JP2009134919A - 多口加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】各加熱部間の表示の整合性を確保しつつ数値表示のある加熱部の視認性を向上する多口加熱調理器を提供することを目的とする。
【解決手段】加熱部1〜3のある特定の状態を表示するときに、数値表示素子を備えた加熱部1、2では、複数個の火力表示素子と数値表示素子をともに使用して表示し、数値表示素子を備えていない加熱部3では、複数個の火力表示素子を使用して表示するようにしたものである。これによって、加熱部のある特定の状態を表示するときに、各加熱部1〜3で複数個の火力表示素子を使用した表示方法を一致させるとともに、数値表示素子を備えた加熱部1、2では、数値表示素子でも表示し、各加熱部間の表示の整合性を確保しつつ数値表示のある加熱部の視認性を向上するものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般キッチンや業務用などに用いられる多口加熱調理器に関するものである。
近年、この種の加熱調理器、特に、誘導加熱調理器は安全・清潔・高効率という優れた特徴が認知され、普及されている。
これらの加熱調理器の中には、複数個の火力表示素子を備えて、複数ある火力設定のうちで現在選択されている火力設定や、複数ある設定温度のうちで現在選択されている設定温度を表示し、故障/誤使用が発生している旨を、複数個ある火力表示素子のうちの何れかを正常時とは異なる方法で点灯または点滅し表示するものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、これらの加熱調理器の中には、複数個の火力表示素子に加えて、数値表示素子を備え、設定した時間が経過すると加熱調理を終了するタイマ機能の残時間や、複数ある設定温度のうちで現在選択されている設定温度を表示するものもある(例えば、特許文献2参照)。
そして、これらの加熱調理器の場合、故障/誤使用が発生している旨を、数値表示素子を使用して、正常時とは異なる方法としてアルファベットと数値の組み合わせで表示するものもある(例えば、特許文献3参照)。
特開平6−215861号公報 特開平10−069970号公報 特開2002−313551号公報
しかしながら、前記従来の構成では、複数の加熱部を備えた多口加熱調理器における表示としては最適なものではない。すなわち、各加熱部において、現在選択されている設定温度や、故障/誤使用が発生している旨を表示する場合、複数個の火力表示素子を使用して行うよりは、数値表示素子を使用して行う方が機器を使用する者は認識し易いので、全ての加熱部に数値表示素子を備えるとコスト高になるからである。
また、現在選択されている設定温度や、故障/誤使用が発生している旨の表示を、数値表示素子を備えた加熱部では数値表示素子のみ使用して行い、数値表示素子を備えていない加熱部では複数個の火力表示素子を使用して行うようにすると、各加熱部間での表示が異なってしまい、表示の整合性に欠けるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、数値表示のある加熱部と数値表示のない加熱部をともに備えたものにおいて、各加熱部間の表示の整合性を確保しつつ数値表示のある加熱部の視認性を向上する多口加熱調理器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の多口加熱調理器は、加熱部のある特定の状態を表示するときに、数値表示素子を備えた加熱部では、複数個の火力表示素子と数値表示素子をともに使用して表示し、数値表示素子を備えていない加熱部では、複数個の火力表示素子を使用して表示するようにしたものである。
これによって、加熱部のある特定の状態を表示するときに、各加熱部で複数個の火力表示素子を使用した表示方法を一致させるとともに、数値表示素子を備えた加熱部では、数値表示素子でも表示し、各加熱部間の表示の整合性を確保しつつ数値表示のある加熱部の視認性を向上するものである。
