JP6594244B2 - 家電製品用ドアロック装置 - Google Patents

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Description

本発明は、家電製品本体に軸支されているドアの開いた状態への移行を規制可能な家電製品用ドアロック装置に関するものである。
例えば、下記の特許文献に開示されている洗濯機では、ドアに配設されているフックが、洗濯機の本体部に配設されているドアスイッチ装置におけるフック挿入穴の口縁部および摺動部材によって挟み込まれた状態となってフック挿入穴からのフックの離脱が規制され、これにより、閉じた状態のドアが使用者によって不用意に開かれるのを阻止する構成が採用されている。
具体的には、この洗濯機では、ドアを閉めたときに、フック挿入穴に挿入されたフックがドアスイッチ装置内の摺動部材に設けられている凹部内に嵌入させられ、その状態においてドアを閉じる操作が継続されてフックが回動させられることによって摺動部材が摺動(スライド)させられる。この際には、フック挿入穴の口縁部と摺動部材の凹部における内側部との間にフックが挟まれた状態(ドアスイッチ装置によってフックが掛止された状態)となる。
また、上記のようにドアを閉めたときには、フックと一体に形成されている押し板部がドアスイッチ装置に設けられているドア開検知用穴に挿入され、ドア開検知用穴内のボタンが押し板部によって押されてドアが閉められたことが検出される。さらに、洗濯機を動作させるとき(洗濯を開始するとき)には、ドアスイッチ装置内の保持手段がソレノイドによってスライドさせられ、これにより、連結機構部品を介して突起部がスライドさせられて摺動部材のスライドが規制される。この摺動部材のスライドの規制によってフックの回動が規制されてドアスイッチ装置によるフックの掛止の解除が規制される結果、不用意にドアが開かれる事態が阻止される(ロック状態)。
また、洗濯機の動作が停止したとき(洗濯が完了したとき)には、ソレノイドによって保持手段が逆向きにスライドさせられて連結機構部品を介して突起部が逆向きにスライドさせられることにより、摺動部材のスライドの規制が解除される(スライドが許容される)。これにより、フックの回動が許容される結果、ドアスイッチ装置によるフックの掛止の解除が許容されてドアを開くことが可能となる(アンロック状態)。具体的には、摺動部材のスライドが許容された状態では、ドアを開くためにレバー(ドアレバー)が引かれたときにフックが回動させられ、これにより、ドアを閉めたときとは逆向きに摺動部材がスライドさせられる結果、ドアスイッチ装置によるフックの掛止が解除されてドアが開かれる。この際には、フック挿入穴からのフックの離脱に連動してドア開検知用穴から押し板部が離脱する結果、ドアが開かれたことが検出される。
特開2014−113187号公報(第4−8頁、第1−6図)
ところが、上記特許文献に開示の洗濯機には、以下の改善すべき課題が存在する。すなわち、上記特許文献に開示の洗濯機では、摺動部材のスライドが許容されている状態においてドアレバーの操作によってフックを回動させることでドアスイッチ装置によるフックの掛止を解除させてドアを開くことができるように構成されている。この場合、近年の洗濯機では、洗濯物を容易に出し入れ可能とするために、洗濯物の出入口が大きく開口されている。このため、洗濯機のドアを開いた状態で放置したときに、幼児やペットなどが洗濯物の出入口から洗濯機内に侵入するおそれがある。
また、例えばドラム式の洗濯機では、洗濯物の出入口が本体部の正面側に設けられることが多く、かかる洗濯機では、洗濯中に洗濯物や洗浄水等がドアの内面に当接してドアが開いてしまうの阻止するために、ドアロック装置(上記の洗濯機におけるドアスイッチ装置)による被掛止部材(上記の洗濯機におけるフック)の掛止力を十分に強くする必要がある。このため、上記の洗濯機の構成では、幼児等が洗濯機内に侵入した状態でドアが閉まってしまったときに、洗濯機の内側からドアノブを操作してドアを開くことができないだけでなく、ドアスイッチ装置によるフックの掛止力が非常に強いため、ドアの内面を外向きに押してドアを開くことも困難となっている。
この場合、上記の特許文献に開示の洗濯機では、上記のような緊急事態に際してフックを破損させるような非常に強い力でドアの内面を外向きに押してドアを開いた際に、ドア開検知用穴内のボタンを押している押し板部をドア開検知用穴からスムーズに離脱させることでドアが開かれたことを確実に検出する工夫が成されている。しかしながら、フックを破損させるような強い力でドアを押すのが困難な幼児は、ドアを開くことができない。また、ドアを開くことができたとしても、破損させたフックを交換する修理が必要となる。したがって、これらの点を改善するのが好ましい。
本発明は、かかる改善すべき課題に鑑みてなされたものであり、家電製品の動作中などにドアが不用意に開くことを阻止しつつ、家電製品の非動作中などに内側からドアを容易に開くことができ、しかも、内側からドアを開いた際に機器の破損を招くことがない家電製品用ドアロック装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく、請求項1記載の家電製品用ドアロック装置は、家電製品本体に軸支されたドアに取り付けられている被掛止部材を掛止可能に当該家電製品本体に取り付けられると共に当該ドアが閉じた状態において当該被掛止部材を掛止することで当該ドアの開いた状態への移行を規制可能に構成された家電製品用ドアロック装置であって、前記家電製品本体に固定されるベース部材と、前記被掛止部材を掛止する爪部を有し、当該被掛止部材を掛止する掛止位置および当該被掛止部材の掛止を解除する解除位置に当該爪部を変位可能に前記ベース部材に取り付けられた掛止部材と、前記掛止位置に前記爪部を位置させるように前記掛止部材を付勢する第1の付勢部材と、前記被掛止部材が当接可能な被当接部を有し、前記掛止部材によって掛止された状態の当該被掛止部材の回動を規制する回動規制位置および当該被掛止部材の回動を許容する回動許容位置に当該被当接部を変位可能に前記ベース部材に取り付けられた回動規制部材と、前記回動規制部材に当接可能な第1の当接部を有し、前記被掛止部材の回動を規制した状態の当