JP2009148923A - 画像形成システム - Google Patents

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Abstract

【課題】くるみ製本装置を備えた画像形成システムの工程において、背表紙を用紙束の背面に、はみ出したりずれたりせずに貼り付ける機能を実現することを目的とする。
【解決手段】過去の製本処理において測定した用紙束厚を表示手段に表示させ、その情報を参考に使用者が背表紙幅を設定できるようにする。
【選択図】図10

Description

本発明は、用紙束を表紙でくるむことにより製本する画像形成システムに関するものである。
複写機やプリンタ等で画像を形成した複数枚の用紙の束を表紙でコの字状にくるみ、用紙の束の背部と表紙を接着することにより簡易的にくるみ製本処理を行う製本装置を備えた画像形成システムが知られている。
製本処理においては、用紙を積層して束状の用紙束に形成後、用紙束の背に糊の塗布を行い、その塗布面に表紙を圧接して接着させるという工程が採用されている。
その工程の中での難しいとされる部分として、背表紙を用紙束の背面に、はみ出したりずれたりすることなく貼り付ける工程がある。
表紙を用紙束にくるんで貼り付ける場合において、背表紙を用紙束の背面に、はみ出したりずれたりせずに貼り付けるには、最終段階における用紙束厚(以下、用紙束厚の情報ともいう)を正確に見積もる必要がある。しかし、用紙自体の厚みのばらつきや印刷時におけるトナーを定着させる際の加熱状態により、用紙束厚は異なってくるために正確に見積もることが困難であった。
そのため、従来は、試し刷りを行い、出来上がった冊子における表紙の背面の合わせ状況を確認し、その状況に応じて微調整を行いながら、次の製本処理における用紙束と表紙の位置の調整を行うという煩雑な作業を行っている。
このような問題に対して特許文献1に記載された製本機では、製本前に用紙束厚を測定する機能を製本機に設け、製本できる最大限の用紙束厚を超えないようにして製本することを可能としている。そうすることで、仕上り時のシワや製本ミス等を無くすと共に、製本機で一度に製本できる最大限の用紙束厚になった状態での製本を可能としている。
特開2006−030770号公報
特許文献1に記載の技術は、仕上り時のシワや製本ミス等を無くすと共に、製本機で一度に製本できる最大限の用紙束厚になった状態での製本を可能とするが、背表紙を用紙束の背面に、はみ出したりずれたりせずに貼り付けるという機能は実現できないという問題がある。
本発明は上記問題に鑑み、過去の製本処理において求めた用紙の紙種と用紙枚数と用紙束厚の関係の情報を、後の製本処理において使用者が参考にできるようにする。そうすることで、製本処理の最終段階における用紙束厚を正確に見積もることを容易とし、背表紙を用紙束の背面に、正確に貼り付けることを可能とすることで、製本処理を簡略化することを目的とする。
上記の目的は、下記に記載する発明により達成される。
用紙上に画像を形成する画像形成装置と、画像形成した用紙を集積し用紙束とし、該用紙束を表紙でくるむことにより製本する製本装置と、を有する画像システムにおいて、
用紙束厚を測定する用紙束厚測定手段と、
前記用紙束厚測定手段が測定した用紙束厚を記憶する記憶手段と、
表示手段と、
前記用紙束厚測定手段により過去の製本処理において記憶手段に記憶された用紙束厚を前記表示手段に表示させる制御手段、
とを有することを特徴とする画像形成システム。
過去の製本処理において求めた用紙枚数と用紙束厚の関係の情報を、後の製本処理において使用者が参考にできるようにすることで、製本処理の最終段階における用紙束厚を正確に見積もることが容易となり、背表紙を用紙束の背面に正確に貼り付けることが可能となり、製本処理が簡略化されることとなる。
図1は画像形成装置に、後処理装置を接続した場合の説明図である。
図1において、画像形成装置Aは記録材に画像を形成する画像形成装置本体Bを有し、用紙1に対して後処理を行う場合は後処理装置FSを接続している。
