JP6002390B2 - 周期的分極反転構造の形成方法及び周期的分極反転用電極 - Google Patents

周期的分極反転構造の形成方法及び周期的分極反転用電極 Download PDF

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Description

本発明は、強誘電体結晶基板を用いた周期的分極反転構造の形成方法及び周期的分極反転用電極に関する。
所望の波長のレーザ光を得るためなどに使用される波長変換素子として、強誘電体結晶基板内部で分極方向が周期的に反転する周期的分極反転構造を形成した周期的分極反転素子が用いられている。例えば、周期的分極反転素子は、入射するレーザ光と擬似位相整合することによって、2次高調波である波長のレーザ光を出力することができる。このため、周期的分極反転素子は、擬似位相整合(QPM)型の波長変換素子として使用される。
周期的分極反転構造の形成には、強誘電体結晶基板の±C面にそれぞれ形成した電極間に電界を印加することによって自発分極方向を反転させる方法がある(例えば特許文献1参照。)。形成される周期的分極反転構造や領域は、±C面に配置する電極形状によって決定される。一般的には、±C面に配置する電極は金属を成膜して形成される。+C面に配置する金属電極は、一定の周期で配置される周期電極部とその周期電極部を均一な電位を保つための等電位化電極部からなる。−C面に配置される金属はベタ電極(平面電極)として形成される。
特開2005−208197号公報
強誘電体結晶基板内の複数箇所に周期的分極反転領域を形成する場合や、周期が異なる複数の周期的分極反転領域を区分けして形成する場合においては、複数の周期的分極反転領域で共通の等電位化電極部と、所望の周期・面積の数パターンの周期電極部を強誘電体結晶基板の+C面又は−C面の一方に形成する。そして、+C面又は−C面の他方には、複数の周期的分極反転領域それぞれと対向する領域に周期電極部毎に区分けされた複数のベタ電極を形成する。
しかしながら、周期電極部の端部の直下それぞれに対応するベタ電極が配置されていない場合に、周期電極部とベタ電極間に発生させた電界によって形成される周期的分極反転領域の端部の形状が均一に揃わないという問題が生じる。
上記問題点に鑑み、本発明は、均一な形状の分極反転構造が形成される周期的分極反転構造の形成方法及び周期的分極反転用電極を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、(イ)列方向に延伸する等電位化電極部、及び等電位化電極部から列方向に垂直な行方向に延伸する複数のストライプ状の電極片を列方向にそれぞれ周期的に配列した複数の周期電極部を有する分極反転用電極を、強誘電体結晶基板の分極方向と垂直な+C面及び−C面の一方である周期電極面に形成するステップと、(ロ)強誘電体結晶基板の+C面及び−C面の他方であるベタ電極面に、少なくとも複数の周期電極部の配置された領域と対向するベタ電極面の領域をすべて覆うように平面電極を形成するステップと、(ハ)分極反転用電極と平面電極間に電圧を印加して、複数の周期電極部の下方の強誘電体結晶基板に分極反転構造を生じさせるステップとを含み、周期電極面の面法線方向から見た電極片と等電位化電極部との接続部分と平面電極の外縁部との行方向に沿った距離が0.1mm以上であるように分極反転用電極と平面電極を形成する周期的分極反転構造の形成方法が提供される。
本発明の他の態様によれば、(イ)強誘電体結晶基板の分極方向と垂直な+C面及び−C面の一方である周期電極面に配置された、列方向に延伸する等電位化電極部、及び等電位化電極部から列方向に垂直な行方向に延伸する複数のストライプ状の電極片を列方向にそれぞれ周期的に配列した複数の周期電極部を有する分極反転用電極と、(ロ)強誘電体結晶基板の+C面及び−C面の他方であるベタ電極面に、少なくとも複数の周期電極部の配置された領域と対向するベタ電極面の領域をすべて覆うように配置された平面電極とを備え、周期電極面の面法線方向から見た電極片と等電位化電極部との接続部分と平面電極の外縁部との行方向に沿った距離が0.1mm以上である周期的分極反転用電極が提供される。
本発明によれば、均一な形状の分極反転構造が形成される周期的分極反転構造の形成方法及び周期的分極反転用電極を提供できる。
本発明の実施形態に係る周期的分極反転用電極の構成を示す模式的な平面図である。 図1のII−II方向に沿った断面図である。 本発明の実施形態に係る反転用電極を用いて分極反転させた後の+C面方向から見た状態を示す写真である。 本発明の実施形態に係る反転用電極を用いて分極反転させた後の+C面方向から見た分極反転領域の端部の状態を示す写真である。 比較例の反転用電極の構成を示す模式的な断面図である。 比較例の反転用電極の構成を示す模式的な平面図である。 比較例の反転用電極を用いて分極反転させた後の+C面方向から見た状態を示す写真である。 本発明の実施形態の変形例に係る周期的分極反転用電極の構成を示す模式的な平面図である。 本発明の実施形態の他の変形例に係る周期的分極反転用電極の構成を示す模式的な平面図である。
