JP2009166245A - 液滴吐出装置 - Google Patents

液滴吐出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009166245A
JP2009166245A JP2008003351A JP2008003351A JP2009166245A JP 2009166245 A JP2009166245 A JP 2009166245A JP 2008003351 A JP2008003351 A JP 2008003351A JP 2008003351 A JP2008003351 A JP 2008003351A JP 2009166245 A JP2009166245 A JP 2009166245A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light beam
light
nozzle hole
droplet
inclination
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008003351A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5038164B2 (ja
Inventor
Hironao Hayashi
宏尚 林
Kazumasa Ito
和正 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Elemex Corp
Original Assignee
Ricoh Elemex Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Elemex Corp filed Critical Ricoh Elemex Corp
Priority to JP2008003351A priority Critical patent/JP5038164B2/ja
Publication of JP2009166245A publication Critical patent/JP2009166245A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5038164B2 publication Critical patent/JP5038164B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2132Print quality control characterised by dot disposition, e.g. for reducing white stripes or banding
    • B41J2/2142Detection of malfunctioning nozzles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Prevention or detection of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16579Detection means therefor, e.g. for nozzle clogging

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】ノズル穴列に対する、ヘッド面と平行な方向における光ビームの傾きを補正できる機構を設けることにより、傾きを短時間で補正でき、効率のよい検知を行う。
【解決手段】インクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)16のノズル穴列NLの異なるノズル穴Nh、Nkからインク滴(液滴)36h、36kを吐出して受光部Bでそれぞれの光出力値Vh、Vkを計測してその計測結果から、ノズル穴列に対する、ヘッド面19と平行な方向における光ビーム31の傾きθを検出する光ビーム傾き検出手段と、その傾きをゼロに補正する光ビーム傾き補正手段と、その光ビーム傾き補正手段で傾きをゼロにした光ビームを液吐出不良検出位置20で液滴吐出方向上に位置させるビーム位置合わせ手段とが備えられている。
【選択図】図7

