JP2009170645A - 電力変換装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電力変換を行なう半導体素子を、大型化、コスト増加、熱抵抗増大化、応力集中を招かずに、効率良く冷却することができる電力変換装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】主面電極を有する半導体素子11と、半導体素子11を入り込ませる段差状受け部15aと共に裏面側端部に絶縁部材24を有し、この受け部15aに主面電極を位置させ半導体素子11を覆って配置され、絶縁性部材を介し半導体素子11に接合された第1電極15と、主面電極及び第1電極15を電気的に接続するワイヤボンディング線26に近接配置された伝熱領域19aを有し、主面電極及び第1電極15の上に熱伝導性材料を介し実装されたヒートスプレッダ19と、を有する第1半導体素子主面電極側構造体27と、この構造体27及び絶縁部材24の各々の裏面にはんだ付け実装した第1基板13と、第1基板13を絶縁物を介し実装した第1放熱器17とを有する。
【選択図】図1

Description

この発明は、電力変換装置及びその製造方法に関し、特に、多数の半導体素子を用いるために発熱に対する充分な対策を必要とする電力変換装置及びその製造方法に関する。
従来、一般に電力変換を行なう電力変換装置として、例えば、「半導体装置」(特許文献1参照)が知られている。
図15は、従来の半導体装置の構造を模式的に示す断面説明図である。図15に示すように、従来の半導体装置1は、下側半導体素子2と上側半導体素子3を有している。下側半導体素子2は、はんだ4aによって接続された、両側に金属パターンを有する絶縁基板5aを介して、冷却器6aに実装されており、上側半導体素子3は、はんだ4bによって接続された、両側に金属パターンを有する絶縁基板5bを介して、冷却器6bに実装されている。
下側半導体素子2の主面電極上には電極7aが実装され、電極7a上には絶縁材8aを介して冷却器6bが載置されており、上側半導体素子3の主面電極上には電極7bが実装され、電極7b上には絶縁材8bを介して冷却器6cが載置されている。
この従来の半導体装置1は、下側半導体素子2と上側半導体素子3の何れも表面側及び裏面側にそれぞれ冷却器6a,6b,6cを有することで、冷却性能を高め温度上昇を抑えようとしている。また、両半導体素子2,3を上下に重ねた積層構造とすることで、平面大きさの縮小化を図っている。
特開2001−244407号公報
しかしながら、従来の半導体装置1においては、以下の問題点がある。
半導体素子2もしくは3の両面を冷却する為には、半導体素子の両面側に熱抵抗を少なく、冷却器や放熱体を接合する必要がある。各部材を固定保持する際、各部材間に応力が発生し易いが、発生する応力を緩和したり応力の発生自体を防ぐための対応が困難である。特に半導体素子の平面に活電位に接続する電極面を形成した場合、電極面と冷却器や放熱体と熱抵抗を少なく接合することは非常に困難となる。
この発明の目的は、電力変換を行なう半導体素子を、熱抵抗増大化、応力集中を招くことなく、効率良く電極面からも冷却することができる電力変換装置及びその製造方法を提供することである。
上記目的を達成するため、この発明に係る電力変換装置は、主面電極を有する半導体素子と、前記半導体素子を入り込ませる受け部と共に裏面側端部に絶縁物領域を有し、前記受け部に前記主面電極を位置させて前記半導体素子を覆って配置され、絶縁性部材を介して前記半導体素子に接合された上面電極と、前記主面電極及び前記上面電極を電気的に接続するワイヤボンディング線に近接配置された伝熱領域を有し、前記主面電極及び前記上面電極の上に熱伝導性材料を介して実装されたヒートスプレッダと、を有する半導体素子主面電極側構造体と、前記半導体素子主面電極側構造体及び前記絶縁物領域のそれぞれの裏面にはんだ付け実装した基板と、前記基板を絶縁物を介して実装した放熱器とを有している。
この発明によれば、半導体素子主面電極側構造体は、主面電極を有する半導体素子と、半導体素子を入り込ませる受け部と共に裏面側端部に絶縁物領域を有し、受け部に主面電極を位置させて半導体素子を覆って配置され、絶縁性部材を介して半導体素子に接合された上面電極と、主面電極及び上面電極を電気的に接続するワイヤボンディング線に近接配置された伝熱領域を有し、主面電極及び上面電極の上に熱伝導性材料を介して実装されたヒートスプレッダとを有しており、この半導体素子主面電極側構造体及び絶縁物領域のそれぞれの裏面に基板をはんだ付け実装し、基板を絶縁物を介して放熱器に実装している。
これにより、電力変換を行なう半導体素子の主面電極側に、熱抵抗増大化、応力集中を招くことなくヒートスプレッダを配置することができ、効率良く冷却することができる。
また、この発明に係る電力変換装置の製造方法により、上記電力変換装置を実現することができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
(第1実施の形態)
図1は、この発明の第1実施の形態に係る電力変換装置の構成を示す断面説明図である。図2は、図1のA−A線に沿う断面説明図である。図3は、図1の絶縁層及び放熱器を除いた各部断面構造を示し、(a)はB−B線に沿う断面説明図、(b)はC−C線に沿う断面説明図である。
図1から図3に示すように、電力変換装置10は、2個の第1半導体素子11a,11b、2個の第2半導体素子12a,12b、第1基板13、第2基板14、第1電極(上面電極)15、第2電極(上面電極)16、第1放熱器17、第2放熱器18、及びヒートスプレッダ19を有しており、これらを層状に積み重ねて形成されている。
第1半導体素子11aと第1半導体素子11b、第2半導体素子12aと第2半導体素子12bは、それぞれ横並びに離間して配置されている。2個の第1半導体素子11a,11bと2個の第2半導体素子12a,12bの間には、金属体からなるヒートスプレッダ19が挟み込まれており、第1半導体素子11a,11bの外側には第1基板13を介して第1放熱器17が、第2半導体素子12a,12bの外側には第2基板14を介して第2放熱器18が、それぞれ位置している。
つまり、2個の第1半導体素子11a,11b、第1基板13及び第1放熱器17と、2個の第2半導体素子12a,12b、第2基板14及び第2放熱器18は、ヒートスプレッダ19を挟み、それぞれの主面側が向き合うように対向して(図中、上下に)配置されている。
第1放熱器17の主面上には、絶縁層20を介して第1基板13が、第1基板13の主面上には、はんだ層21を介して第1半導体素子11a,11bが、それぞれ実装されている。第2放熱器18の主面上には、絶縁層22を介して第2基板14が、第2基板14の主面上には、はんだ層23を介して第2半導体素子12a,12bが、それぞれ実装されている。
図2に示すように、第1半導体素子11a,11bの主面側に位置する第1電極15は、裏面(第1放熱器17側面)内側に、第1半導体素子11a,11bを入り込ませる段差状受け部15aを有しており、この段差状受け部15aを、第1半導体素子11a,11bの上面に被せるように、第1電極15が配置されている。また、段差状受け部15aの外側の第1電極15の裏面には、絶縁部材(絶縁物領域)24が配置されており、この絶縁部材24の裏面には、金属箔が装着されている。
そして、第1半導体素子11a,11bの各上面と、第1電極15の段差状受け部15a及び絶縁部材24の側面を、絶縁性接着剤25で接合することにより、第1半導体素子11a,11bを段差状受け部15aに嵌め込ませて、第1半導体素子11a,11bの主面電極を第1電極15で覆った状態になる。
更に、第1半導体素子11a,11bの主面電極と第1電極15を、ワイヤボンディング線26で電気的に接続することにより、第1半導体素子主面電極側構造体27が形成される。なお、第1半導体素子11a,11bの主面電極と、第1電極15の代わりに第1電極15上に配置した接続電極(図示せず)を、ワイヤボンディング線26で電気的に接続しても良い。
