JP2006272689A - インクジェット記録用紙 - Google Patents

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Yuji Sawa
裕治 澤
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Abstract

【課題】 非水系顔料インクで印字した際にインク吐出量が多い場合だけでなく、インク吐出量の少ない場合においても、高い画像濃度が得られ、かつ画像が均一でベタムラの発生がないインクジェット記録用媒体を提供する。
【解決手段】 溶剤と分散剤と顔料とからなる非水系インクを用いて、記録するインクジェット記録媒体であって、前記インクジェット記録媒体は支持体の少なくとも一方の面に、顔料と結着剤を主成分とするインク受理層をカーテン塗工方式又はダイ塗工方式から選ばれる少なくとも一つの塗工方式によって設けられ、かつ前記インク受理層に含有される顔料が吸油量100〜250ml/100g、BET比表面積5〜150m/g、平均粒子径1〜10μmの軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を含有することを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、非水系(油性)顔料インクを用いてインクジェット記録を行うインクジェット記録用紙に関する。
インクジェット記録方式は、各種の方法により飛翔させたインクの微小液滴を、紙などの記録用紙に付着させて画像や文字を形成させる記録方式である。この記録方式は、高速化、フルカラー化が容易である上、記録時の騒音が低く、装置が低価格なこともあって、家庭ユーザー用として目覚しく普及している。また、商業用途の分野において、可変情報(公共料金やクレジットの請求書や領収書、配送用伝票、広告など)の印刷は、従来ノンインパクト(NIP)印刷を用いていたが、最近では、ラインヘッドを有する高速インクジェットプリンターによる印刷に置き換わり始めている。
インクジェット記録方式に用いられるインクとしては、従来、グリコール系溶剤及び水中に、酸性染料、直接染料、塩基性染料等の水溶性染料からなる着色剤を溶解して調製した水系タイプのものが使用されてきた。しかし、水性インクを用いた場合、インクジェット記録用紙の印字部が水を吸収して伸長し、プリンターでの紙詰りや、画像の位置精度の低下等を招く問題がある。そこで、近年、非水系溶剤中に着色剤を溶解又は分散させて調製した非水系インクが注目されている。
このような非水系インクとしては、着色剤として油溶性染料を高沸点溶剤に分散ないし溶解した非水系染料インクと着色剤として染料のかわりに顔料を用いる非水系顔料インクがある。非水系顔料インクは画像滲みが小さく、また耐光性が高い点で非水系染料インクより優れている。
かかる非水系インクを用いたインクジェット記録に用いる記録媒体として、特許文献1では、インク受理層が炭酸カルシウム、カオリン、硫酸バリウムの群から選ばれた少なくとも一種の顔料を含有し、かつ、該高沸点溶剤を用いた着色液によるブリストー吸収係数が0.5〜5ml/m・sec1/2であることを特徴とするインクジェット記録媒体が開示されている。また、特許文献2には、少なくとも2層以上の顔料塗布層を設けてなるインク受理層の基紙に最も近接した顔料塗布層中に含有される吸油性顔料Xの吸油度Xと、表層又は表層側に位置する顔料塗布層中に含有させる吸油性顔料Yの吸油度Yの関係が、Y≧2Xの関係を満足することを特徴とする油性顔料用インクジェット記録用紙が開示されている。
特開2003−127524号公報 特開2005−22187号公報
しかし、上述した従来の技術においては、いまだ非水系顔料インクを用いて記録した際に記録画像の濃度が高く、かつ画像が均一でベタムラの発生がないインクジェット記録用紙は得られていない。
特許文献1に記載されているインクジェット記録シートにおいては、非水系顔料インクに関する画質改善が示されているが、インク吸収性が低いためにインクの吸収斑を生じてしまう。また特許文献2ではインク吸収性が改善され、インク吐出量が多い場合に高い記録画像濃度が得られるが、インク吐出量が少ない際には過剰なインク吸収性が記録画像濃度の低下を引き起こすという問題を生じていた。
ラインヘッドを有する高速インクジェットプリンターでは、高速印刷をする際にはインク吐出量が少なくなるタイプのプリンターが存在している。このため、インク吐出量の多寡によらず高い発色性を有するインクジェット記録媒体が望まれている。
そこで、本発明は、非水系顔料インクで印字した際にインク吐出量が多い場合だけでなく、インク吐出量の少ない場合においても、高い画像濃度が得られ、かつ画像が均一でベタムラの発生がないインクジェット記録用媒体を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、上記課題を解決するために様々な構成の非水系インクおよびインクジェット記録媒体について検討した結果顔料中に所定の軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を含有させて優れたインク受理層を形成できることを見出した。
