JP2011178105A - 記録装置 - Google Patents

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JP2011178105A
JP2011178105A JP2010046304A JP2010046304A JP2011178105A JP 2011178105 A JP2011178105 A JP 2011178105A JP 2010046304 A JP2010046304 A JP 2010046304A JP 2010046304 A JP2010046304 A JP 2010046304A JP 2011178105 A JP2011178105 A JP 2011178105A
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雄一郎 都
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Abstract

【課題】記録位置のずれを適切に補正することができる記録装置を提供する。
【解決手段】プリンターは、主走査方向Xに沿って往復移動可能に構成されたキャリッジ
24と、キャリッジ24に支持されるとともに、主走査方向Xと交差する搬送方向Yに沿
って搬送される用紙Pに対して記録処理を実行する記録ヘッド26と、搬送方向Yにおけ
る記録ヘッド26の用紙Pに対する傾きを検出する検出機構30とを備え、記録ヘッド2
6は、検出機構30の検出結果に応じて、主走査方向Xに延びる軸線C1を中心に回動可
能に構成される。
【選択図】図3

Description

本発明は、記録ヘッドを備えた記録装置に関する。
従来、インクジェット式プリンターなどの記録装置には、搬送方向に沿って搬送される
用紙(媒体)に対して、記録ヘッドが搬送方向と交差する主走査方向に移動しながらイン
クの噴射動作を行うものがあった(例えば、特許文献1)。
特開2007−276264号公報
こうした記録装置においては、搬送方向において記録ヘッドが用紙の紙面に対して傾い
ていると、記録ヘッドから紙面までの距離(ペーパーギャップ)に誤差が生じることで、
インクの着弾位置(記録位置)がずれてしまうという問題があった。
特許文献1においては、記録ヘッドが用紙に対して傾いた状態で設置された場合に、イ
ンクの吐出タイミングを調整することでペーパーギャップの誤差を補正するようにしてい
た。しかし、ペーパーギャップが異なるままインクを吐出すると、インク滴の飛翔速度が
ばらつくためにインクの着弾位置がずれ、記録位置のずれを十分に補正することができな
かった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、記録位置のずれ
を適切に補正することができる記録装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の記録装置は、主走査方向に沿って往復移動可能に
構成されたキャリッジと、該キャリッジに支持されるとともに、前記主走査方向と交差す
る搬送方向に沿って搬送されるターゲットに対して記録処理を実行する記録ヘッドと、前
記搬送方向における前記記録ヘッドの前記ターゲットに対する傾きを検出する検出機構と
を備え、前記記録ヘッドは、前記検出機構の検出結果に応じて、前記主走査方向に延びる
軸線を中心に回動可能に構成される。
この構成によれば、検出機構の検出結果に応じて記録ヘッドが主走査方向に延びる軸線
を中心に回動することで、記録ヘッドのターゲットに対する傾きを調整し、記録位置のず
れを適切に補正することができる。
本発明の記録装置において、前記記録ヘッドは、前記搬送方向における一方側が変位す
ることで前記搬送方向における他方側に設けられた回動軸を中心に回動し、前記キャリッ
ジには、前記搬送方向における第1位置に前記回動軸を支持する軸受部が設けられるとと
もに、前記搬送方向における第2位置に前記記録ヘッドの一方側を変位させるためのカム
機構が設けられる。
この構成によれば、記録ヘッドは一方側が変位することで他方側に設けられた回動軸を
中心に回動するので、記録ヘッドを変位させるためのカム機構を一方側のみに備えればよ
い。
本発明の記録装置は、前記搬送方向において、前記第1位置は前記記録ヘッドが記録処
理を実行する記録領域の端部に位置する。
この構成によれば、第1位置は記録ヘッドが記録処理を実行する記録領域の端部に位置
するので、記録ヘッドの回動に伴う誤差を小さくすることができる。
本発明の記録装置において、前記検出機構は、前記ターゲットに対する離間距離を検出
するための2つの光学式センサーを備え、前記搬送方向において、前記光学式センサーの
うち一方は前記第1位置に設けられるとともに、前記光学式センサーのうち他方は前記第
2位置に設けられる。
この構成によれば、ターゲットに対する離間距離を検出する2つの光学式センサーは、
搬送方向において第1位置と第2位置とに設けられるので、記録ヘッドの傾きを精度よく
検出することができる。
本発明の記録装置において、前記カム機構は、前記主走査方向に沿って延びるカム軸と
、該カム軸の回動角度に対応して設けられた複数のカム面を有して前記カム軸に支持され
るとともに、前記カム面で前記記録ヘッドの一方側を支持する第1カム部と、前記カム軸
の端部に設けられた第2カム部と、該第2カム部と係合することで前記カム軸を回動させ
る係合部とを備え、前記カム軸は前記キャリッジに支持される一方、前記係合部は前記キ
ャリッジの移動経路の端部に固定される。