Description

この発明は、インクジェットヘッド等の液滴吐出ヘッドと、インク滴等の吐出不良を検出する液吐出不良検出装置とが備えられている、インクジェットプリンタ等の液滴吐出装置に関する。
従来、例えば特許文献1に記載のものでは、インク滴検出手段とイクジェットヘッドとを相対移動させて、第1の範囲でインク吐出を行い検出手段の出力分布を計測し、その検出手段の出力分布に基づいてインク滴検出手段とインクジェットヘッドとの位置関係を知ることができるとしている。この方法では、相対移動させながらインク滴を吐出しているので、出力分布上にピークになる部分が現れ、その部分を最適位置として検出手段とヘッドとの位置関係を定めている。
特許文献2に記載のものでは、高解像度で小滴インク径でもインク滴の着弾位置を正確に調整できるインクジェットプリンタを提供するために、装置内に設けた光学式のインク滴検出機構で、飛翔中のインク滴の位置を検出し、ヘッドの3軸の角度を調整する。この調整方法では、例えば、水平方向の角度がずれている場合(光ビームとヘッドの角度がずれている場合)、飛翔するインク滴が光ビームを遮る面積が大きくなるため、出力信号のピークは大きくなる。そこで、このピークが最小となるように調整することにより、水平方向のずれをなくすことができるとしている。
特許文献3に記載のものでは、記録ヘッドと液滴検出手段とを相対的に移動させ、ノズルからインク滴を吐出し、インク滴が光軸の通過を液滴検出手段により検出された時の記録ヘッドの位置を検出する検出工程に基づいて、記録ヘッドのノズル穴列と液滴検出手段の光軸との相対的な傾きを算出する傾き算出工程を有している。
特許第3145898号号公報 特開2006‐026990号公報 特開2005‐131887号公報
ところが、特許文献1に記載のものでは、検知手段(光ビーム)とヘッドとの水平方向の傾き角には触れていなく、最初の段階で精度良く組み付けをしなければならない。また、使用していくにしたがいガタが出た場合、検知能力は低下すると思われる。
特許文献2に記載のものでは、吐出を何回かしなければならず、インクの無駄な消費が懸念される。また、特許文献3に記載のものでは、これも光ビームと交わる位置(ピーク点)を探すためにインクを複数回吐出する必要があり、インクの無駄な消費が懸念される、という問題があった。
そこで、この発明の目的は、ノズル穴列に対する、ヘッド面と平行な方向における光ビームの傾きを補正できる機構を設けることにより、傾きを短時間で補正でき、効率のよい検知を行うことにある。
この発明の第2の目的は、ノズル穴列に対する、ヘッド面と平行な方向における光ビームの傾きが大きい場合にも、傾きの補正を可能とすることにある。
この発明の第3の目的は、ノズル穴列に対する、ヘッド面と平行な方向における光ビームの傾きを的確に補正可能とすることにある。
この発明の第4の目的は、ノズル穴列に対する、ヘッド面と平行な方向における光ビームの傾きを精度よく補正可能とすることにある。
この発明の第5の目的は、液滴吐出不良の検出を、検出範囲を広げて液滴の有無の検出に特化して行うか、検出精度を高めて曲がりの検出に特化して行うかを適宜選択可能とすることにある。
この発明の第6の目的は、液吐出不良を自動的に解消することができるインクジェット記録装置などの液滴吐出装置を提供することにある。
請求項1に係る発明は、インクジェットヘッド等の液滴吐出ヘッドと液吐出不良検出装置とが備えられ、前記液滴吐出ヘッドには、インク滴等の液滴を吐出するノズル穴を複数並べてヘッド面にノズル穴列が形成される一方、前記液吐出不良検出装置では、前記ノズル穴列と平行となるように、半導体レーザ、LED等を有する発光部から光ビームを発し、その光ビームが、前記ノズル穴から吐出される液滴に衝突したときに生ずる散乱光を、フォトダイオード等を有する受光部で受光し、その受光部の光出力値から液吐出不良が検出される、インクジェット記録装置などの液滴吐出装置において、
前記液滴吐出ヘッドのノズル穴列の異なるノズル穴から液滴を吐出して前記受光部でそれぞれの光出力値を計測してその計測結果から、前記ノズル穴列に対する、ヘッド面と平行な方向における光ビームの傾きを検出する光ビーム傾き検出手段と、その傾きをゼロに補正する光ビーム傾き補正手段と、その光ビーム傾き補正手段で傾きをゼロにした光ビームを液吐出不良検出位置で液滴吐出方向上に位置させるビーム位置合わせ手段とが備えられていることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の液滴吐出装置において、前記光ビーム傾き検出手段では、前記液滴吐出ヘッドのノズル穴列の異なるノズル穴から液滴を吐出しても、前記受光部で光出力が得られないとき、前記液滴吐出ヘッドの位置を単位送りピッチ移動して再度液滴を吐出し、これを光出力が得られるまで繰り返すことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の液滴吐出装置において、前記光出力値の計測を1回行ってから前記液滴吐出ヘッドの位置を単位送りピッチ移動して再度行い、その2回の光出力値の比較結果から前記光ビーム傾き補正手段で光ビームの傾きをゼロに補正することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれか1に記載の液滴吐出装置において、前記光ビーム傾き補正手段が、前記液滴吐出ヘッドまたは液吐出不良検出装置の位置補正を行って前記傾きをゼロに補正するものであることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4のいずれか1に記載の液滴吐出装置において、前記ビーム位置合わせ手段が、前記液滴吐出ヘッドを通常の送りピッチよりも細かい送りピッチで移動して、光ビームを液吐出不良検出位置で液滴吐出方向上に位置させるものであることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1ないし5のいずれか1に記載の液滴吐出装置において、前記光ビームの断面形状を変更するビーム断面形状変更手段が備えられていることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項1ないし6のいずれか1に記載の液滴吐出装置において、前記液吐出不良検出装置で液吐出不良が検出されたノズル穴に対して、自身で液体吐出不良を回復する単独回復装置が備えられていることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、液滴吐出ヘッドのノズル穴列の異なるノズル穴から液滴を吐出して受光部でそれぞれの光出力値を計測してその計測結果から、ノズル穴列に対する、ヘッド面と平行な方向における光ビームの傾きを検出する光ビーム傾き検出手段と、その傾きをゼロに補正する光ビーム傾き補正手段と、その光ビーム傾き補正手段で傾きをゼロにした光ビームを液吐出不良検出位置で液滴吐出方向上に位置させるビーム位置合わせ手段とが備えられているので、ノズル穴列に対する、ヘッド面と平行な方向における光ビームの傾きを補正できる機構を設けることにより、傾きを短時間で補正でき、効率のよい検知を行うことができる。
請求項2に係る発明によれば、光ビーム傾き検出手段では、液滴吐出ヘッドのノズル穴列の異なるノズル穴から液滴を吐出しても、受光部で光出力が得られないとき、液滴吐出ヘッドの位置を単位送りピッチ移動して再度液滴を吐出し、これを光出力が得られるまで繰り返すので、ノズル穴列に対する、ヘッド面と平行な方向における光ビームの傾きが大きい場合にも、傾きの補正を可能とすることができる。
