JP2009133139A - 鉄塔組立・解体用デリック及びその撤去方法 - Google Patents

鉄塔組立・解体用デリック及びその撤去方法 Download PDF

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【課題】 鉄塔の組立作業において、迅速な組立ができ、迅速な撤去を行うことができる鉄塔組立・解体用デリック及びその撤去方法を提供する。
【解決手段】 ブーム3はマスト2に対して旋回部材14を介して取り付けられ、マスト2は旋回部材14の位置で切断され、上側のマスト2aは、旋回部材14とともに回転可能であり、ブーム3の先端には吊上げワイヤーロープ8を介してフック7が備わり、吊上げワイヤーロープ8は、ガイドローラ9を通ってマスト2内に通され、ブーム3の先端近傍には起伏ワイヤ11が取り付けられ、起伏ワイヤ11は起伏ワイヤ用滑車12を通り、起伏ワイヤ11の他方の端部はマスト2に対して周方向に回転可能に固定され、マストガイド4,5及びマスト基台6には、固定ロープ16が連結され、マスト基台6には、揚重工具21が連結され、マストガイド4,5は2個備わる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、鉄塔の組立(解体)に用いるための鉄塔組立・解体用デリック及びその撤去方法に関するものである。
鉄塔の組立・解体装置及び方法が特許文献1に開示されている。この装置は、台棒を鉄塔に取り付け、組立後に取り外し、順次台棒を鉄塔の上方に移動させていくものである。しかし、特許文献1の装置では、台棒の鉄塔に対する取り付けと取り外しが面倒であり、作業を迅速に行うことが困難である。
特開2005−68864号公報
この発明は、上記従来技術を考慮したものであって、鉄塔の組立作業において、迅速な組立ができ、迅速な撤去を行うことができる鉄塔組立・解体用デリック及びその撤去方法の提供を目的とするものである。
前記目的を達成するため、請求項1の発明では、円筒状のマストと、一方の端部が前記マストに対して周方向に回転可能に取り付けられた棒状のブームと、前記マストの外側を挿通可能なリング状のマストガイドと、前記マストの下端に備わり、前記マストの外周側に連続して突出するマスト基台とを有し、前記ブームは前記マストに対して旋回部材を介して取り付けられ、前記マストは前記旋回部材の位置で切断され、上側のマストは、前記旋回部材とともに回転可能であり、前記ブームの先端には吊上げワイヤーロープを介してフックが備わり、当該吊上げワイヤーロープは、前記旋回部材の上側に備わるガイドローラを通って前記マスト内に通され、前記マストの下側から前記吊上げワイヤーロープを操作することにより、前記フックが上下移動可能であり、前記ブーム先端近傍には起伏ワイヤの一方の端部が取り付けられ、当該起伏ワイヤは前記マスト上端に備わる起伏ワイヤ用滑車を通り、前記起伏ワイヤの他方の端部は前記マストに対して周方向に回転可能に固定され、前記ブームは、前記起伏ワイヤの長さ調節をすることにより、前記ブームの前記マストに対する固定端部を支点にして回動可能であり、前記マストガイド及び前記マスト基台には、鉄塔の主材に固定するための固定ロープが連結され、前記マスト基台には、前記鉄塔の主材に固定され、巻き上げ可能な揚重工具が連結され、前記マストガイドは2個備わることを特徴とする鉄塔組立・解体用デリックを提供する。
また、請求項2の発明では、前記ブームは、段差部を有する2枚の板材を対称にして重ねて形成され、前記ブームの幅広側の端部である基端部で前記旋回部材を挟持して固定され、前記段差部と前記基端部との間は、前記ブームの固定位置と前記マストの上端との間の長さと略同一であることを特徴としている。
さらに、請求項3の発明では、鉄塔の頂部略中央に撤去用滑車を設置し、前記ブームを最大限上側に回動させ、当該撤去用滑車に前記吊上げワイヤーロープを通し、前記固定ロープ及び前記揚重工具が前記主材から取り外された状態で、前記吊上げワイヤーロープを前記マストの下側から繰り出し、前記マストを前記鉄塔の下方に降下させることを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄塔組立・解体用デリックを用いた鉄塔組立・解体用デリックの撤去方法を提供する。
