JP2009132034A - 導電性粒子偏在ポリマー層を有する導電撥水部材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】導電撥水部材は、ポリマー層と、そのポリマーを構成する少なくとも1種のモノマー成分を吸収可能なモノマー吸収層との積層構造を有する部材であって、該ポリマー層がモノマー吸収層とは反対側の界面又は該界面近傍に偏って分布する形態で導電性粒子を含む導電性粒子偏在ポリマー層であるとともに、該ポリマー層におけるモノマー吸収層とは反対側の層表面において、表面抵抗率が1.0×1012Ω/□以下であり、かつ、水接触角が100°以上であることを特徴とする。また、モノマー吸収層とは反対側の界面近傍が、モノマー吸収層とは反対側の界面から厚み方向の全厚みに対して50%以内の領域であることが好ましい。
【選択図】図1
Description
本発明の他の目的は、部材の作製の際に、有機溶剤等の環境負荷のある揮発性成分を必要とすることはなく、また導電性粒子偏在ポリマー層において導電性粒子の分布を制御でき、さらに導電性粒子偏在ポリマー層とモノマー吸収層との密着性に優れている、導電性粒子偏在ポリマー層とモノマー吸収層との積層構造を有する導電撥水部材を提供することにある。
導電性粒子含有重合性組成物層は、光や熱により重合可能な重合性モノマー、及び導電性粒子を少なくとも含む導電性粒子含有重合性組成物(導電性粒子配合重合性組成物)により形成される層である。また、導電性粒子含有重合性組成物層は、重合開始剤として光重合開始剤を用いた導電性粒子含有光重合性組成物(導電性粒子配合光重合性組成物)により形成される粒子配合光重合性組成物層であってもよい。なお、導電性粒子含有重合性組成物は、取り扱い性、塗工性等の点から、一部分が重合した部分重合組成物であってもよい。
本発明の導電撥水部材は、モノマー吸収層の片面又は両面に、導電性粒子含有重合性組成物による導電性粒子含有重合性組成物層を形成し、該導電性粒子含有重合性組成物層内で導電性粒子を移動させ、導電性粒子がモノマー吸収層との界面とは反対側の界面又は該界面近傍に存在する導電性粒子偏在重合性組成物層を得てから、該導電性粒子偏在重合性組成物層を重合させ、導電性粒子偏在ポリマー層を形成し、導電性粒子偏在ポリマー層とモノマー吸収層との積層構造を得ることにより作製する。
モノマー吸収層は、モノマー吸収性シートにおいてモノマー吸収面を提供する層であり、モノマー吸収面上に設けられた導電性粒子含有重合性組成物層から少なくとも重合性モノマーを吸収することができればよい。このようなモノマー吸収層を形成するものとしては、例えば紙製シート(例えば、クラフト紙やクレープ紙、和紙など);繊維系シート(例えば、布、不織布、ネットなど);多孔質フィルム;ポリマー(アクリル系ポリマー、ポリウレタン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エポキシ樹脂);天然ゴム;合成ゴムなどが挙げられる。なお、モノマー吸収層は、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
モノマー吸収性シートが基材付きモノマー吸収性シートである場合に用いられる基材としては、例えば、紙などの紙系基材;布、不織布、ネットなどの繊維系基材;金属箔、金属板などの金属系基材;プラスチックのフィルムやシートなどのプラスチック系基材;ゴムシートなどのゴム系基材;発泡シートなどの発泡体や、これらの積層体[例えば、プラスチック系基材と他の基材との積層体や、プラスチックフィルム(又はシート)同士の積層体など]等の適宜な薄葉体を用いることができる。基材としては、プラスチックのフィルムやシートなどのプラスチック系基材を好適に用いることができる。このようなプラスチックのフィルムやシートにおける素材としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のα−オレフィンをモノマー成分とするオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂;ポリ塩化ビニル(PVC);酢酸ビニル系樹脂;ポリフェニレンスルフィド(PPS);ポリアミド(ナイロン)、全芳香族ポリアミド(アラミド)等のアミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などが挙げられる。