図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
又、以下に示す実施形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の実施形態は、構成部品の材質、形状、構造、配置などを下記のものに特定するものでない。この発明の実施形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
本発明の実施形態に係る周期的分極反転用電極は、図1及び図2に示すように、単一分極化されたC板の強誘電体結晶基板20の分極方向と垂直な+C面である周期電極面201に配置された分極反転用電極10と、強誘電体結晶基板20の−C面であるベタ電極面202に配置された平面電極30とを備える。なお、図1では分極反転用電極10が+C面に配置され、平面電極30が−C面に配置された場合を例示的に示したが、分極反転用電極10を−C面に配置し、平面電極30を+C面に配置してもよい。
分極反転用電極10は、列方向に延伸する等電位化電極部100、及び等電位化電極部100から列方向に垂直な行方向に延伸する複数のストライプ状の電極片を列方向にそれぞれ周期的に配列した複数の周期電極部を備える。図1に示した例では、分極反転用電極10が第1の周期電極部11及び第2の周期電極部12を備える。ただし、3つ以上の周期電極部を有するように分極反転用電極10を周期電極面201上に形成してもよい。
分極反転用電極10直下の、強誘電体結晶基板20の分極反転用電極10と平面電極30に挟まれた領域が、分極反転される領域である。以下では、図1に示すように、等電位化電極部100が延伸する列方向が強誘電体結晶基板20のX軸方向であり、電極片110、120が延伸する行方向がY軸方向であるとする。これは、X軸方向に比べてY軸方向の方が分極反転が広がりやすく、C面における分極反転領域の長手方向をY軸方向にすることが製造工程的に好ましいためである。
第1の周期電極部11は、互いに離間して強誘電体結晶基板20のY軸方向と平行に延伸し、且つX軸方向に周期的に配列された複数のストライプ状の電極片110を有する。電極片110は、パターン周期T1で配置される。また、第2の周期電極部12は、互いに離間してY軸方向と平行に延伸し、且つX軸方向に周期的に配列された複数のストライプ状の電極片120を有する。電極片120は、パターン周期T2で配置される。
隣接する電極片110の相互間、及び隣接する電極片120の相互間は、分極反転用電極10に設けられた開口部101によって分離されている。また、電極片110と電極片120の両端はそれぞれ等電位化電極部100に接続されている。つまり、第1の周期電極部11及び第2の周期電極部12は梯子形状であり、電極片110及び電極片120は梯子形状の横木に相当する。
平面電極30は、周期電極面201の少なくとも周期電極部の配置された領域と対向するベタ電極面202の領域をすべて覆うように、ベタ電極面202に配置される。図1では、強誘電体結晶基板20を透過して平面電極30の外周を破線で示している。図1に示した平面電極30は、第1、第2の周期電極部11、12のそれぞれ配置された領域と対向するベタ電極面202の複数の領域に渡って連続して配置されている。つまり、ベタ電極面202の全面に渡って平面電極30が配置されている。
図2に示すように分極反転用電極10と平面電極30間に電圧Vを印加することによって、強誘電体結晶基板20の分極反転用電極10と平面電極30とで挟まれた領域が分極反転する。電圧Vの大きさは、強誘電体結晶基板20を分極反転するのに必要な抗電界に応じて設定される。
このため、電極片110の幅、及び隣接する電極片110間の間隔(開口部101の幅)は、第1の周期電極部11によって分極反転させる領域の範囲に応じて設定される。つまり、分極反転させる領域の幅を電極片110の幅とし、分極反転させない領域の幅を電極片110間の間隔とする。これに基づいてパターン周期T1は決定される。
同様に、第2の周期電極部12によって分極反転させる領域の幅を電極片120の幅とし、分極反転させない領域の幅を電極片120間の間隔とする。これに基づいてパターン周期T2は決定される。