この構成によれば、カム軸はキャリッジに支持される一方、係合部はキャリッジの移動
経路の端部に固定されるので、キャリッジを移動経路の端部に移動させることで、第2カ
ム部と係合部とを係合させることができる。これにより、カム軸及び第1カム部を回動さ
せて記録ヘッドの一方側を変位させることができるので、記録ヘッドを回動させるために
専用の駆動源を備える必要がない。
本発明の記録装置において、前記記録ヘッドには、流体を噴射可能なノズルが前記搬送
方向に沿って並ぶように複数設けられ、前記軸受部は、前記搬送方向において前記カム機
構よりも上流側に設けられる。
この構成によれば、記録ヘッドは搬送方向において軸受部が設けられた上流側を中心と
して、カム機構が設けられた下流側が変位するので、記録処理によって流体を受容したタ
ーゲットが膨潤して撓み変位した場合にも、記録ヘッドの傾きを適切に調整することがで
きる。
本発明の記録装置は、前記搬送方向において、前記記録ヘッドよりも上流側において前
記ターゲットを挟持する上流側ニップローラー及び前記記録ヘッドよりも下流側において
前記ターゲットを挟持する下流側ニップローラーをさらに備え、前記ターゲットを挟持す
る力は、前記下流側ニップローラーよりも前記上流側ニップローラーの方が強くなるよう
に設定され、前記軸受部は、前記搬送方向において前記カム機構よりも下流側に設けられ
る。
この構成によれば、ターゲットを挟持する力は、下流側ニップローラーよりも上流側ニ
ップローラーの方が強くなるように設定されるので、ターゲットの後端側が上流側ニップ
ローラーから離間し、下流側ニップローラーにのみ挟持された状態になった場合に、挟持
による拘束が弱くなったターゲットの後端側が浮き上がってしまうことがある。その場合
にも、記録ヘッドは搬送方向において軸受部が設けられた下流側を中心として、カム機構
が設けられた上流側が変位するので、ターゲットの後端側が浮き上がるように変位した場
合にも、記録ヘッドの傾きを適切に調整することができる。
実施形態におけるインクジェット式プリンターの平面図。 図1におけるA−A線矢視断面図。 カム機構の作用を説明するための断面図。 図2におけるB−B線矢視断面図。 カム機構の構成を示す斜視図。 図5における上面図。 図6におけるC−C線矢視断面図。 第2ポジションにあるカム機構の説明図で、(a)は上面図、(b)は(a)におけるD−D線矢視断面図。 第1動作過程にあるカム機構の説明図で、(a)は上面図、(b)は(a)におけるE−E線矢視断面図。 方向転換時のカム機構の説明図で、(a)は上面図、(b)は(a)におけるF−F線矢視断面図。 第3ポジションにあるカム機構の説明図で、(a)は上面図、(b)は(a)におけるG−G線矢視断面図。 実施形態におけるインクジェット式プリンターの電気的構成を示すブロック図。
以下、本願発明に係る記録装置をインクジェット式プリンター(以下、「プリンター」
という)に具体化した一実施形態を図1〜図12を用いて説明する。なお、以下の説明に
おいて、「前後方向」、「左右方向」、「上下方向」をいう場合は、各図中に矢印で示し
た方向を基準として示すものとする。
図1に示すように、プリンター11は本体ケース12を備えている。本体ケース12の
背面側には記録用紙などの用紙Pをセット可能なセット部13が設けられている。
本体ケース12内には、用紙Pを搬送方向Y(前方向)に沿って搬送する上流側ニップ
ローラー14と下流側ニップローラー15が設けられている。セット部13にセットされ
た用紙Pは上流側ニップローラー14によって記録領域Paに搬送されるとともに、記録
領域Paで記録処理が施された用紙Pは下流側ニップローラー15によって本体ケース1
2外に排出されるようになっている。
上流側ニップローラー14及び下流側ニップローラー15は、それぞれPFモーター1
6,17と、PFモーター16,17の出力軸16a,17aと動力伝達可能な状態で接
続された駆動ローラー18,19と、各駆動ローラー18,19の上方にそれぞれ設けら
れた従動ローラー20,21とを備えている。
図2に示すように、従動ローラー20,21を支持する支持軸20a,21aは、付勢
部材20b,21bによって出力軸16a,17aに近接する方向に付勢されている。そ
して、上流側ニップローラー14及び下流側ニップローラー15に挟持された用紙Pは、
PFモーター16,17の駆動に伴って搬送方向Yに搬送されるようになっている。
なお、下流側ニップローラー15の従動ローラー21は、記録処理が施された用紙Pと
の接触面積を低減するため、ギザローラーとなっている。また、用紙Pの記録処理が施さ
れた上面側にかかる負荷を抑制するために、下流側ニップローラー15の付勢部材21b
は、上流側ニップローラー14の付勢部材20bの付勢力よりも弱くなっている。すなわ
ち、用紙Pを挟持する力は、下流側ニップローラー15よりも上流側ニップローラー14
の方が強くなるように設定されている。
図1に示すように、本体ケース12内には、主走査方向Xとなる左右方向に沿って棒状
のガイド軸22が架設されているとともに、キャリッジモーター23が収容されている。
ガイド軸22には、キャリッジ24が主走査方向Xへの往復移動可能な状態で支持されて
いる。キャリッジ24は、図示しない動力伝達機構によってキャリッジモーター23に接
続されているとともに、キャリッジモーター23の駆動に伴って、ガイド軸22に案内さ
れながら主走査方向Xに沿って往復移動するようになっている。
図2に示すように、キャリッジ24の主走査方向Xに沿う移動経路の下方には、用紙P
