JP3315820B2 - インクジェット記録シート - Google Patents

インクジェット記録シート

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JP3315820B2
JP3315820B2 JP22619594A JP22619594A JP3315820B2 JP 3315820 B2 JP3315820 B2 JP 3315820B2 JP 22619594 A JP22619594 A JP 22619594A JP 22619594 A JP22619594 A JP 22619594A JP 3315820 B2 JP3315820 B2 JP 3315820B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録シ
ートに関するものであり、更に詳しくは、印字された画
像のベタ均一性に優れ、画像濃度や色彩性も高く、耐水
性の良好なインクジェット記録シートに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、種々の作動
原理によりインクの微小液滴を飛翔させてインクジェッ
ト記録シートに画像、文字等の記録を行なうものである
が、高速、低騒音、多色化が容易、現像定着が不要であ
ることから急速に普及している。更に、多色インクジェ
ット方式により得られる画像は、製版方式による多色印
刷やカラー写真方式による印画と比較しても、遜色のな
い記録を得られることからフルカラー画像記録分野にま
で広く応用されつつある。
【0003】このインクジェット記録方式で使用される
記録シートとしては、通常の印刷や筆記に使われる上質
紙やコーテッド紙を使うべく、装置やインク組成の面か
ら努力がなされてきた。しかし、装置の高速化・高精細
化或はフルカラー化等インクジェット記録装置の性能の
向上や用途の拡大に伴い、記録シートに対してもより高
度な特性が要求されるようになった。
【0004】即ち、当該記録シートとしては、印字ドッ
トの濃度が高く、色調が明るく鮮やかであること、イン
クの吸収が早くて印字ドットが重なった場合においても
インクが流れ出したり滲んだりしないこと、印字ドット
の横方向への拡散が必要以上に大きくなく、且つ周辺が
滑らかでぼやけないこと、また、印字部位が水に曝され
た時にもインク染料が流れ出さないこと等が要求され
る。
【0005】インクジェット記録シートの形態として
は、所謂、上質紙・ボンド紙等に代表される普通紙タイ
プと上質紙等の紙、合成紙、合成樹脂フィルム等の支持
体上にインク受理層を設けた塗工タイプに大別される。
【0006】塗工タイプには、1〜10g/m2程度の低塗
工タイプ、10〜20g/m2程度の中塗工タイプ、20g/
m2以上の高塗工タイプの各インクジェット記録シートが
ある。
【0007】特に、近年に至っては、低塗工タイプでも
下限の塗工量0.5〜5g/m2の微塗工タイプが普通紙に
近いものとなり、外観的にも、取扱いとしても好まし
く、この微塗工タイプが望まれてきている。しかし、微
塗工タイプの場合、塗工層厚みが薄いため、ベタ印字さ
れた部分の画像濃度均一性(ベタ均一性)が劣ったり、
画像濃度、画像耐水性が低下する等の問題が生じている
のが現状である。
【0008】これらの問題を解決するため、特開平6−
115240号公報には、燐酸化澱粉及び水溶性アリカ
リ性塩を含有する水溶液を塗工してなる、上質紙タイプ
のインクジェット記録用紙の例が開示されているが、本
発明との相違点は、本発明がカチオン性ポリマーと燐酸
エステル化澱粉の相互作用により、インクジェット印字
特性(ベタ均一性、画像濃度、耐水性)を向上させてい
るのに対し、上記公開公報は、燐酸化澱粉及び水溶性ア
ルカリ性塩を塗工し、紙のpHを制御することにより、
画像濃度、保存性を改良するものであり、耐水性の改良
効果は得られない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したとおり、微塗
工タイプのインクジェット記録シートの場合、塗工層厚
みが薄く、支持体であるパルプ繊維の絡み合った凹凸に
均一に塗工されないために、ベタ均一性が劣ったり、画
像濃度、画像耐水性が低下する等の問題が生じる。
【0010】本発明においては、インクジェット記録シ
ートの中でも、より普通紙に近い微塗工タイプのインク
ジェット記録シートにおいて、特に記録された画像のベ
タ均一性、画像濃度、耐水性の良好なインクジェット記
録シートを得ることを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記に鑑