例えば、周期的分極反転素子を擬似位相整合(QPM)型の波長変換素子として使用する場合は、波長変換素子に入射されるレーザ光の波長及び出力されるレーザ光の波長に応じて、強誘電体結晶基板20の分極反転させる領域の幅及び間隔が適宜設定される。例えば、第1の周期パターンT1を8μmにし、第2の周期パターンT2を5.5μmにできる。なお、第1の周期パターンT1と第2の周期パターンT2が同一周期であってもよい。このように、図1に示した分極反転用電極を用いることにより、1つの強誘電体結晶基板20に複数の周期的分極反転構造を形成できる。
強誘電体結晶基板20は、例えばタンタル酸リチウム(LT)単結晶やニオブ酸リチウム(LN)単結晶などからなる。強誘電体結晶基板20の厚みは、例えば0.4〜1mm程度である。
強誘電体結晶基板20に採用するタンタル酸リチウム単結晶やニオブ酸リチウム単結晶は、コングルエント組成(一致溶融組成)又はストイキオメトリ組成(化学量論的組成)のものが用いられる。例えば、タンタル酸リチウムの場合、ストイキオメトリ組成にすることによって、抗電界が10分の1程度になる。つまり、印加電圧を10分の1にすることができる。
また、タンタル酸リチウム単結晶やニオブ酸リチウム単結晶からなる強誘電体結晶基板20に、マグネシウム(Mg)や亜鉛(Zn)、スカンジウム(Sc)、インジウム(In)などが添加されていてもよい。これにより、耐光損傷性を高めることができる。また、ニオブ酸リチウムの場合、Mgを5モル%程度添加することにより、抗電界を4分の1程度に減少することができる。これにより、印加電圧を4分の1程度にすることができる。
分極反転用電極10には、例えばタンタル(Ta)膜やアルミニウム(Al)膜などが採用可能である。他にも、金(Au)膜、銀(Ag)膜、クロム(Cr)膜、銅(Cu)膜、ニッケル(Ni)膜、ニッケルクロム合金(Ni-Cr)膜、パラジウム(Pd)膜、モリブデン(Mo)膜、タングステン(W)膜なども使用可能である。
分極反転用電極10は、例えば、強誘電体結晶基板20の周期電極面201上に形成されたTa膜をフォトリソグラフィ技術とエッチング工程を用いてパターニングすることにより形成される。
平面電極30には、例えばTa膜やAl膜などが採用可能である。平面電極30は、強誘電体結晶基板20のベタ電極面202上に一様に形成される。平面電極30をベタ電極面202の全面に配置して使用する場合には、金属電極のパターニングが不要である。このため、塩化リチウム(LiCl)電解液などの液体電極を平面電極30として使用可能である。
以下に、分極反転用電極10を用いた周期的分極反転構造の形成について説明する。
図2に示すように、強誘電体結晶基板20の周期電極面201上に配置された分極反転用電極10とベタ電極面202上に配置された平面電極30との間に、強誘電体結晶基板20の抗電界に応じて大きさが設定される電圧Vを印加する。例えば、分極反転用電極10と平面電極30を形成した強誘電体結晶基板20を絶縁油に浸漬した状態(或いは、真空雰囲気、絶縁体を周期電極上部に配置した場合には大気雰囲気)で、分極反転用電極10と平面電極30間に直流電圧0.4kVを1秒以上印加する。これにより、第1、第2の周期電極部11、12直下の強誘電体結晶基板20において、周期電極面201からベタ電極面202まで基板厚全体にわたり均一に分極反転する。
ベタ電極面202上の、電極片110、120の端部が配置された領域に対向する領域を覆うように平面電極30は配置されている。このため、電圧Vを印加した状態において強誘電体結晶基板20に発生する電界は、電極片110、120の端部まで均一である。したがって、図1に示した周期的分極反転用電極によれば、電極片110、120の端部まで均一な形状の分極反転構造が周期的に形成される。つまり、均一な分極反転領域と非分極反転領域とを交互に周期的に備えた複数の周期的分極反転構造が、強誘電体結晶基板20に形成される。
その後、強誘電体結晶基板20から分極反転用電極10及び平面電極30を剥離し、不要な部分を切断除去することによって周期的分極反転構造が形成された領域のみが残るように強誘電体結晶基板20を成形してもよい。このようにして製造された周期的分極反転素子によれば、例えば周期的分極反転素子に入射するレーザ光と擬似位相整合することによって2次高調波である波長のレーザ光を出力できる。
なお、第1及び第2の周期電極部11、12をパターニングした後に、レジスト膜や酸化シリコン(SiO2)膜、窒化シリコン(Si34)膜、酸化タンタル(Ta25)膜などを、絶縁体として開口部101に形成してもよい。
図3及び図4に、上記の周期的分極反転構造の形成方法を用いて試作した周期的分極反転構造の例を示す。試作に使用した強誘電体結晶基板20は、Li2O/(Ta25+Li2O)のモル分率が0.495以上0.505未満であり、且つMgOをドープした、単一分極されたC板の定比組成又は定比組成に近いタンタル酸リチウム単結晶からなる。強誘電体結晶基板20の厚みは0.4μmである。