を支持する支持台であるプラテン25が固定されている。上流側ニップローラー14は、
挟持した用紙Pがプラテン25上で浮き上がるのを抑制するため、用紙Pの先端側がプラ
テン25に向かって下方に傾斜するように、支持軸20aの付勢方向が調整されている。
また、下流側ニップローラー15は、挟持した用紙Pがプラテン25上で浮き上がるの
を抑制するため、用紙Pの後端側がプラテン25に向かって下方に傾斜するように、支持
軸21aの付勢方向が調整されている。これにより、上流側ニップローラー14及び下流
側ニップローラー15に挟持された用紙Pは、記録領域Paにおいてプラテン25の上面
側に押しつけられるような態様となる。
キャリッジ24には、流体としてのインクを収容したインクカートリッジ(図示略)が
着脱可能に装着される。また、キャリッジ24には用紙Pに対して記録処理を実行する記
録ヘッド26が支持されている。
記録ヘッド26には、インクカートリッジに収容されたインクを下方へ向けて噴射可能
なノズル27が主走査方向X及び搬送方向Yに沿って複数設けられている。また、記録ヘ
ッド26の下面からなるノズル形成面26aには、各ノズル27のノズル開口27aが複
数形成されている。
本実施形態において、記録ヘッド26に設けられたノズル27から、プラテン25に支
持された用紙Pに対してインクが噴射される範囲が記録領域Paとなる。そして、用紙P
を搬送方向Yに所定距離搬送する搬送処理と、記録ヘッド26が主走査方向Xに移動しつ
つ記録領域Paにおいてノズル27からインクを噴射する印刷処理とを交互に行うことに
より、用紙Pに対する記録処理が実行されるようになっている。
図1に示すように、本体ケース12内においてプラテン25の右側には、メンテナンス
ユニット28が配置されている。メンテナンスユニット28が配置された位置は、キャリ
ッジ24の主走査方向Xにおける移動経路上であって、用紙Pに対する記録処理が行われ
ないホームポジションとなっている。そして、電源オフ時や印刷待機時にはキャリッジ2
4がホームポジションに移動されて、メンテナンスユニット28によって記録ヘッド26
に対するクリーニングなどのメンテナンス処理が行われるようになっている。
図2に示すように、キャリッジ24に支持された記録ヘッド26は、主走査方向Xに延
びる軸線C1を中心に回動可能に構成されている。これは、記録ヘッド26のノズル形成
面26aが用紙Pの紙面に対して傾斜した状態で対向する傾斜状態が生じた場合に、図3
に示すように記録ヘッド26を回動させるためである。こうした傾斜状態は、例えば搬送
方向Yにおいて、上流側ニップローラー14と下流側ニップローラー15との搬送速度に
誤差が生じたり、上流側ニップローラー14及び下流側ニップローラー15のうち何れか
一方にのみ用紙Pが挟持された状態になったりすることで、用紙Pが記録領域Paにおい
て撓み変位することで生じる。また、特に用紙Pが湿潤によって変形しやすい場合には、
印刷処理が施された部分が膨潤することで、傾斜状態が生じることもある。
そして、このような傾斜状態が生じると、前側に位置するノズル開口27aの用紙Pに
対する離間距離PGfと、後側に位置するノズル開口27aの用紙Pに対する離間距離P
Grとに誤差が生じる。すると、同時に噴射したインクの用紙Pへの着弾タイミングが前
側と後側とで変化し、印刷品質が低下してしまう虞がある。
そのため、プリンター11においては、カム機構29(図5参照)で記録ヘッド26を
回動させることで、傾斜状態を解消するようになっている。また、プリンター11は、搬
送方向Yにおける記録ヘッド26の用紙Pに対する傾きを検出するための検出機構30を
備えている。
図2に示すように、キャリッジ24内には収容部24aが形成されているとともに、キ
ャリッジ24の下面側には収容部24aを外部に連通させる開口31が形成されている。
また、記録ヘッド26の上側部分は、ノズル形成面26aが設けられた下側部分よりも底
面積が広い基体部32となっている。そして、記録ヘッド26は、基体部32が収容部2
4a内に収容される一方、開口31を通じて収容部24a外に露出したノズル形成面26
aがプラテン25(またはプラテン25上の用紙P)と対向するようになっている。
記録ヘッド26において基体部32の左右両側からは、下方に向けて支持部33が凸設
されている。また、各支持部33には左右方向に向けて延びる回動軸34が支持されてい
る。
図4に示すように、キャリッジ24には、搬送方向Yにおける第1位置P1に、回動軸
34を支持する一対の軸受部35が収容部24a内に凸設するように設けられている。そ
して、各回動軸34は、対応する軸受部35に軸線C1を中心に回動自在に軸支されてい
る。なお、第1位置P1は、搬送方向Yにおいて記録ヘッド26が記録処理を実行する記
録領域Paの端部に位置する。すなわち、第1位置P1は、最も後側のノズル27が設け
られた位置と対応する。
また、キャリッジ24において、搬送方向Yにおいて第1位置P1よりも下流側となる
第2位置P2に、記録ヘッド26の前側を変位させるためのカム機構29が配置されてい
る。具体的には、収容部24a内において各軸受部35よりも前側となる位置には、一対
の軸受部36が突設されている。すなわち、回動軸34を支持する軸受部35は、搬送方
向Yにおいて、カム機構29よりも上流側に設けられている。
軸受部36には、主走査方向Xに延びるカム軸37が回動自在に軸支されている。そし
て、記録ヘッド26は、回動軸34及びカム軸37を介してキャリッジ24に支持されて
いる。また、記録ヘッド26と収容部24aの天井面との間には、記録ヘッド26の姿勢