以下では、画像形成装置本体B及び後処理装置FSから構成されるものを画像形成装置と称しているが、画像形成装置本体Bを画像形成装置と称し、当該画像形成装置と後処理装置FSから構成されるものを画像形成システムと称してもよい。
なお、画像形成装置本体Bの上部に原稿を画像読取部B1に送り込む自動原稿送り装置DFを接続しても良い。
[画像形成装置本体]
図示の画像形成装置本体Bは、画像読取部B1、画像処理部B2、画像書込部B3、画像形成部B4、給紙搬送部B5、定着部B6、操作表示部B7、画像データ生成部B8、とこれらを制御する制御部CBとを有している。
画像形成部B4は、感光体ドラム4A、帯電部4B、現像部4C、転写部4D、分離部4E、クリーニング部4F等を有し、給紙搬送部B5は給紙カセット5A、給紙カセット5B、給紙カセット5C、第1給紙部5D、第2給紙部5E、第3給紙部5F、レジストローラ5G、搬送部5H、排紙部5I、自動両面コピー給紙部(ADU)5Jを有している。
操作表示部B7は画像形成装置本体Bの前面に位置し、起動スイッチ等の各種操作スイッチ、及び、各種情報の表示及び各種情報の入力操作が可能なタッチパネル等を有し、タッチパネルには、装置の状態や警報等を表示する表示画面、オペレータに対し操作を促す指示画面、くるみ製本に係る各種画像形成条件の設定又は選択、使用用紙及び表紙用紙(以下、表紙と称す)の設定又は選択、くるみ製本に係る後処理条件の設定又は選択等を入力する入力画面、の表示が行われると共に、表示された前記画面に基づき設定、選択された操作内容が制御部CBに入力される。
また、画像形成装置本体Bの上部には、自動原稿送り装置DFが搭載されている。
画像形成装置本体Bの図示の左側面の排紙部5I側(下流側)には、後処理機FSが連結されている。
自動原稿送り装置DFの原稿台上に載置された原稿は画像読取部B1の光学系により原稿の片面又は両面の画像が読みとられ、光電変換された原稿画像のアナログ信号は、画像処理部B2においてアナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等の処理が行われデジタル画像データとなり、デジタル画像データは画像データ生成部B8でオペレータにより指定された加工・生成が行われ、生成されたデジタル画像データは画像書込部B3に送られる。
画像書込部B3においては、半導体レーザからの出力光が画像形成部B4の感光体ドラム4Aに照射され潜像を形成する。
ここで、外部の情報端末PCから通信部CP1、通信部CB2を介して画像データ等を受信して画像データ生成部B8で加工・生成する様にしても良い。
画像形成部B4においては、帯電部4B、現像部4C等により感光体ドラム4Aの一様帯電、潜像の現像が行われ感光体ドラム4A上にトナー像を形成し、転写部4D、分離部4E、クリーニング部4Fにより、給紙搬送部B5より給送された用紙1へのトナー像の転写、用紙1の分離、感光体ドラム4Aに残ったトナーのクリーニング等の処理が行われる。
給紙搬送部B5より給送された用紙1は転写部4Dにより画像が用紙1に転写される。トナー画像を担持した用紙1は、定着部B6の熱せられたローラ間を搬送することにより加熱、加圧されてトナー像が用紙に定着される。定着の加熱により用紙の厚みが微妙に変化する。そのため、定着後の用紙を束ねた用紙束厚は、定着前の用紙の厚みから予想される用紙束厚とは異なる。従って、背表紙幅は、定着前の用紙を束ねた用紙束厚とは異なることとなる。トナー像が定着された用紙は排紙部5Iから下流の後処理装置FSに給紙される。
両面に画像形成する場合は、自動両面コピー給紙部5Jに送り込まれた第1面(おもて)画像の定着済みの用紙1は再び画像形成部B4において第2面(うら)画像形成、定着後、排紙部5Iにより排出され、下流の後処理装置FSに給紙される。
画像形成装置本体B内に配置された制御部CBに接続された通信部CB1と、後処理装置FS内に配置された後処理装置の制御部CFに接続された通信部CF1とは、通信回線9により接続され、各種データの送受信や、画像形成に係る制御信号等の送受信を行う。
また、制御部CBに接続された通信部CB2はインターネットやLANを介して外部の情報端末PC(例えばパーソナルコンピュータ等)の通信部CP1に接続され、画像データを含む各種データや画像形成に係る制御情報を送受信する。
