JP2009142539A - 食器洗浄機 - Google Patents

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Abstract

【課題】洗浄運転中に洗浄槽が強く引っ張られた場合にも、洗浄槽が外部に引き出されてしまわないように確実にロックされるとともに、故障や停電などが発生した場合には通常行う食器洗浄機の操作方法とは異なる操作によってロックを強制的に解除することが可能な食器洗浄機を提供する。
【解決手段】洗浄運転時に洗浄槽2を洗浄機本体1内にロックするロック機構40を備えるとともに、洗浄運転や洗浄運転の開始前後の待機状態を含む定常時におけるロック動作とは別に、定常時以外の非定常時に操作されてロック機構40を強制的に解除動作させる非定常ロック解除手段62を備えた構成とする。
非定常ロック解除手段62は機械的に動作されるものとする。
【選択図】図12

Description

本発明は、食器洗浄機に関し、詳しくは、食器洗浄機本体の前面に設けられた開口部分を通じて洗浄槽を略水平方向に出し入れすることができるとともに、この洗浄槽の出し入れに連動して洗浄槽に設けられた食器類の出し入れ用の上面開口部を内蓋で開閉できるようにした引き出し式の食器洗浄機に関する。
一般に、システムキッチンなどに組み込むためのビルトインタイプの食器洗浄機においては、洗浄機本体の前面側に設けられた開口部分を通じて洗浄槽を略水平方向にスライドさせて出し入れすることができるようにした、いわゆる引き出し式のものが適用される場合が多い。この場合、洗浄槽としては、通常、洗浄すべき食器類を出し入れできるようにその上部に上面開口部が形成され、また、洗浄機本体の前面側の開口部分を開閉する扉部が設けられたものが用いられている。さらに、洗浄機本体の内側上部には内蓋が昇降可能に設けられており、洗浄槽を洗浄機本体の所定の収納位置まで収納すると、内蓋が下降して洗浄槽の上面開口部を封止するように構成されている。
このような引き出し式の食器洗浄機においては、洗浄運転中に使用者が誤って洗浄槽を洗浄機本体から外部に引き出すと、これに連動して内蓋が上昇して洗浄槽の上面開口部から離間するので、洗浄槽内の洗浄水が上面開口部から外部に噴出、飛散するなどの不具合を生じる。
そこで、このような洗浄運転中の洗浄水の噴出防止対策として、従来技術では、例えば、ギヤモータなどのアクチュエータを設け、洗浄運転中には、アクチュエータによって内蓋を下降させて洗浄槽の上面開口部を封止するとともに、ロック機構を作用させて洗浄槽をロックするものが提案されている(例えば、下記の特許文献1参照)。
また、この従来技術では、アクチュエータから内蓋に至る開閉機構の寸法ばらつきに起因して、内蓋に設けられたシール材への過度の圧縮やシール材の圧縮不足などの悪影響を回避するために、緩衝用のバネを設けている。そして、アクチュエータの故障や停電などによってアクチュエータが動作不能となった場合には、洗浄槽を手動で強く手前に引っ張ることで、バネの伸縮作用によってロックを強制的に解除できるようにしている。
特開2005−058372号公報
上記の特許文献1記載の従来技術は、アクチュエータの故障や停電などによってアクチュエータが動作不能となった場合には、洗浄槽を手動で手前に強く引っ張ることで、バネの伸縮作用によってロックを強制的に解除できる利点がある反面、不用意に使用者が洗浄槽を強く引っ張った場合にもバネが伸長してロックが解除されるため、洗浄運転中に洗浄槽が洗浄機本体から引き出されて洗浄水が外部に噴出、飛散するなどの不具合を生じ、本来のロック機構としての機能を十分に果たさないという問題点がある。
本願発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、洗浄運転中は洗浄槽が確実にロックされて使用者が不用意に洗浄槽を強く引っ張った場合にも、洗浄槽が外部に引き出されてしまうという不具合の発生を確実に防止することが可能であるとともに、故障や停電などが発生した場合には通常行う食器洗浄機の操作方法とは異なる操作によってロックを強制的に解除することが可能な食器洗浄機を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明にかかる食器洗浄機は、
洗浄すべき食器類が収容される洗浄槽と、
前記洗浄槽が出し入れされる前面開口部を有し、洗浄運転を実行する洗浄機本体と、
前記洗浄機本体の前記前面開口部を開閉する扉部と、
洗浄運転時には、前記洗浄槽が前記洗浄機本体内に収容されて引き出すことができないようにロック状態となり、洗浄運転が行われていない状態では、前記洗浄槽を水平方向にスライドさせて前記洗浄機本体から引き出すことができるようにロック解除状態となるロック機構と、を備えるとともに、
洗浄運転や洗浄運転の開始前後の待機状態を含む定常時における前記ロック機構の動作とは別に、前記定常時以外の非定常時に操作されて前記ロック機構を強制的に解除動作させる非定常ロック解除手段を備えていること
を特徴としている。
また、請求項2記載の発明にかかる食器洗浄機は、請求項1記載の発明の構成において、
(a)前記ロック機構は、
前記洗浄槽に配設された被係止部と、
前記洗浄機本体に配設された、前記洗浄槽が前記洗浄機本体の所定収納位置に収納されたときに前記被係止部を係止する係止部材と、前記係止部材を係止位置に向けて付勢する係止用付勢手段と、前記係止用付勢手段の付勢力に抗して前記係止部材を、前記係止位置から、前記被係止部から離脱した非係止位置まで動作させる係止解除用駆動手段とを備えた構成とされる一方、