該回動規制部材における前記被当接部の変位を規制する第1の変位規制位置および当該被当接部の変位を許容する第1の変位許容位置に当該第1の当接部を変位可能に前記ベース部材に取り付けられた第1の変位規制部材と、前記掛止部材に当接可能な第2の当接部を有し、前記被掛止部材を掛止した状態の当該掛止部材における前記爪部の変位を規制する第2の変位規制位置および当該爪部の変位を許容する第2の変位許容位置に当該第2の当接部を変位可能に前記ベース部材に取り付けられた第2の変位規制部材とを備え、前記ドアの開閉時に当該家電製品用ドアロック装置に対して前記被掛止部材が接離させられる第1の方向と交差する第1の軸線を回動中心として当該ドアに軸支された当該被掛止部材を前記爪部によって掛止可能に構成されると共に、前記第1の当接部が前記第1の変位許容位置に変位させられ、かつ前記第2の当接部が前記第2の変位許容位置に変位させられた状態において前記被当接部が前記回動許容位置に変位させられることで、前記爪部による前記被掛止部材の掛止の解除を許容し、前記被当接部が前記回動規制位置に変位させられている状態において、前記第1の当接部が前記第1の変位規制位置に変位させられ、かつ前記第2の当接部が前記第2の変位規制位置に変位させられることで、前記爪部による前記被掛止部材の掛止の解除を規制し、前記被当接部が前記回動規制位置に変位させられている状態において、少なくとも前記第2の当接部が前記第2の変位許容位置に変位させられることで、前記第1の付勢部材による付勢力に抗して前記爪部が前記掛止位置から変位して当該爪部による前記被掛止部材の掛止を強制解除可能に構成されている。
請求項2記載の家電製品用ドアロック装置は、請求項1記載の家電製品用ドアロック装置において、前記掛止部材は、前記第1の軸線と平行な第2の軸線を回動中心として前記ベース部材に対して回動させられることで前記掛止位置および前記解除位置に前記爪部を変位可能に構成されている。
請求項3記載の家電製品用ドアロック装置は、請求項1または2記載の家電製品用ドアロック装置において、前記回動規制部材は、前記第1の方向、および前記第1の軸線と平行な第2の方向の両方向に対して交差する第3の方向に沿って前記ベース部材に対してスライドさせられることで前記回動規制位置および前記回動許容位置に前記被当接部を変位可能に構成され、前記第1の変位規制部材は、前記第2の軸線と平行で前記第3の方向に対して交差する第4の方向に沿って前記ベース部材に対してスライドさせられることで前記第1の変位規制位置および前記第1の変位許容位置に前記第1の当接部を変位可能に構成され、前記第2の変位規制部材は、前記第4の方向に沿って前記ベース部材に対してスライドさせられることで前記第2の変位規制位置および前記第2の変位許容位置に前記第2の当接部を変位可能に構成されている。
請求項4記載の家電製品用ドアロック装置は、請求項1から3のいずれかに記載の家電製品用ドアロック装置において、前記第3の方向に沿って前記ベース部材に対してスライド可能に当該ベース部材に取り付けられて前記第1の付勢部材による付勢力を前記掛止部材に伝達する付勢力伝達部材を備えている。
請求項5記載の家電製品用ドアロック装置は、請求項1から4のいずれかに記載の家電製品用ドアロック装置において、前記被当接部を前記回動許容位置に位置させるように前記回動規制部材を付勢する第2の付勢部材を備えている。
請求項6記載の家電製品用ドアロック装置は、請求項1から5のいずれかに記載の家電製品用ドアロック装置において、前記第1の変位規制部材および前記第2の変位規制部材が一体化されている。
請求項1記載の家電製品用ドアロック装置では、第1の変位規制部材における第1の当接部が第1の変位許容位置に変位させられ、かつ第2の変位規制部材における第2の当接部が第2の変位許容位置に変位させられた状態において回動規制部材における被当接部が回動許容位置に変位させられることで、爪部による被掛止部材の掛止の解除を許容し、被当接部が回動規制位置に変位させられている状態において、第1の当接部が第1の変位規制位置に変位させられ、かつ第2の当接部が第2の変位規制位置に変位させられることで、爪部による被掛止部材の掛止の解除を規制すると共に、被当接部が回動規制位置に変位させられている状態において、少なくとも第2の当接部が第2の変位許容位置に変位させられることで、第1の付勢部材による付勢力に抗して掛止部材における爪部が掛止位置から変位して爪部による被掛止部材の掛止を強制解除可能に構成されている。
したがって、請求項1記載の家電製品用ドアロック装置によれば、家電製品を動作させるときに、被当接部を回動規制位置に変位させ、第1の当接部を第1の変位規制位置に変位させ、かつ第2の当接部を第2の変位規制位置に変位させることで、爪部による被掛止部材の掛止の解除を規制できるため、動作中にドアが不用意に開くことを確実に阻止することができ、家電製品を停止させているときに、被当接部を回動規制位置に変位させ、少なくとも第2の当接部を第2の変位許容位置に変位させることで、第1の付勢部材による付勢力に抗して爪部が掛止位置から変位して爪部による被掛止部材の掛止を強制解除することができるため、例えば非動作中に幼児などが誤って家電製品本体内に侵入したとしても、家電製品本体の内側から外側に向けてドアを押すだけで、被掛止部材等を破損させることなく、容易にドアを開くことができる。
請求項2記載の家電製品用ドアロック装置によれば、被掛止部材の回動中心である第1の軸線と平行な第2の軸線を回動中心としてベース部材に対して回動させられることで掛止位置および解除位置に爪部を変位可能に掛止部材を構成したことにより、掛止部材による被掛止部材の掛止の強制解除に際して被掛止部材が移動する向きの力が掛止部材に加わったときに掛止部材が回動するため、被掛止部材の移動によって過剰に大きな応力が掛止部材(爪部)に加わる事態を回避できる結果、掛止部材(爪部)の破損を好適に回避することができる。