み鋭意研究した結果、記録された画像のベタ均一性、画
像濃度、耐水性の良好なインクジェット記録シートを発
明するに至った。
【0012】即ち、本発明のインクジェット記録シート
は、支持体上にインク受理層を設けてなるインクジェッ
ト記録シートにおいて、該インク受理層組成物中に、カ
チオン性ポリマーと燐酸エステル化澱粉を含有し、且つ
カチオン性ポリマーと燐酸エステル化澱粉の重量比が、
10:1〜1:10であることを特徴とするものであ
る。
【0013】又、本発明のインクジェット記録シ−トに
おいて、カチオン性ポリマーはポリビニルアミン共重合
物であることが好ましい。
【0014】更に好ましくは、インク受理層の塗工量が
0.5〜5.0g/m2である。
【0015】以下、本発明のインクジェット記録シート
について、詳細に説明する。
【0016】支持体上にインク受理層を設けたインクジ
ェット記録シートにおいて、インク受理層中には、イン
ク染料の定着(染料の耐水化)のため、多量のカチオン
性ポリマーが使用されている。このカチオン性能を効率
良く発揮するためには、インク受理層のpHは中性から
酸性域が好ましい。しかし、インク受理層のpHが酸性
の場合、カラーインクの内、特にシアンインクにおい
て、ベタ均一性の悪化、画像濃度の低下、および耐水性
の悪化といった現象が生じる場合がある。また、インク
受理層が低塗工量の場合、これらの現象はより助長され
る傾向がある。
【0017】上記のような現象が発生する場合でも、イ
ンク受理層中にカチオン性ポリマーと燐酸エステル化澱
粉を含有することにより、ベタ均一性、画像濃度、耐水
性の良化に効果があることを見いだし、本発明に至っ
た。本発明が効果を発揮する理由についての詳細は不明
であるが、カチオン性ポリマーと燐酸エステル化澱粉の
何らかの作用により、インク染料の固着作用が強くな
り、その結果、画像濃度、耐水性が向上すると思われ
る。また、カチオン性ポリマーと燐酸エステル化澱粉の
重量比は、10:1〜1:10であり、それより燐酸エ
ステル化澱粉の含有量を多くしても特に問題はないが、
画像品位改良の効果も少ない。
【0018】又、本発明に於いて、インク受理層の塗工
量は、片面当たり0.5〜5.0g/m2が、普通紙に近い
ものとなり好ましいが、それ以上であっても構わない。
【0019】本発明のインクジェット記録シートの支持
体としては、木材繊維主体の紙、又は木材繊維や合成繊
維を主体とした不織布の如きシート状物質が挙げられ、
紙の場合は内添サイズ剤の添加又は無添加、填料の含有
又は非含有で良く、サイズプレスの有無でも何等制限し
ない。
【0020】本発明の支持体に使用される木材パルプ
は、NBKP、LBKP、NBSP、LBSP、GP、
TMP、DIP等が挙げられ、必要に応じて単独或いは
併用して用いられる。又、内添サイズ剤は、酸性抄紙用
ロジンサイズ剤、中性抄紙用変性ロジンサイズ剤、AK
D、ASA、カチオンポリマー型サイズ剤等が適宜用い
られる。
【0021】又、支持体に使用される内添填料は、白色
顔料として従来公知の顔料が用いられ、単独或いは併用
できるが、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カル
シウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、
硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭
酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ
土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成シリカ、
水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライ
ト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムのような白
色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アク
リル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイク
ロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂のような有機顔料
等が挙げられる。
【0022】更に、支持体の作製には、表面サイズ処理
も必要に応じて用いられ、酸化澱粉、燐酸エステル化澱
粉、自家変性澱粉、カチオン化澱粉又は各種変性澱粉、
ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド、ポリア
クリル酸ソーダ、アルギン酸ソーダ、ハイドロキシメチ
ルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル又はそれらの誘導体等を単独或いは併用して使用する
ことができる。表面サイズ処理は、サイズプレス、ゲー
トロールコーター、ブレードメタリングサイズプレス、
ベルバパコーター、ショートドウエルコーター等に代表
される各種ブレードコーター、ロッドコーター、エアー
ナイフコーター、カーテンコーター等、各種塗工機で塗
工することが可能である。
【0023】又、本発明のインク受理層中に使用するこ
とのできる無機顔料は、従来公知の如何なるものも用い
ることができる。例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭
酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫
酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸
亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ
土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シ
リカ、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、加
水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウ
ム等を挙げることができる。これら無機顔料の中でも、
多孔性無機顔料が好ましく、多孔性合成非晶質シリカ、
多孔性炭酸マグネシウム、多孔性アルミナ等が挙げら
れ、特に細孔容積の大きい多孔性合成非晶質シリカが好
ましい。
【0024】又、上記無機顔料の他にも超微粒子無機顔
料として、カチオン性コロイド粒子が挙げられる。カチ
オン性コロイド粒子とは、水中に懸濁分散してコロイド
状をなしているものであり、粒子表面が正に帯電した粒
子を指し、例えば、ベーマイト、擬ベーマイト等のアル
ミナゾル、コロイダルアルミナ、カチオン性アルミニウ
ム酸化物、或いは特公昭47−26959号公報に開示
されているようにコロイド状シリカ粒子表面をアルミナ
コーティングした粒子等が挙げられる。
【0025】本発明のインク受理層中に用いられる接着
剤としては、燐酸エステル化澱粉の他、例えば、ポリビ
ニルアルコール、酢酸ビニル、酸化澱粉、カルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセル
ロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、シリル
変性ポリビニルアルコール等;無水マレイン酸樹脂、ス
チレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−
ブタジエン共重合体等の共役ジエン系共重合体ラテック
ス;アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重
合体又は共重合体等のアクリル系重合体ラテックス;エ
チレン酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテック
ス;或いはこれらの各種重合体のカルボキシル基等の官
能基含有単量体による官能基変性重合体ラテックス;メ
ラミン樹脂、尿素樹脂等の熱硬化合成樹脂系等の水性接
着剤;ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポ
リマー、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂等の合
成樹脂系接着剤が挙げられ、1種以上で使用される。こ
れらの内、本発明においては、水溶性高分子バインダー
が好ましく用いられる。
【0026】本発明のカチオン性ポリマーは、水に溶解
したとき離解してカチオン性を呈する1級〜3級アミン
又は4級アンモニウム塩のオリゴマー、ポリマーであ
る。本発明において、好ましくは、ポリビニルアミン共
重合物が用いられる。ポリビニルアミン共重合物は、N
−ビニルホルムアミドとアクリロニトリルの共重合から
得られる分子量が50000以上のものである。
【0027】本発明において、その他の添加剤として、
顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、