請求項3に係る発明によれば、光出力値の計測を1回行ってから液滴吐出ヘッドの位置を単位送りピッチ移動して再度行い、その2回の光出力値の比較結果から光ビーム傾き補正手段で光ビームの傾きをゼロに補正するので、ノズル穴列に対する、ヘッド面と平行な方向における光ビームの傾きを的確に補正可能とすることができる。
請求項4に係る発明によれば、光ビーム傾き補正手段が、液滴吐出ヘッドまたは液吐出不良検出装置の位置補正を行って傾きをゼロに補正するものであるので、液滴吐出ヘッドまたは液吐出不良検出装置の位置補正を行い、ノズル穴列に対する、ヘッド面と平行な方向における光ビームの傾きを補正できる機構を設けることにより、傾きを短時間で補正でき、効率のよい検知を行うことができる。
請求項5に係る発明によれば、ビーム位置合わせ手段が、液滴吐出ヘッドを通常の送りピッチよりも細かい送りピッチで移動して、光ビームを液吐出不良検出位置で液滴吐出方向上に位置させるものであるので、ノズル穴列に対する、ヘッド面と平行な方向における光ビームの傾きを精度よく補正可能とすることができる。
請求項6に係る発明によれば、光ビームの断面形状を変更するビーム断面形状変更手段が備えられているので、液滴吐出不良の検出を、検出範囲を広げて液滴の有無の検出に特化して行うか、検出精度を高めて曲がりの検出に特化して行うかを適宜選択可能とすることができる。
請求項7に係る発明によれば、液吐出不良検出装置で液吐出不良が検出されたノズル穴に対して、自身で液体吐出不良を回復する単独回復装置が備えられているので、液吐出不良を自動的に解消することができるインクジェット記録装置などの液滴吐出装置を提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の最良形態につき説明する。
図1(A)にはこの発明による液滴吐出装置の一例であるインクジェットプリンタを正面側から見て示し、(B)にはその一部を斜め上から見て示す。
図中符号10は、筐体である。筐体10の左右の側板11、12には、ガイドシャフト13とガイド板14とが平行に掛け渡して設けられている。それらガイドシャフト13とガイド板14で、キャリッジ15が支持される。キャリッジ15には、不図示の無端ベルトが取り付けられている。無端ベルトは、筐体10内の左右に設ける図示しない駆動プーリと従動プーリに掛けまわされる。そして、駆動プーリの回転とともに従動プーリを従動回転して無端ベルトを走行し、キャリッジ15が図1(A)中で矢示するごとく左右に移動自在に備えられている。
キャリッジ15には、液滴吐出ヘッドであるイエロ、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のインクジェットヘッド16y、16c、16m、16bがキャリッジ15の移動方向に並べて搭載される。各インクジェットヘッド16は、下向きのヘッド面19に複数のノズル穴を直線状に並べてノズル穴列を有している。図示しないが、直線状のノズル穴列は、キャリッジ15の移動方向と直交する方向に設けられている。
そして、キャリッジ15が図示する右端のホームポジションにあるときには、各インクジェットヘッド16が、筐体10内の底板17上に設置する単独回復装置18と対向される。単独回復装置18は、液吐出不良検出装置20でインク滴吐出不良を検出したノズル穴からインクを吸い出し、インクジェットプリンタ自身で単独で液体吐出不良を回復する装置である。
液吐出不良検出装置20は、筐体10内の底板17上に設置して、単独回復装置18の隣りに設けられる。この液吐出不良検出装置20については、図2以下を用いて詳しくは後述する。
液吐出不良検出装置20に隣接する位置には、矩形板状のプラテン22が設置される。そのプラテン22の背面側には、プラテン22上に記録媒体である用紙23を供給する給紙台24が斜めに立てて設けられている。また、図示省略するが、給紙台24上の用紙23をプラテン22上に送り出す給紙ローラが備えられている。さらには、プラテン22上の用紙23を矢示方向に搬送して正面側に排出する搬送ローラ25が設けられている。
筐体10内の底板17上には、さらに左端に駆動装置26が設置されている。駆動装置26は、不図示の給紙ローラや搬送ローラ25などを駆動するとともに、上述した駆動プーリを駆動することにより無端ベルトを走行してキャリッジ15を移動する。
そして、記録時は、駆動装置26で駆動して用紙23がプラテン22上に移動され、所定位置に位置決めされるとともに、キャリッジ15を移動して用紙23上を走査し、左方向に移動しながら4色のインクジェットヘッド16y、16c、16m、16bを用いて順にそれぞれのノズル穴からインク滴を吐出して用紙23上に画像が記録される。画像記録後、キャリッジ15が右方向に戻されるとともに、用紙23が図1(B)中の矢示方向に所定量搬送される。
次いで、再びキャリッジ15を左方向に移動しながら往路で4色のインクジェットヘッド16y、16c、16m、16bを用いて順にそれぞれのノズル穴からインク滴を吐出して用紙23上に画像が記録される。そして、同様に画像記録後、キャリッジ15が右方向に戻されるとともに、用紙23が(B)中の矢示方向に所定量搬送される。以下同様に繰り返し、1枚の用紙23上に画像が記録される。
図2には、図1に示す液吐出不良検出装置20の1つのインクジェトヘッド16のノズル穴Nxから吐出するインク滴の吐出不良を検出している状態を、インクジェットプリンタの左側からガイドシャフト13の軸方向に見て示す。
図中N1、N2……Nx……Nnは、キャリッジ15に搭載する1つのインクジェトヘッド16において、1つのノズル穴列を構成する各ノズル穴であり、ヘッド面19に直線状に並べて形成されている。液吐出不良検出装置20には、発光部Aと受光部Bとが備えられている。発光部Aには、例えば半導体レーザを使用する発光素子30と、その発光素子30が発した光を平行光に絞って径φdの光ビーム31とするコリメートレンズ32とが設けられている。短尺のインクジェットヘッド16の場合には、発光素子30としてLEDを使用して、コストの低減を図ることもできる。受光部Bには、例えばフォトダイオードを使用する受光素子33が設けられている。
受光部Bは、受光素子33の受光面34が光ビーム31の径内に入らないように光ビーム31の光軸35から外れた位置に配置されるが、できるだけ光ビーム31の光軸35に近付けて配置されている。図示例では、光軸35から下方に距離だけオフセットされており、発光素子30が発する光ビーム31が直進したときには、受光面34に入らず、その光ビーム31がインク滴36に衝突したときに生ずる散乱光Sを受光し得るようにされている。
ところで、液吐出不良検出装置20は、図示するごとく、ノズル穴Nxからのインク滴36の液吐出方向と直交する方向に向いて光ビーム31がノズル穴列と平行となるように設置される。そして、インク滴36の吐出不良を検出するときは、発光素子30から発した光をコリメートレンズ32で絞ることにより発光部Aから光ビーム31を発し、その光ビーム31が、ノズル穴Nxから吐出するインク滴36の液吐出方向に対して直交する方向に出射される。このとき、インク滴36が正常に吐出されているときは、光ビーム31にインク滴36が衝突して光ビーム31を散乱し、散乱光Sのうちの前方散乱光FSを受光素子33に入れる。