ヒートスプレッダ19の下面側(第1半導体素子11a,11b側)には、櫛状の突起部19aが、伝熱領域として形成されている。突起部19aは、隣接する突起部19a間の凹部にワイヤボンディング線26を配置するために設けても良い。このヒートスプレッダ19を、第1半導体素子主面電極側構造体27の主面上に、突起部(伝熱領域)19aと第1半導体素子11a,11bのワイヤボンディング線26とが近接するように配置する。そして、第1半導体素子主面電極側構造体27の主面側となる第1半導体素子11a,11bの主面電極、第1電極15の段差状受け部15a近傍部分、及びヒートスプレッダ19を、熱伝導性部材28により接合する。
また、第1半導体素子主面電極側構造体27の裏面側となる、第1半導体素子11a,11bと絶縁部材24のそれぞれの裏面を、はんだ付けによるはんだ層21を介して、第1基板13に実装し、更に、第1基板13を、絶縁層20を介して第1放熱器17に実装する。
そして、ヒートスプレッダ19を挟んで第2放熱器18側にも、上述した、第1放熱器17側に位置する第1半導体素子主面電極側構造体27と同様の構成を有する第2半導体素子主面電極側構造体29が、第1半導体素子主面電極側構造体27と対称形状に位置している(図1参照)。
この第2半導体素子主面電極側構造体29は、2個の第2半導体素子12a,12b、第2基板14、第2電極16、第2放熱器18、及びヒートスプレッダ19を有している。第2半導体素子12a,12bと絶縁部材30のそれぞれの裏面を、はんだ付けによるはんだ層23を介して、第2基板14に実装し、更に、第2基板14を、絶縁層22を介して第2放熱器18に実装する。
また、第2半導体素子12a,12bの各上面と、第2電極16の段差状受け部16a及び絶縁部材30の側面を、絶縁性接着剤31で接合で接合することにより、第2半導体素子12a,12bを段差状受け部16aに嵌め込ませて、第2半導体素子12a,12bの主面電極を第2電極16で覆った状態にし、第2半導体素子12a,12bの主面電極と第2電極16を、ワイヤボンディング線32で電気的に接続する。更に、第2半導体素子主面電極側構造体29の主面側となる第2半導体素子12a,12bの主面電極、第2電極16の段差状受け部16a近傍部分、及びヒートスプレッダ19を、熱伝導性部材33により接合する。
つまり、ヒートスプレッダ19は、下面側に有する突起部(伝熱領域)19aと同様の突起部(伝熱領域)19bを、上面側(第2半導体素子12a,12b側)にも有しており、このヒートスプレッダ19の下面側に、第1半導体素子主面電極側構造体27の主面側を接合すると共に、ヒートスプレッダ19の上面側に、第2半導体素子主面電極側構造体29の主面側を接合している。第1半導体素子主面電極側構造体27の裏面は、第1基板13に、第2半導体素子主面電極側構造体29の裏面は、第2基板14に、それぞれはんだ付け実装されており、第1基板13の裏面は、絶縁層20を介して第1放熱器17に、第2基板14の裏面は、絶縁層22を介して第2放熱器18に、それぞれ実装されている。
即ち、第1半導体素子11の上に第2半導体素子12が位置するように、第1半導体素子主面電極側構造体27と第2半導体素子主面電極側構造体29が上下に積層配置されている。
このように、電力変換装置10は、半導体素子主面電極側構造体と、半導体素子主面電極側構造体及び前記絶縁物領域のそれぞれの裏面にはんだ付け実装した基板と、基板を絶縁物を介して実装した放熱器とを有しており、半導体素子主面電極側構造体は、主面電極を有する半導体素子と、半導体素子を入り込ませる受け部と共に裏面側端部に絶縁物領域を有し、受け部に主面電極を位置させて半導体素子を覆って配置され、絶縁性部材を介して半導体素子に接合された上面電極と、主面電極及び上面電極を電気的に接続するワイヤボンディング線に近接配置された伝熱領域を有し、主面電極及び上面電極の上に熱伝導性材料を介して実装されたヒートスプレッダとを有している。
つまり、電力変換装置10は、ヒートスプレッダ19の一面側に、半導体素子主面電極側構造体からなる第1半導体素子主面電極側構造体27、基板からなる第1基板13、及び放熱器からなる第1放熱器17を、ヒートスプレッダ19の他面側に、半導体素子主面電極側構造体からなる第2半導体素子主面電極側構造体29、基板からなる第2基板14、及び放熱器からなる第2放熱器18を積層し、第1半導体素子主面電極側構造体27と第2半導体素子主面電極側構造体29をヒートスプレッダ19を境に対向配置して形成されている。
ここで、第1半導体素子主面電極側構造体27は、第1半導体素子11a,11bの一方或いは両方を、第2半導体素子主面電極側構造体29は、第2半導体素子12a,12bの一方或いは両方を、それぞれ有していても良い。
そして、第1半導体素子11と第2半導体素子12を、電気的に同一の動作をしない状態を有する素子同士の組み合わせとする。
図3に示すように、第1半導体素子11a,11b或いは第2半導体素子12a,12bの各主面電極上において、ヒートスプレッダ19の突起部(伝熱領域)19aが無い部分では、ワイヤボンディング線26がヒートスプレッダ19に近接している((a)参照)が、同じく主面電極上において、ヒートスプレッダ19の突起部(伝熱領域)19aがある部分では、突起部(伝熱領域)19aが主面電極に近接している((b)参照)。
なお、この実施の形態では、第1半導体素子11a,11bが絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor:IGBT)又は金属酸化シリコン電界効果トランスミッタ(Metal−Oxide Silicon Field−Effect Transmitter:MOSFET)であり、第2の半導体素子がダイオードである。これにより、インバータ回路を構成して電動機を運転することができる。
また、この実施の形態に係る電力変換装置10が、インバータ回路となるスイッチ回路を構成する場合は、次のようにすればよい。
第1半導体素子11a,11bとしてのIGBTと第2半導体素子12a,12bとしてのダイオードを、電気的に通電方向を逆向きにする逆並列配置にしてスイッチ回路を構成し、このスイッチ回路を適宣電気的に接続してインバータ回路を形成する。このようなスイッチ回路を構成するためには、第1半導体素子11a,11bを実装している第1基板13と、第2半導体素子12a,12bを実装している第2基板14を、電極で接続する。
つまり、第1半導体素子11a,11bの主面に接合されている上面電極15に、第1接続電極34を、第2半導体素子12a,12bの主面に接合されている上面電極16に第2接続電極35を、それぞれ接続し、また、第1接続電極34と第2接続電極35を、接続する。更に、第1基板13と第2基板14を、第3接続電極36で接続する。各接続電極34,35,36の接続は、例えば、超音波接合やレーザ溶接等の従来の接続方法により行うことができる。
次に、この発明に係る電力変換装置10の製造方法を説明する。
電力変換装置10を製造するに際し、先ず、第1工程として、第1半導体素子主面電極側構造体27及び第2半導体素子主面電極側構造体29を形成する。その後、第2工程として、第1半導体素子主面電極側構造体27を第1基板13に、第2半導体素子主面電極側構造体29を第2基板14に、それぞれ実装し、次に、第3工程として、第1半導体素子主面電極側構造体27及び第2半導体素子主面電極側構造体29をヒートスプレッダ19に接合する。
即ち、第1工程により、第1半導体素子11a,11bを第1電極15に固定する場合、固定した後に、第1半導体素子主面電極側構造体27として、金属箔を有する絶縁部材24と第1半導体素子11a,11bを一括してはんだ付けする。第1半導体素子11a,11bは、複数個であっても第1電極15に固定されているので、はんだ付け位置ずれ時の両半導体素子11a,11b同士の干渉を防ぐために、はんだ付けの際に両半導体素子11a,11bの間隔を大きく開ける必要はない。また、第1半導体素子主面電極側構造体27は比較的重量があるので、これ自体は、はんだ付けの際に位置ずれを起こし難い。