本発明の多口加熱調理器は、数値表示のある加熱部と数値表示のない加熱部をともに備えた多口加熱調理器の表示において、加熱部間の表示の整合性を確保しつつ数値表示のある加熱部の視認性を向上することができる。
第1の発明は、複数の加熱部を備え、加熱部のうち少なくとも1つは、複数個の火力表示素子と、数値表示素子を有し、複数の加熱部のうち残りは、複数個の火力表示素子を有するが数値表示素子を有していない構成において、加熱部のある特定の状態を表示するときに、数値表示素子を有した加熱部では、複数個の火力表示素子と数値表示素子をともに使用して表示し、数値表示素子を有していない加熱部では、複数個の火力表示素子を使用して表示するようにした多口加熱調理器とするものである。これによって、加熱部のある特定の状態を表示するときに、各加熱部で複数個の火力表示素子を使用した表示方法を一致させるとともに、数値表示素子を備えた加熱部では、数値表示素子でも表示し、各加熱部間の表示の整合性を確保しつつ数値表示のある加熱部の視認性を向上する。
第2の発明は、特に、第1の発明において、加熱部のある特定の状態の表示を、誤使用/故障状態である旨の表示としたことにより、各加熱部で複数個の火力表示素子にて誤使用/故障状態である旨を表示し、かつその表示方法を一致させて加熱部間の表示の整合性を確保するとともに、数値表示素子を備えた加熱部では、数値表示素子でも誤使用/故障状態である旨を表示して、視認性を向上することができる。
第3の発明は、特に、第1の発明において、加熱部のある特定の状態の表示を、被加熱物が設定した温度となるように制御する状態のときの設定した温度の表示としたものである。これにより、例えば、各加熱部に、被加熱物が設定した温度となるように加熱部の通電を自動制御する機能を備えた構成の場合、各加熱部で複数個の火力表示素子にて設定した温度の高低レベルを表示し、かつその表示方法を一致させて加熱部間の表示の整合性を確保するとともに、数値表示素子を備えた加熱部では、数値表示素子にて設定した温度を数値で表示して、視認性を向上することができる。
第4の発明は、特に、第1の発明において、加熱部のある特定の状態の表示を、所定の数値の表示とし、複数個の火力表示素子で数値を2進表示するようにしたものである。これにより、例えば、各加熱部に、調理を実行した回数を記憶し、通常の操作とは異なる特殊な操作で前記回数を表示するような隠し機能を備えた構成の場合、各加熱部で複数個の火力表示素子にて前記回数を2進表示し、かつその表示方法を一致させて加熱部間の表示の整合性を確保するとともに、数値表示素子を備えた加熱部では、数値表示素子にて前記回数を表示して、視認性を向上することができる。
第5の発明は、特に、第1の発明において、加熱部のある特定の状態を、複数の工程を順次行うように制御する状態とし、複数の工程の一部または全部において、数値表示素子を有した加熱部では、複数個の火力表示素子で工程を示す表示を行うとともに数値表示素子で残時間を表示し、数値表示素子を有していない加熱部では、複数個の火力表示素子で工程を示す表示のみ行うようにしたものである。これにより、例えば、各加熱部に、加熱する鍋内の水を沸騰させる沸騰工程と、所定時間だけ保温する保温工程を順次行うように制御する機能を備えた構成で前記保温工程を表示する場合、各加熱部で複数個の火力表示素子にて保温工程である旨を表示し、かつその表示方法を一致させて加熱部間の表示の整合性を確保するとともに、数値表示素子を備えた加熱部では、数値表示素子にて保温工程の残時間を数値で表示して、保温工程の残時間に関する視認性を向上することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態における多口加熱調理器を示している。
図に示すように、本実施の形態における多口加熱調理器は、機器の天面部に、鍋などを加熱するための左加熱部1、右加熱部2、および後加熱部3の3つの加熱部を備えている。そして、左加熱部1の加熱有無や火力変更などを操作/表示するための左操作表示部4を左加熱部1の近傍に、右加熱部2の加熱有無や火力変更などを操作/表示するための右操作表示部5を右加熱部2の近傍に備え、後加熱部3の加熱有無や火力変更などを操作/表示するための後操作表示部6を後加熱部3の正面に備えている。また、電源スイッチ7を機器の天面部の一部に備えている。
