JP2002138391A - 印刷用塗工紙 - Google Patents

印刷用塗工紙

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JP2002138391A
JP2002138391A JP2001006906A JP2001006906A JP2002138391A JP 2002138391 A JP2002138391 A JP 2002138391A JP 2001006906 A JP2001006906 A JP 2001006906A JP 2001006906 A JP2001006906 A JP 2001006906A JP 2002138391 A JP2002138391 A JP 2002138391A
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晃治 出井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】オフセット印刷適性を維持したまま、高速輪転
インクジェットシステムにおいて、良好なインクセット
性を備えた印刷用塗工紙を提供すし、さらには、画像耐
水性にも優れた印刷用塗工紙を提供する。 【解決手段】原紙上に顔料とラテックスバインダーから
なる塗工組成物を塗工した塗工層を設けた印刷用塗工紙
において、ブリストー法(J.TAPPI No.51
−87 紙および板紙の液体吸収性試験方法)による吸
収時間0.7秒の時のインク転移量が9.0ml/m2
上であり、該塗工層を形成する顔料として軽質炭酸カル
シウムを30重量%以上含有することを特徴とし、好ま
しくは、塗工層中のラテックスバインダーがACNを2
0重量%以上含有するSBRラテックスであることを特
徴とする印刷用塗工紙。また、塗工層中にカチオン性樹
脂を含有することを特徴とする印刷用塗工紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷用塗工紙に関
するものであり、さらに詳しくは、オフセット印刷用塗
工紙としての適性を損なうことなく、高速輪転インクジ
ェットプリンティングシステムにおいて、良好なインク
セット性および画像耐水性を有する印刷用塗工紙に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、記録方式としては水溶性インクに
よるインクジェット記録が目覚ましい進歩を遂げ、急速
に普及しつつある。インクジェット記録方式は、種々の
作動原理によりインクの微小液滴を飛翔させて紙などの
記録シートに付着させ、画像・文字などの記録を行なう
ものであるが、高速、低騒音、多色化が容易、記録パタ
ーンの融通性が大きい、現像−定着が不要などの特徴が
あり、漢字を含め各種図形およびカラー画像などの記録
装置として種々の用途において急速に普及している。さ
らに、多色インクジェット方式により形成される画像
は、製版方式による多色印刷やカラー写真方式による印
画に比較して、遜色のない記録を得ることが可能であ
る。また、作成部数が少なくて済む用途においては、写
真技術によるよりも安価であることからフルカラー画像
記録分野にまで広く応用されつつある。
【0003】さらに最近では、輪転方式の高速インクジ
ェットプリンティングシステムも開発され、宛名書き印
刷、顧客情報印刷、ナンバリング印刷、バーコード印刷
などのオンデマンドプリンティング用途にも利用されて
いる。このインクジェット記録方式とオフセット印刷を
組み合わせ、フルカラーの固定情報はあらかじめオフセ
ット印刷しておき、可変情報をインクジェット印字する
用途が増えつつあり、このような用途において使用でき
るオフセット印刷用塗工紙が要望されている。
【0004】しかしながら、従来のオフセット印刷用塗
工紙をこのような用途に使用した場合、水性インクに対
するインクセット性が悪いために印字後にこすれ汚れが
発生し、これを回避するためには印刷速度を極端に遅く
する必要があり、作業性を著しく低下させていた。
【0005】即ち、当該印刷用塗工紙としては、従来の
オフセット印刷塗工紙としての適性を損なうことなく、
輪転方式の高速インクジェットプリンティングシステム
において、150m/min以上の印刷速度でも十分な
インクセット性を有することが要求される。
【0006】インクジェット記録におけるインクセット
性を改良するために、単純に塗工層のバインダーを減量
させるなどの手段を用いた場合、インクジェット記録に
おけるインクセット性は改良されるが、塗工層表面強度
の低下を招きオフセット印刷でのブランパイリング発生
などのトラブルを引き起こす。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したとおり、従来
のオフセット印刷用塗工紙としての適性を損なうことな