請求項3記載の家電製品用ドアロック装置では、回動規制部材が、ドアの開閉時に家電製品用ドアロック装置に対して前記被掛止部材が接離させられる第1の方向、および第1の軸線と平行な第2の方向の両方向に対して交差する第3の方向に沿ってベース部材に対してスライドさせられることで回動規制位置および回動許容位置に被当接部を変位可能に構成され、第1の変位規制部材が、第2の軸線と平行で第3の方向に対して交差する第4の方向に沿ってベース部材に対してスライドさせられることで第1の変位規制位置および第1の変位許容位置に第1の当接部を変位可能に構成され、第2の変位規制部材が、第4の方向に沿ってベース部材に対してスライドさせられることで第2の変位規制位置および第2の変位許容位置に第2の当接部を変位可能に構成されている。
したがって、請求項3記載の家電製品用ドアロック装置によれば、例えば、回動規制部材の回動によって被当接部を変位させる構成、第1の変位規制部材の回動によって第1の当接部を変位させる構成、および第2の変位規制部材の回動によって第2の当接部を変位させる構成を採用する場合には、これらの部材を回動させる広いスペースが必要となるのに対し、回動規制部材、第1の変位規制部材および第2の変位規制部材をある程度薄厚に形成することで、これらのスライドに要するスペースを十分に狭くすることができるため、家電製品用ドアロック装置を十分に小形化することができる。
請求項4記載の家電製品用ドアロック装置によれば、第3の方向に沿ってベース部材に対してスライド可能にベース部材に取り付けられて第1の付勢部材による付勢力を掛止部材に伝達する付勢力伝達部材を備えたことにより、第1の付勢部材が、掛止位置に爪部を位置させた状態を維持できる十分な付勢力を有している必要があることから小さな付勢部材で構成するのが困難であるため、付勢力伝達部材を介さずに第1の付勢部材によって掛止部材を直接付勢する構成を採用する場合には、掛止部材の近傍に大きな付勢部材(第1の付勢部材)を配置することに起因してドアロック装置の小形化が困難となるのに対し、付勢力伝達部材の存在により、掛止部材から第1の付勢部材を離間させて配置することができるため、家電製品用ドアロック装置の大形化を招くことがない任意の位置に第1の付勢部材を配置することができる結果、家電製品用ドアロック装置を十分に小形化することができる。
請求項5記載の家電製品用ドアロック装置によれば、被当接部を回動許容位置に位置させるように回動規制部材を付勢する第2の付勢部材を備えたことにより、被掛止部材が掛止部材によって掛止されていない状態において被当接部を回動許容位置に位置させた状態を維持することができるため、ベース部材に対して回動規制部材にがた付きが生じる事態を好適に回避できるだけでなく、ドアを閉めた際に家電製品用ドアロック装置に対する被掛止部材の進入が被当接部によって妨げられることがないため、スムーズにドアを閉めることができる。
請求項6記載の家電製品用ドアロック装置によれば、第1の変位規制部材および第2の変位規制部材が一体化したことにより、第1の変位規制部材および第2の変位規制部材を別個に形成した構成とは異なり、両者を一体化した規制部材を移動させる1つの動力源を備えるだけで、第1の当接部および第2の当接部の双方を任意の位置に変位させることができる。これにより、家電製品用ドアロック装置を一層小形化することができると共に、その製造コストを十分に低減することができる。
ドアロック装置1および被掛止部材2の外観斜視図である。 ドアロック装置1の正面図である。 ドアロック装置1の分解斜視図である。 蓋部10bを取り外した状態におけるドアロック装置1の正面図である。 掛止部材11、規制部材12、付勢力伝達部材15および規制部材16の外観斜視図である。 ドアロック装置1による被掛止部材2の掛止および掛止の解除について説明するための断面図である。 ドアロック装置1による被掛止部材2の掛止および掛止の解除について説明するための他の断面図である。 ドアロック装置1による被掛止部材2の掛止および掛止の解除について説明するためのさらに他の断面図である。 ドアロック装置1による被掛止部材2の掛止および掛止の解除について説明するためのさらに他の断面図である。 規制部材12のスライドおよび掛止部材11の回動を許容している状態の内部機構を示す外観斜視図である。 規制部材12のスライドおよび掛止部材11の回動を規制している状態の内部機構を示す外観斜視図である。 ドアロック装置1による被掛止部材2の強制掛止解除について説明するための断面図である。
以下、本発明に係る家電製品用ドアロック装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初にドアロック装置1の構成について添付図面を参照して説明する。
図1,2に示すドアロック装置1は、「家電製品用ドアロック装置」の一例である洗濯機用の「ドアロック装置」であって、図示しない洗濯機の本体部(「家電製品本体」の一例:以下、「洗濯機本体」ともいう)に取り付けられると共に、洗濯機本体に軸支されたドアに取り付けられている被掛止部材2を掛止することで閉じているドアが開いた状態に移行するのを規制することができるように構成されている。
この場合、被掛止部材2は、「被掛止部材」の一例であって、ドアの開閉時にドアロック装置1に対して被掛止部材2が接離させられる矢印A1,A2の方向(「第1の方向」の一例:図1参照」と交差する軸線L1(「第1の軸線」の一例:図1参照」を回動中心として可能にドアに軸支されると共に、図示しないスプリングによって図6〜9,12に示す矢印F1の向きに付勢されている。また、被掛止部材2は、図示しないドアノブを引く操作によって軸線L1を回動中心として図6〜9,12に示す矢印F2の向きに回動させることができるようにドアに取り付けられている。
一方、図3,4に示すように、ドアロック装置1は、ケーシング10、掛止部材11、規制部材12,16、付勢部材13,14,17、付勢力伝達部材15、アクチュエータ18および検出用スイッチ19などを備えて構成されている。ケーシング10は、「ベース部材」の一例であって、ドアロック装置1を洗濯機本体に固定するためのフックが形成された基部10aおよび蓋部10b(図1〜3参照)と、基部10aに蓋部10bを固定する固定用ねじ10c(図3参照)とを備えている。この場合、図1〜3に示すように、蓋部10bには、被掛止部材2の挿通が可能な挿通孔Hが形成されている。