図3及び図4は、強誘電体結晶基板20における分極反転領域と非分極反転領域のエッチングレートが異なることを利用して、+C面である周期電極面201をエッチングして分極反転領域と非分極反転領域を示したものである。図3及び図4では、エッチングレートの高い分極反転領域が凹部になり、エッチングレートの低い非分極反転領域が凸部になっている。
図3、図4に示すように、分極反転領域の先端部分まで均一な形状の分極反転構造が形成されている。
実施形態に係る周期的分極反転構造の形成方法との比較のため、図5、図6に示すような平面電極30Aを用いて周期的分極反転構造を形成する場合を検討する。平面電極30Aは、等電位化電極部100により囲まれた領域よりも内側の領域に対向する領域においてのみベタ電極面202に配置されている。図5は、図6のV−V方向に沿った断面図である。平面電極30Aとして、第1及び第2の周期電極部11、12が配置された周期電極面201の領域に対向するベタ電極面202に電極31、32がそれぞれ配置されているが、電極片110、120の長手方向の両端部の直下には平面電極30Aが配置されていない。
平面電極30Aを用いて強誘電体結晶基板20に電圧を印加した場合は、電極片110、120の端部において強誘電体結晶基板20内に発生する電界が集中する。つまり、第1及び第2の周期電極部11、12と等電位化電極部100との境界では電界の向きがC面に対して垂直ではなく、このため電極片110、120の下方全体に渡って均一な電界を発生させることができない。したがって、強誘電体結晶基板20に均一な形状の分極反転構造が形成されない。その結果、図7の領域Dに示すようにX・Y軸方向へ分極反転の広がりが生じ、特にY軸方向で分極反転先端部分が揃わない、不均一な形状の分極反転構造が形成される。
なお、図1に示した周期的分極反転用電極を用いて分極反転領域の端部における電界を均一にするためには、電極片110、120に接続する部分を含めて、第1及び第2の周期電極部11、12に隣接する等電位化電極部100の周辺領域の下方にも平面電極30が配置されていることが好ましい。これにより、電極片110、120の先端部分における電界の集中がより抑制され、電極片110、120の下方において電界が均一になる。このため、図1に示した平面電極30は、等電位化電極部100の第1及び第2の周期電極部11、12をそれぞれ取り囲む周辺領域と対向する領域でベタ電極面202を覆うように配置されている。対向する領域に平面電極30が配置されている領域の等電位化電極部100の下方においても、電極片110、120の下方と同様に分極反転構造が形成される。
図1に距離dで示した、C面の面法線方向から見た電極片110、120と等電位化電極部100との接続部分と平面電極30の外縁部との距離は、例えば0.1mm程度以上であることが好ましい。
図7に示したように、第1及び第2の周期電極部11、12のパターン通りに分極反転構造が形成されない場合、この分極反転構造を用いた周期的分極反転素子に所望の特性が得られない。
これに対し、本発明の実施形態に係る周期的分極反転用電極を用いることにより、周期的分極反転領域の全域、或いは周期的分極反転領域の周辺部も含めて、強誘電体結晶基板20の極性を反転させることができる。これにより、第1及び第2の周期電極部11、12で定義される分極反転領域の端部まで均一な電界が生成される。その結果、図1に示した周期的分極反転用電極を用いた周期的分極反転構造の形成方法によれば、分極反転領域の形状が均一な周期的分極反転構造を形成することができる。
<第1の変形例>
図1では、ベタ電極面202の全面に渡って1つの平面電極30が配置されている例を示した。具体的には、第1及び第2の周期電極部11、12のそれぞれ配置された領域と対向するベタ電極面202の複数の領域に渡って、平面電極30が連続して配置されている。しかし、図8に示すように、第1及び第2の周期電極部11、12のそれぞれ配置された領域と対向するベタ電極面202の領域ごとに、2つの平面電極30を離間して配置してもよい。この場合も、電極片110、120の端部よりも外側に等電位化電極部100の外縁部が位置するように、平面電極30を形成する。なお、ベタ電極面202に形成したTa膜などの金属膜をフォトリソグラフィ技術とエッチング工程を用いてパターニングすることにより、複数の周期電極部ごとに区分けされた平面電極30を形成できる。
<第2の変形例>
上記の説明では、第1の周期電極部11及び第2の周期電極部12が梯子形状である場合を示した。しかし、第1の周期電極部11及び第2の周期電極部12は梯子形状に限られることはなく、櫛型形状などであってもよい。例えば図9に示すように、X軸方向に延伸する1つの等電位化電極部100を共通の櫛の柄として、第1の周期電極部11の電極片110、及び第2の周期電極部12の電極片120を櫛の歯として、分極反転用電極10を構成することができる。