く、輪転方式の高速インクジェットプリンティングシス
テムにおいて、インクセット性を満足する印刷用塗工紙
は得られていないのが現状である。
【0008】さらに、インクジェット記録に使用される
インクは水溶性染料インクであり、記録後の画像が何ら
かの理由により水に曝された場合にインク染料が流れ出
すことがあり、用途によってはインク染料が流れ出ない
こと(画像耐水性)が要求されることもある。
【0009】即ち、本発明の目的は、オフセット印刷用
塗工紙において、次の課題を満足させることである。 1.オフセット印刷適性が良いこと。 2.輪転方式の高速インクジェットプリンティングシス
テムにおいて、良好なインクセット性を有すること。
【0010】また、上述した通り、記録された画像の耐
水性があれば、尚好ましい。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記に鑑み
鋭意研究した結果、ブリストー法によるインクの転移量
を特定の範囲に制御することにより、また、塗工層の含
有成分を特定することにより課題を満足する印刷用塗工
紙を発明するに至った。
【0012】即ち、本発明のオフセット印刷用塗工紙
は、原紙上に顔料とラテックスバインダーからなる塗工
組成物を塗工した塗工層を設けた印刷用塗工紙におい
て、ブリストー法(J.TAPPI No.51−87
紙および板紙の液体吸収性試験方法)による吸収時間
0.7秒の時のインク転移量が9.0ml/m2以上であ
り、該塗工層を形成する顔料として軽質炭酸カルシウム
を30重量%以上含有することを特徴とするものであ
る。
【0013】また、塗工層中のラテックスバインダー
が、アクリロニトリル(以下、ACNと略す。)を20
重量%以上含有するSBRラテックスであることを特徴
とするものである。
【0014】さらには、塗工層中にカチオン性樹脂を含
有することを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明のオフセット印刷用
塗工紙について、詳細に説明する。
【0016】ブリストー法とは、J.TAPPI N
o.51−87に規定される紙および板紙の液体吸収性
試験方法であり、本発明の印刷用塗工紙は、吸収時間が
0.7秒の時、インク転移量が9.0ml/m2以上であ
る。9.0ml/m2より小さい場合、、即ちインク吸収
性が悪い場合、150m/min以上の印刷速度で行わ
れるインクジェット記録において、印字されたインクが
補助乾燥装置で完全に乾燥されずに補助乾燥装置直後に
設けられた金属ロールに転写し、その転写したインクが
用紙に再転写して汚れを引き起こすこととなる。
【0017】本発明の塗工層中の軽質炭酸カルシウム
は、好ましくは、吸油量が50g/100g以上であ
り、顔料として30重量%以上含有することにより、ま
た、バインダーはラテックスバインダーであり、澱粉や
PVA(ポリビニルアルコール)などの水溶性バインダ
ーを含有しないことにより、本発明の効果を発揮でき
る。
【0018】水溶性バインダーを含有した場合、塗工層
のドライ強度は得られるものの、インク吸収性と塗工層
のウェット強度のバランスを取ることが困難となる。こ
の理由は、インク吸収性が良い場合、オフセット印刷試
験時の水の吸収性も良く、塗工層内部に浸透した水によ
り水溶性バインダーがより再膨潤しやすく、塗工層のウ
ェット強度が低下するためと思われる。
【0019】また、塗工層中のラテックスバインダーを
ACN含有量20重量%以上のSBRラテックスとする
ことにより、より効果があることが判明した。理由は明
確ではないが、SBRラテックス中のACN比率が高い
ほど塗工層の強度は高くなる傾向があり、ACN比率が
少ない場合に比べ添加量が減らせるため、その効果とし
てインク吸収性が良くなることが一つの要因であると思
われる。
【0020】本発明のラテックスバインダーとして、ラ
テックスのベースに用いることのできるものとしては、
スチレン・ブタジエンラテックス、エチレン・酢酸ビニ
ル共重合体、スチレン・アクリル共重合体、酢酸ビニル
・アクリル共重合体、ブタジエン・メチルメタクリル共
重合体、酢酸ビニル・ブチルアクリレート共重合体など
の共重合体ラテックスが挙げられる。
【0021】また、本発明で用いることができる顔料と
しては、軽質炭酸カルシウムの他、白色顔料として従来
公知の顔料が用いられる。例えば、重質炭酸カルシウ
ム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸
バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜
鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、
珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成シリカ、水酸
