JP2009170237A - 局所プラズマ処理装置及び処理方法 - Google Patents

局所プラズマ処理装置及び処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
TFT基板の発生した欠陥の修正に適用することを目的に、局所的に安定なプラズマ流を生成する。
【解決手段】
誘電体管を用いた高周波誘導結合方式によって発生したプラズマを利用した局所プラズマ処理装置であって、誘電体管(約1mm径)の先端部から大気中に射出されたプラズマ流の径寸法を制御するため、誘電体管の先端部と試料表面との間に電界制御部を配置し、更にプラズマ流の先端部と試料表面とが交差する領域に反応性ガスを供給するためのガス供給口を配置した。これにより、極めて細い(約数100μm径)のプラズマ流を安定に形成することが出来、そして高品質の薄膜形成や良好なエッチング処理を実現可能にした。
【選択図】 図1

Description

本発明は大気圧下で細径プラズマ流の生成可能なプラズマ処理装置であり、更に、生成したプラズマ流を用いて試料表面の局所的なエッチング処理方法もしくは薄膜形成処理方法に係る。
一般に、電子回路基板上に回路配線を形成する場合、配線材料である導電膜や層間絶縁材料である絶縁膜等を全面に形成し、フォトリソグラフィ法及びエッチング法を用いて不要な領域を除去して所望の配線あるいは絶縁膜を形成してきた。しかしながら、これらの方法は多くのプロセス工程を経て電子回路基板が完成するため多大なコストを要し、特に、回路基板上の極めて限られた領域のみに配線あるいは絶縁膜を形成する方法として適切な方法とは言えなかった。
一方、回路基板上に局所的に薄膜を形成する方法として、特許文献1が報告されている。この方法はレーザCVD法と呼ばれ、回路基板上の所望に領域に金属配線の原料となるガスを供給し、そこにレーザ光を照射することによって原料ガスを分解し、金属薄膜を析出する。
また、特許文献2〜4には、レーザ光の代わりにプラズマを用いて原料ガスを分解し、その反応生成物を電子回路基板上に形成する方法が報告されている。具体的には、平行に対向配置した電極を有する反応容器に希ガスと反応性ガスを混合して導入し、対向電極の間で大気圧下にプラズマ励起させ、生成した活性種を対向電極の間から基板方向に輸送させることによって回路基板上に薄膜を形成する方法である。この方法は原材料ガスとしてシリコン原子含有ガスを用いることが出来るので、金属箔膜の形成というより絶縁性薄膜あるいは半導体薄膜の形成に適している。
特公平7−484967 特開2005−262111 特開平04−358076 特開平04−015921
しかしながら、特許文献1に記載されたレーザCVD技術は原料ガスの分解が照射したレーザ光の吸収特性に大きく依存するという欠点を有するため、形成可能な物質はパラジウム等の金属薄膜である場合が多く、シリコン酸化膜等の絶縁薄膜等の形成が困難であるという問題点を有するばかりでなく、回路基板上に形成された物質のエッチング除去が不可能であるという致命的欠点を有していた。
また、特許文献2〜4に記載されたプラズマ技術は励起源としてマイクロ波を含む高周波電源を用いて比較的口径の大きな反応容器(石英)内で反応性ガスを分解し、生成した活性種を基板方向に向けて均一に、かつ広範囲に照射する方法である。
従って、生成した活性種の一部は反応容器の内壁に付着することによって反応性ガスの分解効率が低下する、あるいは反応容器内でのプラズマ反応が不安定になる等の問題点を有し、この技術を用いて基板上の所望の領域にのみ、安定して薄膜を形成することは困難であると言わざるを得なかった。
本発明は上記した問題点を解決し、大気圧下で生成した細径プラズマ流を用いて基板表面の所望の領域に局所的な薄膜を形成する、あるいは基板の一部をエッチング除去することの可能な局所プラズマ処理装置及びその処理方法を提供することを目的とする。
上記した本発明の目的を達成させるための局所プラズマ処理装置は、プラズマ生成部とガス供給部とプラズマ反応部を備えた装置構成とした。そして、このプラズマ生成部は誘電体からなるプラズマ生成用細管とこの細管の外周領域に高周波電源からマッチングネットワークを介して高周波電力を供給するための電極を配置して構成されている。
また、プラズマ反応部はその一端に開放部が設けられ、この開放部の対面側からプラズマ反応部の内部に上記した細管の一方の端部が挿入されている。この端部から細管の内部で生成したプラズマ流が放出されることになるが、その延長線上であってプラズマ反応部の開放部に対面する形で基板ステージ上に搭載された試料が配置されている。
ガス供給部は第1のガス供給部と第2のガス供給部とで構成され、第1のガス供給部の配管は上記した細管の他方の端部に接続されており、プラズマ生成部に第1のガスを供給する役割を持っている。また、第2のガス供給部の配管は直接プラズマ反応部の内部に挿入されており、その配管の供給口は上記した細管の延長線上であって試料表面と交差する領域に配置され、第2のガスをプラズマ処理の行われる試料表面に対して可能な限り接近させて配置されている。