(b)前記非定常ロック解除手段は、前記係止解除用駆動手段を動作させることなく、前記係止用付勢手段の付勢力に抗した開放付勢力を与えて、前記係止部材を前記係止位置から前記非係止位置に動作させるように構成されていること
を特徴としている。
また、請求項3記載の発明にかかる食器洗浄機は、請求項1または請求項2に記載の発明の構成において、前記ロック機構は電気的に動作するように構成される一方、前記非定常ロック解除手段は機械的に動作されるものであることを特徴としている。
また、請求項4記載の発明にかかる食器洗浄機は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の発明の構成において、前記ロック機構および前記非定常ロック解除手段は、前記扉部以外の領域に配設されていることを特徴としている。
また、請求項5記載の発明にかかる食器洗浄機は、請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載の発明の構成において、前記非定常ロック解除手段はロック解除操作用の解除操作部を備え、この解除操作部と前記係止部材の一部との間が可とう性を有する線状部材で結合されており、前記解除操作部を操作することにより前記係止部材を係止位置から非係止位置に変位させるように構成されていることを特徴としている。
また、請求項6記載の発明にかかる食器洗浄機は、請求項5記載の発明の構成において、前記解除操作部は、前記洗浄機本体の底面近傍に設けられていることを特徴としている。
また、請求項7記載の発明にかかる食器洗浄機は、請求項6記載の発明の構成において、前記解除操作部は、前記洗浄機本体の底面に形成された凹部に配設されていることを特徴としている。
また、請求項8記載の発明にかかる食器洗浄機は、請求項7記載の発明の構成において、前記凹部の幅が8mm以下であることを特徴としている。
請求項1記載の発明によれば、洗浄運転時にはロック機構が動作して洗浄槽が確実にロックされるため使用者が誤って洗浄槽を洗浄機本体から外部に引き出すことはない。また、洗浄運転の開始前後の待機状態ではロック解除が行われるので洗浄槽の出し入れが可能となる。一方、このような定常時以外、例えば故障や停電時などのような非定常時においては、非定常ロック解除手段を操作することにより、ロック機構によって洗浄槽がロックされている場合でも強制的にロックを解除することができる。しかも、このロック解除の操作は、通常に行う食器洗浄機の操作方法とは異なり、非定常ロック解除手段を操作するという特別な手順でのみ可能であるから、使用者が不用意に洗浄槽のロックを解除してしまうおそれが少なく、信頼性が高い。
また、請求項2記載の発明によれば、非定常ロック解除手段は、係止解除用駆動手段を動作させなくても、係止用付勢手段の付勢力に抗した開放付勢力を与えて係止部材を係止位置から非係止位置に動作させることができるので、係止解除用駆動手段が故障して係止部材を駆動できない場合にも洗浄槽のロック解除が可能になる。
また、請求項3記載の発明によれば、非定常ロック解除手段は機械的に動作されるように構成されているので、電気的に動作する係止解除用駆動手段が停電時に動作せず係止部材を駆動することができない場合にも、非定常ロック解除手段を手動で操作することによって洗浄槽のロックを確実に解除することができる。
また、請求項4記載の発明によれば、ロック機構および前記非定常ロック解除手段は、洗浄機本体の前面開口部を開閉する扉部以外の領域に配設されているので、扉部に余分な加工を施す必要がない。このため、例えば、食器洗浄機が組み込まれるビルトイン式のシステムキッチンに適用する場合には、システムキッチンの他の扉部と同様の仕様とすることができ、システムキッチンと一体感をもたせることができる。
また、請求項5記載の発明によれば、ロック機構を構成する係止部材の一端と非定常ロック解除手段を構成する解除操作部との間を可とう性の線状部材で結合しているので、解除操作部を操作することにより、線状部材を介して係止部材を係止位置から非係止位置に変位させてロックを解除することができる。そして、このように構成した場合、線状部材を洗浄機本体と洗浄槽の間の空隙などの狭いスペースに配置することができるので、ロック機構や非定常ロック解除手段の配置構成を行う上で設計の自由度を向上させることができる。
また、請求項6記載の発明のように、解除操作部を、洗浄機本体の底面近傍に設けるようにした場合、意図しない使用者が誤ってロック解除操作をするおそれが少なく、使用者の不注意によるロック解除操作を防止することができる。また、この解除操作部は、通常、使用者の視野に入ることがなく、食器洗浄機が組み込まれるシステムキッチンの美観を損なうことがない。
また、請求項7記載の発明のように、解除操作部を、前記洗浄機本体の底面に形成された凹部に配設するようにした場合、誤操作をより確実に防止することが可能になる。
また、請求項8記載の発明のように、凹部の幅を8mm以下にした場合、通常の使用者の場合、凹部に指が入らないため誤動作させるおそれが事実上なくなり、その一方で、通常は一般家庭に備えられているドライバーなどの工具を用いて解除操作を行うことが可能で、より高い信頼性を確保できる。
以下、本願発明の実施例を示して、その特徴とするところをさらに詳しく説明する。