を安定させるための付勢部材として、コイルばね38が設けられている。したがって、記
録ヘッド26はコイルばね38の付勢力により、下方に向けて付勢された状態となってい
る。
カム軸37の右端側の先端には、第2カム部としての端面カム37aが形成されている
。端面カム37aは、キャリッジ24に設けられた貫通孔39を通じて収容部24a外に
露出している。
また、カム軸37には、左右方向において収容部24aの中央付近となる位置に、カム
軸37と一体回転する第1カム部としてのカム部材40が固定されている。カム部材40
は、周方向に沿ってカム軸37の回動角度に対応して設けられた複数のカム面43,44
(図5〜図7参照)を有してカム軸37に支持されるとともに、常時はカム面43で記録
ヘッド26の前方側を支持する。
収容部24a内には、左右方向においてカム部材40と対応する位置に、前端側がキャ
リッジ24に支持されるとともに後端側に当接部材41が固定された付勢部材42が設け
られている。カム部材40のカム面43,44はカム軸37の周方向に沿って連続的に形
成されているとともに、カム部材40はカム面43に前側から当接部材41が当接するこ
とで、常には付勢部材42の後方に向かう付勢力によって回転が規制された状態となって
いる。
ここで、カム部材40のカム面43は、カム軸37の軸線C2からの距離が複数段階に
異なるように形成されている。そのため、カム軸37が回動すると、記録ヘッド26はそ
の前方側を支持するカム部材40のカム面43が変化するのに伴って、主走査方向Xに延
びる回動軸34の軸線C1を中心に回動するようになっている。
本実施形態において、カム軸37及びカム部材40はカム機構29(図5参照)を構成
する。そして、記録ヘッド26は、前方側が上下方向に変位することで後方側に設けられ
た回動軸34を中心に回動するようになっている。
図1に示すように、本体ケース12において、キャリッジ24の移動経路の右端部に対
応する位置には、側壁から左方に向けて延びる係合部45が固定されている。そして、キ
ャリッジ24が右方に向けて移動して、図1において二点鎖線で示すようにホームポジシ
ョン付近に至ると、カム軸37の先端に設けられた端面カム37aと係合部45が係合す
るようになっている。
次に、カム機構29及び係合部45について詳述する。
図5〜図7に示すように、係合部45は、先端が曲面形状をなしているとともに、カム
軸37の軸線C2と平行をなすように主走査方向Xに沿って延びている。そして、キャリ
ッジ24の主走査方向Xに沿う移動に伴ってカム軸37の先端に設けられた端面カム37
aが係合部45に係合すると、カム軸37が回動するようになっている。このとき、カム
軸37とともにカム部材40も、付勢部材42の付勢力に抗して図7に矢印で示す反時計
回り方向に回動する。
図5に示すように、端面カム37aには、主走査方向Xと交差する方向に傾斜する4つ
の傾斜カム面46(46a,46b,46c,46d)が形成されている。また、隣接す
る2つの傾斜カム面46の間には、それぞれ主走査方向Xに沿って延びる係止面47(4
7a,47b,47c,47d)が設けられている。
図7に示すように、カム部材40のカム面43(43a,43b,43c,43d)は
平面形状をなすとともに、図7において前側に位置する最も軸線C2からの距離が短いカ
ム面43aから、図7における時計回り方向に、順次軸線C2からの距離が長くなるカム
面43b,43c,43dが配置されている。また、カム面44(44a,44b,44
c,44d)は、各カム面43の間に配置され、周方向に隣接する2つのカム面43を滑
らかに接続するために曲面形状に形成されている。
端面カム37aの傾斜カム面46a,46b,46c,46dは、それぞれカム部材4
0のカム面44a,44b,44c,44dに対応するように設けられている。そして、
何れかの傾斜カム面46が係合部45と係合した場合に、カム部材40は、係合部45と
係合した傾斜カム面46と対応するカム面44が当接部材41に摺接しつつ回動するよう
になっている。
また、端面カム37aの係止面47a,47b,47c,47dは、それぞれ直交する
ように配置されたカム部材40のカム面43a,43b,43c,43dに対応するよう
に設けられている。そして、係合部45が係止面47に当接してカム軸37の回動が規制
された後に、キャリッジ24が左方向へ移動して係合部45と端面カム37aとの係合が
解除されると、対応するカム面43が当接部材41に当接した状態でカム部材40の回動
が終了するようになっている。
なお、端面カム37aと係合部45との係合が解除された状態では、カム部材40の前
側を向いたカム面43に当接部材41が当接するとともに、カム部材40の上側を向いた
カム面43が記録ヘッド26に当接している。すなわち、記録ヘッド26の傾斜角度は、
カム部材40に当接する上側を向いたカム面43の軸線C2からの離間距離で規定される
本実施形態において、カム面43aが上側を向いて記録ヘッド26を支持している状態
をカム機構29の第1ポジションといい、同じくカム面43b,43c,43dが上側を
向いて記録ヘッド26を支持している状態を、それぞれカム機構29の第2〜4ポジショ
ンという。したがって、記録ヘッド26の前端は、カム機構29が第1ポジションにある
ときに最も下方に位置する一方、カム機構29が第4ポジションにあるときに最も上方に
位置する。
プリンター11においては、第1〜4ポジションのうちの何れか(例えば図5〜図7に
示す第2ポジション)が基本ポジションになるとともに、基本ポジションにおいて、記録