これらの素材は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明では、モノマー吸収層の少なくとも一方の面に、導電性粒子含有重合性組成物を用いて導電性粒子含有重合性組成物層を設け、導電性粒子偏在重合性組成物層を得てから、該導電性粒子偏在重合性組成物層を重合させ、導電性粒子偏在ポリマー層を形成するが、導電性粒子偏在重合性組成物層を重合する際、空気中の酸素等により反応が阻害されるため、カバーフィルムで導電性粒子偏在重合性組成物層表面を覆うことが好ましい。また、導電撥水部材を利用する際には、カバーフィルムを剥がして用いてもよいし、カバーフィルムを剥がさずに用いてもよいが、通常導電性粒子偏在ポリマー層上のカバーフィルムは剥がされて、導電性及び撥水性を発揮する導電性粒子偏在ポリマー層におけるモノマー吸収層とは反対側の層表面は露出させて用いられる。
本発明の導電撥水部材は、少なくともポリマー層と、該ポリマー層を構成するモノマー成分のうち少なくともひとつのモノマーを吸収できるモノマー吸収層との積層構造を有する部材であって、該ポリマー層が導電性粒子をモノマー吸収層とは反対側の界面又は該界面近傍に偏在する形態(偏析する形態)で含有する導電性粒子含有偏在ポリマー層(導電性粒子含有偏析ポリマー層)である部材である。
モノマー成分として、シクロヘキシルアクリレート:100重量部、光重合開始剤(商品名「イルガキュア651」チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製):0.1重量部、及び光重合開始剤(商品名「イルガキュア184」チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製):0.1重量部を、攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、冷却管を備えた4つ口のセパラブルフラスコ中で均一になるまで攪拌した後、窒素ガスによりバブリングを1時間行って溶存酸素を除去した。その後、ブラックライトランプにより紫外線をフラスコ外側より照射して重合し、適度な粘度になった時点でランプを消灯、窒素吹き込みを停止して、重合率7%の一部が重合した組成物(シロップ)(「光重合性シロップ(A)」と称する場合がある)を調製した。
シクロヘキシルアクリレート:40重量部、アクリル酸:10重量部、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート:0.1重量部、光重合開始剤(商品名「イルガキュア651」チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製):0.1重量部、光重合開始剤(商品名「イルガキュア184」チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製):0.1重量部からなるモノマー混合物に、導電性粒子としての針状アンチモンドープ酸化スズ(商品名「FS−10P」石原産業社製、長軸長さ:0.2〜20μm、アスペクト比:20〜30)を1重量部加え、小型ディスパー(商品名「T.K.ロボミックス」プライミックス社製)にて1000rpmで5分間攪拌することにより、導電性粒子分散モノマー混合物を得た。
次に、この導電性粒子分散モノマー混合物に光重合シロップ(A)を50重量部加えて、小型ディスパー(商品名「T.K.ロボミックス」プライミックス社製)にて1000rpmで5分間攪拌することにより、導電性粒子配合光重合性組成物(「導電性粒子配合光重合性組成物(A)」と称する場合がある)を得た。
導電性粒子としての針状アンチモンドープ酸化スズ(商品名「FS−10P」石原産業社製、長軸長さ:0.2〜20μm、アスペクト比:20〜30)を5重量部加えたこと以外は、導電性粒子配合光重合性組成物の調製例1と同様にして、導電性粒子配合光重合性組成物(「導電性粒子配合光重合性組成物(B)」と称する場合がある)を得た。
導電性粒子としての針状アンチモンドープ酸化スズ(商品名「FS−10P」石原産業社製、長軸長さ:0.2〜20μm、アスペクト比:20〜30)を10重量部加えたこと以外は、導電性粒子配合光重合性組成物の調製例1と同様にして、導電性粒子配合光重合性組成物(「導電性粒子配合光重合性組成物(C)」と称する場合がある)を得た。
