JP2009151149A - 周期分極反転構造の製造方法 - Google Patents

周期分極反転構造の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電圧印加法によって周期分極反転構造を形成するのに際して、隣接する分極反転部の連結を防止すると共に、短時間で周期分極反転構造を形成可能な方法を提供することである。
【解決手段】電極構造が、強誘電体単結晶基板1の主面1a上に設けられた複数の隙間のある絶縁膜と、この絶縁膜の隙間および絶縁膜を被覆するように設けられている導電膜20とを備えている。導電膜20が、絶縁膜を被覆する絶縁膜被覆部と、隙間に設けられた電極片部22とを備えている。電極片部が、分極反転方向xに向かって互いに離間された状態で配列されている。電極片部の長手方向yの導電膜20の縁部20aにおける電極片部22の幅Tが、電極片部22から見て内側にある電極片部5の幅tよりも大きい。
【選択図】 図5

Description

本発明は、周期分極反転構造の製造方法に関するものである。
ニオブ酸リチウム単結晶やタンタル酸リチウム単結晶などの強誘電体単結晶に、周期的な分極反転構造を形成した擬似位相整合(Quasi−Phase−matching)方式の第2高調波発生(Second−Harmonic−Generation)デバイスは、紫外から赤外まで、比較的任意な波長の光を発生させることができる。このデバイスは、光ディスクメモリ用、医学用、光化学用、及び各種光計測用などの幅広い応用が可能である。
非特許文献1の記載の方法では、ニオブ酸リチウムのZ基板の表面に絶縁膜を設け、絶縁膜にストライプ状の細長い隙間を設けた上で、絶縁膜および隙間を被覆するように導電膜を設けている。そして、この導電膜にパルス電圧を印加することによって、基板に周期分極反転構造を形成している。
電子情報通信学会論文誌 C-I, Vol. J78-C-1, No.5 pp.238-245、「電圧印加によるLiNbO3 SHGデバイス用分極反転グレーティングの作製」 金高 健二, 藤村 昌寿, 栖原 敏明, 西原 浩
また、特許文献1では、ニオブ酸リチウム基板の表面に、金属の櫛形電極を形成している。この櫛形電極は、細長い太幅の給電電極と、この給電電極のエッジから多数延びている細長い電極片とを備えている。各電極片は、その長手方向に向かって、所定長さごとに分離されている。
WO 2005 124447
また、特許文献2の電圧印加法では、基板表面の櫛形電極の各電極片を複数に区分し、隣接する電極片の間にギャップを設けている。そして、電極片の長さを変化させたり、電極片の間のギャップの寸法を規定することで、深い分極反転構造を形成することを試みている。
特開2006-003488
特許文献1、2記載の方法では、電極片をその長手方向に向かって複数の細長い断片に分け、断片間に隙間を設けている。これによって、電極片の各断片の各エッジをそれぞれ出発点として分極反転を開始させ、進行させており、これによって、分極反転に要する時間を短くし、また分極反転深さを大きくすることができる。しかし、隣接する分極反転部がつながりやすい傾向があり、基本波エネルギーの変換効率の低下をもたらすことがある。
非特許文献1記載の方法では、隣接する分極反転部がつながりにくいが、しかし電極片が長くなると、分極反転に要する時間が長く、分極反転幅が揃わなくなる傾向がある。特に分極反転に時間がかかることから生産性が低くなる。
本発明の課題は、電圧印加法によって周期分極反転構造を形成するのに際して、隣接する分極反転部の連結を防止すると共に、短時間で周期分極反転構造を形成可能な方法を提供することである。
第一の発明は、単分域化している強誘電体単結晶基板の主面上に設けられた電極構造を用いて、電圧印加法により周期分極反転構造を製造する方法であって、
電極構造が、強誘電体単結晶基板の主面上に設けられた複数の隙間のある絶縁膜と、絶縁膜の隙間および絶縁膜を被覆するように設けられている導電膜とを備えており、導電膜が、絶縁膜を被覆する絶縁膜被覆部と、隙間に設けられた電極片部とを備えており、電極片部が、分極反転方向に向かって互いに離間された状態で配列されており、電極片部の長手方向の導電膜の縁部における電極片部の幅が、導電膜の縁部にある電極片部から見て内側にある電極片部の幅よりも大きいことを特徴とする。
第二の発明は、単分域化している強誘電体単結晶基板の主面上に設けられた電極構造を用いて、電圧印加法により周期分極反転構造を製造する方法であって、
電極構造が、強誘電体単結晶基板の主面上に設けられた複数の隙間のある絶縁膜と、この絶縁膜の隙間および絶縁膜を被覆するように設けられている導電膜とを備えており、この導電膜が、絶縁膜を被覆する絶縁膜被覆部と、隙間に設けられた電極片部とを備えており、電極片部が、分極反転方向に向かって互いに離間された状態で配列されており、複数の電極片部と電極片部の長手方向の導電膜の縁部との間に、分極反転方向へと連続的に延びる基部が設けられていることを特徴とする。
第一の発明、第二の発明によれば、電極構造が、強誘電体単結晶基板の主面上に設けられた複数の隙間のある絶縁膜と、この絶縁膜の隙間および絶縁膜を被覆するように設けられている導電膜とを備えており、この導電膜が、絶縁膜を被覆する絶縁膜被覆部と、隙間に設けられた電極片部とを備えている。これによって、隣接する分極反転部が連結しにくい。その上で、本発明者は、電極片部の長手方向の導電膜の縁部における電極幅を大きくし、電荷が集中する電極エッジ(縁部)が基板に接触する面積を増やすことで、より反転に寄与する電荷を多く取り込むことが出来、反転時間が従来より短くなることを見いだした。
以下、図面を適宜参照しつつ、本発明を更に説明する。
まず、図1(a)に示すように、強誘電体結晶基板1の一方の主面1aに絶縁膜を形成する。1bは他方の主面である。次いで、絶縁膜に細長い隙間8を形成し、パターニングされた絶縁膜7を残す。絶縁膜7には、多数の隙間8が形成されており、各隙間8には基板1の主面1aを露出させる。次いで、図1(b)に示すように、基板1上に導電膜20を形成する。この導電膜20は、基板主面1aを被覆しており、絶縁膜7を被覆する絶縁膜被覆部6と、主面1aを直接被覆する電極片部5を備えている。基板1の他方の主面1bには一様電極2を形成する。
図2は、基板1の主面1aを概略的に示す平面図であり、図3は、電極片部の形態を拡大して示す平面図である。
各電極片部5は、基板主面1a上に形成されているものであり、絶縁膜被覆部6は、絶縁膜7上に形成されているものである。各電極片部5は、絶縁膜被覆部6と切れ目なくつながっている。平面的に見ると、電極片部5は、いずれも細長いストライプ状の形態を有している。そして、複数の電極片部5が、分極反転方向xに向かって配列されており、方向xで見て隣接する電極片部5間には間隙4が形成されている。また、複数の電極片部5が、電極片5の長手方向(分極反転方向xに対して垂直の方向)yに向かって配列されており、方向yで見て隣接する電極片部5間には間隙9が形成されている。
この後、導電膜5と一様電極7との間に所定の電圧を印加し、多数の分極反転部を基板1内に形成することによって、周期分極反転構造を形成する。この電圧印加方法は特に限定されない。例えば不活性雰囲気中に基板を設置して電圧を印加してもよく、絶縁体液体中に基板を設置して電圧を印加してもよい。
ここで、本発明者は、図2に示すAのような、電極の縁部(エッジ部分)の形態に着目した。即ち、電極構造の縁部においては、末端の電極片部5が長手方向yに向かって延びているが、末端の電極片部5の途中を導電膜20の縁部20aが横切っている。この結果、電極片部5は縁部20aで終止し、その先では隙間8に導電膜が充填されておらず、基板表面1aが露出している。
ここで、従来は、導電膜20の縁部20aにおいても、電極片部5の幅Tは特に変化しなかった。即ち、Tは、縁部20aから離れた場所における電極片部5の幅tと等しかった。
しかし、本発明者はこの縁部20aに着目し、図5に示すように、長手方向yの導電膜20の縁部20aにおける電極片部22の幅Tを、電極片部22から見て内側にある電極片部5の幅tよりも大きくした。内側の電極片部5は、絶縁膜の隙間を導電膜がすべて充填している場所の電極片部を示す。内側の電極片部5は、縁部の電極片部22から見て隣接する電極片部5であることが好ましい。即ち、導電膜20の縁部20aの近傍で電極片部を幅広にした。これによって、導電膜のエッジ付近で発生する電荷を電極片の端部に集中して収集し、単位時間当たりの分極反転量を著しく増大できることを見いだした。
絶縁膜をパターニングするときのX方向の周期Γx(図3参照)は、発生させたい波長変換光の波長に適した値に設計する。例えば、緑色の2次高調波を発生させる場合は、Γxは約7μmとなる。電極片部5の幅tは、周期Γxの影響を受けて定まるので、特に好適範囲を定めるものではない。しかし、例えば実用上は、tを0.8〜1.5μmとすることができる。
本発明の観点からは、(T−t)、(T/t)を大きくすることによって、末端の電極片部における電荷の回収を促進することができ、単位時間当たりの分極反転部の生成量を増大させることができる。この観点からは、(T−t)を18μm以上とすることが好ましく、30μm以上とすることがさらに好ましい。また、(T/t)を10以上とすることが好ましく15以上とすることがさらに好ましい。
ただし、Tの上限は特になく、周期Γx未満であってよい。T=Γxの場合には、電極片部が方向xに向かって連結して一体化するので、第二の発明となる。
また、(T/t)の上限は特になく、(Γx/t)未満であってよい。T=Γxの場合には、電極片部が方向xに向かって連結して一体化するので、第二の発明となる。
第二の発明においては、図6に示すように、複数の電極片部5と、電極片部の長手方向yの導電膜20の縁部20aとの間に、分極反転方向xへと連続的に延びる基部23を設ける。これによって、導電膜のエッジ付近で発生する電荷を電極片の端部に集中して収集し、単位時間当たりの分極反転量を著しく増大できることを見いだした。これは、上記の例においてT=Γxの場合に相当する。
第一の発明において、好ましくは、縁部から連続する電極片部が、電極片部の長手方向へと向かって延びる一定幅の拡幅部と、この拡幅部から幅が狭くなるテーパ部とを備えている。例えば、図5の例では、縁部20aから連続する電極片部22が、電極片部の長手方向へと向かって延びる一定幅Tの拡幅部22bと、この拡幅部22bから幅が狭くなるテーパ部22aとを備えている。これによって、分極反転効率への影響を最小限とすることができる。
第二の発明において、好ましくは、基部から電極片部へと向かって幅が狭くなるテーパ部を備えている。例えば、図6の例では、基部23から電極片部5へと向かって幅が狭くなるテーパ部24を備えている。これによって、分極反転効率への影響を最小限とすることができる。
好適な実施形態においては、図7に示すように、基板1の下に別体の支持基板11を積層し、基板1と11との間に少なくとも一様電極2を介在させる。そして、支持基板11のうち基板1とは反対側の主面にも電極12を形成する。そして、基板1と11とを絶縁性気体13内に浸漬し、基板1上の導電膜20と電極12とにそれぞれ電線19を結線する。そして、電源18から導電膜20および電極12に対して電圧を印加し、周期分極反転構造を形成する。
第一の発明、第二の発明において、好ましくは、電極片部が、電極片部の長手方向に向かって互いに離間された状態で配列されている。
図3の例では、絶縁膜の隙間に形成された導電膜20は、方向yに向かって絶縁膜によって複数の電極片部5に分断されている。これによって、各電極片部5の各エッジを出発点として分極反転が進展するので、深い分極反転を短時間で形成可能である。
その上で、本例では、分極反転部と非分極反転部の配列方向xに向かって分極反転部分が連結することを防止できる。これと共に、各電極片の長手方向yで見たときには、隣り合う電極片5下に生ずる分極反転部分は互いにつながり易く、一連の細長い分極反転部を形成しやすい。
周期分極反転構造を形成するべき基板を構成する強誘電体材料の種類は、限定されない。しかし、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、ニオブ酸リチウム−タンタル酸リチウム固溶体、KLiNb15の各単結晶が特に好ましい。
強誘電体単結晶中には、三次元光導波路の耐光損傷性を更に向上させるために、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、スカンジウム(Sc)及びインジウム(In)からなる群より選ばれる1種以上の金属元素を含有させることができ、マグネシウムが特に好ましい。
強誘電体単結晶中には、ドープ成分として、希土類元素を含有させることができる。この希土類元素は、レーザ発振用の添加元素として作用する。この希土類元素としては、特にNd、Er、Tm、Ho、Dy、Prが好ましい。
本発明では、基板としてZカット基板を使用するが、オフカットZ基板であってもよい。このオフカット角度は、本発明の作用効果という観点から、10°以下が好ましく、5°以下が更に好ましい。
また、オフカットZ基板のオフカット角が10 °以下であれば、半導体レーザとの光軸調整も、傾き補正しなくても波長変換効率の劣化は無視でき、高効率な波長変換素子を実現することができる。
絶縁膜の材質は限定されないが、SiOやTaのような酸化物、窒化珪素のような窒化物であってよい。絶縁膜の成膜方法としては、蒸着法でもスパッタリング法、スピンコート法でもよい。絶縁膜の成膜厚さは、特に限定されないが、500オングストローム以上、3000オングストローム以下が好ましい。絶縁膜の厚さが小さい場合は、絶縁性が低くなり、周期状分極反転が形成されにくい。絶縁膜が厚すぎる場合は、パターニング精度が悪くなる。
絶縁膜をパターニングして隙間を形成する方法は特に限定されない。例えば、絶縁膜上にフォトレジストをスピンコーティングし、マスク露光、現像を経て、レジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクにして、エッチング処理を行うことで、隙間を形成できる。エッチング処理はウェットエッチングでも、ドライエッチングでもよいが、理想的には基板表面にダメージを与えにくいウェットエッチングの方が好適である。
電圧印加法において使用する電極片部、一様電極の材質は限定されないが、Al、Au、Ag、Cr、Cu、Ni、Ni-Cr 、Pd、Ta 、Mo、W、Ta、AuCrの積層膜などが好ましい。
支持基板11の材質は、絶縁性が高く、材質内の体積抵抗率が均一で、所定の構造強度を有していることが必要である。この材質としては、シリコン、サファイア、水晶、ガラスを例示できる。
基板を絶縁性液体に浸漬して電圧印加法を実施するのに際しては、絶縁オイル(例えばシリコンオイル)、フッ素系不活性液体を例示できる。
絶縁膜の隙間と隙間との間隔Gyは、特に限定されないが、y方向に隣接する分極反転部の連結を促進するという観点から、0.5μm以上が好ましく、0.8μm以上がさらに好ましい。絶縁膜の隙間と隙間との間隔Gyは、y方向に隣接する分極反転部の連結を促進するという観点から、2.0μm以下が好ましく、1.5μm以下がさらに好ましい。y方向の周期Γyは、特に制限を設けるわけではないが、5〜100μmであってよい。
基板背面側の一様電極の形成方法は特に限定されず、蒸着法でもよく、スパッタリング法でもよい。一様電極の膜厚は、例えば500〜3000オングストロームとすることができる。
(対照例)
図1〜4および図7を参照しつつ説明した第一の発明に従い、周期分極反転構造を形成した。ただし、基板1としては、MgO添加のLiNbO(MgOLN)のZカット基板を使用した。基板1の+z面1aに、絶縁膜としてSiO膜を成膜した。絶縁膜の膜厚は約2000オングストロームとした。次いで、絶縁膜上にフォトレジストをスピンコーティングし、マスク露光、現像を経て、レジストパターンを形成した。このレジストパターンをマスクにして、ウェットエッチング処理を行うことで、図1(a)に示すような絶縁膜パターン7を形成した。周期Γxは約7μmとし、Gyは1.2μmとし、Γyは10μmとした。電極片部の幅tは0.8μmとした。
続いて、スパッタリング法によって、導電膜20および2を成膜した。これらの膜厚は1000オングストロームとし、材質はタンタルとした。導電膜の縁部における電極形状は、図4に示すようにした。このように作製した基板1を、図7を参照しつつ説明した方法を適用することによって、周期状分極反転構造を得ることができた。ただし、絶縁性液体として絶縁オイルを使用し、温度設定を150℃にした。また、電圧印加条件としては、ウェハの抗電界となる電界強度の約3kV/mmに設定し、約1msec幅の矩形パルスを印加した。パルスの印加回数は、パターン面積に依存するが、例えば20mmのとき、20000パルスが好適であった。
こうした得られた基板表面を、ふっ硝酸でウェットエッチングし、次いで顕微鏡で観察した。x方向(横方向)にみたときに、隣接する分極反転部は互いにつながることはなかった。また、y方向(縦方向)にみたときには、隣接する分極反転部は互いにつながり、1本の繋がった分極反転部が形成されていた。長さ14.5mmにわたる分極反転に要する時間は、9分であった。
(実施例1)
対照例において、導電膜の縁部近傍の電極形状を、第一の発明に従って、図5に示すように変更した。ただし、縁部20aの電極片部から内側に隣接する電極片部5の幅tは0.8μmとし、導電膜の縁部10aにおける電極片部22の幅Tは3.2μmとした。
こうした得られた基板表面を、ふっ硝酸でウェットエッチングし、次いで顕微鏡で観察した。x方向(横方向)にみたときに、隣接する分極反転部は互いにつながることはなかった。また、y方向(縦方向)にみたときには、隣接する分極反転部は互いにつながり、1本の繋がった分極反転部が形成されていた。長さ14.5mmにわたる分極反転に要する時間は、7分であった。即ち、単位分極反転面積あたりに必要な時間が、約20%短縮された。
(実施例2)
対照例において、導電膜の縁部近傍の電極形状を、第一の発明に従って、図6に示すように変更した。ただし、縁部20aから20um離れた場所での電極片部5の幅tは0.8μmとした。基部23のy方向の寸法は7.2μmとした。
こうした得られた基板表面を、ふっ硝酸でウェットエッチングし、次いで顕微鏡で観察した。x方向(横方向)にみたときに、隣接する分極反転部は互いにつながることはなかった。また、y方向(縦方向)にみたときには、隣接する分極反転部は互いにつながり、1本の繋がった分極反転部が形成されていた。長さ14.5mmにわたる分極反転に要する時間は、5分であった。即ち、単位分極反転面積あたりに必要な時間が、約40%短縮された。
本発明の特定の実施形態を説明してきたけれども、本発明はこれら特定の実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲の範囲から離れることなく、種々の変更や改変を行いながら実施できる。
(a)は、基板1上に絶縁膜7を形成した状態を示す概略断面図であり、(b)は、絶縁膜7上および主面1aを被覆する導電膜20を形成した状態を示す断面図である。 基板1の主面1a上の電極を模式的に示す平面図である。 基板1の主面1a上の電極形状を示す拡大平面図である。 対照例における導電膜縁部の近傍の電極形状を示す平面図である。 第一の発明の実施形態における導電膜縁部の近傍の電極形状を示す平面図である。 第二の発明の実施形態における導電膜縁部の近傍の電極形状を示す平面図である。 基板1に電圧を印加するための方法例を模式的に示す図である。
符号の説明
1 基板 1a 、1b 主面 2 一様電極 5、22 電極片部 6 絶縁膜被覆部 7 絶縁膜 20 導電膜 20a 導電膜の縁部 22a、24 テーパ部 t 電極片部の幅 T 導電膜の縁部における電極片部の幅 x 分極反転方向 y 電極片部の長手方向 Gy 方向yに見た電極片部の間隔 Γx x方向の周期 Γy y方向の周期

Claims (6)

  1. 単分域化している強誘電体単結晶基板の主面上に設けられた電極構造を用いて、電圧印加法により周期分極反転構造を製造する方法であって、
    前記電極構造が、前記強誘電体単結晶基板の前記主面上に設けられた複数の隙間のある絶縁膜と、この絶縁膜の前記隙間および前記絶縁膜を被覆するように設けられている導電膜とを備えており、この導電膜が、前記絶縁膜を被覆する絶縁膜被覆部と、前記隙間に設けられた電極片部とを備えており、前記電極片部が、分極反転方向に向かって互いに離間された状態で配列されており、前記電極片部の長手方向の前記導電膜の縁部における前記電極片部の幅が、前記縁部にある前記電極片部から見て内側にある電極片部の幅よりも大きいことを特徴とする、周期分極反転構造の製造方法。
  2. 複数の前記電極片部が、前記電極片部の長手方向に向かって互いに離間された状態で配列されていることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 前記縁部から連続する前記電極片部が、前記電極片部の長手方向へと向かって延びる一定幅の拡幅部と、この拡幅部から幅が狭くなるテーパ部とを備えていることを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
  4. 単分域化している強誘電体単結晶基板の主面上に設けられた電極構造を用いて、電圧印加法により周期分極反転構造を製造する方法であって、
    前記電極構造が、前記強誘電体単結晶基板の前記主面上に設けられた複数の隙間のある絶縁膜と、この絶縁膜の前記隙間および前記絶縁膜を被覆するように設けられている導電膜とを備えており、この導電膜が、前記絶縁膜を被覆する絶縁膜被覆部と、前記隙間に設けられた電極片部とを備えており、前記電極片部が、分極反転方向に向かって互いに離間された状態で配列されており、複数の前記電極片部と前記電極片部の長手方向の前記導電膜の縁部との間に、前記分極反転方向へと連続的に延びる基部が設けられていることを特徴とする、周期分極反転構造の製造方法。
  5. 複数の前記電極片部が、前記電極片部の長手方向に向かって互いに離間された状態で配列されていることを特徴とする、請求項4記載の方法。
  6. 前記基部から前記電極片部へと向かって幅が狭くなるテーパ部を備えていることを特徴とする、請求項4または5記載の方法。
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