イオン、臭化物イオン等が挙げられる。
構成単位(ii)は、水及びそれに溶解又は懸濁された染料を速やかに吸収する作用を有するセグメントであり、下記一般式(2)で示される。
Figure 0004280607
(式中、R’は枝分かれしていてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示し、kは1〜3の実数を示す。)
枝分かれしていてもよい炭素数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基などが好ましく、特には、メチル基が好ましい。これらの基は、ニトロ基、カルボキシル基、スルホン基などの置換基を有していてもよい。
ポリオキシエチレンはエチレングリコールをハロゲン化エチレンとアルカリの存在下で縮合させることにより得られる。構造単位(ii)を導出する具体的なモノマーの例としては、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート等が好ましく、特には、メトキシトリエチレングリコールアクリレートが好ましい。
本発明における各構成単位の割合は、質量比で、構成単位(i):構成単位(ii)が60:40〜90:10であり、70:30〜85:15であることが好ましい。構成単位(ii)の比率が多過ぎると、滲みが生じ易くなり、充分な発色性と画像の耐水性、耐光性が得られない。逆に、構成単位(ii)の比率が少な過ぎると、インクの吸収性が悪くなり、充分な発色性が得られない。
カチオンポリマーの平均分子量が高過ぎると粘度が高くなり過ぎて塗工適性が低下することがあるので、本発明のビニル共重合体の分子量は、重量平均分子量で20,000〜60,000程度であることが好ましい
本発明においては、これらの構成単位が有する構造自体の相性だけではなく、それらのバランスが非常に良好なため、上記本発明の顕著な効果を得ることができると推測される。
本発明のサイズ剤は、上記ビニル共重合体を水等の溶媒で希釈して、塗布するのに適した濃度にして用いられる。具体的には、上記ビニル共重合体がサイズ剤全質量に対して、0.2〜20質量%であることが好ましく、特には1〜10質量%であることが好ましい。
本発明のサイズ剤には、本発明の効果を著しく損ねない範囲で、必要に応じて上記共重合体以外の成分を添加することができる。その他の成分としては、水溶性樹脂、水分散性樹脂、界面活性剤、pH調整剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐水化剤、蛍光増白剤及び表面サイズ剤等の添加剤が挙げられる。
水溶性樹脂としては、デンプン、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、水溶性セルロース(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース及びヒドロキシプロピルセルロースなど)、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレンオキサイド及びポリビニルアルコール等が挙げられる。
水分散性樹脂としては、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(メタ)アクリル酸エステル系重合体、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸(エステル)共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、ポリビニルエーテル及びシリコーン−アクリル系共重合体など多数列挙することができるが、もちろんこれらに限定されるものではない。また、メチロール化メラミン、メチロール化尿素、メチロール化ヒドロキシプロピレン尿素及びイソシアネート等の架橋剤でもよいし、N−メチロールアクリルアミドなどの単位を含む共重合体で自己架橋性を持つものでもよい。そしてこれら水性樹脂の複数を同時に用いることも可能である。
また、本発明のサイズ剤には、上記成分以外にも抄紙工程で一般に用いられる所謂紙用サイズ剤を含有させることも可能である。例えば、ロジンサイズ剤、アルキルケテンダイマー、アルケニル無水コハク酸、酸化デンプン、石油樹脂系サイズ剤、エピクロルヒドリン、アクリルアミド、SBR(スチレンブタジエンラバー)ラテックス、アクリルエマルジョン及びスチレン/アクリル酸共重合体等の親水性部分と疎水性部分を分子内に有する樹脂、シリコンオイル、パラフィン、ワックス及びフッ素化合物等撥水性を有する物質等が挙げられる。
本発明においては、界面活性剤として、アニオン活性剤、両性活性剤、非イオン活性剤のいずれも使用することができるが、特に非イオン活性剤が有効であり、画像濃度が高くなり、ブリーディングが改善される。
このような界面活性剤としては、高級アルコールエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アミドエチレンオキサイド付加物、油脂のエチレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、グリセロールの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂肪酸エステル、ソルビトール及びソルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエーテル等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるわけではない。インクによっては、界面活性剤を加えることによって、画像濃度が高くなりブリーディングが改善される。
本発明においては、これら以外にもアルミナ粉末、シリカ粉末、天然無機粉末及び樹脂エマルジョン等を添加することもできる。