他方、インク滴36が吐出されていないときや大きく曲がっているときには、吐出液で光ビーム31を遮ることなく、光ビーム31をそのまま直進して、発光素子30の光が、光軸35から外れた位置にある受光素子33に入らないようにする。これにより、受光素子33の光出力値である出力電圧値を計測することで、受光素子33の受光光量の大小が判別され、受光光量が大きいことからインク滴36の正常吐出が確認される一方、小さいことからインク滴36の吐出不良が検出される。すなわち、受光部Bの光出力値から液吐出不良が検出される。
図3には、図2に示す光ビーム31の径方向の光強度分布を示す。
光ビーム31の径方向の光強度分布は、図示するようにガウシアン分布になっているため、中心の光強度がもっとも強く、周縁にいくにしたがい次第に光強度が低下するようになっている。図中符号xは光ビーム31の中心からの距離を示し、f(x)は光強度を示す。
図4(A)には、光ビーム31に対するインク滴36の衝突位置p、qをノズル穴Nx側から見て示す。(B)には、その衝突位置p、qでインク滴36が光ビーム31に衝突したときの受光部Bの光出力波形を示す。
図4(A)に示すようにx方向(光ビーム31の照射方向に対して直角な光ビーム31の径方向)のある位置(図中q位置)にインク滴36を吐出した場合、図3に示すように光ビーム31はガウシアン分布になっているため、真ん中に吐出したとき(図中p位置)に比べ、図4(B)に示すように光出力値は低くなる(Vp>Vq)。また、光ビーム31の縁に行くにしたがい光出力値は低下し、分布は図4(C)に示すように光ビーム31の強度分布と同様のものとなる。
図5(A)には、ノズル穴列に対する、ヘッド面19と平行な方向における光ビーム31の傾きがゼロであり、液吐出不良検出位置で光ビーム31の光軸35を液滴吐出方向に位置させた場合を示す。(B)はその場合において、ノズル穴列の両端付近の各1のノズル穴Nh、Nkからインク滴36h、36kを吐出したときの受光部Bの光出力波形を示す。このときの光出力値Vh、Vkは同じ値Vjとなる。
図6には、液吐出不良検出位置を示す。
液吐出不良を検出するときには、キャリッジ15を移動して、液吐出不良を検出するインクジェットヘッド16を、図中斜線で示す液吐出不良検出位置とする。
図7(A)には、光ビーム31がノズル穴列NLから傾き角θずれているときのインクジェットヘッド16と光ビーム31の位置関係を示す。なお、この図は、光ビーム31に対するインク滴36の衝突位置h、kをノズル穴Nh、Nk側から見て示す。(B)には、ノズル穴Nh、Nkから吐出するインク滴36h、36kに対する受光部Bの光出力波形を示す。
ノズル穴Nhから吐出したインク滴を36h、ノズル穴Nkから吐出したインク滴を36kとすると、図4で説明したように、光ビーム31の光軸35からのx方向距離がそれぞれXh、Xkと異なるため、各インク滴36h、36kに対応する光出力値Vh、Vkが計測でき、それぞれVh=V2、Vk=V3となる。
図7(C)には、このときの光ビーム31の断面光強度分布を示す。
この図から、光出力値V2、V3に対する光ビーム31の光軸35からのx方向距離はX2、X3となることがわかり、Xh=X2、Xk=X3である。したがって、あらかじめ光ビーム31の断面強度分布f(x)を取得しておけば、計測した各光出力値でインク滴36が光ビーム31の光軸35からどれだけ離れた位置を通過したかを知ることができる。
ノズル穴列NLと光ビーム31の水平方向の傾き角θを算出する式は、
sinθ=(X3−X2)/H
である。ここで、Hは、ノズル穴Nh、Nk間の距離である。吐出するノズルをノズル列の両端付近の各1ノズルにすることにより、算出する角度を大きくとることができ、調節を正確にすることができる。また、両端付近が好ましいが、ノズル間の距離がわかっていれば、両端以外のノズルを使用しても問題ない。
図7において、各インク滴36h、36kの光出力値Vh、Vkが異なっている場合を示したが、図8(A)には、光ビーム31の光軸35がノズル穴列NLから傾き角θ2ずれているときのインクジェットヘッド16(ノズル穴列NL)と光ビーム31の位置関係として、丁度ノズル穴Nh、Nkの中間に光軸35がある場合を示す。また、(B)には、(A)の状態でノズル穴Nh、Nkからインク滴36h、36kを吐出したときの出力波形を示す。
ところで、インクジェットヘッド16を移動させ、検知できた各インク滴36h、36kの光出力値Vh、Vkが同じ場合(Vh=Vk=V4)を示す場合としては、ノズル穴列NLと光ビーム31の傾き角θが最初から0であったか、またはインクジェットヘッド16が光軸35をまたいでいるかの2種類が想定できる。これを判別するには、インクジェットヘッド16を動かして再度、各インク滴36h、36kの光出力値Vh、Vkを計測する。
もし動かしてみて、なおVh=Vkの場合は、ノズル穴列NLと光ビーム31の傾き角θが0ということになる。この場合、ノズル穴列NLと光ビーム31の傾き角θは0のため、調節する必要が無く、続いて後述するごとくインクジェットヘッド16の送りピッチ調節により、ノズル穴列NLと光ビーム31を合わせればよい。
その反対にVh≠Vkの場合は、光軸35から各ノズル穴Nh、Nkまでの距離が異なるため(Xh≠Xk)、インクジェットヘッド16が光軸35をまたいでいることになる。この場合の傾き角θ2を算出する式は、
sinθ2=X4/(H/2)
となる。ここで、X4は、図8(C)に示すように、光ビーム31の断面光強度分布から算出した光出力値Vh=Vk=V4に対する光軸35からのx方向距離である。つまり、V4がわかると、X4が求まる。X4が求まると、この式からθ2がわかる。
さて、図7では、各インク滴36h、36kの光出力値Vh、Vkが、Vh=V2、Vk=V3となった場合、光ビーム31の強度分布から光出力値Vh、Vkに対する光軸35からのx方向距離を求めることができるとした。しかし、図9(B)〜(D)に示すような場合も考えられる。図9(A)には、前述した図7(A)と同一の場合を示す。(B)には、インクジェットヘッド16を動かしたときに、片方のノズル穴(この場合ノズル穴Nh)が光軸35をまたぎ、反対側になる場合を示す。(C)、(D)には、(A)、(B)の光ビーム31が反対方向に傾き角がある場合を示す。
これらの場合、ノズル穴Nh、Nkからインク滴36h、36kを吐出したときの出力波形を示す図10(A)からわかるように、各インク滴36h、36kの光出力値Vh、VkをそれぞれVh=V5、Vk=V6と計測したときに光軸35からのx方向距離は、光ビーム31の断面光強度分布を示す図10(B)からわかるように、ノズル穴列NLと光ビーム31の傾き角θ3〜θ6により、Xh=X51とX52、Xk=X61とX62のそれぞれ2つあり、どちらかの判断がつかない。
そこで、1ピッチ分(X51〜X62の中で一番小さい長さ以下が好ましい。これはノズル穴Nが光ビーム31を追い越すことがないためである)送り方向に動かすことにより判断が可能になる。
まずは、傾き角θの算出方法について以下に示す。
各インク滴36h、36kの光出力値Vh、Vkが高くなった場合、またはその反対に低くなった場合、以下の式により傾き角θ3を算出できる。
sinθ3=(X62−X52)/H
インク滴36hの光出力値Vhが低くなり、インク滴36kの光出力値Vkが高くなった場合、またはその反対の場合、以下の式により傾き角θ4を算出できる。
sinθ4=X62/(X62×H/(X51+X62))=(X51+X62)/H
傾き角θを算出した後にノズル穴列NLと光ビーム31を合わせる必要がある。これは、1回の順次吐出でヘッドを移動させず、全ノズルの吐出状況を検出できるようにするためである。以下に傾き角θの方向の判別方法を示す。