掛止部材11は、「掛止部材」の一例であって、図5に示すように、ケーシング10に軸支させるための回動軸21、被掛止部材2の先端部2a(図1,2参照)を掛止する爪部22、および後述するように掛止部材11の回動を規制する規制部材16が当接可能な延出部23が一体形成されている。この掛止部材11は、被掛止部材2の上記の軸線L1と平行な軸線L2(「第2の軸線」の一例」)を回動中心として回動可能に回動軸21が基部10aおよび蓋部10bの間に挟み込まれるようにしてケーシング10内に収容されている。また、掛止部材11は、軸線L2を回動中心として回動させられることにより、被掛止部材2を掛止する「掛止位置(図6〜9参照)」、および被掛止部材2の掛止を解除する「解除位置(図12参照)」に爪部22を変位させる(爪部22を位置させる)ことができるようにケーシング10に取り付けられている(「回動」によって「爪部」を変位させる構成の例)。
規制部材12は、「回動規制部材」の一例であって、図5に示すように、被掛止部材2の先端部2aが嵌入される凹部31と、規制部材16が挿入される切欠き部32とが形成されると共に、ケーシング10に対してスライド可能に取り付けられている。なお、本例の規制部材12では、凹部31の内壁部31bが「被当接部」に相当する。この規制部材12は、上記の矢印A1,A2の方向と、軸線L1と平行な「第2の方向(図4に示す矢印Bの方向)」との両方向に対して交差する「第3の方向(図4に示す矢印C1,C2の方向)」に沿ってスライドさせられることにより、掛止部材11によって掛止された状態の被掛止部材2の回動を規制する「回動規制位置(図9,12参照)」、および被掛止部材2の回動を許容する「回動許容位置(図6参照)」に内壁部31bを変位させることができるようにケーシング10に取り付けられている(「スライド」によって「被当接部」を変位させる構成の例)。
付勢部材13は、「第2の付勢部材」に相当し、一例としてコイルスプリングで構成されると共に、「被当接部」としての内壁部31bを上記の「回動許容位置」に位置させるように規制部材12を矢印C1の向き(図4〜9参照)に付勢する。付勢部材14は、「第1の付勢部材」に相当し、一例としてコイルスプリングで構成されると共に、上記の「掛止位置」に爪部22を位置させるように掛止部材11を付勢する。具体的には、本例のドアロック装置1では、付勢力伝達部材15が付勢部材14によって矢印C2の向きに付勢されて、付勢部材14の付勢力が付勢力伝達部材15を介して掛止部材11に伝達され、これにより、掛止部材11が図6に示す矢印E2の向きに付勢される構成が採用されている。この場合、付勢力伝達部材15は、「付勢力伝達部材」の一例であって、上記の「第3の方向(矢印C1,C2の方向)」に沿ってスライド可能にケーシング10に取り付けられている。
規制部材16は、「第1の変位規制部材」および「第2の変位規制部材」が一体化された部材であって、図5に示すように、規制部材12の切欠き部32における内縁部に当接可能な「第1の当接部」に相当する当接部41と、掛止部材11の延出部23に当接可能な「第2の当接部」に相当する当接部42と、アクチュエータ18に連結するための連結部43とが形成されている。この規制部材16は、図4,10,11に示すように、上記の軸線L2(第2の軸線)と平行で矢印C1,C2の方向(第3の方向)に対して交差する矢印D1,D2の方向(「第4の方向」の一例)に沿ってスライド可能にケーシング10に取り付けられると共に、連結部43がアクチュエータ18に連結されている。
これにより、本例のドアロック装置1では、後述するように、規制部材16がアクチュエータ18によって矢印D2の向きにスライドさせられることにより、図11に示すように、規制部材12における切欠き部32の内縁部に規制部材16の当接部41が当接して規制部材12のスライドが規制され、これにより、被掛止部材2の回動を規制している状態の規制部材12における凹部31(内壁部31b)の変位を規制する「第1の変位規制位置」に当接部41が位置させられると共に、掛止部材11の延出部23に規制部材16の当接部42が当接して掛止部材11の回動が規制され、これにより、被掛止部材2を掛止している状態の掛止部材11における爪部22の変位を規制する「第2の変位規制位置」に当接部42が位置させられる。
また、本例のドアロック装置1では、後述するように付勢部材17の付勢力によって規制部材16が矢印D1の向きにスライドさせられることにより、図10に示すように、規制部材12における切欠き部32の内縁部に対する規制部材16における当接部41の当接が解除されて規制部材12のスライドが許容され、これにより、規制部材12における凹部31(内壁部31b)の変位が許容される「第1の変位許容位置」に当接部41が位置させられると共に、掛止部材11の延出部23に対する規制部材16における当接部42の当接が解除されて掛止部材11の回動が規制され、これにより、掛止部材11における爪部22の変位が許容される「第2の変位許容位置」に当接部42が位置させられる。
付勢部材17は、図10,11に示す矢印D1の向きで規制部材16を付勢することでケーシング10に対して規制部材16をスライドさせ、当接部41を「第1の変位許容位置」に位置させると共に当接部42を「第1の変位許容位置」に位置させる。また、アクチュエータ18は、動力源としてのソレノイドが洗濯機の制御装置に接続されており、制御装置の制御下で規制部材16を矢印D2の向きにスライドさせることで当接部41を「第1の変位規制位置」に位置させると共に当接部42を「第1の変位規制位置」に位置させる。
この場合、上記の構成に代えてアクチュエータ18によって規制部材16を矢印D1の向き、および矢印D2の向きの双方にスライドさせる構成を採用することで、付勢部材17を不要とすることが可能となる。しかしながら、かかる構成を採用した場合には、当接部41が「第1の変位規制位置」に位置すると共に当接部42が「第2の変位規制位置」に位置するように規制部材16がスライドさせられている状態において制御装置の故障や停電が生じたときに、当接部41,42を「第1の変位許容位置」および「第2の変位許容位置」に位置させるように規制部材16をスライドさせることができなくなる結果、ドアを開くことができなくなってしまうおそれがある。したがって、本例のドアロック装置1における付勢部材17のように「電源を必要としない力」によって当接部41,42を「第1の変位許容位置」および「第2の変位許容位置」に位置させるように規制部材16をスライドさせる構成を採用するのが好ましい。