図2は、前記左操作表示部4の詳細を示している。まず、左加熱部1は、動作モードとして、調理終了の初期モード、調理の種類を選択する選択モード、調理を実行する調理モードの大きく3つのモードに分かれている。さらに、調理の種類として、火力「保温」〜「7」まで8段階の一定火力で加熱する加熱、1分〜9時間30分まで設定した時間だけ火力「保温」〜「7」まで8段階の一定火力で加熱するタイマ加熱、サーミスタなどの温度センサで検知する温度に基づき火力を自動調節して鍋内の油を140℃〜200℃で10℃刻みの設定温度に維持する揚げ物、サーミスタなどの温度センサで検知する温度に基づき鍋内の水が沸騰するのを検知するまで高火力で加熱した後に火力を低下させて所定時間だけ保温する自動湯沸かしの4種類を備えている。
そして、図2に示すように、左表示部41は、設定火力/設定温度を表示するための8つの火力表示素子(LED)、3桁の数値表示素子(7セグLED)、および「加熱」・「揚げ物」・「湯沸」・「残り」・「予熱」の各表示素子(LED)で構成されている。そして、初期/選択/調理モードの何れであるか、また調理の種類が加熱/タイマ加熱/揚げ物/自動湯沸かしの何れであるかを表示し、加熱/タイマ加熱の場合の設定火力、タイマ加熱の場合の残時間、揚げ物の場合の設定温度や予熱の有無、自動湯沸かしの場合の沸騰/保温などを表示する。また、左表示部41には、設定火力が何れにあるかを分かり易くするための「保温・1・2・3・4・5・6・7」、設定温度が何れにあるかを分かり易くするための「140・160・180・200」を印刷している。
そして、初期モードのときに、左操作部42の左メニューキー44を操作して、調理の種類を加熱/タイマ加熱→揚げ物→自動湯沸かしの順で選択し、加熱/タイマ加熱の場合は、左タイマプラスキー47または左タイママイナスキー48で1分〜9時間30分までのタイマ時間を設定可能とし、左切/スタートキー43を操作して調理モードへ移行する。
また、調理モードへ移行後も、加熱/タイマ加熱の場合は、左タイマプラスキー47または左タイママイナスキー48で残時間を変更し、左火力アップキー45または左火力ダウンキー46で設定火力を変更し、揚げ物の場合は、左火力アップキー45または左火力ダウンキー46で設定温度を変更することができる。
図3は、前記右操作表示部5の詳細を示している。まず、右加熱部2は、動作モードとして、調理終了の初期モード、調理の種類を選択する選択モード、調理を実行する調理モードの大きく3つのモードに分かれている。さらに、調理の種類として、火力「保温」〜「7」まで8段階の一定火力で加熱する加熱、1分〜9時間30分まで設定した時間だけ火力「保温」〜「7」まで8段階の一定火力で加熱するタイマ加熱、サーミスタなどの温度センサで検知する温度に基づき火力を自動調節して鍋内の油を140℃〜200℃で10℃刻みの設定温度に維持する揚げ物、サーミスタなどの温度センサで検知する温度に基づき鍋内の水が沸騰するのを検知するまで高火力で加熱した後に火力を低下させて所定時間だけ保温する自動湯沸かしの4種類を備えている。
そして、図3に示すように、右表示部51は、設定火力/設定温度を表示するための8つの火力表示素子(LED)、3桁の数値表示素子(7セグLED)、および「加熱」・「揚げ物」・「湯沸」・「残り」・「予熱」の各表示素子(LED)で構成されている。そして、初期/選択/調理モードの何れであるか、また調理の種類が加熱/タイマ加熱/揚げ物/自動湯沸かしの何れであるかを表示し、加熱/タイマ加熱の場合の設定火力、タイマ加熱の場合の残時間、揚げ物の場合の設定温度や予熱の有無、自動湯沸かしの場合の沸騰/保温などを表示する。また、右表示部51には、設定火力が何れにあるかを分かり易くするための「保温・1・2・3・4・5・6・7」、設定温度が何れにあるかを分かり易くするための「140・160・180・200」を印刷している。