図9(A)〜(D)からわかるように、各インク滴36h、36kの光出力値Vh、Vkがともに高くなった場合(図9(A)の場合)と、インク滴36hの光出力値Vhが低くなり、インク滴36kの光出力値Vkが高くなった場合(図9(B)の場合)は、反時計まわりに、その反対に各インク滴36h、36kの光出力値Vh、Vkがともに低くなった場合(図9(C)の場合)と、インク滴36hの光出力値Vhが高くなり、インク滴36kの光出力値Vkが低くなった場合(図9(D)の場合)は、時計まわりに、それぞれ光ビーム31を傾き角θ分回転すれば、ノズル穴列NLと光ビーム31が合うようになる。傾き角θを回転させるには、液吐出不良検出装置20全体を回転させる機構(例えばモータの回転力を利用する)を取り付けても、治具による調節でもよい。
図11には、光ビーム傾き検出手段および光ビーム傾き補正手段を用いて、光ビームの傾きを検出して補正するときのフローを示す。
図示するように、インクジェットヘッド16のノズル穴列NLの異なるノズル穴Nh、Nkからインク滴36h、36kを吐出し(ステップS1)、受光部Bでそれぞれの光出力値Vh、Vkを計測して(ステップS2)、各ノズル穴Nh、Nkに対する光出力値Vh、Vkを記憶し(ステップS3)、インク滴36h、36kの吐出回数が1回目のときは(ステップS4)、インクジェットヘッド16を1ピッチ動かして(ステップS5)、再度インク滴36h、36kを吐出して光出力値Vh、Vkを計測して記憶する(ステップS1〜3)。その後、1回目と2回目の吐出の光出力値Vh、Vkを比較し(ステップS6)、光ビーム傾き検出手段を用いて、計測結果から、ノズル穴列NLに対する、ヘッド面19と平行な方向における光ビーム31の傾き角θを検出する。
そして、光出力値Vh、Vkがともに高くなった場合、または光出力値Vhが低くなり、光出力値Vkが高くなった場合は(ステップS7)、光ビーム31を反時計まわりに回転し(ステップS8)、その反対に光出力値Vh、Vkがともに低くなった場合、または光出力値Vhが高くなり、光出力値Vkが低くなった場合は(ステップS9)、光ビーム31を時計まわりに回転し(ステップS10)、光ビーム傾き補正手段を用いて傾き角θをゼロに補正する。ステップS7にも、ステップS9にも、該当しない場合には、液吐出不良検出装置20に異常が発生したものと判断してサービスマンコールを表示する(ステップS11)。
ここでは、各ノズル穴の光出力値を計測してから動かし再度計測し、光出力値の変化から傾き角θの回転方向を決めている。しかし、最初の1回で光出力値を算出してから試しに時計まわりに動かして再度計測し、“光出力値が同じならノズル穴列NLと光ビーム31が平行になった状態、光出力値が異なるなら反対方向にまわす”のように、1/2の確立で試す方法もある。
ところで、曲がり検知を行う場合、ノズル穴列NLと光ビーム31が平行になっているだけでは、精度の良い曲がり検知を行うことができない。つまり、ノズル穴列NLと光ビーム31の光軸35がインク滴吐出方向に合っていなければならない。そこで、光ビーム傾き補正手段で傾きをゼロにした光ビームを液吐出不良検出位置20で液滴吐出方向上に位置させるビーム位置合わせ手段が備えられている。
ビーム位置合わせ手段でノズル穴列NLと光軸35を合わせるために、キャリッジ15の主走査の動きを利用すればよいが、精度良く合わすためには、現行のキャリッジの精度(エンコーダシートのピッチ)では不十分となる場合がある。そこで、例えば図6に示すように、通常使用するエンコーダシート40の他にもう1つ、高解像度のエンコーダシート41を少なくとも検知部分付近に設けておけば、ノズル穴列NLと光ビーム31の光軸35を精度良く合わせることができる。高解像度のエンコーダシート41は、通常のエンコーダシート40の駆動ピッチを600dpiとすると、それよりも小さな駆動ピッチ、例えば1/10程度とすればよい。
この他に、キャリッジを移動させるのではなく、液吐出不良検出装置20が移動できるようにしてもよい。これにより、従来のプリンタの機構を変えずに済む。
ビーム位置合わせ手段としては、インク滴36を吐出しながら光出力値を計測し、光出力値が最大値、またはある一定の値に達したところで止めればよい。これにより、光出力値が最大値なら光ビームの光軸部分となるため、ノズル穴列NLと光ビーム31の光軸35がインク滴吐出方向に合わせることができる。
その他の方法として、傾き角θを補正した後、任意のノズルNからインク滴36を吐出し、その光出力値を計測する。あらかじめ光ビーム31の断面強度分布を取得しておけば、計測した各光出力値でインク滴36が光ビーム光軸35からどれだけ離れた位置を通過したかを知ることができるので、その離れた位置分、キャリッジ15を移動させればよい。この方法では、1回の吐出でノズル穴列NLと光軸35がインク滴吐出方向に合わせることができるのでインクの無駄な消費が抑えられる。
また、液吐出不良検出装置20の回転中心がわかっている場合は、以下のように、傾き角θを算出した結果を基に、回転中心からノズル穴列NLまでの距離を算出することができる。以下にその方法を示す。
図12には、図7(A)と同じノズル穴列NLと光ビーム31の位置関係を示す。
ここで、液吐出不良検出装置20の回転中心Cが各ノズル穴Nh、Nkの中間地点Aの直角方向にある場合、その距離をXとする。中間地点Aから光ビーム光軸35まで(地点B)の距離は、(X2+X3)/2となる(Xh=X2、Xk=X3)。角度CABは、傾き角θと同じため、求めるXは、
X=(X2+X3)/2÷cosθ
となる。これにより、傾き角θを算出した結果を基に、回転中心からノズル穴列NLまでの距離を算出することができるので、インク滴の無駄な消費がさらに抑えられる。
図13には、ノズル穴列NLと光ビーム31の傾き角θが大きい場合を示す。
この場合、インクジェットヘッド16を動かしても各インク滴36h、36kの光出力値Vh、Vkを同時に計測することができない。そこで、この場合には、以下の方法を行うことにより傾き角θ7を算出する。すなわち、まずは、sinθ7=D/Hで求めたθ7分ずらしてから再度各インク滴36h、36kの光出力値Vh、Vkを計測する。これを繰り返すことにより、図7(A)の状態となり、各インク滴36h、36kの光出力値Vh、Vkを計測することができ、ノズル列NLと光ビーム31の傾き角θを算出することができる。なお、Dは光ビーム径、Hはインク滴36h、36kを吐出するノズル穴Nh、Nk間距離を示す。
図14には、光ビーム31の傾きを検出し、自動補正を行うときのフローを示す。
例えば電源投入時とか、液吐出不良検出ノズル数が半数以上に及ぶ場合とかには、まず、ノズル穴Nh、Nkからインク滴36h、36kを吐出して(ステップS20)、受光部Bの受光素子33で光出力があるかどうかを検知し(ステップS21)、ないときはキャリッジ15を1ピッチ移動して後(ステップS22)、再度ノズル穴Nh、Nkからインク滴36h、36kを吐出して光出力があるかどうかを検知する(ステップS20、21)。
次に、2つのノズル穴Nh、Nkからのインク滴36h、36kの光出力値Vh、Vkを比較し(ステップS23)、同じ場合にはステップS31まで飛んで光出力値Vh、Vkより、光軸35からのズレ量を算出する。違う場合は、光出力値Vh、Vkより、2つのノズル穴Nh、Nkそれぞれの光軸35からのズレ量を算出する(ステップS24)。そして、ズレ量から傾き角θを算出し(ステップS25)、液吐出不良検出装置20を回転する(ステップS26)。