検出用スイッチ19は、洗濯機の制御装置に接続され、規制部材16の当接部41,42が、「第1の変位規制位置」および「第2の変位規制位置」と、「第1の変位許容位置」および「第2の変位許容位置」とのいずれに位置しているかを検出して検出信号を出力する。この場合、本例のドアロック装置1では、一例として、当接部41,42が「第1の変位規制位置」および「第2の変位規制位置」に位置させられた状態において当接部41によって検出用スイッチ19がオン操作される構成が採用されている。
次に、ドアロック装置1によるドアのロックおよびアンロックについて添付図面を参照して説明する。
このドアロック装置1では、ドアが開いた状態、すなわち、ドアに取り付けられている被掛止部材2がドアロック装置1によって掛止されていない状態において、図6に示すように、付勢部材14の付勢力によって掛止部材11が矢印E2の向きに回動させられた状態となり、これにより、掛止部材11の爪部22が「掛止位置(図9に示す状態と同じ位置)」に位置させられると共に、付勢部材13の付勢力によって規制部材12が矢印C1の向きにスライドさせられた状態となり、これにより、凹部31の内壁部31bが「回動許容位置」に位置させられた状態となっている。また、ドアが開いていることで洗濯機が非動作状態となっているこの時点においては、図10に示すように、付勢部材17の付勢力によって規制部材16が矢印D1の向きにスライドさせられた状態となり、これにより、当接部41が「第1の変位許容位置」に位置させられて規制部材12のスライドが許容されると共に、当接部42が「第2の変位許容位置」に位置させられて掛止部材11の回動が許容された状態となっている。
このような状態において、一例として、前述したドアノブを操作せずにドアを閉めようとしたときには、図6に示すように、被掛止部材2がドアロック装置1に対して矢印A1の向きで接近させられて先端部2aが蓋部10bの挿通孔Hを挿通させられ、ケーシング10内に収容されている規制部材12に当接する。この際に、本例のドアロック装置1では、規制部材12に設けられた凹部31における内壁部31aの口縁部側(同図における上側:挿通孔Hへの被掛止部材2の進入方向とは逆側)が、凹部31の底部に向かうほど内壁部31bに近づくような斜面に形成されている。したがって、被掛止部材2を矢印A1の向きでさらに移動させようとする力が加えられたときに、被掛止部材2が内壁部31aの案内に従って軸線L1を回動中心として矢印F2の向きで回動させられる。なお、同図および図7〜9,12では、軸線L1の位置を点P1で示すと共に、前述した軸線L2の位置を点P2で示している。
この場合、前述したように、被掛止部材2は、図示しないスプリングによって矢印F1の向きに付勢されている。したがって、被掛止部材2が内壁部31aや掛止部材11の爪部22の案内に従って矢印F2の向きに回動させられるときには、図7に示すように、被掛止部材2を矢印F1の向きに復帰させようとする力によって規制部材12が付勢部材14の付勢力に抗して矢印C2の向きにスライドさせられる。これにより、被掛止部材2の先端部2aが規制部材12の凹部31における内壁部31aと、掛止部材11の爪部22との双方に接した状態となる。また、被掛止部材2が矢印A1の向きにさらに移動させられたときには、図8に示すように、被掛止部材2の先端部2aにおける孔2hに掛止部材11の爪部22が嵌まり込むようにして被掛止部材2が矢印F1の向きに回動する。
この際には、被掛止部材2の回動に伴って規制部材12が矢印C2の向きにさらにスライドさせられて、図9に示すように、凹部31の内壁部31bが「回動規制位置」に位置した状態となる。また、内壁部31bが「回動規制位置」に位置した状態では、被掛止部材2の孔2hに掛止部材11の爪部22が十分に挿入され、爪部22によって被掛止部材2が掛止された状態となる。これにより、被掛止部材2が矢印A2の向きでドアロック装置1(挿通孔H)から離脱する事態が回避され、ドアから手を離しても、ドアを閉めた状態が維持される。
しかしながら、単にドアを閉めただけで洗濯を開始していない(洗濯機が非動作状態である)この時点においては、ドアを開けたとしても、洗濯機から洗濯物や洗浄水が飛び出したり、利用者の手が洗濯中の洗濯物等に巻き込まれたりするおそれがない。このため、このドアロック装置1では、掛止部材11(爪部22)による被掛止部材2の掛止が完了したこの時点(洗濯機が非動作状態のとき)においては、掛止部材11(爪部22)による被掛止部材2の掛止の解除が許容された状態となっている。具体的には、洗濯機が非動作状態であることで、図10に示すように、付勢部材17の付勢力によって規制部材16が矢印D1の向きにスライドさせられて当接部41,42が「第1の変位許容位置」および「第2の変位許容位置」に位置させられているため、規制部材12の矢印C1の向きへのスライドや、掛止部材11の矢印E1への回動が許容された状態となっている。
したがって、図9に示すように被掛止部材2が掛止部材11によって掛止されている状態において、ドアノブの操作によって軸線L1を回動中心として被掛止部材2を矢印F2の向きで回動させようとする力が加えられたときには、まず、被掛止部材2の先端部2aが規制部材12の凹部31における内壁部31bに当接し、図8に示すように、規制部材12が矢印C1の向きにスライドさせられる。また、被掛止部材2の矢印F2の向きへの回動に伴って規制部材12が矢印C1の向きに十分にスライドさせられて、被掛止部材2の先端部2aにおける挿通孔Hから掛止部材11の爪部22が離脱したときには、掛止部材11(爪部22)による被掛止部材2の掛止が解除され、被掛止部材2を矢印A2の向きに移動させる(すなわち、ドアを開く)ことが可能となる。この後、図6に示すように、被掛止部材2の先端部2aがドアロック装置1(ケーシング10における蓋部10b)の挿通孔Hから離脱して、ドアが開いた状態となる。
