JP2009170743A - 半導体装置のデータ作成方法、および電子線露光システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本方法は、半導体装置の設計データから電子線露光に使用される電子線露光データを作成し、電子線露光データを基に電子線露光によって基板上に形成される電子線露光パターンの形状と半導体装置の設計データを基に光露光によって基板上に形成される光露光パターンの形状との相異部分を示す差分情報を抽出し、電子線露光パターンの形状と光露光パターンの形状との相異部分の寸法が所定の基準値内に収まったか否かを判定し、差分情報にしたがって、電子線露光データのパターンを形状変化させて形状変化露光データを取得し、電子線露光データを更新する更新ステップと、相異部分の寸法が所定の基準値内に収まっていないときに、差分抽出、判定、および更新を繰り返す。
【選択図】図3
Description
本データ作成装置は、半導体デバイスの基板上のパターンを加工するときに使用される電子線用露光データを作成する。ただし、本データ作成装置は、電子線露光によって加工されるパターンの形状が光露光で加工されるパターンの形状に近似するような電子線用露光データを作成する。
(第1の方法)
図1に、このような電子線露光データを作成する第1の方法の概要を示す。ここでは、電子線露光によって加工されるパターンの形状が光露光で加工されるパターンの形状に近似するように、設計データを加工する。そのため、本データ作成装置は、まず、半導体デバイスの設計データをコピーして電子線露光用設計データライブラリファイルを作成する(S1)。設計データは、セルライブラリデータや配線層の配線データやビアホールデータを含む。
補正、スティッチング補正、エッチングの影響を考慮するためのマイクロローディング効果補正などを施す。
タを変換する処理であればよい。
第1の方法では、光露光によるウェーハ形状データ1Aと、電子線露光によるウェーハ形状データ2Aとの差分データによって、電子線露光用設計データが上書きされる。すなわち、差分データによって、設計データが更新されることになる。その結果、電子線露光用データ作成工程(S3の処理)が再度実行されることになる。
以下、図面を参照して、第2の方法の実施形態を説明する。
図2は、本露光システムのシステム構成を例示する図である。図2のように、本露光システムは、LSI−CAD10で作成した電子装置のデータから、電子線露光データを作成するデータ作成装置11と、作成された電子線露光データにしたがって電子線露光を実行する電子線露光装置12とを含む。
本データ作成装置は、光露光シミュレーションおよび電子線露光シミュレーションで、
レジストパターンの形状を求める。その場合に、光露光シミュレーションで使用するレチクルパターンに対して、現在一般的に実施されている各種補正を実施する。この補正は、具体的には、レチクル作成用の電子線露光データに対して実施する。これらは、平坦化のためのダミーパターン発生、光近接効果補正、ローカルフレア補正、エッチングの影響を考慮するためのマイクロローディング効果補正などである。なお、シミュレーションによらず、SEM画像から、光露光パターンを求める場合に、光露光に使用されるレチクル作成用の電子線露光データに対しても、同様に、上記補正が実行される。
平坦化のためのダミーパターン発生とは、ゲート層やメタル層(配線層、メタル配線層ともいう)に対して、パターンの面積密度を平準化する処理をいう。すなわち、半導体基板面に対応するデータ領域を定められた大きさの小領域に分割し、入力したパターン図形の各小領域中でのパターン面積を求め、小領域における面積密度を算出する。そして、各小領域の中で、基準面積密度に達していない小領域に対しては、基準面積密度に達するように、素子動作上影響のない箇所に、予め定義された構成のダミーのパターンを付加する。
光近接効果補正(OPC)とは、露光、現像の物理モデルに基づくシミュレーションによって光近接効果(OPE)を予測し、その予測値に基づきマスクパターン補正量を割り出し、レチクル作成用のデータ上でパターンの辺を移動し、あるいはパターン形状を変更する処理である。このようなデータ上の補正により、半導体基板上に形成されるパターン形状が設計形状からずれる現象を抑制する。このような現象は、例えば、露光する光の波長と同程度または波長以下の寸法のパターン形成によって発生する。
、凹型コーナーに削り込みを施すインセット補正を行う。
ローカルフレア補正では、ショットの一定領域毎に設計パターンの開口率を計算し、1つのショット領域毎に、ダブルガウシアンを用いたPoint Spread Functionで転写パターンに対応するマスクパターンのフレア量を見積もる。そして、半導体基板に転写するショットのレイアウトをもとに、所定の寸法のパターンを得るためのマスク寸法を求め、その寸法になるようにパターンデータの辺を移動する。