離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増
白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、
耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤等を適宜配
合することもできる。
【0028】本発明のインク受理層を設ける方法として
は、オンマシンコーター、オフマシンコーターのいづれ
でも良い。例えば、従来公知のエアーナイフコーター、
カーテンコーター、ダイコーター、ブレードコーター、
ゲートロールコーター、バーコーター、ロッドコータ
ー、ロールコーター、ビルブレードコーター、ショート
ドウエルブレードコーター等が使用できる。
【0029】更に、塗工後、マシンカレンダー、スーパ
ーカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダーを用い
て仕上げる。
【0030】又、本発明において、インク受理層の反対
面にバックコート層を設けても良い。又、バックコート
層の配合成分は、インク受理層の配合成分と同一でも、
異質でもかまわない。塗工量、塗工方法等についても何
等制限されない。
【0031】本発明で云うインクジェット記録用インク
とは、下記の着色剤、液媒体、その他の添加剤からなる
記録液体である。着色剤としては、直接染料、酸性染
料、塩基性染料、反応性染料或は食品用色素等の水溶性
染料が挙げられる。
【0032】水性インクの溶媒としては、水及び水溶性
の各種有機溶剤、例えば、メチルアルコール、エチルア
ルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアル
コール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコー
ル、tert −ブチルアルコール、イソブチルアルコール
等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセ
トン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトンアル
コール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテ
ル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ト
リエチレングリコール、1,2,6 −ヘキサントリオール、
チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレン
グリコール等のアルキレン基が2〜6個のアルキレング
リコール類;グリセリン、エチレングリコールメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エ
ーテル、トリエチレングリコール、モノメチルエーテル
等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類等が挙げ
られる。これらの多くの水溶性有機溶剤の中でも、ジエ
チレングリコール等の多価アルコール、トリエチレング
リコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコール
モノエチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキル
エーテルが好ましい。その他の添加剤としては、例え
ば、pH調節剤、金属封鎖剤、防カビ剤、粘度調整剤、
表面張力調整剤、湿潤剤、界面活性剤、及び防錆剤等が
挙げられる。
【0033】本発明におけるインクジェット記録シート
は、インクジェット記録シートとしての使用に留まら
ず、記録時に液状であるインクを使用するどのような記
録シートとして用いることもできる。例えば、熱溶融性
物質、染顔料等を主成分とする熱溶融性インクを樹脂フ
ィルム、高密度紙、合成紙等の薄い支持体上に塗工した
インクシートを、その裏面より加熱し、インクを溶融さ
せて転写する熱転写記録用受像シート、熱溶融性インク
を加熱溶融して微小液滴化、飛翔記録するインクジェッ
ト記録シート、油溶性染料を溶媒に溶解したインクを用
いたインクジェット記録シート、光重合型モノマー及び
無色又は有色の染顔料を内包したマイクロカプセルを用
いた感光感圧型ドナーシートに対応する受像シート等が
挙げられる。
【0034】これらの記録シートの共通点は、記録時に
インクが液体状態である点である。液状インクは、硬
化、固化又は定着までに、記録シートのインク受理層の
