JP2009157246A - レーザ走査光学装置およびミラーユニット - Google Patents

レーザ走査光学装置およびミラーユニット Download PDF

Info

Publication number
JP2009157246A
JP2009157246A JP2007337679A JP2007337679A JP2009157246A JP 2009157246 A JP2009157246 A JP 2009157246A JP 2007337679 A JP2007337679 A JP 2007337679A JP 2007337679 A JP2007337679 A JP 2007337679A JP 2009157246 A JP2009157246 A JP 2009157246A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
housing
laser scanning
scanning optical
mirror
folding mirror
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007337679A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4877223B2 (ja
Inventor
Atsushi Nagaoka
敦 長岡
Hideaki Kusano
秀昭 草野
Katsuhiro Nanba
克宏 難波
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Business Technologies Inc
Original Assignee
Konica Minolta Business Technologies Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Business Technologies Inc filed Critical Konica Minolta Business Technologies Inc
Priority to JP2007337679A priority Critical patent/JP4877223B2/ja
Publication of JP2009157246A publication Critical patent/JP2009157246A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4877223B2 publication Critical patent/JP4877223B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Laser Beam Printer (AREA)
  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)

Abstract

【課題】接着方式により折り返しミラーをハウジングなどの保持部材に固定する構成であっても、外部からの衝撃による折り返しミラーの接着剥離や位置ズレの発生を抑制することにより、優れた歩留まりで良好な耐久性を有するレーザ走査光学装置を提供する。
【解決手段】ハウジング10の外表面であって、折り返しミラーM1とスロープ部162との接着領域の近傍領域に、ハウジング10よりもヤング率の小さい材料からなる弾性体40a、40bを貼着する。
【選択図】図3