マイクロローディング効果補正では、パターンの寸法に応じてエッチング速度、形状が変化する現象を、予め実験で求めておく。そして、パターン寸法と隣接パターン間距離の組み合わせからなる表に線幅変動量(X)を設定しておく。データ作成装置に入力されたパターン図形の各辺に対して、隣接パターン間の距離を求め、上記事前に実験的に設定された表より線幅変動量(X)を得る。そして、マイクロローディング効果補正では、線幅変動量(X)に対して、辺の位置をパターンの外側(隣接パターン側)方向に −X/2 移動する。ここで、−(マイナス符号)の意味は、マイクロローディング効果による線幅変動量(X)と逆方向に移動するという意味である。
近接効果は、電子線の半導体基板での散乱に起因して、パターン密度、パターン寸法、パターン間隔に応じて露光強度分布が変動する現象をいう。近接効果補正では、電子線露光量をパターンごとに設定し、この現象によるレジストの吸収エネルギの変動を補正する。すなわち、予め実験により求めた露光強度分布(EID:Exposure Intensity Distribution)関数に基づいて、各露光パターン毎の露光量を計算する。そして、最終的には各露光パターンが同じ吸収エネルギを得るように、各露光パターンの露光量を変化させながら自己整合計算を行い、最終的に各パターンの露光量を得る。
スティッチング補正は、露光装置のステージの移動によってショットがつなぎ合わされるパターンに対し、つなぎ合わされる部分のパターン端を延長するか、または、つなぎ目を覆う位置に、露光量を半分程度下げた追加パターンを発生する。これによって、ショットとショットの間でステージ移動が発生しても、そのつなぎをスムーズなものとする。
本実施形態の処理手順を図3の電子線露光用データ作成フローにしたがって例示する。
ータ作成処理では、エッチングの影響を考慮するためのマイクロローディング効果補正、近接効果補正(露光量補正を含む)、スティッチング補正など、ウェーハ露光に必要なデータ処理を施す。本実施形態のデータ作成装置は、これらの露光データ作成処理を最初に1度だけ実施する。
本データ作成装置は、求められた差分データを以下のプラス(+)差分パターンと、マイナス(−)差分パターンとに分類する。すなわち、電子線露光による形状パターンより外側にある光露光による形状パターンをプラス(+)差分パターンという。プラス(+)差分パターンは、光露光による形状データから電子線露光による形状データを図形論理処理にて減算するようにSUB演算すればよい。
ている。本データ作成装置は、マイナス(−)差分パターンでは、パターンの輪郭のうち、光露光による形状パターンとの隣接側を区別し、隣接しない側にフラグを立てて差分データを格納しておく。
ーンに対してはパターンの幅の符号を除いた値である。差分修正テーブルの第k行目は、差分量dがd(k)≦d<d(k+1) (k=1, ..., n)の範囲に対する辺移動量s(k)を保持する。ここで、d(k)≦d<d(k+1)は、d(n+1)=無限大の距離としたとき、差分量dがd(k)≦d<d(k+1) (k=1, ..., n)の範囲にあることを表す。各kに対して差分データから差分量がd(k)≦d<d(k+1)の範囲に含まれる部分を抽出し、差分パターンを分類する。図8(b)に、差分データを図9にしたがって、分類した例を示す。ここでは、分類後の差分データ部分をハッチングの種類で区別して示している。
この場合、差分修正テーブルの差分量に対する辺の移動量は、差分量の半分以下にするのが望ましい。1回の辺の移動量を小さくし、元の形状から少しずつ変化させることで、元の形状(あるいは面積)からの最小の変化で電子線露光と光露光のレジストパターン形状の差を許容値未満にすることができる。
ータ作成装置では、辺の移動量は、差分パターンの寸法(目標形状変化量に相当)の1/2以下の距離に設定される。したがって、1回の辺の移動によっては、電子線露光によるパターンを光露光によるパターンに十分に近づけることはできない可能性が高い。すなわち、1回の電子線露光用データ修正(図11のS10の処理)によっては、次のループにおけるS7の判定で、差分なしとはならない可能性が高い。そこで、本データ作成装置は、S5−S10の処理を複数回繰り返すことになる。
上記第1実施形態では、設計データの全部分について、光露光によるウェーハ形状データ1Aと、電子線露光による形状データ2Aを比較し、差分データを抽出し、差分があった場合に、電子線露光データを修正した。しかし、このような処理に代えて、半導体デバイスの特性に影響及ぼす可能性が大きいと想定される部分に限定して、電子線露光用データを修正するようにしてもよい。
部分を上記の修正したパターンに置き換える。その際、本データ作成装置は、そのパターン部分の補正露光量を変えないように置き換えることで、最終的な電子線露光用データを作成する。このようにして、本データ作成装置は、露光量補正処理を含む電子線のウェーハ露光に必要な各種補正処理を行って作成した電子線露光用データを部分的に修正する。
上記実施形態では、レジストパターン形状を求めるために露光シミュレーションを用いたが、実際に描画したパターンを基に電子線露光用データを修正してもよい。例えば、半導体基板上のパターンのSEM(走査型電子顕微鏡)像から輪郭を抽出して、差分データを求めてもよい。