以下に画像形成装置に好適に接続可能な後処理装置について、その1つの形態である糊付けくるみ製本装置を例に取り説明する。
[糊付けくるみ製本装置]
図2は、糊付けくるみ製本装置FSNを説明する断面図である。
図2において、後処理装置のFSの1種である糊付けくるみ製本装置FSNは、用紙1及び表紙2又は用紙1を搬送する用紙搬送部10と、用紙1を固定排紙台24に排出する排紙部20と、表紙2を供給する表紙供給部30と、搬送された用紙1を複数枚収容し用紙束とする用紙束収容部40と、用紙束を把持する用紙束把持部50と、用紙束の背部に糊を塗布する糊塗布部60と、糊を塗布した用紙束に表紙を貼り付ける表紙貼付部70と、用紙束に貼り付けた表紙を用紙束に沿って折り曲げる表紙折り曲げ部80と、完成した冊子を排出する冊子排出部90と、糊付けくるみ製本に係る制御を行う制御部CFと、画像形成装置と通信を行う通信部CF1と、を有している。
なお、画像形成装置本体Bの給紙カセット5A乃至5Cのいずれかから給紙された用紙1に画像形成を行い、当該用紙を表紙2として用いてもよい。
上記用紙搬送部10〜冊子排出部90の各部は、糊付けくるみ製本装置本体内の垂直方向に縦列配置されている。
〈用紙搬送部10〉
用紙搬送部10に導入された用紙1は、入口ローラ11,12に挟持されて搬送され、搬送路切換部G1によって排紙部20と用紙束収容部40に分岐される。
〈排紙部20〉
用紙の排紙が設定されると、搬送路切換部G1は用紙束収容部40方向への搬送路を遮断し、排紙部20方向への搬送路を開放し、用紙1を排紙部20に搬送する。
排紙部20への搬送路を通過する用紙1は、搬送ローラ21,22に挟持されて上方に搬送され、排紙ローラ23によって装置最上部の固定排紙台(サブトレイ)24上に排出、収容される。固定排紙台24上には、画像形成装置本体Bから排出された用紙1を直接受容して、最大約200枚を積載することを可能としている。
〈表紙供給部30〉
表紙供給部30の給紙皿31内に収容された表紙2は、給紙部32により分離、給送され、搬送ローラ33に挟持され、搬送路切換部G2によって下方に案内され、搬送ローラ34,35,36に挟持されて、表紙貼付部70に搬送される。
なお、画像形成装置本体Bで画像形成された表紙を用いる場合は、画像形成装置本体Bから給紙された表紙を入口ローラ11,12、搬送路切換部G1、搬送路切換部G2、搬送ローラ45を経て一旦用紙束収容部40側に搬送し、その後搬送ローラ45を逆転させ表紙を搬送路切換部G3、搬送ローラ33、給紙部32を経て表紙供給部30に搬送し、給紙皿31内に収容する。そして、表紙貼付時に上記したようにして表紙貼付部70に搬送する。
〈用紙束収容部40〉
搬送路切換部G1,G2によって用紙搬送方向下流側の用紙束収容部40側に搬送された用紙1は、搬送ローラ41に挟持されて用紙束収容部40の所定位置に収容され順次積載されて、所定枚数の用紙1から成る用紙束4が形成される。
用紙束収容部40は、傾斜配置された用紙載置台42、揺動可能な用紙後端位置決め部材43、用紙幅方向を位置決めする用紙幅整合部材44等を有している。
後述の用紙束把持部50に用紙束4が存在している場合に、画像形成装置本体Bから次々に搬送されてくる用紙をストックする機能を有する。
〈用紙束把持部50〉
用紙束収容部40の用紙載置台42上に積載された用紙束4は、図示しない押し出し手段より斜め下方に搬送される。その後、用紙束4は用紙束把持部50の把持手段51によって把持され、用紙束4を把持したまま、用紙束4に糊塗布処理をする面を下側になるように旋回されて、所定位置に停止される。
〈糊塗布部60〉
糊塗布部60は、糊塗布部材(塗布ローラとも称す)61と、塗布ローラ61の回転部62と、糊を収容する糊容器63と、移動体64と、移動体64を往復動させる移動手段、とを有している。移動体64は、塗布ローラ61、回転部62、糊容器63を支持して、用紙束4の小口4bに沿って(図示紙面表裏方向)に移動可能である。
なお、糊塗布部材61は塗布ローラに限定されるものではなく、糊塗布ノズル、両面粘着テープ等も適用可能である。
〈表紙貼付部70〉