深さ方向又は水平方向に対して浸透又は拡っていく。上
述した各種記録シートは、それぞれの方式に応じた吸収
性を必要とするもので、本発明のインクジェット記録シ
ートを上述した各種の記録シートとして利用しても何ら
制限しない。
【0035】更に、複写機・プリンター等に広く使用さ
れている電子写真記録方式のトナーを加熱定着する記録
シートとして、本発明におけるインクジェット記録シー
トを使用することもできる。
【0036】
【作用】本発明のインクジェット記録シートは、モノク
ロは元よりカラーインクジェット記録において、効果的
な特性を発揮するものである。
【0037】即ち、本発明のインクジェット記録シート
は、インク受理層組成物中に、カチオン性ポリマーと燐
酸エステル化澱粉を含有することにより、特にインク受
理層が低塗工量の場合においても、記録された画像のベ
タ均一性、画像濃度、耐水性を改良することができた。
【0038】
【実施例】以下に、本発明の実施例を挙げて説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。又、実施例において示す「部」及び「%」は、特に
明示しない限り、重量部及び重量%を示す。
【0039】[支持体の作製]濾水度380mlcsf
のLBKP70部、濾水度450mlcsfのNBKP
30部からなるパルプスラリーに、填料として軽質炭酸
カルシウム(商品名:TP−121、奥多摩工業社製)
20部、両性澱粉(商品名:Cato3210、王子ナ
ショナル社製)0.8部、硫酸バンド0.6部、アルキ
ルケテンダイマー型サイズ剤(商品名:サイズパインK
903、荒川化学社製)0.10部を添加して、長網抄
紙機で抄造乾燥し、マシンカレンダー仕上げをして、坪
量80g/m2の原紙を作製した。なお、作製した原紙のス
テキヒトサイズ度は、20秒であった。
【0040】実施例1 ポリビニルアミン共重合物(商品名:ハイマックスSC
−700、ハイモ社製)3%、燐酸エステル化澱粉(商
品名:MS#4600、日本食品化工社製)3%からな
る液を、上記支持体上に、サイズプレス装置を用いて、
乾燥固形分2.0g/m2となるように塗工、乾燥し、マシ
ンカレンダー処理を行って、実施例1のインクジェト記
録シートを作製した。
【0041】実施例2 実施例1で用いた燐酸エステル化澱粉(MS#460
0)の濃度を6%にし、乾燥固形分を3.0g/m2とした
以外は、実施例1と同様にして実施例2のインクジェッ
ト記録シートを作製した。
【0042】実施例3 実施例1で用いたポリビニルアミン共重合物(ハイマッ
クスSC−700)の濃度を1%、燐酸エステル化澱粉
(MS#4600)の濃度を10%にし、乾燥固形分を
4.0g/m2とした以外は、実施例1と同様にして実施例
3のインクジェット記録シートを作製した。
【0043】実施例4 無機顔料として合成非晶質シリカ(商品名:ファインシ
ールX−37B、徳山曹達社製)70部、板状のカチオ
ン性コロイダルシリカ(商品名:PT−3−AK
(1)、日産化学社製)30部、接着剤としてポリビニ
ルアルコール(商品名:PVA117、クラレ社製)4
0部、燐酸エステル化澱粉(商品名:MS#4600、
日本食品化工社製)3部、カチオン性ポリマーとしてポ
リビニルアミン共重合物(商品名:ハイマックスSC−
700、ハイモ社製)30部、その他添加剤としてアセ
チレングリコール(商品名:サーフィノール465、日
信化学工業社製)1部を均一に混合して、固形分濃度1
0%のインク受理層塗液を調製した。調製したインク受
理層塗液を上記支持体上に、エアーナイフコーターを用
いて、乾燥固形分2.0g/m2となるように塗工、乾燥
し、スーパーカレンダー処理を行って、実施例4のイン
クジェト記録シートを作製した。
【0044】実施例5 実施例4で用いた燐酸エステル化澱粉(MS#460
0)の添加量を10部とした以外は、実施例4と同様に
して実施例5のインクジェット記録シートを作製した。
【0045】実施例6 実施例4で用いた燐酸エステル化澱粉(MS#460
0)の添加量を30部とした以外は、実施例4と同様に
して実施例6のインクジェット記録シートを作製した。
【0046】実施例7 実施例5の塗工量を5.0g/m2とした以外は、実施例5
と同様にして実施例7のインクジェット記録シートを作
製した。
【0047】実施例8 実施例5の塗工量を8.0g/m2とした以外は、実施例5
と同様にして実施例8のインクジェット記録シートを作
製した。
【0048】実施例9 実施例5で用いた燐酸エステル化澱粉(MS#460
0)の代わりに、燐酸エステル化澱粉(商品名:コーテ
ィングスターチPN−700、三和澱粉工業社製)を使