すなわち本発明の上記の目的は、支持体の少なくとも一方の面に、顔料及び結着剤を主成分とする塗工液をカーテン塗工方式又はダイ塗工方式から選ばれる少なくとも一つの塗工方式によって塗工後、乾燥してインク受理層を設けるインクジェット記録媒体であって、前記顔料が吸油量100〜250ml/100g、BET比表面積5〜150m/g、平均粒子径1〜10μmの軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を含有することを特徴とするインクジェット記録媒体によって達成された。また前記軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物における軽質炭酸カルシウム/シリカの固形分質量比が25/75〜75/25であることが好ましい。また前記インク受理層の塗工量が片面あたり2〜10g/mとなるように設けられることが好ましい。
本発明においてはインク吸収を損なわずに非水系顔料インクのインク吐出量の多寡によらず、発色性を向上させることができ、画像が均一でありベタムラの発生がないインクジェット記録媒体を得ることができる。また、インク受理層を両面に設けることも可能である。
<支持体>
本発明におけるインクジェット記録用紙は、好ましくはシート状を有する支持体とその上に形成されたインク受理層からなる。本発明のインクジェット記録用紙の支持体は特に制限されるものではなく、木材繊維(パルプ)主体の紙、またはポリエチレンなどのプラスチック類、もしくは木材繊維や合成繊維を主体とした不織布のごときシート状物質使用することができる。また前述した異なる種類のシート状物質を貼り合わせたものを支持体として用いることもできる。本発明においては、特にインク吸収性に優れるという点で、紙を支持体として使用することが望ましい。
紙支持体を構成する木材パルプとしてはLBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等のパルプを単独あるいは併用して用いることが可能である。紙支持体は上記木材パルプには必要に応じて従来公知の填料やバインダー及びサイズ剤や定着剤、歩留まり向上剤、紙力増強剤等の各種添加剤を混合し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機等の各種抄紙機にて紙匹を形成した後に、乾燥させて得ることができる。なお、紙支持体においては内添サイズ剤の添加の有無、内添填料の有無、サイズプレスの有無、マシンカレンダーの有無等は何等制限しない。
<インク受理層顔料>
本発明のインク受理層に含有される顔料は、吸油量100〜250ml/100g、BET比表面積5〜150m/g、平均粒子径1〜10μmの軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を含有する。該複合物は、顔料の全量又は一部として使用される。
軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物は、軽質炭酸カルシウムを核とし、その表面がシリカで被覆されて2次粒子を形成した微粒子であり、例えば粒径0.9〜9.0μm程度の軽質炭酸カルシウムの表面に、一次粒子径20〜60nm程度のシリカ(SiO2)粒子が塊状に凝集したものである。軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物は、シリカの特性と軽質炭酸カルシウムの特性とを兼ね備えたものと考えられ、軽質炭酸カルシウムとシリカの複合割合等を調整することにより、塗工液の粘度、得られたインク受理層のインク吸収性や印字濃度等を適切に調整できるという利点がある。
軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物の吸油量、BET比表面積、平均粒子径を上記範囲に規定する理由は、吸油量が100ml/100g未満であると、得られたインク受理層のインク吸収性が低下し、250ml/100gを超えると非水系顔料インクで印字した画像の記録濃度が低下(インク吐出量が少ない場合に著しい)すると共に、インク受理層の表面強度が低下(例えばオフセット印刷適性が低下)する。また、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物のBET比表面積が5m/g未満であるとインク吸収性が低下し、150m/gを超えると塗工液の粘度が高くなって操業性が悪化する。また、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物の平均粒子径が1μm未満であると、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物の空隙量が低下してインクを保持しにくくなり、インクが塗工層内部や支持体内部に浸透して画像記録濃度が低下する。一方、平均粒子径が10μmを超えると、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物自体の不透明度が高くなって印字濃度が低下する。なお、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物の平均粒子径は、レーザー式粒度測定機(例えば、マルバーン社製の商品名:マスターサイザーS型)を用いて測定することができる。