ヘッド26はノズル形成面26aとプラテン25とが略平行をなす態様となる。また、カ
ム機構29のポジションは、キャリッジ24の主走査方向Xに沿う移動に伴って、端面カ
ム37aが係合部45に係合する毎に切り替わる。
そして、第1ポジションから第4ポジションに至る切り替えの都度、記録ヘッド26は
前端が段階的に上方に変位することで、図2における反時計回り方向に回動する。また、
第4ポジションから第1ポジションに切り替わると、記録ヘッド26は前端が下方に変位
することで、図2における時計回り方向に回動する。すなわち、記録ヘッド26のノズル
形成面26aは、カム機構29の各ポジションに対応して4段階に傾斜角度が設定される
とともに、キャリッジ24を1〜3回移動させることで、記録ヘッド26の傾斜を目的の
角度に設定することができる。
次に、カム機構29の作用について、第2ポジションから第3ポジションに切り換える
場合を例にして説明する。
図8に示すように、第2ポジションにおいては、当接部材41がカム部材40のカム面
43aに当接してカム部材40の静止状態を保持しているとともに、カム部材40の上面
側となるカム面43bが記録ヘッド26に当接している。このとき、係合部45は、端面
カム37aの傾斜カム面46aの右端側と対向するように配置されている。
そして、この状態から第1動作過程としてキャリッジ24が図8(a)に示すように右
方向に移動すると、係合部45の先端が端面カム37aの傾斜カム面46aと係合する。
このとき、端面カム37aは係合部45に近接する方向に移動するので、図7に二点鎖線
で示すように、係合部45の係合位置が傾斜カム面46aの右端側から左端側に向かって
変化しつつ、カム軸37が回動する。これにより、図9に示すように、カム部材40が付
勢部材42の付勢力に抗して、図9(b)に矢印で示す反時計回り方向に回動する。
図10に示すように、係合部45の傾斜カム面46aに対する係合位置が図7に点線で
示す左端側に至ると、係合部45が係止面47bに当接することでカム軸37の回動が規
制される。これにより、キャリッジ24の右方向への移動が規制されるので、キャリッジ
24を駆動するためのキャリッジモーター23に負荷がかかる。そして、キャリッジモー
ター23の負荷が所定の閾値を超えると、キャリッジモーター23が駆動方向を逆転する
。これにより、第2動作過程として、キャリッジ24が方向転換して左方向への移動を開
始する。
そして、キャリッジ24の左方向へ移動に伴って係合部45と端面カム37aとの係合
が解除されると、図11に示すようにカム機構29が第3ポジションに切り替わる。これ
により、記録ヘッド26の回動が終了するとともに、ノズル形成面26aの傾斜角度が変
化する。
次に、プリンター11に設けられた検出機構30及びプリンター11の動作を制御する
制御装置100(図12参照)について説明する。
図1及び図2に示すように、キャリッジ24の下面において、開口31の左方となる位
置には、検出機構30を構成する光学式の反射型センサー48,49が設けられている。
なお、反射型センサー48は搬送方向Yにおける第1位置P1に設けられているとともに
、反射型センサー49は搬送方向Yにおける第2位置P2に設けられている。そして、反
射型センサー48,49は、それぞれ用紙Pに対する離間距離を検出することで、搬送方
向Yにおけるノズル形成面26aの用紙Pに対する傾きを検出するようになっている。
図12に示すように、プリンター11に備えられた制御装置100は、検出機構30を
構成するCPU50、ROM51、RAM52、不揮発性メモリー53及びモーター駆動
回路54〜56を備え、これらはバス57を介して互いに接続されている。そして、CP
U50はモーター駆動回路54,55を介してPFモーター16,17を駆動制御すると
ともに、モーター駆動回路56を介してキャリッジモーター23を駆動制御するようにな
っている。
また、ROM51には、CPU50により実行される制御プログラムや傾斜角度を検出
するための閾値などが記憶されている。また、RAM52には、CPU50の演算結果や
制御プログラムを実行して処理する各種データなどが一時的に記憶されるようになってい
る。そして、不揮発性メモリー53には、カム機構29の現在のポジションなどが記憶さ
れるようになっている。
ここで、反射型センサー48,49は、光源部及び受光部を有している。そして、光源
部から下方に向けて出射した光の反射光を受光部で受光するとともに、受光部で受けた反
射光の強さに応じた電気信号を制御装置100に出力するようになっている。そして、光
源部からの光を反射する反射対象との離間距離が短いほど、反射型センサー48,49の
出力値は高くなる。したがって、CPU50は、反射型センサー48,49の出力値を比
較して、両出力値の差がROM51に記憶された閾値以上であった場合には、用紙Pが水
平をなすプラテン25の上面に対して傾斜した状態にあると判断する。
また、CPU50は、検出した出力値の差から用紙Pの傾斜角度を算出するとともに、
不揮発性メモリー53から現在のカム機構29のポジションを読み出して現在の記録ヘッ
ド26の傾斜角度を把握する。そして、CPU50は、用紙Pの傾斜角度と記録ヘッド2
6の傾斜角度とを比較することで、ノズル形成面26aの用紙Pに対する傾きを算出する
。なお、傾きを検出する際にカム機構29を基本ポジションに戻しておくと、ノズル形成
面26aはプラテン25の上面と平行になるので、反射型センサー48,49で検出した
用紙Pに対する離間距離からノズル形成面26aの用紙Pに対する傾きを算出することが