用した以外は、実施例5と同様にして実施例9のインク
ジェット記録シートを作製した。
【0049】実施例10 実施例5のポリビニルアミン共重合物(ハイマックスS
C−700)の代わりに、2級アミン(商品名:スミレ
ーズレジン1001、住友化学社製)を使用した以外
は、実施例5と同様にして実施例10のインクジェット
記録シートを作製した。
【0050】実施例11 実施例5のポリビニルアミン共重合物(ハイマックスS
C−700)の代わりに、ジシアンジアミド(商品名:
D−100、日本カーバイド社製)を使用した以外は、
実施例5と同様にして実施例11のインクジェット記録
シートを作製した。
【0051】比較例1 上記で作製した支持体を、そのまま比較例1のインクジ
ェット記録シートとした。
【0052】比較例2 実施例2の燐酸エステル化澱粉(MS#4600)を、
酸化澱粉(商品名:MS#3800、日本食品化工社
製)とした以外は、実施例2と同様にして比較例2のイ
ンクジェット記録シートを作製した。
【0053】比較例3 実施例4で用いた燐酸エステル化澱粉(MS#460
0)を無添加とした以外は、実施例4と同様にして比較
例3のインクジェット記録シートを作製した。
【0054】比較例4 実施例4で用いた燐酸エステル化澱粉(MS#460
0)を無添加とし、塗工量を5.0g/m2とした以外は、
実施例4と同様にして比較例4のインクジェット記録シ
ートを作製した。
【0055】比較例5 実施例10で用いた燐酸エステル化澱粉(MS#460
0)を無添加とした以外は、実施例10と同様にして比
較例5のインクジェット記録シートを作製した。
【0056】比較例6 実施例11で用いた燐酸エステル化澱粉(MS#460
0)を無添加とした以外は、実施例11と同様にして比
較例6のインクジェット記録シートを作製した。
【0057】上記により作製した実施例1〜11及び比
較例1〜6のインクジェット記録シートについて、イン
クジェットプリンター(商品名:BJC−600J、キ
ヤノン社製)で評価画像を印字し、次に記載した評価方
法によって評価し、その結果を表1に示した。
【0058】[ベタ均一性]シアンインクでベタ印字し
た部分の均一性(ムラの程度)を、目視により判定し評
価した。なお、評価基準として、Aは特性が良好、Bは
実用上問題ない範囲で良好、Cは実用上問題あり、Dは
特性が不良を示す。
【0059】[画像濃度]画像濃度は、シアンインクで
ベタ印字した部分を、反射濃度計(商品名:マクベスR
D918、マクベス社製)を用いて測定した。数値が高
いほど画像濃度が高く良好である。
【0060】[耐水性]耐水性は、マゼンタインクで文
字及び罫線印字した部分に、蒸留水を1滴たらし、放置
乾燥後、滲みの程度を目視で判定した。なお、評価基準
として、Aは特性が良好、Bは実用上問題ない範囲で良
好、Cは実用上問題あり、Dは特性が不良を示す。
【0061】
【表1】
【0062】上記表1の結果から明らかなように、カチ
オン性ポリマーと燐酸エステル化澱粉が、重量比で1
0:1〜1:10の範囲であり、好ましくは、カチオン
性ポリマーがポリビニルアミンであるインク受理層を、
支持体上に設けたインクジェット記録シートは、印字特
性(ベタ均一性、画像濃度、耐水性)が向上した。
【0063】
【発明の効果】本発明の支持体上にインク受理層を設け
てなるインクジェット記録シートにおいて、該インク受
理層組成物中に、カチオン性ポリマーと燐酸エステル化
澱粉を含有し、且つカチオン性ポリマーと燐酸エステル
化澱粉の重量比が、10:1〜1:10であるインクジ
ェット記録シートとすることにより、ベタ均一性、画像
濃度、耐水性といった印字特性の向上効果があった。
又、印字特性の向上効果は、インク受理層の塗工量が
0.5〜5.0g/m2といった微塗工領域で顕著である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上にインク受理層を設けてなるイ
    ンクジェット記録シートにおいて、該インク受理層組成
    物中に、カチオン性ポリマーとしてのポリビニルアミン
    共重合物と燐酸エステル化澱粉を含有し、且つ該ポリビ
    ニルアミン共重合物燐酸エステル化澱粉の重量比
    が、10:1〜1:10であることを特徴とするインク
    ジェット記録シート。
  2. 【請求項2】 インク受理層の塗工量が、片面当たり
    0.5〜5.0g/m2であることを特徴とする請求項1
    記載のインクジェット記録シ−ト。
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