尚、ここで第1のガスはAr、He等に代表される不活性ガスであって、プラズマ流の形成に用いられ、第2のガスはシランやTEOS等に代表される薄膜形成用原料ガス、または塩素やフッ化炭素等に代表されるエッチング用ガスであるが、本発明で適用可能なガス種は上記の具体例に限定されるものではない。
プラズマ反応部の内部に挿入された細管の端部から試料の表面方向に向かって不活性ガスのプラズマが放出されるが、そのプラズマ流は通過可能な開口部を有するプラズマ電界制御部を通って試料表面に到達する。そして、そのプラズマ流はプラズマ電界制御部によってプラズマ流の径が制御される。
尚、プラズマ流を中心軸として、試料を挟む両側にプラズマ磁界制御部を設けることによって、プラズマ流の径を制御することも可能である。
以上が試料の表面上に局所的なプラズマ領域を形成るための処理装置構成の概要を説明した。次に、この装置を用いて試料を処理する場合について説明する。
細管の一方の端部から細管の内部に供給した不活性ガスに高周波電力を印加することによってプラズマを発生させ、細管の他方の端部と試料との間に配置したプラズマ制御部の開口部を通過させてプラズマ流を所望の大きさに細径化し、これを用いて試料の表面近傍に供給した反応性ガスを分解させることで、生成した反応生成物を試料の表面に堆積させるようにした。このとき、反応性ガスとしてシリコン原子含有ガス、例えばTEOSガスを用いれば試料の表面にシリコン酸化膜を堆積することが出来る。
一方、細管の一方の端部から管の内部に供給した不活性ガスに高周波電力を印加することによってプラズマを発生させ、細管の他方の端部と試料との間に配置したプラズマ制御部の開口部を通過させてプラズマ流を所望の大きさに細径化し、これを用いて試料の表面近傍に供給した反応性ガスを分解させることによって生成した反応生成物を試料の表面で反応させるようにした。このとき、使用した反応性ガスが少なくとも塩素系またはハロゲン系ガスを含有していればその反応生成物が試料の一部を除去する役割を果たすことになる。
以上で述べたように、プラズマ流の生成とその細径化という過程と原料ガスと反応させるという過程を分離し、特に後者の過程を試料表面の極近傍で行なうことによって、限られた所望の領域に薄膜を形成すること、あるいは試料の限られた一部の領域を除去することを安定して行なうことが可能になる。
以下、本発明の最良の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
(第1の実施例)
図1に、本発明の第1の実施例である誘導結合型の局所プラズマ処理装置の概略図を示す。局所プラズマ処理装置は大別してプラズマ生成部1とガス供給部2、3とプラズマ反応部4とで構成されている。そして、このプラズマ生成部1は誘電体からなるプラズマ生成用細管6とこの細管6の外周領域に高周波電源7からマッチングネットワーク8を介して高周波電力を供給するための電極9を配置して構成されている。
具体的な例として、細管6には内径φ1mm、外径φ4mmの石英管を用いた。そして、高周波電源7(144MHz、200W電源)から所定の高周波電力を細管6に印加するための電極9には対向する2つの銅製電極9を細管6の外周部に設けた。尚、細管1に高周波電力を供給する際、高周波電源7からの反射波が最小になるようにマッチングネットワーク8を経由して行った。
尚、後述するが、細管6の一方の端部にはガス供給部を構成する第1のガス供給部2の配管12が接続されており、細管6の内部には第1のガスが供給され、そして高周波電源7から所望の高周波電力が印加された後、イグナイタ(図示せず)を用いてプラズマの着火が行なわれる。
また、少なくともプラズマ生成部1、細管6、高周波印加用電極9及びプラズマ反応部4は一体となって移動する機構とし、試料11との距離を可変させる場合にはこれらが同時に移動するようにした。
次に、プラズマ反応部4はその一端に開放部5が設けられ、この開放部5の対面側からプラズマ反応部4の内部に上記した細管6の一方の端部が挿入されている。この端部から細管6の内部で生成した第1のガスによるプラズマ流が上記の開放部5に向かって放出される。細管6の延長線上には、プラズマ反応部4の開放部5に対面する形で基板ステージ10上に搭載された試料11が配置されている。
ガス供給部を構成する第2のガス供給部3の配管13は直接プラズマ反応部4の内部に挿入されており、その配管13の供給口14は上記した細管6の延長線上であって試料11の表面と交差する領域に可能な限り接近させて配置されている。
ここで、第1のガスはAr、He等に代表される不活性ガスであって、プラズマ反応室4の内部におけるプラズマ流15の形成に用いられる。そして、第2のガスはシランやTEOS等に代表される薄膜形成用原料ガス、または塩素やフッ化炭素等に代表されるエッチング用ガスであるが、本発明で適用可能なガス種は上記の具体例に限定されるものではない。
以下、試料11として電子回路基板であり、その上に局所的にシリコン酸化膜からなる保護膜または絶縁膜を形成することを想定して、より具体的に説明する。
プラズマ流15の生成には第1のガス(不活性ガス)としてアルゴンガス(以下Ar)を用い、絶縁膜形成用の第2のガス(反応性ガス)としてTEOS(tetraethoxysilane)ガスを用いた。これら2種類のガスは夫々別系統のガス配管(第1の配管12及び第2の配管13)からプラズマ反応部4の内部に供給される。
