JP2009158240A - リチウムイオン電池用電解液 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い正電位においても分解し難く、充放電が高い正電位の領域にまで及ぶ物質を正極活物質として利用することが可能なリチウムイオン電池用電解液、及びそれを用いたリチウムイオン電池を提供する。
【解決手段】有機溶媒にリチウム塩が溶解しているリチウムイオン電池用電解液において、有機溶媒には、アジポニトリル、グルタロニトリル、2−メチルグルタロニトリル、3−メトキシプロピオニトリル及びシアノ酢酸メチルの1種又は2種が該有機溶媒の重量に対して90重量%以上含まれている。さらには、ビニレンカーボネート及び/又はフルオロエチレンカーボネートが該有機溶媒の重量に対して10重量%未満含まれている。また、リチウム塩にはLiPF6,LiBF,LiTFSI,LiTFS及びLiBETIの少なくとも1種が含まれている。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン電池用の電解液に関する。
従来のリチウムイオン電池は、正極としてコバルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、これらの固溶体、マンガン酸リチウム(LiMn24)等を用い、負極として黒鉛等の炭素からなる負極材料を用いている。そして、エチレンカーボネートやプロピレンカーボネート等の液状の有機化合物を溶媒に、リチウム塩を溶質として溶解させた電解液を用いている。
こうしたリチウムイオン電池のエネルギー密度をさらに高めるべく、新たな正極活物質の探索が進められている。例えば、特許文献1や特許文献2にはLiNiPOF、LiNiPO、LiCoPO及びLiCoPOFがエネルギー密度の高い正極活物質として提案されている。これらの大きなエネルギー密度を有する正極活物質をリチウムイオン電池に利用すれば、理論的には、大きな充電容量のリチウムイオン電池となるはずである。
ところが、このような正極活物質の充電反応は、極めて貴な高い電位において起こるため、電解液に用いられる有機溶媒が酸化分解されて、使用できなくなるという問題が生じている。このため、実際に取り出せる容量は、理論的な容量の半分以下となってしまうという問題があった(非特許文献1)。
特許第3624205号 特許第3631202号 Journal of Power Sources 146 (2005) 565-569
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであり、高い電位においても分解し難く、充放電が高い正電位の領域にまで及ぶ物質を正極活物質として利用することが可能なリチウムイオン電池用電解液を提供することを解決すべき課題としている。
発明者らは、上記従来の課題を解決すべく、鋭意試験研究を行なった。その結果、ニトリル基を有するいくつかの有機溶媒が、高い正電位においても分解し難く、広い電位窓を有することを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明のリチウムイオン電池用電解液は、有機溶媒にリチウム塩が溶解しているリチウムイオン電池用電解液であって、前記有機溶媒はアジポニトリル、グルタロニトリル、2−メチルグルタロニトリル、3−メトキシプロピオニトリル、シアノ酢酸メチル、セバコニトリル及びオキシプロピオニトリルの1種又は2種以上が該有機溶媒の重量に対して90重量%以上含まれていることを特徴とする。
本発明のリチウムイオン電池用電解液に添加されるリチウム塩としては、LiPF6(六フッ化リン酸リチウム),LiBF(四フッ化ホウ酸リチウム),LiTFSI(リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド),LiTFS(トリフルオロメタンスルホン酸リチウム)及びLiBETI(リチウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド)の少なくとも1種が含まれていることが好ましい。これらのリチウム塩は、本発明のリチウムイオン電池用電解液に用いられるニトリル系の有機溶媒へ溶解し、高い電位でも分解しない十分な電位窓を有している。