請求項1の発明によれば、固定ロープでマストガイド及びマスト基台を鉄塔の主材に固定できるので、マストを鉄塔内の空中でその軸がぶれることなく確実にこれを保持することができる。したがって、マスト上側のブームを操作して鉄塔を組み立てる際に、安全に作業することができる。ある程度鉄塔を組み立てた後、マストガイド又はマスト基台のうち、いずれかひとつの固定ロープを外してこれを上方に移動させ、これを順次行う過程において、マスト基台を上昇させたときに、マスト全体が上方に移動する。このとき、マストガイドが2個備わるため、マストは必ずマストガイドにより鉄塔に固定保持されるため、マストを安定して保持した状態で、マストを鉄塔上方に移動させることができる。また、マストガイドを上昇させるときも、マストは他方のマストガイド及びマスト基台で安定して鉄塔に保持される。
また、ブームのマストに対する固定端が、旋回部材を介してマストの周方向に対して回転可能に取り付けられる。また、マストは旋回部材の位置で切断され、上側のマストが旋回部材とともに回転する。さらに、吊上げワイヤーロープがガイドローラを通ってマスト内を通る。このガイドローラは、旋回部材よりも上側に備わるため、上側マストに設けられる。このため、ブームをマストの周方向に回転させても、吊上げワイヤーロープがねじれて引っかかることがなく、スムーズな回転動作をすることができる。また、吊上げワイヤーロープをマスト内に挿通するため、マストの下側から吊上げワイヤーロープを出し入れすることにより、ブーム先端のフックの昇降操作を行うことができる。したがって、吊上げワイヤーロープをマスト下側のウインチ等に接続してこれを行うことができ、作業が容易になり作業性が向上する。
また、起伏ワイヤの一方の端部がブームの先端近傍に取り付けられ、他方の端部がマストに回転可能に取り付けられる。このため、鉄塔組立の際に、ブームを回転させても、これに追従して起伏ワイヤの他方の端部が回転する。これにより、起伏ワイヤがマストに巻きつくことを防止し、効率よく迅速に鉄塔組立作業をすることができる。
請求項2の発明によれば、段差部と基端部との間が、マストに対するブームの固定位置とマストの上端との間の長さと略同一であるため、起伏ワイヤを操作してブームを起こしたときに、板材の間の幅広の空間内にマストを収めることができる。したがって、最大までブームを起伏させたときにブームとマストを略一直線上に形成することができ、デリック全体としての重心の位置を揃えることができる。したがって、この状態でデリック全体を吊ったときの安定性が向上し、取扱い性が向上する。
請求項3によれば、ブームを最大限上側に回動、すなわち最大起伏させた状態で、マストの鉄塔に対する固定を解除して、撤去用滑車に通された吊上げワイヤーロープをマストの下側から繰り出すことにより、マストが鉄塔内で下降する。したがって、鉄塔の下側からの操作が可能となり、簡易迅速な作業が実現できる。また、下降には吊り下げ用ワイヤを利用するため、撤去用のワイヤを別に用意することが不要となり、撤去のための部品点数が減少し、取扱い性が向上する。
この発明は、鉄塔の組立作業において、迅速な組立ができ、迅速な撤去を行うことができる鉄塔組立・解体用デリック及びその撤去方法である。
図1はこの発明に係る鉄塔組立・解体用デリックの概略図である。
図示したように、この発明に係る鉄塔組立・解体用デリック1は、マスト2と、ブーム3と、マストガイド4,5と、マスト基台6で構成される。マスト2は、円筒形状であり、上端と下端は連通している。ブーム3は、棒状であり、一方の端部である基端部3aにおいて、マスト2に取り付けられる。マストガイド4,5はリング状であり、マストを挿通して設けられる。マスト基台6は、マスト2の下端に備わり、マスト2の外周側に連続して突出して形成される。マスト基台6の外形は、マストガイド4,5と略同様の形状である。
ブーム3は、その基端部3aにおいて、マスト2に対して旋回部材14を介して周方向に回転可能に取り付けられる。マスト2は、この旋回部材14の位置で上側マスト2a及び下側マスト2bに切断される。上側マスト2aは、旋回部材14に固定される。ブーム3を回転させるときは、ブーム3の先端から垂れ下がった操作ロープ10を操作することにより行われる。ブーム3の回転とともに、旋回部材14及び上側マスト2aが回転する。