ここで、第1のガス及び第2のガスを個別に供給し、試料11の表面に接近させた領域で反応させることの重要性は下記の理由による。即ち、(1)薄膜形成用である第2のガス(TEOSガス)を細管6の内部に導入し、そこでプラズマを生成する場合、TEOSガスによる活性種(ラジカル)が細管6の内部に堆積し、その結果として安定したプラズマの維持が困難になる、(2)薄膜形成に寄与するプラズマ中の活性種やイオンの寿命は比較的短いため(大気圧下では活性種の平均自由工程は数十nm程度)、活性種が試料11の表面に輸送されるまでの間に活性種の性質が変化してしまう、等の問題がある。
これを回避して試料11の表面に所望の特性を有する薄膜(例えば、シリコン酸化膜の絶縁破壊電界強度が500MV/m以上)を形成するためには、上記したようにプラズマ形成用に用いられるArガスと薄膜形成用に用いられるTEOSガスとを個別に供給し、Arガスによるプラズマ流16を用いてTEOSガスを試料11の表面近傍で反応させ、生じたTEOSガスの活性種を直ちに試料11の表面上に輸送し、シリコン酸化膜の形成に寄与させることが極めて重要である。
ところで、TEOSガスは室温において液体であるため、TEOSガスの供給はTEOSガスをArガスや窒素ガス等の不活性ガスを用いてバブリングしながら供給しなければならない。このとき、TEOSガスが第2の供給部3からプラズマ反応部4内に到達するまでに第2の配管13内に付着することを抑制するために、リボンヒータなどの温度調整機能付きのヒータ(図示せず)を第2の配管13に装着させ、第2の配管13自身を約100℃程度に保温することが必要である。更に、TEOSガスを効率よく供給するため、第2のガス供給部3そのものを約100℃程度に保温することは効果的である。
プラズマ形成用Arガス及び薄膜形成用TEOSガスの流量は、夫々の配管12及び13に設置されたマス・フロー・コントローラ12a及び13a(以下、MFCとする)により流量制御される。TEOSガスのバブリングに用いる不活性ガス(Arガス)の流量は第1のガス供給部2に接続されたMFC13bを用いて行なわれ、TEOSガスと共にプラズマ反応部4の内部に供給される。尚、配管12及び13にはステンレス製の1/4インチ管を用いるが、プラズマ反応部4の内部で1/8インチ管等を用いて絞込み、試料11の表面近傍に限定して供給出来るようにした。
プラズマ反応部4内に供給されたTEOSガスはプラズマ反応部4に接続された真空制御部20を介して排気設備及び除害設備(図示せず)で処理される。また、プラズマ反応部4内の圧力は真空制御部20に内蔵された圧力計を用いて制御されるが、TEOSガスの一部がプラズマ反応部4の開放部5から散逸されることを防止するためにプラズマ反応部4内の圧力は大気圧より低くなるように真空制御部20で調整される。
次に、本発明の局所プラズマ処理装置を用いてArプラズマ放電の制御方法、プラズマ流の細径化方法及び薄膜形成方法をより具体的に説明する。
(1)Arプラズマ放電の制御方法
図1において、第1のガス供給部2からプラズマ生成用ガスとしてArガスを1L/minの割合で細管6に導入する。そして、高周波電源7からは投入電力70Wをマッチングネットワーク8を介して電極9に印加した。Arガスのプラズマはイグナイタ(図示せず)を用いて行われるが、高周波電源7への反射波が大きく、プラズマ放電が不安定である場合には、反射波が最小となるようにマッチングネットワーク8を用いて調整する。
プラズマの放電状態はプラズマ反応部4に設置された観察用窓(図示せず)から観察されるプラズマ発光を、分光計測装置を用いて分析することで知ることが出来る。本実施例では、Arの発光輝線696nmや750nmを計測してその電離状態からプラズマの安定性を判断した。また、プラズマ反応部4の内部を5〜15μmの波長領域に感度を有する赤外線温度計を用いて計測し、試料11や細管6の温度を計測した。
上記の放電条件において、細管6の先端部から試料11の方向に向って約10mm程度のArプラズマ流15が観察された。プラズマ流15の径は細管6の先端から徐々に先細り、プラズマ流15の先端部では約数100μmであった。そして、プラズマ流15の温度は細管6の先端から1mm以内ではガラス基板上に形成したアルミニウム配線が容易に溶融する660℃以上に達し、プラズマ流15の先端近傍ではもはやアルミニウム配線の溶融が生じない程度にプラズマ流15の温度が低下していることを確認した。
更に、高周波電力を変化させずにArガスの流量を3L/minに増加させた場合、プラズマ流15の長さは15mmまで増大したが、プラズマ流15の温度は細管6の先端から1mm以内であってもアルミニウム配線が溶融することはなかった。そして、細管6に供給するArガスの流量を1〜10L/minの範囲で変化させ、また、高周波電源7の投入電力を30〜200Wまで変化させた場合、プラズマ流15の商社によって試料11の表面温度を50〜800℃の範囲で制御することができた。
(2)プラズマ流の形状制御方法
