JP2010082904A - インクジェット記録用紙 - Google Patents

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JP2010082904A JP2008252747A JP2008252747A JP2010082904A JP 2010082904 A JP2010082904 A JP 2010082904A JP 2008252747 A JP2008252747 A JP 2008252747A JP 2008252747 A JP2008252747 A JP 2008252747A JP 2010082904 A JP2010082904 A JP 2010082904A
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憲文 田中
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正 吉田
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一哉 川上
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Abstract

【課題】非水系顔料インクで印字した際に高い画像濃度が得られ、かつ裏抜けの少ないインクジェット記録用紙を提供する。
【解決手段】坪量90g/m以下、不透明度95%以上であり、基紙の少なくとも片面に合成非晶質シリカを主成分とするインク受理層を有するインクジェット記録用紙である。
【選択図】なし

Description

本発明は、非水系(油性)顔料インクを用いてインクジェット記録を行うインクジェット記録用紙に関する。
インクジェット記録方式は、低騒音で高速印字が可能なことから最近急速に普及しつつある。この記録方式は、流動性の高い液体インクを微細なノズルから噴射し、記録紙に記録するものであり、オンディマンドタイプ(随意噴射)とコンティニュアスタイプ(連続噴射)の2つの方式に大別される。
インクジェット記録方式に用いられるインクとしては、従来、グリコール系溶剤及び水中に、酸性染料、直接染料、塩基性染料等の水溶性染料からなる着色剤を溶解して調製した水系タイプのものが使用されてきた。しかし、水性インクを用いた場合、インクジェット記録用紙の印字部が水を吸収して伸長し、プリンターでの紙詰りや、画像の位置精度の低下等を招く問題がある。そこで、近年、非水系溶剤中に着色剤を溶解させ又は分散させて調製した非水系顔料インクが注目されている。
このような非水系顔料インクとしては、着色剤として油溶性染料を高沸点溶剤に分散し又は溶解した非水系染料インクと、着色剤として染料の代わりに顔料を用いる非水系顔料インクとがある。非水系顔料インクは画像滲みが小さく、また耐光性が高い点で非水系染料インクより優れている。一方で、非水系顔料インクの問題点としては、水性インクと比較して浸透性が高いため、インクジェット記録用紙のより深い部分までインクが浸透してしまい、裏抜けしやすい点が挙げられる。
かかる非水系顔料インクを用いたインクジェット記録に用いる記録媒体として、シリカおよび接着剤からなる記録媒体が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、インク受理層が炭酸カルシウム、カオリン、硫酸バリウムの群から選ばれた少なくとも一種の顔料を含有し、かつ、該高沸点溶剤を用いた着色液によるブリストー吸収係数が0.5〜5ml/m・sec1/2であるインクジェット記録媒体が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平1−255580号公報 特開2003−127524号公報
しかしながら、上記した特許文献1、2記載の技術を用いても、非水系顔料インクで記録した際に記録画像の濃度が高く、かつ裏抜けの少ないインクジェット記録用紙は未だに得られていない。
例えば、特許文献1に記載されているインクジェット記録シートにおいては、水性インクを用いたインクジェット記録適性は向上するが、非水系顔料インクで印字した画像の濃度は低く、裏抜けが改善されていない。また特許文献2記載の技術では、インク受理層中に合成非晶質シリカ以外の顔料を主として使用するため、不透明度が向上し、裏抜けについても若干の向上が期待できる。しかしながら、この技術においても裏抜けの改善が十分とはいえず、さらにインク吸収性が低下するという新たな問題が生じる。
そこで、本発明は、非水系顔料インクで印字した際に高い画像濃度が得られ、かつ裏抜けの少ないインクジェット記録用紙を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために様々な構成の非水系顔料インク及びインクジェット記録媒体について検討し、以下の構成を用いることにより、本発明の目的を達成することを可能にした。