そして、初期モードのときに、右操作部52の右メニューキー54を操作して、調理の種類を加熱/タイマ加熱→揚げ物→自動湯沸かしの順で選択し、加熱/タイマ加熱の場合は、右タイマプラスキー57または右タイママイナスキー58で1分〜9時間30分までのタイマ時間を設定可能とし、右切/スタートキー53を操作して調理モードへ移行する。
また、調理モードへ移行後も、加熱/タイマ加熱の場合は、右タイマプラスキー57または右タイママイナスキー58で残時間を変更し、右火力アップキー55または右火力ダウンキー56で設定火力を変更し、揚げ物の場合は、右火力アップキー55または右火力ダウンキー56で設定温度を変更することができる。
図4は、前記後操作表示部6の詳細を示している。まず、後加熱部3は、動作モードとして、調理終了の初期モード、調理の種類を選択する選択モード、調理を実行する調理モードの大きく3つのモードに分かれている。さらに、調理の種類として、火力「保温」〜「7」まで8段階の一定火力で加熱する加熱、サーミスタなどの温度センサで検知する温度に基づき火力を自動調節して鍋内の油を140℃〜200℃で10℃刻みの設定温度に維持する揚げ物、サーミスタなどの温度センサで検知する温度に基づき鍋内の水が沸騰するのを検知するまで高火力で加熱した後に火力を低下させて所定時間だけ保温する自動湯沸かしの3種類を備えている。
そして、図4に示すように、後表示部61は、設定火力/設定温度を表示するための8つの火力表示素子(LED)、および「加熱」・「揚げ物」・「湯沸」・「残り」・「予熱」の各表示素子(LED)で構成されている。そして、初期/選択/調理モードの何れであるか、また調理の種類が加熱/揚げ物/自動湯沸かしの何れであるかを表示し、加熱の場合の設定火力、揚げ物の場合の設定温度や予熱の有無、自動湯沸かしの場合の沸騰/保温などを表示する。また、後表示部61には、設定火力が何れにあるかを分かり易くするための「保温・1・2・3・4・5・6・7」、設定温度が何れにあるかを分かり易くするための「140・160・180・200」を印刷している。
そして、初期モードのときに、後操作部62の後メニューキー64を操作して、調理の種類を加熱→揚げ物→自動湯沸かしの順で選択し、後切/スタートキー63を操作して調理モードへ移行する。
また、調理モードへ移行後も、加熱の場合は、後火力アップキー65または後火力ダウンキー66で設定火力を変更し、揚げ物の場合は、後火力アップキー65または後火力ダウンキー66で設定温度を変更することができる。
以上のように構成された多口加熱調理器について、図5〜図25を用いて、その動作、作用を説明する。
まず、電源スイッチ7をオフ→オンにすると、左加熱部1、右加熱部2、後加熱部3は、全て初期モードになる。このとき、左表示部41、右表示部51、後表示部61は、全表示素子を消灯する。
次に、各加熱部1〜3における、加熱/タイマ加熱時の表示について説明する。図5は、多口加熱調理器の左加熱部1が加熱時の左表示部41の表示例である。例えば、左加熱部1が加熱・火力「7」の場合、図5に示すように、左表示部41で、「加熱」の表示素子を点灯し、設定火力=火力「7」を示すために、設定火力/設定温度レベルを表示する8つの火力表示素子を全て点灯する。
図6は、多口加熱調理器の右加熱部2がタイマ加熱時の右表示部51の表示例である。例えば、右加熱部2がタイマ加熱・火力「2」・残時間「3時間」の場合、図6に示すように、右表示部51で、「加熱」の表示素子を点灯し、設定火力=火力「2」を示すために、設定火力/設定温度レベルを表示する8つの火力表示素子のうち左から3つ目まで点灯し、「残り」の表示素子を点灯し、3桁の数値表示素子に「3:00」を点灯する。
図7は、多口加熱調理器の後加熱部3が加熱時の後表示部61の表示例である。例えば、後加熱部3が加熱・火力「5」の場合、図7に示すように、後表示部61で、「加熱」の表示素子を点灯し、設定火力=火力「5」を示すために、設定火力/設定温度レベルを表示する8つの火力表示素子のうち左から6つ目まで点灯する。