化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、炭
酸マグネシウム、水酸化マグネシウムのような白色無機
顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系
プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプ
セル、尿素樹脂、メラミン樹脂のような有機顔料などが
挙げられる。
【0022】また、記録した画像の耐水性が要求される
場合には、塗工層中にカチオン性樹脂を含有することが
出来る。インクジェット記録方式に用いられる直接染料
や酸性染料を含有する水溶性インクの画像耐水性を向上
させるためには、染料のアニオン性部分とカチオン性物
質の反応による染料の定着が耐水化処理には有効であ
る。
【0023】本発明で使用するカチオン性樹脂は、水に
溶解したとき離解してカチオン性を呈する1級〜3級ア
ミンまたは4級アンモニウム塩のモノマー、オリゴマ
ー、ポリマーであり、好ましくは、オリゴマーまたはポ
リマーである。具体的には、ジメチルアミン・エピクロ
ルヒドリン重縮合物、アクリルアミド・ジアリルアミン
共重合物、ポリビニルアミン共重合物、ジシアンジアミ
ド、ジメチル・ジアリル・アンモニウムクロライド等を
例示することが出来るが、好ましくは、ジメチルアミン
・エピクロルヒドリン重縮合物が用いられる。
【0024】カチオン性樹脂を用いる場合、他のアニオ
ン性薬剤との混合には注意を要する。即ち、カチオン性
樹脂とアニオン性薬剤との反応により液が凝集してしま
うことがあるので、薬品の添加順等を工夫する必要があ
る。
【0025】本発明に用いられる原紙は、LBKP、N
BKPなどの化学パルプ、GP、PGW、RMP、TM
P、CTMP、CMP、CGPなどの機械パルプ、DI
Pなどの古紙パルプや軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カ
ルシウム、タルク、クレー、カオリンなどの各種填料、
サイズ剤、定着剤、歩留まり剤、カチオン化剤、紙力増
強剤などの各種添加剤が使用でき、酸性、中性、アルカ
リ性などで抄造したものが使用できる。
【0026】本発明による塗工組成物を原紙に塗工する
方法は、特に限定するものではなく、各種ブレードコー
ター、ロールコーター、エアーナイフコーター、バーコ
ーター、ロッドブレードコーター、ショートドゥェルコ
ーターなどの各種塗工装置を用いることが可能である。
【0027】本発明において、紙料中には、その他の添
加剤として、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡
剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色
顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐
剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増
強剤などを本発明の所望の効果を損なわない範囲で、適
宜配合することもできる。
【0028】また、本発明の印刷用塗工紙は、オフセッ
ト印刷のみならずグラビア印刷や他の印刷方式に用いる
ことも可能であり何ら制限しない。さらには、輪転方式
の高速インクジェットプリンティングシステムの他、市
販のインクジェットプリンターなどのインクジェットシ
ステムに用いることも可能である。
【0029】
【実施例】以下に、本発明の実施例を挙げて説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。また、実施例において示す「部」および「%」は、
特に明示しない限り、重量部および重量%を示す。
【0030】<原紙の作製>濾水度450mlcsfの
LBKP90部、濾水度500mlcsfのNBKP1
0部からなるパルプスラリーに、填料として軽質炭酸カ
ルシウム(商品名:TP−121、奥多摩工業社製)7
部、両性澱粉(商品名:Cato3210、日本NSC
社製)0.8部、硫酸バンド0.8部、アルキルケテン
ダイマー型サイズ剤(商品名:サイズパインK903、
荒川化学工業社製)0.04部を添加して、長網抄紙機
で抄造し、サイズプレス装置で酸化澱粉(商品名:MS
#3800、日本食品化工社製)を約3g/m2付着さ
せ、マシンカレンダー処理をして坪量75g/m2の原紙
を作製した。
【0031】実施例1 1級カオリン(商品名:ラストラ、エンゲルハード社
製)50部と重質炭酸カルシウム(商品名:エスカロン
#1500、吸油量30〜35g/100g、三共精粉
社製)20部と軽質炭酸カルシウム(商品名:TP−1
23、吸油量110〜130g/100g、奥多摩工業
社製)30部からなる顔料に対し、SBRラテックス