リチウム塩の濃度は0.01mol/L以上であって、飽和状態よりも低い濃度とされていることが好ましい。リチウム塩の濃度が0.01mol/L未満では、解離したLiイオンがほとんどないため、極端にLiイオン伝導度が小さくなり、Liイオン伝導を確保できない。そのため、過電圧が大きくなり本来の電解液の電位が大きくずれる可能性がある。他方、リチウム塩の濃度が飽和状態とされた場合、温度の変化によって溶解しているリチウム塩が析出し、電極等を変形させたりするおそれがある。
また、有機溶媒にはビニレンカーボネート及び/又はフルオロエチレンカーボネートが有機溶媒の重量に対して10重量%未満含まれていることが好ましい。こうであれば、従来より知られているとおり、カーボン負極上にSEIといわれる保護皮膜を形成することで、耐還元性を向上させつつ、Liイオンを通過させることができる特性を付与することができる。また、場合によっては正極側にも同様なLiイオン伝導可能な保護皮膜を形成することがあり、負側および正側の電位窓拡大に効果を発揮することが可能となる。発明者の試験結果においても、場合により、負側、正側の片方もしくは両方で電位窓拡大の効果を発揮することが認められた。
また、本発明のリチウムイオン電池用電解液が高い正電位においても酸化分解されることのないようにするために、従来から用いられている、ジエチルカーボネート, ジメチルカーボネート, エチルメチルカーボネートあるいはメチルプロピルカーボネート、ジフェニルカーボネート、メチルフェニルカーボネート等の炭酸エステルは含まないことが好ましい。なぜならば、これらの炭酸エステルは、1.5V(対Ag/Ag+)よりも低い電位において酸化分解されるため、これらの炭酸エステルを添加した場合、充電のための電位が1.5V(対Ag/Ag+)を超えた領域に存在するような高電位酸化還元正極活物質を正極活物質として利用することができなくなるおそれがあるからである。このため、本発明のリチウムイオン電池用電解液は、グラシーカーボン電極を作用極とし、前記リチウムイオン電池用電解液の電位−電流曲線を測定した場合において、1.5V(対Ag/Ag+)以下の電位領域におけるファラディー電流に基づく酸化電流が50μA/cm以上となるような易酸化性有機溶媒が添加されていないことが好ましい。なお、ここでいう電位−電流曲線は、正側及び負側に数回スキャンさせた後に測定される電位−電流曲線をいう。
本発明のリチウムイオン電池用電解液をリチウムイオン電池の電解液に用いれば、充電のための電位が1.5V(対Ag/Ag+)を超えた領域に存在するような高電位酸化還元正極活物質を利用することができる。このため、起電力が大きく、エネルギー密度の大きな電池とすることができる。
本発明のリチウムイオン電池用電解液では、有機溶媒として、アジポニトリル、グルタロニトリル、2−メチルグルタロニトリル、3−メトキシプロピオニトリル、シアノ酢酸メチル、セバコニトリル及びオキシプロピオニトリルの1種又は2種以上が用いられる。これらの中でも、シアノ酢酸メチルは、LiPF6の溶解度が大きく、このため電解液の電気伝導度を大きくすることができ、電極反応速度も大きくすることができる。しかも、LiPF6をシアノ酢酸メチルに溶解させた電解液の電位−電流曲線は、後述するように広い電位窓となるため、正極材料や負極材料の選択の幅が広くなり好適である。
また、リチウム塩としては、LiPF6,LiBF,LiTFSI,LiTFS,及びLiBETIを用いることができる。これらのリチウム塩は、上記の二トリル基を有する有機溶媒に溶解させることができる。特にLiBF,LiTFSI及びLiTFSは溶解度が大きく好適である。また、これらのニトリル系有機溶媒は単独で用いてもよいが、混合して用いることもできる。