導電性粒子としての針状アンチモンドープ酸化スズ(商品名「FS−10P」石原産業社製、長軸長さ:0.2〜20μm、アスペクト比:20〜30)を20重量部加えたこと以外は、導電性粒子配合光重合性組成物の調製例1と同様にして、導電性粒子配合光重合性組成物(「導電性粒子配合光重合性組成物(D)」と称する場合がある)を得た。
シクロヘキシルアクリレート:40重量部、アクリル酸:10重量部、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート:0.1重量部、光重合開始剤(商品名「イルガキュア651」チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製):0.1重量部、光重合開始剤(商品名「イルガキュア184」チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製):0.1重量部からなるモノマー混合物に、導電性粒子として、針状アンチモンドープ酸化スズ(商品名「FS−10P」石原産業社製、長軸長さ:0.2〜20μm、アスペクト比:20〜30):10重量部、及び長軸長さ:5.2μm、アスペクト比:19のアンチモンドープ酸化スズで被覆された針状酸化チタン(商品名「FT−3000」石原産業社製):10重量部を加え、小型ディスパー(商品名「T.K.ロボミックス」プライミックス社製)にて1000rpmで5分間攪拌することにより、導電性粒子分散モノマー混合物を得た。
次に、この導電性粒子分散モノマー混合物に光重合シロップ(A)を50重量部加えて、小型ディスパー(商品名「T.K.ロボミックス」プライミックス社製)にて1000rpmで5分間攪拌することにより、導電性粒子配合光重合性組成物(「導電性粒子配合光重合性組成物(E)」と称する場合がある)を得た。
カバーフィルムは、片面がシリコーン系離型処理された、厚さ38μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名「MRN38」三菱化学ポリエステルフィルム社製)を用いた。
基材フィルムは、片面がシリコーン系離型処理された、厚さ38μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名「MRF38」三菱化学ポリエステルフィルム製)を用いた。
光重合性シロップ(A):100重量部に1,6−ヘキサンジオールジアクリレート:0.1重量部を均一に混合した光重合性シロップ組成物(「光重合性シロップ組成物(A)」と称する場合がある)を、前記基材フィルムの離型処理された面に、硬化後の厚さが100μmとなるように塗布し、光重合性シロップ組成物層を形成させた。そして、該層上に、離型処理された面が接する形態で上記カバーフィルムを貼り合わせ、ブラックライトを用いて紫外線(照度:5mW/cm2)を両面から5分間照射し、該層を硬化させてモノマー吸収層を形成させることにより、モノマー吸収層表面が上記カバーフィルムで保護されている基材付きモノマー吸収性シート(「基材付きモノマー吸収性シート(A)」と称する場合がある)を作製した。
上記カバーフィルムの離型処理された面に、表1の各実施例に対応する前記導電性粒子含有重合性組成物を、部材作製後のモノマー吸収層及び導電性粒子含有光重合硬化層の合わせた厚さが表1の各実施例に対応する厚さになるように塗布して、導電性粒子含有重合性組成物層を形成させたものを、カバーフィルムを剥がしてモノマー吸収層を露出させた前記基材付きモノマー吸収性シートに、モノマー吸収層と導電性粒子含有重合性組成物層とが接する形態で貼り合わせて、積層体を形成した。
次に、該積層体を、積層体形成後から1分後に、光源としてブラックライトランプを用いて紫外線(照度:5mW/cm2)を両面から同時に5分間照射し、導電性粒子含有重合性組成物層を硬化させて導電性粒子含有光重合硬化層(導電性粒子配合光重合硬化層、導電性粒子常温重合硬化層)を形成させることにより、それぞれの実施例の部材を作製した。
上記カバーフィルムの離型処理された面に、導電性粒子含有重合性組成物(A)を、部材作製後のモノマー吸収層及び導電性粒子含有光重合硬化層の合わせた厚さが140μmとなるように塗布して、導電性粒子含有重合性組成物層を形成させたものを、カバーフィルムを剥がしてモノマー吸収層を露出させた前記基材付きモノマー吸収性シートに、モノマー吸収層と導電性粒子含有重合性組成物層とが接する形態で貼り合わせて、積層体を形成した。