なお、ドアノブの操作によって被掛止部材2を矢印F2の向きへ十分に回動させてからドアを開いたときには、上記のように、掛止部材11(爪部22)による被掛止部材2の掛止が解除されてから、被掛止部材2が矢印A2の向きで挿通孔Hから離脱する。しかしながら、ドアノブの操作中(被掛止部材2が矢印F2の向きに十分に回動させられていない状態)においてドアを開こうとしたとき、すなわち、掛止部材11(爪部22)による被掛止部材2の掛止が解除される以前にドアを開こうとしたときには、後述するように掛止部材11による被掛止部材2の掛止を強制解除するときと同様にして、掛止部材11が付勢部材14の付勢力に抗して矢印E1の向きに回動させられる。これにより、掛止部材11(爪部22)や被掛止部材2(先端部2a)の破損が好適に回避される。
一方、ドアが閉められて、図9に示すように被掛止部材2が掛止部材11(爪部22)によって掛止されている状態において洗濯が開始されるときには、洗濯機の制御装置の制御に従い、アクチュエータ18が図4に示す矢印D2の向きで規制部材16をスライドさせる。この際には、図11に示すように、規制部材16の当接部41が「第1の変位規制位置」に位置させられて規制部材12の切欠き部32における内縁部に当接することで矢印C1の向きへの規制部材12のスライドが規制されると共に、規制部材16の当接部42が「第2の変位規制位置」に位置させられて掛止部材11の延出部23に当接することで矢印E1の向きへの掛止部材11の回動が規制された状態となる。
したがって、上記のようなドアノブの操作によって図9に示す矢印F2の向きで被掛止部材2を回動させようとしても、規制部材16(当接部41)によって矢印C1の向きへのスライドが規制されている規制部材12の凹部31における内壁部31bに被掛止部材2が当接して被掛止部材2の回動が規制される。また、規制部材16の当接部42が「第2の変位規制位置」に位置させられているこの状態では、規制部材12によって回動が規制されている被掛止部材2を矢印A2の向きで移動させようとする力が加えられたとしても、掛止部材11が矢印E1の向きで回動するのも阻止される。
これにより、掛止部材11による被掛止部材2の掛止の解除が規制されて掛止状態が維持され、ドアが開かれる事態が確実に阻止される。また、本例のドアロック装置1では、規制部材16が矢印D2の向きにスライドさせられて掛止部材11による被掛止部材2の掛止の解除が規制されている(ドアがロックされている)ことが検出用スイッチ19によって検出される。したがって、洗濯機の制御装置は、検出用スイッチ19からの信号によってドアがロックされていると判別したときに洗濯を開始する。これにより、ドアが開いて洗濯機から洗濯物や洗浄水が飛び出したり、不用意にドアが開かれて利用者の手が洗濯中の洗濯物等に巻き込まれたりする事態を招くことなく、洗濯を行うことができる。
また、本例のドアロック装置1では、非動状態の洗濯機のドアが閉められた状態において、洗濯機本体の内側からドアを強制的に開くことが可能となっている。具体的には、一例として、洗濯機本体内に幼児などが侵入した状態でドアが閉まり、図9に示すように掛止部材11によって被掛止部材2が掛止された状態において、幼児などが洗濯機本体内から脱出しようとするときには、矢印A2の向きでドアが内側から押されることとなる。この際には、ドアノブの操作によってドアを開くときとは異なり、被掛止部材2が、回動させられることなく、矢印A2の向きで移動させられる結果、孔2hに挿入されている爪部22が被掛止部材2と共に矢印A2の向きで移動しようとする力が掛止部材11に加わり、これにより、図12に示すように、付勢部材14による付勢力に抗して掛止部材11が矢印E1の向きに回動させられる。
この結果、掛止部材11が矢印E1の向きで十分に回動させられて爪部22が「解除位置」に位置させられたときに、掛止部材11(爪部22)による被掛止部材2の掛止が強制解除される。これにより、図6に示すように、挿通孔Hから被掛止部材2が離脱してドアが開かれるため、洗濯機本体内から容易に脱出することができる。また、被掛止部材2が挿通孔Hから離脱した状態においては、同図に示すように、付勢部材14による付勢力によって掛止部材11が矢印E2の向きに回動させられて爪部22が「掛止位置」に位置させられた状態となる。したがって、ドアを強制的に開いた後(被掛止部材2の掛止を強制解除した後)にも、掛止部材11によって被掛止部材2を再び掛止することができる。
このように、このドアロック装置1では、規制部材16の当接部41が「第1の変位許容位置」に変位させられ、かつ当接部42が「第2の変位許容位置」に変位させられた状態において規制部材12における凹部31の内壁部31bが「回動許容位置」に変位させられることで、掛止部材11の爪部22による被掛止部材2の掛止の解除を許容し、凹部31の内壁部31bが「回動規制位置」に変位させられている状態において、当接部41が「第1の変位規制位置」に変位させられ、かつ当接部42が「第2の変位規制位置」に変位させられることで、爪部22による被掛止部材2の掛止の解除を規制すると共に、凹部31の内壁部31bが「回動規制位置」に変位させられている状態において、少なくとも当接部42が「第2の変位許容位置」に変位させられることで、付勢部材14による付勢力に抗して爪部22が「掛止位置」から変位して爪部22による被掛止部材2の掛止を強制解除可能に構成されている。
したがって、このドアロック装置1によれば、洗濯機を動作させるときに、凹部31の内壁部31bを「回動規制位置」に変位させ、当接部41を「第1の変位規制位置」に変位させ、かつ当接部42を「第2の変位規制位置」に変位させることで、爪部22による被掛止部材2の掛止の解除を規制できるため、動作中にドアが不用意に開くことを確実に阻止することができ、洗濯機を停止させているときに、凹部31の内壁部31bを「回動規制位置」に変位させ、少なくとも当接部42を「第2の変位許容位置」に変位させることで、付勢部材14による付勢力に抗して爪部22が「掛止位置」から変位して爪部22による被掛止部材2の掛止を強制解除することができるため、例えば非動作中に幼児などが誤って洗濯機本体内に侵入したとしても、洗濯機本体の内側から外側に向けてドアを押すだけで、被掛止部材2等を破損させることなく、容易にドアを開くことができる。