表紙貼付部70は、搬送ベルト71,72と、表紙2を用紙束4の糊塗布面6に圧接させる加圧部材73と、搬送ベルト71,72と加圧部材73を支持する移動筐体74と、移動筐体74を垂直上下方向に移動可能にする昇降手段75とを有している。
ここで、表紙供給部30から供給された表紙2を受容して搬送される。例えば表紙の通紙方向先端が用紙束4の小口の幅方向左端(いわゆるかど)と一致する所定位置に停止させる。その後、表表紙の幅分だけさらに送って位置決めされる。
昇降手段75は、支持台751に支持され、支軸752によって回転自在に枢支されX字型に交差する2本のアーム753,754と、駆動源に接続して支持台751の長溝部755に沿って水平移動可能な可動軸756と、移動筐体74を支持するコロ757と、を有している。
可動軸756を移動させる事により、2本のアーム753,754の上端部が上昇して、移動筐体74を上方位置に移動させる。この上昇位置(図2の破線で示す位置)において、加圧部材73上に載置された表紙2の中央部は、用紙束4aの糊塗布面6に圧接して接着される。
〈表紙断裁部76〉
移動筐体74の図示右方に配置された表紙断裁部76は、必要に応じて不図示のカッタにより表紙2の搬送方向長さを所定長に断裁する。
〈表紙折り曲げ部80〉
表紙貼付部70の上部には、表紙折り曲げ部80が装備されている。表紙り曲げ部80は、左右対称な一対の折り曲げ部材81を有する。折り曲げ部材81は用紙束4の厚さ方向に移動可能で、かつ上下方向に移動可能である。
折り曲げ部材8は用紙束4の糊塗布面6の側縁に沿って表紙2を折り曲げ、用紙束4の表裏面にそれぞれ表紙2を重ね合わせ、表表紙と裏表紙とを形成する。
糊塗布された用紙束4の背部4aに表紙2が貼付されておもて表紙とうら表紙とを形成した冊子1は小口側を冊子断裁部に向けて搬送され、切断予定位置が冊子断裁部のカッタに来た時点で停止し、カッタにより冊子1が切断予定位置に沿って断裁され所定の寸法の冊子が形成される。
〈冊子排出部〉
糊塗布された用紙束4の背部に表紙2が貼付されておもて表紙とうら表紙とを形成した冊子1は、冊子排出部90の2本の排出ベルト91,92により排出開口93から装置外に排出され、昇降排紙台94上に載置され、順次積載される。昇降排紙台94上に冊子1が排出、積載されると、昇降排紙台94は順次下降する。
〈用紙束厚測定部〉
ここで、図3に用紙束厚測定部100を示す。用紙束厚測定手段として機能する用紙束厚測定部100の測定原理は、用紙束4を把持する把持手段51の間隙の長さを、用紙束4のある時とない時とで測定し、その差を用紙束4の束厚とするものである。以下説明する。
把持手段51は第1の挟持部材511と第2の挟持部材512とからなる。その一方の挟持部材512に部材101が備えられている。モータH1によって第2の挟持部材512が用紙束4に向けて移動し、第2の挟持部材512が用紙束4を一定の圧で押圧すると、モータH1の駆動トルクの増大を駆動トルクセンサ(図示せず)で測定して第2の挟持部材512の移動が停止する。図3(a)は用紙束4がない状態で、測定する様子を示す。この状態で、まずエンコーダ102の出力値を検出し、後述のRAM・M2に記録する。次に図3(b)のように用紙束4がある状態で測定する様子を示す。この状態で、エンコーダ102の出力値を検出し、RAM・M2に記録する。用紙束4がない場合のエンコーダ102の出力値と、ない場合のエンコーダ102の出力値の差を制御部CFが計算することで、用紙束4の厚みを算出でき、当該厚み情報は後述の不揮発RAM・M3に記憶される。
図4は画像形成装置本体の制御ブロック図である。
画像形成装置本体Bは、画像読取部B1、画像処理部B2、画像書込部B3、画像形成部B4、給紙搬送部B5、定着部B6、及び自動原稿送り装置DFを、入出力インターフェイス部I/Oを介し制御する制御部CBと、オペレータから入力された各種操作情報を制御部CBに入力し、制御部CBから出力された各種表示情報に基づき表示を行う操作表示部B7と、後処理装置である糊付けくるみ製本装置FSNの制御部CFに接続された通信部CF1と通信回線9を介して通信を行う通信部CB1と、外部の情報端末PCの制御部CPに接続された通信部CP1とインターネットやLANを介して通信を行う通信部CB2と、画像形成装置本体Bの上述した画像読取部B1〜自動原稿送り装置DFを制御する制御プログラム及び糊付けくるみ製本装置FSNと外部の情報端末PCとの糊付けくるみ製本に係る情報を送受信する方法を記述したプログラムを予め記憶されたROM・M1と、各種情報を一時的に記憶するRAM・M2と、各種情報をバッテリーのバックアップなしで記憶する不揮発RAM・M3を有している。