更に、画像保存性を一層向上させる目的で、上記カチオンポリマーとは別のカチオン性化合物を本発明の目的達成を妨げない範囲において含有させてもよい。このようなカチオン性化合物は、分子内にカチオン性部分を含むものであれば特に限られるものではない。本発明に用いることのできるカチオンポリマーはインクの定着性及び発色性に寄与する。インクに含まれる色材が記録用紙に浸透しながら、記録用紙の表面近傍のカチオンポリマーとイオン的相互作用により会合を起こして、瞬間的に溶液相から分離を起こすため、インクの定着性及び発色性を一層向上させることができる。
本発明に用いることのできるカチオンポリマーは、カチオン基を含有する構造単位を有する親水性樹脂であり、ポリアクリル系樹脂、ポリビニル系樹脂及びポリアリル系樹脂等の親水性合成樹脂や、カチオン化でんぷん等の天然樹脂がこれに含まれる。カチオン基は、インクジェットプリンター用のインクと親和性を有するものであれば、特に限定されない。カチオンポリマーで特に好ましいものは、カチオン基として四級アミノ基を有する親水性ポリマーである。これらカチオンポリマーとしては、例えばポリアリルアミン塩酸塩、ポリアミンスルホン酸塩、ポリビニルアミン塩酸塩、キトサン塩酸塩、カチオン化でんぷん、ビニルピロリドンとアミノアルキルアルキレート4級塩との共重合体及びアクリルアマイドとアミノメチルアクリルアマイド4級塩との共重合体等を挙げることができるが、もちろんこれらの化合物に限定されない。このようなカチオン性化合物は、分子内にカチオン性部分を含むものであれば特に限られるものではない。本発明による構成では、本発明を特徴づけるカチオン性化合物以外のカチオン性化合物は必須成分ではなく、あくまで補助的な役割を示すものである。
本発明に用いられる原紙は、LBKP及びNBKP等に代表される化学パルプ及び填料を主体とし、その他、サイズ剤や抄紙助剤を必要に応じて用い、常法により抄紙される。使用されるパルプ材としては、機械パルプや古紙再生パルプを併用してもよく、また、これらを主体とするものであってもよい。填料としては、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー及び二酸化チタン等が挙げられる。
本発明の記録用紙は上記本発明のサイズ剤を、上記原紙あるいは抄紙機中でその表面に塗布あるいは含浸させたものであり、サイズプレスは原紙の片面だけでも、両面でもよい。サイズプレスにより、インクが記録用紙の表面近傍のカチオンポリマーとイオン的相互作用により会合を起こして、瞬間的に溶液層から分離をおこすため、インクの発色性及び耐水性を一層向上させることができる。
記録用紙を作製するに当たってサイズ液を塗布ないしは含浸させる方法としては、必ずしもサイズプレス法に限定する必要はなく、例えばロールコーター法、ブレードコーター法、エアナイフコーター法、ゲートロールコーター法、バーコーター法、スプレーコート法、グラビアコーター法及びカーテンコーター法等により原紙表面に塗工すればよい。好ましくは、印刷適正の向上、吸液性の抑制、紙強度の向上等の面からサイズプレス法が用いられる。塗工後、例えば熱風乾燥炉や熱ドラム等を用いて乾燥し、本発明の記録用紙が得られる。
上記原紙に、本発明のサイズ剤を、固形分質量で0.1〜20g/m、好ましくは0.5〜10g/mとなるように塗布あるいは含浸させる。本発明においては、上記本発明のサイズ剤を、原紙あるいは抄紙機中でその表面に塗布あるいは含浸させることが好ましい。本発明のサイズ剤を予め紙料中に混合し、いわゆる内面サイズとして用いることも可能であるが、サイズ剤を大量使用しなければ効果が得られないため、好ましくない。
本発明のサイズ剤を用いてサイズ処理を施した記録用紙は、水抽出pHが5〜9、より好ましくは6〜8のものとして調整されることが好ましい。水抽出pHとは、JISP8133に規定された試験片約1.0gを蒸留水70mlに浸した際の抽出液のpHを、JISZ8802に従って測定したものである。
pHが前記の範囲に満たない場合には、紙自体の長期にわたる保存性の面で問題となってくることがあるほか、紙面上で染料が十分な発色性を示さない場合がある。このようにして調製される記録用紙のステキヒトサイズ度は、低すぎると付着したインク滴が滲みすぎ、鮮明な画像や文字が形成されにくくなり、また、高すぎるとインクがいつまでたっても紙層中に吸収されないため、付着したインクの定着性、乾燥性が悪くなる傾向にある。このためステキヒトサイズ度が0〜50秒の範囲内であることが好ましい。
本発明の記録紙は、従来の中性のPPC用紙と比べても、記録特性以外の表面形状や物理特性について大きな変更を伴わないため、電子写真記録用のトナー転写紙及びインクジェット記録用紙の双方に適用可能である。
以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
坪量80g/mの原紙(普通紙)に、表1に示す組成を有するサイズ剤を実験用サイズプレス機で5g/m(固形分質量)になるように塗布し、100℃で5分間乾燥させ記録用紙を得た。
構成単位(i):構成単位(ii)が80:20であるような組成比のビニル共重合体を用いて表1の組成のサイズ剤を作成し、記録用紙を得た。
Figure 0004280607
(1):共重合体カチオンポリマー;N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート・メチルクロライド四級塩(構成単位(i))を80質量部(固形物換算)、メトキシトリエチレングリコールアクリレート(構成単位(ii))を質量20部(固形物換算)、界面活性剤(6)3質量部とV−50(和光純薬工業社製)5重量部を、300質量部の水に溶解させ、70℃で4時間乳化重合せしめたカチオンポリマー(重量平均分子量30,000)
(2):ポリビニルアルコール(クラレ社製)
(3):酸化でんぷん(日本コーンスターチ社製)