また、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物における、軽質炭酸カルシウム/シリカの固形分質量比(CaCO/SiO)が25/75〜75/25であることが好ましい。上記比が25/75未満の場合、シリカの特性が全体に発現するためインク受容層の表面強度が低下しやすく、非水系顔料インクで印字した画像の濃度が低下する。一方、上記比が75/25を越えると、軽質炭酸カルシウムの特性が大きく発現し、インク受理層のインク吸収性や記録濃度の低下を生じ易くなる。
また、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物の製造に用いる軽質炭酸カルシウム(CaCO)の結晶の形態(同質異像)は、カルサイト、アラゴナイトのいずれでもよい。上記軽質炭酸カルシウムの形状も、針状、柱状、紡錘状、球状、立方体状、ロゼッタ(rosette)型のいずれでもよい。なお、ロゼッタ型とは、紡錘状の軽質炭酸カルシウム一次粒子が毬栗状に凝集した形状を指す。
特に、ロゼッタ型のカルサイト系軽質炭酸カルシウムを用いると、顔料の吸収特性が良好となり、得られたインク受理層のインクジェット適性(特にインク吸収性)が向上するので、好ましい。
上記軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物は、例えば軽質炭酸カルシウムとアルカリ性の珪酸金属塩水溶液とを混合した液に、その煮沸温度以下の温度で鉱酸を添加し液のpHを7〜9として得られ、このようにして得られた軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を顔料に含む塗工液は、固形分濃度が高くても高いずり速度を与えたときの粘度(ハイシェア粘度)が低くなるので好ましい。なお、このような製法によれば、軽質炭酸カルシウムの表面がシリカで被覆された複合物になると考えられる。
上記した製造方法は、具体的には、まず、上記軽質炭酸カルシウムを水中に分散し、これに珪酸のアルカリ溶液(アルカリは、例えばナトリウム、カリウム)を加える。珪酸とアルカリのモル比は限定されないが、3号珪酸(SiO:Na2O=3:1〜3.4:1程度)が一般に入手しやすく、好適に利用できる。軽質炭酸カルシウムと、珪酸のアルカリ溶液との仕込質量比を調整することにより、上記固形分質量比(CaCO/SiO)を調整できる。
次に、これらの混合物を攪拌、分散した後、鉱酸で中和反応させることで、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を製造することができる。鉱酸は何でもよく、又鉱酸に硫酸バンドや硫酸マグネシウムのような酸性金属塩を含んでもよい。鉱酸(または鉱酸に上記酸性金属塩水溶液を含んだ酸)の添加は、上記混合物の煮沸点以下の温度で行い、軽質炭酸カルシウム粒子の表面に珪酸分を析出させて非晶質珪酸を形成被覆させ、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を得る。この中和反応はpH=7〜9で終了させることが重要で、pH7未満では軽質炭酸カルシウムの分解を生じ、pH9を超えると珪酸分の析出が充分に行われず、未反応の珪酸分が残りロスを生じるため、好ましくない。
軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物の平均粒子径の調整は、中和反応時の熟成中の強攪拌や粉砕、あるいは、中和反応終了後のまたは反応終了後の固液分離したものを湿式粉砕機を用いて粉砕して行うことができる。なお、熟成とは、中和の際に添加する酸の添加を一時中断し、攪拌のみを施して放置することをいう。
なお、上記中和反応で生じた軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を、好ましくは乾燥工程を経ずに塗工液中に混合することで塗工液製造コストを削減でき、より安価にインクジェット記録用紙を製造することができる。
塗工液の顔料としては、上記軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物のみから成ってもよいが、さらに、上記軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物の他に、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カオリン、焼成クレー、有機顔料、酸化チタンなど、通常塗工紙用顔料として用いられているものをいずれも併用することができる。
<インク受理層結着剤>
本発明のインク受理層には、塗膜としての特性を維持するために結着剤を含有する。結着剤としては親水性結着剤が好ましく、例えばポリビニルアルコール及びその変性物、酸化デンプン、エーテル化デンプン、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、カルボキシメチルセルロース、SBラテックス、NBラテックス、アクリルラテックス、酢酸ビニル重合体ラテックス、エチレン酢酸ビニル系ラテックス、ポリウレタン、不飽和ポリエステル樹脂等が使用できる。
本発明においては、これらの結着剤の少なくとも1種を使用することができるが、その配合部数は、前記した顔料100重量部に対し、10〜80重量部であることが好ましい。結着剤の配合部数が少ないと表面強度が不十分となり、多すぎるとインク吸収性が不十分となる。