次に、各加熱部1〜3における、揚げ物時の表示について説明する。図8は、多口加熱調理器の左加熱部1が揚げ物時の左表示部41の表示例である。例えば、被加熱物である揚げ物を設定温度180℃となるように左加熱部1を制御する場合、図8に示すように、左表示部41で、「揚げ物」の表示素子を点灯し、設定温度180℃を示すために、3桁の数値表示素子に「180」を点灯し、設定火力/設定温度レベルを表示するため8つの火力表示素子のうち左から4つ目まで点灯し、5つ目を点滅するとともに、「予熱」の表示素子を点滅する。そして、予熱が完了すると、設定火力/設定温度レベルを表示するため8つの火力表示素子のうち左から5つ目を点滅→点灯に変更するとともに、「予熱」の表示素子を消灯する。
図9は、多口加熱調理器の右加熱部2が揚げ物時の右表示部51の表示例である。例えば、被加熱物である揚げ物を設定温度170℃となるように右加熱部2を制御する場合、図9に示すように、右表示部51で、「揚げ物」の表示素子を点灯し、設定温度170℃を示すために、3桁の数値表示素子に「170」を点灯し、設定火力/設定温度レベルを表示するため8つの火力表示素子のうち左から3つ目まで点灯し、4つ目を点滅するとともに、「予熱」の表示素子を点滅する。そして、予熱が完了すると、設定火力/設定温度レベルを表示するため8つの火力表示素子のうち左から4つ目を点滅→点灯に変更するとともに、「予熱」の表示素子を消灯する。
図10は、多口加熱調理器の後加熱部3が揚げ物時の後表示部61の表示例である。例えば、被加熱物である揚げ物を設定温度190℃となるように後加熱部3を制御する場合、図10に示すように、後表示部61で、「揚げ物」の表示素子を点灯し、設定温度190℃を示すために、設定火力/設定温度レベルを表示するため8つの火力表示素子のうち左から5つ目まで点灯し、6つ目を点滅するとともに、「予熱」の表示素子を点滅する。そして、予熱が完了すると、設定火力/設定温度レベルを表示するため8つの火力表示素子のうち左から6つ目を点滅→点灯に変更するとともに、「予熱」の表示素子を消灯する。
以上の構成により、左加熱部1、右加熱部2、後加熱部3ともに、設定火力/設定温度レベルを表示するため8つの火力表示素子にて設定温度の高低レベルを表示し、かつその表示方法を一致させて加熱部間の表示の整合性を確保するとともに、左加熱部1および右加熱部2では、3桁の数値表示素子にて設定温度を数値で表示して、設定温度に関する視認性を向上することができる。
次に、各加熱部1〜3における、自動湯沸かし時の表示について説明する。図11は、多口加熱調理器の左加熱部1が自動湯沸かし沸騰工程時の左表示部41の表示例である。例えば、左加熱部1が自動湯沸かし沸騰工程の場合、図11に示すように、左表示部41で、「湯沸」の表示素子のみ点灯する。
図12は、多口加熱調理器の右加熱部2が自動湯沸かし沸騰工程時の右表示部51の表示例である。例えば、右加熱部2が自動湯沸かし沸騰工程の場合、図12に示すように、右表示部51で、「湯沸」の表示素子のみ点灯する。
図13は、多口加熱調理器の後加熱部3が自動湯沸かし沸騰工程時の後表示部61の表示例である。例えば、後加熱部3が自動湯沸かし沸騰工程の場合、図13に示すように、後表示部61で、「湯沸」の表示素子のみ点灯する。
図14は、多口加熱調理器の左加熱部1が自動湯沸かし保温工程時の左表示部41の表示例である。例えば、左加熱部1が自動湯沸かし保温工程で残時間「5分」の場合、図14に示すように、左表示部41で、「湯沸」の表示素子を点灯し、設定火力/設定温度レベルを表示するため8つの火力表示素子のうち一番左のみ点灯し、「残り」の表示素子を点灯し、3桁の数値表示素子に「0:05」を点灯する。
図15は、多口加熱調理器の右加熱部2が自動湯沸かし保温工程時の右表示部51の表示例である。例えば、右加熱部2が自動湯沸かし保温工程で残時間「2分」の場合、図15に示すように、右表示部51で、「湯沸」の表示素子を点灯し、設定火力/設定温度レベルを表示するため8つの火力表示素子のうち一番左のみ点灯し、「残り」の表示素子を点灯し、3桁の数値表示素子に「0:02」を点灯する。