できる。
次に、プリンター11における記録ヘッド26の回動について説明する。
プリンター11においては、用紙Pが記録領域Paに配置されると、所定のタイミング
で検出機構30によって搬送方向Yにおける記録ヘッド26の用紙Pに対する傾きを検出
する。そして、検出機構30の検出結果に応じて、記録処理に先だって記録ヘッド26を
主走査方向Xに延びる軸線C1を中心に回動させる。
具体的には、CPU50は検出機構30の検出に先だってPFモーター16,17の駆
動を停止して、図2に示すように記録領域Paに用紙Pを停止させる。続いて、検出機構
30によって離間距離PGr,PGfを検出することで、ノズル形成面26aの用紙Pに
対する傾きを算出する。
そして、ノズル形成面26aが用紙Pに対して一定以上の傾斜角度で対向している場合
には、CPU50がキャリッジモーター23を駆動制御して、キャリッジ24を移動させ
ることでカム機構29のポジションを切り替える。また、CPU50は切り換え後のポジ
ションを現在のポジションとして不揮発性メモリー53に記憶させる。これにより、図3
に示すように記録ヘッド26が回動され、ノズル形成面26aの用紙Pに対する傾斜が解
消される。すなわち、第1位置P1における離間距離PGrと第2位置P2における離間
距離PGfとが等しくなる。
そして、カム機構29の切り替えにより、記録ヘッド26の前側を上方に変位させると
、記録領域Paに位置する用紙Pの前側が浮き上がるように撓み変位した場合の傾斜状態
を解消することができる。また、記録ヘッド26の前側を下方に変位させると、記録領域
Paに位置する用紙Pの後側が浮き上がるように撓み変位した場合の傾斜状態を解消する
ことができる。なお、搬送方向Yにおいて、用紙Pの前側と後側のどちらが浮き上がりや
すいかによってカム機構29の基本ポジションを決定すれば、記録ヘッド26の回動範囲
を適切に設定することができる。
また、記録ヘッド26の回動によるノズル形成面26aの傾斜状態の調整は、用紙P毎
に行ってもよいし、1枚の用紙Pにつき複数回行ってもよい。あるいは、用紙Pの種類や
サイズ、記録内容が変更される毎に行ってもよい。
例えば、用紙Pは、上流側ニップローラー14及び下流側ニップローラー15のうち何
れか一方のみに挟持されている場合には、挟持されていない側の端部が浮き上がってしま
うことがある。このような場合には、上流側ニップローラー14のみに挟持された状態で
記録処理を実行する前と、上流側ニップローラー14及び下流側ニップローラー15に挟
持された状態で記録処理を実行する前と、下流側ニップローラー15のみに挟持された状
態で記録処理を実行する前との少なくとも3回、傾斜状態を調整するのが好ましい。
あるいは、用紙Pがインクを吸収しやすい普通紙である場合には、インクが付着した部
分が膨張することで、記録領域Paの前側が浮き上がってしまうことがある。そのため、
ベタ塗りのように多くインク滴が噴射される印刷内容の場合には、記録処理の途中、例え
ば記録済みの部分が記録領域Paの前側に搬送された後に傾斜状態を調整するのが好まし
い。また、検出機構30による傾斜状態のチェックをキャリッジ24の走査毎に行い、傾
斜状態が検出された場合に記録ヘッド26を回動するようにしてもよい。
上記説明した実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)検出機構30の検出結果に応じて記録ヘッド26が主走査方向Xに延びる軸線C
1を中心に回動することで、記録ヘッド26の用紙Pに対する傾きを調整し、記録位置の
ずれを適切に補正することができる。
(2)記録ヘッド26は一方側が変位することで他方側に設けられた回動軸34を中心
に回動するので、記録ヘッド26を変位させるためのカム機構29を一方側のみに備えれ
ばよい。
(3)第1位置P1は記録ヘッド26が記録処理を実行する記録領域Paの端部に位置
するので、記録ヘッド26の回動に伴う誤差を小さくすることができる。特に、搬送方向
Yにおいて、用紙Pに対するインク滴の着弾位置のずれを小さくすることができる。
(4)用紙Pに対する離間距離を検出する2つの反射型センサー48,49は、搬送方
向Yにおいて第1位置P1と第2位置とに設けられるので、記録ヘッド26の傾きを精度
よく検出することができる。
(5)カム軸37はキャリッジ24に支持される一方、係合部45はキャリッジ24の
移動経路の端部に固定されるので、キャリッジ24を移動経路の端部に移動させることで
、第2カム部と係合部45とを係合させることができる。これにより、カム軸37及びカ
ム部材40を回動させて記録ヘッド26の一方側を変位させることができるので、記録ヘ
ッド26を回動させるために専用の駆動源を備える必要がない。
(6)記録ヘッド26は搬送方向Yにおいて軸受部35が設けられた上流側を中心とし
て、カム機構29が設けられた下流側が変位するので、記録処理によってインクを受容し
た用紙Pが膨潤して撓み変位した場合にも、記録ヘッド26の傾きを適切に調整すること
ができる。
(7)記録ヘッド26をキャリッジ24に対して回動するようにしたので、キャリッジ
24のプラテン25に対する高さと角度を基準として、ノズル形成面26aの傾斜状態を
調整することができる。
(8)検出機構30によって、記録領域Paに配置された用紙Pに対するノズル形成面
26aの傾斜状態を検出するので、用紙Pの搬送状態に応じて、適宜傾斜状態を調整する
ことができる。
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・例えば第1位置P1にカム機構29を設ける一方、第2位置P2に回動軸34を設け