すなわち、本発明のインクジェット記録用紙は、坪量90g/m以下、不透明度95%以上であり、基紙の少なくとも片面に合成非晶質シリカを主成分とするインク受理層を有する。
白色度が85%以上であり、かつ前記基紙は、古紙パルプを全パルプ成分に対して20〜80質量%含有することが好ましい。
前記合成非晶質シリカの平均二次粒子径が5〜9μmであることが好ましい。
本発明によれば、非水系顔料インクで印字した際に高い画像濃度が得られ、かつ裏抜けの少ないインクジェット記録用紙が得られる。
以下本発明の実施形態について説明する。本発明のインクジェット記録用紙は、坪量90g/m以下、不透明度95%以上であり、基紙の少なくとも片面に合成非晶質シリカを主成分とするインク受理層を有する。
(基紙)
基紙は木材繊維(パルプ)を主成分とする。木材パルプとしてはLBKP、NBKP等の化学パルプ;GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ;DIP等の古紙パルプを単独で使用し、又は併用することが可能である。古紙パルプの原料としては、「財団法人 古紙再生促進センター」の古紙標準品質規格表に示されている、上白、罫白、クリーム白、カード、特白、中白、模造、色白、ケント、白アート、特上切、別上切、新聞、雑誌などが挙げられる。
古紙パルプの具体例としては、情報関連用紙である非塗工コンピュータ用紙、感熱紙、感圧紙などのプリンター用紙、およびPPC用紙などのOA古紙;アート紙、コート紙、微塗工紙、マット紙などの塗工紙;上質紙、色上質、ノート、便箋、包装紙、ファンシーペーパー、中質紙、新聞用紙、更紙、スーパー掛け紙、模造紙、純白ロール紙、ミルクカートンなどの非塗工紙;板紙の古紙であって、化学パルプ紙や高歩留りパルプ含有紙であるものなどが挙げられる。又、古紙パルプは、印字、複写、印刷、又は非印刷のものを問わず特に種類が限定されるものではないが、不透明度を高くするためには新聞系古紙の使用が好ましく、また白色度を高くするためには、上質紙を用いた上質系古紙を使用することが好ましい。
インクジェット記録用紙の不透明度と白色度をともに高くするために、古紙パルプとして、新聞系古紙と上質系古紙を併用することが好ましい。
又、古紙パルプの合計含有量を、全パルプ成分に対して20〜80質量%とすることが好ましい。基紙中の古紙パルプの合計含有量が全パルプ成分に対して20質量%未満であると、得られるインクジェット記録用紙の不透明度が低くなる場合がある。古紙パルプの合計含有量が全パルプ成分に対して80質量%を超えると、得られるインクジェット記録用紙の白色度が低くなったり、強度が弱くなる場合がある。
基紙は、上記木材パルプを主成分とし、必要に応じて従来公知の填料やバインダー等を含有してもよい。但し、木材パルプ以外の成分は、基紙全体の30質量%以下とすることが好ましい。
基紙は、上記木材パルプの他、必要に応じて従来公知の填料やバインダー、サイズ剤定着剤、金属塩、歩留まり向上剤、紙力増強剤、蛍光増白剤、着色顔料、消泡剤、防腐剤、防バイ剤等の各種添加剤を混合し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機等の各種抄紙機にて紙匹を形成した後に、乾燥させて得ることができる。なお、従来公知の填料としては、例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムのような白色無機顔料;スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂のような有機顔料などが挙げられる。
得られるインクジェット記録用紙の不透明度と白色度を高くするため、基紙への炭酸カルシウムの配合割合を多くすることが好ましい。
(インク受理層)
基紙の少なくとも片面には、合成非晶質シリカを主成分とするインク受理層が形成されている。インク受理層は、顔料及び親水性結着剤を含有する。ここで、「合成非晶質シリカを主成分とする」とは、合成非晶質シリカの合計量が、インク受理層全体に対して50質量%以上であることをいう。
(インク受理層中の顔料)
インク受理層中の顔料は、合成非晶質シリカを含むが、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の通常使用される顔料(例えばカオリン、アルミナ、プラスチックピグメント等)を混合することも可能である。ただし、合成非晶質シリカ以外の顔料は、インク受理層の顔料全体に対して10質量%未満の割合で配合されることが好ましい。