(その他の実施形態)
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
上記の説明では、第1の周期電極部11のパターン周期T1と第2の周期電極部12のパターン周期T2とが異なる例を示したが、パターン周期T1とパターン周期T2が同一でもよい。また、1つの分極反転用電極10に含まれる周期電極部の個数が3以上であってもよい。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
10…分極反転用電極
11…第1の周期電極部
12…第2の周期電極部
20…強誘電体結晶基板
30…平面電極
100…等電位化電極部
101…開口部
110…電極片
120…電極片
201…周期電極面
202…ベタ電極面

Claims (8)

  1. 列方向に延伸する等電位化電極部、及び前記等電位化電極部から前記列方向に垂直な行方向に延伸する複数のストライプ状の電極片を前記列方向にそれぞれ周期的に配列した複数の周期電極部を有する分極反転用電極を、強誘電体結晶基板の分極方向と垂直な+C面及び−C面の一方である周期電極面に形成するステップと、
    前記強誘電体結晶基板の+C面及び−C面の他方であるベタ電極面に、少なくとも前記複数の周期電極部の配置された領域と対向する前記ベタ電極面の領域をすべて覆うように平面電極を形成するステップと、
    前記分極反転用電極と前記平面電極間に電圧を印加して、前記複数の周期電極部の下方の前記強誘電体結晶基板に分極反転構造を生じさせるステップと
    を含み、前記周期電極面の面法線方向から見た前記電極片と前記等電位化電極部との接続部分と前記平面電極の外縁部との前記行方向に沿った距離が0.1mm以上であるように前記分極反転用電極と前記平面電極を形成することを特徴とする周期的分極反転構造の形成方法。
  2. 前記等電位化電極部の前記複数の周期電極部をそれぞれ取り囲む周辺領域に対向する領域で前記ベタ電極面を覆うように、前記平面電極を形成することを特徴とする請求項1に記載の周期的分極反転構造の形成方法。
  3. 前記平面電極を、前記複数の周期電極部のそれぞれ配置された領域と対向する前記ベタ電極面の複数の領域に渡って連続的に形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の周期的分極反転構造の形成方法。
  4. 前記複数のストライプ状の電極片それぞれの両端部を前記等電位化電極部に接続させるように前記分極反転用電極を形成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の周期的分極反転構造の形成方法。
  5. 強誘電体結晶基板の分極方向と垂直な+C面及び−C面の一方である周期電極面に配置された、列方向に延伸する等電位化電極部、及び前記等電位化電極部から前記列方向に垂直な行方向に延伸する複数のストライプ状の電極片を前記列方向にそれぞれ周期的に配列した複数の周期電極部を有する分極反転用電極と、前記強誘電体結晶基板の+C面及び−C面の他方であるベタ電極面に、少なくとも前記複数の周期電極部の配置された領域と対向する前記ベタ電極面の領域をすべて覆うように配置された平面電極とを備え、前記周期電極面の面法線方向から見た前記電極片と前記等電位化電極部との接続部分と前記平面電極の外縁部との前記行方向に沿った距離が0.1mm以上であることを特徴とする周期的分極反転用電極。
  6. 前記平面電極が、前記等電位化電極部の前記複数の周期電極部をそれぞれ取り囲む周辺領域に対向する領域で前記ベタ電極面を覆うように配置されていることを特徴とする請求項5に記載の周期的分極反転用電極。
  7. 前記平面電極が、前記複数の周期電極部のそれぞれ配置された領域と対向する前記ベタ電極面の複数の領域に渡って連続的に配置されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の周期的分極反転用電極。
  8. 前記複数のストライプ状の電極片それぞれの両端部が前記等電位化電極部に接続していることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の周期的分極反転用電極。
JP2012006788A 2012-01-17 2012-01-17 周期的分極反転構造の形成方法及び周期的分極反転用電極 Active JP6002390B2 (ja)

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