その後、再びノズル穴Nh、Nkからインク滴36h、36kを吐出して(ステップS27)、受光部Bの受光素子33で光出力があるかどうかを検知し(ステップS28)、ないときはキャリッジ15を1ピッチ移動して後(ステップS29)、再度ノズル穴Nh、Nkからインク滴36h、36kを吐出して光出力があるかどうかを検知する(ステップS27、28)。
次には、2つのノズル穴Nh、Nkからのインク滴36h、36kの光出力値Vh、Vkを比較し(ステップS30)、違う場合は、ステップS24まで戻って、光出力値Vh、Vkより、2つのノズル穴Nh、Nkそれぞれの光軸35からのズレ量を算出し、同様にステップS25〜S30を繰り返す。同じ場合には光出力値Vh、Vkより、光軸35からのズレ量を算出し(ステップS31)、キャリッジ15を移動して(ステップS32)、基準として位置と光出力値Vh、Vkを登録することにより(ステップS33)、調節を終了する。
図15には、光ビーム31の断面形状を変更するビーム断面形状変更手段を示す。
図示するように、ビーム断面形状変更手段は、アパーチャ43の形状が異なるものをアパーチャ部材44にルーレット状に設けておき、選択した光ビーム形状になるようにモータ45などで回転させる。この他の方法としては、アイリス絞り(レンズの有効径をスムースに変えるように設計された機構部)を用いたり、もう一組の発光部を用意したりするようにしても良い。なお、図示するように、アパーチャ43を光ビーム31の照射方向においてコリメートレンズ32の前に挿入しておけば、光ビーム31とアパーチャ43との位置精度を低くでき、さらにインク滴吐出時のミストによる発光素子30やコリメートレンズ32などの汚れ防止となる。
光ビーム31が楕円形状になると検知範囲が広くなり、光ビーム31が傾いていてもノズル穴列NLがいつも光ビーム31内にある。そして、そのまま検知を行えば、インク滴36の吐出があるかないかの欠損検知ができる。インク滴36の有り無しだけの検知の場合、光出力の変化を厳密に見る必要がない。このため、検知範囲が広く、光出力値の変化がなだらかな楕円形状でも対応できる。また、検知範囲が広いため、液吐出不良検出装置20の取り付け精度をゆるくできる。
光ビーム31が円形状になると検知範囲は狭くなるが、中心から少し外れただけで光出力が変化するため、精度の良い合わせ方ができる。そして、そのまま検知を行えば、ノズル曲がりの検知をできる。インク滴36の曲がりを検知する場合、光出力の変化を厳密に見る必要がある。このため、光出力値の変化が大きい方が円形状でも対応でき、精度良く曲がり量を算出できる。また、最初に楕円形状の光ビーム31でノズル列NLと光ビーム31を大まかに合わせてから、円形状の光ビーム31で微調整する方法もある。これにより、調節の時間を短縮することができる。
また、円形状の光ビーム31でノズル穴列NLと光ビーム31を合わせた場合、複数のインクジェットヘッド16を搭載しているキャリッジ15で、ヘッド間の精度にバラツキがあっても、検知のときに楕円形状の光ビーム31を使えば、検知範囲が広いため、再度調節をせずに全ヘッドの検知を行うことができる。
上記では、光ビーム31の断面形状がインク滴吐出方向に比べ、その直角方向の方が長い形状を楕円形状としているが、例えば、長方形やひし形などの光ビームでもかまわない。また、円形ではなく、正方形でも問題はない。さらに、形を変えるよりも、例えば大、中、小と3種類用意し、大きさを代えるようにしてもよい。
また、楕円形状から円形状の光ビームにする方法として、図15に示した方法以外にも、楕円形状になっている発光素子部を90°回転させてもよい。図16には、楕円形状の光ビーム36のインク滴吐出方向(Y方向)とその直角方向(X方向)の強度分布をそれぞれ示す。図に示すように、インク滴吐出方向の直角方向の強度は、円形状のもののように、中心から少し外れただけで、光出力値が変化していることがわかる。これにより、発光素子部を90°回転させるだけで円形状の光ビームと同様の効果を持つことがわかる。
傾き角を算出するときにインクではなく洗浄液や機能液などを使用することにより、高コストになることを抑えることができる。なお、複数個のノズル穴を使用することにより、不吐出による誤検知を避けることもできる。また、液滴は、液滴吐出ヘッドから下向きに吐出する場合に限らないことはいうまでもない。
この発明による液滴吐出装置の一例であるインクジェットプリンタを正面側から見て示し、(B)にはその一部を斜め上から見て示す図である。 図1に示す液吐出不良検出装置の1つのインクジェトヘッドのノズル穴から吐出するインク滴の吐出不良を検出している状態を、インクジェットプリンタの左側からガイドシャフトの軸方向に見て示す図である。 図2に示す光ビームの径方向の光強度分布を示す図である。 (A)は光ビームの照射方向に対して直角なx方向のある位置と真ん中とにインク滴を吐出した状態、(B)はその状態の光出力値分布図、(C)はx方向の光出力値分布図である。 (A)は、ノズル穴列に対する、ヘッド面と平行な方向における光ビームの傾きがゼロであり、液吐出不良検出位置で光ビームの光軸を液滴吐出方向に位置させた場合、(B)はその場合において、ノズル穴列の両端付近の各1のノズル穴からインク滴を吐出したときの受光部の光出力波形を示す図である。 液吐出不良検出位置を示す図である。 (A)は、光ビームの光軸がノズル穴列から傾き角θずれているときのインクジェットヘッドと光ビームの位置関係を示す図であり、(B)は、そのときの2つのノズル穴から吐出するインク滴に対する受光部の光出力波形を示す図であり、(C)は、このときの光ビームの断面光強度分布を示す図である。 (A)は、光ビームの光軸がノズル穴列から傾き角θ2ずれているときのインクジェットヘッドと光ビームの位置関係を示す図であり、(B)は、そのときの2つのノズル穴から吐出するインク滴に対する受光部の光出力波形を示す図であり、(C)は、このときの光ビームの断面光強度分布を示す図である。 (A)は、前述した図7(A)と同一の場合、(B)は、インクジェットヘッドを動かしたときに、片方のノズル穴(この場合ノズル穴)が光軸をまたぎ、反対側になる場合、(C)、(D)には、(A)、(B)の光ビームが反対方向に傾き角がある場合のインクジェットヘッドと光ビームの位置関係を示す図である。 (A)は、図9の場合に、ノズル穴からインク滴を吐出したときの出力波形を示す図、(B)は、このときの光ビームの断面光強度分布を示す 光ビーム傾き検出手段および光ビーム傾き補正手段を用いて、光ビームの傾きを検出して補正するときのフローチャートである。 図7(A)と同じノズル穴列と光ビームの位置関係を示す図である。 ノズル穴列と光ビームの傾き角が大きい場合のインクジェットヘッドと光ビームの位置関係を示す図である。 光ビームの傾きを検出し、自動補正を行うときのフローチャートである。 光ビームの断面形状を変更するビーム断面形状変更手段を示す図である。 楕円形状の光ビームのインク滴吐出方向(Y方向)とその直角方向(X方向)の強度分布をそれぞれ示す図である。
符号の説明
16 インクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)
18 単独回復装置
19 ヘッド面
20 液吐出不良検出装置
30 発光素子
31 光ビーム
32 コリメートレンズ
33 受光素子
34 受光面
35 光軸
36、36h、36k インク滴(液滴)
A 発光部
B 受光部
N、Nh、Nk ノズル穴
NL ノズル穴列
V、Vh、Vk 光出力値
S、S1〜S11 散乱光
θ ノズル穴列に対する、ヘッド面と平行な方向における光ビームの傾き