なお、第1半導体素子主面電極側構造体27は、例えば、以下の手順で容易に形成することができる。
図4は、図1の電力変換装置の製造工程において、第1半導体素子主面電極側構造体側のみについての製造工程(a)〜(e)を示す断面説明図である。図4に示すように、先ず、第1電極15の裏面側及び絶縁部材24の側面に、絶縁性接着剤25を塗布する((a)参照)。塗布後、作業台等(図示せず)の平坦面上に、第1半導体素子11a,11bを置き、その上に、絶縁性接着剤25を塗布した第1電極15を被せる((b)参照)。この際、第1半導体素子11a,11bと第1電極15の位置合わせは、治具等を用いることにより容易にできる。
その後、絶縁性接着剤25を熱硬化させることにより、第1半導体素子11a,11bの裏面と第1電極15の端部にある絶縁部材24の裏面を、同一平面に形成して、第1半導体素子11a,11bと第1電極15を接合することができ、第1半導体素子主面電極側構造体27が形成される。
次に、第1基板13の主面上にはんだを塗布して、第1半導体素子主面電極側構造体27を載置する。これにより、第1基板13上に、はんだ層21を介して第1半導体素子主面電極側構造体27が積層される((c)参照)。その後、第1半導体素子11a,11b上に、第1半導体素子11a,11bの主面電極と第1電極15を電気的に接続するワイヤボンディング線26を配置する((d)参照)。
ワイヤボンディング線26を配置した後、ワイヤボンディング線26を覆って、第1半導体素子11a,11b及び第1電極15の上に熱伝導性部材28を塗布し、その上にヒートスプレッダ19を被せる。このとき、ワイヤボンディング線26が、ヒートスプレッダ19の突起部(伝熱領域)19aの間の凹部に位置するようにする((e)参照)。これにより、第1半導体素子主面電極側構造体27の主面側となる第1半導体素子11a,11bの主面電極、第1電極15の段差状受け部15a近傍部分、及びヒートスプレッダ19が、熱伝導性部材28により接合される。
なお、ここでは、電力変換装置10の製造工程を、第1半導体素子主面電極側構造体27の側のみについて説明したが、第2半導体素子主面電極側構造体29についても、第1半導体素子主面電極側構造体27の製造工程(a)〜(e)と同様の工程で製造することができる。
上述した構成を有することにより、電力変換装置10は以下に示す効果を得ることができる。なお、ここで説明する、第1半導体素子11a,11bを備えた第1半導体素子主面電極側構造体27に関して得られる効果は、第2半導体素子12a,12bを備えた第2半導体素子主面電極側構造体29に関しても同様に得られるが、第2半導体素子主面電極側構造体29についての説明は省略する。また、以後、第1半導体素子11a,11bを第1半導体素子11と、第2半導体素子12a,12bを第2半導体素子12と、それぞれ省略して説明する。
先ず、以下に示す第1から第3の効果により、第1半導体素子11において生じる発熱を、主面電極側からより一層放熱することができる。これにより、第1半導体素子11の裏面から第1放熱器17側への放熱に加えて第1半導体素子11の主面電極からも放熱されるが、その第1半導体素子11の主面電極からの放熱が増大するので、第1半導体素子11の温度上昇を、更に抑制することができる。
第1の効果として、ヒートスプレッダ19を、第1半導体素子11に更に近接して配置することが容易にできる。即ち、第1半導体素子11の主面側を第1電極15により覆っている状態であるため、この第1電極15にヒートスプレッダ19を載せることにより、ヒートスプレッダ19の伝熱領域19aを第1半導体素子11の主面電極に、接触させることなく十分に近接させることが容易にできる。伝熱領域19aと第1半導体素子11の主面電極との間隔は、主に第1電極15の厚さや高さで決まるが、第1電極15の加工に際しては、通常の機械加工により十分な精度を確保することができる。
よって、ヒートスプレッダ19の突起部(伝熱領域)19aが第1半導体素子11に接触して、第1半導体素子11を傷つけてしまう事態の発生を防ぎつつ、第1半導体素子11とヒートスプレッダ19を低い熱抵抗で熱結合することができる。このため、主面電極からヒートスプレッダ19への放熱効果が大きくなる。
なお、第1半導体素子11の主面電極の電気接続は、ワイヤボンディング線26により行なうため、電気接続に支障は出ない。また、ヒートスプレッダ19の突起部(伝熱領域)19a間にワイヤボンディング線26を嵌め込む構造であるため、突起部(伝熱領域)19aがワイヤボンディング線26に悪影響を与えることはない。更に、ワイヤボンディング線26自体も金属であることから、主面電極からの熱流がワイヤボンディング線26を経てヒートスプレッダ19に達することにより、更に、ヒートスプレッダ19への放熱効果が大きくなる。
第2の効果として、第1半導体素子11の主面電極からの熱伝導には、突起部(伝熱領域)19aやワイヤボンディング線26だけでなく、第1電極15も寄与する。即ち、主面電極からの熱流は、第1電極15側へも広がってヒートスプレッダ19にも達する。このため、熱抵抗が金属よりは相対的に大きい熱伝導性部材28や絶縁性接着剤25における熱流密度を低減して、これらの部分で生じる温度勾配を抑制することができる。よって、主面電極側からの放熱効果が向上する。
第3の効果として、第1電極15自体も放熱に寄与することができる。即ち、第2の効果で述べたように、第1電極15にも熱流が流れることにより、熱流の全てがヒートスプレッダ19を流れるのではなく、第1電極15も放熱経路とすることができる。これにより、熱抵抗が下がり、更に、放熱効果が向上する。
以上により、第1半導体素子11の主面電極からヒートスプレッダ19へ、更に、ヒートスプレッダ19から第1電極15を経て第1放熱器17へと熱流路が形成され、第1半導体素子11の温度を下げる放熱効果を向上させることができる。
第4の効果として、ヒートスプレッダ19を、第1半導体素子11上に高い位置精度を以って配置することが容易に、且つ、広いスペースを必要とせずにできる。
図5は、効果の説明に用いる第1半導体素子主面電極側構造体を示し、(a)はヒートスプレッダ装着前の断面説明図、(b)はヒートスプレッダ装着後の断面説明図である。図5に示すように、第1半導体素子主面電極側構造体27において、第1半導体素子11の主面電極の上にヒートスプレッダ19を配置する際、第1電極15の端部を位置合わせの基準としてヒートスプレッダ19の端部を合わせれば、ヒートスプレッダ19の突起部(伝熱領域)19aが第1電極15の段差状受け部15aに干渉することなく、ヒートスプレッダ19を容易に配置することができる。更に、段差状受け部15aを必要以上に大きくすることがないので、段差状受け部15aを大きくしたことによる放熱効果の悪化も起きない。
即ち、D−D線を基準として、第1半導体素子11の実装位置Xやワイヤボンディング線26の位置Yを決めることができる((a)参照)。また、同様に、D−D線を基準として、ヒートスプレッダ19を配置すれば、突起部(伝熱領域)19aの位置Z((b)参照)を容易に高精度に定めることができる。このことにより、ワイヤボンディング線26の間に突起部(伝熱領域)19aを容易に入れ込むことができる。
以上より、ヒートスプレッダ19の突起部(伝熱領域)19aがワイヤボンディング線26に干渉することを容易に防止することができる。そして、突起部(伝熱領域)19aとワイヤボンディング線26の間に過剰な隙間を設けることによる、放熱効果の悪化も防ぐことができる。更に、ヒートスプレッダ19を配置する際に、突起部(伝熱領域)19aとワイヤボンディング線26の嵌め合い部分が直接目視し難いとしても、容易に嵌め合わせて配置することができる。その上、ヒートスプレッダ19は、第1電極15上に熱伝導性部材28を介して接合されるので、このヒートスプレッダ19を保持固定するための特別な部品は不要となり、小型化を図ることができる。