ROM・M1には予め各種の用紙の厚さ情報としての後述する用紙の種類に対する用紙の厚さテーブルや、後述の各種画面の画像情報等が記憶されている。
用紙の種類に対する用紙の厚さテーブルの内容すなわち用紙の種類に対する用紙の厚さ情報は操作表示部B7で用紙の厚さ追加・変更モードの設定或いはROMの交換により追加変更が可能となっている。
RAM・M2には後述する選択された実行機能情報、応用機能情報、各種画像データ、各種演算結果が記憶される。
また、各給紙カセットに対する用紙の厚さ・寸法テーブルの内容すなわち給紙カセットに対する用紙の種類、厚さ、サイズ情報はカセット用紙の追加・変更モードにすることにより操作表示部B7で追加変更が可能となっている。
[本願発明の主要制御]
次に、過去の製本処理において用紙束厚測定部100により測定し、不揮発RAM・M3に記憶された用紙束厚等を用いて、後に実施する製本印刷ジョブを簡略化する製本処理について、第1の実施例を図5の製本処理の全体フローを基に以下に説明する。
第1の実施例では、試し刷りの結果、表紙が用紙束にずれなく貼り合わせられていないと判断した場合に、背表紙幅を変更して再度の試し刷りを行なうこととし、背表紙幅を変更するに際し、実施したジョブの背表紙幅を参考のために操作表示部B7に表示するというものである。そうすることで再度の試し刷りにおける背表紙幅の設定を適切に行えるようにする。以下に説明する。
制御部CBは、例えば外部の情報端末PCから通信部CP1、通信部CB2を介して、製本印刷ジョブに含まれる画像データ等を受信して、RAM・M2へ取り込む(ステップS1)。
その際、画像データをどのように加工するかについての情報、使用する用紙や表紙の大きさ等の情報も同時に取り込まれ、RAM・M2に記憶させる。
使用者は、使用する用紙の大きさ等の情報を操作表示部B7に表示して確認する。その情報を基に、使用者は各給紙カセットに収納されている用紙の種類及びサイズを入力する給紙カセット/用紙入力画面を操作表示部B7に表示させ、各給紙カセットに収納されている用紙(表紙)の種類及びサイズを入力し、この内容が不揮発RAM・M3に記憶させる(ステップS2)。
図6に用紙の大きさを指定する画面の例を示す。ここで、後述するように、下段の給紙カセットには、表紙に用いるA3ノビの用紙を配している。
使用者は、次に、同じ画面に表れている機能設定の項目における応用機能(B72a)の項目を選択する。すると図7のように、応用機能を選ぶ画面が現れる。その中で使用者は、くるみ製本印刷釦B73aを押し下げる。
詳細は省略するが、表紙のサイズ等の選択についても同様な方法で行うことができる。
次に、上記のように得られた画像データ等を基にして、表紙に描かれる画像を作成するための画像処理を行う。
表紙は、用紙束をコの字状に巻くように設定することから、表表紙、背表紙、裏表紙からなる。従って、表紙には、表表紙、背表紙、裏表紙を合成した画像を形成する。
表表紙と裏表紙の大きさは、用紙の大きさから決まる量である。一方、背表紙幅は、用紙束厚を基に決められる量である。
背表紙幅が決定されれば、背表紙の画像は、幅方向について中心に位置するように、背表紙の画像を作成する。そして、表表紙、背表紙、裏表紙の画像を並列に合成して一つの画像にし、表紙の画像とする。
背表紙幅の設定の段階において、その用紙と同じ紙種、そして同じ用紙枚数を用紙束とし実施したくるみ製本印刷の過去ジョブがあれば、その製本処理の際に測定した用紙束厚の測定値が、背表紙幅の設定を行う際にそのまま参考になる。しかし、その過去ジョブの情報が無い場合には、使用者は用紙枚数、用紙厚みなどを参考に自ら背表紙幅を決定し試し刷りを行うことになる。そして、冊子処理が終了した時点で背表紙と用紙束の貼り合わせ状態を確認して、背表紙幅の値を変更してくるみ製本印刷のやり直しの要否を検討することとなる。以下、試し刷りを行った場合を想定して説明する。