本発明のリチウムイオン電池用電解液を用いることにより、充電のための電位が1.5V(対Ag/Ag+)を超える領域に存在するような高電位酸化還元正極活物質を正極活物質として利用することができ、このため、電池の起電力及びエネルギー密度を極めて高くすることができる。このような高電位酸化還元正極活物質としては、例えば、LiCoPOF,LiNiPOF,LiCoPO,LiNiPO等が挙げられる。これらの正極活物質はエネルギー密度が高く、容量の大きなリチウムイオン電池とすることができる。例えば、LiCoPOFは正極活物質としてのエネルギー密度がLiCoOに対して理論値で2倍以上あることが予測されていおり、十分にポテンシャルを発揮できれば、容量の大きなリチウムイオン電池を作ることができる。また、LiCoPOFが酸化される電位は高い電位領域にまで及ぶため、起電力の大きい電池とすることができる。さらに、LiCoPOFは熱安定性に優れ、400°Cという高温になっても、発熱反応は示さないことが、熱分析結果から分かっており、電池温度の上昇を防ぐことができる。
以下本発明のリチウムイオン電池用電解液を具体化した実施例についてさらに詳細に述べる。
<アジポニトリルを有機溶媒としたリチウムイオン電池用電解液の調製>
(実施例1)
実施例1では、有機溶媒としてアジポニトリルを用い、これにリチウム塩としてLiPF6(六フッ化リン酸リチウム)を0.05mol/Lとなるように溶解させてリチウムイオン電池用電解液とした。
(実施例2)
実施例2では、有機溶媒としてアジポニトリル97重量%、ビニレンカーボネート3重量%の混合溶媒を用い、これにリチウム塩としてLiPF6を0.05mol/Lとなるように溶解させてリチウムイオン電池用電解液とした。
(実施例3)
実施例3では、有機溶媒としてアジポニトリルを用い、これにリチウム塩としてLiTFSI(リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド)を0.1mol/Lとなるように溶解させてリチウムイオン電池用電解液とした。
(実施例4)
実施例4では、有機溶媒としてアジポニトリルを用い、これにリチウム塩としてLiBETI(リチウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド)を0.1mol/Lとなるように溶解させてリチウムイオン電池用電解液とした。
(実施例5)
実施例5では、有機溶媒としてアジポニトリルを用い、これにリチウム塩としてLiTFS(トリフルオロメタンスルホン酸リチウム)を0.1mol/Lとなるように溶解させてリチウムイオン電池用電解液とした。
(比較例1)
比較例1では、有機溶媒としてエチレンカーボネート50重量%、ジメチルカーボネート50重量%の混合溶媒を用い、これにリチウム塩としてLiPF6を0.1mol/Lとなるように溶解させてリチウムイオン電池用電解液とした。
実施例1〜5及び比較例1リチウムイオン電池用電解液の組成を表1に示す。
Figure 2009158240
−評 価−
以上のようにして調製した実施例1〜5及び比較例1リチウムイオン電池用電解液について、電位−電流曲線を測定した。測定にはポテンシオガルバノスタットを用い、作用極にはグラッシーカーボンを用い、対極には白金線を用いた。また、参照電極は(Ag/Ag+)を用い、参照電極の充填液の銀イオン源として過塩素酸銀を用いた。測定にあたっては、正側及び負側に数回スキャンさせた後、自然電位から正方向、あるいは負方向に5mV/秒の速度で電位の掃引を行い、電位−電流曲線を測定した。結果を図1〜図5に示す。
図1に示すように、実施例1の電解液の電位窓は、(Ag/Ag+)参照電極に対して(以下同様)−3.3〜+3.7V(電位窓の判断基準は50μA/cmとした。以下同様)となった。これに対して、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートの混合溶媒を用いた比較例1の電位窓は−3.3〜+1.6Vであり、実施例1の電解液の電位窓は、比較例1の電解液に比べて、正側に大きく広がっていることが分かった。この結果から、実施例1の電解液を用いれば、充電のための電位が1.5Vを超えた領域に存在するような高電位酸化還元正極活物質をリチウムイオン電池の正極活物質として利用できることとなり、起電力及びエネルギー密度が高く、容量の大きなリチウムイオン電池とすることができる。例えば、比較例1の電解液では、LiCoPOFやLiNiPOFの酸化還元電位でも有機溶媒が電気分解を起こし、これらの正極酸化物質を利用することができないのに対し、実施例1の電解液を用いれば、LiCoPOFやLiNiPOFを正極活物質として利用できるだけでなく、例えば、LiCoPO,LiNiPO等も利用することができる。