第5の効果として、第1電極15を第1半導体素子11の近傍に配置しても、容易に電気絶縁を確保することができる。即ち、第1半導体素子11の主面電極からの放熱効果を良くするためには、ヒートスプレッダ19のみならず、第1電極15も金属であることが望ましい。更に、熱伝導性部材28も、一般的に導電性を有する材料の方が熱伝導性も良い。よって、ヒートスプレッダ19や第1電極15は、熱伝導性部材28を介して第1半導体素子11の主面電極と同電位になることもある。
一方、第1半導体素子11の側面は、一般的に第1半導体素子11の裏面や基板と同電位である。本構成では、第1半導体素子11の側面を絶縁性接着剤25を介して第1電極15に接合するので、第1半導体素子11の側面と第1電極15の電気的絶縁を容易に、且つ、確実に確保することができる。更に、熱伝導性部材28が第1半導体素子11の側面に回り込むことも、この絶縁性接着剤25により防止することができる。よって、熱伝導性部材28を介しての、第1半導体素子11の主面電極と側面の電気的短絡も、容易に、且つ、確実に防止することができる。
第6の効果として、第1半導体素子11の主面電極を、容易、且つ、確実に保護することができる。即ち、第1半導体素子11の主面電極側は、熱伝導性部材28を介してヒートスプレッダ19により覆われており、また、第1半導体素子11の側面は、絶縁性接着剤25を介して第1電極15により囲われている。よって、外部から直接湿気等が進入し難く、第1半導体素子11自体を容易に保護することができる。
第7の効果として、電力変換装置10は、第1半導体素子11が複数個で構成される場合でも、各第1半導体素子11の放熱効果を上げると共に装置を小型化することができる。例えば、電流容量を大きくするために、第1半導体素子11が複数個で構成されている場合、一方の第1半導体素子11を第1半導体素子主面電極側構造体27に配置し、他方の第1半導体素子11を第2半導体素子主面電極側構造体29に配置することができる。
このような構成により、各第1半導体素子11を、裏面側からだけでなく主面電極側からも冷却することができるので、放熱効果を向上させることができる。更に、第1半導体素子11の主面側放熱のために、複雑な形状のヒートスプレッダ19を用いること無く、ヒートスプレッダ19の一面側と他面側の突起部(伝熱領域)19a,19bを活用することにより、主面電極側からの放熱効果を発揮することができる。よって、装置の小型化も可能になる。
即ち、予め、第1半導体素子主面電極側構造体27と第2半導体素子主面電極側構造体29を形成しておき、或いは両半導体素子主面電極側構造体27,31をそれぞれの基板13,14にはんだ付け実装しておく。その後、両半導体素子主面電極側構造体27,31の主面側に、ヒートスプレッダ19を配置すれば良い。このため、ヒートスプレッダ19を保持固定するための特別な部品を必要としないので、装置サイズの小型化が可能になり、合わせて製造コストの削減も可能になる。
第8の効果として、第1半導体素子主面電極側構造体27と第2半導体素子主面電極側構造体29のそれぞれの内部において、ヒートスプレッダ19を介して対向している複数の第1半導体素子11の主面電極が同電位であるならば、例えば、電力変換装置10の電流容量を大きくするために、複数の第1半導体素子11を並列接続している場合等は、更に、次の効果も得ることができる。
各第1半導体素子11の主面電極とヒートスプレッダ19の間に、絶縁材を介在させる必要が無い。一般に、導電性を有する材料の方が絶縁材料よりも熱伝導率が高い。よって、熱伝導性部材28として、熱伝導率の高い銀ペースト等の導電性接着材料を活用して、放熱効果を上げることができる。また、各第1半導体素子11の主面電極とヒートスプレッダ19の間にも、絶縁材料を介在させる必要が無いので、放熱効果を向上させることができる。合わせて絶縁材料と、ヒートスプレッダ19や各第1半導体素子11の主面電極を接合する際に生じる、材料が有する熱膨張率差に基づく熱応力を起因とする信頼性低下の発生も、防止することができる。
第9の効果として、例えば、電力変換装置10がインバータ装置であるとし、第1半導体素子11としてのIGBTと第2半導体素子12としてのダイオードを、電気的に通電方向を逆向きにする逆並列配置にしてスイッチ回路を構成し、このスイッチ回路を適宣接続してインバータ装置を構成したとする。
この場合、第1半導体素子11と第2半導体素子12は、両素子のオン・オフが切り替わる極短時間の遷移状態を除き、両半導体素子11,12に同時に電流が流れることはなく、加えて、両半導体素子11,12の主面電極は、電気的には同電位である。
よって、先ず、第1半導体素子主面電極側構造体27が有する第1半導体素子11の上には、第2半導体素子主面電極側構造体29が有する第2半導体素子12が位置する構成とすると、次の効果が生じる。
第10の効果として、第1半導体素子11と第2半導体素子12の放熱効果が、更に、向上する。即ち、両半導体素子11,12が同時に通電して、共に大きな発熱を生じる事態を回避することができる。例えば、電力変換装置10を電動自動車車両に用いる場合、車両発進時には、主に、IGBTである第1半導体素子11が発熱し、回生時には、ダイオードである第2半導体素子12が発熱する。よって、本構成により、車両発進時のような第1半導体素子11が主に発熱する場合は、この素子の裏面と主面の双方から放熱できる。この場合、第2半導体素子12の発熱は小さく、第1半導体素子11の放熱の妨げにはならない。
また、第2半導体素子12も、裏面と主面側の双方から放熱されており、温度上昇を抑制することができる。同様に、回生時等、第2半導体素子12が主に発熱する場合も、第2半導体素子12の放熱効果を向上させることができ、加えて、第1半導体素子11の温度上昇も抑制することができる。
なお、第1半導体素子11と第2半導体素子12の各主面電極は同電位であるので、上述した第2の効果にあるように、導電性を有しても熱伝導性の良い熱伝導性部材28を使用することができ、その上、ヒートスプレッダ19への放熱経路にも絶縁材を介在する必要が無いので、更に大きな放熱効果を得ることができる。
第11の効果として、この発明に係る電力変換装置10の製造工程を採用することにより、以下の効果も追加して得ることができる。
その1、第1の工程の後に、第2の工程と第3の工程を行なうことにより、第1半導体素子11をはんだ付け実装する際に、その位置ずれが生じることを防止することができる。これにより、はんだ付け位置ずれを考慮してレイアウト設計することによる、電力変換装置のサイズの大型化や、はんだ付け部分の形状変化による当該部分における熱応力耐量の低下を、防止することができる。
また、第2工程でのはんだ付け実装を容易に実施することができ、更に、第1半導体素子11の側面と第1電極15の端部や絶縁部材24の側面の間に位置する絶縁性接着剤25が、はんだ付け時にはんだ21が第1半導体素子11の主面電極側に回り込むのを防いで、はんだ21が回り込んだ場合に起こる電気的短絡の発生を、確実に防止することができる。
その2、第1電極15を、容易に実装配置することができる。即ち、予め、第1半導体素子11を第1基板13にはんだ付け実装した後に、第1電極15を固定するならば、はんだ付け実装はし難くなる。つまり、第1電極15を固定するためのはんだ付けをするならば、第1半導体素子11を実装しているはんだ付け部分への悪影響を及ぼすことは避け難い。特に、はんだ付けの際に、所謂鉛フリーはんだを用いると、はんだ付け温度の設定自由度が少なく、はんだ付け温度が異なる2種類のはんだ材を使い分けることが著しく困難になりかねない。
これに対し、この発明に係る工程手順により、前述したように、第1半導体素子11と絶縁部材24の裏面を同一平面にした上で、第1半導体素子11と第1電極15を固定することができるので、1回のはんだ付けにより、第1半導体素子主面電極側構造体27として、第1半導体素子11と第1電極15を容易に実装固定することができる。
その3、複数の第1半導体素子11を第1電極15に固定する場合、各第1半導体素子11に多少の厚さばらつきがあっても、支障が生じない。一般に、半導体素子は、製造上の都合によって厚さに幾ばくかのばらつきが生じることは避け難いが、この発明に係る工程手順では、絶縁性接着剤25の潰れ程度により、これらの厚さばらつきがあったとしても、各第1半導体素子11と絶縁部材24のそれぞれの裏面を容易に同一平面にすることができる。よって、このような場合でも、容易に、即ち、製造コストを抑えて電力変換装置10を形成することができる。
以上のように、第2の工程により、第1半導体素子11の裏面を第1基板13にはんだ付け実装し、ヒートスプレッダ19を接合する第3の工程に先立って、第1の工程を行なうことにより、上記その1からその3の効果を得ることができる。
なお、第1半導体素子11の裏面に、第1基板13とはんだ付けした際の熱応力を緩和するために、第1半導体素子11と第1基板13の中間程度の熱膨張率を有する熱応力緩衝板(図示せず)を予めはんだ付け接合してから、上記第1の工程を行なっても、同様の効果を得ることができる。
(第2実施の形態)
図6は、この発明の第2実施の形態に係る電力変換装置の構成を示す断面説明図である。図6に示すように、電力変換装置40は、ヒートスプレッダ19に代えて、ヒートスプレッダ41を有している。このヒートスプレッダ41は、薄板状に形成されたその一面側(第1放熱器17側)及び他面側(第2放熱器18側)に、伝熱領域(図中、破線で示す)として機能する第2ワイヤボンディング線42を配置しており、第2ワイヤボンディング線42は、第1半導体素子11の主面電極に接続されているワイヤボンディング線26の間、及び第2半導体素子12の主面電極に接続されているワイヤボンディング線32の間に、望ましくは近接して、それぞれ配置されている。
その他の構成及び作用は、第1実施の形態に係る電力変換装置10と同様である。
上記構成を有することにより、第1実施の形態において得られた効果に加え、以下の効果も得ることができる。
第1の効果として、ヒートスプレッダ41は、加工が容易になって、製造コストの低減が可能になる。即ち、ヒートスプレッダ41は、ヒートスプレッダ19に比べ、突起部(伝熱領域)19aを形成するための微細な凸部加工を施す必要が無く、特に、一面側と他面側の双方に施す必要が無くなる。一方、第2ワイヤボンディング線42は、容易に接続することができる。よって、ヒートスプレッダ41の加工に関するコストを、更に低減することができる。
なお、第2ワイヤボンディング線42も金属であるため、第2ワイヤボンディング線42は、ヒートスプレッダ19に設けた突起部(伝熱領域)19aと同様に、伝熱領域として放熱に寄与する。
(第3実施の形態)
図7は、この発明の第3実施の形態に係る電力変換装置の構成を示す断面説明図である。図7に示すように、電力変換装置45は、ヒートスプレッダ41に代えて、ヒートスプレッダ46を有している。このヒートスプレッダ46は、第2ワイヤボンディング線42が接続されているボンディング線接続部分46aが、第1電極15(第2電極16)に接合されている電極接合部分46bよりも厚く(第1放熱器17から第2放熱器18に向かう方向の長さが長く)形成されている。
その他の構成及び作用は、第2実施の形態に係る電力変換装置40と同様である。
上記構成を有することにより、第2実施の形態において得られた効果に加え、以下の効果も得ることができる。
第2ワイヤボンディング線42を、第1半導体素子11(第2半導体素子12)の主面電極に一層近づけることができるので、更に、放熱効果が向上する。
特に、ヒートスプレッダ46の端部は、第1電極15(第2電極16)に接続するために薄く形成する、或いは第1半導体素子11(第2半導体素子12)の主面電極から離れた高さにヒートスプレッダ46の一面側或いは他面側が位置する形状になる、可能性がある。この場合でも、第1半導体素子11(第2半導体素子12)の主面電極と、その直上のヒートスプレッダ46を近接配置することができる。更に、これらの間の大部分の空間を、ワイヤボンディング線26と第2ワイヤボンディング線42による金属体で占めることができるので、この空間内部の熱抵抗も低減することができる。
なお、ヒートスプレッダ46の端部を適切な治具で固定することにより、ヒートスプレッダ46の一面側と他面側の双方に第2ワイヤボンディング線42を設けることは、容易である。
(第4実施の形態)
図8は、この発明の第4実施の形態に係る電力変換装置の構成を示す断面説明図である。図8に示すように、電力変換装置50は、第1基板13(第2基板14)の主面に突設した突起部材51a(51b)、及び絶縁部材24(30)の裏面側の金属箔と第1基板13(第2基板14)の主面側の間に配置したスペーサ52a(52b)を有している。そして、突起部材51a(51b)に絶縁部材24(30)の側面を接触させて、絶縁部材24(30)を位置決め配置すると共に、スペーサ52a(52b)を介して、はんだ付け実装を行なう。
その他の構成及び作用は、第1実施の形態に係る電力変換装置10と同様である。
上記構成を有することにより、第1実施の形態において得られた効果に加え、以下の効果も得ることができる。
第1半導体素子主面電極側構造体27(第2半導体素子主面電極側構造体29)を第1基板13(第2基板14)にはんだ付け実装する際に、はんだ付け位置を高精度に合わせることができる。
特に、この発明に係る製造工程によって、予め、第1半導体素子11(第2半導体素子12)と第1電極15(第2電極16)が絶縁性接着剤25により接合固定されているので、絶縁部材24(30)を、突起部材51a(51b)に接触させてはんだ付け実装することにより、第1半導体素子11(第2半導体素子12)のはんだ付け位置を高精度に合わせることが容易にできる。
また、はんだ付け形状が変動することが無いので、はんだ付け部分の熱応力耐量が変動することは無く、更に、この突起部材51a(51b)を、直接、第1半導体素子11(第2半導体素子12)に接触或いは近接させることではないので、突起部材51a(51b)の存在が、第1半導体素子11(第2半導体素子12)のはんだ付け部分に悪影響を与えることは無い。
また、絶縁部材24(31)の裏面側の金属箔と第1基板13(第2基板14)の間にスペーサ52a(52b)を介してはんだ付け実装すれば、はんだ付け厚さを所定の値に容易に制御することができる。特に、この発明に係る製造工程によれば、第1半導体素子11(第2半導体素子12)と第1基板13(第2基板14)の間のはんだ付け厚さを、容易に制御することができる。これにより、はんだ付け部の熱応力耐量が変動してしまう事態を確実に防止することができる。
なお、スペーサ52a(52b)も、第1半導体素子11(第2半導体素子12)の下方或いは近傍に位置することはないので、スペーサ52a(52b)の存在が第1半導体素子11(第2半導体素子12)と第1基板13(第2基板14)の間のはんだ付け部分や、第1半導体素子11(第2半導体素子12)の裏面への電流の流れに対して悪影響を与えることは無い。
なお、上記効果は、突起部材51a(51b)及びスペーサ52a(52b)を有する構成を、第2実施の形態に係る電力変換装置40及び第3実施の形態に係る電力変換装置45において適用しても、同様に得ることができる。
(第5実施の形態)