図1は本願発明の実施例にかかる食器洗浄機の全体構成を示す概略斜視図、図2は洗浄槽の引き出し状態を示す側面断面図、図3は洗浄槽の引き出し状態を示す動作説明図、図4は洗浄槽の引き出し状態と収納状態との間の中間状態を示す側面断面図、図5は洗浄槽の引き出し状態と収納状態との間の中間状態を示す動作説明図、図6は洗浄槽の収納状態を示す側面断面図、図7は洗浄槽の収納状態を示す動作説明図、図8は洗浄槽の収納状態を一部を省略して示す平面図、図9は洗浄槽の収納状態を内蓋を除いて示す平面図である。
この実施例の食器洗浄機は、略箱状で、前面側に、洗浄槽2を出し入れするための前面開口部3が形成され洗浄機本体(本体ケーシング)1を備えており、洗浄機本体1の内側の収納空間内には上述の洗浄槽2が、上記前面開口部3を通して略水平方向に出し入れすることができるような態様で収容されている。
そして、この洗浄槽2の上面側には、食器類5(図1)や洗浄かご6(図6など)を出し入れするための上面開口部4が設けられている。また、洗浄機本体1の内側の上部には、洗浄槽2の上面開口部4を開閉する内蓋10が略上下方向に昇降可能に保持された状態で配置されている。さらに、洗浄機本体1内には、洗浄運転を実行するために、図示しないが、食器洗浄用の洗浄液を循環させるポンプが設けられている。
また、洗浄機本体1の内側には、洗浄槽2を出し入れする際のガイド用の左右一対のレール7が配設され、その左右一対のレール7を介して洗浄槽2が洗浄機本体1の収納空間に対して、矢印Aで示す収納移動方向と、矢印Bで示す引き出し移動方向へスライド移動することができるように構成されている。
洗浄槽2は、その前面側に洗浄機本体1の前面開口部3を開閉する扉部9が設けられており、この扉部9には把手8が設けられているとともに、使用者が洗浄運転やその停止を行うための運転/停止スイッチ57などを有する操作パネルが設けられている。そして、使用者が把手8を把持して、洗浄槽2を引き出し移動方向Bへスライド移動させることにより、図1に示すように、洗浄槽2が洗浄機本体1の前方側に引き出されて、食器類5や洗浄かご6を取り出したり収納したりすることが可能になる。また、使用者が、洗浄槽2を収納移動方向Aへスライド移動させることにより、洗浄機本体1内に洗浄槽2を収納して、食器類5を洗浄したり乾燥したりすることができるように構成されている。
内蓋10は、洗浄槽2が洗浄機本体1に収納移動されると閉状態となり、洗浄槽が洗浄機本体1から引き出し移動されると開状態となるように開閉動するように構成されており、閉状態においては食器洗浄時などにおいて洗浄水が洗浄槽2から飛散することを抑制、防止し、開状態においては洗浄槽2に食器類5などを出し入れすることができるように構成されている。
内蓋10の左右の各側部には、カムフォロアとして機能する前後一対のカムピン37(図3)がそれぞれ外側に向けて突出するように設けられている。また、内蓋10の上部と洗浄機本体1の前端部との間には、内蓋10を洗浄機本体1の前面開口部3側に向けて付勢するコイルスプリングからなる蓋用スプリング38が介装されている。
また、洗浄機本体1の内側の上部左右の側端には、図10に示すように、前後一対の保持舌片23が内蓋10の各カムピン37に個別に対応するように洗浄機本体1と一体的に設けられている。そして、各前後一対の保持舌片23間には、クランプ部材26が上下方向(符号Cで示す方向)に移動可能な状態で嵌入されている。
各クランプ部材26は、合成樹脂や金属製の成形品からなり、その上部には、内蓋10の前述のカムピン37がそれぞれ嵌入するカム溝22が、また、カム溝22の両端部の外側には各保持舌片23の上縁に当接して位置決め保持される保持片24が形成されている。さらに、クランプ部材26の下部には、洗浄槽2の後述の受け止め面35(図3(イ)など)が当接することで当該クランプ部材26の上下方向Cへの移動を規制するための当接部25が形成されている。
前記カム溝22は図3に示すように、中心線Lを中心として左右対称形に略V字状に形成されており、洗浄槽2が洗浄機本体1内に収納されたときにはカムピン37はカム溝22の最下方位置に、洗浄槽2が洗浄機本体1から引き出されたときにはカムピン37はカム溝22の最上方位置にそれぞれ移行する。
前記洗浄槽2は、その上面開口部4の外周に沿った各辺に外方に張り出したフランジ部32(図3(イ),図5(イ))が形成され、その内の左右の各フランジ部32からは下方へ向けて突出する状態で受け止め面35(図3(イ),図5(イ))が形成され、各受け止め面35の下縁がクランプ部材26の当接部25に対向している。
洗浄機本体1の内側後方の上部左右の位置には、内蓋開閉操作具としての一対の案内レバー11(図3,図5)がそれぞれ配置されている。各案内レバー11は、洗浄機本体1に固定された取付固定部12、揺動支承軸39、プッシュレバー13、および案内ピン14を備えている。そして、プッシュレバー13の基端側は、取付固定部12に設けられた揺動支承軸39を軸心として揺動自在に取り付けられ、また、先端側には上下方向に沿って延びる円筒状の案内ピン14が設けられている。
一方、内蓋10の後端部の左右には、洗浄槽2の移動方向と直交する方向に延びる長穴16(図3(イ))が形成されており、各長穴16にプッシュレバー13の先端部の案内ピン14が常時嵌入されている。これにより、案内ピン14が長穴16に沿って摺動する摺動可能範囲内でプッシュレバー13が揺動し得るので、これに応じて内蓋10もプッシュレバー13の揺動可能範囲内で前後方向(図3(ロ)の左右方向)に沿って移動するように構成されている。そして、前述のように、内蓋10の左右にはカムピン37が固定されているので、内蓋10の前後の移動に伴ってカムピン37は、クランプ部材26のカム溝22に沿って摺動する。