<インク受理層助剤>
本発明ではインク受理層にカチオン性水溶性樹脂を含有することも好ましい。本発明で使用されるカチオン性水溶性樹脂としては、二級アミン、三級アミン、及び四級アンモニウム塩としてポリエチレンイミン塩、ジメチルアミンエピハロヒドリン縮合体、ポリビニルアミン塩、ポリアリルアミン塩、ポリジメチルアミノエチルメタクリレート四級塩、ポリジアリルジメチルアンモニウム塩、ジアリルアミンアクリルアミド共重合体塩、ポリスチレンの四級アンモニウム塩等が挙げられる。中でも染料インクおよび顔料インクともに印字品質に優れ、特に印字濃度、耐水性が高いジメチルアミンエピハロヒドリン縮合体が好ましい。またこれらカチオン性樹脂の2種類以上を配合使用することも可能である。
これらカチオン性水溶性樹脂は、顔料インク中の色材である顔料が分散剤によって溶媒中に分散され、その表面が負に帯電していることより、これらを捕捉する作用がある。よって、顔料インクはインク受理層表面付近に残るようになり発色性が改善される。
また、支持体あるいはインク受理層に、サイズ剤、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、界面活性剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤、保水剤などを必要に応じ適宜含有させることもできる。
<インク受理層層構成>
本発明において、支持体上に設けられる塗工層及びインク受理層の総数及び構成については特に限定されるものではない。また、塗工層及びインク受理層を支持体の片面あるいは両面に設けてもよい。
また、本発明において、インク受理層を支持体の片面に設けた場合は、支持体のインク受理層と反対側の面にカール矯正あるいは搬送性改良等の目的で塗工層を設けることも可能である。さらに、インク受理層と支持体の間に1層以上の塗工層を設けることも可能である。この場合、その層の組成は特に規定するものではないが、顔料と親水性結着剤とカチオン性樹脂を主成分として含有する層であることが好ましい。
本発明においては、インク受理層の塗工量(乾燥塗工量)は2〜10g/mとなることが必要である。インク受理層の塗工量が2g/mに満たないと、インク吸収性が低下したり、ベタ斑が発生するため、インクジェット印字性能に悪影響が生じる。また10g/mを超えると記録画像の濃度が低下(インク吐出量が少ない場合が著しい)する。より好ましい塗工量は4g/m以上であり、また、8g/m以下である。
支持体とインク受理層の間にインク受理層以外の塗工層が設けられる場合、支持体上に設けられる塗工層(すなわちインク受理層と前記したその他の塗工層の合計)の全塗工量(乾燥塗工量)は30g/m以下であることが好ましく、更に好ましくは25g/m以下である。塗工量が30g/mを超えると、インク受理層と支持体間の接着強度が実用に耐えられないレベルとなり、粉落ちと呼ばれる支持体からの塗工層の剥離等が発生し、重大な問題が生じる。
<インク受理層塗工方法>
本発明において、インク受理層はカーテン塗工方式又はダイ塗工方式にて支持体表面に設けられる。カーテン塗工方式は、塗工液をコーターヘッドから自由落下して、又はポンプ等で押し出しして形成したカーテン膜で、支持体表面を被覆する塗工方式である。
カーテン塗工方式は前計量型の塗工方式であり、支持体への塗工が行われる前に塗工液の計量が終了しており、また、カーテン膜は両面に自由表面であり、塗工時に片面が支持体と接触することにより伸張され、塗工層膜を形成するため、塗工時に流路の規制を受けないことが特徴として挙げられる。つまり、均一な液膜が伸張され塗工層膜となることから、支持体の形状によらず、塗工層は、極めて均一な厚みを有する。
ダイコーターはポンプや圧力タンクの送液量、リップの開度またはダイヘッドと基紙とのクリアランスなどで計量された塗料を、ダイリップからバッキングロールに支持された基紙またはフィルムに塗工する前計量・非接触方式のコーターであり、塗工層は極めて均一な厚みを有する。また、一般的な塗工装置、例えばバーコーター、ブレードコーター、グラビアコーター、ロールコーターあるいはエアナイフコーター等と比較して、高濃度の塗工液を用いても塗工することができるため高塗工量のインク受理層を容易に形成することが可能であり、乾燥効率の向上などの利点がある。
上述のように、カーテン塗工方式及びダイ塗工方式は膜厚の均一な塗工層を得るのに最も適したコーターであり、また、基紙の状態(すなわち表面性)が悪く、凹凸が大きかったり湿潤状態であったりしても、これらにあまり影響されることなくインク受容層を塗布することができる。
これに対し、一般的な塗布装置であるブレードやエアーナイフ塗工を使用した場合には、それぞれ次のような問題点がある。すなわち、ブレード塗工では基紙の表面性(凹凸)の影響を受けやすいので、基紙の凹凸が大きい場合には、塗工層の膜厚が不均一となる。また凹凸が少なく平滑な基紙の場合には比較的良好な塗工層が得られるものの、操業上ストリーク(筋状欠陥)が多発するという問題がある。
エアーナイフ塗工の場合には、エアーで塗工液を掻き取る仕組みであるため、粘度の低い塗工液に対してしか使用できない上、このような塗工液は基紙内部へ浸透する割合が多い。特に、本発明の場合の如く吸収性の良好な基紙を使用する場合には、基紙内部への塗工液の浸透が著しいため、最終的な品質を満足するためには、塗工層を増加することが必要となる。