Description

本発明は、レーザプリンタ等に搭載されるレーザ走査光学装置およびミラーユニットに関し、特に折り返しミラーを接着剤で固定する場合における剥離防止技術に関する。
レーザ走査光学装置は、レーザプリンタなどの静電写真方式の画像形成装置において、感光体ドラム表面を露光走査して静電潜像を形成する手段として用いられている。
このようなレーザ走査光学装置は、レーザダイオード及び、ポリゴンミラー、走査レンズ、折り返しミラーなどの光学素子が、所定の光学的位置関係を維持した状態でハウジング内に保持されてなる。
特に、折り返しミラーをハウジングに固定するための方法として、例えば、ハウジングに取着された板バネとハウジング内壁面との間に折り返しミラーの端部を挟み込むことにより保持したり、ハウジングと一体成型したツメを用い、当該ツメに折り返しミラーを係合させたりする方法(スナップフィット方式)が、従来から採用されている。
しかし、板バネで挟持する方法によれば、当該板バネ自体をネジなどでハウジングに固定するためのスペースが必要となる。また、スナップフィット方式によってもツメをハウジング内に形成するためのスペースが必要となる。一方で、折り返しミラーの方でも本来のレーザ光反射に必要な面積以外にも上記板バネやツメと係合する部分の面積を余分に設けざるを得ない。
画像形成装置のコンパクト化につれて、レーザ走査光学装置の省スペース化の要請も強く、上記従来の折り返しミラーの固定方法では、この要請に十分応えることができない。そこで、最近では折り返しミラーをハウジングの内壁に接着剤で直接固定する方法が主流になりつつある。
このように折り返しミラーを接着固定する方法によれば、板バネや、スナップフィット方式のツメも不要となり、ハウジング内部のスペース効率を向上させて、レーザ走査光学装置のさらなる小型化を図ることができる。
特開平11-149057号公報
しかしながら、折り返しミラーをハウジングに接着して固定する場合には、以下の問題がある。
すなわち、折り返しミラーとハウジングとの接着部分に近いハウジング外表面に外部物体が接触すると、その衝撃を直接受けて、折り返しミラーの接着部が剥離したり、位置ズレを生じたりすることがある。
折り返しミラーはレーザ走査光学装置において、レーザダイオード素子から発せられ、ポリゴンミラーにて偏向されたレーザ光を所定の方向に折り返して感光体ドラムの表面を正確に走査させる役目があるため、この折り返しミラーの接着部分が剥離や位置ズレを起こすと、感光体ドラム表面の正規の位置を正しく走査できなくなり、画質劣化を来すこととなる。
ここで、ハウジングに対して及ぶ衝撃は、主として装置の製造組立時が想定される。すなわち、ハウジングに折り返しミラーを接着した後、次の工程に移る際に、これを作業机の上に載置したり、不用意に落下させたりすると、その際の衝撃が接着部分に強く及ぶことによって、折り返しミラーの接着剥離や位置ズレが生じうる。したがって、製造組立時における耐衝撃性の改善が望まれている。
本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであって、接着方式により折り返しミラーを保持部材に固定することにより省スペース化を図りつつ、特に組立工程における外部からの衝撃によるミラーの接着剥離や位置ズレの発生を抑制して、優れた歩留まりで良好な耐久性を有するレーザ走査光学装置および当該レーザ走査光学装置を搭載した画像形成装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、走査光の進路を変更する折り返しミラーが、ハウジングの内壁に接着剤により固定されたレーザ走査光学装置において、前記ハウジングの外表面であって、前記接着剤の塗布領域を前記外表面に投影したときの第1の領域、及び/又はこの第1の領域に近接する第2の領域内に、外部からの衝撃を緩和するための衝撃吸収体が設けられている構成とした。
ここで、前記衝撃吸収体は、ハウジングよりもヤング率が小さい樹脂部材から構成することもできる。
また前記衝撃吸収体は、板バネ、コイルバネ、スポンジ状部材のうちいずれか一つからなるものとすることもできる。
或いは前記衝撃吸収体は、ハウジング外面から一体連出された樹脂部材であって、ハウジングの壁面よりも厚みの薄い板状をなしている構成とすることもできる。
また前記衝撃吸収体は、前記ハウジングの外表面の前記第2の領域に取着されている構成とすることも可能である。
さらに、前記ハウジングの折り返しミラーの接着面における法線と、前記第1の領域部分の外表面における法線が非平行になるように前記ハウジングが形成されている構成とすることもできる。
また本発明は、走査光の進路を変更する折り返しミラーと、当該折り返しミラーを保持する保持部材とからなるミラーユニットであって、
前記折り返しミラーは、前記保持部材の第1面に接着剤を介して固着されると共に、保持部材の前記折り返しミラーの固着された面と反対側の第2面であって、前記接着剤の塗布領域を前記第2面に投影したときの第1の領域、及び/又はこの第1の領域に近接する第2の領域内に、外部からの衝撃を緩和するための衝撃吸収体が設けられてなる構成とした。
ここで前記衝撃吸収体は、ハウジングよりもヤング率が小さい樹脂部材から構成することもできる。
また前記衝撃吸収体は、板バネ、コイルバネ、スポンジ状部材のうちいずれか一つからなるものとすることもできる。
また衝撃吸収体は、保持部材の前記第2面側から一体連出された樹脂部材であって、保持部材よりも厚みの薄い板状部材で構成することも可能である。
ここで衝撃吸収体は、前記保持体の第2面のうち第2の領域内に取着されている構成とすることもできる。
さらに本発明は、ハウジングの内部に前記ミラーユニットが装着されてなる構成を持つレーザ走査光学装置とした。
なお本発明において、前記接着剤は、可視光硬化型あるいは紫外線硬化型を用いることができる。
また前記折り返しミラーは、ガラスを主体として構成することもできる。
さらに本発明は、前記レーザ走査光学装置を備えた構成の画像形成装置とした。
以上の構成を有する本発明によれば、ハウジングの外表面において、折り返しミラー等の折り返しミラーとハウジングとの接着剤の塗布領域に対応する第1の領域及び/またはこれに近接する第2の領域内に、弾性体等の衝撃吸収体が配設される。当該第1、第2の領域は、外部から衝撃が加わった場合、前記接着部分に強い衝撃力が伝わり、接着剥離や折り返しミラーの位置ズレを引き起こす可能性の高い領域である。
このようなハウジングの外表面の領域に衝撃吸収体を配設することにより、衝撃吸収体が外部物体と衝突すると、当該衝撃吸収体により衝撃が吸収され、折り返しミラーの接着部分に急激な加速度が及ぶのが回避される。
本発明の効果は、具体的にはレーザ走査光学装置の製造工程や、製造されたレーザ走査光学装置を画像形成装置に組み込む際において特に期待できる。例えば、作業者が折り返しミラーとハウジングとを接着し、これを作業机や製造ラインの搬送装置(以下、「作業机等」と称する。)等に載置したり、落下させてしまった場合には、弾性体からなる衝撃吸収体が作業机等と当接することで、載置時の衝撃や加速度による折り返しミラー接合部への影響が大きく緩和される。
これにより、接着剥離や折り返しミラーの位置ズレが生じにくい構成となり、折り返しミラーを接着固定する場合であっても信頼性及び耐久性の高いレーザ走査光学装置が製造できるとともに、歩留まりの改善も期待できる。
また、接着部を剥離させる衝撃は、当該接着面と垂直な方向に加えられる衝撃であると考えられるが、本発明ではミラーの接着面の法線と、これに対応する外表面(具体的にはハウジング外表面の衝撃吸収体との接着面)の法線とを非平行に調整することによって、ハウジングの外表面に加えられた衝撃のベクトルが各法線方向に分散され、接着部の剥離が効果的に防止される。