次に、該積層体を、積層体形成後から1分後に、光源としてブラックライトランプを用いて紫外線(照度:5mW/cm2)を両面から同時に5分間照射し、導電性粒子含有重合性組成物層を硬化させて導電性粒子含有光重合硬化層(導電性粒子配合光重合硬化層、導電性粒子常温重合硬化層)を形成させることにより、部材を作製した。
導電性粒子含有重合性組成物を部材作製後の導電性粒子含有光重合硬化層の厚さが50μmとなるように塗布したこと、及び基材付きモノマー吸収性シート(A)の代わりに前記基材フィルムを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、部材を作製した。
導電性粒子含有重合性組成物を部材作製後の導電性粒子含有光重合硬化層の厚さが50μmとなるように塗布したこと、及び基材付きモノマー吸収性シート(A)の代わりに前記基材フィルムを用いたこと以外は、実施例4と同様にして、部材を作製した。
導電性粒子含有重合性組成物を部材作製後の導電性粒子含有光重合硬化層の厚さが50μmとなるように塗布したこと、及び基材付きモノマー吸収性シート(A)の代わりに前記基材フィルムを用いたこと以外は、実施例7と同様にして、部材を作製した。
実施例及び比較例について、部材のカバーフィルムを剥がして、下記の(表面抵抗率の測定方法)及び(水接触角の測定方法)により、部材の導電性粒子含有光重合硬化層表面(利用面)の表面抵抗率及び水接触角を測定した。その測定結果を表2に示した。
部材のカバーフィルムを剥がし、それぞれの部材の導電性粒子含有光重合硬化層表面(利用面)を露出させた。
次に、ハイレスター抵抗測定機(三菱化学社製)を用いて、部材の利用面における表面抵抗率を測定した。
部材のカバーフィルムを剥がし、それぞれの部材の導電性粒子含有光重合硬化層表面(利用面)を露出させた。
次に、利用面に水滴を滴下して、水滴の接触角を水接触角測定装置(商品名「FACE接触角計」(協和界面科学社製)用いて測定した。
走査型電子顕微鏡(SEM)で、カバーフィルムを剥がしたそれぞれの部材の部材断面及び部材表面を観察した。なお、走査型電子顕微鏡(SEM)として、株式会社日立ハイテクノロジーズ製S−3400Nを使用した。それぞれの部材の部材断面及び部材表面の走査型電子顕微鏡写真(SEM像)を、図1〜図4に示した。なお、部材を示す図において、各図におけるaの走査型電子顕微鏡写真に相当する部材断面の走査型電子顕微鏡写真の倍率は、1000倍である。また、各図におけるbの走査型電子顕微鏡写真に相当する部材表面の走査型電子顕微鏡写真の倍率は、2000倍である。
前記走査型電子顕微鏡(SEM)で部材の断面を観察することや、基材付きモノマー吸収性シート及び部材の厚さの1/1000ダイヤルゲージを用いた測定により、導電性粒子含有光重合硬化層の厚さ(厚さ:A)、モノマー吸収層の厚さ(厚さ:B)、導電性粒子含有光重合硬化層における導電性粒子が偏在している部分(導電性粒子偏在部、導電性粒子偏析部)の厚さ(厚さ:C)を求めた。これらの厚さについては、表2のそれぞれの厚さの欄に示した。また、下記の(偏析率の算出方法)により偏析率を求め、さらに下記の(占有率の算出方法)により占有率を求め、これらの値を表2のそれぞれの偏析率あるいは占有率の欄に示した。
なお、導電性粒子含有光重合硬化層の厚さ(厚さ:A)は、測定値ではなく、理論値である。
なお、導電性粒子含有光重合硬化層中の導電性粒子偏在部の厚さは、走査型電子顕微鏡による部材断面の走査型電子顕微鏡写真から測定した平均の値である。
導電性粒子含有光重合硬化層の偏析率は、下記式より算出した。
偏析率(%)=(1−C/A)×100
導電性粒子偏在部がモノマー吸収層と導電性粒子含有光重合硬化層との積層構造の厚さ(厚さ:A+B、全体の厚さ)における導電性粒子含有光重合硬化層表面から深さ方向(厚さ方向)に占める割合(占有率)は、下記式より算出した。
占有率(%)=C/(A+B)×100
1b 実施例1の部材の部材表面
2a 実施例4の部材の部材断面
2b 実施例4の部材の部材表面
3a 実施例7の部材の部材断面
3b 実施例7の部材の部材表面
4a 実施例10の部材の部材断面
4b 実施例10の部材の部材表面
Claims (20)
- ポリマー層と、そのポリマーを構成する少なくとも1種のモノマー成分を吸収可能なモノマー吸収層との積層構造を有する部材であって、該ポリマー層がモノマー吸収層とは反対側の界面又は該界面近傍に偏って分布する形態で導電性粒子を含む導電性粒子偏在ポリマー層であるとともに、該ポリマー層におけるモノマー吸収層とは反対側の層表面において、表面抵抗率が1.0×1012Ω/□以下であり、かつ、水接触角が100°以上であることを特徴とする導電撥水部材。
- モノマー吸収層とは反対側の界面近傍が、モノマー吸収層とは反対側の界面から厚み方向の全厚みに対して50%以内の領域である請求項1記載の導電撥水部材。
- モノマー吸収層が、ポリマーからなるモノマー吸収ポリマー層である請求項1又は2記載の導電撥水部材。
- モノマー吸収ポリマー層のポリマーを構成するモノマー成分が、導電性粒子偏在ポリマー層のポリマーを構成するモノマー成分の少なくとも1つと共通する請求項3記載の導電撥水部材。
- 導電性粒子が、針状の形状を有している針状導電性粒子である請求項1〜4の何れかの項に記載の導電撥水部材。
- 針状導電性粒子が、金属元素がドープしている金属酸化物の粒子、又は金属元素がドープしている金属酸化物で被覆されている無機物の粒子である請求項5記載の導電撥水部材。
- 金属元素がドープしている金属酸化物が、アンチモンドープ酸化スズである請求項6記載の導電撥水部材。
- 導電性粒子偏在ポリマー層のポリマーが、アクリル系ポリマーである請求項1〜7の何れかの項に記載の導電撥水部材
- テープ状又はシート状の形態を有する請求項1〜8の何れかの項に記載の導電撥水部材。
- 重合性モノマーを吸収可能なモノマー吸収層の少なくとも一方の面に、重合性モノマー及び導電性粒子を少なくとも含有する導電性粒子含有重合性組成物からなる導電性粒子含有重合性組成物層を設けることにより、導電性粒子含有重合性組成物層内で導電性粒子を移動させて、導電性粒子がモノマー吸収層とは反対側の界面又は該界面近傍に偏って分布している導電性粒子偏在重合性組成物層を得た後、該導電性粒子偏在重合性組成物層を重合させて、導電性粒子がモノマー吸収層とは反対側の界面又は該界面近傍に偏って分布しているとともに、モノマー吸収層とは反対側の層表面において、表面抵抗率が1.0×1012Ω/□以下であり、かつ、水接触角が100°以上である導電性粒子偏在ポリマー層を形成し、該導電性粒子偏在ポリマー層とモノマー吸収層との積層構造を有する部材を得ることを特徴とする導電撥水部材の製造方法。
- 重合性モノマーを吸収可能なモノマー吸収性シートのモノマー吸収面上に、重合性モノマー及び導電性粒子を少なくとも含有する導電性粒子含有重合性組成物からなる導電性粒子含有重合性組成物層が積層され、さらに導電性粒子含有重合性組成物層上にカバーフィルムが積層された構成を有している積層体を作製し、導電性粒子含有重合性組成物層内で導電性粒子を移動させて、導電性粒子がモノマー吸収層とは反対側の界面又は該界面近傍に偏って分布している導電性粒子偏在重合性組成物層を得た後、該導電性粒子偏在重合性組成物層を重合させ、導電性粒子がモノマー吸収層とは反対側の界面又は該界面近傍に偏って分布しているとともに、モノマー吸収層とは反対側の層表面において、表面抵抗率が1.0×1012Ω/□以下であり、かつ、水接触角が100°以上である導電性粒子偏在ポリマー層を形成し、該導電性粒子偏在ポリマー層とモノマー吸収層との積層構造を有する部材を得ることを特徴とする導電撥水部材の製造方法。
- カバーフィルムが、剥離性を有する請求項11記載の導電撥水部材の製造方法。
- モノマー吸収層が、ポリマーからなるモノマー吸収ポリマー層である請求項10〜12の何れかの項に記載の導電撥水部材の製造方法。
- モノマー吸収ポリマー層のポリマーを構成するモノマー成分が、導電性粒子偏在ポリマー層のポリマーを構成するモノマー成分の少なくとも1つと共通する請求項13記載の導電撥水部材の製造方法。
- 導電性粒子含有重合性組成物層の重合の際に光照射を用いる請求項10〜14の何れかの項に記載の導電撥水部材の製造方法。
- 導電性粒子が、針状の形状を有している針状導電性粒子である請求項10〜15の何れかの項に記載の導電撥水部材の製造方法。
- 針状導電性粒子が、金属元素がドープしている金属酸化物の粒子、又は金属元素がドープしている金属酸化物で被覆されている無機物の粒子である請求項16記載の導電撥水部材の製造方法。
- 金属元素がドープしている金属酸化物が、アンチモンドープ酸化スズである請求項17記載の導電撥水部材の製造方法。
- 重合性モノマーとして、アクリル系モノマーを用いる請求項10〜18の何れかの項に記載の導電撥水部材の製造方法。
- テープ状又はシート状の形態を有する導電撥水部材を得る請求項10〜19の何れかの項に記載の導電撥水部材の製造方法。
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