実施例2は、実施例1の電解液に、ビニレンカーボネートが添加されたものであり、図1に示すように、電位窓がビニレンカーボネートの添加により、実施例1の電解液よりも正側及び負側ともに広がった。このため、負極側のLi/Liの充放電領域においても、電解液は安定に存在することができる。
リチウム塩としてLITFSIを用いた実施例3では、−2.5〜3.4V(図2参照)、LiBETIを用いた実施例4では、−2.8〜3.4V(図3参照)、LiTFSを用いた実施例5では、−2.8〜3.4V(図4参照)という広い電位窓を有し、いずれも比較例1の電解液よりも正側に広がった。
実施例6は、実施例5の電解液にフルオロエチレンカーボネートが添加されている電解液であり、その電位窓は−2.9〜3.6V(図5参照)となり、実施例5と比較して、フルオロエチレンカーボネートの添加により、正側に電位窓が広がった。
<グルタロニトリルを有機溶媒としたリチウムイオン電池用電解液の調製>
(実施例7)
実施例7では、有機溶媒としてグルタロニトリルを用い、これにリチウム塩としてLiPF6を0.1mol/Lとなるように溶解させてリチウムイオン電池用電解液とした。
(実施例8)
実施例8では、有機溶媒としてグルタロニトリル97重量%、ビニレンカーボネート3重量%の混合溶媒を用い、これにリチウム塩としてLiPF6を0.1mol/Lとなるように溶解させてリチウムイオン電池用電解液とした。
−評 価−
実施例7の電解液では、図6に示すように、−3.1〜+4.1V(電位窓の判断基準は50μA/cmとした)となった。これに対して、実施例8の電解液は、電位窓が−3.2〜+4.2Vとなり、電解液へのビニレンカーボネートの添加により、電位窓が正の方向に広がった。
<シアノ酢酸メチルを有機溶媒としたリチウムイオン電池用電解液の調製>
(実施例9)
実施例9では、有機溶媒としてシアノ酢酸メチルを用い、これにリチウム塩としてLiPF6を1.0mol/Lとなるように溶解させてリチウムイオン電池用電解液とした。
−評 価−
実施例9の電解液では、図7に示すように、実施例1の電解液の電位窓は、−3.6〜+3.7V(電位窓の判断基準は50μA/cmとした)となった。また、シアノ酢酸メチルに対するLiPF6の溶解度が大きいため、濃度を1.0mol/L以上に濃くすることが可能であり、このため電解液の伝導度が大きいので電池の内部抵抗を小さくすることができ、濃度分極も小さく、充放電の電極反応も迅速となるという利点を有する。
<2-メチルグルタロニトリルを有機溶媒としたリチウムイオン電池用電解液の調製>
(実施例10)
実施例10では、有機溶媒として2-メチルグルタロニトリルを用い、これにリチウム塩としてLiPF6を0.1mol/Lとなるように溶解させてリチウムイオン電池用電解液とした。
(実施例11)
実施例12では、有機溶媒として2-メチルグルタロニトリルを用い、これにリチウム塩としてLiBFを0.1mol/Lとなるように溶解させてリチウムイオン電池用電解液とした。
(実施例12)
実施例12では、有機溶媒として2-メチルグルタロニトリル97重量%、ビニレンカーボネート3重量%の混合溶媒を用い、これにリチウム塩としてLiBFを0.1mol/Lとなるように溶解させてリチウムイオン電池用電解液とした。
−評 価−
実施例10の電解液では電位窓が−2.9〜+4.1V(図8参照)、実施例11の電解液では−3.1〜+4.8V(図9参照)、実施例12の電解液では−2.9〜+3.7V(図9参照)となり、2-メチルグルタロニトリルを主たる有機溶媒とすることにより、正方向の電位窓が広い電解液となることが分かった。この中でも、特にリチウム塩としてLiBFことを用いた実施例11では、特に正方向の電位窓が広がることが分かった。
<3-メトキシプロピオニトリルを有機溶媒としたリチウムイオン電池用電解液の調製>
(実施例13)
実施例13では、有機溶媒として3-メトキシプロピオニトリルを用い、これにリチウム塩としてLiPF6を0.1mol/Lとなるように溶解させてリチウムイオン電池用電解液とした。
(実施例14)
実施例14では、有機溶媒として3-メトキシプロピオニトリル97重量%、フルオロエチレンカーボネート3重量%の混合溶媒を用い、これにリチウム塩としてLiPF6を0.1mol/Lとなるように溶解させてリチウムイオン電池用電解液とした。