なお、本発明はハウジングに直接折り返しミラーを取り付ける構成に限定せず、折り返しミラーを保持部材に接着してなるミラーユニットを、ハウジングに取り付ける構成にも適用できる。この場合でも、製造工程時等において、ミラーユニットを作業机等の外部物体に接触させた際には、衝撃吸収体が外部物体と接触することで、その衝撃が接着領域に及ぶのが弾性体の弾性変形により緩和され、折り返しミラーと保持部材の接着剥離や、折り返しミラーの位置ズレを良好に防止できるからである。
以下に本発明の各実施の形態を説明するが、当然ながら本発明はこれらの実施形式に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更して実施することができる。
また各実施の形態は、矛盾しない範囲で互いに組み合わせることも勿論可能である。
(実施の形態1)
図1は、本発明の一適用例であるレーザ走査光学走査装置1(以下、単に「走査装置1」と称する。)の構成を示す斜視図である。また、図2はハウジング10と折り返しミラーM1との配置関係を示す斜視図である。両図とも内部構造が分かりやすいように蓋部分を取り除いて図示している。
なお、当該走査装置1は、電子写真方式の画像形成装置に搭載されることを想定しているが、当該画像形成装置の構成については公知なので図示を省略する。
図1に示すように、走査装置1は、ハウジング10内部にポリゴンミラー回路基板20、光学部品30等が配設されてなる。
光学部品30は、長尺状の第1、第2走査レンズ(fθレンズ)31、33、及び、長尺状の折り返しミラーM1からなる。第1、第2走査レンズ31、33は透明性に優れるアクリル樹脂等から構成される。折り返しミラーM1は、透明ガラスの一方の主面に銀の蒸着膜を成膜して構成される。
ハウジング10は、樹脂を射出成型して形成されたものであり、内部には、LD素子スペース121と、回路スペース120、及び、複写機側にビスで走査装置1を固定するための固定ポスト18等が設けられている。
なお、ハウジング10の材料として、ABS、PES等のほか、ポリカーボネート樹脂(例えば三菱エンジニアリングプラスチック社製「ユーピロン」(登録商標)シリーズ、GPN2020DF〜GPN2050DF)や、PC/ABS系ポリマーアロイ(例えば帝人化成株式会社製「マルチロン」(登録商標)シリーズ、DN-1520B、DN-1530B)が例示できるが、これに限定されるものではない。また、適宜上記材料に、補強成分としてカーボンファイバーやグラスファイバーを添加することも可能である。
回路スペース120には、図2に示すように複数のネジ穴124が設けられており、タッピングビスを用いてポリゴンミラー回路基板20が取着される。ポリゴンミラー回路基板20は、図1の如く、基板本体201に対し、回転軸221にポリゴンミラー22が取着されたモータ21と、当該モータ21の駆動に必要な各回路素子が実装されてなる。
LD素子スペース121には、U字溝を持つスタンド19が設けられており、不図示のLD素子ユニットが設置される。
第1走査レンズ31は、その両端部において、一対のツメ部17aと17b、17cと17dにより位置決めされた状態で固定される。
また、第2走査レンズ33は、その両端部がステップ部14、15上に載置され、板バネからなるクリップP1、P2により固定される。
第2走査レンズ33の下方には、第1走査レンズ31を通過したレーザ光を、第2走査レンズ33に向けて90°反射するための折り返しミラーM1が、第1走査レンズ31の光軸に対して45°傾けられた状態で設置される。
このような構成において、不図示のLD素子から出射されたレーザ光は、回転するポリゴンミラー22の反射面220に入射して、第1走査レンズ31方向に偏向され、当該第1走査レンズ31を通過した後、折り返しミラーM1で図のZ方向に反射され、当該第2走査レンズ33を介して不図示の感光体ドラムの周面をその主走査方向に露光走査する。
図2は、折り返しミラーM1をハウジング10の底面に形成されたスロープ部162上に取付ける様子を示す図である。
同図に示すようにスロープ部162には、その長手方向(x方向)両端部付近において、接着剤B1、B2がスポット状に供給され、ここに折り返しミラーM1をその反射面が上になるように載置して接着させる。
この接着剤B1、B2には、光硬化型又は紫外線硬化型接着剤が利用できる。 光硬化型又は紫外線硬化型の接着剤は、膨張率や収縮率が小さい他、接着時に不要なガスが発生せず、光学素子を変質させて透明度を低下させる心配がないので本発明に好適である。
なお、接着剤B1、B2は上記の種類に限定するものではなく、たとえばアクリル樹脂系、ウレタン樹脂系、塩化ビニル系、シリコーン系、シアノアクリレート系、ニトリルゴム系等の公知の接着剤が利用できる。
走査中に折り返しミラーが振動すると画質が劣化するので、硬化しても軟性の高い接着剤は好ましくないが、多少の弾性変形が可能であれば、外部物体の衝突時における衝撃を緩和し、接着剥離を防止できる効果が望めるので好ましい。
また、図2の例では、接着剤B1、B2は折り返しミラーM1の長手方向両端部においてスポット的に設けているが、接着剤の塗布領域はこれに限定せず、折り返しミラーM1裏面とスロープ部162とが対向する他の領域においても、スポット的に接着剤を塗布してもよい。
図3は、図1のハウジング10を裏面から見たときの斜視図であり、図4(a)は、図1におけるX-X‘面における断面図を示す。
図3に示すように、ハウジング10の外表面のうち、折り返しミラーM1を設置している部位の裏面に対応する部分である傾斜面161と平坦面131にわたり、一対の直方体状の弾性体40a、40bが、その最下面401a、401bが側壁11の下端部11aよりも下方に来るような厚みを有して配設されている。
弾性体40a、40bは、接着剤や両面テープ等により固着されており、ハウジング11を不用意に作業机上に落としてしまったときに、特に折り返しミラーM1の接着部への衝撃を緩和する衝撃吸収体として作用するものであり、ハウジング10よりも容易に弾性変形する材料を用いて形成される。
具体的には、ハウジング10よりもヤング率の小さい材料で構成され、例えば、POM(ポリオキシメチレン又はポリアセタールとも称する)樹脂が例示できる。
また、弾性体は、射出成型した密な構成に限らず、発泡剤を用いてスポンジ状体として構成することもできる。スポンジ状体を利用することで、ハウジング10よりも十分にヤング率の小さい部材で弾性体を構成できるので好適である。
さらには、接着剤を当該箇所に肉盛りして硬化させてなるものであっても構わない。この場合には、その硬化後のヤング率がハウジング10よりも小さいことが要求されることは言うまでもない。このような条件に適合する接着剤としては、エポキシ系接着剤が挙げられる。一例として、ハウジング10の硬度が6000〜10000mPaである場合、例えばライトウエルド社製の接着剤”497P”が硬度200mPa程度であり好適である。
弾性体40a、40bのz方向厚みは、図4(a)の断面図に示す如く、底面401a、401bが側壁11の下端部11aよりも下方に例えば1cm程度突出するように、十分な厚みを設けることが望ましい。
こうすることで、弾性体40a、40bが弾性変形する前に側壁11が外部物体と接触して接着剤B1、B2が衝撃を受けるのを防止し、良好に弾性体40a、40bの弾性変形を促すことができる。
<弾性体40a、40bの取付け位置について>
図3において波線で示すB1’、B2’は、それぞれ接着剤B1、B2の塗布領域を、折り返しミラーM1の裏面側の外表面へ鉛直方向に投影したときの領域(以下、「接着剤対応領域」という。)を示すものである(図4(a)B1’参照)。
同図に示すように弾性体40a、40bは、ハウジング10の裏面の接着剤投影領域に重ならない領域であって、これに近い位置に取着されている。
このように接着剤の塗布領域の真下(接着剤対応領域)に重ならない位置に衝撃吸収体としての弾性体を配設するのは、弾性体40a、40bが外部物体と接触した際に、その衝撃が接着剤B1、B2の接合部にできるだけ直接伝達されるのを防止するためである。