図16は、多口加熱調理器の後加熱部3が自動湯沸かし保温工程時の後表示部61の表示例である。例えば、後加熱部3が自動湯沸かし保温工程で残時間「1分」の場合、図16に示すように、後表示部61で、「湯沸」の表示素子を点灯し、設定火力/設定温度レベルを表示するため8つの火力表示素子のうち一番左のみ点灯する。
以上のように、加熱部のある特定の状態を、複数の工程を順次行うように制御する状態とし、複数の工程の一部または全部において、数値表示素子を有した左加熱部1、右加熱部2では、複数個の火力表示素子で工程を示す表示を行うとともに数値表示素子で残時間を表示し、数値表示素子を有していない後加熱部3では、複数個の火力表示素子で工程を示す表示のみ行うようにしたものである。これにより、例えば、各加熱部に、加熱する鍋内の水を沸騰させる沸騰工程と、所定時間だけ保温する保温工程を順次行うように制御する機能を備えた構成で前記保温工程を表示する場合、各加熱部で複数個の火力表示素子にて保温工程である旨を表示し、かつその表示方法を一致させて加熱部間の表示の整合性を確保するとともに、数値表示素子を備えた加熱部では、数値表示素子にて保温工程の残時間を数値で表示して、保温工程の残時間に関する視認性を向上することができる。
次に、各加熱部1〜3における、故障/誤使用時の表示について説明する。図17は、多口加熱調理器の左加熱部1が誤使用時の左表示部41の表示例である。例えば、左加熱部1が揚げ物時にフィルタ目詰まりを検知した場合、図17に示すように、左表示部41で、「揚げ物」の表示素子を点灯し、設定火力/設定温度レベルを表示する8つの火力表示素子のうち一番左と右から2つ目を交互に点滅するとともに、3桁の数値表示素子に「U04」を点灯する。
図18は、多口加熱調理器の右加熱部2が誤使用時の右表示部51の表示例である。例えば、右加熱部2が自動湯沸かし時にフィルタ目詰まりを検知した場合、図18に示すように、右表示部51で、「湯沸」の表示素子を点灯し、設定火力/設定温度レベルを表示する8つの火力表示素子のうち一番左と右から2つ目を交互に点滅するとともに、3桁の数値表示素子に「U04」を点灯する。
図19は、多口加熱調理器の後加熱部3が誤使用時の後表示部61の表示例である。例えば、後加熱部3が加熱時にフィルタ目詰まりを検知した場合、図19に示すように、後表示部61で、「加熱」の表示素子を点灯し、設定火力/設定温度レベルを表示する8つの火力表示素子のうち一番左と右から2つ目を交互に点滅する。
図20は、多口加熱調理器の左加熱部1が故障時の左表示部41の表示例である。例えば、左加熱部1がサーミスタなどの温度センサの断線を検知した場合、図20に示すように、左表示部41で、設定火力/設定温度レベルを表示する8つの火力表示素子のうち、左から3つ目のみ点灯→左から3つ目〜4つ目を点灯→左から3つ目〜5つ目を点灯→全部消灯を順次繰り返すとともに、3桁の数値表示素子に「H01」を点灯する。
図21は、多口加熱調理器の右加熱部2が故障時の右表示部51の表示例である。例えば、右加熱部2がサーミスタなどの温度センサの断線を検知した場合、図21に示すように、右表示部51で、設定火力/設定温度レベルを表示する8つの火力表示素子のうち、左から3つ目のみ点灯→左から3つ目〜4つ目を点灯→左から3つ目〜5つ目を点灯→全部消灯を順次繰り返すとともに、3桁の数値表示素子に「H02」を点灯する。
図22は、多口加熱調理器の後加熱部3が故障時の後表示部61の表示例である。例えば、後加熱部3がサーミスタなどの温度センサの断線を検知した場合、図22に示すように、後表示部61で、設定火力/設定温度レベルを表示する8つの火力表示素子のうち、左から3つ目のみ点灯→左から3つ目〜4つ目を点灯→左から3つ目〜5つ目を点灯→全部消灯を順次繰り返す。
以上の構成により、左加熱部1、右加熱部2、後加熱部3ともに、設定火力/設定温度レベルを表示するための8つの火力表示素子にて誤使用/故障状態である旨を表示し、かつその表示方法を一致させて加熱部間の表示の整合性を確保するとともに、左加熱部1および右加熱部2では、3桁の数値表示素子でも誤使用/故障状態である旨を表示して、誤使用/故障状態である旨の表示に関する視認性を向上することができる。