Claims (7)

  1. 液滴吐出ヘッドと液吐出不良検出装置とが備えられ、前記液滴吐出ヘッドには、液滴を吐出するノズル穴を複数並べてヘッド面にノズル穴列が形成される一方、前記液吐出不良検出装置では、前記ノズル穴列と平行となるように発光部から光ビームを発し、その光ビームが、前記ノズル穴から吐出される液滴に衝突したときに生ずる散乱光を受光部で受光し、その受光部の光出力値から液吐出不良が検出される液滴吐出装置において、
    前記液滴吐出ヘッドのノズル穴列の異なるノズル穴から液滴を吐出して前記受光部でそれぞれの光出力値を計測してその計測結果から、前記ノズル穴列に対する、ヘッド面と平行な方向における光ビームの傾きを検出する光ビーム傾き検出手段と、その傾きをゼロに補正する光ビーム傾き補正手段と、その光ビーム傾き補正手段で傾きをゼロにした光ビームを液吐出不良検出位置で液滴吐出方向上に位置させるビーム位置合わせ手段とが備えられていることを特徴とする液滴吐出装置。
  2. 前記光ビーム傾き検出手段では、前記液滴吐出ヘッドのノズル穴列の異なるノズル穴から液滴を吐出しても、前記受光部で光出力が得られないとき、前記液滴吐出ヘッドの位置を単位送りピッチ移動して再度液滴を吐出し、これを光出力が得られるまで繰り返すことを特徴とする、請求項1に記載の液滴吐出装置。
  3. 前記光出力値の計測を1回行ってから前記液滴吐出ヘッドの位置を単位送りピッチ移動して再度行い、その2回の光出力値の比較結果から前記光ビーム傾き補正手段で光ビームの傾きをゼロに補正することを特徴とする、請求項1または2に記載の液滴吐出装置。
  4. 前記光ビーム傾き補正手段が、前記液滴吐出ヘッドまたは液吐出不良検出装置の位置補正を行って前記傾きをゼロに補正するものであることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1に記載の液滴吐出装置。
  5. 前記ビーム位置合わせ手段が、前記液滴吐出ヘッドを通常の送りピッチよりも細かい送りピッチで移動して、光ビームを液吐出不良検出位置で液滴吐出方向上に位置させるものであることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1に記載の液滴吐出装置。
  6. 前記光ビームの断面形状を変更するビーム断面形状変更手段が備えられていることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか1に記載の液滴吐出装置。
  7. 前記液吐出不良検出装置で液吐出不良が検出されたノズル穴に対して、自身で液体吐出不良を回復する単独回復装置が備えられていることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれか1に記載の液滴吐出装置。
JP2008003351A 2008-01-10 2008-01-10 液滴吐出装置 Expired - Fee Related JP5038164B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008003351A JP5038164B2 (ja) 2008-01-10 2008-01-10 液滴吐出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008003351A JP5038164B2 (ja) 2008-01-10 2008-01-10 液滴吐出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009166245A true JP2009166245A (ja) 2009-07-30
JP5038164B2 JP5038164B2 (ja) 2012-10-03