(商品名:P−6495、ACN量10%、日本A&L
社製)12部を配合した塗工液を塗工量12〜13g/
2となるよう原紙上にブレードコーターで両面塗工
し、白紙光沢値が20〜40%となるようスーパーカレ
ンダー処理をして実施例1の印刷用塗工紙とした。
【0032】実施例2 実施例1の顔料配合を1級カオリン(商品名:ラスト
ラ、エンゲルハード社製)50部、軽質炭酸カルシウム
(商品名:TP−123、吸油量110〜130g/1
00g、奥多摩工業社製)50部とし、ラテックスの添
加量を13部とした以外は、実施例1と同様にして、実
施例2の印刷用塗工紙を作製した。
【0033】実施例3 実施例1の顔料配合を1級カオリン(商品名:ラスト
ラ、エンゲルハード社製)30部、軽質炭酸カルシウム
(商品名:TP−123、吸油量110〜130g/1
00g、奥多摩工業社製)70部とし、ラテックスの添
加量を14部とした以外は、実施例1と同様にして、実
施例3の印刷用塗工紙を作製した。
【0034】実施例4 実施例1のSBRラテックスを(商品名:PA−013
9、ACN量25%、日本A&L社製)11部とした以
外は、実施例1と同様にして、実施例4の印刷用塗工紙
を作製した。
【0035】実施例5 実施例2のSBRラテックスを(商品名:PA−013
9、ACN量25%、粒子径105nm、ゲル量88
%、Tg4℃、日本A&L社製)12部とした以外は、
実施例2と同様にして、実施例5の印刷用塗工紙を作製
した。
【0036】実施例6 実施例3のSBRラテックスを(商品名:PA−013
9、ACN量25%、粒子径105nm、ゲル量88
%、Tg4℃、日本A&L社製)13部とした以外は、
実施例3と同様にして、実施例6の印刷用塗工紙を作製
した。
【0037】比較例1 実施例1の顔料配合を1級カオリン(商品名:ラスト
ラ、エンゲルハード社製)50部、重質炭酸カルシウム
(商品名:エスカロン#1500、吸油量30〜35g
/100g、三共精粉社製)30部、軽質炭酸カルシウ
ム(商品名:TP−123、吸油量110〜130g/
100g、奥多摩工業社製)20部とし、ラテックスの
添加量を11部とした以外は、実施例1と同様にして、
比較例1の印刷用塗工紙を作製した。
【0038】比較例2 比較例1のラテックスの添加量を12部とした以外は、
比較例1と同様にして、比較例2の印刷用塗工紙を作製
した。
【0039】比較例3 実施例1の顔料配合を1級カオリン(商品名:ラスト
ラ、エンゲルハード社製)50部、軽質炭酸カルシウム
(商品名:TP−123、吸油量110〜130g/1
00g、奥多摩工業社製)50部とし、ラテックスの添
加量を11部、水溶性バインダーとして燐酸エステル化
澱粉(商品名:MS#4600、日本食品化工社製)3
部を加えた以外は、実施例1と同様にして、比較例3の
印刷用塗工紙を作製した。
【0040】比較例4 比較例3のラテックスの添加量を13部とした以外は、
比較例3と同様にして、比較例4の印刷用塗工紙を作製
した。
【0041】比較例5 A2コート紙製品(商品名:ニューVマット、三菱製紙
社製)をそのまま比較例5の印刷用塗工紙とした。
【0042】上記により作製した実施例1〜6および比
較例1〜5の印刷用塗工紙について、次に記載したブリ
ストー、インクセット性、ドライピック強度、ウエット
ピック強度、オフセット印刷適性について評価を行い、
その結果を表1に示した。
【0043】<ブリストー>J.TAPPI No.5
1−87に準じ、吸収時間0.7秒の時(スリット幅
0.5mm、紙の移動速度0.7mm/秒)のインク転
移量を測定した。インクはサイテックス1007黒イン
クを使用した。
【0044】<インクセット性>ミヤコシ製高速インク
ジェットプリンティングシステムscitex6240
で、使用インク:サイテックス1007黒インク、補助
乾燥装置:富士電波工機製高周波乾燥機(発信周波数2
7.12MHz、出力7.5kW)2パスの条件で評価
画像を印字した。印刷速度は、50m/min〜200
m/minまで、10m/min刻みで印刷を行い、イ
ンクの転写汚れが発生しないで印刷できる上限の速度で
表記した。実用上150m/min以上が必要である。
【0045】<ドライピック強度>RI印刷機(明製作
所)を用いて、IPIインキにより印刷を行い、印刷面
のピッキングの程度を目視判定した。5段階評価で5が
最も良い水準であり、3が許容限度である。
【0046】<ウェットピック強度>RI印刷機(明製
作所)を用いて、試験片に水を付着させた後、IPIイ
ンキにより印刷を行い、印刷面のピッキングの程度を目
視判定した。5段階評価で5が最も良い水準であり、3
が許容限度である。
【0047】<オフセット印刷適性>ミヤコシ製オフセ
ットフォーム輪転機で、印刷速度:150m/min、
使用インク:T&K TOKA UVベストキュア墨お
よび金赤、UV照射量:8kW2基の条件で6000m