合成非晶質シリカは、珪酸ナトリウムと硫酸の中和反応で形成され、その製造方法により機能性フィラーとして様々な性質に分けることができるが、特にJIS−K−5101で規定された吸油量が150ml/100g以上250ml/100g以下であることが好ましい。合成非晶質シリカの吸油量が150ml/100g未満であるとインク吸収性が低下する場合がある。また、合成非晶質シリカの吸油量が250ml/100gを超えると、記録画像の濃度が低下する場合がある。
合成非晶質シリカの平均二次粒子径が4〜15μmであることが好ましく、更に好ましくは5〜9μmである。合成非晶質シリカの平均二次粒子径が4μmより小さいと、塗工層の表面強度が低下したり、画像濃度が低下する場合がある。合成非晶質シリカの平均二次粒子径が15μmより大きいと、画像が極度に粗くなる場合があり、又、塗工層の空隙が大きくなって塗工層を通過して基紙に到達するインク量が多くなるために裏抜けが顕著に生じる場合がある。合成非晶質シリカの平均二次粒子径は、レーザー回折法により(例えば、Malvern社製マスターサイザー等の粒度分布測定装置)測定することができる。
(インク受理層中の親水性結着剤)
親水性結着剤は、インク受理層の塗膜としての特性を維持するために含有されている。親水性結着剤としては、例えば、ポリビニルアルコール及びその変性物、酸化デンプン、エステル化デンプン、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、カルボキシメチルセルロース、SBラテックス、NBラテックス、アクリルラテックス、酢酸ビニル重合体ラテックス、エチレン酢酸ビニル系ラテックス、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が使用できる。
本発明においては、これらの親水性結着剤の少なくとも1種を使用することができるが、親水性結着剤の合計配合割合は、顔料100質量部に対して10〜80質量部であることが好ましい。親水性結着剤の配合割合が、顔料100質量部に対して10質量部より少ないと、インク受理層の表面強度が不十分となる場合がある。一方、親水性結着剤の配合割合が、顔料100質量部に対して80質量部より多くなるとインク吸収性が不十分となる場合がある。
(インク受理層中のその他の成分)
インク受理層は、顔料及び親水性結着剤の他の成分を含んでもよい。その他の成分として、カチオン性水溶性樹脂をインク受理層含有すると好ましい。カチオン性水溶性樹脂としては、二級アミン;三級アミン;及び四級アンモニウム塩としてポリエチレンイミン塩、ジメチルアミンエピハロヒドリン縮合体、ポリビニルアミン塩、ポリアリルアミン塩、ポリジメチルアミノエチルメタクリレート四級塩、ポリジアリルジメチルアンモニウム塩、ジアリルアミンアクリルアミド共重合体塩、ポリスチレンの四級アンモニウム塩;等が挙げられる。また、これらのカチオン性樹脂の2種類以上を配合して使用することも可能である。
これらのカチオン性水溶性樹脂は、顔料インク中の色材である顔料が分散剤によって溶媒中に分散され、その表面が負に帯電しているために、これらを捕捉する作用がある。従って、顔料インクがインク受理層表面付近に残るようになるため、発色性が向上する。
また、インク受理層には、サイズ剤、金属塩、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、界面活性剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、保水剤などを必要に応じ適宜含有させることもできる。
(インク受理層の塗工)
インク受理層の塗工量(乾燥塗工量)が2〜10g/mであることが好ましく、更に好ましくは3〜8g/mである。インク受理層の塗工量が2g/m未満であると、インク吸収性が低下したりベタ斑が発生し、インクジェット印字特性が低下する場合がある。インク受理層の塗工量が10g/mを超えると記録画像の濃度が低下する場合がある。
インク受理層を基紙表面に設ける方法として、一般的な塗工装置である各種ブレードコーター、バーブレードコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、ゲートロールコーター、カーテンコーター、ショートドゥエルコーター、グラビアコーター、フレキソグラビアコーター、サイズプレス等の各種装置をオンマシン又はオフマシンで使用することが挙げられる。
さらに、塗工後のインク受理層を、マシンカレンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置で表面処理することも可能である。
(インクジェット記録用紙の構成)
インク受理層を基紙の片面に設けた場合は、インク受理層と反対側の基紙表面に、カール矯正又は搬送性改良等の目的で塗工層を設けることも可能である。さらに、インク受理層と基紙との間に1層以上の塗工層を設けることも可能である。この場合の塗工層の組成は特に限定されないが、顔料と親水性結着剤とカチオン性樹脂とを主成分(全体の70質量%以上)として含有する層とすることが好ましい。