−評 価−
実施例13の電解液では、図11に示すように、電位窓が−2.6〜+2.0Vとなった。これに対し、実施例14の電解液の電位窓は、ビニレンカーボネートの添加によって電位窓が負側に大きく広がり、−3.7〜+2.0Vとなった。
<セバコニトリルを有機溶媒としたリチウムイオン電池用電解液の調製>
(実施例15)
実施例15では、有機溶媒としてセバコニトリルを用い、これにリチウム塩としてLiPF6を0.1mol/Lとなるように溶解させてリチウムイオン電池用電解液とした。
(実施例16)
実施例16では、有機溶媒としてセバコニトリル97重量%、フルオロエチレンカーボネート3重量%の混合溶媒を用い、これにリチウム塩としてLiPF6を0.1mol/Lとなるように溶解させてリチウムイオン電池用電解液とした。
−評 価−
実施例15の電解液では、図13に示すように、掃引を行なった−3.7V〜+5Vの範囲内でほとんど電流は流れず、極めて広い電位窓を有することが分かった。また、実施例16の電解液においても、図14に示すように、掃引を行なった−3.7V〜+5Vの範囲内で電位窓の限界となる50μA/cmには達せず、広い電位窓を有することが分かった。
<オキシジプロピオニトリルを有機溶媒としたリチウムイオン電池用電解液の調製>
(実施例17)
実施例17では、有機溶媒としてオキシジプロピオニトリルを用い、これにリチウム塩としてLiPF6を0.1mol/Lとなるように溶解させてリチウムイオン電池用電解液とした。
−評 価−
実施例17の電解液では電位窓が−3.0〜+4.0V(図15参照)となり、広い電位窓を有し、特に正方向の電位窓が広いことが分かった。
この発明は、上記発明の実施形態の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
実施例1、2及び比較例1の電位−電流曲線である。 実施例3の電位−電流曲線である 実施例4の電位−電流曲線である 実施例5の電位−電流曲線である 実施例6の電位−電流曲線である 実施例7及び実施例8の電位−電流曲線である 実施例9の電位−電流曲線である 実施例10の電位−電流曲線である 実施例11の電位−電流曲線である 実施例12の電位−電流曲線である 実施例13の電位−電流曲線である 実施例13及び実施例14の電位−電流曲線である 実施例15の電位−電流曲線である 実施例16の電位−電流曲線である 実施例17の電位−電流曲線である

Claims (5)

  1. 有機溶媒にリチウム塩が溶解しているリチウムイオン電池用電解液であって、
    前記有機溶媒はアジポニトリル、グルタロニトリル、2−メチルグルタロニトリル、3−メトキシプロピオニトリル、シアノ酢酸メチル、セバコニトリル及びオキシプロピオニトリルの1種又は2種以上が該有機溶媒の重量に対して90重量%以上含まれていることを特徴とするリチウムイオン電池用電解液。
  2. 前記リチウム塩にはLiPF6,LiBF,LiTFSI,LiTFS及びLiBETIの1種又は2種以上が含まれていることを特徴とする請求項1記載のリチウムイオン電池用電解液。
  3. 前記リチウム塩の濃度は0.01mol/L以上であって、飽和状態よりも低い濃度とされていることを特徴とする請求項1又は2記載のリチウムイオン電池用電解液。
  4. 前記有機溶媒にはビニレンカーボネート及び/又はフルオロエチレンカーボネートが該有機溶媒の重量に対して10重量%未満含まれていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のリチウムイオン電池用電解液。
  5. グラシーカーボン電極を作用極として前記リチウムイオン電池用電解液の電位−電流曲線を測定した場合において、1.5V(対Ag/Ag+)以下の電位領域におけるファラディー電流に基づく酸化電流を50μA/cm以上とする易酸化性有機溶媒が添加されていないことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のリチウムイオン電池用電解液。
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