Family

ID=40968013

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008003351A Expired - Fee Related JP5038164B2 (ja) 2008-01-10 2008-01-10 液滴吐出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5038164B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012218420A (ja) * 2011-04-14 2012-11-12 Ricoh Elemex Corp 液吐出不良検出装置およびインクジェット記録装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0994946A (ja) * 1995-10-02 1997-04-08 Canon Inc インクジェット記録装置及び該装置におけるインク検出方法
JP2003165204A (ja) * 2001-11-30 2003-06-10 Konica Corp 微小液滴の通過検出装置及びインクジェット記録装置
JP2005066454A (ja) * 2003-08-22 2005-03-17 Seiko Epson Corp 液滴観測装置
JP2005246695A (ja) * 2004-03-02 2005-09-15 Fuji Xerox Co Ltd インクジェット記録装置
JP2006110964A (ja) * 2004-09-17 2006-04-27 Fuji Photo Film Co Ltd 液滴吐出装置及び吐出検出方法
JP2007130778A (ja) * 2005-11-08 2007-05-31 Ricoh Elemex Corp 液吐出不良検出用光軸とノズル列との位置合わせ方法、液吐出不良検出方法、液吐出不良検出装置、およびインクジェット記録装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0994946A (ja) * 1995-10-02 1997-04-08 Canon Inc インクジェット記録装置及び該装置におけるインク検出方法
JP2003165204A (ja) * 2001-11-30 2003-06-10 Konica Corp 微小液滴の通過検出装置及びインクジェット記録装置
JP2005066454A (ja) * 2003-08-22 2005-03-17 Seiko Epson Corp 液滴観測装置
JP2005246695A (ja) * 2004-03-02 2005-09-15 Fuji Xerox Co Ltd インクジェット記録装置
JP2006110964A (ja) * 2004-09-17 2006-04-27 Fuji Photo Film Co Ltd 液滴吐出装置及び吐出検出方法
JP2007130778A (ja) * 2005-11-08 2007-05-31 Ricoh Elemex Corp 液吐出不良検出用光軸とノズル列との位置合わせ方法、液吐出不良検出方法、液吐出不良検出装置、およびインクジェット記録装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012218420A (ja) * 2011-04-14 2012-11-12 Ricoh Elemex Corp 液吐出不良検出装置およびインクジェット記録装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5038164B2 (ja) 2012-10-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5533037B2 (ja) 画像形成装置
JP2011167897A (ja) 画像形成装置
JP2015166174A (ja) 液滴検出装置及びこれを用いたインクジェット記録装置及び液滴検出方法
US8366234B2 (en) Inkjet recording apparatus
JP2011178105A (ja) 記録装置
JP2010018022A (ja) 液吐出不良検出装置、およびインクジェット記録装置
JP5081792B2 (ja) インク滴検知装置の光軸調節方法および組付け方法、ならびに光軸調節装置
JP4925184B2 (ja) 液吐出不良検出装置、およびインクジェット記録装置
JP5038164B2 (ja) 液滴吐出装置
JP5521383B2 (ja) 液吐出不良検出装置、およびインクジェット記録装置
JP5724320B2 (ja) 液滴検出装置およびインクジェット記録装置
JP4964615B2 (ja) 液吐出不良検出装置、およびインクジェット記録装置
JP2009113225A (ja) 液吐出不良検出装置、およびインクジェット記録装置
JP2011093155A (ja) 液吐出不良検出装置およびインクジェット記録装置
JP2010058276A (ja) インクジェットプリンタ
JP6103892B2 (ja) インクジェット記録装置
JP5716314B2 (ja) 液吐出不良検出装置、その調整方法、およびインクジェット記録装置
JP5760627B2 (ja) 液吐出不良検出装置およびインクジェット記録装置
JP5664305B2 (ja) 記録装置及び制御方法
JP2012192552A (ja) 液滴吐出状態検出装置、ヘッドアレイユニットおよび画像形成装置
JP5365465B2 (ja) 液吐出不良検出装置およびインクジェット記録装置
JP2011031532A (ja) 液吐出不良検出装置およびインクジェット記録装置
JP5593874B2 (ja) 滴吐出状態検出装置、ヘッドアレイユニット及び画像形成装置
JP2005246695A (ja) インクジェット記録装置
JP5163456B2 (ja) インクジェットプリンタ及びインク吐出検査方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101209

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20120314

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20120328

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120703

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120705

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150713

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5038164

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150713

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees