JP5872779B2 - 周期分極反転用電極を備えた強誘電体結晶基板、及び周期分極反転素子の製造方法 - Google Patents

周期分極反転用電極を備えた強誘電体結晶基板、及び周期分極反転素子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5872779B2
JP5872779B2 JP2011053913A JP2011053913A JP5872779B2 JP 5872779 B2 JP5872779 B2 JP 5872779B2 JP 2011053913 A JP2011053913 A JP 2011053913A JP 2011053913 A JP2011053913 A JP 2011053913A JP 5872779 B2 JP5872779 B2 JP 5872779B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
inversion
crystal substrate
ferroelectric crystal
plane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011053913A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012189850A (ja
Inventor
和哉 井上
和哉 井上
徳田 勝彦
勝彦 徳田
守 久光
守 久光
一智 門倉
一智 門倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP2011053913A priority Critical patent/JP5872779B2/ja
Publication of JP2012189850A publication Critical patent/JP2012189850A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5872779B2 publication Critical patent/JP5872779B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Description

本発明は、強誘電体結晶基板を用いた周期分極反転用電極、周期分極反転構造の形成方法及び周期分極反転素子に関する。
所望の波長のレーザ光を得るためなどに使用される波長変換素子として、強誘電体結晶基板内部で分極方向が周期的に反転する周期分極反転構造を形成した周期分極反転素子が用いられている。例えば、周期分極反転素子は、入射するレーザ光と擬似位相整合することによって、2次高調波である波長のレーザ光を出力することができる。このため、周期分極反転素子は、擬似位相整合(QPM)型の波長変換素子として使用される。
周期分極反転構造の形成には、強誘電体結晶基板の表面に一定の間隔で配置した周期分極反転用電極に電圧を印加する電圧印加方法などが用いられる。
例えば、強誘電体結晶基板の表面に配置した櫛形形状の周期分極反転用電極と、強誘電体結晶基板の裏面に一様に配置した平面電極との間に所定の電圧を印加する。これにより、周期分極反転用電極の櫛の歯部分に相当する電極片の直下に分極反転が生じ、強誘電体結晶基板内部に周期分極反転構造が形成される(例えば特許文献1参照。)。
国際公開第2006/041176号
櫛形形状の周期分極反転用電極を用いた周期分極反転構造の形成方法では、電圧印加の際に電極片の先端部分に電界が集中することによって、電極片の先端部分で分極反転構造が乱れる場合がある。このため、電極先端付近で均一な形状の分極反転構造が形成されないという問題があった。
上記問題点に鑑み、本発明は、均一な形状の分極反転構造が形成される周期分極反転用電極を備えた強誘電体結晶基板及び周期分極反転素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、(イ)強誘電体結晶基板の分極方向と垂直な+Z面上に配置され、列方向に延伸する反転用給電部、及び反転用給電部から列方向に垂直な行方向に延伸する複数の短冊状の反転用電極片を有する櫛形形状の周期分極反転用櫛形電極と、(ロ)強誘電体結晶基板の+Z面上に配置され、列方向に延伸するダミー給電部、及び反転用電極片の先端部分からそれぞれ一定の距離に先端部分が配置されてダミー給電部から行方向に延伸する複数の短冊状のダミー電極片を有する櫛形形状であって、周期分極反転用櫛形電極と電気的に接続するダミー電極と、+Z面と対向する前記強誘電体結晶基板の−Z面上に一様に配置された平面電極と、+Z面から前記−Z面まで基板厚全体に渡り、周期分極反転用櫛形電極の形状に倣って均一に形成された周期分極反転構造とを備え、反転用電極片の先端部分とダミー電極片の先端部分との間の一定の距離は、平面電極と周期分極反転用櫛形電極及びダミー電極との間に電圧を同時に印加することによって強誘電体結晶基板の内部で+Z面と−Z面との間に発生する電界が反転用電極片の直下の全域で基板厚方向に垂直で均一である距離である周期分極反転用電極を備えた強誘電体結晶基板が提供される。
本発明の他の態様によれば、(イ)列方向に延伸する反転用給電部、及び反転用給電部から列方向に垂直な行方向に延伸する複数の短冊状の反転用電極片を有する櫛形形状の周期分極反転用櫛形電極を、強誘電体結晶基板の分極方向と垂直な+Z面上に配置するステップと、(ロ)列方向に延伸するダミー給電部、及び反転用電極片の先端部分からそれぞれ一定の距離に先端部分が配置されてダミー給電部から行方向に延伸する複数の短冊状のダミー電極片を有する櫛形形状であって、周期分極反転用櫛形電極と電気的に接続するダミー電極を、強誘電体結晶基板の+Z面上に配置するステップと、(ハ)+Z面と対向する強誘電体結晶基板の−Z面上に、周期分極反転用櫛形電極と対向する平面電極を一様に配置するステップと、(ニ)周期分極反転用櫛形電極と平面電極間に電圧を印加して、反転用電極片の下方の強誘電体結晶基板に分極反転構造を生じさせるステップとを含み、ダミー電極を配置するステップにおいて、反転用電極片の先端部分とダミー電極片の先端部分との間の一定の距離を、周期分極反転用櫛形電極及びダミー電極と平面電極間に電圧を同時に印加することによって強誘電体結晶基板の内部で+Z面と−Z面との間に発生する電界が反転用電極片の直下の全域で基板厚方向に垂直で均一となることで、+Z面から−Z面まで基板厚全体に渡り、周期分極反転用櫛形電極の形状に倣って均一な分極反転構造が形成されるように設定する周期分極反転素子の製造方法が提供される。
本発明によれば、均一な形状の分極反転構造が形成される周期分極反転用電極を備えた強誘電体結晶基板及び周期分極反転素子の製造方法を提供できる。
本発明の第1の実施形態に係る周期分極反転用電極の構成を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る周期分極反転用電極を用いて形成される分極反転構造を説明するための模式図であり、図2(a)は図1のIIa−IIa方向に沿った断面図であり、図2(b)は図1のIIb−IIb方向に沿った断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る周期分極反転用電極を用いて製造される周期分極反転素子の構造例を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る周期分極反転用電極を用いた分極反転後の状態を示す写真であり、図4(a)は+Z面方向から見た状態であり、図4(b)は−Z面方向から見た状態である。 比較例の周期分極反転用電極の構成を示す模式図である。 図5に示した周期分極反転用電極を用いて形成される分極反転構造を説明するための模式図である。 比較例の周期分極反転用電極を用いた分極反転後の状態を示す写真であり、図7(a)は+Z面方向から見た状態であり、図7(b)は−Z面方向から見た状態である。 本発明の第2の実施形態に係る周期分極反転用電極の構成を示す模式図である。 図8のIX−IX方向に沿った断面図である。
図面を参照して、本発明の第1及び第2の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
又、以下に示す第1及び第2の実施形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の実施形態は、構成部品の材質、形状、構造、配置などを下記のものに特定するものでない。この発明の実施形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る周期分極反転用電極10は、図1に示すように、反転用櫛形電極11及びダミー電極12を有し、強誘電体結晶基板20の分極方向と垂直な+Z面201上に配置されている。また、強誘電体結晶基板20の−Z面202上には、周期分極反転用電極10と対向して平面電極30が配置されている。つまり、強誘電体結晶基板20は、周期分極反転用電極10と平面電極30とで挟まれている。
周期分極反転用電極10の反転用櫛形電極11は、列方向に延伸する反転用給電部111、及び反転用給電部111から列方向に垂直な行方向に延伸する複数の短冊状の反転用電極片112を有する櫛形形状である。複数の反転用電極片112が、互いに一定の距離を置いて配置される。後述するように、強誘電体結晶基板20の反転用電極片112直下の領域が分極反転する。
このため、反転用電極片112の幅w、及び隣接する反転用電極片112間の間隔dは、強誘電体結晶基板20の分極反転させる領域に応じて設定される。つまり、分極反転する領域の幅を反転用電極片112の幅wとし、分極反転させない領域の幅を反転用電極片112間の間隔dとする。反転用電極片112の配置される周期は、w+dである。実際には、分極反転する領域は電極幅よりも広がる。そのため、電極幅は分極反転させたい幅よりも小さく設計している。例えば、周期分極反転素子を擬似位相整合(QPM)型の波長変換素子として使用する場合は、波長変換素子に入射されるレーザ光の波長及び出力されるレーザ光の波長に応じて、強誘電体結晶基板20の分極反転させる領域の幅w及び間隔dが適宜設定される。
ダミー電極12は、ダミー給電部121と複数の短冊状のダミー電極片122とを有する櫛形形状である。ダミー給電部121は、反転用櫛形電極11の反転用給電部111と並行に、列方向に延伸する。ダミー電極片122は、反転用櫛形電極11の反転用電極片112の先端部分110からそれぞれ一定の距離Tに先端部分120が配置されるようにして、ダミー給電部121から行方向に延伸する。ダミー電極片122の幅及び間隔は、反転用櫛形電極11の反転用電極片112の幅w及び間隔dに合わせて設定される。
ダミー電極12は、反転用電極片112の先端部分110における電界の集中を抑制し、電界を均一にするために配置されている。このため、反転用櫛形電極11の反転用電極片112の先端部分110とダミー電極12のダミー電極片122の先端部分120との距離Tは、反転用櫛形電極11と平面電極30間に所定の電圧が印加された場合に反転用電極片112の先端部分110に生じる電界に基づいて設定される。距離Tが広すぎる場合には、反転用電極片112の先端部分110に生じる電界の集中を緩和できないこのため、距離Tは、反転用電極片112の下方に生じる電界が均一になるように設定される。距離Tは、例えば50μm程度である。
反転用櫛形電極11とダミー電極12は電気的に接続される。図1に示した例では、反転用櫛形電極11とダミー電極12とが、反転用給電部111とダミー給電部121それぞれの両端において接続している。
強誘電体結晶基板20は、例えばタンタル酸リチウム(LT)単結晶やニオブ酸リチウム(LN)単結晶などからなる。強誘電体結晶基板20の厚みは、例えば0.4〜1mm程度である。
強誘電体結晶基板20に採用するタンタル酸リチウム単結晶やニオブ酸リチウム単結晶は、コングルエント組成(一致溶融組成)又はストイキオメトリ組成(化学量論的組成)のものが用いられる。例えば、タンタル酸リチウムの場合、ストイキオメトリ組成にすることによって、抗電界が10分の1程度になる。つまり、印加電圧を10分の1にすることができる。
また、タンタル酸リチウム単結晶やニオブ酸リチウム単結晶からなる強誘電体結晶基板20に、マグネシウム(Mg)や亜鉛(Zn)、スカンジウム(Sc)、インジウム(In)などが添加されていてもよい。これにより、耐光損傷性を高めることができる。また、ニオブ酸リチウムの場合、Mgを5モル%程度添加することにより、抗電界を4分の1程度に減少することができる。これにより、印加電圧を4分の1程度にすることができる。
周期分極反転用電極10には、例えばタンタル(Ta)膜やアルミニウム(Al)膜などが採用可能である。他にも、金(Au)膜、銀(Ag)膜、クロム(Cr)膜、銅(Cu)膜、ニッケル(Ni)膜、ニッケルクロム合金(Ni-Cr)膜、パラジウム(Pd)膜、モリブデン(Mo)膜、タングステン(W)膜なども使用可能である。
周期分極反転用電極10は、例えば、強誘電体結晶基板20の+Z面201上に形成されたTa膜をフォトリソグラフィ技術などを用いてパターニングすることにより形成される。
平面電極30には、例えばTa膜やAl膜などが採用可能である。平面電極30は、強誘電体結晶基板20の−Z面202上に一様に形成される。
以下に、周期分極反転用電極10を用いた分極反転構造の形成について説明する。
図2(a)に示すように、強誘電体結晶基板20の+Z面201上に配置された反転用櫛形電極11の反転用給電部111と、−Z面202上に配置された平面電極30間に、電圧Vを印加する。電圧Vの大きさは、強誘電体結晶基板20を分極反転するのに必要な抗電界に応じて設定される。
既に述べたように、反転用電極片112の先端部分110とダミー電極片122の先端部分120との距離Tは、反転用電極片112の下方に生じる電界が均一になるように設定されている。このため、反転用櫛形電極11の反転用給電部111と平面電極30間に電圧Vを印加すると、図2(a)〜図2(b)に示すように、反転用電極片112と平面電極30間において、反転用電極片112直下の全域で−Z面202に対して垂直な電界が生じる。図2(a)〜図2(b)に示した矢印は電気力線であり、これらの電気力線は、反転用電極片112から平面電極30に向かって−Z面202と垂直に延びている。したがって、反転用電極片112直下の強誘電体結晶基板20において、+Z面201から−Z面202まで基板厚全体にわたり均一に分極反転する。
反転用電極片112は+Z面201上で周期的に配置されている。したがって、図1に示した周期分極反転用電極10によれば、先端部分110まで均一な形状の分極反転構造が周期的に形成される。つまり、均一な分極反転領域と非分極反転領域とを交互に周期的に備えた周期分極反転構造が強誘電体結晶基板20に形成される。
その後、強誘電体結晶基板20から周期分極反転用電極10及び平面電極30を剥離し、不要な部分を切断除去することによって周期分極反転構造が形成された領域のみが残るように強誘電体結晶基板20を成形してもよい。その結果、図3に示すような、均一な分極反転領域210と非分極反転領域211とが交互に配置された周期分極反転構造を有する周期分極反転素子が得られる。図3に示した周期分極反転素子によれば、例えば周期分極反転素子に入射するレーザ光と擬似位相整合することによって2次高調波である波長のレーザ光を出力できる。
図4(a)〜図4(b)に、第1の実施形態に係る周期分極反転構造の形成方法を用いて試作した周期分極反転構造の先端部分110の状態を示す。試作した周期分極反転構造は、強誘電体結晶基板20にストイキオメトリ組成のタンタル酸リチウム単結晶(SLT)を採用し、分極反転領域と非分極反転領域の周期が8μmである。
図4(a)〜図4(b)は、強誘電体結晶基板20において分極反転領域と非分極反転領域のエッチングレートが異なることを利用して、+Z面と−Z面をエッチングして分極反転領域と非分極反転領域を示したものである。図4(a)に示した+Z面では、エッチングレートの高い分極反転領域が凹部になっている。一方、図4(a)に示した−Z面では、エッチングレートの低い分極反転領域が凸部になっている。
図4(a)〜図4(b)に示すように、反転用電極片112の先端部分110まで均一な分極反転構造が形成されている。
第1の実施形態に係る周期分極反転構造の形成方法との比較のため、図5に示すような、ダミー電極12を有しない周期分極反転用電極10Bを用いて周期分極反転構造を形成する場合を検討する。図5に示した比較例の周期分極反転用電極10Bは、図1に示した反転用櫛形電極11と同一形状の櫛形電極のみを有する。図5に示した強誘電体結晶基板20B及び平面電極30Bは、図1に示した強誘電体結晶基板20及び平面電極30と同様である。
周期分極反転用電極10Bと平面電極30B間に電圧Vを印加した場合、図6に示すように、周期分極反転用電極10Bの先端部分110Bにおいて電気力線が曲がってしまう。つまり、先端部分110Bでは−Z面202に対して垂直な電界ではない。このため、先端部分110Bでの電界の向きが+Z面に対しての垂直方向ではなくなり、均一な分極反転構造が形成されない。
図5に示した周期分極反転用電極10Bを用いて試作した周期分極反転構造の先端部分110Bの状態を、図7(a)〜図7(b)に示す。試作した周期分極反転構造は、図4(a)〜図4(b)に示した試料と同様に、強誘電体結晶基板20にSLTを採用し、分極反転領域と非分極反転領域の周期は8μmである。図4(a)〜図4(b)の場合と同様に、強誘電体結晶基板20Bの+Z面及び−Z面をエッチングすることにより、分極反転領域と非分極反転領域を示した。
図7(a)〜図7(b)に示した比較例の分極反転構造では、分極反転領域の長さや幅が不均一であり、周期分極反転用電極10Bの先端部分110Bまで均一な分極反転構造を形成することができない。
一方、図1に示した周期分極反転用電極10では、ダミー電極12の直下部分にも電界が生じる。このため、周期分極反転用電極10の反転用電極片112の先端部分110に、−Z面に対して垂直な電界が生じる。その結果、反転用電極片112の各先端部分110の電界が−Z面に対して垂直に整い、反転用電極片112の各先端部分110において均一な分極反転構造が形成される。
以上に説明したように、本発明の第1の実施形態に係る周期分極反転用電極10を用いた周期分極反転構造の形成方法によれば、分極反転領域の形状が均一な周期分極反転構造を形成することができる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る周期分極反転用電極10Aは、中央部分から反転用電極片に給電することが、端部から反転用電極片に給電する図1に示した周期分極反転用電極10と異なる。つまり、図8に示すように、周期分極反転用電極10Aは、反転用給電部111の両側から反転用給電部111の延伸する方向と垂直な方向にそれぞれ延伸する第1の反転用電極片112a及び第2の反転用電極片112bを備えるフィッシュボーン形状の反転用櫛形電極11Aを有する。
周期分極反転用電極10Aは、強誘電体結晶基板20の分極方向と垂直な+Z面201上に配置されている。また、強誘電体結晶基板20の−Z面202上には平面電極30が配置されている。
周期分極反転用電極10Aは、第1のダミー電極12a及び第2のダミー電極12bを更に有する。第1のダミー電極12aは、複数の短冊状の第1の反転用電極片112aの延伸する方向に配置されている。第2のダミー電極12bは、複数の短冊状の第2の反転用電極片112bの延伸する方向に配置されている。第1のダミー電極12a及び第2のダミー電極12bは、図1に示したダミー電極12と同様に、ダミー給電部121と複数の短冊状のダミー電極片122とを有する櫛形形状である。
第1のダミー電極12aのダミー給電部121は、反転用櫛形電極11Aの反転用給電部111と並行に、列方向に延伸する。第1のダミー電極12aのダミー電極片122は、反転用櫛形電極11Aの第1の反転用電極片112aの先端部分110からそれぞれ一定の距離Tに先端部分120が配置されて、ダミー給電部121から行方向に延伸する。
第2のダミー電極12bのダミー給電部121は、反転用櫛形電極11Aの反転用給電部111と並行に、列方向に延伸する。第2のダミー電極12bのダミー電極片122は、反転用櫛形電極11Aの第2の反転用電極片112bの先端部分110bからそれぞれ一定の距離Tに先端部分120が配置されて、ダミー給電部121から行方向に延伸する。
反転用櫛形電極11Aと第1のダミー電極12a及び第2のダミー電極12bとは電気的に接続している。図8に示した例では、反転用櫛形電極11Aと第1のダミー電極12a及び第2のダミー電極12bとが、反転用給電部111とダミー給電部121それぞれの両端において接続している。
第1のダミー電極12aは、第1の反転用電極片112aの先端部分110aの電界を均一にするために配置されている。また、第2のダミー電極12bは、第2の反転用電極片112bの先端部分110bの電界を均一にするために配置されている。
このため、図8に示した周期分極反転用電極10Aの第1の反転用電極片112aの先端部分110aの直下、及び第2の反転用電極片112bの先端部分110bの直下に、−Z面に対して垂直な電界が生じる。その結果、第1の反転用電極片112aの各先端部分110a、及び第2の反転用電極片112bの各先端部分110bにおいて、均一な分極反転構造が形成される。
図8に示した周期分極反転用電極10Aによれば、中央部分から反転用電極片に給電することにより、端部から反転用電極片に給電する図1に示した周期分極反転用電極10に比べ、両側でエッジ部分で均一な分極反転構造が得られる。
なお、反転用給電部111を図8に示すようなブリッジ構造にすることが、均一な周期分極反転構造を形成するために有効である。ブリッジ構造の反転用給電部111は、隣接する第1の反転用電極片112a同士、及び隣接する第2の反転用電極片112b同士を、強誘電体結晶基板20の+Z面201に直接は接していないブリッジ形状の導体で接続した構造である。このため、反転用電極片112の間では強誘電体結晶基板20中に電界が発生しない。
したがって、反転用給電部111をブリッジ構造にすることにより、第1の反転用電極片112aの先端部分110aから第2の反転用電極片112bの先端部分110bまで均一な分極反転構造を形成することができる。
ブリッジ構造の反転用給電部111は、例えば図9に示すように形成する。即ち、強誘電体結晶基板20の+Z面201上に反転用電極片112を形成後、例えば酸化シリコン(SiO2)膜などの絶縁膜113を+Z面201上に形成する。その後、反転用給電部111の反転用電極片112の上面と接する部分で絶縁膜113を開口し、これらの開口部を埋め込むように金属膜を形成する。この金属膜をパターニングすることによって、図8に示したブリッジ構造の反転用給電部111が完成する。
本発明の第2の実施形態に係る周期分極反転用電極10を用いた周期分極反転構造の形成方法によれば、分極反転領域と非分極反転領域の形状が均一な周期分極反転構造を形成することができる。
上記のように、本発明は第1及び第2の実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。即ち本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
10、10A…周期分極反転用電極
11、11A…反転用櫛形電極
12…ダミー電極
12a…第1のダミー電極
12b…第2のダミー電極
20…強誘電体結晶基板
30…平面電極
110…先端部分
110a…先端部分
110b…先端部分
111…反転用給電部
112…反転用電極片
112a…第1の反転用電極片
112b…第2の反転用電極片
113…絶縁膜
120…先端部分
121…ダミー給電部
122…ダミー電極片
201…+Z面
202…−Z面
210…分極反転領域
211…非分極反転領域

Claims (10)

  1. 強誘電体結晶基板の分極方向と垂直な+Z面上に配置され、列方向に延伸する反転用給電部、及び前記反転用給電部から前記列方向に垂直な行方向に延伸する複数の短冊状の反転用電極片を有する櫛形形状の周期分極反転用櫛形電極と、
    前記強誘電体結晶基板の前記+Z面上に配置され、前記列方向に延伸するダミー給電部、及び前記反転用電極片の先端部分からそれぞれ一定の距離に先端部分が配置されて前記ダミー給電部から前記行方向に延伸する複数の短冊状のダミー電極片を有する櫛形形状であって、前記周期分極反転用櫛形電極と電気的に接続するダミー電極と
    前記+Z面と対向する前記強誘電体結晶基板の−Z面上に一様に配置された平面電極と、
    前記+Z面から前記−Z面まで基板厚全体に渡り、前記周期分極反転用櫛形電極の形状に倣って均一に形成された周期分極反転構造と
    を備え、
    前記反転用電極片の前記先端部分と前記ダミー電極片の前記先端部分との間の前記一定の距離は、前記平面電極前記周期分極反転用櫛形電極及び前記ダミー電極との間に電圧を同時に印加することによって前記強誘電体結晶基板の内部で前記+Z面と前記−Z面との間に発生する電界が前記反転用電極片の直下の全域で基板厚方向に垂直で均一である距離であることを特徴とする周期分極反転用電極を備えた強誘電体結晶基板
  2. 前記反転用給電部の両側から前記反転用電極片がそれぞれ延伸しているとともに、前記反転給電部の隣接する前記反転用電極片同士を接続する部分と前記強誘電体結晶基板の前記+Z面とが接触していないことを特徴とする請求項1に記載の周期分極反転用電極を備えた強誘電体結晶基板
  3. 前記反転給電部の隣接する前記反転用電極片同士を接続する部分と前記強誘電体結晶基板の前記+Z面との間に絶縁膜が配置されていることを特徴とする請求項2に記載の周期分極反転用電極を備えた強誘電体結晶基板
  4. 前記周期分極反転用櫛形電極と前記ダミー電極とが、前記反転用給電部と前記ダミー給電部それぞれの両端において電気的に接続していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の周期分極反転用電極を備えた強誘電体結晶基板
  5. 周期分極反転構造を備えた強誘電体結晶基板からなる周期分極反転素子の製造方法であって、
    列方向に延伸する反転用給電部、及び前記反転用給電部から前記列方向に垂直な行方向に延伸する複数の短冊状の反転用電極片を有する櫛形形状の周期分極反転用櫛形電極を、強誘電体結晶基板の分極方向と垂直な+Z面上に配置するステップと、
    前記列方向に延伸するダミー給電部、及び前記反転用電極片の先端部分からそれぞれ一定の距離に先端部分が配置されて前記ダミー給電部から前記行方向に延伸する複数の短冊状のダミー電極片を有する櫛形形状であって、前記周期分極反転用櫛形電極と電気的に接続するダミー電極を、前記強誘電体結晶基板の前記+Z面上に配置するステップと、
    前記+Z面と対向する前記強誘電体結晶基板の−Z面上に、前記周期分極反転用櫛形電極と対向する平面電極を一様に配置するステップと、
    前記周期分極反転用櫛形電極と前記平面電極間に電圧を印加して、前記反転用電極片の下方の前記強誘電体結晶基板に分極反転構造を生じさせるステップと
    を含み、
    前記ダミー電極を配置するステップにおいて、前記反転用電極片の先端部分と前記ダミー電極片の先端部分との間の前記一定の距離を、前記周期分極反転用櫛形電極及び前記ダミー電極と前記平面電極間に電圧を同時に印加することによって前記強誘電体結晶基板の内部で前記+Z面と前記−Z面との間に発生する電界が前記反転用電極片の直下の全域で基板厚方向に垂直で均一となることで、前記+Z面から前記−Z面まで基板厚全体に渡り、前記周期分極反転用櫛形電極の形状に倣って均一な分極反転構造が形成されるように設定することを特徴とする周期分極反転素子の製造方法
  6. 前記反転用給電部の両側から前記反転用電極片がそれぞれ延伸しているとともに、前記反転給電部の隣接する前記反転用電極片同士を接続する部分と前記強誘電体結晶基板の前記+Z面とが接触していないことを特徴とする請求項5に記載の周期分極反転素子の製造方法
  7. 前記反転給電部の隣接する前記反転用電極片同士を接続する部分と前記強誘電体結晶基板の前記+Z面との間に絶縁膜が配置されていることを特徴とする請求項6に記載の周期分極反転素子の製造方法
  8. 前記強誘電体結晶基板が、タンタル酸リチウム単結晶又はニオブ酸リチウム単結晶からなることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の周期分極反転素子の製造方法
  9. 前記強誘電体結晶基板にマグネシウム、亜鉛、スカンジウム及びインジウムのいずれかが添加されていることを特徴とする請求項8に記載の周期分極反転素子の製造方法
  10. 前記強誘電体結晶基板の組成がコングルエント組成又はストイキオメトリ組成であることを特徴とする請求項8又は9に記載の周期分極反転素子の製造方法
JP2011053913A 2011-03-11 2011-03-11 周期分極反転用電極を備えた強誘電体結晶基板、及び周期分極反転素子の製造方法 Active JP5872779B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011053913A JP5872779B2 (ja) 2011-03-11 2011-03-11 周期分極反転用電極を備えた強誘電体結晶基板、及び周期分極反転素子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011053913A JP5872779B2 (ja) 2011-03-11 2011-03-11 周期分極反転用電極を備えた強誘電体結晶基板、及び周期分極反転素子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012189850A JP2012189850A (ja) 2012-10-04
JP5872779B2 true JP5872779B2 (ja) 2016-03-01