図9は、この発明の第5実施の形態に係る電力変換装置の電極部分と絶縁部領域の構成を示し、(a)は断面説明図、(b)は下面側説明図である。図9に示すように、第1電極15(第2電極16)に代えて、略平板形状に形成された第1電極55(第2電極、図示しない)を有すると共に、第1電極55(第2電極、図示しない)の裏面外周部分に、裏面外周に沿った長方形枠状の絶縁物領域56を有している。この絶縁物領域56は、例えば、窒化アルミニウムやアルミナにより、略長方形状平板を複数個、枠状に接合して形成されている。なお、以後の説明において、第2電極についての説明は省略するが、第2電極についても第1電極55と同様である。
その他の構成及び作用は、第1実施の形態に係る第1電極15(第2電極16)と同様である。
上記構成を有することにより、上記各実施の形態において得られた効果に加え、以下の効果も得ることができる。
第1電極55を、更に、容易に形成することができる。第1電極55の端部と絶縁物領域56を合わせた高さの必要値は、凡そ数百μmから1mm程度である。よって、第1電極55を略平板状にして、絶縁物領域56を、従来技術により、例えば、表裏面に金属箔を有するセラミックス基板を接合して形成しても、本構成に必要な第1電極55と絶縁物領域56を形成することができる。
これにより、第1電極55を形成する際に、複雑な加工を施すことによる製造コストの増加を防止することができる。また、絶縁物領域56側の面もある程度の厚さを有するので、はんだが第1電極55の端部に接触して電気的短絡が生じる事態を容易に防止することができる。
(第6実施の形態)
図10は、この発明の第6実施の形態に係る電力変換装置の構成を示し、(a)は図3の(a)と同様の断面説明図、(b)は図3の(b)と同様の断面説明図である。図10に示すように、電力変換装置60は、第1半導体素子11が制御端子61を有すると共に、第1電極15の上に回路基板62を配置し、制御端子61と回路基板62を導電部材61aにより電気的に接続している((a)参照)。また、ヒートスプレッダ19が、第1半導体素子11に対向する面に配線パターン63を有し、制御端子61と配線パターン63をピン64等によって、電気的に接続している((b)参照)。
その他の構成及び作用は、第1実施の形態に係る電力変換装置10と同様である。
上記構成を有することにより、以下の効果を得ることができる。
第1の効果として、第1半導体素子11が、例えば、IGBT等であり、ゲートによる制御端子61を有する場合においても、この制御端子61と回路基板62を、容易に、且つ、省スペースで電気的に接続することができる。特に、第1電極15上に回路基板62を配置するので、第1基板13上に回路基板62を配置するための特段のスペースを設ける必要がない。よって、電力変換装置を小型化することができる。
第2の効果として、第1半導体素子11の電気的動作が、更に、安定化する。即ち、IGBT等では、主面電極であるエミッタの電位に対して、制御端子61であるゲートの電位を設定して、第1半導体素子11の電気的動作を制御する。この実施の形態に係る構成では、エミッタ電位である第1電極15の直上に回路基板62を配置して、ゲートに対する電気的接続を行う。これにより、ゲート接続線が、エミッタ電極側とより一層容量結合し易くなると共に、第1電極15が第1半導体素子11の裏面電位と同じである第1基板13や、その他の電位の配線等からのシールド効果も得られる。よって、第1半導体素子11のゲート(制御端子61)電位がノイズ等で乱される悪影響が低減し、第1半導体素子11の電気的動作が安定化する。
第3の効果として、ヒートスプレッダ19に設けたピン64等の配線部材により、ヒートスプレッダ19を載置する際に、配線パターン63と制御端子61を接続することができる。よって、制御端子61と回路基板62をワイヤボンディングにより接続する工程を省くことができ、製造コストを更に低減させることができる。
(第7実施の形態)
図11は、この発明の第7実施の形態に係る電力変換装置の絶縁層及び放熱器を除いた構成を示す断面説明図である。図11に示すように、電力変換装置65は、第1半導体素子主面電極側構造体27と第2半導体素子主面電極側構造体29のそれぞれが、第1半導体素子11と第2半導体素子12の何れか一方、若しくは両方を有する。更に、第1半導体素子11の上には、第2半導体素子12が位置するように、第1半導体素子主面電極側構造体27と第2半導体素子主面電極側構造体29が積層配置される。更に、第1半導体素子主面電極側構造体27と第2半導体素子主面電極側構造体29の内部において、第1半導体素子11と第2半導体素子12が隣接して配置されている。加えて、第1半導体素子11と第2半導体素子12は、電気的に異なる動作を行なうものである。
その他の構成及び作用は、第1実施の形態に係る電力変換装置10と同様である。
上記構成を有することにより、上記各実施の形態により得られる効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
電力変換装置65が、電流容量を大きくするために半導体素子を複数個、つまり、第1半導体素子11と第2半導体素子12を並列接続する場合、第1の効果として、第1半導体素子主面電極側構造体27や第2半導体素子主面電極側構造体29の内部において、電気的に同一の動作を行なう第1半導体素子11同士や第2半導体素子12同士を隣接させるレイアウトにする必要が無くなり、この隣接レイアウトにしなくても、電力変換装置の小型化を図ることができる。そして、この構成により、隣接している半導体素子同士の熱干渉、即ち、電気的に同一の動作をする隣接半導体素子によって自らの温度が上昇する事態を、防止することができる。
第2の効果として、第1半導体素子11と第2半導体素子12の大きさが異なる場合でも、電力変換装置をより一層小型化することができる。即ち、例えば、第1半導体素子主面電極側構造体27に大きい第1半導体素子11を実装したことにより、第2半導体素子主面電極側構造体29に実装されている小さい第2半導体素子12の周辺に、無駄なスペースが生じることを防止することができる。両半導体素子11,12を隣り合わせて配置した状態で、第1半導体素子主面電極側構造体27と第2半導体素子主面電極側構造体29を共に高密度実装、即ち、両半導体素子11,12を近接配置した実装ができるので、電力変換装置の更なる小型化を図ることができる。
(第8実施の形態)
図12は、この発明の第8実施の形態に係る電力変換装置の絶縁層及び放熱器を除いた構成を示し、(a)は図11と同様の断面説明図、(b)は図3(a)と同様の断面説明図である。図12に示すように、電力変換装置70は、第1電極15(第2電極16)に代えて、絶縁物材料で形成された第1電極71(第2電極72)を有している。
その他の構成及び作用は、第1実施の形態に係る電力変換装置10と同様である。
上記構成を有することにより、上記各実施の形態により得られる効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
上面電極(第1電極71、第2電極72)を金属体で形成した場合には、基板に対する電気的絶縁を行うために絶縁部材24(図1参照)を接合する必要があったが、上面電極(第1電極71、第2電極72)を絶縁物材料で形成したことにより、上面電極に絶縁部材を接合する必要がない。よって、製造コストを、更に低減することができる。なお、第1半導体素子11,12の主面電極に対する電気的接続は、この絶縁物材料による第1電極71(第2電極72)上に金属配線板(図示せず)を設けて行えば良い。
(第9実施の形態)
図13は、この発明の第9実施の形態に係る電力変換装置の構成を示し、(a)は図3(a)と同様の断面説明図、(b)は図3(b)と同様の断面説明図である。図13に示すように、電力変換装置75は、ヒートスプレッダ19に代えて金属体からなるヒートスプレッダ76を有している。ヒートスプレッダ76は、第1接続電極34及び第2接続電極35(図3参照)を兼ねており、このヒートスプレッダ76と第1電極15(第2電極16)を、電気伝導性と熱伝導性を共に備える接着部材77により接合している。
その他の構成及び作用は、第1実施の形態に係る電力変換装置10と同様である。