ブーム3の先端には、フック7が備わり、このフック7は、吊上げワイヤーロープ8でブーム3の先端から吊られている。吊上げワイヤーロープ8は、旋回部材14の上側、すなわち上側マスト2aに備わるガイドローラ9を通ってマスト2の内部に通される。マスト2に通された吊上げワイヤーロープ8は、マスト2の下端から露出する。この下端から露出した吊上げワイヤーロープ8を地上のウインチ等(図示省略)に接続することにより、吊上げワイヤーロープ8の巻き取りや繰り出しが可能である。吊上げワイヤーロープ8を巻き取れば、フック7が上昇し、吊上げワイヤーロープ8を繰り出せば、フック7が下降する。
以上により、ブーム3を操作ロープ10によりマスト2の周方向に回転させた場合、旋回部材14とともに上側マスト2a、さらにこれに設けられたガイドローラ9が回転するため、吊上げワイヤーロープ8がねじれて引っかかることがなく、ブーム3のスムーズな回転動作をすることができる。
ブーム3の先端近傍には、起伏ワイヤ11の一方の端部が取り付けられる。この起伏ワイヤ11は、マスト2の上端に備わる起伏ワイヤ用滑車12を通る。起伏ワイヤ11の他方の端部は、起伏ワイヤ支持クランプ13に接続される。この起伏ワイヤ支持クランプ13は、下側マスト2bの外周に設けられ、マスト2の周方向に回転可能に固定される。したがって、ブーム3の回転とともに、起伏ワイヤ11もこれに追従してマストの周りを回転可能であり、起伏ワイヤ11がマスト2に巻きつくことを防止し、効率よく迅速に鉄塔組立作業をすることができる。
起伏ワイヤ11の前記他方の端部付近にはレバーブロック(手動式のワイヤーロープ巻取り装置)15が取り付けられる。このレバーブロック15を操作することにより、起伏ワイヤ11の長さ調節が可能である。起伏ワイヤ11を短くすると、ブーム3は基端部3aを支点にして上側に回動する。起伏ワイヤ11を長くすると、ブーム3は基端部3aを支点にして下側に回動する。
マストガイド4,5及びマスト基台6は、それぞれ固定ロープ16,17,18を介して鉄塔20の主材19に固定される。このように、マスト2の下端のマスト基台6を鉄塔に固定し、マスト2の中間部分をマストガイド4,5で支持しながら鉄塔に固定するので、マスト2は鉄塔20内の空中でその軸がぶれることなく確実に保持される。したがって、ブーム3を操作して鉄塔20を組み立てる際に、安全に作業することができる。21はマスト基台6を上方に移動させるための揚重工具である。この揚重工具21は、ウインチを備えている。
図2はブームの概略図である。
図示したように、ブーム3は、段差部22を有する2枚の板材23,23を対称にして重ねて形成される。したがって、ブームの一方の端部は幅広に形成される。この幅広側の端部が基端部3aとなる。ブーム3は、この基端部3aで、マスト2を挟持して固定される。なお、図では旋回部材14(図1参照)は省略している。前述した吊上げワイヤーロープ8は、このブーム3に沿って、ブーム3の先端のローラ24を通り、フック7に接続される(図1参照)。ブーム3の先端近傍には、台座25が備わり、ここに前述した起伏ワイヤ11の一方の端部が接続される(図1参照)。
基端部3aと段差部22までの距離Lは、マスト2におけるブーム3の固定位置とマスト2の上端との距離と略同一である。これについては後述する。
図3は図1のA−A端面図である。
(A)に示すように、マストガイド4は、鉄塔を構成する4本の主材19のそれぞれに対し、固定ロープ16で固定される。固定ロープ16の端部には、連結片26を介して断面鉤型の弾性部材27が取り付けられる。連結片26には、固定ピン29が挿通される。固定ピン29は、主材19の外面側に沿って取り付けられた固定部材32の左右から突出した突出片28に挿通されて固定される。固定部材32は、この突出片28と上下のフランジ33を備える。
(B)に示すように、連結片26は固定ピン29を軸心にして回動可能である。連結片26には、固定ロープ16を取り付けるための取付孔34が備わる。この取付孔34は、固定ピン29の軸心を含む水平面と、固定ロープ16の軸心を含む水平面が同一平面とならない位置に形成される。すなわち、取付孔34は、固定ピン29の軸心を含む水平面とは別の位置に形成される(図では固定ピン29より下側に形成されている)。これにより、固定ロープ16を矢印P方向に引っ張って緊張させると、連結片26が矢印Q方向に回動する。したがって、弾性部材27が主材19の角部に確実に押圧され固定される。後述するように、マストガイド4を上昇(下降)させる場合は、固定ロープ16の緊張を解き、連結片26を回動させて弾性部材27を主材19から離す。この後、固定部材32を主材19に沿って上昇(下降)させる。この上下移動の際、マストガイド4に備わるガイドローラ31(図では4個のガイドローラ31)はマスト2に沿って回転する。なお、マストガイド4の主材19に対する固定は、単に固定ロープ16を主材19に備わる昇降用のステップボルトにプレート等の部材を介して固定してもよい。マストガイド5、マスト基台6も同様の構成で主材19に固定される。なお、図では、連結片26の固定ピン29を挿通する孔に、鞘管26aが設けられ、これにより固定ピン29を連結片26に通しやすくしている。