基紙上に設けられる上記塗工層及びインク受理層の総数及び構成については特に限定されるものではない。また、塗工層及びインク受理層を基紙の片面又は両面に設けてもよい。
(インクジェット記録用紙の坪量及び不透明度)
本発明は、インクジェット記録用紙の坪量が90g/m以下のいわゆる「薄物」を対象とする。
そして、本発明のインクジェット記録用紙は、坪量が90g/m以下で薄いにも関わらず、合成非晶質シリカをインク受理層に含んでいるため、不透明度95%以上であり裏抜けが少なく、さらに非水系顔料インクを用いて印字した際に画像濃度が高くなる。特に、基紙に古紙パルプを含有させると、不透明度がさらに高くなる。又、平均二次粒子径が5〜9μmの合成非晶質シリカを用いると、インク受理層の空隙を最適にコントロールすることで、インクを効率的にインク受理層層に留めて基紙にまで到達させないようにし、不透明度がさらに高くなる。
(非水系顔料インク)
本発明のインクジェット記録用紙は、非水系顔料インクによる印字に用いられる。非水系顔料インクは、溶剤、分散剤及び着色顔料を含む。
(非水系顔料インクの溶剤)
非水系顔料インクの溶剤としては、脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素溶剤、芳香族炭化水素溶剤等の非極性溶剤を例示できる。脂肪族炭化水素溶剤、及び脂環式炭化水素系溶剤としては、例えば、新日本石油社製「テクリーンN−16、テクリーンN−20、テクリーンN−22、0号ソルベントL、0号ソルベントM、0号ソルベントH、AFソルベント4号、AFソルベント5号、AFソルベント6号、AFソルベント7号」、新日本石油化学社製「ナフテゾールL、ナフテゾールM、ナフテゾールH、日石アイソゾール300、日石アイソゾール400」、エクソンモービル(ExxonMobil)社製「IsoparG、IsoparH、IsoparL、IsoparM、ExxolD40、ExxolD80、ExxolD100、ExxolD130、ExxolD140」等を例示できる。
また、非水系顔料インクの溶剤として極性有機溶剤を用いても良い。極性有機溶剤としては、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、高級脂肪酸系溶剤、エーテル系溶剤、およびこれらの混合溶剤を用いることができる。極性有機溶剤は、極性有機溶剤以外の溶剤と混合した時に、単一の相となるものから選択される。具体的には、ラウリル酸メチル、ラウリル酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、リノール酸メチル、リノール酸イソブチル、リノール酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル、大豆油メチル、大豆油イソブチル、トール油メチル、トール油イソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、モノカプリン酸プロピレングリコール、トリ2エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリ2エチルヘキサン酸グリセリルなどのエステル系溶剤;イソミリスチルアルコール、イソパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコールなどのアルコール系溶剤;イソノナン酸、イソミリスチン酸、ヘキサデカン酸、イソパルミチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸などの高級脂肪酸系溶剤;ジエチルグリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテルなどのエーテル系溶剤;が好ましいものとして例示される。
(非水系顔料インクの分散剤)
非水系顔料インクの分散剤としては、使用する着色剤を溶剤中に安定に分散させるものであれば特に制限されないが、特に高分子分散剤を使用することが好ましい。
分散剤の具体例としては、日本ルーブリゾール社製「ソルスパース5000(フタロシアニンアンモニウム塩系)、13940(ポリエステルアミン系)、17000、 18000(脂肪族アミン系)、22000、24000、28000」;Efka CHEMICALS社製「エフカ400、401、402、403、 450、451、453(変性ポリアクリレート)、46、47、48、49、4010、4050、4055(変性ポリウレタン)」;花王社製「デモール P、EP」、「ポイズ520、521、530」、「ホモゲノールL−18(ポリカルボン酸型高分子界面活性剤)」;楠本化成社製「ディスパロンKS− 860、KS−873N4(高分子ポリエステルのアミン塩)」;第一工業製薬社製「ディスコール202、206、OA−202、OA−600(多鎖型高分子非イオン系)」などが挙げられる。