上記構成を有することにより、上記各実施の形態により得られる効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
第1半導体素子11(第2半導体素子12)の主面電極を、ワイヤボンディング線26(32)を介して第1電極15(第2電極16)に電気的に接続しており、この第1電極15(第2電極16)に何らかの接続電極を設けて、電力変換装置75の電気的接続を成す必要があるが、この実施の形態に係る構成によれば、金属体のヒートスプレッダ76が接続電極として機能し、電力変換装置75の電気的接続を成すことができる。よって、電力変換装置75の更なる小型化と製造コストの低減を図ることができる。
なお、上記各実施の形態では、第1半導体素子11の上に第2半導体素子12が、ヒートスプレッダ19(41,46,76)を挟んで対向配置された構造において説明したが、本発明にあっては、両半導体素子11,12の対向配置構造に限るものではない。
図14は、この発明に係る電力変換装置の変形例を示す断面説明図である。図14に示すように、電力変換装置80は、第1放熱器17の主面上に、絶縁層20を介して第1基板13が、第1基板13の主面上に、はんだ層21を介して第1半導体素子11a,11bが、それぞれ実装されており、第1半導体素子11a,11bの主面上には、ヒートスプレッダ81が配置されている。
ヒートスプレッダ81は、第1半導体素子11a,11b側の面とは反対側の面、即ち、第2半導体素子12a,12b側の面が、伝熱領域となる突起部19aを設けない平坦面からなる他は、ヒートスプレッダ19と同様の構成及び作用を有している。このヒートスプレッダ81の上に、記載順に積層した絶縁物82、第2基板83、絶縁物84を介して、第2放熱器85を実装した構成を有している。なお、ヒートスプレッダ81の上に、絶縁物82を介して第2放熱器85を実装しても良い。
このような構成を有する電力変換装置80においても、上記各実施の形態で得られた効果を同様に得ることができる。
また、ヒートスプレッダ81の上に第2放熱器85を配置せず、第2基板83が第1基板13又は第1放熱器17に接続される構成とし、第2基板83からの熱流を第1放熱器17に流すようにしても、上記各実施の形態で得られた効果を同様に得ることができる。
また、上記各実施の形態及び変形例については、何れも金属からなる基板上に半導体素子を実装する構造において説明したが、本発明はこれに限るものではなく、セラミックス基板若しくは表裏面双方に金属箔を有するセラミックス基板の上に半導体素子を実装した構造においても、また、そのセラミックス基板が裏面にベースプレートを介して放熱器に実装される構造においても、上記各実施の形態及び変形例で得られた効果を同様に得ることができる。
このように、この発明に係る電力変換装置は、主面電極を有する半導体素子と、前記半導体素子を入り込ませる受け部と共に裏面側端部に絶縁物領域を有し、前記受け部に前記主面電極を位置させて前記半導体素子を覆って配置され、絶縁性部材を介して前記半導体素子に接合された上面電極と、前記主面電極及び前記上面電極を電気的に接続するワイヤボンディング線に近接配置された伝熱領域を有し、前記主面電極及び前記上面電極の上に熱伝導性材料を介して実装されたヒートスプレッダと、を有する半導体素子主面電極側構造体と、前記半導体素子主面電極側構造体及び前記絶縁物領域のそれぞれの裏面にはんだ付け実装した基板と、前記基板を絶縁物を介して実装した放熱器とを有することを特徴としている。
また、この発明において、前記ヒートスプレッダの一面側に、前記半導体素子主面電極側構造体からなる第1半導体素子主面電極側構造体、前記基板からなる第1基板、及び前記放熱器からなる第1放熱器を、前記ヒートスプレッダの他面側に、前記半導体素子主面電極側構造体からなる第2半導体素子主面電極側構造体、前記基板からなる第2基板、及び前記放熱器からなる第2放熱器を積層し、前記第1半導体素子主面電極側構造体と前記第2半導体素子主面電極側構造体を前記ヒートスプレッダを境に対向配置することが好ましい。
また、この発明において、前記第1半導体素子主面電極側構造体と前記第2半導体素子主面電極側構造体のそれぞれが、電気的に異なった動作をする第1半導体素子及び第2半導体素子の何れか一方若しくは両方を有し、前記第1半導体素子と前記第2半導体素子を対向することなく配置したことが好ましい。
また、この発明において、前記ヒートスプレッダの前記ワイヤボンディング線の間に、前記伝熱領域として機能する第2ワイヤボンディング線を配置したことが好ましい。
また、この発明において、前記ヒートスプレッダは、前記第2ワイヤボンディング線との接続部分が、前記上面電極との接合部分より厚く形成されていることが好ましい。
また、この発明において、前記基板の主面に突設した、前記絶縁物領域の側面を接触させる突起部材、及び前記絶縁物領域の裏面側と前記基板の間に配置するスペーサの少なくとも一方を有することが好ましい。
また、この発明において、前記上面電極を平板状に形成し、前記絶縁物領域を長方形状平板を複数個、枠状に接合して形成することが好ましい。
また、この発明において、前記第1半導体素子が制御端子を有し、前記制御端子を前記上面電極の上に配置した回路基板に電気的に接続することが好ましい。
また、この発明において、前記第1半導体素子が制御端子を有し、前記ヒートスプレッダの前記第1半導体素子に対向する面に配線パターンを有し、前記制御端子と前記配線パターンを電気的に接続することが好ましい。
また、この発明において、前記第1半導体素子主面電極側構造体及び前記第2半導体素子主面電極側構造体は、それぞれが前記第1半導体素子と前記第2半導体素子の何れか一方或いは両方を有すると共に、前記第1半導体素子と前記第2半導体素子が対向しないように積層配置され、前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子は、隣接配置されて電気的に異なった動作をすることが好ましい。
また、この発明において、前記上面電極が絶縁物材料で形成されていることが好ましい。
また、この発明において、前記上面電極と前記ヒートスプレッダを、電気伝導性及び熱伝導性を有する接着材料により接合することが好ましい。
また、この発明において、前記第1半導体素子が絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)又は金属酸化シリコン電界効果トランスミッタ(MOSFET)であり、前記第2半導体素子がダイオードであり、インバータ回路を成すスイッチ回路を構成することが好ましい。
また、この発明に係る電力変換装置の製造方法は、上記半導体素子主面電極側構造体を形成する第1の工程と、前記半導体素子主面電極側構造体を基板に実装する第2の工程と、前記半導体素子主面電極側構造体をヒートスプレッダに接合する第3の工程とを有し、前記第1の工程の後に、前記第2の工程と前記第3の工程を行なうことを特徴としている。
また、この発明において、前記基板の主面に突起部材を突設し、前記半導体素子と前記上面電極を接合固定する絶縁物領域の裏面側と前記基板の間にスペーサを配置し、前記絶縁物領域を前記突起部材に接触させると共に前記スペーサを介して前記半導体素子主面電極側構造体を前記基板にハンダ付け実装することが好ましい。