(C)は固定部材32に連結片26を取り付ける(取り外す)ときの説明図であり、図示したように、片方の突出片28に固定ピン29を挿通させ、同時に連結片26にも挿通させる。この状態で、他方の突出片28に固定ピン29を挿通する。
図4及び図5はマストの上昇動作を順番に示した概略図である。
図1の状態から、鉄塔20を組み立てていき、図4に示す高さまで、鉄塔20が組み立てられたとする。このとき、まず、マストガイド4の主材19に対する固定を解除し、上昇させる。この上昇時、マスト2はマストガイド5とマスト基台6で主材19に安定して固定されている。この後、揚重工具21の主材19に対する固定位置を上昇させる(図4の状態)。このとき、4本の主材19にそれぞれ固定されている揚重工具21の、2個をまず上昇させ、その次に他の2個を上昇させる。
次に、マスト基台6の主材19に対する固定を解除し、揚重工具21により、マスト基台6を引き上げる。これと同時に、マスト2全体が上昇する(図5の状態)。この上昇時、マスト2はマストガイド4及び5で主材19に安定して固定されている。以上により、マスト2は上昇し、さらに上方で鉄塔の組立が可能となる。マストガイド5を上昇させれば、図1と同様の状態となり、これを繰り返すことにより、さらにマスト2の上昇(せり上げ)が可能となる。なお、鉄塔の解体時は上記と逆の手順によりますと2を下降させながら行う。
図示したように、マストガイドは2個備わる(マストガイド4及び5)。したがって、マストガイド4又は5、又はマスト基台6の上昇時に、マスト2は必ずマストガイド4又は5、又はマスト基台6のうち、いずれか二つで主材19(鉄塔20)に固定保持される。このため、マスト2を安定して保持した状態で、マスト2の上昇動作を行うことができる。
図6〜図8は、この発明に係る鉄塔組立・解体用デリックの撤去方法を順番に示す概略図である。また、図9は図7の鉄塔頂部周辺の拡大概略図である。
図6に示すように、鉄塔20を組み立て終えたら、起伏ワイヤ11にてブーム3を引き上げ、最大まで起伏させる。このとき、図2で示したように、基端部3aと段差部22までの距離Lは、マスト2におけるブーム3の固定位置とマスト2の上端との距離と略同一であるため、ブーム3を引き上げたときに、この基端部3aと段差部22までの間の空間にマスト2が収まる。したがって、最大までブーム3を起伏させたときにブーム3とマスト2を略一直線上に形成することができ、デリック全体としての重心の位置を揃えることができる。これにより、後述するように、この状態でデリック全体を吊ったときの安定性が向上し、取扱い性が向上する。フック7は、起伏ワイヤ支持クランプ13に固定した状態とする(図9参照)。
次に、図7に示すように、起伏させたブーム3の先端が鉄塔20の頂部より若干下側の位置までマスト2を下降させる。この下降は、マスト基台6の鉄塔20に対する固定を解除し、揚重工具21により引き下げることにより行う。次に、鉄塔20の頂部に撤去用の吊り下げ用滑車30を設置する。この吊り下げ用滑車30に、吊上げワイヤーロープ8を通す。
次に、図8に示すように、マストガイド4,5及びマスト基台6の固定ロープ16,17,18をそれぞれ鉄塔20から取り外し、連結片26(図3参照)とともにマスト2に固定する。揚重工具21も、鉄塔20から取り外し、マスト2に固定する。これにより、マスト2はせり下げ用滑車30のみで鉄塔20の頂部から吊り下げられた状態となる。なお、マストガイド4,5をマスト2に沿って下降させ、マスト基台6に重ねた状態としてもよい。この後、マスト2を鉄塔20内で下降させる。この下降は、地面から吊り下げ用ワイヤ8を繰り出すことにより行われる。このように、鉄塔20の下側からのマスト2の下降操作が可能となるため、簡易迅速な作業が実現できる。また、マスト2の下降には吊上げワイヤーロープ8を利用するため、撤去用のワイヤを別に用意することが不要となり、撤去のための部品点数が減少し、取扱い性が向上する。マスト2を地面まで下降させたら、吊り下げ用滑車30を鉄塔20から取り外し、この発明に係る鉄塔組立・解体用デリックの撤去が完了する。
以上説明したように、この発明に係る鉄塔組立・解体用デリックで鉄塔を組立、さらに上記方法で撤去すれば、作業に関する部材が全て鉄塔内に収まった状態で作業することができる。したがって、狭隘地においての鉄塔の組立てあるいは解体を行うに際し、効率よく適用することが可能である。
この発明に係る鉄塔組立・解体用デリックの概略図である。 ブームの概略図である。 図1のA−A端面図である。 マストの上昇動作を順番に示した概略図である。 マストの上昇動作を順番に示した概略図である。 この発明に係る鉄塔組立・解体用デリックの撤去方法を順番に示す概略図である。 この発明に係る鉄塔組立・解体用デリックの撤去方法を順番に示す概略図である。 この発明に係る鉄塔組立・解体用デリックの撤去方法を順番に示す概略図である。 図7の鉄塔頂部周辺の拡大概略図である。
符号の説明
1:鉄塔組立・解体用デリック、2:マスト、2a:上側マスト、2b:下側マスト、3:ブーム、3a:基端部、4:マストガイド、5:マストガイド、6:マスト基台、7:フック、8:吊上げワイヤーロープ、9:ガイドローラ、10:操作ロープ、11:起伏ワイヤ、12:起伏ワイヤ用滑車、13:起伏ワイヤ支持クランプ、14:旋回部材、15:レバーブロック、16:固定ロープ、17:固定ロープ、18:固定ロープ、19:主材、20:鉄塔、21:揚重工具、22:段差部、23:板材、24:ローラ、25:台座、26:連結片、26a:鞘管、27:弾性部材、28:突出片、29:固定ピン、30:吊り下げ用滑車、31:ガイドローラ、32:固定部材、33:フランジ、34:取付孔

Claims (3)

  1. 円筒状のマストと、
    一方の端部が前記マストに対して周方向に回転可能に取り付けられた棒状のブームと、
    前記マストの外側を挿通可能なリング状のマストガイドと、
    前記マストの下端に備わり、前記マストの外周側に連続して突出するマスト基台とを有し、
    前記ブームは前記マストに対して旋回部材を介して取り付けられ、
    前記マストは前記旋回部材の位置で切断され、上側のマストは、前記旋回部材とともに回転可能であり、
    前記ブームの先端には吊上げワイヤーロープを介してフックが備わり、
    当該吊上げワイヤーロープは、前記旋回部材の上側に備わるガイドローラを通って前記マスト内に通され、
    前記マストの下側から前記吊上げワイヤーロープを操作することにより、前記フックが上下移動可能であり、
    前記ブーム先端近傍には起伏ワイヤの一方の端部が取り付けられ、当該起伏ワイヤは前記マスト上端に備わる起伏ワイヤ用滑車を通り、前記起伏ワイヤの他方の端部は前記マストに対して周方向に回転可能に固定され、
    前記ブームは、前記起伏ワイヤの長さ調節をすることにより、前記ブームの前記マストに対する固定端部を支点にして回動可能であり、
    前記マストガイド及び前記マスト基台には、鉄塔の主材に固定するための固定ロープが連結され、
    前記マスト基台には、前記鉄塔の主材に固定され、巻き上げ可能な揚重工具が連結され、
    前記マストガイドは2個備わることを特徴とする鉄塔組立・解体用デリック。
  2. 前記ブームは、段差部を有する2枚の板材を対称にして重ねて形成され、前記ブームの幅広側の端部である基端部で前記旋回部材を挟持して固定され、前記段差部と前記基端部との間は、前記ブームの固定位置と前記マストの上端との間の長さと略同一であることを特徴とする請求項1に記載の鉄塔組立・解体用デリック。
  3. 鉄塔の頂部略中央に撤去用滑車を設置し、前記ブームを最大限上側に回動させ、当該撤去用滑車に前記吊上げワイヤーロープを通し、前記固定ロープ及び前記揚重工具が前記主材から取り外された状態で、前記吊上げワイヤーロープを前記マストの下側から繰り出し、前記マストを前記鉄塔の下方に降下させることを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄塔組立・解体用デリックを用いた鉄塔組立・解体用デリックの撤去方法。
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