また、このドアロック装置1によれば、被掛止部材2の回動中心である軸線L1と平行な軸線L2を回動中心としてケーシング10に対して回動させられることで「掛止位置」および「解除位置」に爪部22を変位可能に掛止部材11を構成したことにより、掛止部材11による被掛止部材2の掛止の強制解除に際して被掛止部材2が移動する向き(上記の例では、矢印A2の向き)の力が掛止部材11に加わったときに掛止部材11が回動するため、被掛止部材2の移動によって過剰に大きな応力が掛止部材11(爪部22)に加わる事態を回避できる結果、掛止部材11(爪部22)の破損を好適に回避することができる。
さらに、このドアロック装置1では、規制部材12が、ドアの開閉時にドアロック装置1に対して被掛止部材2が接離させられる矢印A1,A2の方向、および軸線L2と平行な矢印Bの方向の両方向に対して交差する矢印C1,C2の方向に沿ってケーシング10に対してスライドさせられることで「回動規制位置」および「回動許容位置」に凹部31の内壁部31bを変位可能に構成され、規制部材16が、軸線L2と平行で矢印C1,C2の方向に対して交差する矢印D1,D2の方向に沿ってケーシング10に対してスライドさせられることで、「第1の変位規制位置」および「第1の変位許容位置」に当接部41を変位させ、かつ「第2の変位規制位置」および「第2の変位許容位置」に当接部42を変位させることができるように構成されている。
したがって、このドアロック装置1によれば、例えば、回動規制部材の回動によって被当接部を変位させる構成、第1の変位規制部材の回動によって第1の当接部を変位させる構成、および第2の変位規制部材の回動によって第2の当接部を変位させる構成を採用する場合には、これらの部材を回動させる広いスペースが必要となるのに対し、回動規制部材(規制部材12)、第1の変位規制部材および第2の変位規制部材(規制部材16)をある程度薄厚に形成することで、これらのスライドに要するスペースを十分に狭くすることができるため、ドアロック装置1を十分に小形化することができる。
また、このドアロック装置1によれば、矢印C1,C2の方向に沿ってケーシング10に対してスライド可能にケーシング10に取り付けられて付勢部材14による付勢力を掛止部材11に伝達する付勢力伝達部材15を備えたことにより、「第1の付勢部材」が、「掛止位置」に「爪部」を位置させた状態を維持できる十分な付勢力を有している必要があることから小さな「付勢部材」で構成するのが困難であるため、「付勢力伝達部材」を介さずに「第1の付勢部材」によって「掛止部材」を直接付勢する構成を採用する場合には、「掛止部材」の近傍に大きな「付勢部材(第1の付勢部材)」を配置することに起因して「ドアロック装置」の小形化が困難となるのに対し、付勢力伝達部材15の存在により、掛止部材11から付勢部材14を離間させて配置することができるため、ドアロック装置1の大形化を招くことがない任意の位置に付勢部材14を配置することができる結果、ドアロック装置1を十分に小形化することができる。
さらに、このドアロック装置1によれば、凹部31の内壁部31bを「回動許容位置」に位置させるように規制部材12を付勢する付勢部材13を備えたことにより、被掛止部材2が掛止部材11によって掛止されていない状態において凹部31の内壁部31bを「回動許容位置」に位置させた状態を維持することができるため、ケーシング10内で規制部材12にがた付きが生じる事態を好適に回避できるだけでなく、ドアを閉めた際にドアロック装置1に対する被掛止部材2の進入が内壁部31bによって妨げられることがないため、スムーズにドアを閉めることができる。
また、このドアロック装置1によれば、「第1の変位規制部材」および「第2の変位規制部材」を一体化した規制部材16を備えたことにより、「第1の変位規制部材」および「第2の変位規制部材」を別個に形成した構成とは異なり、両者を一体化した規制部材16を移動させる1つの動力源(本例では、アクチュエータ18)を備えるだけで、当接部41,42の双方を任意の位置に変位させることができる。これにより、ドアロック装置1を一層小形化することができると共に、その製造コストを十分に低減することができる。
なお、「家電製品用ドアロック装置」の構成は、上記のドアロック装置1の構成に限定されない。例えば、例えば、軸線L2を回動中心として回動させられることで「掛止位置」および「解除位置」に爪部22を変位させることができる掛止部材11を備えた構成を例に挙げて説明したが、このような構成に代えて、「第1の方向」と交差する任意の方向にスライドさせられることで「掛止位置」および「解除位置」に「爪部」を変位させることができる「掛止部材」を備えて「家電製品用ドアロック装置」を構成することもできる(図示せず)。
また、矢印C1,C2の方向に沿ってスライドさせられることで「回動規制位置」および「回動許容位置」に凹部31の内壁部31bを変位させることができる規制部材12を備えた構成を例に挙げて説明したが、このような構成に代えて、被掛止部材2が接離させられる矢印A1,A2の方向と交差する任意の方向(一例として、軸線L1と平行な方向)を回動中心として「ベース部材」に対して回動させられることで「回動規制位置」および「回動許容位置」に「被当接部」を変位させることができる「回動規制部材」を備えて「家電製品用ドアロック装置」を構成することもできる(図示せず)。
さらに、矢印D1,D2の方向に沿ってスライドさせられることで「第1の変位規制位置」および「第1の変位許容位置」に当接部41を変位させることができる規制部材16を備えた構成を例に挙げて説明したが、このような構成に代えて、任意に規定した軸線を回動中心として回動させられることで「第1の変位規制位置」および「第1の変位許容位置」に「第1の当接部」を変位させることができる「第1の変位規制部材」を備えて「家電製品用ドアロック装置」を構成することもできる(図示せず)。
また、矢印D1,D2の方向に沿ってスライドさせられることで「第2の変位規制位置」および「第2の変位許容位置」に当接部42を変位させることができる規制部材16を備えた構成を例に挙げて説明したが、このような構成に代えて、任意に規定した軸線を回動中心として回動させられることで「第2の変位規制位置」および「第2の変位許容位置」に「第2の当接部」を変位させることができる「第2の変位規制部材」を備えて「家電製品用ドアロック装置」を構成することもできる(図示せず)。