プラズマ反応部4の内部に生成されるプラズマ流の直径は細管6の内径を上記の1mmから更に細くすることで可能である。しかしながら、細管6の内径が0.5mm以下である場合、細管6中で発生するプラズマ自身が不安定になる。
そこで、図1に示すように電界制御部17を用いたプラズマ流15の径制御を検討した。即ち、電界制御部17は細管6の先端部から射出されるプラズマ流15を十分に通過可能な開口部16を有しており、上記した細管6と試料11との間に配置されている。
図2は試料11に向って放出されたプラズマ流15の径が電界制御部17によって変化する様子を模擬的に示した図である。図2aは電界制御用電源18を用いて電界制御部17に正電位を印加した場合であって、Arプラズマ流15中の陽イオンには電界制御部17の内側に向う力が働き、その結果としてプラズマ流15が細径化される。一方、図2cは電界制御部17に負電位を印加した場合であって、Arプラズマ流15中の陽イオンには電界制御部17の外側に向う力が働き、その結果としてプラズマ流15の径が拡大される。尚、図2bの状態は電界制御部17を接地した場合であって、細管6の先端部から放出されたプラズマ流15の径は大気との衝突によって次第に先細りとなる。
図3は、複数の電界制御部17a、17b、17cを用いてプラズマ流15の径のみならず、その形状を制御する場合の説明図である。図3において、電界制御部17a、17b、17cはその順番で細管6と試料11との間に配置され、電界制御部17a、17b、17cに印加される電圧は電界制御用電源18a、18b、18cを用いて各々独立に印加される。
例えば、電界制御用電源18a、18b、18cの順番で電界制御部17a、17b、17cに印加される電圧を大きくした場合(電界制御部17aから17cに向って電位勾配を形成する)、電界制御部17aから17cに従ってプラズマ流15中の陽イオンを内側に移動させる力が強くなり、その結果として電界制御部17a、17b、17cを通過するに従ってプラズマ流15の径が細く制御されることになる。この場合、プラズマ流15の径制御のみならず、プラズマ流15が維持される長さ(プラズマ流の放出長さ)も同時に伸長される。
一方、電界制御部17aに比較して17cに印加する電圧を小さくし、電界制御部17cから17aに向う電位勾配を形成することで試料11の表面に入射するArイオンの入射強度を抑制し、イオン衝撃による試料11への損傷を低減することが可能である。
図2〜3では電界制御部17を用いたプラズマ流の形状制御方法について示したが、電界制御部17の代わりにプラズマ流15の径よりも小さな開口部を有する遮蔽板を用いても有効である。但し、遮蔽板はプラズマ流15に直接曝されるため、Arプラズマに対するエッチング耐性に優れた材料、例えば石英や酸化アルミニウムなどのセラミックス材料を用いることが必要である。
(3)プラズマ密度の制御方法
細管6の内部で形成されるArプラズマの密度は高周波電源7から供給される高周波電力、第1のガス供給部2から供給されるArガスの流量等によって決定される。そして、その密度は細管6の先端部からプラズマ反応部4の内部に放射されるに従って低下する。しかしながら、プラズマ反応部4の内部に放射されたプラズマ流15を用いてTEOSガス等を分解し、シリコン酸化膜の形成に利用するためには、必要に応じてプラズマ流15の密度の低下を抑制することが重要である。
図4は図1に示した局所プラズマ処理装置のプラズマ反応部4を中心に描いた説明図である。図1との違いは、プラズマ流15のプラズマ密度制御用のプラズマ磁界制御部(環状構造)を更に設置したことである。即ち、プラズマ流15を中心軸として、試料11を挟む両側にプラズマ流15の径及び密度を制御するためのプラズマ磁界制御部19a、19bを設けた。
プラズマ反応部4の内部に配置したプラズマ磁界制御部19aと試料11の下方に配置したプラズマ磁界制御部19bとの間には、プラズマ流15を中心軸にして試料11の方向またはその反対方向に磁力線が形成されており、この筒状の磁力線の内部にプラズマ流15が閉じ込められる。当然のことながら、プラズマ磁界制御部19a、19bで作られる磁力線の強度が大きくなるとともにプラズマ流15の閉じ込め効果が増大し、結果的にはプラズマ流15の径も細くなるように制御される。
図4に示した例はプラズマ磁界制御部19a、19bを一組だけ示したが、これを更に分割し、夫々を適宜制御することによって図3に示したプラズマ電界制御部の場合同様にプラズマ流15中の電子の挙動を制御することが出来る。また、図4ではプラズマ磁界制御部19aをプラズマ電界制御部17と細管6の先端部との間に配置したが、プラズマ電界制御部17と試料11との間に配置しても同様の効果が得られる。
(4)局所領域への薄膜形成
上記の図1に示した局所プラズマ処理装置を用い、ArガスとTEOSガスによる絶縁膜(シリコン酸化膜)の形成を試みた。一例として、試料11はガラス基板を用い、成膜条件である高周波電源7の投入電力を70W、第1のガス供給部2から細管6に供給されるArガスの流量を3L/min、第2のガス供給部3から試料11の表面近傍に供給されるTEOSガスの供給量はそのバブリングに用いたArガスの流量をマスフリーコントローラMFC13aで制御し、その流量を0.15L/minとした。細管6と試料11の表面までの距離、即ち、Arプラズマ流の長さは、約15mmになるように調整した。