また、洗浄槽2の後方端の上部左右には、図9に示すように、洗浄槽溝15が案内レバー11に個別に対応して設けられている。この洗浄槽溝15は、例えば図3(ロ)に示すように、嵌合手前側当接部17と奥側当接部18とで囲まれた状態で形成されており、嵌合手前側当接部17は洗浄槽2の側面まで延び、また奥側当接部18は途中で後方側に後退するようにそれぞれ形成されている。そして、各洗浄槽溝15は、プッシュレバー13の揺動によってプッシュレバー13の先端の案内ピン14と係脱するように構成されている。
また、洗浄機本体1内の後方箇所には、洗浄槽2を収納方向および引き出し方向に移動させる際にその移動力を補助するための左右一対のトグル機構27が設けられている。
これらの各トグル機構27は、洗浄槽2の後端部に係合用ピン36が配設される一方、洗浄機本体1の後端部には、略L字状のレバー29が枢支ピン31によって揺動自在に設けられ、このレバー29の枢支ピン31を挟む一端側には上記の係合用ピン36に係合する係合用切欠き28が形成され、他端側は洗浄機本体1に一端が固定されたコイルスプリング30(図3(イ),図5(イ))の他端が取り付けられて構成されている。これにより、レバー29に対するコイルスプリング30の付勢力(回動作用方向)が、図5(イ)に示す設定切換位置Dを境として時計方向と反時計方向とに切り換わるように構成されている。
また、この実施例では、洗浄機本体1内の後部側にロック機構40が設けられている。このロック機構40は、洗浄運転時には洗浄槽2が洗浄機本体1内に収納されて引き出すことができない状態であるロック状態と、洗浄運転が行われていない状態では洗浄槽2を洗浄機本体1内から自由に引き出すことができる状態であるロック解除状態とを実現することができるように構成されている。
すなわち、このロック機構40は、この実施例の場合、具体的には図11,図12に示すように、洗浄槽2の後端部に、被係止部としてストライクピン41を配設するとともに、洗浄槽2が洗浄機本体1の所定の収納位置に収納されたときにストライクピン41を係止する係止部材としてのフック42、このフック42をストライクピン41の係止位置側に向けて付勢する係止用付勢手段としての捩りバネ43、この捩りバネ43の付勢力に抗してフック42をストライクピン41の係止位置から、非係止位置まで、すなわちストライクピン41から離脱した位置まで動作させる係止解除用駆動手段としてのカム44をそれぞれ配設することにより構成されており、カム44のカム軸48には、カム44を回転駆動する図示しないカム駆動モータが連結されて構成されている。
そして、フック42は、洗浄機本体1に固定された支軸45によって揺動可能に支持されるとともに、この支軸45に巻回された捩りバネ43によってストライクピン41の係止位置に向けて付勢(図12では時計方向に付勢)されている。さらに、フック42には、ストライクピン41と対向する先端部分に傾斜部46が形成されている。この傾斜部46は、洗浄槽2を所定の収納位置まで移動させたときにストライクピン41が当接して捩りバネ43による付勢力に抗してフック42を非係止位置まで円滑に移動させるように作用するものである。
また、フック42の傾斜部46が形成された側には後述する非定常ロック解除手段62を構成するインナワイヤ64の一端が接続されている。
また、フック42の遮光部材47に近接してフック42が係止位置にあるか、あるいは非係止位置にあるかを検出する係止部材位置センサとしてのフック位置センサ50が配設されている。フック位置センサ50は、例えば投光部50aと受光部50bとが対向配置されたフォトカプラからなる。
また、上記フック42の傾斜部46と支軸45を挟んで反対側の位置には、遮光部材47が突設されている。この実施例の構成においては、図12(イ)に示すように、フック42の遮光部材47が投光部50aと受光部50bとの間に介在するときには、受光部50bの出力がオフとなり、フック42が係止位置にあることが検出される。また、図12(ロ)に示すように、遮光部材47が投光部50aと受光部50bとの間から離脱したときには、受光部50bの出力がオンとなり、フック42が非係止位置にあることが検出される。
また、図13,図14に示すように、上記のロック機構40に対して、非定常ロック解除手段62が設けられている。この非定常ロック解除手段62は、洗浄運転や、洗浄運転の開始前後の待機状態のような定常時におけるロック機構40の動作とは別に、ロック機構40の故障や停電時などの非定常時に手動操作されてロック機構40を強制的に解除動作させるものである。この非定常ロック解除手段62は、ロック解除用の解除操作部としてのリリースレバー63を備え、このリリースレバー63とフック42との間が可とう性を有する線状部材としてのインナワイヤ64を介して互いに結合されている。また、インナワイヤ64の途中には、インナワイヤ64をガイドするとともに、動作を滑らかにするためのスリーブ65が配置されている。
この非定常ロック解除手段62においては、リリースレバー63を操作しない状態において、図12(イ)に示すようにフック42が係止位置にあるときには、インナワイヤ64の弛みが少ない状態になるように、逆に図12(ロ)に示すようにフック42が非係止位置にあるときには、インナワイヤ64が十分に弛んだ状態になるように、インナワイヤ64の長さが予め設定されている。そして、リリースレバー63を操作すると、その操作力がインナワイヤ64を介してフック42に伝達されて捩りバネ43の付勢力に抗した開放付勢力となり、カム44を動作させることなくフック42を係止位置から非係止位置に変位させるように構成されている。