るなどして、回動軸34を支持する軸受部35を、搬送方向Yにおいてカム機構29より
も下流側に設けてもよい。この構成によれば、記録ヘッド26が搬送方向Yにおいて軸受
部35が設けられた下流側を中心として、カム機構29が設けられた上流側が変位するこ
とで、用紙Pの後端側が浮き上がるように変位した場合に、記録ヘッド26の傾きを適切
に調整することができる。特に、プリンター11においては、用紙Pを挟持する力は、下
流側ニップローラー15よりも上流側ニップローラー14の方が強くなるように設定され
る。したがって、用紙Pが下流側ニップローラー15にのみ挟持された状態になって、拘
束が弱くなった用紙Pの後端側が浮き上がってしった場合に、記録ヘッド26の傾きを適
切に調整することができる。
・上流側ニップローラー14と下流側ニップローラー15とで用紙Pを挟持する力を等
しくしてもよいし、上流側ニップローラー14よりも下流側ニップローラー15の方が用
紙Pを挟持する力が強くなるようにしてもよい。
・搬送方向Yにおいて、回動軸34を支持する軸受部35を第1位置P1以外の位置に
配置してもよいし、カム機構29を第2位置P2以外の位置に配置してもよい。
・記録ヘッド26を回動させることができれば、カム機構29の構成を変更してもよい
。例えば、カム部材40の回転を規制する付勢力として、記録ヘッド26の姿勢を安定さ
せるためのコイルばね38の付勢力を利用するようにしてもよい。この場合には、当接部
材41及び付勢部材42を備えなくてもよいので、構成を簡素化することができる。なお
、当接部材41及び付勢部材42を備えない場合には、記録ヘッド26において基体部3
2のカム面43と当接する部分が、当接部材41として機能する。
・搬送方向Yに沿って2つのカム機構29を備え、記録ヘッド26の前側及び後側の両
方がそれぞれ変位するようにしてもよい。この場合には、記録ヘッド26の前側及び後側
をともに上下方向に移動させることで、ノズル形成面26aのプラテン25に対する離間
距離(プラテンギャップ)を調整することができる。
・反射型センサー48,49を記録ヘッド26に設けてもよい。
・反射型センサー48,49は搬送方向Yに離間した任意の箇所に設けることができる
。例えば、反射型センサー48,49を記録領域Paの両端に設けてもよいし、キャリッ
ジ24の下面において開口31の右方となる位置に設けてもよい。
・第1位置P1と第2位置P2を記録領域Paの両端に対応するように設定してもよい

・記録ヘッド26が回動軸34に代えて半球状の凸部を有するとともに、キャリッジ2
4が軸受部35に代えて半球状の凸部を軸支するための凹部を有するようにしてもよい。
この構成によれば、凸部を支点として記録ヘッド26を回動させることができる。また、
キャリッジ24が軸受部35に代えて半円筒状の凸部を有するとともに、記録ヘッド26
が回動軸34に代えて、キャリッジ24の半円筒状の凸部に摺接する凹部を有するように
してもよい。この構成によれば、半円筒形状の円中心を回動中心として記録ヘッド26を
回動させることができるので、回動中心を記録ヘッド26のノズル形成面26a上に配置
することができる。これにより、搬送方向Yにおいて、記録ヘッド26の回動に伴うイン
ク滴の着弾位置のずれを小さくすることができる。
・カム機構29のポジションを切り換えるための専用の駆動源を設けてもよい。この駆
動源は、キャリッジ24に搭載してもよいし、本体ケース12側に固定して、キャリッジ
24が移動経路の端部に至ったときにカム軸37と駆動源とが接続されるようにしてもよ
い。
・カム機構29は、ポジションが任意の複数段階に切り替わるようにカム面43の数を
変更してもよいし、無段階に記録ヘッド26の回動角度を変化させるようにしてもよい。
・係合部45を主走査方向Xに沿って往復移動可能に構成し、係合部45が移動するこ
とで端面カム37aに係合するようにしてもよい。
・キャリッジ24を主走査方向Xへ移動させながら反射型センサー48(又は反射型セ
ンサー49)で検出を行い、制御装置100が検出値に基づいて反射対象の変化する位置
、すなわち用紙の両端部の位置を検知することで、用紙Pの幅を算出するようにしてもよ
い。これにより、反射型センサー48を紙幅センサーとして兼用することができる。
・上記実施形態では、記録装置をインクジェット式プリンターに具体化したが、他の記
録方式を用いる記録装置や、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射
装置を採用してもよく、微小量の液滴を吐出させる記録ヘッド等を備える各種の液体噴射
装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態を
いい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、
液体噴射装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相で
あるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状態、ゾル、ゲル水、その他
の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物
質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒
子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては
上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的
な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成
物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、E
L(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの
製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射
する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、
精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイク
ロディスペンサ等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで
潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ
)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置
、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射
装置を採用してもよい。そして、これらのうち何れか一種の噴射装置に本発明を適用する
ことができる。
11…記録装置としてのプリンター、14…上流側ニップローラー、15…下流側ニッ
プローラー、24…キャリッジ、26…記録ヘッド、27…ノズル、29…カム機構、3
0…検出機構、34…回動軸、35…軸受部、37…カム軸、37a…第2カム部として
の端面カム、40…第1カム部としてのカム部材、43,43a,43b,43c,43
d…カム面、45…係合部、48,49…光学式センサーとしての反射型センサー、C1
…軸線、P…ターゲットとしての用紙、P1…第1位置、P2…第2位置、PGf,PG
r…離間距離、Pa…記録領域、X…主走査方向、Y…搬送方向。

Claims (7)

  1. 主走査方向に沿って往復移動可能に構成されたキャリッジと、
    該キャリッジに支持されるとともに、前記主走査方向と交差する搬送方向に沿って搬送
    されるターゲットに対して記録処理を実行する記録ヘッドと、
    前記搬送方向における前記記録ヘッドの前記ターゲットに対する傾きを検出する検出機
    構とを備え、
    前記記録ヘッドは、前記検出機構の検出結果に応じて、前記主走査方向に延びる軸線を
    中心に回動可能に構成されることを特徴とする記録装置。
  2. 前記記録ヘッドは、前記搬送方向における一方側が変位することで前記搬送方向における
    他方側に設けられた回動軸を中心に回動し、
    前記キャリッジには、前記搬送方向における第1位置に前記回動軸を支持する軸受部が
    設けられるとともに、前記搬送方向における第2位置に前記記録ヘッドの一方側を変位さ
    せるためのカム機構が設けられることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記搬送方向において、前記第1位置は前記記録ヘッドが記録処理を実行する記録領域の
    端部に位置することを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記検出機構は、前記ターゲットに対する離間距離を検出するための2つの光学式センサ
    ーを備え、
    前記搬送方向において、前記光学式センサーのうち一方は前記第1位置に設けられると
    ともに、前記光学式センサーのうち他方は前記第2位置に設けられることを特徴とする請
    求項2又は請求項3に記載の記録装置。
  5. 前記カム機構は、前記主走査方向に沿って延びるカム軸と、
    該カム軸の回動角度に対応して設けられた複数のカム面を有して前記カム軸に支持され
    るとともに、前記カム面で前記記録ヘッドの一方側を支持する第1カム部と、
    前記カム軸の端部に設けられた第2カム部と、
    該第2カム部と係合することで前記カム軸を回動させる係合部とを備え、
    前記カム軸は前記キャリッジに支持される一方、前記係合部は前記キャリッジの移動経
    路の端部に固定されることを特徴とする請求項2〜請求項4のうち何れか一項に記載の記
    録装置。
  6. 前記記録ヘッドには、流体を噴射可能なノズルが前記搬送方向に沿って並ぶように複数設
    けられ、
    前記軸受部は、前記搬送方向において前記カム機構よりも上流側に設けられることを特
    徴とする請求項2〜請求項5のうち何れか一項に記載の記録装置。
  7. 前記搬送方向において、前記記録ヘッドよりも上流側において前記ターゲットを挟持する
    上流側ニップローラー及び前記記録ヘッドよりも下流側において前記ターゲットを挟持す
    る下流側ニップローラーをさらに備え、
    前記ターゲットを挟持する力は、前記下流側ニップローラーよりも前記上流側ニップロ
    ーラーの方が強くなるように設定され、
    前記軸受部は、前記搬送方向において前記カム機構よりも下流側に設けられることを特
    徴とする請求項2〜請求項5のうち何れか一項に記載の記録装置。
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