Family

ID=47083067

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011053913A Active JP5872779B2 (ja) 2011-03-11 2011-03-11 周期分極反転用電極を備えた強誘電体結晶基板、及び周期分極反転素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5872779B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004246332A (ja) * 2002-11-25 2004-09-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 分極反転構造の形成方法および分極反転構造を有する光学素子
JP4400816B2 (ja) * 2003-08-21 2010-01-20 日本碍子株式会社 周期分極反転構造の製造方法および光デバイス
JP2009271496A (ja) * 2008-04-08 2009-11-19 Mitsubishi Electric Corp 光機能素子の製造方法
JP2010186112A (ja) * 2009-02-13 2010-08-26 Seiko Epson Corp 波長変換素子の製造方法、波長変換素子、光源装置、プロジェクター及びモニター装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012189850A (ja) 2012-10-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4243995B2 (ja) 分極反転部の製造方法および光デバイス
JP5872779B2 (ja) 周期分極反転用電極を備えた強誘電体結晶基板、及び周期分極反転素子の製造方法
JP5300664B2 (ja) 分極反転部分の製造方法
JP4721455B2 (ja) 周期分極反転構造の製造方法
JP2010156787A (ja) 光機能素子の製造方法
JP4756706B2 (ja) 分極反転構造の製造方法
JP4400816B2 (ja) 周期分極反転構造の製造方法および光デバイス
JP2013160970A (ja) 周期分極反転用電極、周期分極反転構造の形成方法及び周期分極反転素子
JP6031852B2 (ja) 周期分極反転用電極及び周期分極反転構造の形成方法
JP4974872B2 (ja) 周期分極反転構造の製造方法
JP6002390B2 (ja) 周期的分極反転構造の形成方法及び周期的分極反転用電極
JP4646150B2 (ja) 周期分極反転構造の製造方法
JP2008268547A (ja) レーザー装置、波長変換素子、およびその製造方法
JP6308010B2 (ja) 周期分極反転用電極、周期分極反転構造の形成方法及び周期分極反転素子
JP6591117B2 (ja) 周期分極反転構造の製造方法
US9599876B2 (en) Periodic polarization reversal electrode, periodic polarization reversal structure forming method and periodic polarization reversal element
JP4372489B2 (ja) 周期分極反転構造の製造方法
JP2009271496A (ja) 光機能素子の製造方法
JP4854187B2 (ja) 分極反転部の製造方法
JP2009092843A (ja) 周期分極反転構造の製造方法
JP4642065B2 (ja) 周期分極反転部の製造方法
JP2016024423A (ja) 波長変換素子の製造方法および波長変換素子
JP2003307757A (ja) 分極反転部の製造方法
JP2003270687A (ja) 周期分極反転構造の形成方法、周期分極反転構造および光導波路素子
JP5188714B2 (ja) 表面弾性波デバイス

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130702

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140304

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140424

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20141111

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150210

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20150217

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20150424

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151030

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160114

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5872779

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151