また、ブレード塗工やエアーナイフ塗工では、過剰な塗工液を供給した後、余分な塗工液をブレードやエアーで掻き取るため、基紙の凹凸を埋めながら計量することになるので、塗工層の膜厚が不均一となる。
塗工層の膜厚が不均一な場合には、インク受理層の各所においてインク吸収速度に差が生じるため、記録画像に斑が生じる。
本発明において、非水系顔料インクを用いて記録した際、インク吐出量の多寡によらず記録濃度が高くさらに斑がない画像が得られる理由については明確ではないが、特定の吸油量を有する軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を含有するインク受理層を厚さが均一となるよう形成するためと考えられる。
本発明において、インク受理層以外の塗工層を支持体表面に設けるために、一般的な塗工装置である各種ブレードコーター、バーブレードコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、ゲートロールコーター、カーテンコーター、ショートドゥエルコーター、グラビアコーター、フレキソグラビアコーター、サイズプレス等の各種装置をオンマシン又はオフマシンで使用することができる。
さらに、本発明においては、インク受理層を塗工した後にインク受理層をマシンカレンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置で表面処理することも可能である。
<非水系インク>
上記したインクジェット記録用紙は、主として溶剤と分散剤と顔料とからなる非水系イ
ンクを用いたインクジェット記録に最も適する。水系インクや染料インクを用いたインクジェット記録に用いることも可能である。
<インクの溶剤>
溶剤としては、非極性溶剤である脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素溶剤、芳香族炭
化水素溶剤等を例示できる。脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素系溶剤としては、例え
ば、新日本石油社製「テクリーンN−16、テクリーンN−20、テクリーンN−22、
0号ソルベントL、0号ソルベントM、0号ソルベントH、AFソルベント4号、AFソ
ルベント5号、AFソルベント6号、AFソルベント7号」、新日本石油化学社製「ナフ
テゾールL、ナフテゾールM、ナフテゾールH、日石アイソゾール300、日石アイソゾ
ール400」、エクソンモービル(ExxonMobil)社製「IsoparG、Is
oparH、IsoparL、IsoparM、ExxolD40、ExxolD80、
ExxolD100、ExxolD130、ExxolD140」等を例示できる。
また極性有機溶剤としては、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、高級脂肪酸系溶剤、
エーテル系溶剤、およびこれらの混合溶剤を用いることができる。極性有機溶剤は、極性
有機溶剤以外の溶剤と混合した時に、単一の相となるものから選択される。具体的には、
ラウリル酸メチル、ラウリル酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸
イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オ
レイン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、リノール酸メチル、リノール酸イソブチル、
リノール酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル、大豆油メチル、大豆油イソブチル、
トール油メチル、トール油イソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジイソプ
ロピル、セバシン酸ジエチル、モノカプリン酸プロピレングリコール、トリ2エチルヘキ
サン酸トリメチロールプロパン、トリ2エチルヘキサン酸グリセリルなどのエステル系溶
剤;イソミリスチルアルコール、イソパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール
、オレイルアルコールなどのアルコール系溶剤;イソノナン酸、イソミリスチン酸、ヘキ
サデカン酸、イソパルミチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸などの高級脂肪酸系溶剤
;ジエチルグリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテルなどの
エーテル系溶剤;が好ましいものとして例示される。
<インクの分散剤>
分散剤としては、使用する着色剤を溶剤中に安定に分散させるものであれば特に制限さ
れないが、中でも高分子分散剤を使用することが好ましい。
分散剤の具体例としては、日本ルーブリゾール社製「ソルスパース5000(フタロシ
アニンアンモニウム塩系)、13940(ポリエステルアミン系)、17000、 18
000(脂肪族アミン系)、22000、24000、28000」;Efka CHE