試し刷りを行うのは用紙1に対する定着部B6における加熱によりその厚みがばらつくためである。次のステップS3では、ステップS1で取得した製本印刷ジョブに基づいて用紙1に画像形成し、画像形成した用紙の用紙束4に表紙を貼り付けるくるみ製本印刷と、前述の用紙束厚測定部100により当該用紙束4の用紙束厚の測定を行う。
ここで、デジタル画像データは画像書込部B3に送られ、画像書込部B3はドラム4Aに潜像を形成する。潜像の現像が行われトナー像を形成し、用紙1へのトナー像を転写する。定着処理後、後処理装置FSに給紙される。用紙の排紙が設定されると、固定排紙台上に受容される。表紙2は、表紙貼付部70に搬送される。用紙束収容部40側に搬送された用紙1は、用紙束4として、順次、積層形成され、所定位置に停止される。
用紙束厚測定部100を用いて、用紙束4の厚みが測定される。用紙束4に糊塗布動作が行われ、表紙2が圧接して接着される。表紙2は折り曲げられ、所定の寸法の冊子が形成される。
ステップS3で測定された用紙厚の測定結果、紙種と用紙枚数の情報は不揮発RAM・M3に保存される(ステップS4)。
使用者は試し刷りした冊子における表紙と用紙束の貼り合わせ状態を確認する(ステップS5)。
ためし刷りが終了した時点で、図8(a)に示すように、表紙が用紙束にずれ無く貼り付けられているかどうかを使用者が操作表示部B7において入力する画面を設ける。
表紙が用紙束にずれなく貼り合わせられていると判断した場合には、ステップS9において、表紙はずれなく貼られていることの確認釦851を押す。こうすることで、試し刷りではなく製品としてのくるみ製本印刷を行うためのステップS10へ移行する。ステップS1で取得した印刷ジョブの設定の冊子数分のくるみ製本印刷が終了した場合(ステップS11のYes)にはフローは終了する。
表紙が用紙束にずれなく貼り合わせられていないと判断した場合には、ステップS6において、表紙はずれなく貼り合わせられていないことの確認釦852を押す。次に、ステップS7として測定した用紙束厚を操作表示部B7に図8(b)に示すように表示させる。ステップS8では、表示された用紙束厚を参考に使用者は、背表紙幅を背表紙幅入力部へ入力することで再設定する。そしてステップS3へ戻り、再度くるみ製本印刷を行う。
図8(a)及び図8(b)においては同図に示すテンキーにより数値入力することにより背表紙幅入力部に背表紙幅の設定を行うことができる。
次に第2の実施例について図9等を用いて説明する。
第2の実施例では、試し刷りの結果、表紙が用紙束にずれなく貼り合わせられていないと判断した場合に、再度の試し刷りにおける背表紙幅を変更するに際し、実施したジョブの用紙束厚の情報、そして表紙と用紙束の貼り合わせ状況を表すイメージ情報を参考のために操作表示部に表示する。そうすることで再度の試し刷りにおける背表紙幅の設定を適切に行えるようにする。以下に説明する。
第1の実施例と比較すると、製本印刷ジョブを取得するステップS1から表紙はずれなく貼り合わせられていないことの確認釦852を押すステップS6まで、そしてステップS9からくるみ製本印刷を設定の冊子数印刷を行うステップS13までは同じである。
ステップS6において、表紙はずれなく貼り合わせられていないことの確認釦852を押された場合、ステップS10として、用紙束厚の情報と、表紙と用紙束の貼付仕上がり状態を想定して、用紙束と表紙との位置関係を示すイメージ情報を表示する。表示の例を図10に示す。
表表紙921の画像A、背表紙922の画像B、裏表紙923の画像Cからなる表紙のイメージを制御部CBが作成し、操作表示部B7に表示させる。同図においてはステップS2で入力された(1)背表紙幅と、表表紙及び背表紙の大きさに基づいた表紙イメージと、(2)過去(前回)の用紙束厚の測定値と、表表紙及び背表紙の大きさに基づいた表紙イメージと、を重ねて表示している。
具体的には、背表紙と表表紙の境界線913、背表紙と裏表紙の境界線914も表示させる。境界線913と境界線914の間隔(W1)は、入力した背表紙幅の値を用いる。