このように、インナワイヤ64を用いた構成とした場合、インナワイヤ64を洗浄機本体1と洗浄槽2の間の空隙などの狭いスペースに配置することができるので、ロック機構40や非定常ロック解除手段62の配置構成を行う上で設計の自由度を向上させることができる。
上記のリリースレバー63は、扉部9から外れた領域、本例では、洗浄機本体1の前面開口部3に接近した底面近傍に配設されている。この場合のリリースレバー63の具体的な取り付け構造としては、図15,図16に示すように、洗浄機本体1の底部に固定されたスライドベース66にリリースレバー63が摺動可能に設けられるとともに、スライドベース66から突設されたストッパ67がリリースレバー63に形成された長穴68に嵌入されており、これによってリリースレバー63の摺動範囲が規制されて長穴68の長さ分だけ左右に移動できるように構成されている。また、リリースレバー63とスライドベース66との間には、コイルスプリングからなる戻しバネ69が介在しており、リリースレバー63を操作しないときには、この戻しバネ69の付勢力によって長穴68の図中右端がストッパ67に当接した状態となるように構成されている。
このように、この実施例ではリリースレバー63が洗浄機本体1の前面開口部3に接近した底面近傍に配設されているため、ロック解除操作を意図しない使用者によって誤操作され、ロックが不意に解除されるおそれをなくすことができる。また、リリースレバー63は、通常、使用者の視野に入ることがなく、また、扉部9に余分な加工を施す必要がないので、例えば、食器洗浄機が組み込まれるビルトイン式のシステムキッチンに適用する場合には、他の扉部と同様の仕様とすることが可能で、デザインの統一性を図ることができる。
また、図17(イ),(ロ)に示すように、洗浄槽2の後端部には取付板52が設けられ、この取付板52に洗浄槽位置センサ53が固定されるとともに、この洗浄槽位置センサ53に近接してレバー54が揺動自在に取り付けられている。また、洗浄機本体1のレール7の取付板55にはレバー54に対向する位置にレバー押圧用の突起部56が形成されている。
この洗浄槽位置センサ53は、洗浄槽2が所定の収納位置にあるか否かを検出するものであって、前述のフック位置センサ50と同様、例えば投光部53aと受光部53bとが対向配置されたフォトカプラからなる。そして、図17(イ)に示すように、レバー54が突起部55から離間していて投光部53aと受光部53bとの間に位置するときには、受光部53bの出力がオフするので、洗浄槽2が所定の収納位置から前方に引き出されていることが検出され、また、図17(ロ)に示すように、レバー54が突起部55に押圧されて投光部53aと受光部53bとの間から離脱したときには、受光部53bの出力がオンするので、洗浄槽2が所定の収納位置に収納されたことが検出されるように構成されている。
図18はこの実施例における、食器洗浄機の動作制御系の概略構成を示すブロック図である。
制御手段としてのコントローラ58は、例えばマイクロコンピュータからなるもので、所定の制御プログラムをインストールすることにより、運転/停止スイッチ57からの操作信号、および前述のフック位置センサ50と洗浄槽位置センサ53からの検出信号に基づいて洗浄液を循環させるポンプ59、およびカム44を駆動するカム駆動モータ60の動作を制御するように構成されている。なお、このコントローラ58による制御動作については以下に詳述する。
次に、上記構成を備えた食器洗浄機の動作について説明する。
(1)洗浄槽2の収納移動および引き出し移動に伴う内蓋10の開閉動作
洗浄槽2が洗浄機本体1から引き出された状態では、図3(ロ)に示すように、洗浄機本体1の案内ピン14は洗浄槽溝15から離脱しており、また内蓋10は蓋用スプリング38で洗浄機本体1の前方開口側に引っ張られているので、各案内ピン14は内蓋10の長穴16内の外方端側の位置(以下、引き出し操作位置という)にある。このため、内蓋10のカムピン37はクランプ部材26のカム溝22の最上方位置に移行しており、したがって、内蓋10は上昇して洗浄槽2の上面開口部4から離脱している。
この状態から洗浄槽2を収納方向Aへ次第に移動させていく場合、洗浄槽2が図4および図5に示す中間位置に到達するまでの範囲では、洗浄槽溝15は案内ピン14に依然として係合しないので、案内ピン14は引き出し操作位置に保持されている。
そして、洗浄槽2が図4および図5に示す中間位置に到達すると、図5(ロ)に示すように、洗浄槽2の手前側当接部17が案内ピン14に当接する。洗浄槽2をさらに収納方向Aへ移動させると、案内ピン14が洗浄槽2の手前側当接部17によって押圧されるので、案内ピン14は内蓋10の長穴16に沿って内方に向けて摺動するとともに、洗浄槽溝15内に嵌入する。これに伴いプッシュレバー13が図中反時計方向に回動する。このプッシュレバー13の回動によって内蓋10が蓋用スプリング38の引っ張り力に抗して収納方向Aへ押し移動される。そのため、内蓋10のカムピン37はクランプ部材26のカム溝22の最上方位置から最下方位置に向けて移行し、その結果、内蓋10が洗浄槽2の上面開口部4に向けて下降する。