この発明の第1実施の形態に係る電力変換装置の構成を示す断面説明図である。 図1のA−A線に沿う断面説明図である。 図1の絶縁層及び放熱器を除いた各部断面構造を示し、(a)はB−B線に沿う断面説明図、(b)はC−C線に沿う断面説明図である。 図1の電力変換装置の製造工程において、第1半導体素子主面電極側構造体側のみについての製造工程(a)〜(e)を示す断面説明図である。 効果の説明に用いる第1半導体素子主面電極側構造体を示し、(a)はヒートスプレッダ装着前の断面説明図、(b)はヒートスプレッダ装着後の断面説明図である。 この発明の第2実施の形態に係る電力変換装置の構成を示す断面説明図である。 この発明の第3実施の形態に係る電力変換装置の構成を示す断面説明図である。 この発明の第4実施の形態に係る電力変換装置の構成を示す断面説明図である。 この発明の第5実施の形態に係る電力変換装置の電極部分と絶縁部領域の構成を示し、(a)は断面説明図、(b)は下面側説明図である。 この発明の第6実施の形態に係る電力変換装置の構成を示し、(a)は図3の(a)と同様の断面説明図、(b)は図3の(b)と同様の断面説明図である。 この発明の第7実施の形態に係る電力変換装置の絶縁層及び放熱器を除いた構成を示す断面説明図である。 この発明の第8実施の形態に係る電力変換装置の絶縁層及び放熱器を除いた構成を示し、(a)は図11と同様の断面説明図、(b)は図3(a)と同様の断面説明図である。 この発明の第9実施の形態に係る電力変換装置の構成を示し、(a)は図3(a)と同様の断面説明図、(b)は図3(b)と同様の断面説明図である。 この発明に係る電力変換装置の変形例を示す断面説明図である。 従来の半導体装置の構造を模式的に示す断面説明図である。
符号の説明
10,40,45,50,60,65,70,75,80 電力変換装置
11a,11b 第1半導体素子
12a,12b 第2半導体素子
13 第1基板
14,83 第2基板
15,55,71 第1電極
15a,16a 段差状受け部
16,72 第2電極
17 第1放熱器
18,85 第2放熱器
19,41,46,76,81 ヒートスプレッダ
19a,19b 突起部
20,22 絶縁層
21,23 はんだ層
24,30 絶縁部材
25,31 絶縁性接着剤
26,32 ワイヤボンディング線
27 第1半導体素子主面電極側構造体
28,33 熱伝導性部材
29 第2半導体素子主面電極側構造体
34 第1接続電極
35 第2接続電極
36 第3接続電極
42 第2ワイヤボンディング線
46a ボンディング線接続部分
46b 電極接合部分
51a,51b 突起部材
52a,52b スペーサ
56 絶縁物領域
61 制御端子
62 回路基板
63 配線パターン
64 ピン
77 接着部材
82,84 絶縁物

Claims (15)

  1. 主面電極を有する半導体素子と、前記半導体素子を入り込ませる受け部と共に裏面側端部に絶縁物領域を有し、前記受け部に前記主面電極を位置させて前記半導体素子を覆って配置され、絶縁性部材を介して前記半導体素子に接合された上面電極と、前記主面電極及び前記上面電極を電気的に接続するワイヤボンディング線に近接配置された伝熱領域を有し、前記主面電極及び前記上面電極の上に熱伝導性材料を介して実装されたヒートスプレッダと、を有する半導体素子主面電極側構造体と、前記半導体素子主面電極側構造体及び前記絶縁物領域のそれぞれの裏面にはんだ付け実装した基板と、前記基板を絶縁物を介して実装した放熱器とを有する電力変換装置。
  2. 前記ヒートスプレッダの一面側に、前記半導体素子主面電極側構造体からなる第1半導体素子主面電極側構造体、前記基板からなる第1基板、及び前記放熱器からなる第1放熱器を、前記ヒートスプレッダの他面側に、前記半導体素子主面電極側構造体からなる第2半導体素子主面電極側構造体、前記基板からなる第2基板、及び前記放熱器からなる第2放熱器を積層し、前記第1半導体素子主面電極側構造体と前記第2半導体素子主面電極側構造体を前記ヒートスプレッダを境に対向配置した請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記第1半導体素子主面電極側構造体と前記第2半導体素子主面電極側構造体のそれぞれが、電気的に異なった動作をする第1半導体素子及び第2半導体素子の何れか一方若しくは両方を有し、前記第1半導体素子と前記第2半導体素子を対向することなく配置した請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記ヒートスプレッダの前記ワイヤボンディング線の間に、前記伝熱領域として機能する第2ワイヤボンディング線を配置した請求項1から3のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  5. 前記ヒートスプレッダは、前記第2ワイヤボンディング線との接続部分が、前記上面電極との接合部分より厚く形成されている請求項4に記載の電力変換装置。
  6. 前記基板の主面に突設した、前記絶縁物領域の側面を接触させる突起部材、及び前記絶縁物領域の裏面側と前記基板の間に配置するスペーサの少なくとも一方を有する請求項1から5のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  7. 前記上面電極を平板状に形成し、前記絶縁物領域を長方形状平板を複数個、枠状に接合して形成する請求項1から6のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  8. 前記第1半導体素子が制御端子を有し、前記制御端子を前記上面電極の上に配置した回路基板に電気的に接続する請求項2から7のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  9. 前記第1半導体素子が制御端子を有し、前記ヒートスプレッダの前記第1半導体素子に対向する面に配線パターンを有し、前記制御端子と前記配線パターンを電気的に接続する請求項2から8のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  10. 前記第1半導体素子主面電極側構造体及び前記第2半導体素子主面電極側構造体は、それぞれが前記第1半導体素子と前記第2半導体素子の何れか一方或いは両方を有すると共に、前記第1半導体素子と前記第2半導体素子が対向しないように積層配置され、
    前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子は、隣接配置されて電気的に異なった動作をする請求項2から9のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  11. 前記上面電極が絶縁物材料で形成されている請求項1から10のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  12. 前記上面電極と前記ヒートスプレッダを、電気伝導性及び熱伝導性を有する接着材料により接合する請求項1から11のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  13. 前記第1半導体素子が絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)又は金属酸化シリコン電界効果トランスミッタ(MOSFET)であり、前記第2半導体素子がダイオードであり、インバータ回路を成すスイッチ回路を構成する請求項2から12のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  14. 請求項1から13のいずれか一項に記載の半導体素子主面電極側構造体を形成する第1の工程と、
    前記半導体素子主面電極側構造体を基板に実装する第2の工程と、
    前記半導体素子主面電極側構造体をヒートスプレッダに接合する第3の工程とを有し、
    前記第1の工程の後に、前記第2の工程と前記第3の工程を行なう電力変換装置の製造方法。
  15. 前記基板の主面に突起部材を突設し、前記半導体素子と前記上面電極を接合固定する絶縁物領域の裏面側と前記基板の間にスペーサを配置し、
    前記絶縁物領域を前記突起部材に接触させると共に前記スペーサを介して前記半導体素子主面電極側構造体を前記基板にハンダ付け実装する請求項14に記載の電力変換装置の製造方法。
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