試料11の表面には、約100μm径の領域にシリコン酸化膜(膜厚約1μm)が形成されていることがラマン分光法によって確認された。そして、一般にTEOSガスの熱分解によってシリコン酸化膜を堆積させる場合、試料11を予め600℃以上に過熱しておくことが必要とされているが、上記の例では試料11の表面温度が約300℃程度(赤外線温度計による測定)で形成可能であることが明らかになった。
これは、Arプラズマ流15の形成とTEOSガスの供給を独立して行い、しかもTEOSガスの供給をArプラズマ流15が試料11と交差する領域に直接行うことによって、Arプラズマ流15によって分解されたTEOSガスの活性種が寿命になる前に試料11の表面に到達し、薄膜形成に貢献することによると考えられる。尚、得られたシリコン酸化膜の絶縁破壊特性は約500MV/mであって、一般的な熱酸化膜と同程度の良好な特性を示している。
次に、半導体薄膜(アモルファスシリコン膜)の形成例について説明する。
第2のガス供給部3からプラズマ反応部4の内部に供給される反応性ガスとしてSiHCl(ジクロロロシラン)ガスを用いた。前述したように、大気圧下では分子の平均自由工程が数十nm程度であるため、緻密な薄膜を形成するには反応性ガスとプラズマとの反応を試料11の表面近傍で行い、形成した活性種(ラジカル)を素早く試料11の表面で再結合させることが望ましい。
Arガスの流量や高周波電力は上記したシリコン酸化膜形成の場合と同じであり、細管6の先端部からプラズマ反応部4の内部に約15mmのプラズマ流15を形成した。試料11の位置はほぼこのプラズマ流15の先端から約1mm程度離して設置した。SiHClガスの流量を0.2L/minとし、更に水素ガスを数〜数十%混合させてプラズマ流15と試料11とが交差する近傍に第2の配管供給口14から供給した。水素ガスの混合はシリコン膜中の不純物乖離反応を促進させ、より不純物の少ない高品質な薄膜の形成を行うためである。
また、SiHClガスの供給は間歇的に行い、形成した薄膜の品質向上を更に図った。即ち、SiHClガスを5秒間供給した後、次の5秒間はSiHClガスの供給を停止した。この停止期間では試料11の表面に対してArプラズマ流15によるプラズマ処理を行うようにした。これはプラズマ流15の照射を継続することで堆積したアモルファスシリコン膜の原子間のネットワーク形成が促進されることを目的とした。
その結果、試料11上には約1mm径の範囲にアモルファスシリコン膜(膜厚約0.5μm)が形成され、アモルファスシリコン膜として基本的な特性である光照射オン・オフ時の電流比は一般的な手法である平行平板型プラズマCVD法を用いて形成されたアモルファスシリコン膜と同程度の数値を得ることが出来た。
(5)局所領域でのエッチング処理
上記したように、図1における第2のガス供給部3からTEOSガスを供給することで試料11上に局所的にシリコン酸化膜を形成することが可能であることを説明した。
そこで、TEOSガスの代わりにCFガスを第2のガス供給部3からプラズマ反応部4の内部に供給した。Arガスの流量、高周波電力、CFガスの流量はシリコン酸化膜の形成の場合とほぼ同じ条件で行った。試料11としてガラス基板上に窒化シリコン膜(膜厚約1μm)を形成して用いた。尚、細管6にはCFガスに対してエッチング耐性の優れた材料を使用することが望ましく、ここではセラッミックチューブ(内径約1mm)を用いた。
その結果、試料11上に形成した窒化シリコン膜が約数100μm径の範囲ですり鉢状にエッチングされていることを確認した。
以上に述べたように、プラズマ系生成ガスとしてArガスを、また薄膜形成用反応性ガスとしてTEOSガスを、そしてエッチング用ガスとしてCFガスを用いた例を説明したが、これらのガス種に限定されるものではない。例えば、プラズマ系生成ガスとしてHeガス、薄膜形成用反応性ガスとしてSiHガスやSiHClガス、エッチング用ガスとしてOガスやClガスなどは一例であって、通常の半導体製造工程で使用されているガスを用いることが可能である。
(第2の実施例)
次に、本発明の第2の実施例として、上記した局所プラズマ処理装置を用いて行った液晶表示素子の欠陥修正について説明する。
一般的に液晶表示装置(図示せず)は一方のガラス基板(TFT基板)上に形成された複数の画素部と他方のガラス基板(カラーフィルタ基板)上に形成された複数のカラーフィルタ部とを、画素部とカラーフィルタ部とを対抗させて配置し、その間に液晶を挟みこんだ構造である。
そして、上記の画素部は次の工程を経て形成される。即ち、ガラス基板上にゲート配線が形成され、その上にゲート絶縁層が形成される。そして、このゲート絶縁層上であって、ゲート配線に接続されたゲート電極の位置する領域にアイランド状の半導体層(アモルファスシリコン膜)が形成される。そして、この半導体層の一方の端部に電極(ドレイン電極)を介して接続されたドレイン配線がゲート配線と交差する方向に形成されている。半導体層の他方の端部にはソース電極が形成され、更にその上を全体が覆われるように形成された保護膜を貫いて形成されたコンタクトホールを介してソース電極と透明電極とが接続されている。2本のドレイン配線及び2本のゲート配線で囲まれ、ゲート電極、ドレイン電極、ソース電極、透明電極及び半導体層で構成された薄膜トランジスタ部(TFT)でひとつの画素部が構成されている。