洗浄槽2を最終の収納位置まで移動させると、図7(ロ)に示すように、各案内ピン14は内蓋10の長穴16内の内方端側の位置(以下、収納操作位置という)に移行する。これに伴い、内蓋10のカムピン37はクランプ部材26のカム溝22の最下方位置に移行し、その結果、各クランプ部材26の当接部25が、洗浄槽2の受け止め面35に当接し、クランプ部材26の開閉方向Cへの移動が阻止されるとともに、内蓋10が洗浄槽2側に押し付けられて洗浄槽2の上面開口部4が確実に封止される。
一方、洗浄槽2を最終の収納位置から引き出し方向Bへ移動させるときは、上記の説明とは逆の動作となる。すなわち、洗浄槽2の手前側当接部17による案内ピン14への押圧作用が解除されるとともに、内蓋10には蓋用スプリング38の引っ張り力が加わるため、案内ピン14は内蓋10の長穴16に沿って収納操作位置から引き出し操作位置に向けて摺動するとともに、内蓋10のカムピン37はクランプ部材26のカム溝22の最下方位置から最上方位置まで移行する。その結果、内蓋10が洗浄槽2の上部開口部から離間して開状態となる。
このように、洗浄槽2を収納移動および引き出し移動すると、これに応じて案内レバー11、クランプ部材26のカム溝22、および蓋用スプリング38の相互作用によって内蓋10が連動して内蓋10の開閉操作が行われることになる。
(2)洗浄槽2の収納移動および引き出し移動に伴うトグル機構27の動作
洗浄槽2を洗浄機本体1の収納空間に収納した状態では、図6、図7(イ)に示すように、洗浄槽2から後方に向けて突出する係合用ピン36が、レバー29の係合用切欠き28内に嵌入し、コイルスプリング30の付勢力に起因するレバー29の回動力が、洗浄槽2の収納移動方向A側に作用する。
その際、前述のように、洗浄槽2の手前側当接部17が案内ピン14に当接してこれを収納移動方向A側に押圧しているので、内蓋10のカムピン37がカム溝22内における最下方位置に位置し、その結果、内蓋10が洗浄槽2の上面開口部4を密閉した状態となる。
この収納状態から洗浄槽2を引き出し移動方向B側へ移動すると、レバー29がコイルスプリング30の付勢力に抗して引き出し移動方向B側に回動され、レバー29が図5(イ)に示した設定切換位置Dを越えると、図3(イ)、図4に示すように、コイルスプリング30の付勢力に起因するレバー29の回動力が、引き出し移動方向B側に作用するように切り換わる。これにより、コイルスプリング30の付勢力によって、洗浄槽2が引き出し移動方向B側に押し出され、その後、係合用ピン36が係合用切欠き28から外れるとともに、前述のように内蓋10の上昇による洗浄槽2の上面開口部4の閉鎖が解除されるので、洗浄槽2を洗浄機本体1から引き出すことができるようになる。
この引き出し状態から逆に洗浄槽2を収納移動方向A側へ押し込むと、洗浄槽2から突出する係合用ピン36がレバー29の係合用切欠き28内に嵌入してこれを押圧するので、引き出し時とは逆に、レバー29をコイルスプリング30の付勢力に抗して収納移動方向A側に回動させる。そして、レバー29が設定切換位置Dを越えると、レバー29の回動力が収納移動方向A側に作用するように切り換わるので、コイルスプリング30の付勢力によって洗浄槽2が収納移動方向A側に引き込まれる。
このように、洗浄槽2の収納移動および引き出し移動に伴って、トグル機構27のレバー29に対するコイルスプリング30の付勢力(回動作用方向)が、設定切換位置Dを境として時計方向と反時計方向とに切り換わるので、洗浄槽2の収納移動および引き出し移動を小さな操作力でもって行うことが可能になる。
(3)食器洗浄機の運転/停止などに伴うコントローラ58による制御動作
洗浄運転開始前や洗浄運転後の待機状態においては、コントローラ58はカム駆動モータ60を駆動してカム44を回動させ、フック42を洗浄槽2のストライクピン41から離脱した非係止位置に保持する(図12(ロ)の状態)。すなわち、待機状態では洗浄槽2はロック機構40によるロックが解除されているので、洗浄槽2の出し入れを自由に行うことが可能で、食器の出し入れも自由に行うことができる。
コントローラ58は、運転/停止スイッチ57が操作されて洗浄運転が指令されたときには、まず洗浄槽位置センサ53の検出出力がオンになっているか否かを判定する。洗浄槽位置センサ53がオンになっていれば、洗浄槽2が所定の収納位置に収納されたと見なされるので、カム駆動モータ60を起動する。これにより、カム44が回動されてフック42が係止位置まで移動するので、フック42によって洗浄槽2のストライクピン41が係止される(図12(イ)の状態)。その際、コントローラ58は、フック位置センサ50がオフになっているか否かを判定する。フック位置センサ50がオフになっておれば、フック42によって洗浄槽2のストライクピン41が確実に係止されたと見なされるので、このときに初めてコントローラ58はポンプ59を起動する。これにより、洗浄運転が開始され、ポンプ59で加圧された洗浄水が食器類5に吹き付けられて洗浄が実施される。
そして、この洗浄運転中は、捩りバネ43の作用によってフック42がストライクピン41を確実に係止しているので、洗浄槽2が収納位置にロックされた状態が安定的に保持される。したがって、使用者が不用意に洗浄槽2を強く引っ張った場合でも、洗浄槽2が外部に引き出されてしまうという不具合の発生を確実に防止することができる。
所定の洗浄時間が経過し、洗浄運転が終了して待機状態に移行する場合、あるいは洗浄運転中に運転/停止スイッチ57が操作されて運転停止が指令された場合、コントローラ58は、これに応じて先ずポンプ59を停止した後、カム駆動モータ60を駆動してカム44を作動させ、フック42を捩りバネ43の付勢力に抗して回動させてストライクピン41から離脱した非係止位置まで移動させる(図12(ロ)の状態)。これにより、洗浄槽2はロック機構40によるロックが再び解除されるので、洗浄槽2の出し入れを自由に行うことができる。