(非水系顔料インクの着色顔料)
非水系顔料インクに用いる着色顔料としては、無機顔料、有機顔料を問わず、印刷分野で一般に用いられているものを使用することができる。着色顔料として具体的には、例えば、カーボンブラック、カドミウムレッド、モリブデンレッド、クロムイエロー、カドミウムイエロー、チタンイエロー、酸化クロム、ピリジアン、コバルトグリーン、ウルトラマリンブルー、プルシアンブルー、コバルトブルー、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料などの従来公知の顔料を特に限定することなく用いることができる。これらの顔料は、単独で用いてもよいし、適宜組み合わせて使用することも可能であるが、インク全体に対して0.01〜20質量%の範囲で含有されていることが望ましい。
(非水系顔料インク中のその他の成分)
また、非水系顔料インクには、保存安定性の向上や記録用紙に印字された際のインクのドットの広がりの調整などの目的で、例えば、アマニ油変性アルキッド樹脂、ポリスチレン、ロジン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、アルキルフェノール変性キシレン樹脂などの極性樹脂;金属封鎖剤、表面張力調整剤、界面活性剤、粘度調整剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、防腐剤、耐水化剤、レオロジーモディファイヤー及び酸化防止剤などの添加剤;等を適宜組み合わせて添加することもできる。
以下に、実施例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、「部」及び「%」は、特に明示しない限り、それぞれ「質量部」及び「質量%」を表す。
<基紙の作成>
広葉樹漂白クラフトパルプ(濾水度350ml)40部、上質系古紙(濾水度350ml)30部、及び新聞系高白色古紙(濾水度350ml)30部からなるパルプスラリー100部を調製した。このパルプスラリー100部に対し、填料として炭酸カルシウム15部を添加し、さらに硫酸バンド1.5部、中性ロジンエマルジョンサイズ剤0.3部、及びカチオン化デンプン0.8部を添加し、ツインワイヤー型抄紙機で坪量72g/mになるように抄造して基紙を得た。この基紙の両面に、2ロールサイズプレスを用いて酸化デンプンを3g/mの付着量で付着させ、ステキヒトサイズ度が10秒となるようにした。
<インク受理層>
顔料として合成非晶質シリカ(ニップジェルBY−601 東ソー・シリカ製、平均二次粒子径7μm、吸油量200ml/100g)100部、親水性結着剤としてポリビニルアルコール(PVA−117 クラレ製)40部及びエチレン酢酸ビニルエマルジョン(リカボンドBE−7000 中央理化工業製)20部、その他の成分として、スチレンアクリル樹脂(ポリマロン360 荒川化学製)3部、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(PAS−H−10L 日東紡績製)5部、及び蛍光増白剤、消泡剤、希釈水等を適宜添加し、固形分が20%の塗工液を得た。この塗工液を、バーブレードコーターを用いて片面当たり6g/mの乾燥塗工量となるように基紙の両面に塗工し、さらに紙厚が110μmとなるようにカレンダー処理して、坪量87g/mのインクジェット記録用紙を得た。
なお、合成非晶質シリカの平均二次粒子径は、レーザー回折法を利用した粒度分布測定装置(Malvern社製、品名;マスターサイザー)により測定した。
インク受理層の合成非晶質シリカをミズカシルP−50(水澤化学工業製:平均二次粒子径10μm、吸油量170ml/100g)100部に変更したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
インク受理層の合成非晶質シリカをニップジェルBY−601(東ソー・シリカ製:平均二次粒子径7μm、吸油量200ml/100g)50部、及びミズカシルP−50(水澤化学工業製:平均二次粒子径10μm、吸油量170ml/100g)50部に変更したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
なお、以下の実施例も含め、インク受理層中の合成非晶質シリカが複数種類存在する場合、合成非晶質シリカの平均二次粒子径として、全ての種類の合成非晶質シリカの加重平均値を採用した。
インク受理層の合成非晶質シリカをニップジェルBY−601(東ソー・シリカ製:平均二次粒子径7μm、吸油量200ml/100g)50部、及びニップジェルBY−400(東ソー・シリカ製:平均二次粒子径5μm、吸油量210ml/100g)50部に変更したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