液晶表示素子は、薄膜トランジスタ部のオン・オフ状態に応じて透明電極に生じる電圧を変化させ、その変化に応じて液晶の配向を変えることで画素部を通過する光の量を制御する。
以上、液晶表示装置の概要を説明したが、複数の成膜工程(配線、半導体層、電極)やエッチング工程を経て作られるため、その過程で混入した異物やホトマスク等の不都合によって配線間の短絡、配線の断線、半導体層の形状不良等の問題が生じ、これらが液晶表示装置の特性や品質、更には製造歩留まりの低下を招く要因とされていた。従って、液晶表示装置の極めて限られた領域で発生した上記の欠陥部を必要に応じて修正することが極めて重要であると考えられる。
そこで、本発明の局所プラズマ処理装置を用いて行った、致命的な不良のひとつである配線の断線修正の例と、製造工程上で上記した不良を修正するときの方法を以下に説明する。
最初に、ゲート配線の一部欠落部分の修正の例について説明する。図5はゲート配線の断線を修正する過程を説明するための工程図である。図5(a)において、ガラス基板101上にCr等からなるゲート配線102が形成されている。そして、ゲート配線102の上には窒化シリコン膜からなるゲート絶縁膜103が形成され、更にその上に窒化シリコン膜またはシリコン酸化膜からなる保護膜104が形成されている。しかしながら、ゲート配線102の形成工程にて異物の付着を起因としたゲート配線102の断線部105の生じていることが液晶表示装置の最終点灯試験の結果判明した。このままではゲート配線の一部に信号を供給することが不可能となって、所謂液晶表示装置として致命的な「線欠陥品」として処分されていた。
そこで、本発明の局所プラズマ処理装置を用いて上記した断線部105の修正を試みた。先ず、図5(b)に示すように、断線部105を図1に示したプラズマ流15の先端位置に配置し、第2のガス供給部3からプラズマ反応部4の内部にCFガスを供給した。そして、断線部106の上部を覆っている保護膜104及びゲート絶縁膜103を順次エッチングし、ガラス基板101の表面を露出させて、エッチング除去部107を形成した。尚、保護膜104やゲート絶縁膜103の開口部はゲート配線102の断線部105よりも大きくしておくことが必要である。
次に、図5(c)に示すように、第2のガス供給部3から供給される反応性ガスをCFガスから(CHAlガス(トリメチルアルミニウムガス)に切り替えて供給し、ゲート配線102の一部が重なるようにしてAl配線形成部107を形成した。ここでは(CHAlガスを用いたが、低抵抗特性を有する金属原子含有のガスであれば良い。
次に、図5(d)に示すように、再び第2のガス供給部3から供給される反応性ガスの種類を変えて上記した配線形成部107の内部を埋めるように絶縁膜形成部領域108を形成した。ここで絶縁膜形成に用いた反応性ガスはTEOSガスであって、形成した絶縁膜108は酸化シリコン膜である。
このようにして液晶表示装置にとって致命的な欠陥とされたゲート配線の断線部を本発明の局所プラズマ処理装置を用いて修復し、新たな機能を取り戻すことを可能にした。
次に、液晶表示装置の製造工程で発生する様々な欠陥、例えば配線間の短絡(欠陥パターンA)、配線や絶縁膜等の積層膜の間に混入した異物(欠陥パターンB)、配線の断線(欠陥パターンC)について、製造工程中での修正手順について説明する。
図6はTFT形成工程の流れと上記した欠陥の検査・分類及びその修復の流れとを纏めて示した図である。先にも述べたが、TFT形成工程では各種配線や半導体膜及び絶縁膜を形成する薄膜形成工程201、フォトリソ工程202及びエッチング・レジスト剥離工程203を経て所望の回路パターン及びTFTを形成する。次に、TFTアレイ検査工程204により外観検査装置やアレイテスタなどを用いて様々な欠陥を検出する。上記の検査装置で検出された欠陥情報やその欠陥位置情報を生産ラインのネットワークを介して受信し、その情報に基づいて欠陥の検出された基板を搭載したステージを駆動して修正装置の光学系視野内に欠陥位置を再現する(欠陥情報収集工程205)。その後、修正装置に搭載されている観察カメラを用いて欠陥のレビューを行い(レビュー工程206)、色、平面形状、高さ情報などの欠陥種の詳細な弁別を行う(欠陥種弁別工程207)。
例えば、自動焦点機構により観察光学系全体をステージのTFT基板を設置する面に垂直なZ方向に移動して、TFT基板表面に焦点を合わせる。基板ステージにより基板をZ軸方向に移動しても良い。そして、観察カメラにより撮像された画像から、欠陥の高さ情報を得た後、上記した局所プラズマ生成装置を用いて欠陥の修正を行う。
(欠陥パターンAの修正208)
先の欠陥種弁別工程207において、配線間の短絡欠陥である欠陥パターンA208が検出された場合、図1に示した局所プラズマ生成装置における第1のガス供給部2からArガスを細管6に供給し、また、高周波電源7から高周波電力をArガスに印加してArプラズマ流15を形成する。このプラズマ流15をパターンA208に照射して配線間の余分な領域を除去する。