(4)停電時や故障時における非定常ロック解除手段62によるロック機構の解除動作
リリースレバー63が、図15に示すように戻りバネ69によって左方向に引っ張られている通常の状態で、ロック機構40のフック42がストライクピン41を係止し、かつ、洗浄槽2が洗浄機本体1にロックされている場合には、インナワイヤ64の弛みは少ない状態となっている。
このように洗浄槽2が洗浄機本体1にロックされている状態で、停電時や故障などの非定常状態となり、カム駆動モータ60が動作しなくなった場合、洗浄槽2のロックを強制的に解除して洗浄途中の食器類5を外に取り出すことが必要になる場合がある。
そのような場合には、図16に示すように、リリースレバー63を手動で右方向にスライドさせる。これによりインナワイヤ64が引っ張られてロック機構40のフック42に力が伝達される。ここで、ストライクピン41がフック42で係止されている状態では、フック42は捩りバネ43によって係止位置に付勢されているだけであって、カム44による拘束はないので、フック42は、インナワイヤ64により引っ張られ、捩りバネ43の付勢力に抗して係止位置から非係止位置に変位し、ストライクピン41との係合が解かれる。これにより、洗浄槽2のロックが解除されるため、洗浄槽2を引き出すことができる。
その後、リリースレバー63から手を離すと、戻しバネ69の付勢力によってリリースレバー63は左方向にスライドし、図15に示した初期の状態に復帰する。このとき、インナワイヤ64も緩むので、フック42は捩りバネ43の付勢力によって非係止位置から係止位置に変位する。しかし、ストライクピン41は既にフック42から離間しているので、洗浄槽2がロックされることはない。
この実施例の食器洗浄機においては、上述のように、停電時や万一の故障などによりカム駆動モータ60が動作しない状態(非定常状態)になった場合にも、リリースレバー63を操作することにより、容易に洗浄槽2のロック解除を行うことができる。しかも、この非定常時においては、通常に行う食器洗浄機の操作方法とは異なり、リリースレバー63を操作するという特別な手順でのみロック解除を行うことができるように構成されているので、ロック解除操作を意図しない使用者の誤操作により、洗浄槽2のロックが解除されるおそれがなく、高い信頼性を確保することができる。
なお、洗浄槽2のロック解除後に洗浄槽2を引き出して食器類を取り出した後は、停電からの復電や故障の修理が済んでいない状態でも、洗浄槽2を洗浄機本体1の所定の収納位置まで移動させると、ストライクピン41がフック42の先端の傾斜部46に当接して押圧し、フック42が捩りバネ43の付勢力に抗して非係止位置まで移動(揺動)し、再びストライクピン41がフック42に係止された状態になる。このため、洗浄槽2を所定の収納位置まで押し込むことができる。
したがって、洗浄槽2が引き出された状態のままで、引き出した洗浄槽2が邪魔になったり、洗浄槽2が引き出されたままの見苦しい状態のまま放置せざるを得なくなるというような事態を回避することが可能になり、かつ、洗浄槽2を収納する際に、ストライクピン(被係止部)41とフック(係止部材)とが当接しても無理な応力が発生しないため、ロック機構40の破損、変形などの故障の発生を確実に防止することができる。
なお、上記実施例の食器洗浄機では、トグル機構27を設けた例を示したが、このトグル機構27は必須のものではなく、トグル機構27を省略した構成とすることもできる。
また、上記実施例では、ロック機構40を洗浄機本体1内の後端部側に設けているが、ロック機構40の位置は必ずしも洗浄機本体1内の後端部側に設ける必要はなく、他の位置に設けることも可能である。その場合、洗浄機本体1の前側開口部3を開閉する扉部9以外の領域に設けることが望ましい。
また、上記実施例では、非定常ロック解除手段62のリリースレバー(解除操作部)63を洗浄機本体1の前面開口部3に接近した底面近傍に配設したが、リリースレバー63は必ずしもこの位置に設ける必要はなく、ロック解除操作を意図しない使用者によって不用意に洗浄槽2のロックが解除されるおそれがなく、通常に行う食器洗浄機の操作方法とは異なることが使用者に明確に認識できるような扉部9から外れた領域であれば、任意の箇所に配設することが可能である。
一方、本願発明のより好ましい実施の態様としては、解除操作部は、洗浄機本体の底面に形成された凹部に配設することが望ましく、また、凹部の幅は8mm以下とすることが望ましい。これは、解除操作部を洗浄機本体の底面に形成された凹部に配設するようにした場合、誤操作をより確実に防止することが可能になること、特に、凹部の幅を8mm以下にした場合、通常の使用者の場合、凹部に指が入らないため誤動作させるおそれが事実上なくなり、その一方で、通常は一般家庭に備えられているドライバーなどの工具を用いて解除操作を行うことが可能で、より高い信頼性を確保できることによる。なお、その場合の凹部の配設位置や形状、解除操作部の具体的な構成に特別の制約はなく、上記実施例の構成を適宜応用することが可能である。
本発明は、さらにその他の点においても上記実施例に限定されるものではなく、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