の印刷を行い、 印刷後ブランパイリングの状況、印刷
サンプルの状態について目視の判定を行った。Aは特性
が良好、Bは実用上問題ない範囲で良好、Cは実用上問
題あり、Dは特性が不良を示す。
【0048】
【表1】
【0049】上記表1の実施例1〜6の結果から明らか
なように、ブリストーの吸収時間0.7秒の時のインク
転移量が9.0ml/m2以上であり、軽質炭酸カルシウ
ムが30重量%以上の印刷用塗工紙は、インクジェット
でのインクセット性に優れ、オフセット印刷適性も良好
である。さらに、塗工層中のバインダーをACN含有量
が20重量%以上のSBRラテックスとすることによ
り、インクジェット記録でのインクセット性やオフセッ
ト印刷適性に優れることがわかる。
【0050】また、比較例1〜5で明らかなように、軽
質炭酸カルシウムの含有量が30重量%未満の場合や水
溶性バインダーを含有する場合、塗工層強度とインクセ
ット性のバランスが取れない。
【0051】実施例7 1級カオリン(商品名:ラストラ、エンゲルハード社
製)50部と軽質炭酸カルシウム(商品名:TP−12
3、吸油量110〜130g/100g、奥多摩工業社
製)50部からなる顔料に対し、SBRラテックス(商
品名:PA−0139、ACN量25%、日本A&L社
製)13部、カチオン性樹脂としてアクリルアミド・ジ
アリルアミン共重合物(商品名:スミレーズレジン10
01、住友化学社製)10部を配合した塗工液を塗工量
12〜13g/m2となるよう原紙上にブレードコーター
で両面塗工し、白紙光沢値が20〜40%となるようス
ーパーカレンダー処理をして実施例7の印刷用塗工紙と
した。
【0052】実施例8 実施例7のカチオン性樹脂をジメチル・ジアリル・アン
モニウムクロライド(商品名:ハイマックスSC−10
0、ハイモ社製)とした以外は、実施例7と同様にし
て、実施例8の印刷用塗工紙を作製した。
【0053】実施例9 実施例7のカチオン性樹脂をジメチルアミン・エピクロ
ルヒドリン重縮合物(商品名:ジェットフィックス36
N、里田加工社製)とした以外は、実施例7と同様にし
て、実施例9の印刷用塗工紙を作製した。
【0054】上記により作製した実施例7〜9の印刷用
塗工紙について、前述の評価の他に次に記載した画像耐
水性の評価も行い、その結果を表2に示した。
【0055】<画像耐水性>インクジェット記録後のシ
ートを水道水中に30秒間浸漬した後、余分な水分を濾
紙で吸い取り自然乾燥した。その後、記録画像の滲みの
程度を目視で評価した。Aは画像の滲みが無く特性が良
好、Bは若干滲みがあるが実用上問題ない範囲で特性が
良好、Cは滲みがあり実用上問題あり、Dは滲みの程度
が酷く特性不良を示す。
【0056】
【表2】
【0057】上記表2の実施例7〜9で明らかなよう
に、塗工層中にカチオン性樹脂を含有した印刷用塗工
紙、特にジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物
を含有する印刷用塗工紙は、画像耐水性に優れているこ
とがわかる。
【0058】
【発明の効果】本発明では、ブリストー法による吸収時
間0.7秒の時のインク転移量を9.0ml/m2以上と
し、塗工層の塗工組成物が顔料とラテックスバインダー
からなり、該顔料が軽質炭酸カルシウムを30重量%以
上含有するものであり、さらに、好ましくは、塗工層中
のラテックスバインダーとしてACNを20重量%以上
含有するSBRラテックスとすることにより、オフセッ
ト印刷適性を損なうことなく、インクジェットでのイン
クセット性に優れた印刷用塗工紙を得ることが出来た。
また、塗工層中にカチオン性樹脂を含有することによ
り、画像耐水性にも優れた印刷用塗工紙を得ることが出
来た。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原紙上に顔料とラテックスバインダーか
    らなる塗工組成物を塗工した塗工層を設けた印刷用塗工
    紙において、ブリストー法(J.TAPPINo.51
    −87 紙および板紙の液体吸収性試験方法)による吸
    収時間0.7秒の時のインク転移量が9.0ml/m2
    上であり、該塗工層を形成する顔料として軽質炭酸カル
    シウムを30重量%以上含有することを特徴とする印刷
    用塗工紙。
  2. 【請求項2】 塗工層中のラテックスバインダーが、ア
    クリロニトリルを20重量%以上含有するSBRラテッ
    クスであることを特徴とする請求項1記載の印刷用塗工
    紙。
  3. 【請求項3】 塗工層中にカチオン性樹脂を含有するこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の印刷用塗工紙。
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