さらに、「第1の変位規制部材」および「第2の変位規制部材」を一体化した規制部材16を備えた構成を例に挙げて説明したが、このような構成に代えて、「第1の変位規制部材」および「第2の変位規制部材」を別体に形成し、別個独立して「第1の当接部」および「第2の当接部」を変位させる構成を採用することもできる(図示せず)。また、付勢部材14の付勢力を付勢力伝達部材15によって掛止部材11に伝達することで「掛止位置」に爪部22を位置させる構成を例に挙げて説明したが、このような構成に代えて、「第1の付勢部材」によって「掛止部材」を直接付勢することで「掛止位置」に「爪部」を位置させる構成を採用することもできる(図示せず)。
また、凹部31の内壁部31bを「回動許容位置」に位置させるように規制部材12を付勢する付勢部材13を備えた構成を例に挙げて説明したが、「第2の付勢部材」を配設せずに「家電製品用ドアロック装置」を構成することもできる。加えて、家電製品としての洗濯機に搭載する構成を例に挙げて説明したが、洗濯機以外の各種の家電製品(一例として、食洗機、乾燥器および加熱器)のドアをロック可能に構成することができる。
1 ドアロック装置
2 被掛止部材
2a 先端部
2h 孔
10 ケーシング
11 掛止部材
12,16 規制部材
13,14,17 付勢部材
15 付勢力伝達部材
18 アクチュエータ
19 検出用スイッチ
21 回動軸
22 爪部
23 延出部
31 凹部
31a,31b 内壁部
32 切欠き部
41,42 当接部
A1,A2,B,C1,C2,D1,D2,E1,E2,F1,F2 矢印
L1,L2 軸線
H 挿通孔
P1,P2 点

Claims (6)

  1. 家電製品本体に軸支されたドアに取り付けられている被掛止部材を掛止可能に当該家電製品本体に取り付けられると共に当該ドアが閉じた状態において当該被掛止部材を掛止することで当該ドアの開いた状態への移行を規制可能に構成された家電製品用ドアロック装置であって、
    前記家電製品本体に固定されるベース部材と、
    前記被掛止部材を掛止する爪部を有し、当該被掛止部材を掛止する掛止位置および当該被掛止部材の掛止を解除する解除位置に当該爪部を変位可能に前記ベース部材に取り付けられた掛止部材と、
    前記掛止位置に前記爪部を位置させるように前記掛止部材を付勢する第1の付勢部材と、
    前記被掛止部材が当接可能な被当接部を有し、前記掛止部材によって掛止された状態の当該被掛止部材の回動を規制する回動規制位置および当該被掛止部材の回動を許容する回動許容位置に当該被当接部を変位可能に前記ベース部材に取り付けられた回動規制部材と、
    前記回動規制部材に当接可能な第1の当接部を有し、前記被掛止部材の回動を規制した状態の当該回動規制部材における前記被当接部の変位を規制する第1の変位規制位置および当該被当接部の変位を許容する第1の変位許容位置に当該第1の当接部を変位可能に前記ベース部材に取り付けられた第1の変位規制部材と、
    前記掛止部材に当接可能な第2の当接部を有し、前記被掛止部材を掛止した状態の当該掛止部材における前記爪部の変位を規制する第2の変位規制位置および当該爪部の変位を許容する第2の変位許容位置に当該第2の当接部を変位可能に前記ベース部材に取り付けられた第2の変位規制部材とを備え、
    前記ドアの開閉時に当該家電製品用ドアロック装置に対して前記被掛止部材が接離させられる第1の方向と交差する第1の軸線を回動中心として当該ドアに軸支された当該被掛止部材を前記爪部によって掛止可能に構成されると共に、
    前記第1の当接部が前記第1の変位許容位置に変位させられ、かつ前記第2の当接部が前記第2の変位許容位置に変位させられた状態において前記被当接部が前記回動許容位置に変位させられることで、前記爪部による前記被掛止部材の掛止の解除を許容し、
    前記被当接部が前記回動規制位置に変位させられている状態において、前記第1の当接部が前記第1の変位規制位置に変位させられ、かつ前記第2の当接部が前記第2の変位規制位置に変位させられることで、前記爪部による前記被掛止部材の掛止の解除を規制し、
    前記被当接部が前記回動規制位置に変位させられている状態において、少なくとも前記第2の当接部が前記第2の変位許容位置に変位させられることで、前記第1の付勢部材による付勢力に抗して前記爪部が前記掛止位置から変位して当該爪部による前記被掛止部材の掛止を強制解除可能に構成されている家電製品用ドアロック装置。
  2. 前記掛止部材は、前記第1の軸線と平行な第2の軸線を回動中心として前記ベース部材に対して回動させられることで前記掛止位置および前記解除位置に前記爪部を変位可能に構成されている請求項1記載の家電製品用ドアロック装置。
  3. 前記回動規制部材は、前記第1の方向、および前記第1の軸線と平行な第2の方向の両方向に対して交差する第3の方向に沿って前記ベース部材に対してスライドさせられることで前記回動規制位置および前記回動許容位置に前記被当接部を変位可能に構成され、
    前記第1の変位規制部材は、前記第2の軸線と平行で前記第3の方向に対して交差する第4の方向に沿って前記ベース部材に対してスライドさせられることで前記第1の変位規制位置および前記第1の変位許容位置に前記第1の当接部を変位可能に構成され、
    前記第2の変位規制部材は、前記第4の方向に沿って前記ベース部材に対してスライドさせられることで前記第2の変位規制位置および前記第2の変位許容位置に前記第2の当接部を変位可能に構成されている請求項1または2記載の家電製品用ドアロック装置。
  4. 前記第3の方向に沿って前記ベース部材に対してスライド可能に当該ベース部材に取り付けられて前記第1の付勢部材による付勢力を前記掛止部材に伝達する付勢力伝達部材を備えている請求項1から3のいずれかに記載の家電製品用ドアロック装置。
  5. 前記被当接部を前記回動許容位置に位置させるように前記回動規制部材を付勢する第2の付勢部材を備えている請求項1から4のいずれかに記載の家電製品用ドアロック装置。
  6. 前記第1の変位規制部材および前記第2の変位規制部材が一体化されている請求項1から5のいずれかに記載の家電製品用ドアロック装置。
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