(4):表面サイズ剤;アルキルケテンダイマー(荒川化学工業社製)
(5):カチオンポリマー(明成化学工業社製)
(6):ニューコール1525(日本乳化剤社製)
このようにして得られた記録用紙にインクジェットプリンター(「カラーバブルジェット(登録商標)プリンターBJS700」、キヤノン(株)製)を使用して、フルカラー印刷を行った。印刷後のサンプルについて、発色性、耐水性、耐光性及び裏抜けの評価を行った。
発色性は、得られた画像をグレタグマクベス社製測色計「マクベススペクトロリノ」によって光学濃度(OD)を測定することによって評価した。表中のODの値は、大きければ大きいほどODが高いことを示している。耐水性は、印字物を垂直から45°上向きに傾斜させ上部から水を流した際の画像の流れ、にじみを目視で観察することによって評価した。耐光性は、アトラスフェードメーターCi−4000を用い、0.39W/mのキセノン光を30時間照射し、各色の光学濃度(OD)残存率(%)で評価した。OD残存率(%)は、キセノン光照射前後の画像のOD値をグレタグマクベス社製測色計「マクベススペクトロリノ」を用いて測定し、(照射後の値/照射前の値)×100とした。裏抜けは、印字物の裏面を目視で観察することによって評価した。結果を表2に示す。表中、◎は特に優れていることを示し,○は優れていることを示し、△はやや劣ることを示し、×は劣っていることを示す。
構成単位(i):構成単位(ii)=75:25(重量平均分子量30,000)とした以外は実施例1と同様にしてサイズ剤を作成し、記録用紙を得た。得られた記録用紙を実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
構成単位(i):構成単位(ii)=85:15(重量平均分子量50,000)とした以外は実施例1と同様にしてサイズ剤を作成し、記録用紙を得た。得られた記録用紙を実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
構成単位(i)としてN,N−ジエチルアミノエチルアクリレート・エチルクロライド四級化物、を用いた以外は実施例1と同様にしてサイズ剤を作成し、記録用紙を得た。得られた記録用紙を実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
構成単位(ii)としてエトキシジエチレングリコールアクリレートを用いた以外は実施例1と同様にしてサイズ剤を作成し、記録用紙を得た。得られた記録用紙を実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
(比較例1)
構成単位(i):構成単位(ii)=50:50(重量平均分子量40,000)とした以外は実施例1と同様にしてサイズ剤を作成し、記録用紙を得た。得られた記録用紙を実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
(比較例2)
構成単位(i):構成単位(ii)=95:5(重量平均分子量30,000)とした以外は実施例1と同様にしてサイズ剤を作成し、記録用紙を得た。得られた記録用紙を実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
(比較例3)
本発明のサイズ剤を塗布、含浸していない記録用紙として市販の両面上質普通紙(エプソン社製、KA4250NPD)を実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
(比較例4)
原料モノマーとしてN,N−ジメチルアミノエチルアクリレート・ベンジルクロライド四級化物のみを用いて実施例1と同様にして重合したカチオンポリマーを用いてサイズ剤を作成し、記録用紙を得た。得られた記録用紙を実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
(比較例5)
原料モノマーとしてN,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド・メチルクロライド四級化物のみを用いて実施例1と同様にして重合したカチオンポリマーを用いてサイズ剤を作成し、記録用紙を得た。得られた記録用紙を実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
Figure 0004280607

Claims (3)

  1. 繊維状パルプ及び填料を有する記録用紙において、該記録紙が更にサイズ剤を有し、該サイズ剤が、下記一般式(1)で示される構成単位(i)及び一般式(2)で示される構成単位(ii)を有し、構成単位(i)及び構成単位(ii)の割合(構成単位(i):構成単位(ii))が質量比で60:40〜90:10であるビニル共重合体を含むサイズ剤であることを特徴とする記録用紙(但し、該サイズ剤が水溶性変性ポリアミン系樹脂を含むことを除く)。
    Figure 0004280607
    (式中、Rは枝分かれしていてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示す。)
    Figure 0004280607
    (式中、R’は枝分かれしていてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示し、kは1〜3の実数を示す。)
  2. 一般式(1)中のRがメチル基であり、一般式(2)中のR’がメチル基で、kが3である請求項に記載の記録用紙。
  3. 記録用紙が上記ビニル共重合体及び水を含有するサイズ剤を塗布することによって得られ、該ビニル共重合体の含有量がサイズ剤全重量に対し、0.2〜20質量%である請求項1または2に記載の記録用紙。
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