上記第1実施形態では、電子線露光用データの作成工程(図11のS3)に続く一連の工程の中で、電子線露光用データを修正した。しかし、このような処理に代えて、電子線露光用データの作成とは分離して、修正対象個所について、パターンの修正を実行してもよい。そして、得られた修正後の電子線露光用パターンの部分を通常の手順にしたがって、パターンの修正をすることなく作成した電子線露光用データ中の該当個所のパターンと置き換えることで、最終的な電子線露光用データを作成してもよい。すなわち、電子線露光用データ作成とは、異なるタイミングで(いわばオフラインで)、修正個所についてだけ、第1実施形態と同様の修正したパターンを作成しておき、置き換え処理を実行すればよい。
コンピュータその他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記いずれかの機能を実現させるプログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
ら取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R/W、DVD、DAT、8mmテープ、メモリカード等がある。
1A 光露光によるウェーハ形状データ
2、4電子線露光用データ
2A 電子線露光によるウェーハ形状データ
5 修正対象指定テーブル
10 LSI−CAD
11 データ作成装置
12 電子線露光装置
Claims (8)
- 半導体装置の設計データから電子線露光に使用される電子線露光データを作成する電子線露光データ作成ステップと、
前記電子線露光データを基に電子線露光によって基板上に形成される電子線露光パターンの形状と前記半導体装置の設計データを基に光露光によって基板上に形成される光露光パターンの形状との相異部分を示す差分情報を抽出する差分抽出ステップと、
前記電子線露光パターンの形状と前記光露光パターンの形状との相異部分の寸法が所定の基準値内に収まったか否かを判定する判定ステップと、
前記差分情報にしたがって、前記電子線露光データのパターンを形状変化させて形状変化露光データを取得し、前記電子線露光データを更新する更新ステップと、
前記相異部分の寸法が所定の基準値内に収まっていないときに、前記差分抽出ステップ、判定ステップ、および更新ステップを繰り返す制御ステップと、を有する半導体装置のデータ作成方法。 - 前記更新ステップは、
前記形状の相異部分の寸法を複数段階に分類するステップと、
前記それぞれの段階において、相異部分に該当する電子線露光データのパターンを形状変化させる形状変化量を決定するステップと、をさらに有する請求項1に記載の半導体装置のデータ作成方法。 - 前記形状変化量は、前記更新ステップの1回の実行によって前記相異部分を解消するために必要な目標形状変化量より小さい値が指定される請求項2に記載の半導体装置のデータ作成方法。
- 前記設計データから光露光の模擬に使用される光露光データを作成する光露光データ作成ステップと、
前記光露光データから前記光露光パターンを模擬する形状を生成する光露光模擬ステップと、をさらに有する請求項1から3のいずれかに記載の半導体装置のデータ作成方法。 - 前記電子線露光データから前記電子線露光パターンを模擬する形状を生成する電子線露光模擬ステップをさらに有する請求項1から4のいずれかに記載の半導体装置のデータ作成方法。
- 前記差分抽出ステップは、前記相異部分の寸法が所定の許容値より小さい場合に前記差分情報の抽出を抑制する抑制ステップを有する請求項1から5のいずれかに記載の半導体装置のデータ作成方法。
- 前記設計データから光露光の模擬または光露光のマスク作成に使用される光露光データを作成する光露光データ作成ステップをさらに有し、
前記光露光データ作成ステップは、平坦化のためのダミーパターン発生、光近接効果補正、ローカルフレア補正、およびエッチングに対するマイクロローディング効果補正の少なくとも1つを含む補正処理を実行し、
電子線露光データ作成ステップは、平坦化のためのダミーパターン発生、近接効果補正、スティッチング補正、エッチングに対するマイクロローディング効果補正の少なくとも1つを含む補正処理を実行する請求項1から3のいずれかに記載の半導体装置のデータ作成方法。 - 半導体装置の設計データから電子線露光に使用される電子線露光データを作成する電子線露光データ作成部と、
半導体装置の設計データを基に光露光によって基板上に形成される光露光パターンの形状を記憶する光露光パターン記憶部と、
前記電子線露光データを基に電子線露光によって前記基板上に形成される電子線露光パターンの形状を記憶する電子線露光パターン記憶部と、
前記光露光パターンの形状と前記電子線露光パターンの形状との相異部分を示す差分情報を抽出する差分抽出部と、
前記電子線露光パターンの形状と前記模擬光パターンの形状との相異部分の寸法が所定の基準値内に収まったか否かを判定する判定部と、
前記差分情報にしたがって、前記電子線露光データのパターンを形状変化させて形状変化露光データを取得し、前記電子線露光データを更新する更新部と、
前記相異部分の寸法が所定の基準値内に収まっていないときに、前記差分抽出部、判定部、および更新部を繰り返して起動する制御部と、を有するデータ作成装置と、
前記データ作成装置によって作成された電子線露光データにしたがって半導体基板上にパターンを生成する露光装置と、を備える電子線露光システム。
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