表紙を冊子に貼り付けて冊子の形状に沿うように折り曲げてできる第1の折れ曲がり稜線911と第2の折れ曲がり稜線912を、作成した表紙の画像の上に表示させる。第1の折れ曲がり稜線911と第2の折れ曲がり稜線912の間隔(W2)は、測定された用紙束厚の値を用いる。
ここで、前述したように、図2において、画像形成装置本体Bにおける給紙カセット5Aから給紙された表紙2を供給して搬送し、表紙の通紙方向先端が用紙束4の小口の幅方向左端と一致する所定位置に停止させる。その後、表表紙の幅分だけさらに送って位置決めさせる。表表紙921の幅と用紙1の幅とは同じであることから、第1の折れ曲がり稜線911と背表紙と表表紙の境界線913とは一致することとなる。第2の折れ曲がり稜線912と、背表紙と裏表紙の境界線914とのずれの量が明確に分かるようになる。
このようにすることで、表紙と用紙束の貼り合わせ状況が容易に把握できることとなる。
使用者はその情報を基に、ステップS11において背表紙幅を再設定する。設定後、再びステップS3での試し刷りのくるみ製本印刷を行う。
表紙が用紙束にずれなく貼り合わせられていると判断し、ステップS5における判断がYesとなった場合には、ステップS9において、表紙はずれなく貼られていることの確認釦851を押す。次に、設定部数分のくるみ製本印刷を行うためステップS12へ移り、くるみ製本印刷を行い、設定部数分のくるみ製本印刷が終了すればフローは終了する。
次に第3の実施例について図11等を用いて説明する。
第3の実施例では、試し刷りの結果、表紙が用紙束にずれなく貼り合わせられていないと判断した場合に、入力した背表紙幅が測定した用紙束厚より小さいと、操作表示部に警告を表示し、使用者に背表紙幅の変更を促すというものである。そうすることで再度の試し刷りにおける背表紙幅の設定を適切に行えるようにする。これは設定された背表紙幅が測定された用紙束厚より小さい場合には、背表紙と裏表紙の境界線が背表紙上に現れるという不具合が発生するためである。以下に説明する。
第1の実施例と比較すると、製本印刷ジョブの取得するステップS1から記憶手段に格納された用紙束厚を表示させるステップS21まで、そしてステップS9からくるみ製本印刷を設定の冊子数印刷を行うステップS26までは同じである。
ステップS21の後、表示した用紙束厚を参考にして背表紙幅を再入力するステップS22を設ける。ステップS23では、ステップS22で再入力した背表紙厚が、実施したジョブにおけるステップS4で記憶した用紙束厚より小さいかどうかを制御手段CBが判断する。
設定された背表紙幅が測定された用紙束厚より小さい場合には、背表紙と裏表紙の境界線が背表紙上に現れるという不具合が発生するためである。
設定した背表紙幅が測定された用紙束厚より小さい場合には、ステップS24へ移り、操作表示部に、図12に示すような警告の表示がなされる。そうすると、ステップS22へ戻り、背表紙幅の再設定を行う。
設定された背表紙幅が測定された用紙束厚より小さくない場合には、試し刷りを行い直すためステップS3に移行する。
こうすることで、容易に背表紙幅を適切な値に設定することができる。
次に第4の実施例について図13等を用いて説明する。
第4の実施例では、ステップS3で実施したような試し刷りを行わずに、過去のジョブにおける背表紙幅等の情報を利用しようとするものである。実施しようとするくるみ製本印刷について、過去の印刷ジョブにおける用紙の紙種や用紙の枚数等の条件が同じであれば、実施しようとする印刷ジョブの厚みが同じであろうとの推定が働く。そのため、既に実施したくるみ製本印刷で適切に設定した背表紙幅を採用することができる。以下に説明する。
ステップS31では、製本印刷ジョブの内容の画像データ等は、上述のようにRAM・M2へ取り込む。
ステップS32では、図9のステップS2等で記憶されていた過去ジョブの記録を不揮発RAM・M3内の保存ジョブ管理テーブルから呼び出し、紙種と用紙枚数と用紙束厚の情報を操作表示部B7に表示させる。表示された画面の例を図14に示す。