尚、第2のガス供給部3から配線材料のエッチング可能なガスを適宜選択して欠陥パターンA208近傍に供給して、余分な配線をエッチング除去しても良い。
その後、配線の除去された箇所を検査し、配線除去が不十分であればプラズマ処理条件を変更して再度処理を行う。仮に、余分な配線の除去が十分であると判定された場合、処理された配線近傍の表面に保護膜を形成(保護膜形成工程211)して欠陥修正を終了させ、TFT基板を次工程に移送する。
(欠陥パターンBの修正209)
次に、欠陥種弁別工程207において、配線や絶縁膜等の積層膜の間に混入した異物:凸欠陥(欠陥パターンB)が検出された場合の修正方法を説明する。
ここでは、TFT素子のゲート配線上に異物(凸状欠陥)が存在した例を示す。凸状欠陥は配線膜を形成する際、例えばスパッタリングによるメタルの溶融物が付着するスプラッシュ欠陥や、成膜時の異物混入などにより発生する。この凸状欠陥の高さが大きい場合にはその上に形成したゲート絶縁膜や保護膜を突き抜けてカラーフィルタ基板に形成された透明対向電極に接触し、上下電極間ショートや液晶ギャップ不良による表示特性不良を齎すため、その凸状欠陥を出来るだけ早い段階で除去することが必要である。
先ず、異物を覆っている保護膜(必要に応じてゲート絶縁膜)を除去するため、図1に示した局所プラズマ生成装置における第1のガス供給部2からArガスを細管6に供給し、また、高周波電源7から高周波電力をArガスに印加してArプラズマ流15を形成する。そして、第2のガス供給部3から保護膜のエッチング可能なガスを適宜選択して凸状欠陥の存在する保護膜の表面に供給して、保護膜のエッチング除去を行う。保護膜が窒化シリコン膜である場合、第2のガス供給部3から供給されるガスはフッ化塩素ガスあるいは塩素ガスを用いる。保護膜の除去が不十分であればプラズマ条件の最適化を図る。次に、保護膜の下層に位置するゲート絶縁膜を同様にして除去する。そして、凸状欠陥が表面に露出したとき、第2のガス供給部3からのガス供給を中断し、第1のガス供給部2から供給されたArガスによるArプラズマを用いて上記の凸状欠陥を除去する。
Arプラズマを用いて保護膜及び凸状欠陥を一括で除去することも可能であるが、保護膜と凸状欠陥との材料の違いにより除去すべき材料が周囲に飛散することもあって、上記したように夫々分離して除去することが望ましい。
その後、修正部分に改めて保護膜(必要に応じてゲート絶縁膜も形成する)を形成して(保護膜形成工程211)凸状欠陥の修正が完了する。
(欠陥パターンCの修正210)
上記した欠陥パターンBの修正209において、配線上に存在していた凸状欠陥した際に配線そのものが欠落している場合が多い。そのような場合には、ここで説明する欠陥パターンCの修正209を継続して行う。
配線の断線修正の詳細については図5で説明したので、ここでは欠陥種弁別工程207において、配線の断線(欠陥パターンC)が検出された場合の手順を説明する。
先ず、配線の断線が発生している領域の保護膜を断線領域よりも広い領域に亘って除去する。即ち、局所プラズマ生成装置における第1のガス供給部2からArガスを細管6に供給してArプラズマ流15を形成する。そして、第2のガス供給部3から保護膜(ここでは窒化シリコン膜とする)のエッチング可能なフッ化塩素ガスあるいは塩素ガスを用いて保護膜の除去を行う。保護膜の除去が不十分であればプラズマ条件の最適化を図り、配線の一部が表面に露出するまでプラズマ処理を行う。
次に、フッ化塩素ガスあるいは塩素ガスの代わりに第2のガス供給部3から導電率の高い金属を含むガスを上記した配線の一部を覆うようにして配線を形成する。配線修正部の同通が確認された後、その修正部に再び保護膜を形成し、配線の断線修正が終了する。
以上に述べたように、局所プラズマ処理装置を用いることによって単なる異物の除去のみならず保護膜や絶縁膜の除去、配線の接続等多様な用途に適用することが出来る。特に、液晶表示装置のTFT基板に適用すれば、配線間の短絡、層間膜の中に存在する異物、配線の断線といった液晶表示装置の致命的な欠陥の修復が可能となる。
尚、本発明においては144MHzの高周波電源を用いた例を説明したが、これに限定されるものではない。
数100μm径に絞られたプラズマ流を安定に試料表面に照射し、そしてそのプラズマ流と試料表面との間に各種反応性ガスを供給することによって局所的なエッチングや高品質な薄膜の形成を可能とし、これによって従来は廃棄処分とされていた製品を復活させることが出来るなど、工業利用上更には環境維持の観点からその利するところが大きい。
局所プラズマ処理装置を説明するための概略図である。 電界制御部によるプラズマ流の径制御を説明するための図である。(a)は電界制御部に正電圧を印加した場合、(b)は電界制御部が設置されている場合、(c)は電界制御部に負電圧を印加した場合である。 複数の電界制御を用いたプラズマ流の径制御を説明するための図である。 磁界制御部を付加した局所プラズマ処理装置を説明するための概略図である。 配線の断線修正の一例を説明するための図である。(a)は配線の断線部を説明するための概略図、(b)は保護膜及びゲート絶縁膜の除去を説明するための概略図、(c)は配線形成を説明するための概略図、(d)は絶縁膜形成を説明するための概略図である。 一般的なTFT形成工程及びその工程で発生した各種欠陥を局所プラズマ処理方法を用いて修正するためのフローチャートである。