本発明の実施例にかかる食器洗浄機の全体構成を示す概略斜視図である。 本発明の実施例にかかる食器洗浄機を構成する洗浄槽が引き出し状態にある場合を示す側面断面図である。 本発明の実施例にかかる食器洗浄機の動作を説明する図であって、洗浄槽が引き出し状態にある場合を示す図である。 本発明の実施例にかかる食器洗浄機を構成する洗浄槽が引き出し状態と収納状態との間の中間状態にある場合を示す側面断面図である。 本発明の実施例にかかる食器洗浄機の動作を説明する図であって、洗浄槽が引き出し状態と収納状態の中間状態にある場合を示す図である。 本発明の実施例にかかる食器洗浄機を構成する洗浄槽が収納状態にある場合を示す側面断面図である。 本発明の実施例にかかる食器洗浄機の動作を説明する図であって、洗浄槽が収納状態にある場合を示す図である。 本発明の実施例にかかる食器洗浄機を構成する洗浄槽の収納状態を、一部を省略して示す平面図である。 本発明の実施例にかかる食器洗浄機を構成する洗浄槽の収納状態を、内蓋を除いて示す平面図である。 本発明の実施例にかかる食器洗浄機を構成するクランプ部材の洗浄機本体への取り付け状態を示す斜視図である。 本発明の実施例にかかる食器洗浄機を構成するロック機構の平面図である。 本発明の実施例にかかる食器洗浄機を構成するロック機構の側面図である。 本発明の実施例にかかる食器洗浄機の非定常ロック解除手段の配設態様を模式的に示す側面図である。 本発明の実施例にかかる食器洗浄機の非定常ロック解除手段の配設態様を模式的に示す底面図である。 非定常ロック解除手段の解除操作部を操作していない状態を示す平面図である。 非定常ロック解除手段の解除操作部を操作した状態を示す平面図である。 本発明の実施例にかかる食器洗浄機を構成する洗浄槽位置センサの取り付け状態を示す要部側面断面図である。 本発明の実施例にかかる食器洗浄機の動作制御系の概略構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 洗浄機本体(本体ケーシング)
2 洗浄槽
3 前面開口部
4 上面開口部
9 扉部
10 内蓋
40 ロック機構
41 ストライクピン(被係止部)
42 フック(係止部材)
43 捩りバネ(係止用付勢手段)
44 カム(係止解除用駆動手段)
46 傾斜部
50 フック位置センサ(係止部材位置センサ)
53 洗浄槽位置センサ
57 運転/停止スイッチ
58 コントローラ(制御手段)
59 ポンプ
60 カム駆動モータ
62 非定常ロック解除手段
63 リリースレバー(解除操作部)
64 インナワイヤ(可撓性の線状部材)

Claims (8)

  1. 洗浄すべき食器類が収容される洗浄槽と、
    前記洗浄槽が出し入れされる前面開口部を有し、洗浄運転を実行する洗浄機本体と、
    前記洗浄機本体の前記前面開口部を開閉する扉部と、
    洗浄運転時には、前記洗浄槽が前記洗浄機本体内に収容されて引き出すことができないようにロック状態となり、洗浄運転が行われていない状態では、前記洗浄槽を水平方向にスライドさせて前記洗浄機本体から引き出すことができるようにロック解除状態となるロック機構と、を備えるとともに、
    洗浄運転や洗浄運転の開始前後の待機状態を含む定常時における前記ロック機構の動作とは別に、前記定常時以外の非定常時に操作されて前記ロック機構を強制的に解除動作させる非定常ロック解除手段を備えていること
    を特徴とする食器洗浄機。
  2. (a)前記ロック機構は、
    前記洗浄槽に配設された被係止部と、
    前記洗浄機本体に配設された、前記洗浄槽が前記洗浄機本体の所定収納位置に収納されたときに前記被係止部を係止する係止部材と、前記係止部材を係止位置に向けて付勢する係止用付勢手段と、前記係止用付勢手段の付勢力に抗して前記係止部材を、前記係止位置から、前記被係止部から離脱した非係止位置まで動作させる係止解除用駆動手段とを備えた構成とされる一方、
    (b)前記非定常ロック解除手段は、前記係止解除用駆動手段を動作させることなく、前記係止用付勢手段の付勢力に抗した開放付勢力を与えて、前記係止部材を前記係止位置から前記非係止位置に動作させるように構成されていること
    を特徴とする請求項1記載の食器洗浄機。
  3. 前記ロック機構は電気的に動作するように構成される一方、前記非定常ロック解除手段は機械的に動作されるものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の食器洗浄機。
  4. 前記ロック機構および前記非定常ロック解除手段は、前記扉部以外の領域に配設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の食器洗浄機。
  5. 前記非定常ロック解除手段はロック解除操作用の解除操作部を備え、この解除操作部と前記係止部材の一部との間が可とう性を有する線状部材で結合されており、前記解除操作部を操作することにより前記係止部材を係止位置から非係止位置に変位させるように構成されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の食器洗浄機。
  6. 前記解除操作部は、前記洗浄機本体の底面近傍に設けられていることを特徴とする請求項5記載の食器洗浄機。
  7. 前記解除操作部は、前記洗浄機本体の底面に形成された凹部に配設されていることを特徴とする請求項6記載の食器洗浄機。
  8. 前記凹部の幅が8mm以下であることを特徴とする請求項7記載の食器洗浄機。
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