次に、各加熱部1〜3における、テストモード時の表示について説明する。図23は、多口加熱調理器の左加熱部1がテストモード時の左表示部41の表示例である。例えば、左加熱部1は、隠し機能として、調理モードを実行した回数(最大255回まで)を記憶し、この回数を表示するテストモードを備えて、左操作部42の左火力アップキー45および左火力ダウンキー46を同時に操作しながら電源スイッチ7をオフ→オンにすると前記テストモードに移行するものとする。そして、前記テストモードにて、左加熱部1が調理モードを実行した回数=170回を表示する場合、図23に示すように、左表示部41で、設定火力/設定温度レベルを表示する8つの火力表示素子を使用して、170を2進(10101010B)で一番左=MSB、一番右=LSBとなるように表示するとともに、3桁の数値表示素子に「170」を点灯する。
図24は、多口加熱調理器の右加熱部2がテストモード時の右表示部51の表示例である。例えば、右加熱部2は、隠し機能として、調理モードを実行した回数(最大255回まで)を記憶し、この回数を表示するテストモードを備えて、右操作部52の右火力アップキー55および右火力ダウンキー56を同時に操作しながら電源スイッチ7をオフ→オンにすると前記テストモードに移行するものとする。そして、前記テストモードにて、右加熱部2が調理モードを実行した回数=85回を表示する場合、図24に示すように、右表示部51で、設定火力/設定温度レベルを表示する8つの火力表示素子を使用して、85を2進(01010101B)で一番左=MSB、一番右=LSBとなるように表示するとともに、3桁の数値表示素子に「85」を点灯する。
図25は、多口加熱調理器の後加熱部3がテストモード時の後表示部61の表示例である。例えば、後加熱部3は、隠し機能として、調理モードを実行した回数(最大255回まで)を記憶し、この回数を表示するテストモードを備えて、後操作部62の後火力アップキー65および後火力ダウンキー66を同時に操作しながら電源スイッチ7をオフ→オンにすると前記テストモードに移行するものとする。そして、前記テストモードにて、後加熱部3が調理モードを実行した回数=255回を表示する場合、図25に示すように、後表示部61で、設定火力/設定温度レベルを表示する8つの火力表示素子を使用して、255を2進(11111111B)で一番左=MSB、一番右=LSBとなるように表示する。
以上の構成により、左加熱部1、右加熱部2、後加熱部3ともに、設定火力/設定温度レベルを表示するための8つの火力表示素子にて調理モードを実行した回数を2進表示し、かつその表示方法を一致させて加熱部間の表示の整合性を確保するとともに、左加熱部1および右加熱部2では、3桁の数値表示素子にて調理モードを実行した回数を10進表示して、数値表示に関する視認性を向上することができる。
なお、実施の形態における、左加熱部1、右加熱部2、後加熱部3は、誘導加熱手段、ラジェントヒーター、ハロゲンヒーターなどの何れで構成しても、加熱可能なものであれば同様の効果を得ることができる。
また、実施の形態では、3つの加熱部(左加熱部1、右加熱部2、後加熱部3)を備えた構成としているが、少なくとも数値表示素子を備えた加熱部を1つと、数値表示素子を備えていない加熱部を1つ備えた構成であれば、同様の効果を得ることができる。
また、実施の形態では、3つの加熱部とも機器の天面に備えた構成としているが、複数の加熱部のうち何れかを魚焼き用グリル加熱部といった機器の天面には備わっていない加熱部で構成しても、同様の効果を得ることができる。
また、実施の形態では、3つの表示部(左表示部41、右表示部51、後表示部61)および操作部(左操作部42、右操作部52、後操作部62)を、ともに機器の天面に備えた構成としているが、複数の表示部または操作部のうちの何れかを機器の天面以外の箇所(例えば、機器の側面)に備えた構成としても、同様の効果を得ることができる。
以上のように、本発明にかかる多口加熱調理器は、数値表示のある加熱部と数値表示のない加熱部をともに備えた多口加熱調理器の表示において、加熱部間の表示の整合性を確保しつつ数値表示のある加熱部の視認性を向上することができるので、一般家庭用キッチンおよび業務用の多口誘導加熱調理器や、ラジェントヒーターやシーズヒーターを加えた多口加熱調理器などの多口加熱調理器全般に適用できる。
本発明の実施の形態における多口加熱調理器の斜視図 同多口加熱調理器の左操作表示部の詳細を示す平面図 同多口加熱調理器の右操作表示部の詳細を示す平面図 同多口加熱調理器の後操作表示部の詳細を示す平面図 同多口加熱調理器の左加熱部が加熱時の左表示部の表示例を示す平面図 同多口加熱調理器の右加熱部がタイマ加熱時の右表示部の表示例を示す平面図 同多口加熱調理器の後加熱部が加熱時の後表示部の表示例を示す平面図 同多口加熱調理器の左加熱部が揚げ物時の左表示部の表示例を示す平面図 同多口加熱調理器の右加熱部が揚げ物時の右表示部の表示例を示す平面図 同多口加熱調理器の後加熱部が揚げ物時の後表示部の表示例を示す平面図 同多口加熱調理器の左加熱部が自動湯沸かし沸騰工程時の左表示部の表示例を示す平面図 同多口加熱調理器の右加熱部が自動湯沸かし沸騰工程時の右表示部の表示例を示す平面図 同多口加熱調理器の後加熱部が自動湯沸かし沸騰工程時の後表示部の表示例を示す平面図 同多口加熱調理器の左加熱部が自動湯沸かし保温工程時の左表示部の表示例を示す平面図 同多口加熱調理器の右加熱部が自動湯沸かし保温工程時の右表示部の表示例を示す平面図 同多口加熱調理器の後加熱部が自動湯沸かし保温工程時の後表示部の表示例を示す平面図 同多口加熱調理器の左加熱部が誤使用時の左表示部の表示例を示す平面図 同多口加熱調理器の右加熱部が誤使用時の右表示部の表示例を示す平面図 同多口加熱調理器の後加熱部が誤使用時の後表示部の表示例を示す平面図 同多口加熱調理器の左加熱部が故障時の左表示部の表示例を示す平面図 同多口加熱調理器の右加熱部が故障時の右表示部の表示例を示す平面図 同多口加熱調理器の多口加熱調理器の後加熱部が故障時の後表示部の表示例を示す平面図 同多口加熱調理器の左加熱部がテストモード時の左表示部の表示例を示す平面図 同多口加熱調理器の右加熱部がテストモード時の右表示部の表示例を示す平面図 同多口加熱調理器の後加熱部がテストモード時の後表示部の表示例を示す平面図
符号の説明
1 左加熱部
2 右加熱部
3 後加熱部
4 左操作表示部
5 右操作表示部
6 後操作表示部
41 左表示部
42 左操作部
51 右表示部
52 右操作部
61 後表示部
62 後操作部

Claims (5)

  1. 複数の加熱部を備え、加熱部のうち少なくとも1つは、複数個の火力表示素子と、数値表示素子を有し、複数の加熱部のうち残りは、複数個の火力表示素子を有するが数値表示素子を有していない構成において、加熱部のある特定の状態を表示するときに、数値表示素子を有した加熱部では、複数個の火力表示素子と数値表示素子をともに使用して表示し、数値表示素子を有していない加熱部では、複数個の火力表示素子を使用して表示するようにした多口加熱調理器。
  2. 加熱部のある特定の状態の表示を、誤使用/故障状態である旨の表示とした請求項1に記載の多口加熱調理器。
  3. 加熱部のある特定の状態の表示を、被加熱物が設定した温度となるように制御する状態のときの設定した温度の表示とした請求項1に記載の多口加熱調理器。
  4. 加熱部のある特定の状態の表示を、所定の数値の表示とし、複数個の火力表示素子で数値を2進表示するようにした請求項1に記載の多口加熱調理器。
  5. 加熱部のある特定の状態を、複数の工程を順次行うように制御する状態とし、複数の工程の一部または全部において、数値表示素子を有した加熱部では、複数個の火力表示素子で工程を示す表示を行うとともに数値表示素子で残時間を表示し、数値表示素子を有していない加熱部では、複数個の火力表示素子で工程を示す表示のみ行うようにした請求項1に記載の多口加熱調理器。
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