インク受理層の合成非晶質シリカをニップジェルBY−400(東ソー・シリカ製:平均二次粒子径5μm、吸油量210ml/100g)100部に変更したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
インク受理層の合成非晶質シリカをニップジェルBY−200(東ソー・シリカ製:平均二次粒子径3μm、吸油量220ml/100g)100部に変更したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
基紙に用いるパルプスラリー100部の成分を、広葉樹漂白クラフトパルプ(濾水度350ml)80部、上質系古紙(濾水度350ml)10部、及び新聞系高白色古紙(濾水度350ml)10部に変更したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
基紙に用いるパルプスラリー100部の成分を、広葉樹漂白クラフトパルプ(濾水度350ml)20部、上質系古紙(濾水度350ml)40部、及び新聞系高白色古紙(濾水度350ml)40部に変更したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
[比較例1]
基紙に用いるパルプスラリー100部中に、古紙パルプを全く配合せず、広葉樹漂白クラフトパルプ(濾水度350ml)100部としたこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
[比較例2]
基紙に用いるパルプスラリー100部中に、古紙パルプを全く配合せず、広葉樹漂白クラフトパルプ(濾水度350ml)100部としたこと以外は、実施例2と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
[比較例3]
基紙に用いるパルプスラリー100部中に、古紙パルプを全く配合せず、広葉樹漂白クラフトパルプ(濾水度350ml)100部としたこと以外は、実施例6と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
<評価方法>
実施例1〜8、比較例1〜3で得られたインクジェット記録用紙について、以下の評価を行った。なお、各評価において、インクジェット記録用紙への印字は、全て油性顔料インクプリンター(商品名ORPHIS HC 5000、理想科学工業社製)を用いて行い、印字モードは「写真優先/HC専用紙マット(高品位紙)モード」を使用した。各評価における基準は、△以上の評価であれば問題なく使用できるものである。
白色度は、JIS P 8148:2001に従い測定した。
不透明度は、JIS P 8149:2000に従い測定した。
(画像濃度)
シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各ベタ画像を印字した後、インクジェット記録用紙を23℃、50%RH環境下で24時間放置した。その後、各ベタ画像部分の印字濃度を反射濃度計(MACBEATH社、品番RD194I)で測定した。評価基準は以下の通りである。
○:4色合計値が4.3以上
△:4色合計値が3.9以上4.3未満
×:4色合計値が3.9未満
(裏抜け)
ブラックのベタ画像を印字した後、インクジェット記録用紙を23℃、50%RH環境下で24時間放置した。その後、このベタ画像部分の裏抜けを目視評価した。評価基準は以下の通りである。
○:裏抜けしておらず、ベタ画像が裏面から視認できない。
△:ベタ画像が裏面から僅かに視認できる。
×:裏抜けが顕著で、ベタ画像が裏面からはっきりと視認できる。
得られた結果を表1に示す。
Figure 2010082904
表1から明らかなように、各実施例の場合、不透明度が高く、非水系(油性)顔料インクで印字した際に裏抜けが少ないことがわかった。
又、実施例2、6と、実施例1、3〜5とを比較すると、合成非晶質シリカの平均二次粒子径が5〜9μmである実施例1、3〜5の方が発色性が向上した。
一方、基紙を構成するパルプ中に古紙パルプを配合せず、バージンパルプのみを配合した比較例1〜3の場合、不透明度が低下し、合成非晶質シリカの平均二次粒子径にかかわらず裏抜けが顕著になった。

Claims (3)

  1. 坪量90g/m以下、不透明度95%以上であり、基紙の少なくとも片面に合成非晶質シリカを主成分とするインク受理層を有するインクジェット記録用紙。
  2. 白色度が85%以上であり、かつ前記基紙は、古紙パルプを全パルプ成分に対して20〜80質量%含有する請求項1に記載のインクジェット記録用紙。
  3. 前記合成非晶質シリカの平均二次粒子径が5〜9μmである請求項1又は2に記載のインクジェット記録用紙。
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