MICALS社製「エフカ400、401、402、403、 450、451、453
(変性ポリアクリレート)、46、47、48、49、4010、4050、4055(
変性ポリウレタン)」;花王社製「デモール P、EP」、「ポイズ520、521、5
30」、「ホモゲノールL−18(ポリカルボン酸型高分子界面活性剤)」;楠本化成社
製「ディスパロンKS− 860、KS−873N4(高分子ポリエステルのアミン塩)
」;第一工業製薬社製「ディスコール202、206、OA−202、OA−600(多
鎖型高分子非イオン系)」などが挙げられる。
<インクの顔料>
インクに用いる着色顔料としては、無機顔料、有機顔料を問わず、印刷分野で一般に用
いられているものを使用することができる。具体的には、例えば、カーボンブラック、カ
ドミウムレッド、モリブデンレッド、クロムイエロー、カドミウムイエロー、チタンイエ
ロー、酸化クロム、ピリジアン、コバルトグリーン、ウルトラマリンブルー、プルシアン
ブルー、コバルトブルー、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イ
ソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン
系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料などの従来公知の顔料
を特に限定することなく用いることができる。これらの顔料は、単独で用いてもよいし、
適宜組み合わせて使用することも可能であるが、インク全体に対して0.01〜20質量
%の範囲で含有することが望ましい。
また、本発明の非水系顔料インクには、その保存安定性の向上や記録媒体でのインクのドットの広がりの調整などの目的で、例えば、アマニ油変性アルキッド樹脂、ポリスチレン、ロジン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、アルキルフェノール変性キシレン樹脂などの極性樹脂を添加したり、金属封鎖剤、表面張力調整剤、界面活性剤、粘度調整剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、防腐剤、耐水化剤、レオロジーモディファイヤーおよび酸化防止剤などの添加剤を適宜組み合わせ含有することもできる。
以下、実施例及び比較例によって本発明を更に詳述するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。尚、実施例中の「部」及び「%」は、特に明示のない限り「乾燥重量部」及び「乾燥重量%」を表す。
軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物Aの製造
反応容器(12L)中で、市販のロゼッタ型軽質炭酸カルシウム(商品名:アルバカー5970、Speciaty Minerals Inc.社製、平均粒子径3.0μm)1,436gを水に分散し、これに珪酸ナトリウム溶液(SiO濃度18.0wt/wt%、NaO濃度6.1wt/wt%)3,400gを加えた後、水を加え、全量を12Lとした。この混合スラリーをラボ用アジテータで充分に攪拌しながら加熱し、85℃とした。このスラリーに、10%硫酸溶液をロータリーポンプにより添加し、この際、硫酸添加部分が充分に攪拌されるようラボ用アジテータの攪拌羽根直下に添加した。添加した硫酸が充分に分散される上記条件下、硫酸添加終了後のスラリーの最終pHが8.0となり、全硫酸添加時間が240分となるよう、温度一定、一定速度で硫酸を添加した。得られたスラリーを100メッシュ篩にかけて粗粒分を分離した後、No.2のろ紙を用いて吸引ろ過し、軽質炭酸カルシウム/シリカの質量比が30/70の軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物Aを得た。この複合物の吸油量は140ml/100g、BET比表面積は26m/g、平均粒子径は3.6μmであった。
軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物Bの製造
上記ロゼッタ型軽質炭酸カルシウムの分散量を612gとしたこと以外は、上記軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物Aの製造とまったく同様にして、軽質炭酸カルシウム/シリカの質量比が50/50、吸油量が160ml/100g、BET比表面積が28m/g、平均粒子径が4.4μmの軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物Bを得た。
軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物Cの製造
上記ロゼッタ型軽質炭酸カルシウムの分散量を262gとしたこと以外は、上記軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物Aの製造とまったく同様にして、軽質炭酸カルシウム/シリカの質量比が70/30、吸油量が180ml/100g、BET比表面積が30m/g、平均粒子径が7.3μmの軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物Cを得た。
<実施例1>
基紙
LBKP(濾水度400mlc.s.f.)100部に対して、填料として軽質炭酸カルシウム8部、内添サイズ剤(ASA)0.05部、カチオンデンプン0.5部、硫酸アルミニウム0.4部、歩留向上剤60ppmを加えたスラリーを調製し、ツインワイヤータイプの抄紙機により坪量80g/mの基紙を作製した。
インク受理層
軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物A(吸油量140ml/100g、BET比表面積26m/g、平均二次粒子径3.6μm)100部
ポリビニルアルコール(PVA−117 クラレ製)40部
エチレン酢酸ビニルエマルジョン(リカボンドBE−7000 中央理化工業製)20部
スチレンアクリル樹脂(ポリマロン360 荒川化学製)3部
ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(PAS−H−10L 日東紡績製)5部
界面活性剤(サーフィノール104E エアープロダクツ製)0.5部
消泡剤(SNデフォーマー480 サンノプコ製)0.5部
及び希釈水等を適宜添加した、固形分が20%の塗工液を、カーテンコーターを用いてその乾燥塗工量が片面当たり5g/mとなるように基紙の両面に塗工してインクジェット記録用紙を得た。
<実施例2>
インク受理層の軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物Aを軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物B(吸油量160ml/100g、BET比表面積28m/g、平均二次粒子径4.4μm)100部に変更したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
<実施例3>
インク受理層の軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物Aを軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物C(吸油量180ml/100g、BET比表面積30m/g、平均二次粒子径7.3μm)100部に変更したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
<実施例4>
片面当たりの塗工量が3g/mとなるように塗工したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
<実施例5>
片面当たりの塗工量が9g/mとなるように塗工したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
<実施例6>
ダイコーターを用いて塗工したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
<比較例1>
ブレードコーターを用いて塗工したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
<比較例2>
エアーナイフコーターを用いて塗工したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
<比較例3>
インク受理層の軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物Aをロゼッタ型軽質炭酸カルシウム(商品名:アルバカー5970、Speciality Minerals Inc.社製、吸油量120ml/100g、BET比表面積12m/g、平均二次粒子径3.0μm)100部に変更したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
<比較例4>
インク受理層の軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物Aをシリカ(商品名:AY−603、東ソー・シリカ社製、吸油量290ml/100g、BET比表面積300m/g、平均二次粒子径6.5μm)100部に変更したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
<比較例5>
インク受理層の軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物Aをシリカ(商品名:ミズカシルP−50 水澤化学工業製、吸油量170ml/100g、BET比表面積330m/g、平均二次粒子径10.0μm)100部に変更したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
<比較例6>
インク受理層の軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物Aをロゼッタ型軽質炭酸カルシウム(商品名:アルバカー5970、Speciality Minerals Inc.社製の上記したもの)50部、シリカ(商品名:ミズカシルP−50 水澤化学工業製の上記したもの)50部に変更したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
実施例1〜6比較例1〜6で得られたインクジェット記録用紙について、以下の評価を行い、得られた結果を表1、2に示す。
評価方法
実施例及び比較例における各々の記録用紙の評価を、以下に示す方法により行った。印字は全てORPHIS HC5000(理想化学工業社製、油性顔料インクプリンター)にて行い、印字モードはインク吐出量の少ない写真優先/HC用紙普通紙モードと、インク吐出量の多い写真優先/HC用紙マット(高品位紙)を使用した。各項目において、△以上の評価であれば問題なく使用できる。
評価項目
<塗工液の顔料の平均粒子径>
分散剤としてヘキサメタリン酸ソーダ0.2%を添加した純水中に試料(顔料)スラリーを滴下混合し、均一分散剤とし、レーザー法粒度測定機(マルバーン社製マスターサイザーS型)を使用して測定した。
<塗工液の顔料のBET比表面積>
Micromeritics社製ジェミニ2360型を用い、窒素吸着量により算出した。
<塗工液の顔料の吸油量>
JIS K5101に準じて測定した。
<発色性>
ブラック、シアン、マゼンタ、イエローについて各ベタ画像を印字し、23℃、50%RH環境下で24時間放置した後に、各画像部の印字濃度を反射濃度計(MACBEATH RD194I)で測定した。
写真優先/HC用紙普通紙モード (インク吐出量:少)
○…4色合計値が3.7以上
△…4色合計値が3.5以上3.7未満
×…4色合計値が3.5未満
写真優先/HC用紙マット(高品位紙)モード (インク吐出量:多)
○…4色合計値が4.2以上
△…4色合計値が4以上4.2未満
×…4色合計値が4未満
<インク吸収性>
インク吐出量の多い写真優先/HC用紙マット(高品位紙)モードを使用し、レッド、グリーン、ブルーの各ベタ画像を両面に100枚連続印字した後、印字物の白紙部分に汚れや裏移りの発生の有無を調べた。
○…インクの吸収性が速いため、汚れや裏移りが全く発生しない
△…汚れや裏移りはほとんど目立たない程度であり、発生頻度もごく僅かである
×…インクの吸収性が遅いため、汚れや裏移りの発生頻度が多く、程度も酷い
<ベタムラ>
インク吐出量の少ない写真優先/HC用紙普通紙モードを使用し、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローのベタ画像を印字して、画像の均一性を官能評価した。
○…ベタ画像が均一であり、全くムラが認められない
△…ベタ画像の均一性は高く、ほとんどムラが認められない
×…ベタ画像は均一とは言えず、ムラが認められる。















































Figure 2006272689
Figure 2006272689
表1から、実施例1〜6で製造したインクジェット記録用紙は、油性顔料インクで印字した際に、発色性、インク吸収性が良好で、かつ、ベタ斑がなく画像均一性に優れ問題なく使用できることがわかる。
これに対し、カーテン又はダイ塗工方式で製造していない比較例1、2は、塗工層形成が均一でないためベタ斑が発生しており、発色性も低下している。インク受理層に軽質炭酸カルシウムのみを配合した比較例3は、吸油性に優れ比表面積の大きいシリカをインク受理層中に含まないためインク吸収性が低下している。インク受理層にシリカのみを配合した比較例4、5は、インク吸収性が過剰となり、インク吐出量の少ない場合に発色性が顕著に低下する。インク受理層に軽質炭酸カルシウムとシリカを混合した比較例6では、インク吸収性が低下した。これにより軽質炭酸カルシウムとシリカを単に混合するだけでは発色性とインク吸収性の両性能を共に満足するインクジェット記録用紙を得ることはできないことが判明した。

Claims (4)

  1. 溶剤と分散剤と顔料とからなる非水系インクを用いて、記録するインクジェット記録媒体であって、前記インクジェット記録媒体は支持体の少なくとも一方の面に、顔料と結着剤を主成分とするインク受理層をカーテン塗工方式又はダイ塗工方式から選ばれる少なくとも一つの塗工方式によって設けられ、かつ前記インク受理層に含有される顔料が吸油量100〜250ml/100g、BET比表面積5〜150m/g、平均粒子径1〜10μmの軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を含有することを特徴とするインクジェット記録媒体。
  2. 前記軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物は、軽質炭酸カルシウムとアルカリ性の珪酸金属塩水溶液とを混合した液に、該液の煮沸温度以下の温度で鉱酸を添加し液のpHを7〜9に調整して得られることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録媒体。
  3. 前記軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物における、軽質炭酸カルシウム/シリカの固形分質量比が25/75〜75/25であることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録媒体。
  4. 前記インク受理層の塗工量が片面あたり2〜10g/mであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録媒体。
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