符号の説明
1・・・プラズマ生成部、2・・・第1のガス供給部、3・・・第2のガス供給部、4・・・プラズマ反応部、5・・・開放部、6・・・細管、7・・・高周波電源、8・・・マッチングネットワーク、9・・・電極、10・・・基板ステージ、11・・・試料、12・・・第1配管、12a・・・マスフローコントローラー、 13・・・第2配管、13a・・・マスフローコントローラー、14・・・第2配管供給口、15・・・プラズマ流16・・・開口部、17、17a、17b、17c・・・プラズマ電界制御部、18、18a、18b、18c・・・電界制御用電源、19a、19b・・・プラズマ磁界制御部、20・・・真空制御部、101・・・ガラス基板、102・・・ゲート配線、103・・・ゲート絶縁膜、104・・・保護膜、105・・・断線部、106・・・エッチング除去部、107・・・配線形成部、108・・・絶縁膜形成部、201・・・薄膜形成工程、201・・・フォトリソ工程、203・・・エッチング、剥離工程、204・・・TFTアレイ検査工程、205・・・欠陥情報収集工程、206・・・欠陥レビュー工程、207・・・欠陥種弁別工程、208・・・欠陥パターンAの修正、209・・・欠陥パターンBの修正、210・・・欠陥パターンCの修正、211・・・保護膜形成工程

Claims (13)

  1. プラズマ生成部と第1のガス供給部と第2のガス供給部と開放部を有するプラズマ反応部を備えた局所プラズマ処理装置であって、前記プラズマ生成部は誘電体からなるプラズマ生成用細管と該細管の外周領域に配置された、高周波電源からマッチングネットワークを介して高周波電力を供給するための電極とを備え、前記細管の一方の端部は前記プラズマ反応部の開放部の対面側から前記プラズマ反応部内部に挿入され、前記プラズマ反応部の開放部に基板ステージ上に搭載された試料が配置されてなり、前記第1のガス供給部の配管は前記細管の他方の端部に接続され、前記第2のガス供給部の配管は前記プラズマ反応部内部に挿入されてなり、前記プラズマ反応部の内部であって前記細管と前記試料との間に、前記細管の端部から射出されるプラズマ流を通過可能な開口部を有し、前記プラズマ流の径を制御するためのプラズマ電界制御部を配置したことを特徴とする局所プラズマ処理装置。
  2. 前記第2のガス供給部の配管供給口が、前記細管の延長線上であって前記試料と交差する領域に配置されてなることを特徴とする請求項1に記載の局所プラズマ処理装置。
  3. 前記プラズマ電界制御部は、前記プラズマ流の射出方向に複数配置されてなることを特徴とする請求項1に記載の局所プラズマ処理装置。
  4. 前記複数のプラズマ電界制御部に、前記プラズマ流の出射方向もしくはその反対方向に電位勾配が形成されてなることを特徴とする請求項3に記載の局所プラズマ処理装置。
  5. 前記プラズマ流を中心軸として、前記試料を挟む両側に前記プラズマ流の径及び密度を制御するためのプラズマ磁界制御部を更に設けたことを特徴とする請求項1に記載の局所プラズマ処理装置。
  6. 前記プラズマ反応部に、該プラズマ反応部の内部を負圧状態に維持するための真空制御部を備えてなることを特徴とする請求項1に記載の局所プラズマ処理装置。
  7. 前記第1のガス供給部から供給されるガスが不活性ガスであることを特徴とする請求項1に記載の局所プラズマ処理装置。
  8. 前記第2のガス供給部から供給されるガスが反応性ガスであることを特徴とする請求項1に記載の局所プラズマ処理装置。
  9. 細管の一方の端部から該細管の内部に供給した不活性ガスに高周波電力を印加することによってプラズマを発生させ、前記細管の他方の端部と試料との間に配置したプラズマ制御部の開口部を通過させて細径化したプラズマ流を用いて、前記試料の表面近傍に供給した反応性ガスを分解させることによって生成した反応生成物を前記試料の表面に堆積させることを特徴とする局所プラズマ処理方法。
  10. 前記反応性ガスがシリコン原子含有ガスであって、前記試料の表面に堆積した反応生成物がシリコン酸化膜であることを特徴とする請求項9に記載の局所プラズマ処理方法。
  11. 前記シリコン原子含有ガスがTEOSガスであることを特徴とする請求項10に記載の局所プラズマ処理方法。
  12. 細管の一方の端部から該細管の内部に供給した不活性ガスに高周波電力を印加することによってプラズマを発生させ、前記細管の他方の端部と試料との間に配置したプラズマ制御部の開口部を通過させて細径化したプラズマ流を用いて、前記試料の表面近傍に供給した反応性ガスを分解させることによって生成した反応生成物を前記試料と反応させ、該試料の一部を除去することを特徴とする局所プラズマ処理方法。
  13. 前記反応性ガスが少なくとも塩素系またはハロゲン系ガスを含有してなることを特徴とする請求項12に記載の局所プラズマ処理方法。
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