ステップS33では、使用者はこのテーブルを参照し、これから実施しようとするくるみ製本印刷において、同じ紙種、用紙枚数のジョブがあるかどうかを確認する。同じ紙種、枚数のジョブがある場合には、図14において、そのジョブがある事を表示するボタン901を押し、ステップS34へ移る。
同じ条件のジョブがない場合には、そのジョブがない事を表示するボタン902を押す。ボタン902が押されると、ステップS37へ移り、図8(a)と同様の背表紙幅の入力画面が現れるので背表紙幅を再設定する。そして、試し刷りを行うため、ステップS38へ移り、第1実施例のステップS3(図5)に移行する。
ステップS34に移った場合には、図8(a)と同様の背表紙幅の入力画面が現れ、使用者はその背表紙幅を参考に、自己の判断で背表紙幅を入力する。
入力後、ステップS35においてくるみ製本印刷を行う。設定の冊子数分のくるみ製本印刷が終了したかどうかをステップS36で確認し、設定の冊子数分のくるみ製本印刷を行う。
以上のように、本実施形態によれば、過去の製本処理において、紙種毎に求めた用紙枚数と用紙束厚の関係の情報を、後の製本処理において使用者が参考にできるようにする。そうすることで、製本処理の最終段階における用紙束厚を正確に見積もることを容易とし、背表紙を用紙束の背面に、正確に貼り付けることを可能とすることで、製本処理を簡略化することができる。
画像形成装置の断面図である。 くるみ製本装置の断面図である。 用紙束厚の測定工程を示す説明図である。 くるみ製本装置における制御系のブロック図である。 画像形成装置本体のくるみ製本に係るフロー図である。 操作表示部に表示する各機能設定画面の図である。 操作表示部に表示する応用機能選択画面の図である。 操作表示部に表示する背表紙幅入力画面の図である。 画像形成装置本体のくるみ製本に係るフロー図である。 操作表示部に表示する背表紙幅入力画面の図である。 画像形成装置本体のくるみ製本に係るフロー図である。 操作表示部に表示する背表紙幅入力画面の図である。 画像形成装置本体のくるみ製本に係るフロー図である。 操作表示部に表示するジョブ履歴画面の図である。
符号の説明
A 画像形成装置
FS 糊付けくるみ製本装置
B7 操作表示部
100 用紙束厚測定部
CB 制御部
M1 ROM
M2 RAM
M3 不揮発RAM

Claims (4)

  1. 用紙上に画像を形成する画像形成装置と、画像形成した用紙を集積し用紙束とし、該用紙束を表紙でくるむことにより製本する製本装置と、を有する画像システムにおいて、
    用紙束厚を測定する用紙束厚測定手段と、
    前記用紙束厚測定手段が測定した用紙束厚を記憶する記憶手段と、
    表示手段と、
    前記用紙束厚測定手段により過去の製本処理において記憶手段に記憶された用紙束厚を前記表示手段に表示させる制御手段、
    とを有することを特徴とする画像形成システム。
  2. 使用者が各種の設定を入力可能な入力手段を有し、
    前記入力手段から入力された背表紙幅と、記憶された用紙束厚とに基づいて、用紙束と表紙の貼付仕上がり状態を想定して、用紙束と表紙との位置関係を示すイメージ情報を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
  3. 前記制御手段は、
    前記入力手段から入力された背表紙幅と、過去の製本処理において前記記憶手段に記憶された用紙束厚とを比較して、前記背表紙幅が前記用紙束厚より小さいと判定した場合に、前記表示部に使用者への警告を表示させることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の画像形成システム。
  4. 前記記憶手段は、過去の前記製本処理毎に使用した用紙の紙種、用紙枚数、及び前記用紙束厚測定手段により測定された用紙束厚を記憶し、
    前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された前記紙種と前記用紙枚数と前記用紙束厚を前記表示手段に表示させる。
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成システム。
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