他方、弾性体40a、40bを接着剤対応領域から遠い位置、例えばハウジング10の底面の4つのコーナ部に設けても同じような効果が得られるように思えるが、弾性体を設ける箇所が4箇所に増えるのみならず、例えば作業机上にドライバなどの障害物が放置されていることに気付かずに走査装置1を載置したような場合には、これがコーナ部の弾性体からずれて、直接接着剤対応領域に当接して接着剤離を生じるようなことも考えられるので、弾性体は、できるだけ上記接着剤対応領域に近い場所(以下、「接着剤近接領域」という。)に設けておく方が望ましい。
このような、(a)弾性体の設ける箇所を少なくしてコストアップを最低限に押さえつつ、(b)作業机上の障害物などが接着剤対応領域に直接当接する確率を低くすると共に、(c)接着剤対応領域に外部の衝撃の加速が直接加えられるのを防止という観点から、本実施の形態では弾性体40a、40bを、接着剤対応領域にすぐ隣接する位置に配設するようにしている。
さらに、弾性体40a、40bを、折り返しミラーM1の真下の対称的な2箇所に配設しているのは、机上に載置したときのバランスをよくすると共に、載置時の衝撃がほぼ均等に弾性部材により吸収されるようにするためである。
ここで接着剤近接領域の具体的な範囲は、走査装置の形状や重さなどに基づき、実験により求められるものであるが、本発明では接着剤対応領域の任意の外縁から距離約3cm以内の領域を指すものとする。
もっとも、弾性体の厚みやそのヤング率によっては、接着剤対応領域に重なって弾性体が設けられても特に問題はないし、少なくとも接着剤近接領域にさえ弾性体が存すれば接着剤対応領域および接着剤近接領域以外のその他の部分に弾性体が設けられていても構わない。
しかし、コストの観点から、できるだけ少ない弾性体で接着剤塗布部分への衝撃を緩和するためには、本実施の形態のように接着剤対応領域に隣接する部位に弾性体を配設することが望ましいであろう。
以上の構成を有する実施の形態1の走査装置1によれば、走査装置1の製造組立時において、作業者が図2に示すようにハウジング10に対して折り返しミラーM1を接着後、これを作業机等に乱暴に載置したり、その上に落下したような場合であっても、ハウジング10の外表面に配設された弾性体40a、40bが高確率で外部物体(作業机やその上の障害物等)と接触して弾性変形し、その衝撃力が弾性体40a、40bに吸収される。
これにより、弾性体40a、40bの配設位置の近傍に存在する折り返しミラーM1とハウジング10との接着部分には、弾性体40a、40bが弾性変形を生じている長い時間にわたり、前記加速度(G)による作用が及ぶ。この間における加速度(G)の大きさは、極めて緩和される。
従って、本実施の形態1では、前記衝撃力をハウジングが直接受ける場合に比べ、折り返しミラーM1とハウジング10とが接着剥離を生じたり、位置ズレを生ずるおそれが低減され、優れた耐久性を発揮できる。
また、接着部を剥離させる衝撃は、当該接着面と垂直な方向に加えられる衝撃であると考えられるところ、本実施の形態では、折り返しミラーM1の載置面であるスロープ部162の傾きと、その対応する外表面部(図の傾斜面161)の傾きが異なっている(言い換えれば、接着面の法線と、これに対応する外表面の法線が非平行)であるので、外表面に加えられた衝撃のベクトルが、折り返しミラーM1の接合面の法線方向とそのスロープの傾き方向に分散され、この点でも接着部が剥離しにくくなっている。
なお、レーザ走査光学装置において、折り返しミラーM1が主としてガラスで構成され、ハウジング10がガラスより比重の軽い樹脂で構成されるような場合には、発明者らの実験により、折り返しミラーの接着剥離や、当該ミラーの位置ズレが生じやすいことが分かっている。
従って、このような構成に本発明を適用すれば、非常に有用であると考えられる。
また、本実施の形態1では作業机等との衝突を例に説明したが、本発明におけるハウジング10と外部物体との衝突はこれに限定するものではなく、ハウジング10が作業用具や作業者の身体に当たる場合や、地面へ落下した場合等に折り返しミラーの接着部分の近傍に及ぶ衝撃に対しても、同様に十分な効果を発揮するものである。
また、図3に示す構成では、弾性体を2個分離して設ける構成としているが、本発明はこの個数に限定するものではなく、図3の矢印Aで示す間隔に弾性体を3個以上設けてもよい。或いは、長尺状の一個の弾性体を、長手方向をX方向(傾斜面161の長手方向)に合わせて設けるようにしてもよい。外部物体との接触の際には、高確率で当該外部物体と接触できるように、面積の広い弾性体を用いれば、効果的に接着剤B1、B2の接着剥離を防止できる。よって、製造コスト等を考慮した上で、適宜、弾性体のサイズ及びその配設個数を考慮するのが望ましい。
このような弾性体のサイズや配設個数の自由度は、本発明の各実施の形態1〜8において共通である。
以下、本発明の実施の形態2〜8について、実施の形態1との差違を中心に逐次説明する。
(実施の形態2)
図4(b)は、実施の形態2の装置におけるハウジング10aの部分断面図を示す。
実施の形態1では、側壁11がz方向下部に突出した構成(図4(a)参照)としたが、本発明はこれに限定されない。実施の形態2の装置では、側壁11の下方への突出部分をなくし、弾性体40c、40d(40dは不図示。以下の表記において括弧内の符号も同様)の最下部401c(401d)が下方へ向かって、より外部へ露出するようにしたものである。
このような構成によれば、ハウジング10aの底面では、より広範囲な面積で弾性体40c(40d)が外部物体と接触でき、実施の形態1よりも高確率で弾性体40c(40d)において外部物体と接触して、衝撃を吸収できるので、より効果的に接着剤B1、B2における接着部分の剥離や折り返しミラーM1の位置ズレを防止する効果が望める。
(実施の形態3)
図5(a)は、実施の形態3のハウジング10bの特徴部分を示す部分的な断面図である。
同図に示すように本実施の形態3では、一対の弾性体42a(42b)を、ハウジング10bと一体的に成型して設けている点に特徴がある。
具体的には当図の如く、ハウジング10b裏面の平坦面131とスロープ部162裏の傾斜面161との境界付近を根元部分として、傾斜面161を覆うようにハウジングを延長し、長方形主面を持つフィン状の弾性部41a(41b)を設けている。弾性部41a(41b)は根元部分からxy平面に対して一定の角度で傾斜するように形成される。
弾性部41a(41b)の根元部分における支点411a(411b)の折り返しミラーM1の長手方向における位置は、図3に示す弾性部40a、40bの配設位置と対応し、かつ、接着剤B1、B2を鉛直方向に投影した外表面の位置と重ならないような位置に形成される。できるだけ、衝撃が接着剤B1、B2の接合領域に伝わないようにするためである。
弾性部41a(41b)の厚みは、良好な弾性が発揮されるように、ハウジング10bの本体の厚みよりも薄く調整されている。
このような構成によれば、ハウジング10bが、作業机等の外部物体と接触する際に、弾性部41a(41b)の先端部412a(412b)が外部物体と当接し、支点411a(411b)を中心に弾性部41a(41b)がz方向へ撓み、このときの弾性変形により、外部物体との接触による衝撃が吸収されるので、折り返しミラーM1とハウジング10bとの接着剥離や、折り返しミラーM1の位置ズレが効果的に防止される。
(実施の形態4)
図5(b)は、実施の形態4のハウジング10cの特徴部分を示す部分的な断面図である。
実施の形態3との違いは、ハウジング10cと一体成型してなる一対のフィン状の弾性部42a(42b)の形状を、その断面が本体部421a(421b)と底面部420a(420b)によりL字状に形成された点にある。これにより、ハウジング10cの底面では、弾性体42a(42b)の底面部420a(420b)が広く側壁11の下端部11aより下方に突出した構成となる。
この構成によれば、ハウジング10cが作業机等の外部物体に接触する場合、弾性部42a(42b)の底面部420a(420b)が広い面積において外部物体の表面に当接し、これ以外の部分で外部物体がハウジング10cに直接接触するのが防止されると共に、この部分が撓むことにより接着部B1、B2への衝撃をより確実にやわらげることができる。
(実施の形態5)
図6(a)は、実施の形態5のハウジング10dの特徴部分を示す部分的な断面図である。図6(b)及び(c)は、それぞれ弾性体である板バネの構成例を示す斜視図である。
本実施の形態5の主たる特徴は、弾性体として、一対の板バネ43a(43b)を利用した点にある。すなわち図6(a)に示すように、スロープ部傾斜面161に近接する平坦面131において、ネジ435a(435b)によりZ字形断面形状を持つ板バネ43a(43b)が、図3に示す弾性体40a、40bと平坦面131との配設領域において取着される。
板バネ43a(43b)は、例えば剛性の高いSUS板、ニッケル鋼板やリン酸銅板等で構成されている。その形状としては図6(b)のように、長尺状の板金を2カ所で折り曲げ加工し、長手方向一端部の取着部433a(433b)にネジ穴434a(434b)を設け、本体部432a(432b)を介した他方の端部を外部物体に当接する底面部431a(431b)として構成する。板バネ43a(43b)は、平坦面131に固定されつつ、傾斜面161を覆うように設けられる。
以上の構成を持つ実施の形態5においても、ほぼ実施の形態3及び4と同様の衝撃緩和の効果が奏される。
なお、板バネは43aの形状に限定するものではなく、これ以外の形状であってもよい。例えば図6(c)に示すように、底面部431cにフォーク状の切り欠き領域436cを設け、これにより外部物体との接触部分を調節することも可能である。
また、板バネは上記の固定方法の他、ハウジング10dに対して接着やスナップフィット等の方法により固定してもよい。
(実施の形態6)
図7は、実施の形態6のハウジング10eの特徴部分を示す部分的な断面図である。
本実施の形態6の主な特徴は、スロープ部傾斜面161に近接する第一ステップ部13の平坦面131において、一対の円柱状の嵌合部163a(163b)を設け、これにコイルスプリング(圧縮ばね)からなる一対の弾性体44a(44b)の一端を嵌合して取着した点にある。
嵌合部163a(163b)の配設位置は、図3に示す弾性体40a、40bとほぼ同じである。
コイルスプリングには、弾性に優れるSUS材料が好適である。嵌合部163a(163b)の直径は、弾性体44a(44b)をなすコイルスプリングの直径よりもやや小さく調整され、これにより一方の端部442a(442b)が嵌合部に無理嵌めにより嵌合し、他端部441a(441b)が自由端の状態で良好に保持されるようになっている。
サイズ例として、コイル径は最大で約1cm、自由状態のコイル長さは1.5〜2cm程度とすることができる。
以上の構成を持つ実施の形態6によっても、外部の衝撃を緩和して、折り返しミラーM1とハウジング10dとの接着剥離や折り返しミラーM1の位置ズレが効果的に防止される。
(実施の形態7)
本発明をカラータンデム型複写機に搭載されるレーザ走査光学装置に適用した場合の実施の形態7を説明する。
図8は、実施の形態7のハウジングと折り返しミラー、並びに接着剤の配設位置(点線部分)を示す斜視図である。図9は、図8のY-Y‘面から見た、当該装置2の内部構成を示す断面図である。
本実施の形態7の装置2は、図8に示すように箱形のハウジング50の内壁において、側壁51寄りのハウジングの底面52に設けられた4対の台座(53aと53b、54aと54b、55aと55a、56aと56b)に対し、4つの長尺状の折り返しミラーM2〜M5が、それぞれの両端部付近で一対の接着剤(B3とB4、B5とB6、B7とB8、B9とB10)によりスポット的に接着固定されている。底面52の領域520には、ポリゴンミラー駆動回路20が配置される。
図9に示すように、装置2の所定位置には、ポリゴンミラー駆動回路20と、各折り返しミラーM2〜M5からのレーザ光路下流側に位置する光学系O1〜O4、折り返しミラーN1〜N4が配設されている。図9中、L2〜L5は、折り返しミラーM2〜M5から下流側のレーザの光路を示す。レーザ光は図示しないLD素子よりポリゴンミラー21のミラー面220に照射され、当該ミラー面220により反射された後、各折り返しミラーN1〜N4において折り返される。折り返されたレーザ光は、光学系O1〜O4中のレンズを透過して、折り返しミラーN1〜N4により再度反射される。その後、各レーザ光は、図示しない複写機の感光体の周面のレーザ走査に供される。
なお、当図では図示明瞭化のため、ポリゴンミラー駆動回路20については断面構造ではなく外観を表している。
各折り返しミラーM2〜M5と接着剤B3〜B10に近接するハウジング50の外表面には、実施の形態1と同様の構成を持つ弾性体45a〜49a、45b〜49b(図9では45a〜49aのみ図示)が、各折り返しミラーM2〜M5の長手方向両端部付近において、一対をなすように配設されている。各弾性体45a〜49a、45b〜49bは、実施の形態1及び2と同様のものであって、ハウジング50よりヤング率の小さいPOM等で構成されている。各弾性体45a〜49a、45b〜49bの配設位置は、図3に示すように、各接着剤B3〜B10の塗布領域に対応する位置を避け、且つ当該接着剤B3〜B10による接着部分の近傍領域に設定されている。
以上の構成を有する実施の形態7の装置2においても、実施の形態1及び2と同様の効果が奏される。ここで特に、当該装置2においては、実施の形態1〜6に対して多くの折り返しミラーM2〜M5が配設され、各折り返しミラーM2〜M5とハウジング50との接着領域も多く存在する。しかしながら、上記のようにハウジング50の外表面における所定位置には、各折り返しミラーM2〜M5の接着位置の真裏の近傍領域において、豊富な弾性体45a〜49a、45b〜49bが設けられている。従って、たとえ製造組立時において作業机等の外部物体が接触する場合があっても、外部物体は高確率で弾性体45a〜49a、45b〜49bのいずれかと接触する。
そして、この接触の際には、弾性体45a〜49a、45b〜49bは弾性変形を起こし、衝撃を吸収する。従って、各接着剤B3〜B10における接着剥離や、折り返しミラーM2〜M5の位置ズレの発生が抑制され、良好な耐久性と製造時の歩留まりの改善効果を期待することができるものである。
なお、図9ではM2〜M5の他にN1〜N3の折り返しミラーも配設されているが、個々の折り返しミラーN1〜N3については、格別の衝撃吸収体(弾性体)を設けていない。これはハウジング50の外表面に対して比較的遠い位置に配設されており、製造組立時にハウジング50が作業机等に載置された程度の衝撃では、折り返しミラーの接着剥離や位置ズレの問題を生じにくいためである。また、図9のように、ハウジング50の外表面に弾性体45a〜49a、45b〜49bを豊富に設けることによって、間接的にこれらの折り返しミラーN1〜N3についても、接着剥離や位置ズレの良好な防止効果が発揮される。
(実施の形態8)
実施の形態8について、実施の形態7との差異を中心に説明する。
図10は、実施の形態7のカラータンデム型複写機に搭載されるレーザ走査光学装置3について、ミラーユニットをハウジング50aに配設した様子を示す斜視図である。
実施の形態8の主たる特徴は、図10に示すように、弾性体が配設されたミラーユニット60が、ハウジング50aに配設された点にある。また、ハウジング50aの底面には、折り返しミラーM2〜M5の配設位置に対応する位置に、xy方向に広い主面を持つ大型の弾性体70が配設されている。当該弾性体70は、45a〜49a、45b〜49bと同様の材料からなる。ハウジング50a自体の構成は、50と同様である。ミラーユニット60は、ここでは実施の形態7の折り返しミラーN2に相当するもののみを図示しているが、ミラーユニットはこの他、折り返しミラーN1、N3、N4に相当する位置にも設けられる。
図11は、ミラーユニット60の構成を示す斜視図である。ミラーユニット60は、長手方向の両端部にネジ穴602、603が設けられた短冊状の保持部材601を有し、その一方の主面における両端部付近に、接着剤B11、B12が配設されている。この接着剤B11、B12に対して折り返しミラーN2が接着固定される。保持部材601の他方の面には、接着剤B11、B12の塗布領域に対応する位置の近傍において、直方体状の一対の弾性体61a、61bが配設されている。弾性体61a、61bは40a、40bと同様のものであって、ハウジング50aよりヤング率の小さなPOMからなる。保持部材601は、ハウジング50と同様のグラスファイバー入りエンジニアリングプラスチックで構成される。
図12は、図10のZ-Z‘面から見た装置3の内部構成を示す断面図である。当図に示すように、ミラーユニット60は所定の傾斜角度をなすように、ハウジング50aに対して位置決めされる。そして、ネジ穴602、603にスプリングを通したネジ(不図示)を螺合させて固定される。このスプリングは、ハウジングが振動した際にミラーユニット60に及ぶ衝撃を吸収するための工夫である。
以上の構成を持つ実施の形態8では、装置3の製造組立時においては弾性体70によって、実施の形態1〜7と同様に、折り返しミラーM2〜M5の接着剥離や位置ズレの防止効果が奏される。さらに、これらと同様の効果が、ミラーユニット60の製造組立時においても同様に奏されようになっている。
すなわち、例えばミラーユニット60の製造組立時において、作業者が保持部材601に折り返しミラーN2を接着した後、これを作業机等上に載置したり、落下してしまった際には、弾性体61a、61bが作業机等と接触することにより弾性変形して、当該接触における衝撃が吸収される。その結果、折り返しミラーN2と保持部材601との接着剥離や、保持部材601に対する折り返しミラーN2の位置ズレが抑制され、良好な形態保持効果と製造工程の歩留まりについての改善効果が奏される。
なお、ミラーユニット60に配設する弾性体は、49a、49bに示す構成に限定するものではなく、例えば実施の形態3〜6で示した各種の弾性体を利用しても良い。ここで図13は、ミラーユニットに配設する弾性体の各実施の形態を示すミラーユニットの断面図である。
図13(a)に示される実施の形態9のミラーユニット60aは、実施の形態4と共通するものであって、保持部材601aの長手方向両端部付近(図11の61a、61bの配設位置に対応する位置)において、当該保持部材601aと一体成型されたフィン状の弾性体62a(62b)を備える構成である。弾性体62a(62b)では、外部物体との接触時には支点622a(622b)を中心に、下面部621a(621b)が保持部材601aの厚み方向に撓むので、この弾性変形により衝撃を吸収することができる。従って、接着剤B11、B12における折り返しミラーN2の接着剥離の発生や、折り返しミラーN2の位置ズレを抑制できる。
図13(b)に示される実施の形態10のミラーユニット60bは、実施の形態5と同様に板バネからなる弾性体63a(63b)を使用したものであって、保持部材601bの裏面に、底面部631a(63b)、本体部632a(632b)、取着部631a(631b)を備え、z状の断面形状を持っており、このうち取着部631a(631b)をネジ634a(634b)で保持部材601bに固定した構成である。
この構成によれば、ミラーユニット60bに外部物体が衝突する際に、外部物体が弾性体63a(63b)と接触すれば、底面部631a(63b)及び本体部632a(632b)が保持部材601bの厚み方向に弾性変形して撓む。これにより接着剤B11、B12における折り返しミラーN2の接着剥離の発生や、折り返しミラーN2の位置ズレを抑制することができるものである。
図13(c)に示される実施の形態11のミラーユニット60cは、実施の形態6で説明したコイルスプリングを弾性体64a(64b)として、保持部材601cの両端部付近に各一対ずつ使用した構成である。弾性体64a、64bの配設位置は、61a、61bと同様である。
具体的には図13(c)に示すように、保持部材601cの裏面に溝状の嵌合部642a、643a(642b,643b)を設け、これにコイルスプリング644a、645a(644b、645b)の一端646a、647a(646b、647b)を嵌合した構成である。各コイルスプリングの他端部644a、645a(644b、645b)は自由状態になっている。
この構成によれば、ミラーユニット60cに外部物体が衝突する際に、各弾性体64a(64b)のコイルスプリングの他端部他端部644a、645a(644b、645b)のいずれかが外部物体と高確率で接触する。この接触により、各コイルスプリングは保持部材601cの厚み方向に向かって弾性変形し、衝撃を吸収する。これによりミラーユニット60cを作業机に載置したり、落下した際においても、接着剤B11、B12における折り返しミラーN2の接着剥離の発生や、折り返しミラーN2の位置ズレを抑制できるものである。
なお、ミラーユニットではこの他、保持部材の材料自体をハウジングをなす材料よりもヤング率の小さな部材等で構成することもできる。例えば、ハウジングがエンジニアリングプラスチックで構成される場合には、保持部材をPOMで構成することができる。このように、保持部材を比較的柔らかい材料で構成することによって、ミラーユニットを作業机等の外部物体に載置又は落下した際に保持部材が前記外部物体と接触すれば、保持部材自体が弾性変形を起こすことで衝撃吸収がなされる。その結果、折り返しミラーN2の接着剥離の発生を抑制したり、折り返しミラーN2の位置ズレの防止が期待できる。
<その他の事項>
上記実施の形態に係るレーザ走査光学装置は、電子写真方式を用いたモノクロ/カラー複写機やプリンタ、FAX等の画像形成装置に適用することができる。
本発明のレーザ走査光学装置は、例えば小型・軽量が特徴の家庭用又は業務用のカラーレーザープリンタ、FAX、複合機等に内蔵されるレーザ走査光学装置として利用することが可能である。
実施の形態1におけるレーザ走査光学装置の構成を示す斜視図である。 実施の形態1におけるハウジングへの折り返しミラーの接着時の様子を示す斜視図である。 実施の形態1におけるレーザ走査光学装置の背面構成を示す斜視図である。 実施の形態1及び2レーザ走査光学装置の断面図である。 実施の形態3及び4におけるレーザ走査光学装置の拡大断面図である。 実施の形態5におけるレーザ走査光学装置の拡大断面図と板バネの構成を示す斜視図である。 実施の形態6におけるレーザ走査光学装置のX-X‘面に沿った断面図である。 実施の形態7におけるレーザ走査光学装置の折り返しミラーの取付位置を示す斜視図である。 実施の形態7におけるレーザ走査光学装置の構成を示す断面図である。 実施の形態8におけるレーザ走査光学装置の折り返しミラーと、ミラーユニットの取付位置を示す斜視図である。 実施の形態8におけるミラーユニットの構成を示す斜視図である。 実施の形態8におけるレーザ走査光学装置の構成を示す断面図である。 ミラーユニットのバリエーションを示す断面図である。
符号の説明
M1〜M5、N1〜N3 折り返しミラー
B1〜B12 接着剤
1〜3 レーザ走査光学装置
10、10a〜10e、50、50a ハウジング
20 ポリゴンミラー駆動回路
30 光学部品
40、40a〜40d、41a〜47a、41b〜47b 弾性体
60、60a〜60c ミラーユニット
131 平坦面
161 傾斜面
162 スロープ部
601、601a〜601c 保持部材

Claims (15)

  1. 走査光の進路を変更する折り返しミラーが、ハウジングの内壁に接着剤により固定されたレーザ走査光学装置において、
    前記ハウジングの外表面であって、前記接着剤の塗布領域を前記外表面に投影したときの第1の領域、及び/又はこの第1の領域に近接する第2の領域内に、外部からの衝撃を緩和するための衝撃吸収体が設けられている
    ことを特徴とするレーザ走査光学装置。
  2. 前記衝撃吸収体は、
    ハウジングよりもヤング率が小さい樹脂部材からなる
    ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ走査光学装置。
  3. 前記衝撃吸収体は、板バネ、コイルバネ、スポンジ状部材のうちいずれか一つからなる
    ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ走査光学装置。
  4. 前記衝撃吸収体は、
    ハウジング外面から一体連出された樹脂部材であって、ハウジングの壁面よりも厚みの薄い板状をなしている
    ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ走査光学装置。
  5. 前記衝撃吸収体は、
    前記ハウジングの外表面の前記第2の領域に取着されている
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のレーザ走査光学装置。
  6. 前記ハウジングの折り返しミラーの接着面における法線と、前記第1の領域部分の外表面における法線が非平行になるように前記ハウジングが形成されている
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のレーザ走査光学装置。
  7. 走査光の進路を変更する折り返しミラーと、当該折り返しミラーを保持する保持部材とからなるミラーユニットであって、
    前記折り返しミラーは、前記保持部材の第1面に接着剤を介して固着されると共に、保持部材の前記折り返しミラーの固着された面と反対側の第2面であって、前記接着剤の塗布領域を前記第2面に投影したときの第1の領域、及び/又はこの第1の領域に近接する第2の領域内に、外部からの衝撃を緩和するための衝撃吸収体が設けられてなる
    ことを特徴とするミラーユニット。
  8. 衝撃吸収体として、保持部材よりもヤング率が小さい樹脂部材からなる
    ことを特徴とする請求項7に記載のミラーユニット。
  9. 衝撃吸収体は、板バネ、コイルバネ、スポンジ状部材のうちいずれか一つからなる
    ことを特徴とする請求項7に記載のミラーユニット。
  10. 衝撃吸収体は、保持部材の前記第2面側から一体連出された樹脂部材であって、保持部材よりも厚みの薄い板状部材である
    ことを特徴とする請求項7に記載のミラーユニット。
  11. 衝撃吸収体は、
    前記保持体の第2面のうち第2の領域内に取着されている
    ことを特徴とする請求項7から10のいずれかに記載のミラーユニット。
  12. ハウジングの内部に請求項7から11のいずれかに記載のミラーユニットが装着されてなる
    ことを特徴とするレーザ走査光学装置。
  13. 前記接着剤は、可視光硬化型あるいは紫外線硬化型である
    ことを特徴とする請求項1から6、および12のいずれかに記載のレーザ走査光学装置。
  14. 前記折り返しミラーは、ガラスを主体として構成されている
    ことを特徴とする請求項1から6、および12、13のいずれかに記載のレーザ走査光学装置。
  15. 請求項1から6、および12から14のいずれかに記載のレーザ走査光学装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
JP2007337679A 2007-12-27 2007-12-27 レーザ走査光学装置およびミラーユニット Expired - Fee Related JP4877223B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007337679A JP4877223B2 (ja) 2007-12-27 2007-12-27 レーザ走査光学装置およびミラーユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007337679A JP4877223B2 (ja) 2007-12-27 2007-12-27 レーザ走査光学装置およびミラーユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009157246A true JP2009157246A (ja) 2009-07-16
JP4877223B2 JP4877223B2 (ja) 2012-02-15

Family

ID=40961309

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007337679A Expired - Fee Related JP4877223B2 (ja) 2007-12-27 2007-12-27 レーザ走査光学装置およびミラーユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4877223B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11142760A (ja) * 1992-07-01 1999-05-28 Canon Inc 記録装置
JP2002323667A (ja) * 2001-04-26 2002-11-08 Canon Inc 偏向走査装置
JP2006154108A (ja) * 2004-11-26 2006-06-15 Fuji Xerox Co Ltd 光走査装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11142760A (ja) * 1992-07-01 1999-05-28 Canon Inc 記録装置
JP2002323667A (ja) * 2001-04-26 2002-11-08 Canon Inc 偏向走査装置
JP2006154108A (ja) * 2004-11-26 2006-06-15 Fuji Xerox Co Ltd 光走査装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4877223B2 (ja) 2012-02-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5061277B2 (ja) 表示装置
US8786927B2 (en) Optical scanning apparatus
JP6045337B2 (ja) 撮像装置
US20060114538A1 (en) Light scanning device
JP2007041121A (ja) プリズム保持構造及びレンズ鏡筒
JP4877223B2 (ja) レーザ走査光学装置およびミラーユニット
JP2003131159A (ja) 画像形成装置
JP4792938B2 (ja) レーザ走査光学装置
JP4957733B2 (ja) 携帯情報端末
JP2012118404A (ja) レンズ鏡筒、および撮像装置
CN102486574B (zh) 光扫描装置以及图像形成装置
JP3489151B2 (ja) 光走査装置
JP2009128442A (ja) 撮像装置
US7800050B2 (en) Holding structure for optical element including an elastic biasing section and a displacement restricting section (as amneded)
JP2009116042A (ja) レーザ走査光学装置
JP2008026896A (ja) 光走査装置およびこの光走査装置を備える画像形成装置
JP3470670B2 (ja) 光走査装置
WO2022102306A1 (ja) 駆動ユニット、レンズ駆動装置、カメラモジュールおよびカメラ搭載装置
JP5784175B2 (ja) 光学走査装置
JP2002006250A (ja) 光走査装置
JP4792921B2 (ja) レーザ走査光学装置
JPH10170847A (ja) 光ビーム走査装置
JPH09297275A (ja) 光学装置
JP2003005116A (ja) レーザ走査光学ユニット
JP2003307695A (ja) 光走査装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100630

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111026

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111101

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111114

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141209

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees